古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:バーニー・サンダース

 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になります。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。

 民主党の反主流派である進歩主義派グループのスター議員であるバーニー・サンダース連邦上院議員とアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員が一緒になって、「寡頭政治と戦う」というキャンペーンを行っている。AOCはサンダースの大統領選挙民主党予備選挙の手伝いから政治に関心を持ち、地元のヴェテラン議員を破って連邦下院議員になった。AOCは鮮烈なデビューを飾った。このことは、このブログでかなり早い時期にご紹介している。

 サンダースとAOCは、金持ちが政治に影響を与えていることを批判し、その矛先はドナルド・トランプとイーロン・マスクに向かっている。しかし、彼らがまずやるべきは、民主党のホワイトハウス、連邦上下両院での敗北を総括することだ。トリプルレッド状態に何故至ってしまったのかということを反省することだ。最大の反省点は、民主党が労働者たちを見捨てたことだ。そして、民主党こそが金も経ちの党になっていることだ。

 生活が苦しい労働者たちの望む政策ではなく、高尚な、イデオロギーに偏った政策を民主党は実行してきた。民主党はもともと貧しい人、労働者、マイノリティの党であった。しかし、その支持基盤を彼らは見捨てたのだ。そのために、2024年の選挙で大惨敗を喫した。

 サンダースとAOCは、そのことを分かっているだろう。下の記事にあるように、サンダースはキャンペーンを通じて、「無所属の立候補者を増やす」という目的を語っている。「民主党から優秀な政治家を生み出す」ということを述べてはいない。これは、サンダースが民主党に何の期待もしていないということを示している。

 サンダースとAOCはイーロン・マスクを標的にして批判を展開している。マスクが社会保障を「史上最大のネズミ講」と呼んだことを批判している。確かに社会保障は人々にとってのセーフティネットだ。従って、きちんと機能しなければならない。それでは、これだけ人々の不満が募っているのは何故なのかということを考えねばならない。負担と受益のバランスが悪すぎるということは世界各地で起きていることだと考えられる。負担が増える人たちは将来、自分たちが受益者になるときに現在の水準の維持は不可能だという絶望を持っている。一方で、現在の受益者たちは「逃げ切った」「負担よりも受益が多い」ということを自慢げに語る。このような状態を生み出した社会保障政策を主導してきた民主党こそが反省すべき点が多々あると考えられる。

 民主党はリベラルの本筋が離れている。そのことに人々が不満を持っているのだ。そのことが分からずに、ただトランプとマスクを攻撃したところで、民主党の支持が回復するということはない。

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オカシオ=コルテスとサンダースが初の共同集会でマスクを攻撃(Ocasio-Cortez, Sanders take aim at Musk in first joint rally

ジャレッド・ギャンズ筆

2025年3月20日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5206479-ocasio-cortez-sanders-take-aim-at-musk-in-first-joint-rally/

アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は、今週行っているツアーでの最初の共同集会で、イーロン・マスクへの批判に狙いを合わせた。

進歩主義派の連邦議員たちは、サンダースが全国を回って展開している、「寡頭政治と戦う(Fighting Oligarchy)」ツアーの一環として、木曜日にラスヴェガスに集合した。ネヴァダ州選出のスティーブン・ホースフォード連邦下院議員(民主党)も木曜日のイヴェントに出席した。

オカシオ=コルテスは、マスクのような国内の富裕な人々が、裕福なアメリカ人への追加減税を可能にするために、メディケイドや社会保障(Social Security)などのプログラムを標的にしていると主張した。

オカシオ=コルテスは「私たちがここにいるのは、極端な権力集中と腐敗(an extreme concentration of power and corruption)がかつてないほどこの国を支配しているからだ」と発言した。

オカシオ=コルテスは、アメリカでは寡頭政治が定着しつつあり、最も経済的、政治的、技術的権力を持つ人々が「公共の利益を破壊して自分たち自身を豊かにし、何百万人ものアメリカ人がその代償を払っている(destroy the public good to enrich themselves while millions of Americans pay the price)」と主張した。彼女は特にマスクを名指しした。

連邦政府の規模を縮小し、連邦政府機関全体で大量解雇を実行するトランプ政権の取り組みの顔であるマスクは、連邦政府における詐欺と浪費(fraud and waste in the federal government)を追及したいと繰り返し述べている。

社会保障は、何百万人もの受給者と申請者に事務所への訪問を義務付けている

しかし、マスクの発言の一部と連邦議会の共和党所属の議員たちの行動は、ドナルド・トランプ大統領がこれらのプログラムへの潜在的な削減に関する懸念を和らげようと繰り返し努めているにもかかわらず、社会保障、メディケア、メディケイドへの削減が行われるかもしれないという懸念を煽っている。

マスク氏は社会保障を「史上最大のネズミ講(biggest Ponzi scheme of all time)」と呼び、最近は社会保障のような給付制度(entitlement programs)で詐欺(fraud)が蔓延していると示唆した。

トランプは社会保障、メディケア、メディケイドを削減しないと繰り返し述べているが、亡くなった数千万人が社会保障給付を受けていると何度も虚偽の主張をしている。

一方、連邦下院共和党が承認した予算決議では、メディケイドを監督する下院エネルギー・商務委員会に対し、管轄下のプログラムで少なくとも8800億ドルの削減を行うことを求めている。

オカシオ=コルテスは、現在の政治システムは脅威に対応する能力がなく、むしろ政治における金銭の影響を通じて脅威の発生を許していると述べた。しかし、人々は一致協力して反撃できると彼女は主張した。

オカシオ=コルテスは、議会が政府を閉鎖しないために可決した継続決議(連邦上院民主党の支持を得て可決)に言及したが、この決議は一部の連邦プログラムの予算を削減した。彼女は、ホースフォード議員とジャッキー・ローゼン連邦上院議員(ネヴァダ州選出、民主党)が法案に反対票を投じたことを称賛した。

AOCは、「労働者階級のために闘う勇気を持った彼らのような人々がもっと必要だ」と述べた。

サンダースは、経済的に恵まれた人々と、深刻な所得格差(deep income inequality)に苦しむ大多数の人々の2つの異なるアメリカ(two different Americas)が存在すると主張した。彼は「寡頭政治の強欲(greed of the oligarchy)」を今日のアメリカにおける「最悪の追加(worst addition)」と呼んだ。

サンダースは次のように述べている。「彼らはヘロイン中毒患者のようなものだ。彼らはお金をもっともっともっとと必要としている。そして彼らが望むものを手に入れるために社会保障やメディケイドを破壊することでできるならば、彼らはそうするだろう」。

彼は、削減対象となっているプログラムは家族にとって「死活的に(desperately)」必要であると述べた。彼はまた、木曜日にトランプが教育省を解体しようとした動きを非難し、ペルグラント(連邦政府が運営する返済不要の奨学金)受給者が資金を得るのが難しくなる一方で、学校に費用がかかり、障害のある子供たちが受けていた支援を失うことになると主張した。

サンダースは次のように語った。「今後数週間、数カ月間の私たちの仕事は、トランプをあらゆる面で支持するだけでなく、より多くのことを行うことだ。それは、私たちの国が向かうべき方向についてのヴィジョンを持つことだ」。

オカシオ=コルテスとサンダースは、ラスヴェガスでの訪問に加え、木曜日遅くと日曜日にアリゾナ州、金曜日にコロラド州を訪問する予定だ。
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サンダース:「オカシオ=コルテスとのツアーはより多くの無所属の立候補者の立候補を促すことが目的だ」(Sanders: Tour with Ocasio-Cortez meant to encourage more independent candidates

タラ・スーター筆

2025年3月20日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5205894-sanders-tour-with-ocasio-cortez-meant-to-encourage-more-independent-candidates/

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は、『ニューヨーク・タイムズ』紙の木曜日の報道で、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とのツアーは、より多くの無所属候補の立候補を促すことが目的であると述べた。

サンダースはニューヨーク・タイムズに対して「このツアーの目的の1つは、人々を結集させて政治プロセスに参加させ、民主党以外の無所属として立候補させることだ」と語った。

サンダースは続けて「この国には草の根レベルで素晴らしい指導者たちがたくさんいる。私たちはそうした指導者たちを前面に押し出さねばならない。そして、それができれば、トランプ主義(Trumpism)を打ち負かし、アメリカの政治状況を変えることができる」と発言した。

サンダースとオカシオ=コルテスのインスタグラム投稿によると、2人の政治家は木曜日にラスヴェガスとアリゾナ州テンピ、金曜日にコロラド州グリーリーとデンバー、土曜日にアリゾナ州ツーソンに立ち寄る予定だ。

サンダースは火曜日、ソーシャルプラットフォームのXの投稿に投稿し、次のように述べた。「今週は、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(@AOC)、グレッグ・カザール(@GregCasar)、スティーブン・ホースフォード(@StevenHorsford)と一緒にネヴァダ州、アリゾナ州、コロラド州に向かい、労働者階級のアメリカ人とタウンホールミーティングを開催する。私たちは協力して、権威主義と寡頭政治(authoritarianism and oligarchy)との戦いに強く立ち向かう。皆さんも参加して欲しい」。

サンダースの発言は、トランプ大統領とその政権とどう戦うかをめぐって民主党内で混乱が起きている中で出されたもので、先週、共和党が作成した予算法案を、党内の多くの激しい反対にもかかわらず、連邦上院の民主党所属議員の少人数のグループが賛成したことで、特に不満が高まった。

サンダースはニューヨーク・タイムズに対して次のように語った。「民主党に希望があるとすれば、手を差し伸べる必要があるということだ。扉を開いて労働者階級の人々を党に入れ、労働者階級の指導者たちを党に迎え入れる必要がある。そうしなければ、この国中で、無所属で立候補する人が出てくるだろうと思う」。

本誌は民主党全国委員会とホワイトハウスにコメントを求めた。

(貼り付け終わり)
(終わり)
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。

 アメリカ大統領選挙から時間が経ち、様々な意見が飛び交っている。私が最も信用していないのは「想定通りでしたね」などと述べる人たちで、それは想定ではなく、あなたの希望や願望ではないのかと言いたくなる。想定するにあたってどのようなモデルを作り、どれくらい世論調査の数字データを集め、どれくらいの質的な調査を行ったのかと言いたくなる。今回の選挙結果を「想定通りでしたね」と言えるほど頭脳明晰であるからには、自分の原罪の仕事や学業でさぞや周囲を驚かせるだけの結果を出せているのでしょうね、羨ましい限りですと皮肉を言いたくなる。ここで愚痴を書いても仕方がないが、そのように思ったので書いておく。

 今回、民主党はホワイトハウス、連邦上院の過半数、連邦下院の過半数を失う大惨敗となった。2016年もそうであったが、大統領選挙の一般得票数ではヒラリー・クリントンが上回っていた。「大統領選挙の仕組みが違っていたならねぇ」ということは言えた訳だが、今回は全てにおいてうまくいかなかった。共和党の「赤い波(red wave)」に飲み込まれた形になった。「今回の選挙は民主党が真剣に反省する機会となるだろう」ということは2016年にも言われていたが、結局あまり反省ができていなかったようだ。そして、今回も民主党進歩主義派の重鎮であるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)のお説教をもらうことになった。
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 各種世論調査の結果や出口調査の結果から、私たちが今まで習ってきたような「共和党は経営者やお金持ちの党、民主党は労働者やマイノリティの党」という構図は崩れ去り、逆になっている。「共和党は労働者の党」となった。そして、民主党は口先だけはきれいごとを言う、リベラル志向のお金持ちたちが支配する党になった。労働者のための政策をしてこなかったということで、これまで民主党支持だった労働者たち、特に白人労働者が民主党から離れたと言うことは2016年の選挙後に分析されている。そうしたことを私は最新刊『世界覇権国交代劇の真相』で述べている。是非読んでいただきたい。

 民主党内のエスタブリッシュメント派と進歩主義派の対立については拙著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』でも詳しく書いている。2016年のサンダース躍進に刺激を受けて登場した、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)をはじめとする若手の議員たちは「ジャスティス・デモクラッツ」を結成し、主流派・エスタブリッシュメント派が支配する執行部と対立している。進歩主義派の若手議員たちは「スクアット(Squad)」と呼ばれている。バラク・オバマ元大統領は若手たちの動きを嫌がって、「銃殺隊(firing squad)をうろうろさせるな」という発言をしたほどだ。オバマは演説がうまくイメージが良いので、リベラル、進歩主義的とみられることもあるが、決してそうではない。それどころか、民主党を支配する大ボスということになっている。ジョー・バイデンに再選を諦めさせたのはオバマの力が大きい。

 民主党がこれから変化していくことは難しい。サンダースの「お説教」も何度目のことだろうか。2016年にヒラリー・クリントンがドナルド・トランプ支持者を「負け犬(deplorables)」と呼んだ。今年の選挙戦の最終版、ジョー・バイデン大統領は「ゴミ(garbage)」と呼んだ。熱心なトランプ支持者たちは元々、(熱心であったかどうかは別にして)民主党支持者だった。そうした人々を負け犬、ごみと呼んでしまうような民主党エスタブリッシュメントに対して、人々は失望と怒りを感じている。その結果が「赤い波」となった。

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サンダース:民主党は「労働者階級の人々を見捨ててきた」(Sanders: Democratic Party ‘has abandoned working class people’

アレクサンダー・ボルトン筆

2024年11月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/senate/4977546-bernie-sanders-democrats-working-class/
バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)は水曜日、民主党が労働者階級の優先事項をほとんど無視していると非難し、それが、民主党がホワイトハウスと連邦上院を掌握する力を失った最大の理由だと指摘した。

サンダースは火曜日の選挙結果について声明を発表しその中で、「労働者階級の人々を見捨ててきた民主党が、労働者階級が彼らを見捨てたことに気づくのは、それほど驚くべきことではない」と述べた。

サンダースは「民主党指導部が現状を擁護する一方で、アメリカ国民は怒り、変化を望んでいる。そして彼らは正しい」と述べた。

サンダースの厳しい声明は、ハリス副大統領が一般投票で500万票近くの差をつけられ、民主党はウエストヴァージニア州、モンタナ州、オハイオ州の連邦上院議員の議席を失ったと見られる選挙後、これまでで最も厳しく最も鋭い批判となっている。

民主党と会派を組む無所属のサンダースは、「草の根民主主義と経済的正義(grassroots democracy and economic justice)を憂慮する私たちは、非常に真剣な政治的議論をする必要がある」と述べた。

サンダースは、ここ数十年のアメリカにおける経済的不平等の大幅な拡大、何十万人もの人々を失業させる恐れのある先端技術、高額な医療費、そして何万人もの犠牲者を出したガザ地区での戦争に対するアメリカの支持をそうした議論のテーマに挙げた。

「民主党を支配する大金持ちや高給取りのコンサルタントたちは、この悲惨な選挙戦から本当の教訓を学ぶのだろうか? 彼らは、何千万人ものアメリカ人が経験している痛みや政治的疎外感を理解するのだろうか? 経済的に大きな力を持ち、ますます強大化するオリガーキーに対抗する方法を、彼らは考えているのだろうか?」とサンダースは疑念を表明した。

「おそらくそういうことはないだろう」と彼は自身が提起した疑問に答えて述べた。

連邦上院厚生・教育・労働・年金委員会の委員長であるサンダースは2028年までに連邦最低賃金を時給7.25ドルから17ドルに引き上げるという提案について、今年は一度も採決を行うことができなかった。

サンダースはまた、2021年と2022年に連邦上院予算委員長として、メディケアを拡大し、彼が「住宅危機(housing crisis)」と呼ぶものに対処するための6兆ドルの予算融和案を推進しようとしたが失敗した。

その後、チャック・シューマー連邦上院院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)は、ジョー・バイデン大統領の「ビルド・バック・ベター」アジェンダの縮小版を中道派のジョー・マンチン連邦上院議員(ウエストヴァージニア州、無所属)と交渉したが、サンダースや他の進歩主義派がバイデンの大統領任期開始時に抱いていた大きな野望には届かなかった。

サンダースとマンチンの間に緊張が走ったのは2021年10月のことで、マンチンは民主党が成立させようとしていたものに制限をかけ、授業料無料のコミュニティ・カレッジを除外しようとした指導者会議で、サンダースがウエストヴァージニア州の中道派であるマンチンに暴言を吐いた。

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(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 中間選挙で民主党が予想よりも負けなかったことを受けて、現職のジョー・バイデン大統領は2期目を目指し、2024年の大統領選挙に立候補することを表明した。このまま無事に進めば、民主党の大統領選挙候補者はジョー・バイデンということになる。予備選挙は実施され、立候補者が出るかもしれないが、バイデンの候補者指名は確実だ。

しかし、バイデンは1942年生まれの80歳で、現職大統領としては史上最高齢となっている。2年の2024年には82歳となり、2期目の4年の任期を務めれば86歳で退任ということになる。任期途中に何かが起こり、バイデンが退任すれば、副大統領であるカマラ・ハリスが昇格し、残りの任期を務めることになる。直近で何かが起きてバイデンが退任すればハリスが大統領になり、2024年の大統領選挙はハリスが現職大統領として大統領選挙に臨むことになる。しかし、退任の時期によっては、民主党予備選挙に対抗馬が出てくる可能性もある。

そこで古い記事になって恐縮だが、バイデンが大統領選挙に出なければ民主党の予備選挙に立候補する可能性がある人物たちをまとめた記事をご紹介する。この記事の「バイデンが2024年の選挙に出ない」という前提が崩れてしまったが、民主党内でどのような人物たちが人気であり、有力であるかを知ることはアメリカ政治を理解する上で重要だ。

 民主党の有力候補者たちは40、50代の若い世代が出ている。このブログでも何度もご紹介したピート・ブティジェッジ運輸長官は40歳になったばかりで、州知事2人は50代でこれから複数回大統領選挙出馬を狙える立場にある。若さで言えばアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員であるが、彼女はまだ30代前半で2年後にようやく大統領選挙立候補可能年齢となる。知名度は高く、連邦議会でも積極的に働いているが、経験がまだ浅いということになる。前回、前々回の大統領選挙に出馬したバーニー・サンダース、エリザベス・ウォーレン両連邦上院議員は高齢であり、これからの出馬の可能性は低いだろう。若い人材が出てくるということは民主党にとっては良いことである。

 イデオロギーで見れば、急進派、進歩主義派ではやはり党内をまとめるのが難しいとみられるだろう。そうなればアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員やバーニー・サンダース上院議員は一部から熱狂的な支持を受けるだろうが、党の候補者指名を受けることは難しいだろう。

 2024年の大統領選挙は現職のジョー・バイデン大統領(民主党)とドナルド・トランプ前大統領(共和党)の戦いということになるだろう。しかし、アメリカ政治はこれからも続いていく。若い人物たちを見ていくことも重要だ。

(貼り付けはじめ)

バイデンが出馬しないとなると、大統領選挙に出馬する可能性が高い7名の民主党員たち(The seven Democrats most likely to run for president — if Biden bows out

エイミー・パーネス筆

2022年9月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/3658507-the-seven-democrats-most-likely-to-run-for-president-if-biden-bows-out/

ジョー・バイデン大統領が今週、大統領選挙に再び出馬するかどうかは「まだ分からない」と発言したことで、2024年のホワイトハウスの主を決める大統領選挙に別の候補を立てるかどうかについて、民主党に関する話題がより広範に拡大している。

バイデンが再出馬しない場合、多くの民主党員が大統領選の海に足を踏み入れることが予想される。しかし、カマラ・ハリス副大統領でさえ、そのような状況では決定的な有力候補とは見なされていないと多くの民主党員は非公式に認めている。

ある民主党の有力献金者は「明確な候補者がいる訳でもなく、新星が出ている訳でもない」と語っている。

ここで、最も話題を集め、最も信頼されているのは誰なのかを考えてみよう。

(1)   カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領

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7月に暗殺された日本の元首相安倍晋三の葬儀出席のために東京に向かうアメリカ代表団を率いる前に副大統領官邸の外で待つカマラ・ハリス副大統領。

57歳になるハリスは副大統領としての毀誉褒貶が多い任期中に支持率の低下を経験しているが、2024年の大統領選挙でバイデン以外の候補者となるとトップに名前が出てくる存在だ。

ストラティジストたちは、バイデンをホワイトハウスに押し上げた黒人女性たちに対して、党の候補者としてハリス以外の他の誰かに投票するように説得するのは難しいだろうと言う。

あるストラティジストが指摘しているように、「アメリカ南部で勝利を収めることなしに党の候補者指名を勝ち取ることはできない」ということになる。

政権発足後の1年間は、失言やスタッフの相次ぐ離職などでハリスは大きな話題となったが、現在は副大統領としての役割に慣れてきた。

彼女はまた、女性の権利を彼女の課題の1つに挙げている。これは、妊娠中絶の権利に関する「ロウ対ウェイド」判決を覆した連邦最高裁判所の判決が影響し続けているため、民主党支持者の彼女の政治的展望を助けている。

(2)ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)運輸長官

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デトロイトでの北米国際自動車ジョーで演説をするピート・ブティジェッジ運輸長官。

2020年大統領選挙立候補以来、ブティジェッジ運輸長官は民主党内で人気の人物となっている。彼は無名な立場から評価を上昇させて、人々を驚かせた。

ブティジェッジの現在の役割は、人気のあるインフラプロジェクトについてアピールするために全国を回ることだ。それは、この先の彼を助けることができる唯一の方策だ。

先月、40歳になったばかりのブティジェッジはフロリダ州、ニューハンプシャー州、ネヴァダ州、オハイオ州の各州を訪れたばかりだ。今月初めの鉄道ストライキで有権者から打撃を受ける可能性もあったが、バイデンの深夜介入により、そのような事態にはならず、民主党有権者に対するブティジェッジの地位は固まった。

(3)グレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer)ミシガン州知事

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デトロイトでの北米国際自動車ショーで演説するグレッチェン・ウィットマー州知事。

上記2人はバイデン政権において、バイデンに対抗する有力者として名前が挙がるトップ2だ。

この2人に次いで有力なのが2人の知事である。

1人目はミシガン州知事グレッチェン・ウィットマーだ。ウィットマーはバイデンの副大統領の有力候補として多くの人々に知られている。

現在51歳のウィットマーは州知事選挙での再選を目指している中で、民主党関係者の注目を集めている。

今週、『デトロイト・フリー・プレス』紙の世論調査で、彼女は共和党の対立候補チューダー・ディクソンに対して16ポイントのリードをつけた。

ウィットマーは、特に中絶の権利を守ることを強調している。最近のイヴェントで、彼女はこの闘いにおける自分の役割を強調した。

CNNによると、「ミシガン州が中絶可能な州であり続ける唯一の理由は、私の拒否権と訴訟のおかげだ」と彼女は語ったということだ。この発言は、ウィットマーがミシガン州の中絶禁止を阻止するために起こした訴訟のことを指している。

彼女は、6月に「ロウ対ウェイド」判決が連邦最高裁で覆される前から訴訟を起こしていたことをよく指摘するが、これは今後、確実に支持層にアピールする動きとなるであろう。

(4)ゲヴィン・ニューサム(Gavin Newsom)カリフォルニア州知事

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ニューヨーク市で開催されたクリントン・グローバル・イニシアチブで講演するカリフォルニア州知事ギャビン・ニューサム。

民主党が共和党と対決できる指導者を渇望していた時期、カリフォルニア州知事ゲヴィン・ニューサムは戦いを挑むように見えた。

54歳のニューサム知事は7月、フロリダ州知事ロン・デサンティス(共和党)に直接戦いを挑み、フロリダ州知事とその保守文化を非難する広告をフロリダ州内に拡散し、大きな話題となった。

ニューサムは、州内で放映されたフォックス・ニューズ内の番組のスポットCMの中で「自由、それはあなたの州で攻撃を受けている。共和党の指導者たちは、書籍を禁止し、投票を難しくし、教室での発言を制限し、女性や医師まで犯罪者にしようとしている」と述べた。

今月初め、ミシシッピ州、テキサス州、インディアナ州、オクラホマ州など保守的な州で、ニューサムは広告塔を立て、積極的な姿勢を続けている。彼のメッセージはどんなものか? カリフォルニア州では中絶はまだ合法であるということだ。

あるストラティジストは「彼はまだ証明することがたくさんあるが、彼は確かに民主党内の注目を集めている」と述べている。

(5)エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)

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連邦上院銀行委員会の年次ウォール街監視公聴会で、ゼール(Zelle)について証人に質問するエリザベス・ウォーレン議員(マサチューセッツ州選出、民主党)。

かつて大統領選挙のホープだったウォーレンは、2024年の選挙の1つである、自分自身の連邦上院議員再選を念頭に置いていると明言している。

しかし、バイデンが再出馬しないことを決めた場合、彼女の居場所はあるだろうと言う民主党関係者は多くいる。

73歳のウォーレンは、気候変動、中絶の権利、銃の安全性など、民主党にとって重要な問題のために、連邦議会においてトップの支持者であり続けている。

しかし、次の大統領選挙について聞かれると、彼女は一貫して言及を拒否している。

ウォーレンはこの夏、『アクシオス』誌に次のように語った。「2024年という数字に固執するのは止めなければならない。もし2024年のことばかりに気を取られて、2022年のビジネスに注意を払わなかったら、2022年の私たちを苦しめるだけではなく、2024年には背後から噛み付かれることになる」。

(6)バーニー・サンダース(Bernie Sanders)連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)

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バーニー・サンダース上院議員(ヴァーモント州選出)は、ジョー・バイデン大統領との会談後、ワシントンのホワイトハウスのウエストウィングの外で記者団と話した後に更に振り向いて話している。

民主党の連邦議員の中には、ヴァーモント州選出の連邦上院議員が再び大統領選挙に打って出るのは難しいと考えている人もいる。

結局のところ、サンダースは現在81歳で、もし当選すれば任期終了時には90歳近くとなる。

しかし、サンダースは2016年に初めてホワイトハウスに立候補して以来、民主党の主役になったので、出馬の可能性を否定することはできない。そして、もし彼が出馬すれば、間違いなく支持を得られるだろう。

学生ローンや気候変動など、支持層にとって重要な議論がある時はいつでも、サンダースはその中心にいるとあるストラティジストは指摘している。

(7)アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)連邦下院議員(ニューヨーク州選出)

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民主党の大統領候補バーニー・サンダース上院議員の選挙演説会に参加するアレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(ニューヨーク州選出、民主党)。

アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は

民主党の中で「AOC」と知られるアレクサンドリア・オカシオ=コルテスほど、台頭している人物は存在しない。

そして、ほとんどのストラティジストは、ニューヨーク出身のこの連邦下院議員がまだ大統領選に出馬するとは思っていないが、民主党が人材不足だと訴える時、彼女の名前は常に挙がってくる。

彼女についてストラティジストたちが話す際に出てくる最も多い質問は、アメリカ大統領選挙に立候補できる年齢になるのかというものだ。この質問の答えは、2024年大統領選挙の1か月前に彼女は35歳になる、というものだ。

彼女の年齢は別にして、もう1つ当然のように出てくる疑問は、オカシオ=コルテスの政治がリベラル過ぎるために民主党の予備選挙もしくは本選挙で勝利をすることができるだろうかというものだ。

2020年、ウォーレンとサンダースは結局、バイデンに敗れた。

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(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2022年11月の中間選挙まで残り約1カ月強となった。現在のところ、下の図が示しているように、連邦下院で共和党が過半数を握る可能性が高いと見られている。連邦上院で共和党が過半数を握る可能性もあるが、どのようになるか、先行きは不透明だ。4年ごとの大統領選挙の間に行われる連邦上下両院、各州の州知事の選挙は中間選挙(midterm elections)と呼ばれている。大統領を出している与党と大統領自身にとっての中間試験の意味合いが強い。これまでの中間選挙を見てみると、与党側に対して厳しい結果が出ることが多い。
2022midtermssenateelections20220929511
連邦上院の情勢
2022midtermshouseelections20220929511
連邦下院の情勢

 今回、2022年の中間選挙の各種選挙の、民主、共和両党の候補者を決める予備選挙(primaries)に関してはいくつかの特徴がある。まず、共和党側はドナルド・トランプ前大統領が支持した候補者たちが共和党の予備選挙で勝利し、各種選挙の共和党候補者となった。現職議員でもトランプから支持を得られなかった、もしくはトランプに敵対していると見られた人たちの多くが、共和党予備選挙で敗北した。その代表例が、このブログでも採算ご紹介してきたリズ・チェイニー連邦下院議員(ワイオミング州選出、共和党)だ。共和党はトランプの意向に大きく影響される状態になっている。その共和党が連邦議会で過半数を占めるということになれば、アメリカの国政全体におけるトランプの影響力は大きくなるということになる。

 民主党側では進歩主義派が勢力を拡大しつつあるが、その勢いが少し衰えているようだ。2016年の米大統領選挙でのバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の躍進によって、民主党内に進歩主義派の勢力が拡大していった。サンダースの大統領選挙の選対に参加していたアレクサンドリア・オカシオ・コルテスが2018年の連邦下院議員選挙に当選し、アメリカ政界で大きな注目の的になっていることは日本でも報道されている。私も拙著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』で民主党内の進歩主義派の動きとエスタブリッシュメント派からの反発について取り上げている。今回の中間選挙の民主党予備選挙ではあまり勢力を伸ばすまでには至っていないが、すでに一定の勢力となっているのは確かだ。

 民主、共和両党でエスタブリッシュメント派は力を弱めているということになる。私がこれまでも述べてきたように、アメリカ政界を大きく見ると、民主、共和両党はそれぞれ、エスタブリッシュメント派対進歩主義派、エスタブリッシュメント派対トランプ派(MAGA派)に分裂している。進歩主義派とトランプ派はまったく相いれないようであるが、その根底には人々の既存の政治に対する怒りと不信からくるポピュリズム(Populism)がある。民主、共和両党の枠組みを取っ払えば、エスタブリッシュメント対ポピュリズムということになる。

 民主党エスタブリッシュメント派は、共和党側でトランプ派の候補者を増やして、自党の候補者に無党派層や共和党穏健派からの支持を集めようという戦略を採用したということだ。これが奏功すれば民主党が持ち直すことになるだろうが、今のところ、連邦下院では共和党が過半数を握るという状況では敵を招き入れてしまうという結果になるように思われる。

 連邦上下両院で民主党が過半数を失い、ポピュリズム派が勢力を拡大するということになると、ジョー・バイデン政権のかじ取りもますます難しくなる。バイデン政権が掲げる政策課題の実現も厳しくなる。これからの2年間でバイデンが支持率を上昇させるような大逆転を行えるとすれば、それはウクライナ戦争の停戦を実現することであるが、アメリカが進んで武器を供与している状況ではそれも難しい。アメリカ政治は手詰まり感がどんどんと深まっていくことになる。

(貼り付けはじめ)

重要な予備選挙の時期の5つの特徴(Five takeaways from a bruising primary season

マックス・グリーンウッド筆

2022年8月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/3617430-five-takeaways-from-a-bruising-primary-season/

今週、フロリダとニューヨークで行われた予備選挙で、2022年最後の主要な指名争いが行われ、今後2年間の連邦議会の主導権を握ることを目指す連邦議会選挙(中間選挙)に関心が移りつつある。

今年3月から今週にかけて行われた民主、共和両党の予備選挙は、両党とその有権者、そして秋の選挙戦の行方を占う上で重要な示唆を与えることになった。

2022年の予備選挙から見える5つの特徴を見ていく。

(1)共和党は依然としてドナルド・トランプの政党であり2020年にまだこだわっている。

ドナルド・トランプ前大統領は1年半以上前にホワイトハウスを去ったけれども、今年の共和党予備選挙では、彼が依然として国内で最も影響力のある共和党員であることが証明された。

トランプからの支持の影響は明らかで、共和党の官衙や意見を形成し、予備選を混乱させ、共和党幹部の中には勝利はおぼつかないはずだと楽観視していた候補たちを予備選挙勝利に導いた。

トランプからの支持を得るために、20020年の大統領選挙の結果と、それが自分に不利に操作されているという彼の誤った主張ほど重要な問題はないということになる。共和党の候補者たちは選挙戦で頻繁にこの主張を繰り返し、中にはこの主張を中心に選挙戦を展開し、前大統領に気に入られることを狙う者たちも出た。

最終結果は次のようになった。全米で注目を集めた共和党の予備選挙のほとんどで、有権者たちはトランプに味方した。

最も競争率の高い連邦上院議員選挙の共和党候補者全員が、予備選挙の前にトランプ前大統領の支持を受けていた。2021年1月6日の連邦議会議事堂進入事件に関与したトランプの弾劾に賛成投票した後に再選を目指した連邦下院共和党議員6人のうち、共和党の予備選挙で再選を勝ち取ったのは2人だけという結果になった。

そして、2020年の選挙結果に疑問を呈したり、真っ向から否定したりした候補者は、知事、連邦上院、連邦下院、州務長官の本選挙の党候補者指名を確保し、2022年11月の全米の投票用紙に名前が記載されることになる。

もちろん、いくつかの例外はある。たとえばジョージア州のブライアン・ケンプ知事は、トランプが支持する予備選挙の相手、デイヴィッド・パデュー元上院議員(ジョージア州選出、共和党)に地滑り的な勝利を収めた。また、サウスカロライナ州では、ナンシー・メイス連邦下院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)が、トランプ推薦のケイティ・アリントンを相手に予備選で勝利した。

それでも、2022年の共和党予備選挙で1つだけはっきりしたことがあるとすれば、それは共和党支持の有権者たちが依然として圧倒的にトランプを支持しているということだ。

(2)民主党は順当な勝ちが続いたが、進歩主義派がいくつかの重要な勝利を収めた(Democrats largely played it safe, but progressives scored some key wins

民主党の方向性をめぐる議論は続いているが、全米の有権者たちは予備選挙で穏健派や体制派を支持し、それが民主党にとって厳しい政治環境の中で勝利を収めるための最善策と考えたようだ。

例えば、オハイオ州では、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の大統領選挙キャンペーンで共同議長を務めた進歩主義派のニーナ・ターナー前オハイオ州上院議員が、党内のエスタブリッシュメント派の支持を受けたションテル・ブラウン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)に2度目の敗北を喫した。

同様に、保守的なテキサス州南部出身のヘンリー・クエラー連邦下院議員(テキサス州選出)は、全米の注目を集めたレースで進歩主義的なジェシカ・シスネロスに僅差で勝利した。

それでも、民主党左派にとって悪いことばかりではなかった。

2つの重要な激戦州で、進歩主義的な人々が連邦上院議員選挙の民主党指名を勝ち取った。ペンシルヴァニア州では、ジョン・フェッターマン副知事が、郊外や農村部の有権者を取り込むのに有利な候補とされる穏健派のコナー・ラム連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)を破り、ウィスコンシン州のマンデラ・バーンズ副知事はロン・ジョンソン連邦上院議員(ウィスコンシン州選出、共和党)への対抗馬としてチャンスを得た。そして今週、フロリダ州中部地区の民主党は、ヴァル・デミングス連邦下院議員(フロリダ州選出、民主党)の後任として、サンダース支持の銃規制活動家マックスウェル・アレハンドロ・フロストを指名したばかりである。

しかし、今年の民主党予備選挙は、進歩主義的な人々が期待していたイデオロギーの転換点にはほど遠いものとなった。

(3)現職の連邦下院議員の多くにとって厳しい季節となった(It was a tough season for a lot of House incumbents

まだいくつかの予備選挙が残ってはいるが、2022年の予備選挙はこれまでの20年間で最も多くのアメリカ連邦下院の現職議員たちが党の再指名を得ることに失敗した年となる道筋をたどっている。

ウェブサイト「バロットピア」によると、今年に入って、15名の現職連邦下院議員たち、9名が共和党所属、6名が民主党所属であるが、連邦議会に帰る道を断たれることになった。「バロットピア」はこれらの敗北を追いかけている。

これらのケースの中には、議員たちの個人の力ではどうしようもない環境の変化のために起きた敗北もある。多くの場合、それは10年ごとの選挙区区割り変更のために起きた。

例えば今週、連邦下院議員歴30年のヴェテラン議員、キャロリン・マロニー連邦議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、マンハッタン区で行われた選挙区の区割りで選挙区が合併された結果、同じくヴェテランの現職のジェリー・ナドラー連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)に民主党予備選挙で敗れた。最初から、現職議員2名のうちどちらかが負けることは決まっていた。

しかし、他の予備選挙では、現職議員が政治的選択、とりわけトランプ弾劾への投票によって苦境に立たされた。その決断は、リズ・チェイニー連邦議員(ワイオミング州選出、共和党)、トム・ライス(サウスカロライナ州選出、共和党)、ピーター・メイジャー連邦下院議員(ミシガン州選出、共和党)、ハイメ・ヘレラ・ブートラー連邦下院議員(ワシントン州選出、共和党)に終わりを告げた。これらの現職の共和党所属の連邦下院議員たちは、トランプ支持の予備選挙での挑戦者に敗れた。選挙期間中、議員たちは弾劾投票について激しい批判に晒された。

また、マディソン・コーソーン連邦下院議員(ノースカロライナ州選出、共和党)のように、いくつもの論争の的になって予備選で敗退した現職議員たちもいる。

(4)民主党側の足元固め(Democrats found their footing

今年の前半、民主党はいくつかの困難な問題に直面していた。連邦議会での立法課題はほとんど行き詰まり、インフレイションは過去数十年で最高レヴェルに達し、主要な政治的な成功はホワイトハウスには存在しなかった。

さらに悪いことは重なり、民主党は、「中間選挙では政権与党が必ず敗北する」という現実にも直面していた。

この事実は今も変わらないかもしれない。しかし、連邦最高裁判所がロウ対ウエイド判決を覆して以来、民主党の状況は著しく変化した。この判決は、性と生殖に関する権利(reproductive rights、リプロダクティブ・ライツ)の保護が損なわれることを恐れる有権者たちを結集するための強力なメッセージを民主党に与え、自己満足が懸念される中で民主党を再び活性化させるのに役立った。

民主党にとって最大の転機となったのはカンザス州だ。州憲法から中絶の権利を消去しようとする修正案が有権者に大差で否決されたのである。

それ以来、民主党はより明確なメッセージ戦略を打ち出し、共和党が連邦議会で過半数を占めることが性と生殖に関する権利にとって何を意味するかを警告し、大規模な税制・気候変動法案の成立を宣伝し、民主党には堅実な手腕があるとアピールするよう努めた。

もちろん、民主党の中間選挙の見通しはいくらか明るくなったように見えるが、依然として厳しい政治情勢と共和党に有利となる可能性のある強い歴史的逆風に直面していることに変わりはない。

(5)しかしながら共和党支持の有権者たちは活気づけられている(But Republican voters are still energized

民主党にとって見通しは明るくなったかもしれない。しかし、今年の予備選挙の結果を見ると、共和党の指導者たちが1年以上にわたって主張してきたことに依然として信憑性を与えている。共和党支持の有権者は活気づいてやる気になっている。

主要な激戦州の最重要選挙戦では、共和党の予備選投票率が民主党の投票率を何度も上回り、共和党の有権者が今年も熱心に投票に臨んでいることが明らかになっている。

ジョージア州の連邦上院補欠選挙では、共和党の投票者数が民主党の投票者数を50万人近く上回った。アリゾナ州では、複数の選挙での共和党予備選挙で20万人以上の有権者が投票を行った。ペンシルヴァニア、ウィスコンシン、ノースカロライナ、ネバダ、フロリダの各州でも共和党の投票率の優位性は保たれている。

確かに、共和党の投票率の高さは、有権者の熱意だけによるものではないかもしれない。例えばジョージア州では、共和党は州知事選挙の共和党予備選で熱戦を繰り広げたが、民主党のステイシー・エイブラムス候補は誰からも挑戦を受けずに民主党の候補者指名を勝ち取った。

ノースカロライナ州も同様で、共和党は引退するリチャード・バー連邦上院議員(ノースカロライナ州選出、共和党)の後継を決める予備選挙でテッド・バッド連邦下院議員(ノースカロライナ州選出、共和党)とパット・マクロリー前知事の二者択一の選択となった。一方、民主党は、シェリー・ビーズリーを候補者として、既にほぼまとまった形になっていた。

しかし、フロリダ州では民主党が最も競争の激しい予備選挙の選挙戦を展開し、ペンシルヴァニア州とウィスコンシン州では賛否両論の熱い戦いが繰り広げられた。

また、今年のこれまでの各種世論調査の結果、共和党支持者の方が民主党支持者よりも11月の中間選挙の本選挙投票に熱心であることが明らかになっている。しかし、民主党の見通しが良くなるにつれて、その熱意の差も縮まり始めている。

ウェブサイト「モーニング・コンサルと」が先週発表した世論調査によると、共和党支持者の65%が中間選挙での投票に「きわめて」または「非常に」熱心であることが分かった。一方、民主党支持者の62%も同様に答えている。

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アメリカでの共和党予備選挙でドナルド・トランプが支持した候補者たちが勝利を重ねる(Donald Trump-backed candidates prevail in US primaries

-ドナルド・トランプ前大統領が共和党の一部に影響を与え続けていることを示す5つの州の予備選挙の結果

コートニー・ウィーヴァ―筆

2022年8月3日

『フィナンシャル・タイムズ』紙

https://www.ft.com/content/a114b4f5-11aa-4f26-b6b6-7a99c89b11da

ドナルド・トランプが支持した複数の候補者たちが、火曜日にアメリカの5つの州で行われた共和党予備選挙で勝利し、トランプ前大統領が共和党の一部の地域を引き続き支配していることが浮き彫りになった。

ミシガン州では、トランプ政権元高官ジョン・ギブスが、元雇用主(トランプ)の推薦と民主党から外部資金支援を受けて、現職の共和党所属の連邦下院議員ピーター・メイジャーを追い落とした。メイジャー議員は昨年、16日の連邦議会議事堂進入事件でトランプの弾劾に賛成票を投じた。

ミズーリ州では、2020年の米大統領選挙結果を覆す訴訟を支持し、同選挙でトランプが推薦した2候補のうちの1人だったエリック・シュミット州司法長官が、連邦上院の議席をめぐる争い(共和党予備選挙)で勝利を収めた。

一方、まだ開票中のアリゾナ州の共和党予備選挙では、知事選挙と連邦上院議員選挙の候補者には、トランプ氏が支持する候補者2人が決まり、今年後半の本選挙で民主党の対抗馬に挑むことになった。

アリゾナ州の連邦上院議員選の共和党予備選挙では、トランプは、億万長者ピーター・ティールの会社の元社員で、かつてのハイテク企業の雇用主ティールから多額の資金援助を受けて立候補したブレイク・マスターズを支持した。

アリゾナ州知事選挙では、トランプは2020年の大統領選挙が盗まれたという主張に共感する元テレビ司会者のカリ・レイクを支持した。レイクは民主党に所属していた。火曜日の夜、まだ開票中にもかかわらず、レイクは共和党予備選挙で勝利したことを宣言した。

トランプ政権の元副大統領であるマイク・ペンスを含む共和党のエスタブリッシュメントの多くは、カリン・テイラー・ロブソンを知事候補として支持していた。ロブソンは2020年の大統領選挙で票が盗まれたかどうかについては明言を避けているが、トランプの疑惑に関する主張を支持するところまでは至っていなかった。

トランプが推薦したアリゾナ州務長官選挙の共和党予備選挙で、2020年の大統領選挙の結果を声高に否定するマーク・フィンチェムは、州の投票を監督する立場となる州務長官選挙で、共和党の候補者指名を確保した。

トランプは、今年の共和党予備選で、注目度の高い知事選挙、連邦上院議員選挙、連邦下院議員選挙、地方選挙などで200名以上の候補者を支持している。

ジョージア州のデイヴィッド・パデュー元連邦上院議員など、トランプ前大統領が推薦した候補者の中で失敗した人もいるが、多くは国内で最も争いの激しいレースで勝利を収めている。ただし、世論調査の結果や資金調達で苦戦している人たちもいる。

ミズーリ州の連邦上院議員選挙の共和党予備選挙で、トランプは2名の候補者を支持するように見えた。トランプは声明で「エリック」を支持すると述べたが、それが不祥事疑惑で2018年に辞任した物議を醸した前知事のエリック・グレイテンズなのか、前司法長官のエリック・シュミットなのかはっきりさせなかった。

トランプの周辺では、将来は義理の娘となるキンバリー・ギルフォイル(訳者註:2020年にエリック・トランプと婚約)などが、トランプにグレイテンズの支持を強く求めていたが、大統領に近い人たちは、今回の指名で共和党が確保している議席が危うくなると警告している。

共和党の予備選挙の多くで、トランプは、自分の再選運動が盗まれたあるいは不正によってゆがめられたという虚偽の主張を公に支持した候補者たちを支持し、ミシガン州のメイジャーのように支持しなかった候補者を罰することに重きを置いている。

民主党もミシガン州の選挙でトランプが支持する候補を支援するために資金を使った。これは、より右派的なギブスとの対決でミシガン州を取り返す可能性が高いと考えたからだ。

アリゾナ州を拠点とする共和党系のストラティジストであるローナ・ロメロ・ファーガソンは、2020年の大統領選挙に焦点を当て続けることは、アリゾナのような州では、党が本選挙に軸足を移すため、それらの候補者の一部には逆効果になる可能性があると述べた。

ロメロは次のように指摘した。「州全体で勝つためには、共和党はメッセージの幅を広げ、穏健派や共和党寄りの無党派層など、より多くの有権者を引きつける必要がある。再選を目指す民主党所属の連邦上院議員マーク・ケリーは、経済、ガソリン価格の引き下げ、警察への資金援助に焦点を当てた広告を何カ月もテレビに流している。それを見習うべきだ」。

ロメロは、「共和党はただ有権者にとって本当に重要な問題に集中すればよい」とも述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

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 古村治彦です。

 2024年のアメリカ大統領選挙についても色々と取り沙汰されている。このブログでも取り上げたが、共和党内部の反トランプの急先鋒であるリズ・チェイニー連邦下院議員(ワイオミング州選出)は、連邦下院議員の共和党の候補者を決める予備選挙でトランプが支持・推薦する候補者に大差をつけられて敗北した。反トランプの旗頭として、チェイニーは2024年の大統領選挙に出馬するのではないかと取り沙汰されている。政策がどうこうということよりも、「トランプを当選させない」という一本勝負で、反トランプ派を糾合しようという考えでどこまで進めるのかは分からないが、チェイニーには共和党エスタブリッシュメント派がついている。資金面などでは心配は少ないということだろう。
joebidenberniesandersdonaldtrump511

バイデン、サンダース、トランプ
 『USAトゥディ』紙が2024年に大統領選挙に出るのではないか、出て欲しいという顔ぶれ24名について、好感度調査を行った。その結果では、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が最も高い好感度を獲得した。同率2位でジョー・バイデンとドナルド・トランプが入った。その他の人たちはぱっとしない結果だったようだ。民主党進歩主義派の象徴であるアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員(ニューヨーク州選出)は中位にとどまった。サンダース、バイデン、トランプ以外の人物たちはいずれも好感度の前に知名度がなく、「そもそもどんな人なのか知らないので、好きも嫌いも判断できない」ということだったようだ。
joebidenjobapprovalratingsgraph511

 ジョー・バイデン大統領の支持率の推移を見ると、発足当初は支持率55%、不支持率38%だったが、「新婚期間(ハネムーン期間)」と呼ばれる3カ月の間に支持率が下落し、不支持率の方が高くなる逆転状態に陥った。不支持率が50%を超え、支持率が30%台中盤から40%台前半に低迷している。
favorabilitiesuspoliticalleaders2022511

 バイデン大統領の支持率にとどまらず、現在のアメリカのホワイトハウスと連邦議会の指導者たちの支持率、好感度は軒並み低い。これが示しているのは、アメリカ国民の政治に対する信頼の低下である。現在の政治状況や政策に不満を持っているのだ。サンダースが好感度調査で1位となっているのはそうした不満の反映でもある。

 アメリカの政治の停滞とそこから生み出されるアメリカ国民の政治に対する不満は一朝一夕で解決できるものではない。これは構造的な問題であり、世界規模で考えれば、アメリカの衰退の始まりということになる。国民の目を国内問題から目を逸らさせるために行われるのが「外患」、敵づくりである。そのために中露を敵視し、宇蔵院戦争に追い込んでみたが、ロシアを経済制裁で速やかに屈服させるはずが意図と違う結果になり、逆に自分たちが追い込まれる事態となっている。アメリカの衰退は印象付けられている。私たちは世界覇権(ヘゲモニー)の移動に備えることを真剣に官衙ねばならない時期に立ち会っている。

(貼り付けはじめ)

世論調査:サンダースは2024年大統領選挙候補者の間で最も高い好感度を記録(Sanders has highest favorability among possible 2024 contenders: poll

ザック・スコンフェルド筆

2022年8月26日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/3617170-sanders-has-highest-favorability-among-possible-2024-contenders-poll/

USAトゥディ』紙・イプソス共同世論調査の最新の結果によると、バーニー・サンダース上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が、2024年大統領選挙の候補者(可能性)23人の中で最も高い好感度を記録している。

世論調査の回答者の46%がサンダースに対して少なくとも幾ばくかの好感度を持ち、41%が不支持となった。

ジョー・バイデン大統領は好感度43%で、全体で2番目の好感度を記録した。しかし、彼の不支持率はサンダースの数字に比べて高くなっており、52%が大統領に対して否定的な意見を表明した。ドナルド・トランプ前大統領はバイデン大統領と同様の結果を残した。

この3人の政治における重要人物の後ろに、知名度の高い候補者たちが続いている。しかし、全国的知名度が低い候補者になると、ほとんどの有権者に知られていないという状態になっている。

カマラ・ハリス副大統領とマイク・ペンス前副大統領はともに40%以上の回答者から好意的な評価を得ており、候補者の中でそれぞれ3位と4位の数字を得ている。

民主党員・支持者の間では、バイデンが最も好感度が高く、82%の有権者が現職大統領を好意的に捉えている。共和党支持の有権者で、バイデンに好意的な見方を示したのは、わずか11%だった。

バイデンとその側近は、健康状態が許せば2024年に2期目の出馬を計画していると主張しているが、民主党の中には、支持率が低い中でバイデンの再選を支持するかどうかという質問に明言を避ける者たちもいる。

そのような民主党所属の連邦議員の多くは、質問されると「今は今年の中間選挙に集中している」と答えている。しかし、質問をかわしている人物の中には、2024年に自らホワイトハウスを目指す可能性がある人物も含まれている。

アレクサンドリア・オカシオ・コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は今年6月、CNNの番組「ステイト・オブ・ザ・ユニオン」のインタヴューで、2024年の大統領選挙でバイデンを支持するのかどうかについて言及することを避けた。

オカシオ=コルテスは「その橋は渡ったら明確にします。しかし、私は大統領がヴィジョンを持っている場合、確かに私たちは全て時間が来れば、楽しませ、検討する意思があるものだと思う」。

世論調査でのオカシオ・コルテスの好感度は、23人の候補者の中で11位と中位に位置している。

調査対象となった有権者の33%がオカシオ=コルテスを好意的に見ていると回答し、38%が好意的でないと回答した。

世論調査では、進歩的な議員の好感度は共和党員・支持者たちの間で最も低く、共和党員・支持者の回答者の10%が彼女に好感を示し、バイデンやハリスより1ポイント低いことが分かった。

世論調査によると、トランプは共和党員・支持者たちの間で最も高い好感度、81%を記録した。トランプ前大統領に続き、ペンスとテッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)が、それぞれ共和党有権者の69%と68%から好感を持たれている。

メリーランド州のラリー・ホーガン知事やニューハンプシャー州のクリス・スヌヌ知事など、世論調査の対象となった共和党穏健派の知事たちは好感度が低かった。

しかし、回答者の大多数は、この2人の知事についてよく知らないとも答えており、トランプやペンスといった知名度の高い人物は、世論調査の対象となったほとんどの有権者に知られているようだ。

今回の世論調査は、8月18日から22日にかけて、アメリカの成人2345人を対象にオンライン・インタヴューで実施された。誤差は2.5パーセントポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

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