古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:デンマーク

 古村治彦です。

 ドナルド・トランプ大統領は第二次政権を発足させて以降、ヴェネズエラ攻撃、グリーンランド領有への野心表明、更にはイラン攻撃と、対外的に積極的・攻撃的な動きを見せている。第一次政権時とは全く異なった動きであり、有権者がトランプに期待した、アイソレイショニズムとアメリカ・ファーストを裏切る動きである。イラン攻撃に関しては、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に乗せられてのことである。

グリーンランドに関しては、トランプの大学時代(ペンシルヴァニア大学ウォートン経営学部)からの友人で、世界的なコスメブランドであるエスティローダーの総帥ロナルド・ローダーの影響と働きかけがあったことが明らかになっている。ローダーは、グリーンランド内でのレアアース利権を持っており、その開発で巨額の利益を得るために、アメリカによるグリーンランドの領有をトランプに進言しているということだ。ローダーはトランプ大統領に多額の献金を行っている。

 ローダーは世界ユダヤ人会議(World Jewish CongressWJC)の議長を務めている。世界ユダヤ人会議はイスラエルを支援しているが、極右的ではなく、穏健な姿勢を取ることで知られている。アメリカのイスラエル・ロビー諸団体のような、極右的な姿勢ではない。しかし、戦前からの組織であり、その議長というのは大きな権威を持つ。ローダーの義理の息子(娘婿)は、トランプ大統領が連邦準備制度理事会議長に指名したケヴィン・ウォーシュである。ローダーはトランプ人脈の中に入っている。
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 ローダーは影響力と人脈を使い、トランプの政策を「買おう」としているのである。個人の利益のために大統領との人脈や影響力を利用して、政策に関与する。トランプを支持したのは、失業した白人労働者たちだ。彼らは自分たちの願いをトランプに託した。それは、アメリカの上流階級や政界の汚れを一掃することだ。一般国民の既存政治への異議申し立てがポピュリズムである。トランプ大統領の誕生はポピュリズム革命であった。しかし、実際にはこのポピュリズム革命は裏切られつつある。悲しいことだが、ポピュリズムは常に敗北の運命を背負っていると言うべきなのかもしれない。

(貼り付けはじめ)

●「情報BOX:次期FRB議長指名のウォーシュ氏、その横顔」

ロイター通信 2026131日午前 7:35 GMT+92026131日更新

https://jp.reuters.com/markets/japan/HFATL7XEKNNPLLC5X7R2ILAJOU-2026-01-30/

[ワシントン 30日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、次期連邦準備理事会(FRB)議長にケビン・ウォーシュ元FRB理事を指名すると発表した。ウォーシュ氏とはどのような人物なのか。

<史上最年少のFRB理事、金融危機に対応>

ウォーシュ氏(55)は、米スタンフォード大学とハーバード法科大学院卒。米金融大手モルガン・スタンレーに勤務した後、ブッシュ(子)前大統領の国家経済会議(NEC)での経験を経て、2006年に史上最年少となる35歳でFRB理事に就任した。08─09年の世界金融危機では、ウォール街の人脈を生かし、当時のバーナンキFRB議長を支え、破綻した金融機関の救済などで重要な役割を果たした。11年まで理事を務めた後、スタンフォード大学フーバー研究所の特別客員フェローを務めたほか、同大学のビジネススクールで講師を務めた。

<タカ派かハト派か?答えは両方か>

ウォーシュ氏は、FRBは金利を大幅に引き下げるべきと主張する。特に人工知能(AI)による生産性向上が物価抑制の一助となるため、FRBはインフレ抑制に向け雇用市場を犠牲にする「選択」をする必要はないとし、トランプ氏と一致している。

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しかし、FRB理事を務めていた5年間にはインフレ「タカ派」として知られた。また、住宅ローンやその他の長期金利引き下げに向け、FRBの大規模な債券保有を恒久的な金融政策手段として利用することに批判的な見方を示していた。

<FRBの独立維持望む、改革は必要>

ウォーシュ氏は長らく、FRBが物価安定と最大雇用という二大責務から外れ、独立性を危うくしていると批判してきた。昨年4月には、政策決定の指針を修正の可能性がある「陳腐な」政府データに頼るのをやめるべきだとしたほか、政策当局者の経済予測や金利の方向性を国民に知らせる「フォワードガイダンス」を批判した。また5月には、バランスシートを拡大しないようにすれば、政策金利を引き下げることができるという認識を示した。

<妻は富豪の娘>

ウォーシュ氏の妻は、米化粧品大手エスティローダーの創業家一族で富豪のロン・ローダー氏の娘ジェーン・ローダー氏。米誌フォーブスによると、ジェーン氏の純資産は27億ドルと推定されている。

<知り合いに多くの富豪>

ウォーシュ氏は、著名投資家スタンリー・ドラッケンミラーの資産を管理するオフィスのパートナーを務めた経歴がある。

また、義父であるロン・ローダー氏はトランプ大統領の元同級生かつ有力な支持者とされる。ウクライナのリチウム鉱床開発権を獲得した投資家グループの一員と伝えられているほか、デンマーク自治領グリーンランドにも権益を持っているという。
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グリーンランド取得、トランプ氏を本気にさせた6人衆 富豪や反中派

ワシントン支局長 河浪武史

日本経済新聞 202619 5:00

[会員限定記事]

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN07CMP0X00C26A1000000/

トランプ米大統領のグリーンランド(デンマーク自治領)取得構想は、今に始まった話ではない。発端は第1次政権時の2018年。当初は「最優先事項ではない」(トランプ氏)はずだったが、対中強硬派が構想を膨らませて「絶対に必要」な重要戦略となった。

●「ルイジアナ、アラスカに並ぶ偉業に」

18年に取得案を最初に振り付けたのは、米化粧品大手エスティローダー創業家のロナルド・ローダー氏とされる。同氏は学生時代からの友人で、有力な資金支援者でもあった。同社はニューヨーク創業で、トランプ氏が生まれ育った地でもある。

グリーンランド買収は19世紀のルイジアナ、アラスカ取得に並ぶ大偉業になる――。狙いは領土拡張をトランプ氏のレガシー(遺産)にすることだった。周辺は「不動産の知識を持つ大統領らが言っているだけ」と受け流したが、対中強硬派が野心的な重要戦略へと引き上げた。

「中国が狙っている。その前に米国がグリーンランドを買うべきだ」。トランプ氏にそう迫ったのは対中強硬派の代表格であるトム・コットン上院議員(共和)だった。

北極海と北大西洋の間にあるグリーンランドは中国とロシアの地政学的な要衝。北極海周辺を往来する船舶数は10年間で4割も増えた。グリーンランドは世界8位のレアアース(希土類)埋蔵量があり、中国の市場独占に切り込む力を持つ。

コットン氏は「グリーンランドを取得すれば地理的利益と経済的利益の両方が得られる」と説いた。その気になったトランプ氏は198月に買収計画を明らかにした。
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●まずレアアース鉱床に資金供給

コットン氏は自らデンマーク政府に領地売買を打診。トランプ氏もグリーンランドに金色のトランプタワーが建つ合成画像をSNSに投稿して挑発した。デンマークが売却を拒絶するとトランプ氏は国賓訪問を突如中止。両国の分断は深まった。

「国家安全保障のためにグリーンランドの所有権が絶対に必要だ」。24年末、トランプ氏は政権発足前に再表明した。第2次政権が発足すると領土拡張を目指すチームにバンス副大統領とルビオ国務長官が加わり「デンマークの頭越しにグリーンランド内で切り崩し工作を始めた」(議会外交筋)。

目をつけたのはグリーンランド最大規模の「タンブリーズ鉱床」。米国輸出入銀行は256月、レアアース開発へ12千万ドル(約190億円)の巨額資金供給を決定した。米国がグリーンランドに資金を直接入れる住民懐柔策の始まりだった。

8月になると、同鉱床からルイジアナ州にレアアースを供給する長期事業計画も決定した。立役者である同州知事のジェフ・ランドリー氏は、トランプ氏からグリーンランド担当特使に任命され、資源開発で得た利益を現地住民に分配する経済協力案を提唱する。

●ブレーキ役欠く危うい大国

ルビオ氏やランドリー氏が目指すのは、住民投票でのグリーンランドの独立や米国資金による領地買収とされる。そこに軍事介入も辞さない強硬論を持ち込んだのが、トランプ氏のスピーチライターを長く務めたスティーブン・ミラー大統領次席補佐官だった。

「北大西洋条約機構(NATO)の利益を守るために、グリーンランドは米国の一部であるべきだ」。ミラー氏は6日、米CNNにそう答えた。呼応するようにレビット大統領報道官も日本経済新聞の取材に「米軍活用は選択肢の一つ」と回答した。

ルビオ氏は7日、デンマーク政府高官と「来週会う予定だ」と表明した。デンマークや欧州各国は米国のグリーンランド取得構想に激しく反発しており、現時点で受け入れる機運はない。19世紀のアラスカ、ルイジアナの買収も、そもそもロシアとフランスが財政難で領地を手放したことが発端だ。

2次トランプ政権は、大統領の功名心をあおる火付け役ばかりが並ぶ。ブレーキ役を欠く大国は一段と危うさを増す。
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グリーンランドに権益を持つ億万長者はいかにしてドナルド・トランプ大統領にグリーンランド獲得を促したのか(How a billionaire with interests in Greenland encouraged Trump to acquire the territory

-北極圏拡大を最初に提案した米大統領の友人であるロナルド・ローダーが現在、グリーンランドで取引を行っている

トム・バージス筆

2026年1月15日

『ザ・ガーディアン』紙

https://www.theguardian.com/us-news/2026/jan/15/ronald-lauder-billionaire-donor-donald-trump-ukraine-greenland

一期目の任期中のある日、ドナルド・トランプは新たなアイデアについて話し合うため、側近を招集した。「トランプが私を大統領執務室に呼び出した」と、2018年に国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたジョン・ボルトンはガーディアン紙に語った。ボルトンは、「ある著名な実業家がアメリカにグリーンランド買収を提案したと言われた」と述べた。

それは異例の提案だった。しかも、その提案は大統領の長年の友人から持ちかけられたもので、後にデンマーク領グリーンランドで事業権益を取得することになる人物だった。

ボルトンが知ったのは、その実業家とはロナルド・ローダーだった。世界的な化粧品ブランドであるエスティローダーの財閥を継いだ彼は、同じく裕福なニューヨーク出身のトランプとは60年以上の付き合いである。

ボルトンによると、彼とローダーはグリーンランド買収案について話し合ったという。この大富豪の介入後、ホワイトハウスのティームは、デンマークが実効支配する広大な北極圏におけるアメリカの影響力拡大策を模索し始めた。

ボルトンは、トランプ大統領が第二期目にローダーの構想を再び追求するのは、大統領の典型的なやり方だと指摘した。ボルトンは「友人から聞いた断片的な情報を真実として受け止め、その意見を覆すことはできない」と述べた。

この提案はトランプ大統領の帝国主義的野心(imperialist ambitions)を掻き立てたようだ。8年が経った今、トランプはグリーンランドを買収するだけでなく、武力行使で奪取することさえ検討している。

トランプ大統領の周囲の多くの人々と同様、ローダーの政策提言は彼のビジネス上の利益と重なっているようだ。トランプがグリーンランド奪取の脅しを強める中、ローダーはグリーンランドで商業資産を取得してきた。また、ローダーはウクライナの鉱物資源へのアクセスを希望するコンソーシアムの一員でもあり、このコンソーシアムがトランプに戦争で荒廃したウクライナの資源の分配を要求するきっかけとなったようだ。

ローダーは、1960年代に同じ名門ビジネススクール(ペンシルヴァニア大学経営大学院[ウォートン・スクール])に通っていた時にトランプと出会ったと述べている。家業の化粧品会社で働いた後、ローダーはロナルド・レーガン政権下で国防総省に勤務し、その後オーストリア大使を務め、1989年にはニューヨーク市長選に立候補したが落選した。

トランプ大統領が2016年に大統領選に勝利した際、ローダーはトランプ勝利募金委員会に10万ドルを寄付した。2018年にトランプの正気が疑われた際、ローダーはトランプを「驚くべき洞察力と知性を備えた男性(a man of incredible insight and intelligence)」と評した。

2018年、ローダーはトランプを「想像し得る限り最も複雑な外交課題のいくつか()some of the most complex diplomatic challenges imaginable」で支援していると述べた。これには北極圏拡大構想(the idea of Arctic expansion)の具体化も含まれていたようだ。2019年、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙がトランプのグリーンランドへの関心を報じた。デンマークの首脳陣は憤慨した。トランプはこれに対し、村の上にそびえ立つ金色のトランプタワーの画像をツイートし、「グリーンランドにはこんなことはしないと約束する!」とキャプションを添えた。

トランプ大統領のグリーンランドへの執着は、ローダーと同様に、長引いた。2025年2月、トランプ大統領がホワイトハウスに復帰した直後、世界最大の島であるグリーンランドの軍事占領を大統領が公に検討した際、ローダーは大統領を擁護した。

「トランプ大統領のグリーンランド構想は決して突飛なものではなく、戦略的なものだった」とローダーは『ニューヨーク・ポスト』紙での記事の中で書いている。さらに、「グリーンランドの氷と岩の下には、AI、先進兵器、そして現代技術に不可欠な希土類元素の宝庫(a treasure trove of rare-earth elements)が眠っている。氷が減少するにつれて、新たな海路が出現し、世界の貿易と安全保障のあり方を変革している」と続けて書いている。

ローダー氏は、グリーンランドが「大国間の競争の震源地(the epicentre of great-power competition)」となっていることから、アメリカは「戦略的パートナーシップ(strategic partnership)」を模索すべきだと主張した。さらに、「私は長年にわたり、グリーンランドのビジネス界や政府指導者と緊密に協力し、グリーンランドへの戦略的投資を推進してきた」と付け加えた。

2018年にローダーがトランプ大統領の関心をグリーンランドに向けさせたことは、米国人ジャーナリストのピーター・ベイカーとスーザン・グラッサーが共著『ザ・ディヴァイダー』で初めて報じている。化粧品業界の億万長者であるローダーは、北極圏の領土に多額の私財を投じてきたようだ。

デンマークの企業記録によると、ニューヨークに拠点を置き、所有者が匿名の企業がここ数カ月でグリーンランドへの投資を行っている。

この企業の事業の一つは、バッフィン湾の島から「高級な」湧き水を輸出することだ。12月にデンマークの新聞が、ローダーが投資家の一人であると報じた際、この事業に関与するグリーンランドの実業家の言葉を引用した。「ローダーと彼の投資家グループの同僚たちは、高級品市場を非常によく理解し、市場へのアクセスも有している」と彼は述べた。

この投資家グループはまた、グリーンランド最大の湖でアルミニウム製錬所を建設するための水力発電も検討していると報じられている。

アメリカが侵略、買収、あるいは説得によってグリーンランドを掌握した場合、ローダー社のグリーンランドにおける商業的利益にどのような影響が及ぶかは不明だ。

ヴェネズエラ大統領を捕らえるためにアメリカ軍を派遣した後、トランプ大統領が「アメリカはグリーンランドを非常に必要としている」と発言したことを受け、デンマーク首相はNATO加盟国による他国への軍事行動は同盟関係を崩壊させると警告した。

トランプ大統領は動じていないようだ。「グリーンランドに関しては、何らかの対応をするつもりだ、穏便な方法か、より困難な方法かは別として」と大統領は先週述べた。水曜日のホワイトハウスでの会合後、デンマークのラース・ロッケ・ラスムセン外相は、「アメリカの立場を変えることはできなかった。大統領がグリーンランドを征服したいという願望を持っているのは明らかだ」と述べた。

ローダーがアメリカの政策形成に関与しているように見えることは、トランプ大統領の第2期における利益相反(conflicts of interest)、そして大統領側近による私腹を肥やす行為をめぐる疑惑をさらに深めるものとなっている。トランプ大統領の2人の息子、ドン・ジュニアとエリックは、ヴェトナムからジブラルタルに至るまで、世界的な金儲け活動を展開してきた。

彼らは、自分たちの事業活動と、現存する最強の権力者である父親の地位との間には「巨大な壁(huge wall)」があると主張している。トランプ大統領の報道官は、「大統領もその家族も、利益相反に関与したことはなく、今後も関与するつもりはない」と述べている。しかし、外国の支配者たちはファーストファミリーの富の増大を助長し、時には大統領の支持を得ているように見せかけてきた。

しかし、ローダーはかつて旧友と決別したように見えた。

2022年、大統領職を離れている間、トランプ大統領は自身のマール・ア・ラーゴ・クラブに極右扇動者のニック・フェンテスを接待した。世界ユダヤ人会議の議長を務めるローダーも非難に加わった。「ニック・フェンテスは、端的に言って、強烈な反ユダヤ主義者であり、ホロコースト否定論者だ」と彼は述べた。ローダーは「彼と付き合うことなど考えられない」と批判した。

しかし、トランプがホワイトハウスに復帰すると、ローダー氏は資金援助を再開した。2025年3月には、トランプの運動のための資金調達団体であるマガ・インク(Maga Inc.)に500万ドルを寄付した。4月には、ローダーは大統領との特別なキャンドルライト・ディナーに出席したと報じられている。チケットは1枚100万ドルで、マガ・インクに支払われた。

その時までに、ローダーの事業利益は再びトランプ政権の政策と重なり合っているように見えた。

2023年11月に鉱業会社テックメットの社長がウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領に送った書簡が流出し、ローダーが戦争で荒廃したウクライナのリチウム鉱床の開発を目指すコンソーシアムの一員であると記されていた。

ローダーは当時、ウクライナの鉱物資源についてトランプ大統領自身と話し合ったことはないが、「長年にわたり、アメリカとウクライナの利害関係者にこの問題を提起してきた」と述べている。共和党の有力者たちは、アメリカがウクライナの膨大な資源を掌握するためのキャンペーンに加わり、トランプ大統領はそれを最も強く支持するようになった。

ローダーがマガ・インクに寄付を行ってから数週間後、アメリカとウクライナは、ウクライナの鉱物資源を共同で開発する協定に署名した。これは、トランプ大統領が大統領執務室でゼレンスキー大統領をアメリカの支援に対する感謝が不十分だと非難し、テレビで激しい非難を浴びせた後、ウクライナへの支持をある程度維持するのに役立った。

リチウム鉱床は、この鉱物資源取引における最初の入札だった。今月、ローダー・コンソーシアムが落札したと報じられている。コンソーシアムを率いるテックメット社は、ローダーと同様にコメントを控えた。グリーンランドのビジネスパートナーとホワイトハウスにも、ガーディアン紙の取材に対し回答はなかった。
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報告:世界ユダヤ人会議(WJC)のロナルド・ローダー会長がドナルド・トランプ大統領のグリーンランド進出に関与している(World Jewish Congress President Ronald Lauder involved in Trump’s push for Greenland – report

-『ザ・ガーディアン』紙によると、ローダー会長はトランプ大統領の任期1期目以降、グリーンランドの商業用不動産を複数取得してきた。アナリストの中には、ローダー会長がトランプ大統領にこの提案をしたのは、個人的な利益を得るためだと見ている人たちがいる。

レオ・フィアバーグ・ベター筆

2026年1月20日

『イェルサレム・ポスト』紙

https://www.jpost.com/international/article-883900
木曜日のガーディアン紙の報道によると、世界ユダヤ人会議(WJC)会長でドナルド・トランプ米大統領の長年の友人であるロナルド・ローダーが、トランプのグリーンランド買収への関心を掻き立てた可能性があるということだ。

2019年にトランプ政権を去ったジョン・ボルトン前国家安全保障問題担当大統領補佐官は、ガーディアン紙に対し、トランプ大統領から大統領執務室に呼び出され、後にローダーと特定された大富豪がアメリカによるグリーンランド買収を提案したと告げられたと語った。

ボルトンによると、トランプ大統領の行動は親しい友人によって左右されているという。「友人から聞いた断片的な情報を彼は真実として受け止め、彼の意見を揺るがすことはできない」とボルトンはガーディアン紙に語った。

ローダーとトランプ大統領の関係は1960年代にまで遡ることができる。ローダーは保守派の政治キャンペーンに多額の寄付を行っており、その中にはトランプ支持のスーパーPACへの500万ドルの寄付も含まれている。

ガーディアン紙によると、トランプ政権の最初の任期中にこのアイデアを提唱して以来、ローダーはグリーンランドの商業資産を取得しており、アナリストの一部はトランプへの提案は個人的に利益を得るための手段だと見ている。

ローダーは『ニューヨーク・ポスト』紙に寄稿し、デンマーク領(グリーンランド)がアメリカの支援を得て「経済と防衛を確保(secur[ing] its economy and defenses)」することで「独立の夢を実現する(achieve its dream of independence)」よう訴えた。記事の中でローダーはグリーンランドを「アメリカの次のフロンティア(America’s next frontier)」と呼び、トランプ大統領の支援によって北極圏の潜在能力を最大限に発揮すべきだと主張した。

●ローダーがアメリカの外交政策と重なる事業に関与か(Lauder linked to ventures overlapping with US foreign policy

ローダーは以前、アメリカの外交政策と重なる事業に関与しているとの報道があった。今月初め、『ニューヨーク・タイムズ』紙は、ウクライナがローダーを含むコンソーシアムに、少なくとも数億ドル相当の大規模リチウム鉱床の採掘契約を発注したと報じた。

ローダーは著名なユダヤ人指導者であり、長年にわたりイスラエルの擁護者でもある。2007年から世界ユダヤ人会議の会長を務め、世界中のユダヤ人コミュニティの支援に深く関わっている。

ローダーは数多くの親イスラエルの取り組みや文化プログラムに資金を提供し、外交や慈善活動での活動により世界のユダヤ人問題における重要人物となっている。

(貼り付け終わり)
(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 ドナルド・トランプ大統領はグリーンランド領有に関して、反対したヨーロッパ諸国への関税措置を撤廃し、買収交渉を行うという姿勢の転換を行った。「俺たち(アメリカ)が第二次世界大戦で助けてやらなかったら今頃お前たちはドイツを話していたんだぞ、そして、片言の日本語も話していただろう」ということをスイスで開かれているダヴォス会議で発言し、ヨーロッパ諸国の国民の不興を買っている。トランプにすればそんなことはお構いなしだ。「アメリカ・ファースト」で突き進むだけだ。グリーンランドのレアメタルと、中露両国が開発し、アジア諸国にとって便利な北極海航路に対する嫌がらせ(と通行料の徴収ができれば最高)でアメリカ国民に利益をもたらす、お金を配ることが最重要の目的だ。
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 この伝で行けば、パナマ運河もアメリカに戻せということになる。グリーンランドとパナマ運河を押さえることで、世界の物流を押さえることができる。それがトランプと側近たちの狙いだろう。しかし、それは中露両国も黙ってはいないだろう。

 トランプの交渉術は相手にショックを与えて、思考力を奪っておいて、それで交渉を行うというものだ。とんでもないことを言ったり、行ったりして、相手がひるんでいる隙に、自分の要求を通すということだ。交渉という点では、トランプは世界でも指折りの才能と経験を持っている。日本の政界で太刀打ちできる人はいないだろう。経済界ではいるかもしれないが。

 しかし、このようなトランプの交渉術は既に見切られている。トランプが強く出る場合に、相手も強く出て、トランプをひるませることができれば、トランプは引く。実際に、高関税政策に対して、中国は強く出てトランプを引かせている。今回のグリーンランドに関することでも、ヨーロッパ諸国がアメリカ国債の売却をちらつかせることで、トランプは引いた。世界の先進諸国はアメリカ国債を「安全資産」と保有してきたが、その売却という、一種の自爆的な方法を取るぞと脅すことで、トランプを引かせるという方法を採用している。

 トランプの「アメリカ・ファースト」外交は、アメリカの衰退を促進する。そして、世界は、世界覇権国アメリカの衰退に対応するために、この時期を過ごすことになる。

(貼り付けはじめ)

トランプは外交をどのようにやるかを全く分かっていない(Trump Has No Idea How to Do Diplomacy

-たとえ部分的に正しいとしても、彼は間違っている。

スティーヴン・M・ウォルト筆

2025年8月19日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/08/19/trump-diplomacy-putin-ukraine-europe/

アラスカで行われたウラジーミル・プーティン大統領とのあの奇妙な首脳会談と、ワシントンで行われたNATO首脳会議の組み合わせは、ドナルド・トランプ米大統領がひどい交渉者であり、「譲歩の術(art of the giveaway)」の達人であることを改めて思い知らせる出来事だった。トランプは準備を怠り、部下に事前に根回しをする(lay the groundwork beforehand)、会議に臨むたびに自分が何を望んでいるのか、どこまで譲歩(red line)すべきかさえ分からずにいる。戦略もなければ細部にも関心がなく、行き当たりばったりで臨む。

最初の任期中、北朝鮮の金正恩委員長との的外れなリアリティ番組のような会合に時間を浪費したことで分かったように、トランプが本当に求めているのは注目と、自分が主導権を握っていることを示唆するドラマチックなヴィジュアルだけだ。彼が締結するであろう合意の中身は、無関係とまでは言わないまでも、二次的なものに過ぎない。だからこそ、最近発表された貿易協定の中には、彼が主張するほどアメリカにとって有利ではないものもあるのだ。

トランプの突飛な外交失策に人々が注目するのは、彼が世界最強の国の大統領であり、カルト的な共和党の卑怯な議員たちが彼の気まぐれに付き従い続けているからに他ならない。しかし、トランプ、マルコ・ルビオ国務長官、そして外交の素人スティーヴ・ウィトコフのような軽薄な人物が、ロシアのウラジーミル・プーティン大統領やセルゲイ・ラブロフ外相といった人物と対峙すれば、後者がアメリカから巧みに利益を得ることは目に見えている。自問自答してみて欲しい。トランプがアラスカでプーティンと会談した際、アメリカ、同盟国、あるいはウクライナのために何か得たものはあっただろうか? プーティンは何かを譲歩しただろうか? さらに言えば、ウクライナを見捨てないよう説得するために現れたヨーロッパ各国の首脳からトランプはどのような譲歩(concessions)を得たのだろうか?

強力な敵対国との交渉を成功させるには、双方の利益、力、そして決意を冷徹かつ容赦なく現実的に評価する必要がある。プーティンのような指導者を、単に好意を抱いているから、あるいは滑走路にレッドカーペットを敷いたからといって、魅了して譲歩させることは不可能だ。希望的観測にふけったり、誰も真剣に受け止めないような脅しや約束をしたりしても、何の成果も得られない。

この最後の問題は、10年以上にわたり西側のロシア・ウクライナ政策を悩ませてきた。大半の西側諸国の政治家や評論家たちは未だ認めたがらないが、問題の根本原因はロシアと西側諸国の動機付けにおける根本的な非対称性(a fundamental asymmetry)にある。これは双方の脅威認識(perceptions of threat)と致命的な国益の定義(definitions of vital interests)の相違から生じる非対称性だ。(記録のために付記すれば、この認識の隔たりこそが、2014年に私たちのうちの何人かがこの道を進むことに警鐘を鳴らした理由である)。プーティンが自らの行動に数多くの理由を抱えていたとしても、最も重要なのは、ウクライナのNATO加盟がロシアにとって存亡の危機(an existential threat to Russia)をもたらすという恐怖、ロシアの政治スペクトル全体に広く共有されていた恐怖であった。

この問題において西側の立場を最も損なったのは、外交政策エリートたちが「無制限なNATO拡大(open-ended NATO enlargement)」、特に2008年のウクライナとジョージアへの将来加盟申請準備招待が戦略的失策(a strategic blunder)であった事実を、現実逃避的に認めてこなかったことだ。これがプーティンが和平合意で対処すべきと主張する「根本原因(root causes)」の中で最も重要であり、西側諸国の拡大推進の使徒たち(the Western apostles of expansion)が最も激しく否定、無視しようとしてきた点だ。これらはいずれもプーティンの違法な予防戦争(Putin’s illegal preventive war)を正当化するものではないが、そもそも紛争が起きた原因を誰も認めず対処しなければ、深刻な対立を終結させるのは困難である。

非愉快な現実は、モスクワは自国の経済を戦時体制に置き、数十万人の命を犠牲にすることを厭わなかったのに対し、ウクライナを支援する西側諸国はそうしておらず、今後もそうするつもりはないということだ。ウクライナ人は祖国を守るために計り知れないほどの英雄的な犠牲を払ってきたし、西側諸国はキエフに多額の資金、武器、情報、訓練、外交支援を提供してきた。しかし、ヨーロッパや北アメリカの他の国々が、自国の軍隊をキエフに派遣してそこで戦死するなどということについては、最初から明らかだった。(繰り返すが、西側諸国の指導者たちが2008年、あるいは2014年以降にこの点をもっと慎重に検討していればよかったのにと思う。)NATOが自ら参戦すべきだったと考える人々もおり、私は彼らの一貫した姿勢を尊敬しているが、彼らが関係する国民や指導者を説得することは全くできなかった。

その結果、ロシアは戦場で優位に立っており、ウクライナの失策(例えば2023年夏の不運な反撃など)もその一因となっている。ウクライナが失った領土(クリミアを含む)を全て奪還し、NATOとヨーロッパ連合に加盟することが唯一の受け入れ可能な結果だと依然として主張する人たちにはこの目標を具体的にどのように達成するつもりなのか説明を求めるべきだ。この奇跡をどのように実現するのか、首尾一貫した説得力のある戦略を提示するまでは、交渉のテーブルに彼らを招き入れるなど全く馬鹿げている。

したがって、トランプが先日のアラスカ首脳会談でプーティン大統領の側に立ったのは正しかったのだろうか? そして、トランプの姿勢を固めようとワシントンを訪れたヨーロッパ諸国の首脳たちの甘言や嘆願(blandishments and pleas)に抵抗すべきだったのだろうか? 答えはノーだ。

ここではより大きな利害関係が絡んでおり、アメリカとヨーロッパの交渉戦略はこれらに焦点を当てるべきである。プーティン大統領の要求の一部は将来の和平協定で受け入れざるを得ないとしても、NATO加盟国の一部からの軍撤退や、ウクライナの「非ナチ化(de-Nazified)」と部分的な武装解除といった要求は即座に拒否されるべきだ。ロシアが、将来ウクライナに駐留するかもしれないと懸念する外部勢力から自国を守る必要があると主張するならば、ウクライナはロシアによる新たな攻撃から守られ、自国を防衛する手段を与えられるべきである。

後者の懸念は、ウクライナや他の欧州諸国が、NATO第5条のような、正式な加盟国ではないものの何らかの安全保障保証に関心を持つ理由である。しかし、この考えには少なくとも2つの明白な反対意見がある。第一に、第5条は完全な安全保障の誓約ではなく、攻撃を受けた加盟国を支援するために同盟軍の派遣を自動的に引き起こすような仕掛けでは決してない。第5条は、加盟国の1つへの攻撃は加盟国全体への攻撃とみなされ、各加盟国は個別および集団的に「必要と考える行動(such action as it deems necessary)」をとると述べているだけだ。第二に、そして同様に重要な点として、トランプは生涯にわたって約束を破り、予告なしに方針を転換してきた経歴を持つ。それを考えると、分別のある国が彼の約束や誓約をなぜ信じるだろうか? たとえウクライナに対する何らかの安全保障の誓約について最終的に合意に達したとしても、誰がそれを真剣に受け止めるだろうか?

プーティン大統領とゼレンスキー大統領の直接会談の実現も検討されており、おそらくアメリカが仲介役を務めることになるだろう。これは、これまでそのような要請に抵抗してきたプーティン大統領にとって象徴的な譲歩となるだろう。しかし、戦場の現状やウクライナの長期的な展望に大きな変化がない限り、そのような会談が永続的な平和をもたらすとは到底思えない。繰り返しになるが、個人的な会談というドラマに惑わされないことが重要だ。メディアは騒ぎ立てるが、(トランプとウィトコフが関与している場合)成果はほとんどない。

一体何が期待できるというのだろうか? 戦闘の進展状況、そしてロシアがこの問題をウクライナ以外の国よりも重視しているという事実を考えると、モスクワは望んでいたことの一部を得ることになるだろう。しかし、ロシアがすでに支払ってきた莫大なコストと、ウクライナが今後も外部からの寛大な支援を受け続けることでさらに大きな損失が生じる可能性を考えると、西側諸国の利益にならないものをロシアに提供することを拒否することは可能であるはずだ。

トランプ大統領のオンオフの繰り返しや、その他多くの問題でヨーロッパの同盟諸国と争おうとする姿勢とは対照的に、最良の合意を得るための最善の方法は、アメリカがヨーロッパとの統一戦線(a unified front)を維持し、NATOがウクライナに寛大な軍事支援を継続し、ウクライナとアメリカが双方の交渉状況を現実的に評価した上で、ロシアとの真剣かつ綿密な交渉を進めることだ。しかしながら、真剣かつ綿密な交渉を遂行してくれる人物を探しているのであれば、ペンシルベニア通り1600番地は私としてはお勧めしない。

こうした状況を考えると、もし昨年(2024年)11月にカマラ・ハリス米副大統領が大統領に選出されていたらどうなっていただろうかと疑問に思う。ハリスは優れた外交政策戦略家とは言えず、バイデン政権もロシアとウクライナへの対応で幾度となく失策を犯していた。しかし、ワシントン(そして民主党エリート層)では、ウクライナがその目的の全てを達成することは不可能であり(たとえそれが抽象的にどれほど望ましく正当であったとしても)、アメリカ大統領選が終結した暁には戦争を終結させる必要があるという認識が広く共有されていた。ハリスなら、バイデンのティームを他の有能な顧問に交代させ、その成果を追求するよう指示し、困難な状況下でもウクライナが可能な限り最良の合意を得られるよう支援し続けただろうと私は思う。

もちろん、ハリス政権が成功したかどうかは分からない。しかし、信頼できる有能な外交アクターとしてのアメリカの評判をトランプ氏以上に傷つけることはできなかっただろう。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。Blueskyアカウント: @stephenwalt.bsky.socialXアカウント:@stephenwalt

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(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2026年1月は、第二次ドナルド・トランプ政権の外交・軍事面の「暴れっぷり」が際立つ時期となっている。ヴェネズエラへの攻撃の状況が落ち着いている中で、グリーンランド領有に向けて、デンマークをはじめとするヨーロッパ諸国に圧力をかけている。また、イランでの反政府デモをきっかけとして、イラン政府に対しても圧力をかける姿勢を見せている。外交で大きな成果を上げて、政権発足一周年を祝い、2月24日に連邦議会で実施予定の一般教書演説(the State of the Union Address)で国内外にアピールをしたいというところだろう。そこまでに、ロシア・ウクライナ戦争の停戦ができれば、大金星ということになるが、それは難しいだろう。

 ヴェネズエラ攻撃に目を奪われてしまうが、第二次ドナルド・トランプ政権の外交に注力する動きは昨年からのことであった。そして、これは、国内状況が好転しないことから、国民の目を逸らさせるということも大きな原因であろう。国内のインフレ状況が収まらず、住宅費(家賃)をはじめとする生活費の高騰が続き、一般国民には苦しい状態が続いている。移民・関税執行局(ICE)による不法移民捜査に対する反感がトランプ政権、連邦政府に対する反感へと進み、武力衝突・内戦状態になる可能性がある。トランプ外交に関しては、アメリカ国民からの支持を得ていない。不支持率が上昇している。
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政権発足以来のトランプ政権の支持率の推移(赤線が不支持率)

 ヴェネズエラやグリーンランドをコントロール下に置くことで、トランプ政権としては、金銭的な利益を得ようという目論見もある。ヴェネズエラの石油の売却利益、グリーンランドのレアアース開発と北極海航路に対する通行税の性格を持つ通行料を入手し、それらをアメリカ国民に「分配」することで、国民の不満を和らげたいところだ。アメリカの影響圏(sphere of influence)である西半球(Western Hemisphere)をアメリカとアメリカ国民の利益のために使い尽くす、再植民地化(recolonialization)することが、「アメリカ・ファースト」外交の真骨頂ということになる。短期的にはそれが利益となるだろうが、長期的に見れば、それはアメリカにとっては世界での立場を失うということになり、損失ということになる。衰退して世界から退場するならば、静かに退場して欲しいところだ。

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ドナルド・トランプ大統領が2025年末を外交政策で埋める(Trump fills end of 2025 with foreign policy

ブレット・サミュエルズ筆

2025年12月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5665946-trump-foreign-policy-focus/

ドナルド・トランプ大統領は、2期目の1年目が終わりに近づく中、外交政策に没頭している。2026年にはアメリカ経済への懸念が共和党を席巻すると見込まれているにもかかわらず、外交政策に注力している。

トランプ大統領は年末をフロリダ州の邸宅「マール・ア・ラーゴ」で過ごし、ウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相を招待した。トランプ大統領はクリスマスの日にナイジェリアにおけるイスラム国への軍事攻撃を発表し、南アメリカのヴェネズエラとの緊張が高まる中、12月26日にはヴェネズエラの施設を攻撃したことを明らかにした。

こうした一連の出来事は、トランプ大統領が2期目において外交政策に注力し、国外での実績を確固たるものにしようとしていることを如実に示している。しかし、こうした注目は、国内における最大の課題の1つを犠牲にすることになるかもしれない。

匿名を条件に率直に語った共和党系のストラティジストの1人は、トランプ大統領とホワイトハウスは就任以来、財政見通しの改善にどのような対策を講じてきたかを有権者に直接訴える必要があると語った。

このストラィテジストは、「トランプは外交問題に注力している。彼のエネルギーはどこへ行ってしまったのか? 有権者にとってはちょっと変な時期だ。議論をしようとしている人がいない」と語った。

トランプの国際的な関心については、月曜日に大統領がベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した際に完全に明らかになった。

イスラエル首相ネタニヤフが到着すると、トランプは数分間質問に答えたが、そのほとんどが世界的な紛争に関するものだった。

トランプ大統領は、麻薬密輸船を標的としたヴェネズエラの「実施区域(implementation area)」への最近のアメリカ軍による攻撃について言及した。また、イスラエルとハマス間の停戦維持に向けた継続的な取り組みについても議論した。ロシアのウラジーミル・プーティン大統領との「生産的な(productive)」電話会談についても言及し、イスラエルによるイランへの攻撃の可能性についても質問を受けた。

トランプ大統領とネタニヤフ首相の昼食会に記者団が部屋に入ってくると、トランプ大統領が首相に対し、二国間の紛争を終わらせるためにいかにして貿易を利用したかを説明する声が聞こえた。

トランプ大統領は「私がそのことで功績を認められたか? いいや、そんなことはなかった。私は停戦を8つもやった。インドとパキスタンはどうか? つまり、私は8つやった。そして、残りのことは何も教えてくれないんだ」と述べた。

トランプ大統領が月曜日にネタニヤフ首相と会談した翌日、トランプ大統領はゼレンスキー大統領をマール・ア・ラーゴに招き、ウクライナ紛争終結に向けた和平案について重要な協議を行った。トランプ大統領は今月初め、エジプト大統領が新年を迎える前にフロリダにある自身の邸宅を訪問する可能性を示唆していた。

トランプ大統領の年末の会談は、2期目の1年目を象徴するものだ。この1年間、トランプ大統領はイタリア、ヴァティカン、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦、イギリス、イスラエル、日本、カナダ、韓国、マレーシアを訪問し、和平協定や貿易協定の締結に尽力した。

トランプ大統領は、イスラエルとハマス間の戦闘終結のため、中東における停戦合意の仲介に数ヶ月間にわたって努力した。ウクライナ紛争の終結を目指し、ゼレンスキー大統領やプーティン大統領とは今年を通して複数回電話会談を行い、アラスカではプーティン大統領と直接首脳会談も行った。

トランプ大統領の側近たちは、ノーベル平和賞の受賞を公然と訴えた。一方、ネタニヤフ首相やFIFA会長を含む他の人々は、トランプ大統領の国際的な貢献を称える賞を授与することで、トランプ大統領の支持を得ようとしてきた。

数カ月にわたりトランプ大統領の外交重視を批判し、関係を断ったことで、来週には連邦議員辞職を予定しているジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン連邦下院議員(共和党)は、トランプ大統領の過ごし方に注目している。

「今日はゼレンスキー。明日はネタニヤフ。アメリカらしくやっていけるだろうか?」とグリーン議員は日曜日、ソーシャルプラットフォーム「X」に投稿した。

ホワイトハウス高官たちは、トランプ大統領が外交政策に偏りすぎているという批判に反論している。彼らは、移民取り締まりを強化する大統領令の発令、夏の間に成立した巨額の増税・歳出法案、そして製薬会社との「最恵国待遇(most favored nation)」協定による処方薬価格引き下げの取り組みがあったことを指摘している。

トランプ大統領の支持者たちはまた、大統領の海外での行動がアメリカ国内に利益をもたらしていると主張している。彼らは、トランプ大統領がEU、日本、イギリスなどと締結した貿易協定に加え、ヴェネズエラとの対峙が麻薬や不法移民の脅威からアメリカを守ることになるという考えも主張している。

しかし、世論調査では、有権者たちが必ずしもトランプ大統領の外交政策への注力について支持していないことが明らかになっている。

今月初めに発表されたキュニピアック大学の世論調査によると、トランプ大統領に対する有権者の全体的な支持率は低迷しており、回答者のわずか40%が彼のパフォーマンスを支持していると回答した。世論調査によると、トランプ大統領の外交政策の対応を支持する人は41%、不支持は54%だった。

しかし、ストラティジストたちは、11月の中間選挙の結果は、有権者がトランプ大統領の外交政策の成果についてどう感じているかよりも、経済についてどう感じているかによって左右される可能性が高いと概ね同意している。

ホワイトハウスは、インフレの鈍化と堅調な国内総生産(GDP)をトランプ大統領の経済政策が成功している証拠として挙げているが、世論調査では、有権者の大半がそう感じていないことが示された。

キュニピアック大学の世論調査によると、回答者の40%がトランプ大統領の経済政策を支持し、57%が不支持と回答した。この結果は、同様に有権者がトランプ大統領の経済政策に失望していることを示す他の世論調査結果と一致している。

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 古村治彦です。
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シーモア・ハーシュ
 ハーシュの論稿の最後の3分の1をご紹介する。アメリカとノルウェーは共犯関係になった。ノルウェーにしても北海で産出する石油で大儲けしたいところだった。北海油田で言えばイギリスの方が産出額じゃ多い。ウクライナ戦争によってエネルギー価格の高騰が続くことで利益を得ることができる。イギリスがウクライナに強い後押しをしているのはこういうところにも理由があるのだろう。

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 作戦はバルト海でのアメリカ主導のNATOの演習(毎年開催)に紛れて実行されることになった。各国からの多くの艦艇が参加することで「森の中に木を隠す」ことができ、デンマークやスウェーデンに察知されないということも期待できる。しかし、作戦決行が近づいてまた難題が持ち上がってきた。バイデン大統領が現場に対して、演習の直後ではあまりにも露骨すぎるので、爆薬を遠隔操作で爆発させる方法を見つけ出すように要求してきたのだ。現場は混乱したが、それでも方法は見つかった。それは特定の周波数の合図で爆発させることであった。しかし、海上や海面、海中には様々な音源があり、それらに反応して偶発的に爆発する危険はあった。しかし、作戦は無事に成功した。

 アメリカの主要メディアはノルドストリームの爆破について「不思議だ」「ミステリーだ」などと空っとぼけて報道した。何のことはない、多くの人が「アメリカがやったに決まっている」ということが、ハーシュの論稿で明らかになった。それでもアメリカ政府は「フェイクだ」「嘘だ」「作り話だ」としらを切り通すしかない。アメリカ大統領が秘密命令を出して、他国の施設を攻撃させたというのは犯罪行為であり、何よりも戦争行為である。今回のノルドストリーム爆破を理由にして、ロシア、ドイツ、デンマークがアメリカに宣戦布告してもおかしくはない。ウクライナ戦争の当事国であるロシアに対して、アメリカはウクライナ支援に一定の制限を設けることで直接戦争にならないように気を遣っている。そうした努力が全く無駄になってしまう。

 バイデン個人について言えば、このような犯罪行為が明らかになって、大統領選挙への悪影響は大きいだろう。簡単に言えば、再選の可能性は潰えてしまう。連邦下院で過半数を握っている共和党が議会の調査権を使用してこの問題を追及し、何かしらの証拠や証言が出れば、バイデンはアウトということになるし、たとえ確固とした証拠や証言が出なくても、バイデンへのマイナスの影響は大きい。ノルドストリーム爆破事件はウクライナ戦争を変えるほどの大きな爆弾になる可能性がある。

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この時、パナマシティにある海軍の秘密のベールに包まれた深海潜水集団が再び活躍することになる。パナマシティの深海学校の出身者たちがアイビー・ベルズ作戦に参加した。アナポリスの海軍兵学校を卒業し、海軍特殊部隊(ネイヴィーシールズ)、戦闘機パイロット、潜水艦乗りになることを目指すエリートたちにとって、この学校は避けたい場所に映るものである。もし、「ブラック・ショア(Black Shore)」、つまり、あまり好ましくない水上艦の司令部に所属しなければならないのなら、少なくとも駆逐艦、巡洋艦、水陸両用艦の任務が希望される。最も華やかさに欠けるのが機雷戦(mine warfare)である。そして、機雷戦に参加する潜水士たちがハリウッド映画に登場したり、人気雑誌の表紙を飾ったりすることはない。

前述の情報源は「深海潜水の資格を持つ最高の潜水士たちの世界は狭いコミュニティで、最高の中でも最高の潜水士たちが作戦のために採用され、ワシントンのCIAに呼び出されるので心の準備をするようにと言われる」と語った。

ノルウェー政府とアメリカ政府は作戦の実行地域と作戦内容を決めていたが、別の懸念も存在した。それはボーンホルム島周辺海域で異常な水中活動があれば、スウェーデンやデンマークの海軍の注意を引き、通報される可能性があるというものだ。

デンマークはNATOの最初期加盟国の1つであり、イギリスと特別な関係にあることは情報機関でも知られている。スウェーデンは NATO 加盟を申請しており、水中音波と磁気センサーシステムの管理で 優れた技術を有しており、スウェーデン群島の遠隔海域に時々現れては浮上するロシア海軍潜水艦の追跡に成功した実績を持っている。

ノルウェー側はアメリカ側と協力して、デンマークとスウェーデンの高官数名に、この海域での潜水活動の可能性について一般論として説明するよう主張した。そうすれば、上層部の誰かが介入して、指揮系統から報告書を排除することができ、パイプライン破壊作戦の実行を保護することができる。(ノルウェー大使館に対して、この記事についてコメントを求めたが、返答はなかった。)

ノルウェー政府は、他のハードルを解決するための重要な存在だった。ロシア海軍は、水中機雷を発見し、作動させることができる監視技術を持っていることが知られている。アメリカの爆発物は、ロシアのシステムから自然な背景の一部として見えるようにカモフラージュする必要があり、そのためには海水の塩分濃度に適応させる必要があった。ノルウェー側にはその解決策があった。

ノルウェー政府は、この作戦をいつ行うかという重要な問題についての解決策も持っていた。ローマの南に位置するイタリアのガエータに旗艦を置くアメリカ第6艦隊は、過去21年間、毎年6月にバルト海でNATOの大規模演習を主導し、この地域の多数の同盟諸国の艦船が参加してきた。6月に行われる今回の演習は、「バルト海作戦22(BALTOPS 22)と呼ばれるものである。ノルウェー側は、この演習が機雷を設置するための理想的な隠れ蓑になると提案した。

アメリカ政府は1つの重要な要素を提供した。それは、第6艦隊の計画担当者たちを説得して、プログラムに研究開発演習を追加させたことだ。米海軍が公表したこの演習は、第 6艦隊が海軍の「研究・戦争センター」と共同で行うものであった。ボーンホルム島沖で行われるこの海上演習では、NATOの潜水士ティームが機雷を設置し、最新の水中技術で機雷を発見・破壊するのを競い合うという内容だった。

これは有益な訓練であると同時に、巧妙な偽装でもあった。パナマシティの若者たちは、「バルト海作戦」の終了までにC4爆薬を設置し、48時間のタイマーを取り付ける。アメリカとノルウェーの関係者たちは、最初の爆発が起こる頃には、全員いなくなっているという手筈になっていた。

作戦実行日に向けてカウントダウンが始まった。「時計は時を刻み、私たちは任務達成に近づいていた」と前述の情報源は述べた。

そしてこの時、ホワイトハウスは考え直していた。爆弾は「バルト海作戦」の期間中も仕掛けられるが、ホワイトハウスは爆発までの期間が2日間では演習の終了に近すぎるし、アメリカが関与したことが明らかになることを懸念した。

その代わりに、ホワイトハウスは新たな要求を出した。それは、「現場の要員たちで、遠隔地からの命令でパイプラインを爆破できる方法を考えだすことは可能だろうか?」というものだった。

この大統領の優柔不断な態度に、計画ティームの中には怒りや苛立ちを覚える人たちもいた。パナマシティの潜水士たちは、「バルト海作戦」の期間中にパイプラインにC4爆弾を仕掛ける練習を繰り返していた。しかし、ノルウェーのティームは、バイデンが望むような方法、自分の好きな時間に実行命令を出すことができる、について新しい方法を考え出さなければならなくなった。

恣意的な土壇場での変更を任されることは、CIAにとってはこれまでも行ってきたことでもあり慣れていた。しかし、それはまた、作戦全体の必要性と合法性について一部が共有した懸念が新たに出てきた。

バイデン大統領の秘密命令はヴェトナム戦争当時にCIAが抱えていたディレンマを思い起こさせるものとなった。当時のリンドン・ジョンソン大統領は、ヴェトナム反戦運動の高まりに直面し、CIAがアメリカ国内で活動することを禁じた憲章に違反し、反戦運動の指導者がソ連にコントロールされていないかどうかを監視するよう命じた。

CIAは最終的に黙認し、1970年代を通じて、CIAが自ら進んで犯罪王位に手を染めていたことが明らかにされた。ウォーターゲート事件の後、新聞の暴露報道によって、アメリカ市民に対するスパイ活動、書外国の指導者暗殺への関与、サルヴァドーレ・アジェンデの社会主義政府の弱体化にCIAが関与しことが明らかになった。

これらの暴露は、1970年代半ばにアイダホ州選出のフランク・チャーチ連邦上院議員を中心とする連邦上院での一連の派手な公聴会につながり、当時のCIA長官リチャード・ヘルムズが、たとえ法律に違反することになっても大統領の望むことを行う義務があることを認めていたことが明らかになった。

ヘルムズは、書類化されていない、非公開の証言において、大統領からの秘密命令を受けて「何かをするときは、ほとんど無原罪(Immaculate Conception)のようなものだ」と残念そうに説明した。ヘルムズは続けて「それが正しいことであれ、間違っていることであれ、CIAは政府の他の部分とは異なる規則と基本的なルールの下で働いている」。彼は本質的に、CIAのトップとして、憲法ではなく王室のために働いてきたと理解していることを連邦上院議員たちに伝えていた。

ノルウェーで作戦に従事したアメリカ人たちも、同じような行動様式のもとで、バイデンの命令でC4爆薬を遠隔で爆発させるという新しい問題に、ひたすら取り組み始めた。しかし、これはワシントンにいる計画者たちが想像していたよりもはるかに困難な課題となった。ノルウェーのティームには、大統領がいつボタンを押すか分からない。数週間後なのか、数カ月後なのか、半年後なのか、それ以上なのか?

パイプラインに取り付けられたC4は、飛行機で投下されたソナーブイによって短時間に作動するが、その手順には最先端の信号処理技術が使われていた。そのためには最先端の信号処理技術が必要である。いったん設置された遅延装置は、船舶の往来が激しいバルト海では、近海・遠洋の船舶、海底掘削、地震、波、さらには海の生物など、さまざまなバックグラウンドノイズが複雑に絡み合って、誤って作動する可能性がある。これを避けるために、ソナーブイを設置した後、フルートやピアノが発するような独特の低周波音を連続して発し、それをタイミング装置が認識して、あらかじめ設定された時間の遅延後に爆発物を起動させるのだ。「他の信号が誤って爆薬を爆発させるパルスを送らないような強固な信号が必要となる」と私はMITの科学技術・国家安全保障政策の名誉教授であるセオドア・ポストール博士から教えられた。米国防総省の海軍作戦部長の科学アドヴァイザーを務めたこともあるポスドル博士は、バイデン大統領の後からの命令(時間を置いて爆発させたい)のためにノルウェーのグループが直面した問題は偶然の事故であったと述べた。ボストル博士は「爆薬が水中にある時間が長ければ長いほど、ランダムな信号によって爆弾が発射される危険性が高くなる」と述べた。

2022年9月26日、ノルウェー海軍のP8偵察機が一見、日常的な飛行を行い、ソナーブイを投下した。その信号は水中に広がり、最初はノルドストリーム2、そしてノルドストリーム1へと到達した。数時間後、高出力C4爆薬が作動し、4本のパイプラインのうち3本が使用不能に陥った。数分後には、停止したパイプラインに残っていたメタンガスが水面に広がり、取り返しのつかないことが起こったことを世界中が知ることになった。

●副次的な影響(FALLOUT

パイプライン爆破直後、アメリカのメディアはこの事件を未解決のミステリー(unsolved mystery)のように扱った。ホワイトハウスのリークに促され、何度も犯人としてロシアの名前が挙げられたが、単なる報復以上の自虐的行為にしかならない爆破についての明確な動機が明確にされることはなかった。数ヵ月後、ロシア当局がパイプラインの修理費用の見積もりをひそかに取っていたことが明らかになると、ニューヨーク・タイムズ紙はこのニューズを「攻撃の背後にいる人物についての説を複雑にしている」と評した。バイデンやヌーランド国務次官によるパイプラインへの脅しについて、アメリカの主要紙は掘り下げることはなかった。

ロシアがなぜ自国の儲かるパイプラインを破壊しようとしたのか、その理由は決して明らかではなかったが、ブリンケン国務長官が大統領の行動の拠り所となる根拠を示した。

昨年9月の記者会見で、西ヨーロッパで深刻化するエネルギー危機の影響について問われたブリンケン国務長官は、この瞬間は潜在的には良いものであると述べた。彼は次のように述べた。

「ロシアのエネルギーへの依存をなくし、プーティン大統領から帝国主義を推進するための手段としてエネルギーを武器化する手段を取り上げる絶好の機会である。このことは非常に重要であり、今後何年にもわたって戦略的な機会を提供することになる。しかし一方で、私たちは、この全ての結果が、アメリカの、あるいは世界中の市民にとっての大きな負担とならないようにするために、できる限りのことをする決意を固めている」。

更に最近になって、ヴィクトリア・ヌーランドは、最も新しいパイプラインの破壊に満足感を示した。2023年1月下旬の連邦上院外交委員会の公聴会で、彼女はテッド・クルーズ連邦上院議員に対して、「議員と同様に私も、ノルドストリーム2が、あなたが言われるように、海の底の金属の塊になったことを知って喜んでいる。バイデン政権全体もまた非常に喜んでいると思う」と語った。
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前述の情報源は、冬が近づくにつれ、ガスプロムの1500マイル(約2400キロ)以上のパイプラインを破壊するというバイデンの決定について、より一般的な見方を示した。この人物はバイデン大統領について「まあね、あの男には度胸があると認めざるを得ない。彼は実行すると言っていた。そして実際にやったのだ」と述べた。

ロシアが対応に失敗した理由をどう考えるかと質問したところ、この人物は皮肉を交えながら、「おそらくロシア側もアメリカが実行したのと同じことができる能力を手に入れたいと望んでいるからだろう」と答えた。

彼は話を続けて次のように語った。「美しい巻頭の特殊記事のようなものになった。しかし、その裏には、専門家たちを配置した秘密作戦と、秘密の信号で作動する装置があった」。

「唯一の失敗は実行する決定をしたことだ」。

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ビッグテック5社を解体せよ

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20211129sankeiad505

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