古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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第2次ドナルド・トランプ政権が発足して、まだ半年も経っていないが、既に数多くのことが起きており、また、トランプが起こしており、それに右往左往する毎日と言っても過言ではないだろう。こうした状況に少々疲れているというのが本音だ。「トランプ疲れ(Trump Fatigue)」と言ってもよいだろう。

 第2次トランプ政権が発足する前、高関税やウクライナ戦争停戦へ向けた仲介ということは実行するだろうと考えていた。イスラエルとハマス、イランとの戦闘、ガザ地区の状況については、ジョー・バイデン前政権よりも、よりイスラエル側に立った姿勢となるだろうとは考えていたが、ジェットコースターのように、アメリカが攻撃してみたり、停戦の仲介をしてみたりというようなことが起きるとは思っていなかった。

 下記論稿にあるように、国際関係論やあメリカ政治の専門家であっても、第2次トランプ政権の動きを予測することは難しかった。そして、これからどのようになるかということを正確に予測することは難しい。

 私がこれまでのトランプの動きを見ていて、「過激な発言や過激な行動をした後は必ず引く」「最低限の線は越えない」ということがあると考えている。今回のイランの核開発関連施設に対するアメリカ空軍機での攻撃でも世界に衝撃が走ったが、非常に「管理された」攻撃であると考える。アメリカの攻撃はイスラエルとは違い、イランの都市を狙ったものではなかった。また、一部報道では、イラン側は重要な資源や機材は移動させていたということだ。これは、アメリカがイランに対して、事前に攻撃を通知していたことを示唆している。また、イラン側がカタールにある米軍基地を攻撃する際にも、予め通知していたために、死傷者は出なかった。このように、アメリカとイランは大国らしく今回の状況に対応している。

 中東情勢にとって一番の脅威となっているのはイスラエルだ。イスラエルが中東地域を、そして、世界中に戦争の脅威を与えている。イスラエルがイランに対しての攻撃を行わなければ、今回の状況は生まれていない。現在のイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦争状態が落ち着いて、退陣するとなれば、家族ぐるみで、汚職などのスキャンダルで逮捕され、これから刑務所暮らしをしなければならない。私から見れば、ネタニヤフは戦争に戦争を重ねて、個人の身の安全を確保している。そして、政権内の極右派を利用している。より正確には、お互いが利用し合っている。イスラエルがアメリカの意向を無視して、不羈奔放に行動することは、世界を危機に陥れる許し難い行為だ。私は、イスラエルとネタニヤフ政権を区別すべきと考えている。このような危険な勢力は一掃されるべきだ。同じことは、ウクライナにも言える。

第2次トランプ政権が成立していろいろなことが起きて、私たちはうんざりしながら、不安を感じている。しかし、トランプは、ギリギリのところで行き過ぎないというバランス感覚があると私は考えている。しかし、ウクライナやイスラエルのような、不確定要素があると、不測の事態が起きる可能性がある。両国については、事態をエスカレートさせないために、政権の交代が肝要と考える。
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ドナルド・トランプ大統領の二期目について私が間違っていたこと(What I Got Wrong About Trump’s Second Term

-私はこれを完全に予想していなかった。その理由は次の通りだ。

スティーヴン・M・ウォルト筆

2025年3月10日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/03/10/walt-got-wrong-trump-second-term/

学者や政治評論家たちは、時折自らの予測を振り返り、何が間違っていたのかを考察すべきだ。トム・フリードマン、ジョー・スカーボロー、レイチェル・マドウ、ジャナン・ガネーシュ、ファリード・ザカリア、グレン・グリーンウォルド、アン・アップルバウムといった著名な評論家たちが、前年の予測を誤解したり、見誤っていたりした点を毎年振り返ることができたら、素晴らしいと思わないだろうか? 誰もが絶対的な存在ではない。フィリップ・テトロックの言うように、知識豊富な専門家たちでさえ未来を予測するのは難しいものだ。自らの過ちを振り返ることは常に有益であり、公に行うことで、誰もがその過ちから学ぶことができる。私は過去にも何度かこうした自己批判を行ってきた。そして今、また1つ、自己批判をすべき時が来た。続きを読んで欲しい。

2024年1月、私は「トランプが再び大統領になっても、アメリカの外交政策は大きく変わらないだろう」という記事を『フォーリン・ポリシー』に書いた。2025年3月時点では、それはかなり愚かな予測に聞こえる。問題の一部はクリックベイトの見出し(私が書いたものではない)にあり、実際、当時私が書いたことの一部は正しかったことが証明された。ドナルド・トランプ米大統領はNATOに対して強硬な姿勢を取り(場合によってはNATOから撤退する可能性もある)、ウクライナの和平合意を推進するだろうと私は述べた。しかし同時に、第2次バイデン・ハリス政権も、より慎重かつ責任ある形ではあったものの、和平合意を模索していただろうとも考えていた。カマラ・ハリス前副大統領が当選していたら、まさにそうしていただろうと私は今でも信じている。

トランプの中東政策はバイデンの政策とよく似ているだろうと思っていたが、今のところ、その通りになっている。ジョー・バイデン前大統領と同様に、トランプはイスラエルのやりたい放題を容認している。唯一の違いは、トランプは公平な姿勢を装うことさえせず、民族浄化を単に見て見ぬふりをするのではなく、公然と容認している点だ。また、トランプは中国に対して強硬な姿勢を取っている。これはバイデンが4年間の在任期間中に行ったこと、そしてハリスもほぼ確実にそうしたであろうことだ。トランプは最終的に北京と何らかのグランド・バーゲン(大いなる取引)を試み、台湾を売り渡すことになるかもしれないが、まだその兆候はない。見出しの裏側を読み、記事そのものを読んでみると、それほど馬鹿げた話には思えない。

そうは言いながら、私がいくつか重要な点を間違えたことは間違いない。

私は、主要な民主政体同盟諸国に対するトランプの敵意を過小評価していた。NATO加盟諸国がアメリカの保護に過度に依存していると考えているのは明らかだった(これは近年の米大統領全員が共有している見解だ)。しかし今や、トランプがこれらの国々が体現する民主政治体制の原則に積極的かつ深く敵対し、それらの国々の内部で非自由主義的な勢力を公然と奨励していることは明らかだ。数週間前に書いたように、政権によるヨーロッパ極右の融和は、ヨーロッパ全土で一種の体制転覆(a form of regime change)を推進し、事実上MAGA化を図り、ヨーロッパ連合を有意義な政治機関として破壊しようとする試みだ。トランプがハンガリーのヴィクトル・オルバン首相のような非自由主義的な指導者と親和性があることは知っていたし、スティーヴ・バノンのような人々が極右運動の国境を越えた連合を築こうとしていることも知っていたが、私はそれらの勢力を十分に真剣に受け止めていなかった。

第二に、トランプが和平合意を推進し、最終的にはウクライナへのアメリカの支援を削減するだろうと考える理由は十分にあったものの、彼がロシアのウラジーミル・プーティン大統領の立場をこれほど熱心に受け入れ、ウクライナが戦争を始めたと非難し、あるいはウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領を公然と攻撃するとは予想していなかった。実際、トランプの行動には何らかの戦略的な根拠があるのか​​もしれない。つまり、戦争を止め、最終的にロシアと中国の間に亀裂を生じさせる唯一の方法は、プーティンの望むものを全て与えることだと、彼は心から信じているのかもしれない。しかし、だからと言って、このアプローチが意図した通りに機能するとは限らない。また、この行動がアメリカの地位とイメージに及ぼす長期的な影響も無視している。ハリス政権であれば、ウクライナに対し、より現実的な目標を掲げ、停戦を求めるよう圧力をかけただろうと私は依然として考えている。しかし、ハリスはウクライナ政府とNATOと協力して、可能な限り最良の合意を導き出し、ウクライナを安易に見捨てることはなかっただろう。

第三に、トランプが極めて型破りな経済政策に賭ける意向を私は過小評価していた。関税の脅威を交渉材料として使うことは予想していたが、貿易戦争を始めればアメリカ経済に打撃を与え、自身の政治プログラム全体を危険に晒すことをトランプ(あるいは彼の顧問たち)は理解していると思っていた。昨年11月の選挙後、トランプの経済ティームの大半が(トランプは理解していないが)、基本的なマクロ経済学を理解している良識ある人々のように見えたので、私は一時的に安心していた。そして、ピーター・ナヴァロのような変人は影響力が薄いだろうと思っていた。しかし今となっては、その考えが間違っていたと思う。より深く理解しているべき当局者たちがトランプのナンセンスを繰り返すばかりで、ナヴァロの主張は大統領の耳に届いているようだ。もしトランプに投票したのであれば、物価上昇、財政赤字の拡大、投資ポートフォリオの縮小、そしてセーフティネットの崩壊を歓迎してくれることを願っている。

最後に、トランプのルールや規範に対する軽蔑は、大統領選挙に出馬するずっと前から既に確立されていたものの、第二次世界大戦後の秩序において最も確立された原則のいくつかを彼が軽視する姿勢には驚かされる。グリーンランドの武力奪取、パナマ運河地帯の再占領、カナダ併合、ガザ地区のパレスティナ人の民族浄化といった脅しは、いずれも数十年にわたり広く受け入れられてきた原則の重大な侵害である。これらの原則は、アメリカが概ね尊重し、頻繁に擁護し、多大な恩恵を受けてきたものでもある。更に言えば、トランプがこれらのルールを破っているのは、アメリカが深刻な国家非常事態に直面しているからではない(そうなれば、他国がワシントンに一時的な猶予を与えやすくなる)。彼は、独裁政治(autocracy)が台頭し、指導者たちがやりたい放題の世界の方がアメリカにとってより良い場所になると考えているため、秩序全体を破壊しようとしている。アメリカを国際秩序の守護者から悪意あるならず者国家に変えるなんて、私の予想外のことだったと率直に認める。

もし過去に戻って以前のコラムを書き直せるなら、別の(そしてもっと力強い)警告を発するだろう。弁明しておくと、トランプがアメリカ国内政治に及ぼす影響は有害だと確かに述べていたし、選挙直前に掲載したコラムでは、トランプをアメリカの憲法秩序と民主政治体制そのものに対する深刻な脅威と評した。しかし、当時でさえ、トランプの国内政策がどれほど過激で自滅的なものになるか、そして連邦議会や多くの企業幹部がどれほど喜んでそれに屈服するかを過小評価していた。また、究極の「選挙で選ばれていない政府高官(unelected government official)」であるイーロン・マスクが、トランプ2.0において、他に類を見ないほど破壊的な役割を果たすとは予想していなかった。

しかし、トランプの再選が大きな問題となることは明らかだった。ああ、もし私がこのことについて間違っていたらどんなに良かったことか。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。Blueskyアカウント: @stephenwalt.bsky.socialXアカウント:@stephenwalt

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(終わり)

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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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 2025年6月13日に開始された、イスラエルによるイランへの攻撃は一応の停戦が成立した。6月12日の時点で、アメリカとイランとの間での核開発をめぐる交渉は難航し、イランはウラン濃縮施設の新設を発表した。これを受けて、イスラエルは自国の安全保障上の脅威を理由にして、イランの核開発関連施設や軍事施設を攻撃し、イラン革命防衛隊の最高幹部を複数殺害した。イラクは報復として、イスラエルにミサイル攻撃を行った。イスラエルも攻撃対象を拡大して応戦し、中東情勢は一気に不安定化した。双方に多くの死傷者が出ている。

6月22日にはドナルド・トランプ大統領がアメリカの戦闘機を派遣して、イラン国内の3カ所の核開発関連施設を攻撃させた。6月24日には、イランが報復として、カタール国内にあるアメリカ軍基地を攻撃した(事前通告あり)。その後、トランプ大統領がイスラエルとイランとの間の停戦合意が成立したと発表した。しかし、イスラエルは、イランに停戦合意違反があったとして、イランに攻撃を行う意思を表明した。トランプ大統領はイスラエルの姿勢に不快感を示している。
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 今回のイスラエルのイラン攻撃について分析するためには、私は、イスラエルの国内政治状況と中東地域の情勢の2つのステージに分ける必要があると考えている。イスラエルの国内政治状況で言えば、2023年のハマスによる攻撃と人質奪取を受けてのイスラエルによるガザ地区攻撃、レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派との戦闘、更にはこれらの勢力を支援するイランとのミサイル攻撃と進んだ事態の連続だと考えている。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、自身と家族が関わる汚職やスキャンダルのために、訴追され、最悪の場合は有罪判決を受け、収監される可能性があったところに、ハマスの攻撃があった。こうした戦争状態を利用して、首相の座にとどまっている。また、極右派は、戦争を利用してガザ地区やヨルダン川西岸地域を占領することで、パレスティナ問題を「根本的に解決」しようとしている。イスラエルは、アメリカを利用している。
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 トランプ大統領は事態をエスカレートさせたくない。政権内には核兵器使用まで望む声があるが、そのような強硬なことはできない。そして、イスラエルに対して、一定の統制を行いたいところだ。もちろん、イランの核開発については懸念を持っているが、その懸念を小さくするために、トランプ政権はイランと核開発に関しての交渉を行っていた。第1次トランプ政権時には、バラク・オバマ政権で成立した合意から離脱したが、第2次トランプ政権はその枠組みに復帰しようとしていた。この交渉は頓挫することになる。

 トランプ政権は、イスラエルを支援していることを形で見せるために、イスラエルの顔を立てるために、イラン国内の核開発関連施設3カ所を攻撃し、破壊した。しかし、イラン側は事前に重要な機材や資源を他の場所に移動させていた。これは、アメリカ側が事前に通告していたということが考えられる。イラン側も、アメリカに事前通告をして、カタールにあるアメリカ軍基地を正確に「報復」攻撃した。これで、お互いの面子を立てた形になる。お互いにエスカレートさせたくないということでは、アメリカもイランも一致している。そして、お互いに大国らしい態度を取っている。この状況で一番の不確定要素であり、世界にとっての深刻な脅威となっているのはイスラエルだ。イスラエルが停戦合意を守るかどうかという疑念が広がっている。これは、イスラエルに対する国際社会からの信頼がほぼ喪失していることを示している。そして、イスラエルを統制できないとなれば、アメリカの意向も大いに傷つく。また、中東における最重要プレイヤーとしての存在感も失う。

 このブログでも紹介したが、イランの後ろには、ロシア、インド、中国がいる。イスラエルが火遊びをすることは、世界にとっての深刻な脅威となる。中国をはじめとする「西側以外の国々(the Rest、ザ・レスト)」はイスラエルを許さないだろう。今回の構図は、ウクライナ戦争と同じ構図となるが、イスラエルの無軌道な攻撃に対しての批判派より大きな説得力と正当性を持つ。そして、イスラエルを支持する西側諸国は、世界から孤立していく。日本の石破茂首相は、イスラエルのイラン攻撃を擁護せず、アメリカのイラン攻撃に対して、即座の支持を表明しなかった(アホで間抜けの小泉純一郎がホイホイとイラク戦争を即座に支持したのとは大違いだ)。このような重厚な姿勢を取れる人物がこの時期に日本の首相であることは慶賀すべきことだ。これから注目されるのは、ベンヤミン・ネタニヤフがどれほどドナルド・トランプを舐めて、不羈奔放な行動をして、どこまでトランプが我慢するかというところだ。

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ドナルド・トランプと、イスラエルとベンヤミン・ネタニヤフ首相との緊張が表面化(Trump tensions with Israel, Netanyahu rise to the surface

ラウラ・ケリー筆

2025年6月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/5367708-trump-netanyahu-iran-ceasefire/?tbref=hp

ドナルド・トランプ大統領が火曜日、イスラエルとイランに対し、攻撃を停止し停戦を選択するよう公然と強く求めたことは、平和と交渉の担い手としての自身の姿勢を守るため、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と対峙することを恐れていないことを示した。

アメリカの同盟国であるイスラエルと、イランが戦闘を放棄すべきだというトランプ大統領の、冒涜的な言葉まじりの苛立ちは、MAGAワールドに対し、トランプ大統領がネタニヤフ首相の戦争目的に縛られていないというシグナルを送った。

アメリカがイランの体制転覆(regime change)を支援する可能性があるという以前の脅しを撤回した後、トランプ大統領はテヘランとの貿易やイラン産の原油の原油市場への流入の可能性さえ示唆した。

元駐米イスラエル大使のマイケル・オレンは「今日起こっていることは、トランプ大統領がイスラエルに圧力をかけていること、停戦を維持したいこと、これ以上の戦闘は彼の外交に疑問を投げかけるだけでなく、アメリカがより深く、より長期的な軍事的関与に巻き込まれる危険性があることを大統領自身が知っていることだ」と述べた。

予測不可能なトランプ政権は、前例のないアメリカの軍事力の誇示をしたことから、非エスカレーションと平和と協力の話へと大きく舵を切ったことは、保守メディアの大物たちの間で好評を博している。

保守系活動家のチャーリー・カークは、トゥルース・ソーシャルに「歴史的な手腕を発揮したトランプ大統領(President Trump with a historic masterclass)」と投稿し、イランとの戦争激化を回避したトランプを称賛した。

トランプの元顧問で、MAGA運動において今も影響力のある発言者であるスティーヴ・バノンは、ネタニヤフに対するトランプの苛立ちを支持した。

バノンは自身のポッドキャストで、「あなた(ネタニヤフ)が彼(トランプ)に嘘をついたから、彼(トランプ)は激怒している。これほど怒っているアメリカ大統領は見たことがない。考えてみて欲しい。彼があなた方のために尽くしてきたこと、そして彼が受けているプレッシャーのことを考えると、どうしてこれほど怒ることができるのだろうか?・・・これが彼に与えられる感謝なのか?」と語った。

トランプ大統領がイスラエルを支持していることを考えると、こうしたイスラエルへの批判は注目に値する。

トランプ大統領はアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移転し、ゴラン高原におけるイスラエルの支配を承認し、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区に対するアメリカの制裁を解除し、ネタニヤフ首相が反対していた2015年のイランとの核合意から離脱し、イスラエル、アラブ首長国連邦、バーレーン間の関係構築(アブラハム合意[the Abraham Accords])を仲介した。

しかし、2020年に、トランプ大統領とネタニヤフ首相との関係は、激しい対立に発展した。ネタニヤフ首相がジョー・バイデン大統領の選挙勝利を認めたことを受けて、トランプは、ある記者にネタニヤフ首相のニックネームを使って「ファック・ビビ(F‑‑‑ Bibi)」と発言した。

また、トランプ大統領によるイランへの軍事攻撃は、イランの核兵器取得阻止において政権がイスラエルと足並みを揃えていることを示したが、トランプ大統領は一連の主要な外交政策課題においてネタニヤフ首相の立場に反対してきた。

2024年の大統領選挙の選挙運動中、トランプはイスラエル問題に関して共和党の典型的な論点を覆し、ガザ地区の破壊を批判した。また、2020年にイランの最高レヴェルの将軍を殺害したアメリカ軍の攻撃にネタニヤフ首相が参加を拒否した際には、イスラエルは「私たちを失望させた(let us down)」と述べた。

トランプはイスラエル各地を回り、ガザ地区でハマスに拘束されていた人質を解放させた。イスラエルの反対を無視して、トランプはシリアに対する全ての制裁を解除した。さらに、ハマスとの戦争が解決しない限り、サウジアラビアがイスラエルとの関係を改善するよう圧力をかけるのを控えている。

2025年4月、ネタニヤフ首相は、トランプがイランの核開発計画をめぐって直接交渉を開始すると発表した際、大統領執務室で静かに座っていた。

トランプ大統領のイランとの会談の目標はイスラエルの利益とは相容れないものだったようだ。イランが核濃縮能力を放棄することだけに焦点を当て、地域全域のイランを代理する民兵グループへの支援、ミサイル計画、世界的なテロ支援には触れなかった。

オレンはエルサレム記者クラブ主催の記者会見で「トランプは平和の使者(peacemaker)、そして交渉の仲介者(dealmaker)になりたい。イスラエルにとっての問題は、イスラエルの重要な利益がどの程度守られるかだ」と述べた。

オレンは「この点では、2015年にバラク・オバマ元大統領がイランと合意を結ぶことになると、イスラエルの利益は守られないのではないかと懸念していた状況と大差ない」と語った。

バイデン政権下で中東問題担当高官を務めたアモス・ホックシュタインは、イスラエルの指導者が安全保障に関して強硬な見解を示し、タカ派の安全保障当局者や強硬な政治的パートナーとともに、アメリカをスケープゴートにしてそれを抑え込むというパターンを説明した。

ホックシュタインは6月19日のポッドキャスト「アンホーリー:トゥー・ジュウイッシュ・オン・ザ・ニューズ」で「少し物議を醸すかもしれないが、私の考えでは、ロナルド・レーガン以来、イスラエルには停止ボタン(a stop button)がない」と述べた。

ホックシュタインは次のように語った。「右派、左派、中道派の首相は皆、その時のどんな人物であっても、軍、諜報機関、あるいは過激派政党に『私はあなたたちの意見に賛成だが、あの忌々しいアメリカ人たちが私に止めさせようとしている』と言う。すると彼らは『分かった、いいだろう、私たちは止めて取引をしよう』と言う。1980年代以降のあらゆる作戦でそうだった」。

トランプのネタニヤフに対する不満は、オバマ政権とバイデン政権で繰り広げられた同様の緊張関係を反映している。イスラエルの長年の指導者であるネタニヤフは、バイデン、トランプ両大統領を重要な安全保障上の課題で試した。

これには、ネタニヤフ首相が2015年に連邦議会で、当時のオバマ大統領によるイラン核合意に反対する演説を行ったことも含まれる。アメリカ主導のイスラエルとパレスティナの和平交渉の決裂も、オバマ政権とネタニヤフ首相の関係を著しく悪化させました。

バイデン大統領とネタニヤフ首相は、イスラエルにおける物議を醸した司法制度改革をめぐって激しい対立を経験し、その後、停戦と人質解放の仲介を試みるアメリカの動きをよそに、ネタニヤフ首相がハマスとの戦争を強行したことで、関係は悪化した。

こうした緊張関係は、外交上の冷淡な対応という形で表面化するのが常態だった。しかし、バイデン大統領は私的な場でネタニヤフ首相を「最低最悪な奴(bad f‑‑‑ing guy)」「クソ野郎(son of a b‑‑‑‑)」と呼んだと報じられている。

ある元政府高官は「ネタニヤフ氏は非常に才能のある政治家であり、非常に才能のある交渉者、雄弁家であり、アメリカについて非常に詳しい。・・・彼はワシントンをまるで楽器でも操るかのように動かすことに慣れている」と語った。

この元高官は「ネタニヤフは概して、アメリカの指導者たちを並外れたレヴェルで圧倒する。ドナルド・トランプが他と違うのは、支持基盤とアメリカに関する自身のヴィジョン以外のことは何も気にしないという点だ」と述べている。

元高官はさらに、ネタニヤフは「これまでどのアメリカ大統領に対しても、大いに神経を逆なでしてきたが、ドナルド・トランプはドナルド・トランプであり、彼は物事を内に秘めない」と述べた。

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●「トランプ氏、発言を修正 イランの体制変更は「望まない」」

6/25() 5:29配信 朝日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/00f5257d56f68bac9b67df250519206439a651e0

 トランプ米大統領は24日、イスラエルとイランの停戦は「引き続き有効で長期間維持されるだろう」という期待を語った。イスラエルのネタニヤフ首相と電話協議し、イランへの攻撃に向かった戦闘機を引き返させたとも主張。イランの体制変更は望まない考えも示し、自身の発言を修正した。

 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(サミット)に出席するためオランダ・ハーグに向かう途中、大統領専用機内で記者団の質問に答えた。

 イスラエルとイランの交戦では、トランプ氏が停戦発効を宣言した後も、イスラエル側はイランがミサイルを発射したとして反撃すると主張していた。トランプ氏はハーグへの出発前、記者団に、イランからの発射物は「おそらく誤射で着弾もしなかった」のに、イスラエルが強硬な反撃を準備し戦闘機が出撃したとして「気に入らない」と不満を述べていた。その後、専用機内では、ネタニヤフ氏との電話協議で「飛行機を引き返せと言ったら彼らはそうした」と主張した。

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●「CNN独自「米軍攻撃はイラン核施設を破壊できず」」

6/25() 6:19配信 テレビ朝日系(ANN

https://news.yahoo.co.jp/articles/e98c724180fda0f3079740db453f7bf161e8cc82

アメリカのCNNは独自ニュースとして、アメリカ軍による攻撃でイランの核施設は破壊できておらず、数カ月の遅延を引き起こした程度だとする情報機関の初期調査結果を報じました。

 CNN24日、関係者3人からの情報として、アメリカ国防情報局が作成した初期調査の結果について報じました。

 これによりますと、イランの核施設への攻撃では重要部分の破壊はできておらず、電気系統など復旧に数カ月かかる程度の被害しか与えられていないということです。

 関係者2人は、濃縮ウランの備蓄は破壊できていないとしていて、もう1人は遠心分離機は「無傷だ」と話しているということです。

 これまでトランプ大統領は「イランの核濃縮施設は完全に破壊された」と主張しています。

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「歴史的勝利」双方主張 停戦合意おおむね維持

6/25() 5:32配信 共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/686d9cc4ea224fbfe3d31e1fee873cbcd189aa4c

 【テヘラン、エルサレム共同】イランのペゼシュキアン大統領は24日、イスラエルとの停戦合意を巡り、イスラエルが一方的に始めた戦闘を「イランの意志で終わらせた」とし「歴史的な大勝利だ」と誇示した。イスラエルのネタニヤフ首相も同日の声明で、核と弾道ミサイルというイランの二つの脅威を排除したとし「歴史的勝利」だったと主張した。停戦合意後も双方の攻撃があったが、停戦はおおむね維持されているもようだ。

 トランプ米大統領は、米東部時間25日午前0時(日本時間25日午後1時)ごろに正式な戦闘終結が実現すると宣言した。

 イランは24日、外交攻勢を強化。ペゼシュキアン氏はサウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談し「国際的な枠組みに基づき、米国との問題を解決する用意がある」と述べた。アラグチ外相は中国の王毅外相との電話会談で、イランの攻撃は正当防衛だと主張した。イランの立場を説明し、各国の支持を取り付けたい考えだ。

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アメリカ、イランによるホルムズ海峡封鎖の阻止を中国に要請

BBC NEWS JAPAN 2025623

https://www.bbc.com/japanese/articles/cwyg3y4yz99o

アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は22日、世界で最も重要な海路の一つであるホルムズ海峡をイランに封鎖させないよう、中国に対応を呼びかけた。

ホルムズ海峡をめぐっては、イランの議会が封鎖計画を承認したと、同国国営のプレスTVが報じている。ただし、最終決定権は国家安全保障最高評議会にあると伝えている。

石油の輸送路が封鎖され、供給が途絶えれば、経済に深刻な影響が及ぶとみられる。とりわけ中国は、イランの石油の世界最大の買い手で、同国との関係も密接なことから、影響は大きいと考えられる。

アメリカがイランの核関連施設を攻撃したことで、原油価格は急騰している。指標となるブレント原油価格は、過去5カ月で最高値となっている。

原油価格は、ガソリン代や食料品の価格など、あらゆるものに影響を与える。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 イスラエルがイランに対して攻撃を仕掛け、その後、イスラエルとイランの間でミサイル攻撃の応酬が続いている。両国で既に多数の死傷者が出ている。イスラエルは、イランの核兵器開発を阻止することを大義名分としているが、世界各国の原子力発電所などに査察を行う専門機関である世界原子力機関(IAEA)は、イランの核兵器開発の証拠はないと報じている。そして、2025年6月21日に、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、イランの核開発関連施設3カ所をアメリカ空軍の戦闘機を使って攻撃を行った。

 イスラエルのイランに対する攻撃に関しては、中国、ロシア、インドが国際法違反だとして非難している。イランは、2023年から上海協力機構(Shanghai Cooperation OperationSCO)に正式加盟し、2024年にはBRICSの正式メンバーになっている。中東地域における大国であり、かつ、私がこれまでの著作で述べてきた「西側諸国(the West、ジ・ウエスト)対西側以外の国々(the Rest、ザ・レスト)」の西側以外の国々にとっての重要な国である。イランを攻撃するということは、それらの国々との関係を緊張させるということになる。非常に拙劣な手法であると言わざるを得ない。戦術レヴェルでの攻撃が成功したとして、それだけで、戦略的な成功をそれで引き寄せることはできない。アメリカは中国との間でレアアースの貿易で命綱を握られていると言っても過言ではないが、ホルムズ海峡の封鎖やレアアースの輸入に何かしらの障害となってしまえば、自分で自分の首を絞めることになる。
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 世界を俯瞰して見ると、ウクライナとイスラエルは、私がこれまでの著作で述べてきた「西側諸国(the West、ジ・ウエスト)対西側以外の国々(the Rest、ザ・レスト)」の対立構造の最前線である。ウクライナとイスラエルは、アメリカやヨーロッパ諸国(そして、日本も含まれる)が直接関わりたくない「汚れ仕事(dirty work)」をやっている。その上で、姑息なヨーロッパの諸大国(イギリス、ドイツ、フランス)は「まあまあ、落ち着いて。外交で解決しましょう」とにやにやした、したり顔で出てきて、交渉を行って、手柄を持っていく。実力もないくせに大国ぶるという最低最悪の存在だ。

 ウクライナが対ロシア、イスラエルが対イランということになれば、対インドはパキスタンになるだろうし、もっと言えば、対中国は日本ということになる。トランプ政権は、「アメリカ・ファースト」「アイソレイショニズム」を政策の柱に掲げてきたが、政権内部には強硬派が存在する。彼らが暴走してしまえばこういうことになる。私たちが恐れるべきは、日本が中国との戦争をけしかけられることである。そして、アメリカに切り捨てられることである。
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(貼り付けはじめ)

中国がイスラエルとの戦いでイランを支援した(China Backs Iran in Fight Against Israel

-北京の対応はこれまで以上に強力かつ直接的だ。

ジェイムズ・パルマー筆

2025年6月17日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/06/17/china-iran-israel-conflict-diplomacy-oil-trade-defense-weapons/

『フォーリン・ポリシー』のチャイナ・ブリーフへようこそ。

今週のハイライト:イラン・イスラエル紛争における中国の立場、習近平国家主席のカザフスタン訪問、そして中国がレアアース元素をめぐるアメリカへの影響力行使。

●中国がイランを支持し、イスラエルを非難した(China Supports Iran, Condemns Israel

中国は、進行中のイラン・イスラエル紛争について明確な立場を表明した。土曜日、王毅外相はイスラエル外相との電話会談で、イスラエルによるイランへの攻撃は「容認できない(unacceptable)」ものであり、「国際法違反(violation of international law.)」であると述べた。

王外相は、イラン外相に対し、「(イランの)国家主権を守り、正当な権利と利益を擁護し、国民の安全を確保する」という点で支援を表明した。習近平国家主席も火曜日の声明で同様の発言を行った。中国の対応は、昨秋のイラン・イスラエル紛争への対応よりも強力かつ直接的なものとなっている。

中国は外交資源を総動員し、イランも加盟している上海協力機構(the Shanghai Cooperation OrganizationSCO)を通じてイスラエルの最新の攻撃を非難する声明を出した。これに対し、上海協力機構加盟国でありイスラエルと強い武器取引関係を持つインドは、声明について協議を受けていなかったにもかかわらず、非難を向けた。

イランは近年、中国との関係を緊密化させており、両国は定期的に軍事演習で協力し、2021年には経済・軍事・安全保障協力協定に署名した。イランの原油輸出の90%以上は中国向けで、制裁を回避するため、西側諸国の銀行や海運会社を迂回し、人民元建て取引を行うといった迂回策が用いられている。

イスラエルがイランの石油産業を混乱させることに成功すれば、中国にとって痛手となる可能性がある。しかし、イランは中国にとって6番目の供給国に過ぎないため、中国は打撃を吸収できるだろう。

中国はイランに対し、強い声明を出しているものの、言葉上の支援以上のことは行わない可能性が高い。中国は中東情勢にこれ以上巻き込まれることを望んでおらず、むしろアメリカにとっての混乱を歓迎している。ワシントンのタカ派は、中国とイランの関係を実際よりも強固に見せかけようとしているが、イランは結局のところ、中国の中核的利益(core interest)にとって重要ではない。

中国が介入するのであれば、おそらくイランが過去に脅迫したようにホルムズ海峡を封鎖しないよう圧力をかけるためだろう。中国の主要な石油供給国はロシアだが、中国の石油輸入の約半分は湾岸諸国から来ている。ホルムズ海峡の封鎖とそれに伴うエネルギー価格の高騰は、既に低迷している中国経済にとって痛手となるだろう。

中国は、2023年のイラン・サウジアラビア和解の仲介を足掛かりに、和平交渉の仲介役を務めることを期待しているかもしれない。しかし、イスラエルが中国を中立的な仲介者として受け入れるとは考えにくい。イスラエルとハマスとの戦争の中で、中国の親パレスティナの立場と中国のインターネット上での反ユダヤ主義の蔓延により、両国の関係は悪化している。中国に合意を求めることは、気難しいアメリカ大統領を遠ざけるリスクもある。

中国にとって、イラン・イスラエル紛争のプラス面は、自国の防衛技術の新たな市場獲得となる可能性がある。パキスタンは最近のインドとの小競り合いで予想を上回る成果を上げており、その成功は主に中国製システム、すなわちこの紛争で初めて実戦投入されたJ-10C戦闘機と、主に中国製の防空システムの使用によるものだ。

これまでイスラエルは、イランの時代遅れの防空システムと空軍を圧倒してきた。余裕ができれば、その改善はイランにとって最重要課題となるだろう。中東のバイヤーはかつてJ-10に懐疑的だったが、イランは今回の紛争以前から関心を示していたようだ。

中国はかつてイランの主要な武器供与国だったが、両国は2005年以降、新たな契約を締結していない。しかし、今や状況は一変する可能性がある。

●注目のニュース(What We’re Following

習近平国家主席は中央アジアに接近している。習近平国家主席はカザフスタンを訪問し、中央アジアの指導者らと会談した。エネルギー資源が豊富な中央アジア地域における中国の貿易拡大を目指している。習近平国家主席は就任以来、ロシアに次いでカザフスタンを最も多く訪問している。その間、中国はロシアに代わりカザフスタンの主要貿易相手国となった。

しかし、カザフスタン国民は隣国に対してそれほど好意的ではなく、自国のエリート層が中国政府に身売りしているという意見を表明する人も多い。中国による新疆ウイグル自治区におけるカザフ族の強制収容はカザフスタンで激しい反発を引き起こしているが、カザフスタン政府は中国政府を宥めるため、新疆ウイグル自治区の人権活動家たちへの弾圧を行っている。

恋愛小説を取り締まりしている。中国警察は、男性同士の同性愛関係を描いた人気のオンライン恋愛小説、いわゆるボーイズラブ小説(boys’ love fiction)の作者を再び逮捕している。日本で生まれたこのジャンルは、主に女性によって、女性向けに書かれている。習近平政権下では、オンライン検閲が繰り返しこのジャンルを標的にしてきた。

この敵意は、同性愛嫌悪、反日感情、そして女性のセクシュアリティに対するますます強まる家父長制的な態度といった、複数の要因が重なり合って生じている。今回の一連の動きは、警察が管轄外で発生した犯罪を探し出し、罰金を科して私腹を肥やす「深海漁業(deep-sea fishing)」の表れでもあるように思われる。

全国で少なくとも100人の作家が、他省の当局から発行されることが多い警察からの召喚状を受け、罰金や懲役の可能性に直面していると推定されている。

スコット・ケネディが『フォーリン・ポリシー』誌に書いているように、中国はこの分野で明らかに影響力を発揮している。レアアース生産のほぼ完全な独占状態は、アメリカの製造業の重要部門を停止させる力を持っている。北京はこれまで、その力を十分に行使することを避けてきた。それは主に、ワシントンがレアアース精錬の国内回帰に追い込まれることを懸念していたためだ。

しかし、この一時停止は、中国が援助の蛇口を閉める用意があることを示していた。ロンドン会合の前に、アメリカ当局は重要な技術輸出に対する新たな制限を課すことを検討したがこのチキンゲームで中国が明らかに勝利した。

ここ数日、ドナルド・トランプ米大統領の発言はますます融和的になり、中国人留学生のヴィザ取り消しの脅しを撤回し、中国とその友好国であるロシアをG7に招待したいという意向を表明した。

香港の労働団体が閉鎖された。中国本土の抗議活動、賃金紛争、ストライキに関する情報を香港に拠点を置いて提供してきた中国労働公報が、財政問題を理由に31年間の活動に幕を閉じた。トランプ政権下でのアメリカの対外援助打ち切りが、中国労働公報に影響を与えた可能性がある。

しかし、中国労働公報の突然の閉鎖とウェブサイトの消失は、香港当局の標的となった可能性を示唆している。2020年に厳格な国家安全法が導入され、香港では言論の自由が事実上排除されたが、一部の団体は生き延びている。

中国労働公報は、天安門事件の反体制活動家で中国本土から亡命した韓東方によって設立された。彼は1989年の民主化運動において、しばしば忘れられながらも極めて重要な役割を果たした労働者の出身だ。中国では、公式労働組合は機能不全に陥っているが、それ以外は労働組合の結成は違法であり、劣悪な労働条件や賃金不払いが蔓延している。

非公式の労働組合や活動家は、移民労働者の労働権擁護において大きな役割を果たしているが、他の市民社会と同様に、習近平政権下では彼らも標的にされている。

※ジェイムズ・パルマー:『フォーリン・ポリシー』誌副編集長。Blueskyアカウント: @beijingpalmer.bsky.social

(貼り付け終わり)

(終わり)

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『トランプの電撃作戦』
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