古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:ティム・ウォルツ

 古村治彦です。

 スティーヴン・ミラー大統領次席補佐官が主導する、ドナルド・トランプ政権が進める不法移民摘発はついに死者を出す事件を引き起こした。移民関税執行局の捜査官たちは全米各地に派遣され、不法移民摘発を行っている。これには民主党支持が多い州からは批判が起きており、これに対して、トランプ大統領は州兵派遣を行うという対決姿勢を見せていたが、一部の都市からは州兵を引き上げさせている。

 ミネソタ州ミネアポリスで移民政策に反対する抗議者に対して、移民関税執行局の捜査官が発砲し、抗議者の30代の女性が死亡した。連邦政府側は抗議者たちが移民関税執行局の捜査官たちを自動車で攻撃して殺害しようとしたために、自衛のための発砲で、「国内テロ行為」に対処だったと主張している。ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長はこれを否定し、激しい言葉で非難している。

 ミネソタ州のティム・ウォルツ知事は、ミネソタ州兵に対して、手動準備を行うための「警告命令(warning order)」を発令した。ミネソタ州兵を出動させ、移民関税執行局の行為を妨げよる意思を示すことで、連邦政府側の動きをけん制する狙いがあるように思われる。このブログでも紹介したが、「TACO(トランプは常に最後には怖気づく)」という言葉も出現しているように、トランプが引くという計算もあるのだろう。

話は逸れるが、ウォルツ知事は2024年の大統領選挙で民主党のカマラ・ハリス前副大統領の副大統領候補として出馬した経歴を持つ。トランプ政権は2025年12月、みねそとぁ州の融資制度を巡る大規模な詐欺疑惑を理由に550万ドルの資金拠出を停止するなど、ウォルツ知事への圧力を強め。ウォルツは次の選挙には出馬しないと表明する事態に追い込まれた。ウォルツ知事は大学院時代、そして高校教師(兼アメリカンフットボールのヘッドコーチ[監督])時代から中国との深い関係を持っており、何度も訪中していた。このこともトランプにとっては気に入らない点だったと推察される。

 問題は、ミネソタ州兵が移民関税執行局捜査官たちと実際に対峙するような状況になった場合である。トランプも引かずに、そのまま不法移民摘発を継続するように命じた場合には、事態はエスカレートする可能性がある。州兵と捜査官が対峙し、そこで発砲でも起きれば、衝突する事態となる。これはもう内戦(civil war、シヴィル・ウォー)状態ということになる。「まさかそこまで」「言い過ぎだ」という批判もあるだろうが、何が起きるかは分からない。不測の事態に常に備えておくべきだ。それでも不測の事態は想像を超える内容で起きる。それが歴史を動かしてきた。一発の銃声が第一次世界大戦を引き起こした例もある。

(貼り付けはじめ)

ウォルツ知事、ICEによる致命的な銃撃事件を受けてミネソタ州兵に警告命令を発令Walz issues warning order to Minnesota National Guard after fatal ICE shooting

サラ・デイヴィス筆

2026年1月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5677541-walz-minnesota-national-guard-ice-shooting/

ミネソタ州のティム・ウォルツ知事(民主党)は水曜日の朝、ミネアポリスで女性が移民関税執行局(Immigration and Customs EnforcementICE)捜査官に射殺されたことを受け、ミネソタ州兵に出動準備のための「警告命令(warning order)」を発令したと述べた。

ウォルツ知事は水曜日の記者会見で次のように述べた。「ドナルド・トランプとその政権はミネソタ州のことをあまり気にしていないかもしれない。それは明らかだ。しかし、私たちはこの州を愛している。彼らに州を引き裂かれるようなことはさせない。私たちは互いに敵対することはない」。

ミネソタ州兵の統合参謀本部部長サイモン・シェーファーは、州兵は1万3000人の陸軍と空軍で構成されており、「州機関とミネソタ州民に常に対応し、支援する準備ができている」と述べた。

シェーファーは、知事の警告命令を受け、州兵が動員される場合に備えて、装備の点検や隊員への連絡など出動準備を開始したと述べた。

ウォルツ知事は次のように述べた。「ミネソタ州民の方々へ申し述べたいことは、州兵は皆さんを守り、憲法上の権利を守るためにここにいるということだ。彼らは私たちの隣人だ。彼らは覆面をしていない(ICEの捜査官は覆面姿)。どこからか押し入ってくる訳ではない。皆さんに迷惑をかけるために、あるいは今日私たちが目にしたような悲劇を引き起こすためにここにいるのでもない」。

州兵の準備に加え、知事は州犯罪捜査局が事件の捜査を行っていると述べた。この事件では、覆面をした捜査官がミネアポリスの道路の真ん中で車両に近づき、加速した車両に向けて発砲する様子が録画されている。

ウォルツ知事はまた、州緊急対策センターと州警察の機動対応ティームのメンバーを動員したと述べた。

ウォルツ知事は「今後、私は非常にシンプルなメッセージを送る。連邦政府からのこれ以上の支援は必要ない。ドナルド・トランプ大統領とクリスティ・ノーム(国土安全保障長官)、もうたくさんだ」と述べた。

知事は、全米各地の都市でトランプ政権が進めている移民取り締まりに対抗するため、アメリカ国民に団結を呼びかけた。

ウォルツ知事は「これをご覧のアメリカ国民の皆さん、ポートランドにいても、ロサンゼルスにいても、シカゴにいても、あるいは彼らが次に向かう場所にいても、私たちと共に立ち上がって欲しい。私たちと共にこれに抗議し、対抗して欲しい」と述べた。

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(国土安全保障省(DHS)はミネアポリスで移民関税執行局(ICE)が関与した致命的な銃撃事件を確認した(DHS confirms fatal shooting involving ICE in Minneapolis

サラ・デイヴィス筆

2026年1月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5676754-minneapolis-ice-shooting-walz/

国土安全保障省(Department of Homeland SecurityDHS)によると、水曜日にミネアポリスでICE捜査員が女性を射殺した。

トリシア・マクローリン国土安全保障次官は、ソーシャルプラットフォームXに、事件は「暴力的な暴徒たち(violent rioters)」が市内で実施されたICEの作戦に妨害を試みたときに発生したと投稿したが、ミネアポリス市長はこの主張を強く否定した。

マクローリン次官は、抗議者の1人が「捜査官を轢いて殺害しようとした。これは国内テロ行為(an act of domestic terrorism)である」と主張した。

マクローリン次官は次のように書いた。「移民関税執行局職員は、自身の命、同僚の法執行官の命、そして公衆の安全について懸念を持ち、防御のために発砲した。彼は訓練を活かし、自身と同僚の命を救った。容疑者は銃撃され、死亡した。負傷した移民関税執行局職員は完全に回復する見込みだ。」

ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長は、国土安全保障省による事件の説明は虚偽であると主張し、激しい罵詈雑言を浴びせた。また、事件の映像を見たとも述べた。

「私自身も映像を見たが、皆さんにはっきり言っておきたい。これはでたらめだ。捜査官が無謀に権力を行使した結果、ある人が命を落とした」。

ミネソタ州のティム・ウォルツ知事は水曜日、州内の公安ティームが銃撃事件に対応中だと述べた。

ウォルツ知事は「詳細が分かり次第、情報を共有する。それまで、皆さんには冷静さを保っていただくように要請する」とソーシャルプラットフォームXに投稿した。

トランプ政権の移民法執行の一環として、数百人の連邦捜査官が最近、ミネソタ州に派遣された。

この取り組みは、州内で不正行為をめぐる論争が続く中で行われたもので、ウォルツ知事は今週初め、今年の再選を目指さないと表明した。

AP通信によると、オンラインで共有された事件のライヴ映像には、衝突事故に巻き込まれた複数の車両と、グレゴリー・ボヴィーノ司令官を含む多数の連邦および地方の法執行官が映っていた。

ボヴィーノは昨年9月、ロサンゼルスで移民関税執行局(ICE)による積極的な移民取り締まりを指揮した。

ミネアポリス選出のイルハン・オマル連邦下院議員(民主党)は、Xフォーラムに「状況を注視し続けている(monitor the situation closely)」と投稿した。

「移民関税執行局は、私たちのコミュニティへの恐怖を止め、この街から立ち去らなければならない」とオマル議員は書いた。

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●「移民取り締まり中に抗議の女性を射殺 ミネアポリス市長は「ICEは出て行け!」と激怒 アメリカ・ミネソタ州」

1/8() 7:42配信 FNNプライムオンライン(フジテレビ系)

アメリカのICE(アイス、移民関税捜査局)は7日、ミネソタ州で取り締まり中に「女性が車で捜査員をひき殺そうとした」として発砲し、女性は死亡したと発表しました。

ミネソタ州ミネアポリス市で、ICEの捜査員らが大規模な移民取り締まりを行っていたところ、抗議する人たちと衝突しました。

当局側は、抗議をしていた人のうち、車で道路をふさいでいた女性が「捜査員らをひき殺そうとしたため、捜査員が銃を発砲し女性は死亡した」と発表しました。

また、女性の行為は「テロ行為」で、捜査員らは負傷し、発砲は正当な行為だったと強調しました。

一方、ミネアポリス市長は、発砲の一部始終をとらえた動画と説明がまったく異なると指摘したうえで、捜査対象ではなかった37歳の女性が死亡したと激しく反発しました。

ミネアポリス市のフレイ市長は、会見で「これが自己防衛だというのは、まったくでたらめで真実ではない!」、「ICE、ミネアポリスから出て行け!ここにお前らはいらない」などと話しました。

ICEなど取り締まり当局はこの日、2000人規模の取り締まりを行っていて、移民の受け入れに寛容なミネソタ州との対立が続いています。

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(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 アメリカ大統領選挙が終わって3週間ほどが経過した。結果は共和党のドナルド・トランプ前大統領(次期大統領)が民主党のカマラ・ハリス副大統領を破って二回目の当選を果たした。トランプは選挙人312人(一般得票約7700万票、約49.9%)、ハリスは選挙人226人(一般得票約7400万票、約48.3%)という結果になった。トランプにとっては選挙人だけではなく、一般得票でも勝利し、圧勝、完勝ということになった。一度敗れた前大統領が再び勝利を収めたのは100年以上ぶりのことだった。

 前回は民主党のジョー・バイデン前副大統領(当時)が選挙人306名(一般得票約8100万票、約51.3%)で、共和党のドナルド・トランプ大統領(当時)を破った。トランプの獲得した選挙人は232名(一般得票約7400万票、46.8%)だった。この4年間で民主党はどうしてここまで票を落とすことになったのかということを、民主党自身が詳しく分析しているだろうが、各メディアでも出口調査の結果を基にして分析している。

 何よりも重要な原因となったのは、中絶問題を一番の争点として訴えて、経済問題を訴えることができなかった、アピールできなかったということになる。

民主党の支持基盤である、若者たち、ヒスパニック系、アフリカ系での支持を伸ばせなかった。ここに尽きるようだ。生活に密着する問題、インフレ問題について、バイデン政権も対策を行っていたが、それをアピールできなかったこと、更には生活実感として、そのような対策の効果を実感できなかったということである。インフレが直撃するのは所得が低い人々であり、そうした人々は、元々は民主党支持であったが、民主党がそうした人々の生活実感を救い取れなくなっている、また、都市部の中間層からエリート層が支持基盤となっているというところが大きい。また、有権者全体として、「経済問題はやはり、経営者出身のトランプだ」という感覚がある。

 文化的、価値観に関する問題で選挙を戦って勝てることもあるが、アメリカで生活に不安を持つ人々、明日の生活もどうなるか心配している人々、家賃高騰のために車上で生活することを余儀なくされている人々は直近の生活問題を解決することを望む。生活が安定しなければ、社会的な問題について考えることはできない。民主党はそうした生活実感を取り戻すことができるかどうか、ここが重要になってくる。

(貼り付けはじめ)

2024年大統領選挙について出口調査が語っていること(What the exit polls say about the 2024 election

ダグラス・ショーエン、カーリー・クーパーマン筆

2024年11月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/campaign/4993162-trump-victory-exit-polls/?tbref=hp

ドナルド・トランプ次期大統領の選挙での勝利から2週間近くが経過したが、民主党員も専門家たちも、トランプが300人以上の選挙人を獲得するために、どのようにして7つの激戦州全てを席巻したのかを理解しようとしている。

出口調査はトランプ大統領の勝利の背後にある最大の理由を明らかにしている。有権者たちはカマラ・ハリス副大統領と民主党の左派によった綱領(left-leaning platform)を拒否した。この綱領は経済をほとんど無視しながら進歩的な社会問題に力を入れるものだった(doubled down on progressive social issues while largely neglecting the economy.)。

その代わりに、経済や移民問題といった生活に密着した台所テーブルに関する諸問題(kitchen table issues)に焦点を当てたトランプは、中絶の権利に焦点を当てたハリスや民主党よりも、特にハリスが勝利するために必要とした若年層、ヒスパニック系、黒人有権者に対して大きな効果を発揮した。

言い換えるならば、出口調査は、民主党が主要な有権者の間でさえ、意向を正しく読み取ることに失敗したことを示している。彼らは、2024年は2022年に似ていると想定していた。2022年は、中絶の権利をめぐる争いがインフレへの懸念をかき消し、全米で民主党を押し上げた。

しかしながら、CNNの2022年、2024年の出口調査によると、2022年には全米の有権者たちにとって中絶(27%)が2番目に重要な問題であったのに対し、2024年には14%だけが重要な問題だと答えただけだった。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、その時点までに、ヒスパニック系が多数を占める郡は2020年と比べてトランプの支持率が13ポイント、アフリカ系アメリカ人が多い郡は3ポイントも上昇しており、これは主にトランプが選挙運動の目玉とした経済への懸念によるものだと言われている。

ハリスと民主党が明確な経済政策を打ち出せなかったことは、この2つの票田(ヒスパニック系とアフリカ系アメリカ人)に特に大きなダメージを与えた。実際、ヒスパニック系有権者の40%が、経済が自分の投票にとって最も重要な問題であると答えており、CNNによれば、これは全米の有権者全体よりも8ポイント高い。

経済が最重要課題であると答えたヒスパニック系有権者のうち、3分の2(67%)がトランプに投票したのに対し、ハリスに投票したのはわずか32%であった。

更に言えば、経済を最重要課題とした20%の黒人有権者のうち、トランプはその4分の1強(26%)の票を獲得し、黒人有権者全体における支持率の2倍に達した。

ペンシルヴァニア州やアリゾナ州のようないくつかの激戦州の中では、ヒスパニック系の支持率が2020年と比べてトランプはそれぞれ27ポイント、10ポイント改善した。これが決定的だったようだ。

そのため、ヒスパニック系有権者を詳しく見ると、民主党のメッセージ発信(messaging、メッセージング)がいかにずれていたかが浮き彫りにされる。

ハリスと民主党全体は、トランプ大統領の移民排斥のレトリックに大きく傾倒したが、ヒスパニック系有権者の10人に7人以上(71%)は、ユニドスの出口調査によれば、より厳しい国境警備政策を支持している。

これと同様に、2022年の中間選挙では中絶(28%)がヒスパニック系有権者の最重要課題であったが、CNNによれば、今年同じことを答えたヒスパニック系有権者は2分の1以下(13%)であった。

同様に、伝統的に民主党の信頼できる有権者である若い有権者も、ハリスと民主党のメッセージ発信には動かなかった。ニューヨーク・タイムズの分析によると、「18~34歳の人口が多い」郡は、トランプ支持に6ポイント動いた。

特に30歳未満の有権者について見ると、ハリスはこれらの有権者の支持を勝ち取ったものの、彼女の獲得した11ポイント差は、4年前のバイデンの24ポイント差の約半分にとどまった。

ペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州といった「青い壁(Blue Wall)」の州と呼ばれる各州では、民主党はハリスが選挙人270人を超えることを期待していたが、若い有権者のシフト(移動)はさらに顕著だった。

エジソン・リサーチ社によれば、2020年と比較して、30歳未満の有権者はミシガン州で24ポイント、ペンシルヴァニア州で18ポイント、ウィスコンシン州で15ポイントもトランプにシフトした。これらは激戦州7州全てで最大の動きとなった。

中間選挙とは異なり、大統領選挙はほぼ常に経済と現政権をめぐる国民投票(referenda)であり、ハリスが苦戦したのはまさにここだった。

タフツ大学の世論調査によれば、30歳以下の有権者が今回の選挙の争点として挙げたのは、中絶よりも経済であり、その割合はほぼ4対1(40%対13%)となった。

ハーヴァード大学ケネディスクール政治学研究所の世論調査ディレクターであるジョン・デラ・ヴォルペが指摘するように、「私が実施した初期のフォーカス・グループから、トランプ政権下では若年層の財政が良くなるという生得的な感覚(innate sense)があった」ということだ。

興味深いことに、外交政策が経済、移民、中絶といった問題よりも関心が低いことが多い中、中東戦争に対する一貫した立場を明確に打ち出せなかったハリスは、ミシガン州のアラブ系有権者とペンシルベニア州のユダヤ系有権者からの支持を失った。

アラブ系アメリカ人の人口が多い都市であるミシガン州ディアボーンでは、トランプが得票率42%、ハリスの36%で僅差で勝利したが、これは2020年のバイデン大統領と比べてハリスは33ポイントも得票率を下げたことになり、これは驚異的な低下となった。多くの住民は、ハリスがイスラエル支持だと感じ、それに反対した。

逆に、ペンシルヴァニア州の世論調査によれば、ハリスがジョシュ・シャピロ州知事を副大統領候補に選ばなかったことは、CNNのヴァン・ジョーンズのような一部の民主党員でさえも、反イスラエルの進歩主義派をなだめるための努力だと非難しており、ハリスはペンシルヴァニア州を失った可能性がある。

ハリスはペンシルヴァニア州のユダヤ人票を48%対41%で獲得した。しかし、『ニューヨーク・ポスト』紙は、彼女がシャピロを選んでいたら、2倍以上の差をつけて勝っていた可能性が高いという世論調査を報じた。ユダヤ系有権者が有権者の3%を占めており、トランプが13万票弱の差で勝利した、この州では、これは大きな失敗だったかもしれない。

ミシガン州とペンシルヴァニア州でのハリスの苦戦は、彼女の選挙戦を悩ませた核心的な問題を象徴している。彼女は大統領になるための政策課題を明確に示すこともなく、不人気なバイデン大統領と自分を切り離して定義することもなかった。

より大きなスケールで見れば、全米および激戦州の世論調査は、ハリスと民主党のより深い問題を明らかにしている。有権者が、食卓に食べ物を並べられるかどうかや、管理されていない南部国境の脅威よりも、中絶のような問題を優先してくれることを期待し、手遅れになるまで間違った問題を優先したのだ。

ポジティヴに捉えれば、民主党の敗北の大きさと世論調査は、2026年、そして2028年に民主党がどのように立ち直ることができるかの明確な道筋を示している。とはいえ、民主党がこの地図に従って、経済中心の中道主義を発展させることを選択するかどうかは重要である。綱領を強化するか、その代わりに左寄りの社会問題に力を入れるかは見ていかねばならない。

※ダグラス・E・ショーン、カーリー・クーパーマン:ニューヨークに拠点を置く世論調査会社「ショーン・クーパーマン・リサーチ」の世論調査専門家兼パートナー。共著として『アメリカ:団結するか、死ぬか(America: Unite or Die)』の共著者である。

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選挙後のカマラ・ハリスとジョー・バイデン

 アメリカ、特に民主党界隈では、「カマラ・ハリスは気の毒だった」という主張が出ている。私もその通りだと考える。佐藤優先生との対談『』は期せずして、「カマラ・ハリスの敗北分析」のようになったが、私たちが話していた内容が現在、カマラ・ハリスの敗北分析で言われている。

 それでも、ハリスには気の毒な面が多かった。まず、選挙活動が実質3カ月ほどに限定された。ジョー・バイデンの高齢問題について注目が集まり、選挙戦からの撤退の声が大きくなったのが今年6月で、それまでは大統領選挙は無風状態で、トランプが有利という展開になっていた。大統領選挙候補者討論会で、一気にバイデンへの不安が噴出し、民主党側は火消しに躍起になっていたが、そのうちに、バイデンを諦めさせることが必要ということになり、バラク・オバマに「何とかしてくれ」という声が集まり、彼が引導を渡す形になったようだ。それが今年7月のことで、1カ月もの間、ぐずぐずしていたことになる。そして、「副大統領のカマラが良いのではないか」という空気づくりがなされて、「カマラ待望論」が無理やりつくられた。

 そもそも、カマラ・ハリスは大統領選挙の候補者になるほどの資質を持った人物ではない。以下の論稿でネイト・シルヴァーが書いているように、「誰かの代わりになるくらいのレヴェル」であって、連邦上院議員でも彼女の資質だと持て余すくらいだと思われる。バイデンがハリスを副大統領に選んだのも、自分を脅かさないくらいの人物ということもあったと思われる。ハリスにとって大統領選挙候補者は荷が重すぎたということになる。そもそも、2020年の大統領選挙民主党予備選挙では、カマラ・ハリスは早々に撤退している。有力候補という見方をされていたのに、支持率が伸びなかった。民主党自体がカマラ・ハリスの資質について最初から見切っていた。自分の能力よりも上の仕事をさせられるのは気の毒なことである。

 7月末からカマラ・ハリスは選挙運動を始めることになったが、選対は「居抜き」のような形で、それにバラク・オバマが自身の選対のスタッフだった人たちに声をかけて急ごしらえで整えられたものだ。これではまず一体感が出ない。バイデンのために一生懸命頑張ってきたというスタッフたちにとっては、「なんで能力もないカマラのために働かねばならないのか、自分はバイデンを大統領にするために頑張っている」ということになり、士気が上がらない。「トランプの大統領就任を阻止する」だけでは士気は上がらない。

 更に言えば、バイデンは全く協力的ではなかったということも言えるだろう。バイデンはハリスの選挙運動にほとんど関わらなかった。「現政権の失敗と彼女とを結びつけるのはよくない」という言い訳はできるが、ハリスが副大統領である以上、バイデン政権を背負わねばならないのは当然だ。従って、バイデンは「自身の後継者」としてカマラ・ハリスを支援しなければならなかったが、それができていなかった。結果として、民主党側は盛り上がりに欠けた戦いになった。また、ハリスの候補者指名についても、結局、党の「ボス」たち、エスタブリッシュメントが空気づくりをして、手続きをすっ飛ばして決めてしまったことで、「非民主的」という批判を受ける口実を与えることになった。

 カマラ・ハリスは負けるべくして負けた。まさに「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」ということになる。

(貼り付けはじめ)

ネイト・シルヴァーがバイデンは「代わりの人レヴェル」の候補者カマラ・ハリスに対して「何の助けも」しなかったと発言(Nate Silver says Biden did ‘no favors’ for ‘replacement-level’ candidate Harris

アシュレイ・フィールズ筆

2024年11月15日

『ザ・ヒル』誌

by Ashleigh Fields - 11/15/24 10:57 PM ET

https://thehill.com/homenews/campaign/4993995-nate-silver-says-biden-did-no-favors-for-harris-bid/

世論調査専門家のネイト・シルヴァーは、ジョー・バイデン大統領が今夏の大統領選からの撤退前後に「彼女に手を貸さなかった(did her no favors)」ため、トランプ次期大統領に敗北したハリス副大統領に「大きな同情(a lot of sympathy)」を抱いていると述べた。

シルヴァーは金曜日に自身のウェブサイトに投稿し、ハリス副大統領が在任中に注力したことについて、「おそらく民主党が最も苦手とする国境問題や、ホワイトハウスがおそらく進展がないと分かっていたであろう投票権問題など、バイデンはハリスに厳しい課題を与えた」と書いた。

シルヴァーは「バイデンは、討論会のスケジュールを空白にし、9月11日以降、ハリスが最も得意とする討論会であったにもかかわらず、何も予定を入れなかった。最後まで、バイデンは彼女のメッセージを踏みにじった」と書いた。

しかし、シルヴァーは、この感情がハリス候補に対する一部の肯定的な見方を歪め、彼女は 「代替レヴェルの政治家(replacement-level politician)」であり、トランプを打ち負かすには「平均か平均より少し上(average or slightly above average)」の人物が必要だったと述べた。

シルヴァーは、11月の投票での民主党の連邦上院議員候補者たちに比べてハリスの成績が劣っていたことを挙げ、「人々はハリスの立場に対する同情を、彼女が良い候補者だったことと混同していると思う」と書いた。

シルヴァーは「計算してみると、ハリスは民主党上院候補と比べて、平均2.6ポイント、中央値で2.4ポイント下回った」と書いている。

シルヴァーによれば、ハリスの劣勢の理由には、メッセージ発信の問題、バイデンとの差別化を「拒否(refusal)」したこと、2020年の最初のホワイトハウスを目指した予備選挙と、2024年の直近の千四の間で彼女のスタンスが変化したことなどが含まれるという。

シルヴァーは「彼女は今回の選挙戦で中道(the center)に軸足を移そうとしたのだろうが、なぜ以前の立場を捨てたのか、彼女の政策課題が実際にどのようなものなのかについての説明が不足していたため、せいぜい不器用な努力をしているだけのことだった」と書いている。

それでも、シルヴァーは、バイデンが選挙戦を続けていれば負けていただろうと主張し、内部世論調査でトランプが400人の選挙人を獲得したとの報道を引き合いに出した。

シルヴァーは「バイデンが選挙戦から撤退したとき、バイデンは全米世論調査の平均でドナルド・トランプに4ポイント差をつけられていた。最終的な票差は、良くなるどころか、悪くなっていたと思う」と書いている。

(貼り付け終わり)

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 今回の大統領選挙は、共和党のドナルド・トランプ前大統領が民主党のカマラ・ハリス副大統領に圧勝、地滑り的勝利ということになった。大きいのは、一般得票数でもトランプがハリスに勝利したことだ。2016年の選挙では、選挙人獲得数ではトランプが勝利したが、一般得票数ではヒラリー・クリントンが勝利した。2020年の選挙ではジョー・バイデンがトランプに対して、選挙人獲得数、一般得票数で勝利した。人口が多い都市部を持つ州は民主党優勢州であり、ここで民主党の候補者が圧勝するので、一般得票数が多くなるということがあった。しかし、今回は、民主党優勢州でハリスは勝つには勝ったが、ヒラリーやバイデンに比べて得票率を減らしている。トランプは共和党優勢州ではハリスに圧勝している。こうしたことがあり、ハリスは一般得票数でもトランプに敗北するということになった。
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 やはりアメリカ国民のインフレ疲れ、生活の不安ということが原因であろう。特に低所得者層にとってこの問題は深刻だ。給与や年金が高い中間層以上には耐えられるものでも、こうした人々にとっては生きるか死ぬかの問題である。インフレ率はジョー・バイデン政権で下がってきていたが、生活者の実感としてはかなり厳しいということがある。私たちは、テレビ番組などで有名人たちがハワイに行ってラーメンが何千円もしたとか、朝食を食べるだけで1万円近くしたという話を聞いて、「なかなか海外旅行にも行けなくなったな」と嘆くばかりだが、実際にそこで生活している人たちにとっては死活問題だ。それが今回の選挙で明らかになった。

逆に言えば、トランプ政権はインフレ対策と雇用創出で思い切った施策を行わねばならない。トランプはもう次の任期は狙えないとなれば、子の大統領任期では、イングレ対策と雇用創出、更に、後継者づくりということを主眼に置くことになる。トランプの後継者となり得るのは現在のところ、JD・ヴァンス次期副大統領だ。

 今回の選挙ではラテンアメリカ諸国出身の人々、男性はラティーノ、女性はラティーナと呼ばれるが、ラティーノの間でトランプへの支持が増えている。彼らにとっては、不法移民対策がもっと重要なテーマとなったようだ。彼ら自身も移民、もしくは移民の家族出身であり、本来であれば、不法移民に対して寛容であるとも思われるが、不法移民に対して否定的な選択をしたということは、不法移民に関連しての地域の治安の悪化や財政負担の問題が大きくなっているということが挙げられる。これは彼らの生活の実感である。

 民主党は人々の生活の実感に鈍感になっている。そのことが今回の選挙、大統領選挙だけではなく、連邦上院議員選挙、連邦下院議員選挙で明らかになった。これをポピュリズムだと簡単に片づけて、見ないふりをしていては民主党に未来はない。アメリカの人々は生活の実感を持って政治に怒りを持ち、このような判断を下した。民主党はこれをしっかり受け止めねばならない。

(貼り付けはじめ)

民主党優勢州の結果はハリスと民主党にとって残酷な夜を浮き彫りにしている(Blue state results underscore brutal night for Harris, Democrats

ジュリア・ミュラー、ジャレッド・ガンズ筆

2024年11月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4977596-democrats-lose-midterms-2024/

全米の有権者は火曜日にカマラ・ハリス副大統領と民主党が主張した内容を拒否し、この結果は党による大規模な内省(soul-searching)の引き金となっている

ドナルド・トランプ次期大統領は前回勝利した州でハリスとの差を広げたが、一部の民主党の優勢州での差も縮小した。

2020年にジョー・バイデン大統領が16ポイント差で勝利したニュージャージー州では、水曜日の夜、ハリスが5ポイント弱の差でリードしていた。前回バイデンが23ポイント差で勝利したニューヨーク州では、火曜日にはハリスが約11ポイント差で勝利した。

『ワシントン・ポスト』紙の追跡調査によると、国内の約3000の郡のほとんどが火曜日に右方向(トランプ)に移動した。

世論調査専門家ネイト・シルヴァーの分析によると、ニューヨーク市の5つの行政区は全て右にシフトしており、場合によってはトランプの得票率が11ポイントも上昇した。

ハリス副大統領はシカゴ、ボストン、フィラデルフィア周辺の郡でバイデンの2020年の数字を下回った。ヒューストン周辺のテキサス州ハリス郡では、バイデンが約14ポイント差で勝利したが、ハリスはわずか5ポイント差で勝利した。

ハリスは民主党優勢州のメリーランド州で簡単に勝利したが、それでもその差は縮まって23ポイントだった。前回の選挙でバイデンはトランプに33ポイント差で勝利した。

イリノイ州は1990年代初頭以来、民主党の大統領候補は2桁の差で投票してきたが、ハリスはわずか8ポイント程度の差で勝利する見込みになっている。

トランプは多くの民主党優勢州でスコアを伸ばしただけではない。彼は共和党優勢州でもスコアを伸ばした。

トランプ氏は2020年にきわめて強力な共和党優勢州のアラバマ州で25ポイント差でバイデンに勝利したが、今回の選挙ではそのリードを30ポイント以上に広げた。

アイオワ州では、信頼性の高い世論調査でハリスが3ポイント差で驚くべき優位性を示した数日後、トランプが快勝した。最新の数字によると、トランプは約13ポイント差をつけてリードしており、アイオワ州での過去の成績を上回っている。

トランプは2016年と2020年の大統領選挙で一般得票数で敗れた。水曜日夜の時点で、トランプは2024年の一般得票数で勝利するのは確実と見られている。トランプはハリスに500万票近くの差を付けており、驚くべき逆転となった。

ハリスの困難な一夜は、民主党上院議員候補がモンタナ州とオハイオ州で苦戦して敗北し、ペンシルヴァニア州とネヴァダ州でもさらに2敗する危険があったため、投票結果に影響を及ぼした。ウィスコンシン州とミシガン州の連邦上院の他の民主党候補者2名が熾烈な競争を勝ち抜いた。

選挙翌日、民主党は敗北の原因が戦術的、戦略的決定なのか政策上の問題なのかを議論した。

民主党系のストラテジストのジョン・ライニッシュは、選挙戦の特殊な状況を考慮するとハリスは「できる限りの最善を尽くした」と主張し、再選活動から早期に撤退しなかったバイデン大統領の責任を非難した。

一方、民主党系のストラテジストのフレッド・ヒックスは、民主党がバイデン大統領を非難することに反対した。ヒックスは、新型コロナウイルス感染症時代からのインフレという逆風により、2024年に現職大統領が勝利するのは困難だっただろうと述べた。

ヒックスはまた、共和党と中道派の有権者にとって最大の2つの問題、移民とインフレに関してハリスがバイデンから距離を置くのに苦労したとも語った。 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は、ブルーカラー層の有権者が大挙して民主党から離れていることを指摘し、民主党は労働者階級を見捨てたと主張した。

「最初、白人労働者階級だったが、今ではラティーノ系アメリカ人や黒人労働者もそうなっている」とサンダースは声明で述べた。彼は、「民主党指導部が現状を擁護する一方で、アメリカ国民は怒り、変化を望んでいる。そして彼らは正しいのだ」と続けた。

トランプ大統領はウィスコンシン州、ペンシルヴァニア州、ミシガン州の「青い壁(blue wall)」3州を全てひっくり返し、前回の選挙では全てバイデンに敗れた。

また、バイデンが2020年に勝利を収めたジョージア州を逆転し、ネヴァダ州でも勝利して激戦区の連勝記録を伸ばした。前回もバイデンが勝ったアリゾナ州では、水曜午前の時点で5ポイント弱の差で勝利していた。 

選挙前の世論調査では、多くのアメリカ人にとって経済が最重要課題であることも示されており、火曜日の投票では、バイデンよりも経済にうまく対処するというトランプ大統領の公約にほぼ同意していることが示された。

このことは、ハリスが中絶の権利と、2020年の選挙を覆すためのトランプの行動を考慮してトランプが代表していると彼女が述べた民主政治体制への脅威に焦点を当てすぎたのではないかという疑問を引き起こした。

サフォーク大学政治研究センター所長のデイヴィッド・パレオロゴスは、中絶の権利について「一部の有権者にとっては非常に重要な問題だったと思うが、全体としては第一位や第二位の問題ではなかった」と述べた。

ヒックスは、共和党がインフレと移民を攻撃していることと、民主党がこれらの問題についてより良い主張を提案できなかったことが原因だと主張した。

ヒックスは次のように語った。「この件で民主党を沈めたのはインフレと移民の双子(twins)だった。そして、トランスジェンダーの学生がスポーツに参加し、税金がそこに投じられるという社会問題を持ち出すと、それはまさにインフレのポイント全体にまで及ぶが、民主党はそうしなかった。具体的には、ハリス陣営はそれを克服できなかったようだ」。

ライニッシュによれば、民主党は広く中道派の有権者に届く適切なメッセージを磨いておらず、「ここ数年で左派がどれだけ遠くまで行ったか」に不満を抱いた民主党支持層の一部を疎外しているということだ。

共和党系ストラテジストであるジョシュア・ノボトニーは、トランプは多くの人々を惹きつける「ブランド(brand)」であり、将来的には再び選挙に出馬することはないため、共和党がこれまでに得た利益を更に拡大できるかどうかが懸念材料だと述べた。

ノボトニーは、次期副大統領のJD・ヴァンス連邦上院議員(オハイオ州選出、共和党)が新しい共和党の「後継者(heir)」と見られるが、将来の成功への最善の道は、制限された政府と減税というより古い理想と共和党の共和党の理念、トランプ大統領時代の「ポピュリズム傾向(populism streak)」を結びつけることだと述べた。

ノボトニーは「もし彼らがそれらを変えることができていれば、昨日彼らはかなりうまくやったと思うが、私たちがそれらを変え続けることができれば、それが勝利のレシピだと思う。 それが起こるかどうかは、私たちがどのような候補者を擁立するかに大きく左右されると思う」と述べた。

民主党は今後数カ月をかけて何が問題だったのか合意することに努め、有権者が2026年の中間選挙、そして2028年に再び中間選挙に戻るべき理由について説得力のあるメッセージを打ち出すよう努めるだろう。

ヒックスは、今後は民主党が経済メッセージを洗練させ、非大卒有権者、中年有権者、男性有権者といったトランプ大統領の主要層の支持を得るべく努力する必要があると述べた。

ヒックスは「今日は次の選挙サイクルの初日だ」と語った。

=====
トランプはラティーノ系からの支持を基盤にして勝利への道を整える(Trump builds on Latino support, helping pave way to victory

ジュリア・マンチェスター、キャロライン・ヴァキル筆

2024年11月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4977774-trump-gains-latino-voters/

ラティーノ系とヒスパニック系の有権者の間でのトランプ次期大統領のパフォーマンスは、前大統領が重要な投票層に進出したことにより、投票日の共和党にとって最も明るい材料の1つとなった。

プエルトリコやラテンアメリカ出身者について人種差別的なジョークを飛ばすコメディアンをフィーチャーした集会でトランプが受けた反発にもかかわらず、トランプ前大統領はこうした人々の間で支持を拡大しているようだ。トランプはプエルトリコ人が多く住むフロリダ州中部のオセオラ郡を僅差で1ポイント以上の差をつけて逆転した。これに対し、2020年にジョー・バイデン大統領が14ポイント近くの差をつけてオセオラ郡で勝利し、2016年にはヒラリー・クリントン元国務長官が25ポイント近くの差をつけて勝利した。

アリゾナ州全体ではヒスパニック系人口が目立つユマ郡とサンタクルーズ郡でトランプ元大統領が2020年の成績を上回っているように見えたが、州内での票数はまだ集計中だ。

CNNの出口調査によると、ハリス副大統領がラティーノ系有権者の間でトランプに52%対46%で勝利しており、このグループ内でトランプを上回ったが、差は一桁となった。2020年の得票率はバイデンが65%だったが、トランプは32%だった。

今回の選挙で最も注目に値するのは、トランプがラティーノ系男性でハリスに12ポイント差をつけて勝利したことだ。これは、バイデンが23ポイント差で同グループの支持を集めた2020年以来、驚異的な35ポイントの差となった。そしてハリスはラティーナ系女性の間で大差で勝利し、トランプを22ポイント上回ったが、わずか4年前には、バイデンが獲得した39ポイントの差と比べると、歴然とした違いがある。

トランプ陣営の上級顧問ダニエル・アルヴァレスは次のように語った。「ドナルド・J・トランプ大統領がヒスパニック系有権者から歴史的な支持を得たのは、コストの削減、経済の回復、アメリカの繁栄の回復、国境の確保、国内外の安全など、私たちのコミュニティにとって最も重要な問題について決して揺るぎなかったからだ。トランプ大統領が勝利演説で述べたように、今こそ仕事に取り掛かり、アメリカ国民のために奉仕すべき時だ」。

ラティーノ系有権者の一部が共和党に傾きつつあるという警告の兆候は、民主党にとって長年にわたって明らかであった。2022年、共和党はフロリダ州の投票圏、特にキューバ人やプエルトリコ人コミュニティで実績を上げた。ロン・デサンティス知事(共和党)は、キューバ系アメリカ人の68%、プエルトリコ人の56%を含むフロリダ州のラティーノ系投票の58%を獲得した。

そして、2024年の選挙に向けた世論調査では、トランプはラテン系有権者の間で、特に若いラティーノ系男性の間で有望な兆しを見せていた。

ラティーノの投票行動や傾向を専門とする共和党のストラテジストであるマイク・マドリッドは、「孤立した若いラティーノ男性により浸透しているが特に注目だ」と述べている。

マドリッドは「若いヒスパニック系男性だけでは、オセオラ郡はひっくり返せない」と述べた。

マドリッドは、ラティーノ系有権者の大きな変化は、「より長期的な、世代的な軌跡(longer-term, generational trajectory)」の一部であると主張する。

マドリッドは「非白人で労働者階級のポピュリスト的な有権者という新しいタイプの有権者が出現している」と述べた。

共和党は、このスイングは経済や移民などの問題で共和党に向かう動きであると同時に、民主党の政策に対する拒絶だと主張している。

ある共和党系ストラテジストは「例えば、テキサス州南部に行って、それらのコミュニティに入ってみると、実際、不法移民の流入については長年の懸念があった。なぜなら、不法移民が実際に彼らのコミュニティに流入するからである」と述べ、ラティーノ系住民が、学校選択や中絶などの問題について右派への傾斜の兆しを見せていると付け加えた。

3月に発表されたピュー・リサーチ・センターの調査によると、アメリカ在住のヒスパニック系住民の75%が南部国境を越える移民数の増加を「大きな問題または危機(major problem or crisis)」と述べ、74%が政府の対処に対して批判的だと答えた。またこの世論調査では、51%が南部国境への対処が大統領と連邦議会にとって最優先事項であるべきだと答えていることも明らかになった。

前述のストラテジストは、「この傾向は以前から存在しており、共和党にとってありがたいことに、民主党はそれを認識できず、歴史を通じてその価値を評価することができず、率直に言って、彼らは党内のほとんどの少数派を同じように扱ってきた。彼らはテキサス州やアリゾナ州のヒスパニック系有権者を黒人有権者の穴埋め要員として扱った」と述べた。

このストラテジストは「それは連合ではない。それは怠惰であり、人々が自分たちを支持して当然なんだと見なしている」と続けて述べた。

アリゾナ州民主党の元幹事長DJ・クインランは、それはさらに単純であると示唆している。ラティーノ系とヒスパニック系の有権者たちは、他の主要な投票ブロックと同じ傾向の影響を受けている。

クインランは次のように説明した。「ドナルド・トランプ勝利の物語を、より多くのラティーノ系アメリカ人が彼に投票するという物語として伝えることに焦点を当て、起きている全体的な広範な社会的傾向に目を向けないのは大きな間違いだ。全体的に広範な動きがあったが、それは何よりも誤った情報と経済的不安によって主に動かされていると私は言いたい」。

クインランは「私自身もラティーノ系アメリカ人として、トランプ政権が傾いていると思われる多くの政策、つまり、特に医療費負担適正化法の廃止や、明らかに大量国外追放などの政策によって、ラティーノ系アメリカ人が不釣り合いなほどの深刻な影響を受けるのではないかと心配している」と語った。

コメディアンのトニー・ヒンチクリフがプエルトリコを「ゴミの浮島(floating island of garbage)」と呼び、ラティーノ系アメリカ人について下品なジョークを飛ばした先月下旬、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでの大規模な集会の後、トランプ大統領のラティーノ系コミュニティに対する立場は不安定になったと多くの人が信じていた。リック・スコット連邦上院議員(フロリダ州選出、共和党)を含む共和党員たちは、この発言をすぐに非難したが、トランプと選挙陣営はヒンチクリフから距離を置いた。

ハリス陣営はこの論争を利用して、既に進行していたラティーノ系有権者への働きかけを強化した。しかし最終的には、この論争はこの有権者グループに大きな影響を与えなかったようだ。

トランプ前大統領への大口献金者であるダン・エバーハートは、「全国的に見て、ラティーノ系有権者に起こったことは驚きだと思う。これはアメリカ政治のパラダイムシフトであり、潜在的には今回の選挙よりも大きな変化だと思う」と述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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 アメリカ大統領選挙が終わり、共和党のドナルド・トランプ前大統領の当選、民主党のカマラ・ハリス副大統領の落選の理由について様々な報道が出ている。CNNは出口調査の結果を2016年、2020年、2024年と比較して分析する記事を出している。
donaldtrumpjdvance20241106001
2024uspresidentialelectionresults20241107001
 この記事によると、中南米出身の人々(男性はラティーノ、女性はラティーナと呼ぶ)はトランプ支持が増えており、男性ではトランプ支持が過半数となったということだ。マイノリティは民主党支持というのがこれまでの常識であったが、ラティーノ男性のトランプ支持の理由の詳細な分析がこれから待たれるところだ。

 大学の学位の有無と居住地域の差は大きい。大学の学位を持っている人たちはハリス支持(民主党支持)、持っていない人たちはトランプ支持(共和党支持)であり、居住地域では地方部はトランプ支持、都市部はハリス支持、郊外地域は激戦という構図になっている。大学の学位を持っている人たちの収入が比較総体的に高いことを考えると、所得た高ければハリス支持、低ければトランプ支持となることが容易に推定される。アメリカの分断は大きくなる一方だ。これは日本にとって対岸の火事ではない。日本でも格差社会から分断へと進みつつあるように思われる。

 人々は経済問題を最大のテーマと考えていた。インフレと生活費の高騰を何とかして欲しいというのが人々の願いだった。ジョー・バイデン政権が発足以来、アメリカのインフレ率は下がっている。2021年には7%、2022年には6.5%、2023年には3.4%、2024年には2.4%だ。しかし、それが生活の実感として感じられなかったというのはバイデン政権にとっても、カマラ・ハリスにとっても不運だった。そして、人々が4年前に比べて生活が苦しいということになって、他のどの問題よりも経済問題を重視した結果がトランプ支持となった。トランプにとっては雇用創出が最大のテーマとなる。

 そして、アメリカ大統領選挙の最大のテーマは「トランプ」そのものということになる。トランプ支持者のほとんどは、トランプを好み、トランプを支持している。一方で、ハリス支持者の一定数は、別にハリスでなくてもよく、トランプが嫌だ、トランプの対立候補だからハリスを応援するという消極的支持である。これでは選挙戦に熱が入らない。私は拙著『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』でも、バイデン支持の一定数が消極的支持であることを指摘した。民主党は力強い人物を擁立できなかったことが敗北につながったと言えるだろう。

 私は『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始めるでも述べたが、こうしたアメリカの分断は2016年のドナルド・トランプの大統領選挙初当選以前からはじまっていたと指摘したい。「トランプがアメリカの分断を生み出したのではなく、アメリカの分断がトランプを生み出した」と書いた。バラク・オバマ政権下で既に始まったと見ている。あの時の多幸感(euphoria)と熱狂(enthusiasm)は、今から考えると、日本における小泉純一郎政権誕生の時とよく似ている。こうした熱狂の後には焼け野が原の光景が広がっていたというのは日米共通の実感かもしれない。

(貼り付けはじめ)

トランプの3回の選挙の解剖:アメリカ人は2016年・2020年と2024年に比べてどのように移動したのか(Anatomy of three Trump elections: How Americans shifted in 2024 vs. 2020 and 2016

-出口調査は分断された国家を明らかにしている

ザカリー・B・ウォルフ、カート・メリル、ウェイ・マレー(CNN)筆

2024年11月6日(アップデート:2024年11月7日)

CNN

https://edition.cnn.com/interactive/2024/politics/2020-2016-exit-polls-2024-dg/

ドナルド・トランプ大統領が歴史的なカムバックを演じ、2度目の大統領選に勝利すると予想されている。トランプが投開票に参加した3回連続の選挙で、この国の政治がどのように変化したかについて、いくつかの重要なポイントがある。

2016年、2020年、2024年のCNNの出口調査結果は、景気低迷(sour economy)がいかにカマラ・ハリス副大統領の足かせとなったか、中絶の権利への支持(abortion rights)が高まったにもかかわらず、ハリスが女性の支持をいかに押し上げることができなかったか、そしてラティーノ男性が特にトランプに引き寄せられたことを明らかにしている。

2024年の選挙におけるCNNの出口調査には、投票日に投票した人、期日前投票や不在者投票をした人の両方を含む数千人の有権者へのインタヴューが含まれている。その範囲により、今年の選挙における有権者の人口動態や政治的見解を理解するための強力なツールとなる。そして、彼らの調査結果は、最終的には最終的なベンチマークである選挙結果そのものに対して重み付けされることになる。それでも、出口調査は依然として世論調査であり、誤差の余地はある。つまり、出口調査は、正確な測定値(precise measurements)ではなく推定値(estimates)として扱う場合に最も有効だ。出口調査の数字が最終的な選挙結果に合わせて調整される前は特にそうだ。

2024年の出口調査データは引き続き更新され、以下のグラフに自動的に反映される。

●女性はハリスに傾き、男性はトランプに傾く(Women lean toward Harris, and men lean toward Trump

cnnexitpolls162024gender001
女性有権者におけるハリスの優位性は、ジョー・バイデン大統領やヒラリー・クリントン元国務長官のいずれも上回らなかったが、中絶問題で女性有権者を動員しようとしていたことを考えると、副大統領にとっては厄介な兆候となった。トランプは男性の間で優位性を維持した。

●ラティーノ男性はトランプを支持(Latino men embraced Trump

cnnexitpolls162024raceethnicitygender001
ラティーノ系有権者、特に男性は、2016年以来、トランプに傾倒している。今年、初めてラティーノ男性がトランプの支持に傾いた。 2020年にはバイデンが23ポイントの差で支持を獲得し、2024年にはトランプが支持を獲得した。ラティーナ女性は依然としてハリスを支持したが、その差はクリントンやバイデンよりも小さかった。

ハリスは黒人男女の間で強いリードを維持した。白人男性におけるトランプのリードは小さくなった。

●教育における分裂は大きくなっている(The educational divide grows

cnnexitpolls162024eduction001
大学の学位を持たない白人有権者は長年トランプの支持基盤(base of support)を代表しており、それは今も変わらない。大卒の白人の有権者の間に変化が起きている。2016年には僅差でトランプを支持したが、2024年にはハリスが勝利し、男女双方で意見が分かれた。ハリスは大卒の白人女性に約15ポイント差で勝利し、バイデンとクリントンの両者を上回った。一方、ハリスはあらゆる教育レヴェルの有色人種の有権者の支持を一部失った。

●若い有権者はトランプに移動する一方で、トランプは高齢有権者たちの支持を失う(Younger voters shifted toward Trump, while he lost ground with senior voters
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民主党は、最年少有権者層の支持を一部失った。このグループは圧倒的に民主党に投票している。しかし、ハリスはまた、伝統的に共和党寄りのグループである最年長有権者の間で支持を伸ばした。興味深い変化となった。

●トランプはアメリカの地方部で力を取り戻す(Trump regained power in rural America

Voted for the Democrat

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トランプは2020年に地方での支持をいくらか失ったが、2024年には地方で完全な支持を取り戻した。都市部では依然として民主党支持が堅調だった。郊外は選挙を左右する激戦区であり続けた。

●有権者は経済について不満を持っている(Voters are sour on the economy
cnnexitpolls162024viewoftheeconomy001
2020年、経済が良好な状態にあるかどうかについて有権者の意見は二分されたが、2020年のアメリカ国民の生活に影響を及ぼしていた猛威を振るったパンデミックを考えると信じられないことだった。2024年には有権者の約3分の2が経済状況は悪化していると回答した。この心境の変化はトランプに利益をもたらした。

●自分たちの家族が落伍していると報告する人々が増えている(More people report their family has fallen behind

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党派が、自分たちが支持する人物がホワイトハウスにいるかどうかに基づいて、自分たちの立場が改善したかどうかを主張するのは当然だ。今年、大きな変化が起こった。2020年、有権者のわずか約5分の1が、4年前よりも悪い状況だと答えた。今年は有権者のほぼ半数が、4年前よりも状況が悪くなったと答えている。トランプが圧倒的に勝利した。

●より多くのアメリカ人は中絶の権利を支持している(More Americans support abortion rights

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これらのグラフでは十分に語られていないものの1つは、中絶に関する会話がどのように変化したかということだ。2016年のロウ対ウェイド事件では、全てのアメリカ人女性が中絶する憲法上の権利を保障された。2024年には、連邦政府の権利は消滅し、トランプが最高裁判事の議席に貢献した保守派多数派によって剥奪された。2020年にはアメリカ人の約半数が、全て、またはほとんどの場合において中絶は合法であるべきだと答えた。 2024年には、アメリカ人の約3分の2が、全て、またはほとんどの場合において中絶が合法であるべきだと考えている。しかし、彼らはその支持を必ずしも大統領への投票に結び付けた訳ではなかった。中絶はほとんどの場合合法であるべきだと主張する人の約半数がトランプを支持した。

●トランプは穏健派に食い込んだ(Trump made inroads with moderates

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トランプ時代にリベラル派と保守派は党派的な立場をさらに深めた。穏健派は2024年でも民主党候補を支持しているが、その差は2020年よりも小さい。

●トランプは選挙において支配的な人物だ‘Trump is the dominant figure in the election

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対立候補よりも自分が選んだ候補者を支持して投票すると回答した人々はトランプに二分され、これは支持者の間でのトランプの人気の表れだ。反対運動により動機付けられた人々は主にハリス陣営にいた。全体として、有権者の約4分の3は、ライヴァルに反対するためではなく、主に候補者を支持するために投票していると述べた。

●トランプ大統領は新たな有権者を巻き込んだ(Trump engaged new voters

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トランプの選挙戦略は、普段は政治プロセスに参加しない、政治性向の低い有権者を動かすことを中心に構築された。バイデンが若年有権者を獲得した2020年とトランプが獲得した2024年の間に劇的な変動があったため、それが功を奏した。しかし、最初の投票を 2020年よりも2024年に行ったと報告した有権者の割合が少なかったという事実には、重要な背景がある。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。

 アメリカでトランプが新大統領として選出され、日本では石破茂首相が総選挙を終えて、予算成立を目指すことになる。国内政策、対外政策は共に思い通りに進むものではない。それは、多くの要因が影響してくるからだ。国内政策であれば、政党、省庁、地方自治体、利益団体などが絡むし、対外政策では国家や国際機関が絡む。国内政策と対外政策はお互いが影響し合う。これによって非常に複雑な状況になり、予想通り、思い通りにいかないことがある。

 今回ご紹介するのはスティーヴン・M・ウォルトの記事で、選挙の時に発表される綱領(platform)はあてにならないというものだ。言われてみれば確かにそうだという内容になっている。ウォルトの主張をまとめると以下のようになる。

選挙で発表される綱領は、政権を取った場合に実現したい政策を発表するものだ。今回の大統領選挙での共和党、民主党の綱領の対外政策の部分は総花的ということだ。党の綱領は理想を示すものである一方、実現が難しい高邁な目標を掲げることが多く、実行可能な政策とのギャップが存在する。

実際の対外政策は選挙戦の公約とは異なる可能性がある。それは、大統領は外交政策において広範な裁量権を持っているため、選挙時の発言に縛られることはない。歴史的に見ても、選挙戦での公約と政権発足後の実際の政策には乖離が見られることが多く、過去の例としてクリントンの対中政策やバイデンの経済政策や対イラン外交のケースが挙げられる。

当選後の状況や出来事が予測不可能であるため、どのような事態が発生するかは事前に計画することが難しい。だから、次期大統領が具体的に何を行うかは、党綱領を見ても明確には分からない 最終的に、党綱領は党の目指す方向性を示すものではあるが、次期大統領がどのような課題に直面し、どのように対応するかは、党綱領ではなく、実際の政治的状況によって決まる。

 今回の大統領選挙ではドナルド・トランプが当選した。トランプが何をやるのか不安を募らせている人たちが多くいるという報道もなされている。トランプが何でもかんでもできるということはない。そのための権力分立(separation of power)である。そして、対外政策においても彼の思い通りにはいかない。それが政治の現実である。いたずらに不安を煽って、トランプに対する敵愾心を刺激する報道や主張こそはアメリカの分断・分裂を即死することになる。まずは落ち着いて現実を見ることだ。現実は理想通りに、また悪い想像通りには進まない。

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外交政策について、アメリカの政党は力を持っていない(On Foreign Policy, U.S. Parties Don’t Have the Power

-なぜ大統領選挙の公式綱領に注目するのは間違いなのか?

スティーヴン・M・ウォルト筆

2024年8月26日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2024/08/26/republicans-democrats-conventions-platforms-2024-election-trump-harris-foreign-policy/

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2008年8月25日、ワシントンDCに掲げられた民主党(ロバ)と共和党(ゾウ)のシンボルマーク

アメリカの共和党と民主党は大統領候補を選出した。そのプロセスの一環として、彼らはまた、11月に勝利した場合に何を支持し、何を提案するかを述べた公式声明、いわゆる党綱領を発表した。ドナルド・トランプJD・ヴァンスがどのように行動したかの兆候を探してそれらを調べたくなる誘惑に駆られる。または、カマラ・ハリスとティム・ウォルツが統治することになるが、両方を読んだ上での私からのアドバイスは、「気にしないこと」だ。少なくとも外交政策に関して言えば、どちらの文書も2025年以降に何が予想されるかについてはあまり語っていない。

確かに、この2つの文書は全く異なるものだ。共和党の綱領はトランプ大統領の言葉のサラダであり、深刻な綱領的な声明というよりも、他国との関係を統治したり管理したりするための青写真(blueprint)どころか、彼の支離滅裂で奇妙に大文字のツイートのようなものだ。それは彼のおなじみの不満に満ちたテーマのほとんどを呼び起こすが、それは役に立たないほど曖昧であり、おそらくそれがポイントだ。これは、トランプ大学の古い広告の1つである詐欺の政治ヴァージョンだ。

対照的に、民主党の綱領は長くて、真面目で、理屈っぽくて、ちょっと退屈で、どの大統領も守れそうもないほど多くの公約を掲げている。ジョー・バイデン大統領の外交政策の成果をバラ色の目で評価し、良い点(同盟諸国との関係改善など)を強調し、ウクライナやガザ地区への対応を肯定的に描くために狂ったように回転している。ハリスが当選した場合に何をするかということについては、それほど多くを語らないという事実を除けば、注目に値するだけの十分な内容がここにはある。

それでは、これらの文書をどう解釈すればいいのだろうか? 始めに、党綱領とは何か、どのように交渉されるのかを理解することが重要だ。党綱領とは、党内で誰が十分な政治力を持ち、自分たちの意見を文書で表現できるかを反映したものである。共和党の場合、2024年の綱領を見れば、かつては誇り高く原則的な政治組織であったものを、トランプがほぼ完全に支配していることが分かる。

民主党の場合は、主要な利益団体や利害関係者、特に大口献金者の外交政策に対する主要な関与を反映している。だからこそ、バイデンの明らかに複雑な記録を肯定的に捉え、「中産階級の雇用を海外に移転させ、サプライチェーンを空洞化させ、労働者を大切にする代わりに企業のCEOに報酬を与え、包括的な経済成長を生み出せなかった(let middle-class jobs move offshore, hollowed out our supply chains, rewarded corporate CEOs instead of valuing workers, and failed to generate inclusive economic growth)」貿易政策を否定している。「永遠の戦争(forever wars)」を否定する一方で、あらゆる地域が重要である世界を描き、アメリカは「世界の舞台でリードし続けなければならない(must continue to lead on the world stage)」と主張している。リベラルな覇権主義そのものだ。

それでは、なぜこれらの発言を真に受けてはいけないのか? 第一の、そして最も明白な理由は、大統領は外交政策に関して莫大な裁量権(enormous latitude)を持っており、選挙戦に勝つため、あるいは献金を集めるために書かれたものには拘束されないということだ。大統領は、大口献金者やその他の利益団体が望むことを単純に無視することはできないが、特に再選にこだわる必要のない任期初期には、それらに縛られることはない。予算を通過させ、国内政策を承認させるためには議会での支持が必要だが、外交・国防政策で大統領が何をするかはほとんど大統領次第である。

更に言えば、重要な外交政策の決定は、綱領委員会や連邦議会の有力議員たち、著名な知事や党委員長によって行われることはない。その代わりに、大統領への忠誠心や大統領の世界観との適合性を主な理由として選ばれた側近や被任命者の小さなインナーサークルが決定することになる。例えば、バーニー・サンダース連邦上院議員はバイデンの2020年の当選に貢献したが、彼の側近でバイデン政権において重要なポストに就いた者はおらず、外交政策に関する彼の意見は一貫して無視された。バラク・オバマ前大統領が2009年にライヴァルだったヒラリー・クリントンを国務長官に任命することで党の結束を図ったのは事実だが、彼は彼女に力と権限をあまり与えず、代わりに自身のホワイトハウス補佐官と国家安全保障会議に主要な外交政策の決定と実行を委ねた。

第三に、党の綱領では聞こえがよく、選挙戦では有利に働く主張や立場も、選挙が終わって政権が発足すると違って見えることが多い。例えば、1992年の選挙戦で民主党のビル・クリントン候補は、中国の人権侵害に目をつぶっているとして現職のジョージ・HW・ブッシュ大統領を繰り返し批判したが、政権に就いてみると、北京に対する自らの影響力は限られており、この問題を軽視する方が理にかなっていることが分かった。同様に、2020年の民主党の綱領は、ドナルド・トランプ大統領が関税に依存し、2015年のイランとの核合意を放棄したことを厳しく批判していたが、ジョー・バイデンはトランプ時代の経済制限の多くをそのまま維持し、テヘランとの包括的共同作業計画(Joint Comprehensive Plan of Action with Tehran)に再び参加するという選挙公約を果たすことはなかった。

政党綱領はまた、過大な約束と過小な実現によって誤解を招く。綱領は、政党が達成すると信じ込ませたい事柄の願望リスト(wish list)であるため、これらの目標を実現するのを困難にする政治的障害を軽視したり省略したりする。前述したように、大統領は外交政策の遂行においてかなりの個人的権限を持っているとはいえ、反対政党はもちろんのこと、凝り固まった官僚組織(特に国防総省)や利益団体、ロビー団体、メディアからの反発に対処しなければならない。時間と政治資金は有限であるため、党綱領に盛り込まれた高邁な目標のいくつかは、完全に放棄されないまでも、必然的に後回しにされてしまう。

しかし、党の綱領がほとんど無視されるべき最も重要な理由は、候補者が大統領に就任した後に何が起こるかを、どんな選挙運動も予測することができないということだ。あるいは、元イギリス首相ハロルド・マクミランが、政治家にとって最も困難なことは何かとの質問に「出来事だ、親愛なる君、出来事だよ」と皮肉を込めて答えたと伝えられている。アメリカは非常に強力だが、世界的に重要なアクターはアメリカだけではない。ジョージ・W・ブッシュ前大統領は9月11日の同時多発テロが起きるとは思っていなかったし、バラク・オバマはアラブの春(Arab Spring)に目を奪われ、ドナルド・トランプは新型コロナウイルスに困惑し、ジョー・バイデンの外交政策はウクライナと中東の戦争に乗っ取られた。

11月に誰が勝利しても、それぞれの党の綱領でさえ言及されていないいくつかの大きな問題に直面することは間違いなく、それらにどう対応するかについての指針を得るためにこの文書を掘り起こす人は誰もいないだろう。

私は皮肉を言うつもりはない。党綱領は党が何を目指しているかを明らかにし、信者たちを結集させ、エネルギーを生み出し、明確なメッセージを提示するのに役立つ。しかし、彼らが明らかにしていないのは、次期大統領が2025年1月以降に何をするかということであり、選挙が終わったら誰もこれらの文書を調べに戻らないだろう。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。Xアカウント:@stephenwalt
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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。
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 2024年米大統領選挙は、共和党のドナルド・トランプ前大統領(副大統領候補はJD・ヴァンス連邦上院議員[オハイオ州選出、共和党])が民主党のカマラ・ハリス副大統領(副大統領候補はミネソタ州知事ティム・ウォルツ)を破り、不連続の形であるが、2度目の勝利を収めた。不連続の2度目の勝利は1892年のグローヴァー・クリーヴランド大統領以来のことで、歴史的なカムバックとなった。

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 ここで、宣伝になって恐縮だが、上記の佐藤優先生との対談『世界覇権国交代劇の真相』(秀和システム)の第2章の内容が現実のものになったと私は感じている。対談は7月末に行われたが、大きな流れはあれから変わっていなかったのだということを認識した。改めて読み返してみると、この対談で、私たちは「なぜハリスが駄目で負けるのか」「何故民主党が駄目なのか」という敗因を分析していた。また、激戦州について予想をしていてそれもそのまま実現している。このブログをお読みいただいている皆さんには是非手に取ってお読みいただきたい。ブログを現在の形式で存続させるためにもよろしくお願い申し上げます。

 このブログでは冷静に、アメリカでの報道と各種世論調査の結果と、それに私の分析を加えて、「横一線であるが、トランプがややリード」と言うことをずっとお伝えしてきた。私は選挙結果を予想した訳ではないので、「当てたぞ、凄いだろう」と言う気はない。これまで同様に淡々とお伝えしていくだけのことだ。

 選挙直前に、民主党内部で既に敗因分析とハリス選対と民主党執行部に対する責任論が出ているということもこのブログでお伝えした。11月5日付の記事をお読みいただきたい。記事でご紹介したアメリカでの論稿に敗因がほぼ網羅されている。問題はそれが選挙前に出ていたということだ。

ハリスの個人的な能力のなさと言うことはもちろんあるが(経験のなさで言えばバラク・オバマやビル・クリントンもなかった)、民主党自体の問題も大きい。そもそもがハリスは2020年の大統領選挙民主党予備選挙で早々に撤退に追い込まれている。民主党員や支持者がハリスでは駄目だという判断をしたことになる。それから4年経って急にハリスが良い候補者になることはない。それでもハリスが候補者になって、全国大会で指名される頃には「ハリスは凄い、素晴らしい」の大合唱で支持率も上がっていた。しかし、時間が経過するにつれてトランプが盛り返し(ハリスの人気が落ちていった)、ついに逆転と言うことになった。ハリスは民主党の組織的な機能不全と、ジョー・バイデン政権のインフレ対策や不法移民対策の失敗という2つの重荷を背負わされたという点で気の毒な面がある。また、主流メディアやインフルエンサーたちが浮かれ気味に「ハリス有利」「ハリス圧勝」というような無責任な報道や言動を繰り返したことが民主党側にマイナスに働いたと言うこともあるだろう。

 それにしても、2020年にはバイデンが奪還した「青い壁(ブルーウォール、blue wall)」をトランプが取り返したということについて民主、共和両党はその手法について学ぶべきであろう。2020年のバイデンの勝利は、「地上戦の人」バイデンの真骨頂だった。バイデンは連邦上院議員36年、副大統領8年の叩き上げ政治家、選挙の勝者であり続けた人だ(大統領選挙予備選挙などでは負けてはいるが)。バイデンが経験と知識、人脈、選挙マシーンをフル稼働させれば選挙に勝利することはある意味では容易なことであった。しかし、2016年のヒラリー・クリントン、2024年のカマラ・ハリスは空中戦の人たちだった。また、五大湖周辺州になじみがないというのも痛かった(ヒラリーはシカゴ出身であるが)。トランプも五大湖周辺州になじみがある訳ではない。しかし、五大湖周辺州の白人労働者たちの支持を集めることができた。それが今回の勝利につながった。民主党がトランプに勝つためには地道な草の根選挙、地上戦を強化することが必要であり、共和党はこれから地上戦を徹底することが重要になってくる。

 今回の選挙はこうした点から、「トランプが強かったというよりも、ハリスが弱かった」ということが適切な分析と言うことになるだろう。一般得票数でも負けるということは、惨敗である。結局、アメリカの西海岸と東海岸の各州でしか勝てなかった。民主党優位の州でしか勝てなかった。それが全てだ。故野村克也氏の言葉「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」である。

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トランプが大統領選挙で二度目の勝利、ありえない逆転劇を達成した(Trump wins presidency for second time, completing improbable comeback

ブレット・サミュエルズ筆

2024年11月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4969061-trump-wins-presidential-election/

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共和党の大統領選挙候補者ドナルド・トランプ前大統領がフロリダ州ウエストパームビーチのパームビーチ・コンヴェンション・センターでの選挙当夜ウォッチパーティーの会場に登場

ディシジョン・デスクHQDDHQ)によると、ドナルド・トランプ前大統領が大統領選挙に勝利し、不名誉な状態でワシントンを去り、政治的将来が不透明になってから約4年後に2期目を確保すると予測されている。

DDHQは、トランプがペンシルヴァニア州とアラスカ州で勝利し、獲得選挙人数が270に達したと発表した。

トランプは、予想外の展開が相次いだ選挙でカマラ・ハリス副大統領を破った。選挙運動中にトランプが巻き込まれた刑事裁判、トランプ前大統領に対する2度の暗殺未遂事件、ジョー・バイデン大統領が選挙戦から脱落したことによる民主党の候補者交代など、予想外の出来事が相次いだ選挙であった。

トランプは、ホワイトハウスを失い、その後再びホワイトハウスを獲得した大統領としては、1892年のグローヴァー・クリーヴランド大統領以来、120年以上ぶりのことだ。

トランプは、約100日間にわたるハリスとの選挙戦の末、ホワイトハウス獲得に必要な選挙人数270を確保した。選挙当日まで、主要激戦7州の世論調査では、両候補の差はほとんど見られなかった。

トランプ元大統領は最終的に説得力のある勝利を収め、ジョージア州を列に戻し、ノースカロライナ州を保持して「青い壁(blue wall)」を打ち破った。トランプは一般投票では僅差で勝利すると予想されているが、2016年では一般投票数では勝利できず、共和党がそれで勝利したのは1992年以降一度だけだった。

トランプ前大統領とその伴走者(副大統領候補)であるJD・ヴァンス連邦上院議員(オハイオ州選出、共和党)は、バイデン政権時代のコスト上昇、南部国境での移民急増、海外での不安定な情勢に対する有権者の不満を利用し、自身の政策への回帰を有権者に訴えた。

出口調査によると、トランプはラティーノ有権者たちから大きな票を獲得し、地方部での得票を伸ばし、トランプ陣営が積極的に訴えた若者層ではハリスとほぼ互角になった。

トランプは、国家史上最大の強制送還作戦の実行、2017年に署名した減税の延長、外国からの輸入品への普遍的な関税の賦課、トランスジェンダーの若者への保護の撤回、教育省の閉鎖、環境規制の抑制を公約に掲げている。彼はまた、政権に忠実な人物を集めようとしている。

トランプは、女性有権者の投票で大差をつけられると予想されていたのを跳ね返した。ハリスは、トランプが最高裁判事に選んだ3人が2022年にロウ対ウェイド判決を覆すことに他の保守派と加わったことを受け、中絶権の問題に集中した。今回の大統領選は、ロウ法廃止後初めて実施された。

共和党が連邦上院で過半数を奪還したため、トランプ大統領の当選は、連邦最高裁に対する保守派の掌握を強化するチャンスを与える可能性がある。

トランプは2016年にホワイトハウスを僅差で制したが、2020年の再選には敗れた。彼は選挙後の数週間、不正行為が蔓延しているという証明されていない主張を推し進め、2021年1月6日にはバイデンの勝利の認定を阻止しようとした彼の支持者たちによる国会議事堂への暴力的な襲撃に至った。

トランプは2020年の選挙で敗れた後、政権に留まろうとした試みをめぐり、2023年にワシントDで連邦告発によって起訴された。しかしトランプは、この問題を監督しているジャック・スミス特別顧問の解任に速やかに動くことを示唆しており、自分に対する重大な訴訟案件に介入することになる。

トランプ大統領の1期目での言動は、元閣僚や側近たちから批判を浴びてきた。彼は2023年に4つの別々の司法管轄区で起訴され、5月にニューヨークで34の重罪で有罪判決を受けた。彼は最初の任期中に2度弾劾され、好感度は40%を切って退任した。そして2021年、後任の就任式に出席することなくワシントンを去った。

多くの政治家や評論家は、トランプを政治的に死んだものとほぼ宣言しており、ミッチ・マコーネル連邦上院多数党(共和党)院内総務(ケンタッキー州選出、共和党)は2021年2月の連邦上院議場での演説でトランプを激しく非難した。しかし、マコーネルは2021年1月6日の連邦議会議事堂暴動を巡るトランプ大統領の弾劾裁判で有罪判決には投票しなかった。

もしトランプが有罪判決を受けていれば、彼の政治的キャリアは終わり、ホワイトハウスへの再出馬は不可能になっていたかもしれない。その代わりに、彼は現在、共和党を彼のイメージにさらにシフトさせる立場にあり、マコーネルの上院院内総務としての地位は来年1月で終わる。

トランプの政治的終焉を予想した一部の人々がいかに間違っていたかを示すように、トランプは忠実な支持基盤のおかげで共和党候補に当然のように当選し、7月には暗殺未遂を乗り越え、共和党大会で党の全勢力を背後に結集させ、世論調査でバイデンをリードしたことで、大統領就任への最後の道(glide path)を歩んでいるように見えた。

しかし、バイデンは7月末に選挙から撤退し、代わりにハリスが民主党有権者を奮い立たせ、記録的な資金を集めた。トランプは当初、対戦相手の変更に対応するのに苦労し、9月の討論会での不安定なパフォーマンスは、レースが拮抗する中、共和党をさらにいらだたせた。

しかし、選挙戦終盤の世論調査では、トランプは黒人有権者とラティーノ有権者に強さを見せ、得票を伸ばした。いずれもトランプを勝利に導いた重要な票田である。

トランプの選挙陣営は、外部グループと提携して激戦州の有権者たちにリーチするというこれまで試されていなかった戦略に依存しており、この方法でハリス陣営の強力なインフラを克服することに成功した。

78歳のトランプは、大統領に選出された国の歴史上最高齢であり、2020年のバイデンよりわずかに年上である。彼は以前、そうすることに問題はないと言っていたにもかかわらず、詳細な医療記録の公開を拒否している。

トランプは、不連続で2期で大統領を務める史上2人目の大統領となるが、憲法修正第22条によって任期が制限されるため、2028年に再選を目指すことはできない。

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トランプが2度目のホワイトハウス勝利についての5つのポイント(5 takeaways as Trump wins White House for a second time

ナイオール・スタンジ筆

2024年11月6日

『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/4975849-trump-harris-2024-presidential-run/

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2024年11月6日水曜日、フロリダ州ウエストパームビーチで開催された選挙ウォッチパーティーに登壇する共和党大統領候補ドナルド・トランプ前大統領、メラニア・トランプ夫人、バロン・トランプ氏

ドナルド・トランプ前大統領は水曜日の早朝、前代未聞のホワイトハウス争奪戦でカマラ・ハリス副大統領を破り、1世紀以上の期間の中で、非連続の勝利を収めた初の大統領となる、異例のカムバックを果たした。

このカムバックには多くの理由がある。

トランプは2020年の大統領選挙での敗北を覆そうとし、支持者たちを駆り立てて連邦議事堂にデモ行進を行わせ、暴動と連邦議員たちの避難につながった出来事から、政治家としてのキャリアは終わったと思われていた。

このカムバックの前に、トランプは史上初めて2度の弾劾訴追を受け、4件の刑事事件で起訴され、民事事件では性的虐待の責任を問われ、刑事裁判では34件の業務記録改ざんの重罪で有罪判決を受けた。

しかしトランプは、熱狂的に忠実な支持基盤に支えられていた。その支持基盤のほとんどは、腐敗した政治、法律、メディアの体制によって不当に犠牲になってきたという彼のシナリオを信じている人々だ。

トランプ前大統領は早朝、フロリダ州ウエストパームビーチで支持者たちに「私たちは誰一人として克服可能だと思っていなかった障害を克服した(We overcame obstacles that nobody thought possible)」と語り、自身の勝利を「アメリカ国民にとって素晴らしい勝利(a magnificent victory for the American people)」と呼んだ。

トランプはまた、ジョー・バイデン大統領の業績に対する国民の不満からも勝利を得た。

これから主要なポイントを挙げていく。

(1)ハリスにとって早い段階から全てがうまくいかなかった(It all went wrong from early on for Harris

ハリスにとっては早い段階から悪い兆候が出ていた(the writing was on the wall)。

1つ目の警告サインは、トランプがフロリダを制するという非常に早い段階での予測だった。結果そのものに衝撃はなかったが、世論調査の平均が予測した6ポイント差のおよそ2倍の差をつけてトランプが勝利したという事実は、ハリスにとって不吉なものとなった。

トランプにとって有利なパターンは夜の大半にわたって続き、ヴァージニア州やニュージャージー州といった安全と思われる民主党優位の州でさえハリス選対にとって不愉快なほど長い期間決着がつかない中、トランプは各激戦州で序盤にリードを奪った。

ハリスは、ワシントンの歴史あるハワード大学でのイヴェント会場を、聴衆を前にして話すことなく後にした。彼女は水曜日午後以降に演説する予定だ。

(2)人口統計学上の大きな驚き: ラティーノ男性がトランプに大きく傾く(The big demographic surprise: Latino men swing heavily to Trump

投票日前、多くのメディア報道は、トランプが黒人有権者、特に黒人男性、あるいは若年層の有権者に浸透するかどうかに焦点を当てていた。

実際、少なくとも現在の出口調査によれば、これらの人口統計グループ内の変化は控え目であり、新しいデータが追加されるにつれて多少変化する可能性がある。

しかし、1つだけ本当の衝撃があった。

CNNの出口調査によると、ラティーノ男性が圧倒的な差でトランプにシフトした。

2020年、これらの出口調査では、ラティーノ男性はトランプよりバイデンに59%対36%の23ポイント差で投票していた。

火曜日に行われたCNNの出口調査では、54%対44%の10ポイントの差で、ハリスよりもトランプに投票していることが明らかになった。

この33ポイントという驚くべき差は、鋭く、不快感をもたらす疑問をもたらすだろう。

トランプ支持者たちは、彼の文化的保守主義(cultural conservatism)とより良い経済に関する公約が流れを変えるのに役立ったと主張するだろう。

しかし、その説明では、なぜラティーナ女性の党派支持率がごくわずかしか変化しなかったのかが理解できない。

ある程度の性差別を含まないもっともらしい議論を見つけるのは難しい。

ハリスは結果として、2016年のヒラリー・クリントンに次いで、トランプに敗れた2人目の民主党女性候補となった。

(3)中絶問題は変化を生むことができなかった(The abortion issue failed to make the difference

民主党は、連邦最高裁がロウ対ウェイド判決を破棄してからあまり時間が経過していない2年後に、女性たちがかつてない数の支持を集め、全米初の女性大統領を選出するという考えに多くの期待を寄せていた。

しかし、それは起きなかった。

確かに性別でのギャップは大きかった。しかしこれまでの出口調査では、性別でのギャップが4年前よりも意味のある形で大きくなったとは示されていない。

それどころか、CNNの出口調査によれば、女性は2020年に15ポイント差でトランプよりバイデンを支持した。今年の出口調査では、ハリスはわずか10ポイント差で女性有権者の支持を受けていた。

だからといって、中絶が共和党に勝利をもたらした争点に変わったのではない。本当にそうではない。

例えば、フロリダ州での中絶に関する投票イニシアティヴは、可決に必要な60%の賛成を得られなかった。しかし、約57%という明確な多数派がこの問題のリベラル側に並んだ。

それでも結論としては、中絶問題はハリスが必要としていたほど強力なものではなかったということだ。

(4)民主党内で深刻な争いが起きるだろう(There will be serious Democratic infighting

選挙の結果を民主党は大混乱に陥った。民主党の候補者であるハリスが、党内の多くがアメリカの民主政体に対する非常に危険だと考えている人物トランプに敗れた。

そのため、すぐに指弾(finger-pointing)が始まるだろう。

民主党員の多くはバイデンが7月に選挙戦から離脱するに至った一連の出来事に固執するだろう。バイデンの撤退は6月下旬の大統領選挙候補者討論会での大失敗の後に起きた。

「バイデンならハリスよりうまくやれた」と考える人の数は非常に少ない。

しかし、バイデンが一期目で退かないという決断を下したこと、そして党がハリスに対して競争的な予備選に消極的であったことは、そのようなプロセスがあればハリスを強化できた、あるいはより優れた候補者を輩出できたと考える人々にとっては、大きな事後の非難(second-guessed)の材料になるだろう。

ハリス陣営からのメッセージ発信もまた厳しい精査の対象となるだろう。

トランプが「ファシスト」であると主張することにハリスが時間を費やしすぎたが、これは単なるお説教以上の効果がなかったのではないか?

リズ・チェイニー元議員(ワイオミング州選出、共和党)のような人物とキャンペーンを張ることで、共和党に不満を持つ有権者を取り込もうとした試みは、常に失敗する運命にあったのではないか?

労働者階級の懸念にもっと精力的に焦点を当てれば、トランプの訴えを抑えることができたのではないか、それとも、もっと冒険的なメディア戦略を採用していれば効果があっただろうか?

ある程度、これらの疑問は不当なものになるかもしれない。ハリスが経済面で直面した逆風、そして世論調査の評価が平凡な大統領の代理として直面した逆風は、克服するにはあまりにも厳しかったのかもしれない。

しかし、だからといってこのような疑問が出るのを止めることはできないだろう。

(5)トランプは共和党政権をうまくまとめるだろう(Trump might well have unified GOP government

トランプは連邦上院で、そしておそらく連邦下院でも共和党が過半数を占める状態で進むことになる。

民主党は連邦上院では、常に苦戦を強いられ、いくつかの州では守勢に回った。

共和党優位のウエストヴァージニア州は、民主党から無所属に転じたジョー・マンチン連邦上院議員が引退を表明した時点で敗北がほぼ確実と見られていた。ウエストヴァージニア州では共和党のジム・ジャスティス知事が正式に選出された。

その他では、シェロッド・ブラウン連邦上院議員(オハイオ州選出、民主党)が共和党のバーニー・モレノ候補に議席を奪われた。現職のボブ・ケーシー連邦上院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)とタミー・ボールドウィン連邦上院議員(ウィスコンシン州選出、民主党)も苦境に立たされているが、現時点では、逆転して勝利する可能性は残されている。

連邦下院では、水曜未明になっても情勢は不透明で、決着には数日かかるかもしれない。しかし、共和党が僅差で過半数を維持する可能性は確かだ。

もしそうなれば、共和党の圧勝ということになる。

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 古村治彦です。
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 アメリカ大統領選挙は大詰めで、もうすぐ投票、そして開票が開始される。同時に連邦上院議員選挙(100議席のうちの約3分の1の議席)、連邦下院議員選挙(435議席全部)、州知事選挙(一部)が実施される。現在のところ、連邦上院、連邦下院の議席予想は、僅差で共和党リードとなっている。予想では上院では共和党が52議席(全100議席中)、下院では共和党が218議席(全435議席)となっている。

 大統領選挙に関しては、最後に来て、ハリスが追い上げて横一線という報道が目立っている。それでも、現在のところ、各種予想サイトではトランプの勝率が僅差で上回っている。しかし、2016年の大統領選挙から支持率を中心的な要素とした選挙結果予想が難しくなっている。特に今回は各種世論調査、全米規模のもの、州レヴェルのものでは僅差の結果が多く出ており、予想はかなり困難になっている。

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『ザ・ヒル』誌の予想

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FiveThirtyEight」の予想

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「RealClearPolitics」では各種予想の平均値を示している

 そうした中で、民主党側では勝利を確信する声が多くある一方で、不安を持って選挙当日を迎える人たちも多くいる。「ハリスの勝利だ!」と浮かれることのできない人々が多く出ている。下の記事は私がずっと感じてきたことをそのまま書いた内容になっている。佐藤優先生との対談『世界覇権国交代劇の真相』の第2章でも論じたが、ハリスの資質のなさ、8月の民主党全国大会以降に人気が上がったがそれは一時的なものであったこと(bounce[バウンス]bump[バンプ]という言葉で説明した)といったことが不安材料になっている。

『世界覇権国交代劇の真相』第2章では、副大統領候補指名前だったこともあり、複数の候補者について検討したが、ティム・ウォルツを副大統領候補に指名したことは全くの予想外だった。それはアメリカでもそのようで、ウォルツが左派であることが不安材料になっているようだ。それ以外にも飲酒運転での逮捕歴や中国との深い関係も挙げられている。

そして、そもそも論としては、ジョー・バイデンが大統領選挙からの撤退を表明するのが遅すぎた、もしくは、そもそものそもそもとして、バイデンが再選を目指すべきでなかったという主張が出ている。しかし、それならば昨年の段階でバイデンに撤退を促す、諦めさせる動きが出ているべきだった。それがなかったということは、民主党側の読みが甘かったということになる。下世話な言葉を使えば「引かれ者の小唄」である。

 そして、これもまた『世界覇権国交代劇の真相』第2章で論じたが、カマラ・ハリスが大統領候補になる過程がおかしかったということも不安材料になる。ハリスは通常の予備選挙を経ていない。これはやはりハリスの候補者としての正当性に影を落とす。

 大統領選挙は日本時間の今晩(アメリカ東部では火曜日朝)から投票が始まり、日本時間の6日朝(アメリカ東部では火曜日夜)から開票が始まる。結果の予想は難しい。こればかり言っているではないか、情けないと思われるかもしれないが、私としては、「ペンシルヴァニア州とジョージア州で選挙の大勢は決まる」と言うことを繰り返し申し述べておきたい。

(貼り付けはじめ)

ハリスの勢いを打ち砕いた2つの決断(The 2 decisions that crushed Harris’s momentum

ダグラス・マキノン筆

2024年11月2日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/campaign/4965971-the-two-decisions-that-crushed-harriss-momentum/

私と話をする民主党員でカマラ・ハリス副大統領が火曜日に勝利すると信じている人は誰一人としていない。

全員が可能な限り最良の候補者を特定し選出するために、8月の候補者がそれまでに決まっておらず、その場で決めるオープンな全国大会を望んでいたがそれは拒否された。その点、この木曜日、『ザ・ヒル』紙は「民主党はハリスの勝利を望みながらも指弾を始めた」という見出しの記事を掲載した。

ある民主党系のストラテジストの言葉を引用すると、「人々は神経質になっており、選挙当日を直前に控えて、証拠隠滅(cover their ass)を図ろうとしている。それは不安や利害関係、そして今回の大統領選挙が抱える特殊性に基づくものだ。今回の選挙には伝統的なプロセスがなかった。予備選挙がなかった。人々はただ受け入れる(fall in line)しかなかった」ということになる。

繰り返しになるが、これは民主党員の述べた言葉だ。そうするように命じられたから、彼らはただ「受け入れる」しかなかった。そして、民主党全国委員会、バラク・オバマ元大統領、ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、チャック・シューマー連邦上院多数党(民主党)院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)の裏取引(backroom dealings)によって、オープンな全国大会実現の希望は更に打ち砕かれた。

このような裏取引の直後、全ての不満を持つ民主党員たちは、ハリスが予備選で1票も獲得することなく、失速したジョー・バイデン大統領の後任としてマシーン(the machine)によって任命されたことを受け入れなければならなかった。バイデンは7月21日、再選を断念し、後任にハリスを推薦すると正式に発表した。

一時的な興奮(buzz)と「喜び(joy)」が始まった。ただし、それは8月19日にシカゴで開催される民主党全国大会の前から消え始めた。それはなぜか? ハリスが8月6日にミネソタ州知事のティム・ウォルツを伴走者(副大統領候補)に選んだからだ。民主党の関係者たちが私に語ったように、ほぼ初日から、彼女は貴重な時間とエネルギーを費やしてその選択の正しさを守らなければならなかった。

ウォルツの起用はハリスが勢いを失った第一の理由だ。確かに、民主党員の多く、そしてリベラルメディアの多くがハリスに、より穏健派のペンシルベニア州知事ジョシュ・シャピロを選ぶことを望んでいたことは確かだ。その理由は、第一にペンシルヴァニア州が選挙で最も重要な州となることが確実だったこと、第二にシャピロが大統領候補・副大統領候補のティームにイデオロギーに関してバランスをもたらすだろうということだった。

率直な分析からすると、ハリスは極左リベラル(far-left liberal)だ。更に言えば、ウォルツはハリス以上に左寄りであると言える。ハリスがもっと穏健な伴走者(副大統領候補)を選ぶべきだったという現実的な理由は置いておいて、「愚か者(ナックルヘッド、knucklehead)」を自称するウォルツは初日からお荷物だったという現実がある。

ウォルツを選択したことで、ハリスはあらゆる形の負担を背負うことになった。ウォルツは軍歴を誇張した。飲酒運転によって逮捕されたが、その時は血中アルコール濃度が0.128%の状態で、時速96マイル(約154キロ)で自動車を運転した。彼は複数回にわたり中国を訪問と共産党当局者たちと交流を持ってきた。天安門事件の当日、実際にはネブラスカ州にいたのに香港にいたという話を捏造した。彼のショットガンのコミカルな扱いにより、彼は「エルマー・ファッド」ミームに変えられた。そしてウォルツは暴力的なアナキストたちの暴走を許し、ミネアポリスの一部を焼き払うことを許した知事となった。

追い打ちをかけるように、10月10日の副大統領候補討論会では、トランプ候補の伴奏者(副大統領候補)であるJD・ヴァンス連邦上院議員(オハイオ州選出、共和党)が、明らかに神経質で準備不足だったウォルツに大差をつけて勝利した。

ハリスの勢いを打ち砕くのに大きく貢献した2つ目の決定は8月23日にロバート・F・ケネディ・ジュニアが大統領選挙での無党派の候補者としての選挙運動を停止し、ドナルド・トランプ前大統領を支持したことだった。

この発表のタイミングは、ハリスにとっても彼女の選挙運動にとっても最悪のものとなった。全国大会終了の翌日にケネディが発表したことで、彼女の喜びに満ちたメッセージと投票率の上昇から大量のガスが吸い取られることになった。

しかし、また繰り返すことになるが、そのダメージは単に彼女が選出された全国大会の高揚感を踏みにじるよりもはるかに大きいものとなった。リベラルメディアや民主党の偏った意見はさておき、ケネディは何百万人ものアメリカ国民から深く尊敬されており、彼らはケネディを、腐敗したそして固定化されたエスタブリッシュメントたち(corrupt entrenched establishments)に対抗して自分たちの大義のために戦う、原則を守りながら非常に知的な独創的思想家と見なしている。

ケネディが選挙戦から撤退し、トランプを支持した日、『ポリティコ』誌は「ケネディの異端的な見解は民主党と共和党の両方から支持を集めた。両党は、ケネディがここ数十年で最大の選挙妨害者になることを心配した。大統領選は依然として信じられないほどの接戦であり、ケネディの支持のほんの一部でもトランプに移れば、激戦州で決定的な影響を与える可能性がある」と書いた。

実際にそうだ。しかし、私はそれが単なる 「ほんの一部(fraction)」ではなく、もっと大きなものになると考えている。その大きな理由の1つは、「母親票(mom vote)」だ。ケネディのトランプへの支持は、これまで好意的でなかった何百万人もの女性有権者をトランプ支持に引き込む可能性がある。それは一体なぜか? それは、彼女たちは子供たちの健康と幸福を心配する母親たちであり、ケネディが公の場で子供たちを守ってくれる数少ない人物の1人だと長い間信じてきたからだ。これはメディアが認識しているよりも、あるいは認識しようとするよりも、はるかに大きな問題だ。まさに試合の流れを一変させるゲームチェンジャー(game changer)なのだ。

そのために、これらの母親たちはトランプに勝ってもらって、ケネディを入閣させたいと望んでいるのだ。トランプは間違いなくそうするだろう。

ハリスは当初から欠陥のある候補者(flawed candidate)だったかもしれないが、7月21日に民主党候補に指名された後、勢いを増していた。しかし、その勢いはつかの間だった。彼女がウォルツを副大統領候補を選んだことと、ケネディ候補が選挙戦を中断してトランプ候補を支持することを決めたことで、その勢いは消えてしまった。

シャピロは、ハリスの判断力のなさと彼女の勢いのなさを踏み台にして、2028年の大統領選挙の選挙戦に臨むことになるだろう。

※ダグラス・マキノン:元ホワイトハウス、国防総省高官
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民主党はハリスの勝利を望みながらも指弾を始めた(Democrats start to point fingers even as they hope for Harris win

エイミー・パーネス筆

2024年10月31日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4962275-vice-president-harris-blame-game/

来週の大統領選でカマラ・ハリス副大統領が勝利する可能性がある。しかし、民主党関係者の間では、彼女がドナルド・トランプ前大統領に対して敗北した場合を想定して、既に水面下で指弾が行われている。

民主党議員の中には、ハリスの勝利にますます期待が高まっていると言う人たちがいる一方で、選挙戦の当初から悩まされてきた一連の要因に不満を募らせている人たちもいる。

特に経済に関する彼女のメッセージへの失望に関しては、ハリスと彼女の陣営に非難が向けられている。

しかし、民主党員の中には、ジョー・バイデン大統領に責任を負わせようとする人たちもいる。「彼は選挙戦から退く決定をするまで時間をかけすぎた」と考えている人たちだ。

ある民主党のストラテジストは、この件について「人々は神経質になっており、選挙当日を直前に控えて、証拠隠滅(cover their ass)を図ろうとしている。それは不安や利害関係、そして今回の大統領選挙が抱える特殊性に基づくものだ」と述べた。

このストラテジストは続けて「今回の選挙には伝統的なプロセスがなかった。予備選挙がなかった。人々はただ受け入れる(fall in line)しかなかった」と述べ、選挙日前から既に責任のなすりつけ合い(blame game)が起きていることは「私にとってはなんら驚くべきことではない」と語った。

もしハリスが負ければ、「責任をなすりつけようと皆が猛ダッシュするだろう」とこのストラテジストは付け加えた。

ペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロ(民主党)ではなく、ミネソタ州知事ティム・ウォルツ(民主党)を自分の伴走者(副大統領候補)に選んだハリス副大統領の決断は、トランプがペンシルヴァニア州で勝利した場合、きっと事後の大きな批判(second-guessed)を浴びることになるだろう。

オバマ政権下のホワイトハウスで補佐官を務めたある人物は、「ハリスは、シャピロを選ばなかったことで、本当に馬鹿者だと見られることになるだろう」と語った。

民主党の大口献金者の1人も「ウォルツが彼女に何かを与えたかどうかは分からない。私が話している多くの人たちは、ウォルツが素晴らしい人のようだと言う。彼と一緒にビールを飲みたいか? それはそう思う。しかし、正直に言って、彼は素晴らしい選択ではなかった」と述べた。

バイデン氏は火曜日の夜、トランプ支持者たちをゴミ(garbage)に喩えて、マスメディアで大きく報道された。

バイデン大統領は発言を撤回し、ホワイトハウスは文脈を無視して報道されたと主張した。いずれにせよ、彼らはワシントンの範囲内でハリスの演説が大成功を収めたことを踏襲した。ホワイトハウスを背景にハリスが行ったこの演説は、自身とトランプに対する彼女の最終弁論を表したもので、選挙戦終盤の極めて重要な瞬間となった。

このバイデンの発言がハリス陣営を刺激しなかったとは到底思えないが、ハリス副大統領は火曜の夜にバイデン大統領と話したときにこの問題は話題に上らなかったと語った。

上述のストラテジストは「不注意が原因の凡ミス(unforced error)があり、終わりが近づいていることについて話している。これでイライラしない人などいるだろうか?」と述べた。

水曜日になっても、ハリスはバイデンの発言を後始末していた。

ハリスは3州での選挙戦に出発する際、記者団を前にして「第一に、バイデン大統領は自分のコメントの真意を明らかにした。しかし、私は明確にしておきたい。誰に投票したかで人を批判することには私は強く反対する」と語った。

ハリスは選挙戦の最終盤になって、オバマ前大統領を含む代理人たちと一緒に姿を現しながらも、バイデンとは距離を置いてきた。この動きは、バイデン大統領は政権運営を成功させたのだから、たとえ気まずくても副大統領の選挙キャンペーンを手伝うべきだと考えるバイデンの忠実な支持者たちを苛立たせている。

熱心なバイデンの支持者は「バイデンはそこにいるべきだ。ハリスが今の地位にいるのは、彼のおかげだ」と述べた。

しかし、バイデンの 「ゴミ」発言以前から、ハリス敗北の責任はバイデンにあると囁かれてきた。

これらの声は、バイデンが7月下旬に選挙戦から撤退したことは、ハリスにとっては何の役にも立たなかったと述べている。

また別の人々は、バイデンが最初から再選を目指して出馬すべきではなかった、民主党が後継者を選ぶために完全な予備選を行うべきだったと主張している。

この静かな指弾の異常なところは、ハリスが来週にも次期大統領に選出される可能性があるということだ。

ハリスはほとんどの全米規模での世論調査でリードしており、主要激戦州での各種世論調査でもリードを保っている。水曜日に発表されたCNNの最新の世論調査では、ハリスはウィスコンシン州で6ポイント、ミシガン州で5ポイントリードしている。ペンシルヴァニア州ではトランプ、ハリス両候補が同率だった。

ハリスがこの3州で勝利を収めれば、ほぼ間違いなく当選となる。

民主党系のストラテジストであるジョエル・ペインは、「ハリスは、大きなエネルギーと勢いのある瞬間に強く迫っている。彼女はトランプよりも、より人気のある候補者であり、より幅広い連合を持ち、高い可能性を持っている」と述べている。

ペインは続けて「トランプ大統領の二期目の脅威を考えれば、民主政治体制への不安は当然だ。しかし、カマラ・ハリスと民主党が大統領選挙と上下両院の選挙で結果を出して良い気分になれることもたくさんある」と述べた。

同時に、レースは信じられないほどの接戦であり、どちらの候補者にも勝利の可能性が高く、どちらも確信が持てない状況だ。

それが神経質(nervousness)と被害妄想(paranoia)を生み出し、事後の大きな批判と陰口を叩く(backbiting)のに最適な雰囲気を作り出している。

トランプが敗北した場合も、事後の大きな批判が起きるだろう。

トランプ前大統領は、男性からの支持を強化するために辛辣な言論を倍増させたが、これはハリスが大きくリードしている重要な女性有権者を失う可能性がある。

もしハリスが勝利すれば、共和党は3回目の大統領選サイクルをトランプとともに乗り切るという決断に二の足を踏むだろう。また、コメディアンがラティーノやプエルトリコ系の人々に関する品のないジョークを飛ばしたことで、否定的な注目を集めたマディソン・スクエア・ガーデンで日曜日に集会について、どうしてこの集会を開かなければならなかったのか、その理由にも疑問を抱くだろう。

ある共和党系のストラテジストは、「これは選挙キャンペーンにとって最悪だ。彼はメッセージだけに徹するべきだ。メッセージから外れたら、彼は負けるだろう」と述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 2024年11月5日(日本時間では6日)の米大統領選挙が近づいてきた。今週末が最後の週末と言うことになる。共和党のドナルド・トランプ前大統領、民主党のカマラ・ハリス副大統領は共に激戦州を訪問する予定となっている。今回の大統領選挙での激戦州は、ペンシルヴァニア州(選挙人19人)、ミシガン州(15人)、ウィスコンシン州(10人)、ノースカロライナ州(16人)、ジョージア州(16人)、ネヴァダ州(6人)、アリゾナ州(11人)だ。
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 重要なのは、前回ジョー・バイデンが奪還した「青い壁(Blue Wall)」のペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州の五大湖周辺州をカマラ・ハリスが守れるかどうかだ。現在のところ、ペンシルヴァニア州ではトランプ、ミシガン州、ウィスコンシン州ではハリスが僅差でリードとなっている。ペンシルヴァニア州をハリスが取れば青い壁を死守できる可能性が高まり、ハリスの勝利が近づく。逆に、トランプが取ればトランプの勝利はほぼ確定的となる。ペンシルヴァニア州はアメリカ東部標準時のエリアに入っており、日本時間6日の早い段階で結果が出ることが予想される(順調であれば)。ペンシルヴァニア州の結果で大勢が分かることになる。もちろん、一応の結果が出た後に、異議が出て、数え直しということになって正式な結果が出るまでに時間がかかることが予想される。また、選挙関連の暴力事件も多く起こるだろう。
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 今回の選挙ではやはり人々の生活の苦しさが最大のテーマとなるだろう。アメリカの給料が高いこと、しかし、その分、物価が高いことは日本でも報じられている。アメリカの大都市での住居費が平均で100万円近くに達して、住んでいられないということで、きちんと仕事を持っているのに、ホームレスになっている人たちも多い。経済問題が選挙の代々のテーマとなるだろう。その点では、トランプに一日の長があり、現政権の副大統領であるカマラ・ハリスには不利になるだろう。

 しかし、これだけの大接戦となると、選挙は平穏には終わらない。トランプ、ハリス両候補者の支持者の中には、結果に納得のいかない人々が数え直し、再集計を求めて抗議活動を活発に展開する人たちが多く出るだろう。また、暴力事件が頻発するだろう。米大統領選挙のために社会不安が増大し、治安が悪化し、状況は不安定化するだろう。

 国連は選挙監視団を派遣し、暴力事件を抑止するようにすべきではないか。また、集計に関しては、日本の優秀な係員を派遣して、集計してあげるのが良いのではないか。もちろん、これらは冗談で、皮肉であるが、それほど、「デモクラシーの総本山」であるアメリカが揺らいでいる。

(貼り付けはじめ)

それで、一体誰が勝つのか?-米大統領選最後の週末を迎えるにあたって分かっていること(So, who’s going to win? — What we know going into the final weekend of the presidential race

ナイオール・スタンジ筆

2024年11月2日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4966970-trump-harris-election-race-close/

アメリカ大統領選挙は、世論調査が歴史的な大接戦を示す中、大詰めを迎えている。

各種世論調査でこれほど多くの州が接戦になったことはかつてない。

『ザ・ヒル』誌とディシジョン・デスクHQDDHQ)が管理する世論調査の平均によれば、金曜日夜の時点で、激戦州7州のいずれにおいてもドナルド・トランプ、カマラ・ハリス両候補とも2ポイント以上の差はなかった。

ミシガン州、ペンシルヴァニア州、ウィスコンシン州のいわゆる「青い壁(Blue Wall)」と呼ばれる3つの州では、その差は1ポイント以下だった。

政治の専門家たちは、最終的な結果を占う手がかりを求め、早期投票数のデータを探し回っている。既に6000万票以上が期日前に投じられた。

しかし、どのような選挙でも、早期投票数から最終結果を推定するのは、あまりにも未知数が多いため、信憑性が低いことで知られている。

トランプ、ハリス両候補の側近たちは支持者の確信を強めようとしている。

トランプ候補のスティーヴン・ミラー顧問は「期日前投票の数字は引き続き素晴らしい。カマラは崩れている」と金曜日にソーシャルメディアで熱弁をふるった。

ハリスのアドバイザーであるデイヴィッド・プルーフもX上で「決選投票の後半に投票した人が二桁の差でハリス有利に崩れている」と主張している。

以下に大統領選挙レースがどのような状況にあるのかについて分かることを列挙していく。

●トランプがわずかに優勢(Trump has a tiny edge

各種世論調査によれば、レースはほぼデッドヒートになっている。しかし、どちらの候補者がほんのわずかでも優位に立っているのかということであれば、それはトランプだ。

DDHQFiveThirtyEight、ネイト・シルヴァーの「Silver Bulletin」、『ニューヨーク・タイムズ』紙が管理する各種世論調査の平均では、トランプ前大統領はハリス副大統領よりも多くの激戦州で優勢となっている。

DDHQの平均では、トランプは6州でリードしている。他のサイトでは5州でリードしている。この違いはウィスコンシン州の扱いで生じており、他の3サイトではハリスが優勢、DDHQではトランプが優勢となっている。

ハリスは全米規模の各種世論調査で僅差でのリードを保っている。

DDHQ平均では、ハリスのリードはわずか0.3ポイントだ。2016年、ヒラリー・クリントンは選挙に敗れたが、2ポイント以上の差をつけて全米規模での世論調査でリードした。

それでも、トランプ優位は決定的とは言い難い。DDHQFiveThirtyEightの予想では、トランプの勝利の確率はそれぞれ54%と51%で、コイントスで裏表を決めるのとほとんど変わらない。

●サンベルトとブルーウォールとの間に明確な分裂がある(There’s now a clear split between the Sun Belt and the Blue Wall

ここ数週間、重要な分裂が深まっている。それは、一方ではサンベルト・南部の激戦州、他方ではブルーウォール(青い壁)州の分裂である。

大雑把に言えば、トランプは前者で健闘し、ハリスは後者で競争力を発揮する。

DDHQ平均で2ポイント差をつけているアリゾナ州では、トランプがどの激戦区よりも大きくリードしている。1.9ポイント差のジョージア州、1.4ポイント差のノースカロライナ州もそう大きな差ではない。

DDHQの予測モデルでは、ジョージア州でトランプが勝利する確率は65%だが、「青い壁」3州のいずれでも勝利する確率は53%以下とされている。

ここで、選挙人団の計算を強調しておくことが重要だ。

ハリスが「青い壁」の3州で勝利すれば、たとえトランプが他の4州で勝利したとしても、ハリスがホワイトハウスを獲得することになる。

そのシナリオでは、ハリスはトランプの268人に対して、270人という、可能な限り僅差で勝利することになる。

●2つの重要な未知数(Two key unknowns

2つのオクトーバーサプライズは、先週の日曜日に行われたトランプ前大統領のマディソン・スクエア・ガーデンでの大集会で、コメディアンのトニー・ヒンチクリフが人種差別的なジョークを言ったことと、火曜日にジョー・バイデン大統領がトランプ支持者を「ゴミ(garbage)」と表現したことだ。

ヒンチクリフの愚弄はプエルトリコを標的としたものであったため、選挙において重要であった。いくつかの激戦州にはかなりの数のプエルトリコ人が住んでおり、その中にはペンシルヴァニア州だけでも40万人以上が居住している。

ハリス陣営はこの騒動を最大限に利用しようと、この騒動に関する新しい広告を掲載し、バッド・バニーやジェニファー・ロペスといった著名人からの支持を強調した。

一方、トランプはバイデンの「ゴミ」発言に焦点を当て、支持者を増やそうとした。この発言は、火曜日の夜、ホワイトハウスに隣接するエリプスでのハリスの大演説にも影を落とした、

トランプは水曜日、ウィスコンシン州での集会の前にゴミ収集車の運転席に登場し、バイデンのつまずきをニュースにし続けた。

●どちらの候補、敗北の可能性を過小評価してはいけない(Don’t underestimate the chances of a rout — for either candidate

評判の良い各世論調査機関にはある重要な疑問がつきまとう。それは、誰が実際に投票に来るのかというモデルが外れている可能性があるのかということだ。

世論調査のこの部分には、本質的に経験則に基づく推測(educated guess)が含まれる。また、システム由来の誤差が生じる可能性もある。

もっともらしいシナリオとしては、米連邦最高裁がロウ対ウェイド法を破棄して以来、初めての大統領選挙となる今年、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)を守りたいという願望に突き動かされた有権者たちが、ハリス候補への投票率を高めるというものが挙げられる。

そのような急増が実際に起きて、ハリスが世論調査の数字をわずか2ポイントでも上回れば、彼女は全ての激戦区で勝利するだろう。

しかし、こうしたシナリオは決して一方的ではない。トランプは過去にも世論調査を上回る結果を出している。例えば、2020年のウィスコンシン州では、トランプの得票率はRealClearPoliticsの世論調査平均の最終数字を5ポイント近く上回った。

それでもバイデンはウィスコンシン州で勝利をもぎ取った。しかし、今年のハリスには誤差はない。

激戦州でトランプがわずかでも優れたパフォーマンスを見せれば、比較的容易にトランプがホワイトハウスに復帰することになるだろう。

●トランプ大統領の最後の旅は疑問を持たれている(Trump’s final travel raises eyebrows

この数日間、候補者たちの一挙手一投足は、何か深い意味があるのではないかということで詳しく分析される。

特に、ハリスとトランプの選挙運動最後の訪問についてはそうだ。

訪問の詳細について疑念が出ている。

トランプは土曜日、日曜日、月曜日の3日間、ノースカロライナ州で4回のイヴェントを行う予定だ。
ノースカロライナ州はトランプが得意とする戦場の1つであるはずなのに、これは奇妙な決定だ。

この決定が示しているのは、トランプ陣営が公に認めている以上に、ノースカロライナ州での自分たちの立ち位置を気にしているということなのだろうか?

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 アメリカ大統領選挙まで約10日を残すのみになった。昨年から始まった選挙戦は、民主党のジョー・バイデン大統領が7月末に選挙戦からの撤退(再選断念)を発表し、カマラ・ハリス副大統領が代わりに候補者となり、ハリスが優勢と報道されてきた。しかし、10月に入って、ドナルド・トランプ前大統領が支持率で盛り返し、大接戦となっている。7つの激戦州ではトランプがリードしているという状況だ。

 アメリカ大統領選挙では全国規模での世論調査が実施される。これはあまり意味がない。なぜならば、アメリカ大統領選挙の結果は一般投票の獲得総数で決まるものではないからだ。各州レヴェルで選挙人が設定され(上院議員2名+会員議員数、ワシントンDCは最小の3名)、各州の一般投票獲得数で1票でも多い候補者が選挙人を全て獲得する「勝者総取り(winner-take-all)」となっているからだ。既に全米で40以上の州では勝者は決まっている状態だ。共和党優勢州(「赤い州」、レッドステイト)ではトランプ、民主党優勢州(「青い州」、ブルーステイト)ではハリスの勝利が決まっている。重要なのは激戦州である。
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 最新の世論調査では全国規模の世論調査の数字でトランプとハリスがタイという結果になった。これまで全国規模の世論調査の数字ではハリスがリードしていた。それが追い付かれるようになっている。これは、トランプが支持率を上げており、ハリスが伸び悩んでいることを示している。激戦州では文字通り、激戦を展開しているが、トランプが僅差でリードいう結果が出ている。加えて、連邦上院と連邦下院の選挙も実施されるが、これらも接戦が展開されているが、両院の選挙で、共和党が僅差でリードという結果が出ている。
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 このような民主党ふりの展開になっている状況について、まだ詳しい分析離されていないが、大まかに言えば「民主党が有権者の声を無視してきたからだ」「傲慢さが招いた結果だ」という主張が出ている。アメリカ国民にとって重要な問題は高いインフレと移民問題となっている。これらについて、現職のジョー・バイデン政権(ハリスは副大統領で参加している)は無策であったという評価になっている。民主党の政治家たちはドナルド・トランプの悪口を言っていれば安心感を得られているが、それでは意味がないということになる。
  私は佐藤優先生との対談『世界覇権国交代劇の真相』の中で、民主党の副大統領候補について、ペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロが最有力と考えていると主張した。結果的にはミネソタ州知事ティム・ウォルツが選ばれたが、ウォルツは選挙戦に貢献できていないようだ。

 残り10日、民主党が劣勢から挽回するためにはオクトーバーサプライズが必要になる。その中にはドナルド・トランプの暗殺も含まれる。共和党側はトランプ暗殺を懸念しているようだ。アメリカ大統領選挙はいよいよ佳境に入っていく。

(貼り付けはじめ)

ハリスはニューヨーク・タイムズとシエナ・カレッジの最新世論調査で不安を感じる兆候を見る(Harris sees troubling signs in latest New York Times/Siena poll

アレックス・ガンギターノ筆

2024年10月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4953020-harris-trump-poll-deadlock/

『ニューヨーク・タイムズ』紙とシエナ・カレッジが実施した大統領選挙投開票日前最後の全国世論調査は、民主党大統領候補のカマラ・ハリス副大統領にとって不安を感じる、厄介な兆候を示している。

今回の世論調査では、ハリス副大統領が10月に実施された以前の調査では、ドナルド・トランプ前大統領を3ポイントリードしていたが、今回はトランプ前大統領と拮抗している。

この新しい世論調査は、ハリスが実際にトランプに一般投票獲得数で負ける可能性があるという話を呼び起こしている。

過去4回の選挙と過去8回の選挙のうち7回で民主党の切符が一般投票獲得数で勝利しているが、そのうち1992年と1996年の2回の選挙戦では独立系候補ロス・ペローによる第三党の強力な支持が含まれていた。

2024年の選挙をめぐる話題の多くは、主要7州の世論調査の厳しさから、ハリスが一般投票獲得数で勝利しても、選挙人獲得数ではトランプに敗北する可能性についてだ。

しかし、ニューヨーク・タイムズの世論調査によれば、ハリスは、各激戦州を制する可能性を示唆するような、一般投票での圧倒的なリードを築き上げてはいない。

今回の世論調査では、トランプ、ハリス両候補は共に48%の得票率だった。10月初旬には、ハリスはトランプに対して49%対46%のリードを持っていた。世論調査の変化は誤差の範囲内だ。

ハリスにとってもう1つの悪い兆候として、アメリカという国が正しい方向に向かっていると答えた回答者はわずか28%だった。ハリスは現職の副大統領であり、現職の政権がこの数字を克服するのは難しいことを考えると、彼女にとっては厳しい数字だ。

有権者にとって経済は依然として今回の選挙における最大の争点であり、ハリスは、この争点に対処するのに有利な候補は誰かという点で、トランプとの差を縮めている。

このテーマでのハリスに対するトランプの優位は6ポイントに縮小した。先月のニューヨーク・タイムズとシエナ・カレッジの世論調査では、トランプはハリスに対して13ポイントの差をつけてリードしていた。

今回の世論調査によると、有権者の48%がハリスを好意的に見ており、バイデン大統領が選挙戦から脱落し、ハリス副大統領に交代した時点から2ポイント上昇している。

トランプも48%から好意的に見られており、同じ時期より1ポイント上昇している。

今回の世論調査では、女性有権者の支持率ではハリスが54%を獲得し、トランプの42%に対して大きくリードしているが、男性有権者ではトランプが55%、ハリスが41%となり、リードの幅が大きくなっている。

トランプにとって重要な争点である移民問題が、今回の選挙で最も重要な問題であると答えた回答者は15%で、前回調査の12%から上昇した。移民問題で有権者が誰を信頼するかという質問では、トランプがハリスを11ポイントリードしている。

81歳のバイデンは、その年齢と大統領としての適性について懸念を持たれ、最終的には大統領選から除外されたが、78歳のトランプは大統領になるには年を取りすぎていると考える有権者は41%に過ぎない。これは7月の世論調査と同じ結果となった。

加えて、この世論調査では、15%の有権者が誰に投票するかを最終的には決定していないことが分かった。そうした有権者の間で、ハリスは42%の有権者を獲得し、トランプの32%を上回った。

今回の世論調査は10月20日から23日にかけて、アメリカ全土の有権者2516人を対象に実施された。誤差はプラスマイナス2.2パーセンテイジポイントだ。

これまで数週間、大統領選挙がトランプ氏に傾きつつあることを示唆する世論調査の結果が相次いでおり、民主党の間で不安が高まっている。

大統領選挙投票日まであと1週間余りとなり、ミシガン州、ペンシルヴァニア州、ウィスコンシン州、アリゾナ州、ジョージア州、ネヴァダ州、ノースカロライナ州の各州を中心に戦いが続いている。

7つの州全てでトランプ、ハリス両候補間の世論調査は依然として大変な大接戦であり、この選挙戦がアメリカ史上最も接戦の1つになる可能性があることを示唆している。

ハリスは、ミシガン州、ウィスコンシン州、ペンシルヴァニア州の「青い壁(blue wall)」州を維持することに全力を注いでいる。ハリスがこれらの州を制覇すれば、他の4つの激戦州で何が起ころうと、彼女が選挙人団の過半数を制する可能性は高い。

『ザ・ヒル』誌とディシジョン・デスクHQが集計した世論調査平均では、ウィスコンシン州とペンシルヴァニア州でトランプがハリスを0.5ポイント以下リードしているのに対し、ミシガン州は引き分けとなっている。

ネヴァダ州ではトランプが0.1ポイントリードしているが、ジョージア州、アリゾナ州、ノースカロライナ州の他の3つの激戦州では1ポイント以上のリードをしている。

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なぜ民主党は負けるのか? それは傲慢さだ。(Why are the Democrats losing? Hubris.

キース・ノウトン筆

2024年10月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/campaign/4949797-why-are-democrats-losing-its-simple-hubris/

民主党の政治家たちは、ドナルド・トランプに再び負けるかもしれないことが信じることができない。彼らは「どうしてあんな奴に投票できるだろう? あの野郎は無作法すぎる!」と不平を述べている。

ある意味、彼らの言うことを首肯できる。トランプは無作法だ。アーノルド・パーマーに関する彼の最近の放言は、不可解な発言や即興の長いシリーズの最新作である。しかし、その奇妙さに混じって、トランプは賢い選挙運動を行っている。

トランプのマクドナルドでの大胆な動きは非常に鋭い動きだった(天才的ではないが、標準的な政治的なアピールとしてはかなり良い)。そしてもちろん、トランプがいかに品位に欠け、安っぽかったか、民主党議員を再び憤慨させた。

民主党のエリートたちはトランプに呆れ果て、彼に何か評価を与える気にもなれない。しかし実際には、トランプ前大統領はカマラ・ハリスやジョー・バイデンとは違って、自己宣伝の勘が鋭い。トランプの遅延、遅延、遅延の法廷戦略はうまくいった。トランプは問題環境を味方につけた。そしてトランプは現在、勝利の有力候補である。

民主党の最大の問題は、その偏狭さ(insularity)が共和党よりもはるかに悪いことだ。そう、両党はそれぞれのイデオロギーに基づいたメディアのバブルの中で生きている。しかし、民主党は共和党よりも酷い。そのバブルの中では、自分たちの趣味の馬を追い求め、否定が支配している。

有権者の懸念に対処する代わりに、民主党の政治家たちとその友人である既成メディアは、トランプの民主政治体制への脅威、彼の奇妙な行動、そして自分たちが被害者であることに焦点を当て続けている。要するに、民主党は有権者が関心を寄せる問題ではなく、自分たちが関心を寄せる問題で進んでいる。ハリス陣営は、不安で当惑している政治家たちの慰めになっている。

これはどれもニューズではない。アメリカ国民はトランプの異様さと衰えについてよく知っている。国民は2021年1月6日に何が起こったかを知っているが、それを認めていない。トランプはトランプであることで、彼を抑えてきた。しかし、それもここまでだ。

この2年間、有権者たちは民主党に対し、インフレが最大の関心事であることを伝えてきた。ジョー・バイデン大統領と民主党の政治家たちは、有権者の声を無視し続けた。直近のYouGov世論調査では、回答者の96%がインフレを「非常に」または「ある程度」重要だと答えた。2023年10月では95%、2022年10月は95%だった。いずれの調査でも、インフレは群を抜いて最重要課題だった。

 

また、有権者たちはバイデンの再出馬を望んでいなかった。2022年10月には、バイデンの再出馬を望む有権者はわずか21%、無党派層ではわずか10%だった。その1年後、この数字はそれぞれ27%と16%だった。YouGovがこの質問をやめた2024年4月頃には、民主党員たちはバイデンにいくらか支持を集め、30%まで上昇した。しかし、無党派層は依然としてバイデンの出馬に反対で、反対が70%、賛成が16%だった。

その間ずっと、バイデンは非常にマイナスな支持率に苦しみ、大多数がこの国は間違った道を進んでいると考えていた。

しかし、バイデン政権と民主党の政治エスタブリッシュメントは国民を無視した。インフレに関する特別委員会は存在しなかった。財政拡大を抑制したり、(どちらもインフレの一因となっている)規制を撤回したりする提案もない。更に悪いことに、民主党は、討論会での失敗でバイデンの立候補が不可能になるまで、ぐらぐらするリーダーの周りに群衆を寄せ付けなかった。そしてその時でさえ、支配層は彼が投票用紙に残ることを望んでいた。

その代わり、民主党の政治家たちは、昔も今も、実質よりも形式やスタイルを重視している。トランプを支持する者は皆、妄想か、カルトの一部か、あるいはただの愚か者なのだ。その一例が、比較的最近になって政治に関与することを決めたイーロン・マスクを酷評する『ワシントン・ポスト』紙の論説である。

マスクは、世界で最も成功したオンライン決済システムの創設に携わった。ニッチな自動車メーカーであるテスラを世界的な電気自動車会社に育て上げ、スペースXでアメリカの宇宙開発計画を救った。しかし、今や彼は酷評されている。トランプのために金を使うマスクは悪だが、国際為替市場で、ギャンブルで財を成したジョージ・ソロスは善だ。どんなに優れていても、トランプに賛成しているのであれば、あなたは嫌なやつだ。

何百万人ものアメリカ人にとって、高インフレは手の届かない家賃、家を買えないこと、貯蓄の目減り、老後(引退)の繰り延べを意味する。これらは、個人や家族が日々直面しなければならない現実的で困難な課題である。しかし、トランプ政権下では、インフレ率は低く、住宅はより手頃になり、実質家計所得は上昇していた。

大多数のアメリカ人にとって、経済的利益に投票することはトランプに投票することを意味する。形にとらわれない人々にとっては、中身が重要なのだ。

偏狭さは傲慢さ(hubris)を生み、それが民主党の問題をさらに深刻にしている。異論の声や政治的現実から自分たちを切り離すことで、トランプに再び負けることはあり得ないと確信した。その結果、誤った政策と政治的判断が生まれた。EPA(環境保護局)の新排出ガス規制と、カマラ・ハリスの伴走者(副大統領候補)にティム・ウォルツを選んだことだ。

3月に発表されたEPAの新ルールは、2032年までに内燃エンジン車の台数を大幅に削減するというものだ。この決定は、中西部、特に激戦州であるミシガン州における何千もの自動車関連雇用に、事実上の死を告げるものである。

アメリカの自動車労働者たちを苦しめるために、バイデンはより悪い選択をしたのだろうか? 彼らは何を考えていたのだろうか?

トランプは現在、この問題に取り組んでおり、カマラ・ハリスを支持したUAW指導部を攻撃している。そしてその効果は出ており、直近の世論調査でトランプは浮上している。

ハリスは、民主党全国大会で自信過剰になった。世論調査で安堵の声が上がる中、ハリスは8月に勝利する勢いがあると考えた。そこで彼女は、世論調査の継続的な厳しさも、依然として劣悪な争点環境も無視した。

ハリスは、州全体の選挙において大差で3回当選しているペンシルヴァニア州知事のジョシュ・シャピロ(民主党)を副大統領候補に選ばなかった。シャピロへの一斉攻撃に直面して、学校選択への反対が不十分でイスラエル支持が強すぎるとして撤退した。その結果はどうなっただろうか?

最後の最後でウォルツに鞍替えしたハリスは完全に不発に終わった。ウォルツはしばしば演説でつまずき、自分の家族にさえ投票してもらえない。ウォルツは、リチャード・ニクソン以来共和党に投票したことのない州を補強するかもしれないが、ミネソタ州知事は必勝のペンシルヴァニア州では何の役にも立たない。

副大統領候補は大した足しにはならないが、ペンシルヴァニア州でトランプからハリスに0.6%でも票を振ることができれば、バイデンの2020年の票差よりも大きいので、人気のあるシャピロを選ぶ価値はあっただろう。

結局のところ、2024年は、有権者の声に耳を傾けようとしない凡庸な候補者を擁立した2つの選挙戦が、ゴールに向かって躓きながら進んでいくことになる。しかし、カマラ・ハリスと民主党が負けるならば、彼らは自身を責めるしかない。

※キース・ノウトン:公共問題・規制問題コンサルティング会社「サイレント・マジョリティ・ストラティジーズ」共同創設者。ペンシルヴァニア州で政治運動コンサルタントを務めた経験を持つ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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