古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:パランティア社

 古村治彦です。

 拙著『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体』(ビジネス社、2025年11月)では、新・軍産複合体(パランティア社、スペースX社、アンドゥリル社)について詳しく書いた。現在の第二次ドナルド・トランプ政権における重要人物である、イーロン・マスクとJD・ヴァンス、パランティア社の創業者であるピーター・ティールの関係についても詳しく分析した。

 軍産複合体という言葉は1961年にドワイト・アイゼンハワー大統領が退任する際の演説の中で使った言葉である。政府と軍、企業が緊密な関係を築いて、お互いに巨額な利益を生み出す関係である。そのためには緊密な人脈が重要になってくる。私は、これまでの軍複合体の形成過程について分析を行い、20世紀の財界と政界の重要人物たちが協力してきたことを明らかにした。

 アメリカ空軍は、無名に近かった二つのドローン開発企業、カリフォルニア州コスタメサのアンドゥリル・インダストリーズとサンディエゴのジェネラル・アトミックスを選び、協調型戦闘機(CCA)のプロトタイプ製造を発注した。CCAはパイロット搭乗機と連携して高リスク任務を担う次世代無人機と位置付けられ、空軍は今後十年で少なくとも千機、1機能あたりの単価約三千万ドルを調達する計画だが、この重大なプロジェクトが大手メディアでほとんど取り上げられなかった一方で、両社の受注は従来の巨大防衛企業三社(ボーイング、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン)を破り、既存の軍産複合体(military-industrial complexMIC)の支配構造を揺るがす可能性を示した。

新・軍産複合体についても同じ構図・図式となる。ピーター・ティールやイーロン・マスク、パルマー・ラッキーとJD・ヴァンス、更にアメリカ軍の文民幹部たちの緊密な協力関係があってこそ、新・軍産複合体は形成され、発展していく。現在は、これまでの巨大な軍事産業を中心とする古い軍産複合体が力を保持しているが、新・軍産複合体が追い上げている状況だ。アメリカ政治の大きな動きについては、これから更に研究・分析を深化させていきたい。
(貼り付けはじめ)
ペンタゴン内部の秘密戦争がトランプ世界を分裂させる可能性(A Secret War Inside the Pentagon Could Divide the Trump Universe

-新たな軍産複合体が誕生しつつあり、その目標と利益追求者は既存のものとは大きく異なる可能性がある。

マイケル・クレア筆

2025年2月12日

『インクスティック・メディア』誌

https://inkstickmedia.com/a-secret-war-inside-the-pentagon-could-divide-the-trump-universe/
昨年4月、メディアの注目をほぼ浴びない中で、アメリカ空軍は無名のドローンメーカー2社、カリフォルニア州コスタメサのアンドゥリル・・インダストリーズとサンディエゴのジェネラル・アトミックス社を選定し、提案中の協調型戦闘機(Collaborative Combat AircraftCCA)のプロトタイプ版を製造させると発表した。CCAは将来の無人機で、パイロット搭乗機と共に高リスク戦闘任務に投入されることが想定されている。アメリカ空軍が今後10年間に、1機あたり約3000万ドル、少なくとも1000機の CCA を調達する予定であり、これは国防総省にとって最も費用のかかる新規プロジェクトの1つであることを考えると、この報道の少なさは驚くべきことだった。しかし、メディアが注目しなかったことはそれだけではない。CCA の契約を獲得したアンドゥリルとジェネラル・アトミックスは、アメリカ最大かつ最も強力な防衛関連企業3社、ボーイング、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマンを打ち負かし、既存の軍産複合体(military-industrial complexMIC)の継続的な支配に深刻な脅威を与えている。

数十年にわたり、これら3社のような少数の巨大企業が国防総省の武器契約の大半を獲得し、毎年同じ航空機、艦船、ミサイルを生産しながら、株主たちに巨額の利益をもたらしてきた。しかし、シリコンヴァレーで誕生した、あるいはその破壊的技術革新(イノヴェイション)精神を取り入れた様々な新興企業が、収益性の高い国防総省の契約獲得をめぐり、既存企業に挑戦し始めている。この過程で、主流メディアではほとんど報じられていないが、画期的な動きが進行中だ。新たな軍産複合体が誕生しつつあり、既存のものとは全く異なる目標と利益享受者を持つ可能性がある。旧来の軍産複合体と新軍産複合体の間の避けられない戦いがどう展開するかは予測できないが、1つ確かなことがある。今後数年間で、それらが重大な政治的混乱(political turbulence)を引き起こすことは間違いない。

「軍産複合体」という概念、巨大防衛企業と連邦議会・軍部の有力者たちを結びつける存在は、1961年1月17日、ドワイト・D・アイゼンハワー大統領が連邦議会と国民に向けた退任演説で初めて提唱した。冷戦下のこの時代、強力な外国の脅威に対応するため、アイゼンハワー大統領は「私たちは巨大な恒久的な軍需産業を構築せざるを得なかった」と指摘した。しかし同時に、この言葉を初めて用いて、次のように続けた。「私たちは、軍産複合体が意図的か否かを問わず、不当な影響力を獲得することに対して警戒しなければならない。誤った権力の危険な台頭の可能性は存在し、今後も続くだろう」。

それ以降、軍産複合体の権力拡大をめぐる議論はアメリカ政界を揺るがし続けてきた。数多くの政治家や著名な公人たちは、ヴェトナム、カンボジア、ラオス、イラク、アフガニスタンなどにおける一連の破滅的な海外戦争へのアメリカの介入を、軍産複合体が政策決定に及ぼす不当な影響の結果として描いてきた。しかし、こうした主張や不満が、国防総省の兵器調達に対する軍産複合体の鉄壁の支配を緩めることに成功したことは一度もない。今年度の防衛予算は約8500億ドルと過去最高を記録し、うち1432億ドルが研究開発費、さらに1675億ドルが兵器調達費に充てられる。この3110億ドルの大半は巨大防衛企業に流れ込み、地球上の他の全ての国の防衛費総額を上回っている。

時間の経過とともに、数十億ドルの国防総省契約をめぐる競争は、軍産複合体のエコシステムを淘汰し、その結果、少数の大手産業巨人が支配的な地位を築くこととなった。2024年には、ロッキード・マーティン(防衛関連収益647億米ドル)、RTX(旧レイセオン、406億米ドル)、ノースロップ・グラマン(352億米ドル)、ゼネラル・ダイナミクス(337億米ドル)、ボーイング(327億米ドル)の5社だけが、国防総省の契約の大部分を占めた。(アンドゥリル社とジェネラル・アトミックス社は、契約獲得額トップ100社のリストにさえ登場していない)。

通常、これらの企業は、国防総省が毎年購入を続けている主要な兵器システムの主要、つまり「プライム」契約業者(“prime,” contractors)だ。たとえば、ロッキード・マーティンは、アメリカ空軍の最優先事項であるF-35ステルス戦闘機(運用では明らかに期待外れであることがしばしば証明されている航空機)のプライム契約業者だ。ノースロップ・グラマンはB21ステルス爆撃機を製造している。ボーイングはF-15EX戦闘機を生産し、ゼネラル・ダイナミクスは海軍のロサンゼルス級攻撃型潜水艦を製造している。このような「高額商品(Big-ticket)」は通常、長年にわたって大量に購入されるため、生産者は安定した利益を確保できる。こうしたシステムの初期購入が完了に近づくと、生産者は通常、同じ兵器の新ヴァージョンやアップグレイド版を開発すると同時に、ワシントンで強力なロビー活動を行い、連邦議会に新設計の資金提供を説得する。

長年にわたり、「ナショナル・プライオリティーズ・プロジェクト」や「フレンズ・コミッティ・オン・ナショナル・レギスレーション」といった非政府組織は、軍産複合体のロビー活動に抵抗し、軍事費を削減するよう連邦議員たちを勇敢に説得しようと試みてきたが、目立った成果は得られていない。しかし今、シリコンヴァレーのスタートアップ文化という新たな勢力が参入し、軍産複合体の構図は突如として劇的に変化しつつある。

昨年4月、軍産複合体の大手3社を凌駕し、協働型戦闘機の試作機製造契約を獲得した、目立たない2社のうちの1社であるアンドゥリル・インダストリーズについて考えてみよう。アンドゥリル(JRR・トールキンの『指輪物語』でアラゴルンが所持する剣にちなんで名付けられた)は、仮想現実(virtual-reality)ヘッドセットの設計者であるパルマー・ラッキーによって2017年に設立され、人工知能(AI)を新型兵器システムに組み込むことを目指している。この取り組みは、ファウンダーズ・ファンドのピーター・ティールや、防衛関連のスタートアップ企業パランティア(これも『ロード・オブ・ザ・リング』に由来する名前)の代表者など、シリコンヴァレーの著名な投資家たちの支援を受けた。

ラッキーとその仲間たちは当初から、従来の防衛関連企業を排除し、ハイテク新興企業のためのスペースを確保しようと努めてきた。この2社をはじめとする新興テクノロジー企業は、長年にわたり、多数の弁護士を擁し、政府の書類処理に精通した巨大防衛関連企業に有利になるように作成されていたため、国防総省との主要契約から締め出されることがしばしばあった。2016年には、パランティアは米陸軍が大規模なデータ処理契約の選定を拒否したとして訴訟を起こし、後に勝訴した。これにより、将来的に国防総省から契約を獲得する道が開かれた。

アンドゥリルは、その積極的な法的姿勢に加え、創業者であるパルマー・ラッキーの率直な意見表明によっても名声を得ている。他の企業幹部が国防総省の活動について議論する際には通常、言葉遣いを控えるのに対し、ラッキーは、将来の紛争で中国とロシアを圧倒するために必要だと考える先進技術への投資を犠牲にして、伝統的な防衛関連企業との協力を国防総省が根強く好んでいることを公然と批判した。

ラッキーは、そのような技術は民間技術産業でしか入手できないと主張した。「大手防衛関連請負業者は愛国心旺盛な人材を抱えているが、必要な技術を開発するためのソフトウェアの専門知識やビジネスモデルは持ち合わせていない」と、ラッキーとアンドゥリル社の幹部たちは2022年のミッションドキュメントで次のように主張した。「これらの企業は仕事が遅いが、優秀な[ソフトウェア]エンジニアはスピード重視だ。そして、敵よりも速く開発できるソフトウェアエンジニアの才能は、大手防衛関連企業ではなく、民間部門に存在するのだ」。

ラッキーは、軍の近代化(military modernization )の障害を克服するには、政府が契約規則を緩和し、防衛関連のスタートアップ企業やソフトウェア企業が国防総省と取引しやすくする必要があるとして次のように主張した。「スピードのある防衛企業が必要だ。それは単に願うだけでは実現しない。はるかに寛容な国防総省の政策によって、企業が動くようインセンティヴが与えられる場合にのみ実現する」。

こうした議論やティールのような重要人物の影響によって、アンドゥリル社は軍や国土安全保障省から小規模ながらも戦略的な契約を獲得し始めた。2019年には、日本と米国の基地にAIを活用した境界監視システムを設置する海兵隊の小規模契約を獲得した。1年後には、アメリカ・メキシコ国境に監視塔を建設する5年間2500万ドルの契約を税関・国境警備局Customs and Border ProtectionCBP)から獲得した。2020年9月には、同国境沿いにさらに監視塔を建設する3600万ドルの契約も税関・国境警備局から獲得した。

その後、より大きな契約が次々と舞い込むようになった。2023年2月には、国防総省がウクライナ軍への納入用にアンドゥリル社のアルティウス600監視・特攻ドローンの購入を開始し、昨年9月には陸軍が戦場監視作戦用にGhost-Xドローンを購入すると発表した。アンドゥリル社は現在、小型の偵察・攻撃ドローンの一斉発射を目的とした中型ドローン「エンタープライズ・テスト・ビークル」の試作機を開発するために空軍に選ばれた4社の1社でもある。

アンドゥリル社は国防総省から大型契約を獲得し、その成功は防衛関連スタートアップ企業の成長期待から利益を得る機会を模索する富裕層投資家の関心を集めている。2020年7月には、ティールのファウンダーズ・ファンドとシリコンヴァレーの著名投資家アンドリーセン・ホロウィッツから新たに2億ドルの投資を受け、企業価値は20億ドル近くにまで上昇した。1年後には、これらのヴェンチャーキャピタル企業やその他のヴェンチャーキャピタル企業からさらに4億5000万ドルを調達し、推定企業価値は45億ドル(2020年の2倍)に達した。それ以来、アンドゥリル社への資金流入は拡大しており、民間投資家による防衛関連スタートアップ企業の台頭を後押しし、その成長が現実のものとなった暁には利益を得ようとする動きが勢いを増している。

アンドゥリル社は、大型防衛契約の獲得と資本注入に成功しただけでなく、国防総省の多くの高官に対し、国防スタートアップ企業やテクノロジー企業のための余裕を創出するために、国防総省の契約業務改革の必要性を納得させることにも成功した。2023年8月28日、当時国防総省で2番目に高官だったキャスリーン・ヒックス国防副長官は、軍への先進兵器の配備を迅速化することを目的とした「レプリケーター」構想(the “Replicator” initiative,)の開始を発表した。

「(私たちの)予算編成と官僚的な手続きは遅く、煩雑で、複雑怪奇だ」とヒックスは認めた。こうした障害を克服するため、レプリケーター構想は煩雑な手続きを簡素化し、スタートアップ企業に直接契約を交付することで、最先端兵器の迅速な開発と供給を実現すると彼女は示唆した。「私たちの目標は技術革新の種を蒔き、火をつけ、燃え上がらせることだ」とヒックスは宣言した。

ヒックスが示唆したように、レプリケーター契約は確かに連続したバッチ、つまり「トランシェ」で交付される。昨年5月に発表された最初のトランシェには、エアロバイロンメント社製のスイッチブレード600カミカゼドローン(標的に衝突し、接触すると爆発することからこの名がつけられている)が含まれていた。アンドゥリル社は、11月13日に発表された第2回の資金提供で3つの勝利を収めた。国防総省によると、この資金提供には、陸軍のゴーストX監視ドローン購入、海兵隊のアルティウス600特攻ドローン取得、そして空軍のエンタープライズ・テスト・ビークル開発への資金が含まれており、アンドゥリル社は参加ヴェンダー4社のうちの1社である。

おそらく同様に重要なのは、ヒックスがパーマー・ラッキーの示した国防総省の調達改革の青写真を支持したことだろう。「レプリケーター構想は、技術革新への障壁を明らかに低減し、戦闘員に迅速に能力を提供している」とヒックスは11月に断言した。「私たちは従来型および非従来型の防衛・テクノロジー企業を含む幅広い企業に機会を創出している・・・そして、それを繰り返し実行できる能力を構築している」。

*
キャスリーン・ヒックス国防副長官は、ドナルド・トランプがホワイトハウスに復帰した2025年1月20日、多くの高官たちと同様に国防副長官を辞任した。新政権が軍事調達問題にどう取り組むかはまだ不明だが、イーロン・マスク氏やJD・ヴァンス副大統領など、トランプ政権の高官の多くはシリコンヴァレーとの繋がりが強く、レプリケーター構想のような政策を支持する可能性が高い。

先日国防長官に指名されたFOXニューズの元司会者ピート・ヘグゼスは兵器開発の経歴がなく、この件についてほとんど発言していない。しかし、トランプが副長官(そしてヒックス氏の後任)に選んだのは、サーベラス・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者(CIO)として軍事スタートアップ企業ストラトローンチを買収した億万長者の投資家スティーヴン・A・ファインバーグだ。これは、彼がレプリケーター構想のようなプログラムの拡大を支持する可能性を示唆している。

ある意味、トランプ政権の今回の動きは、国防総省に関して言えば、これまでのワシントンのパターンに当てはまると言えるだろう。大統領と連邦議会の共和党支持者たちは、国防予算が既に過去最高水準に達しているにもかかわらず、間違いなく国防費の大幅な増額を推し進めるだろう。こうした動きは、従来の元請け企業であれ、シリコンヴェレーの新興企業であれ、あらゆる兵器メーカーに利益をもたらすだろう。しかし、トランプと共和党が支持する減税やその他の高額な対策を賄うために国防費が現状水準に維持されれば、軍産複合体の2つの形態の間で激しい競争が再び勃発する可能性は容易に考えられる。そうなれば、トランプの側近たちの間で分裂が起こり、旧軍産複合体支持者と新軍産複合体支持者が対立する事態に発展する可能性がある。

一般的に、選挙資金は古くからの軍産複合体企業からの献金に依存している共和党議員の大半は、このような競争では主要な元請け企業を支持せざるを得ない。しかし、トランプの主要な側近である JD・ヴァンスとイーロン・マスクの2人は、彼に反対の方向へと働きかける可能性がある。ピーター・ティールやその他のテクノロジー業界の大富豪たちによる強力なロビー活動の結果、トランプの副大統領候補となったとされる、シリコンヴァレーの元幹部であるヴァンスは、かつての同盟者たちから、国防総省との契約をアンドゥリル、パランティア、および関連企業にもっと振り向けるよう促される可能性が高い。ヴァンスのプライヴェート・ヴェンチャー・ファンドであるナリヤ・キャピタル(そうだ、これも『指輪物語』に由来する名前だ!)が、アンドゥリルやその他の軍事・宇宙関連ヴェンチャー企業に投資していることから、それはまったく驚くことではないだろう。

トランプによって、まだ設立されていない政府効率化省の責任者に指名されたイーロン・マスクは、アンドゥリルのパーマー・ラッキーと同様に、自身の企業であるスペースXの契約を獲得するために国防総省と争い、国防総省の伝統的なやり方に深い軽蔑を表明してきた。特に、AI制御のドローンの能力が高まっているにもかかわらず、高価で一般的に性能の悪いロッキード社製のF-35ジェット戦闘機を酷評している。その進歩にもかかわらず、彼が現在所有するソーシャルメディアプラットフォーム「X」に「一部の馬鹿たちは、F-35のような有人戦闘機を作り続けている」と投稿している。続く投稿で彼は「いずれにせよ、有人戦闘機はドローンの時代には時代遅れだ」と付け加えた。

F-35に対する彼の批判はアメリカ空軍を怒らせ、ロッキードの株価は3%以上下落した。「私たちは、世界最先端の航空機であるF-35と、その比類なき性能を、政府および業界パートナーと協力して提供することに全力を尽くしています」と、ロッキードはマスクのツイートに対して声明を発表した。一方、国防総省では、フランク・ケンドール空軍長官が次のように述べている。「私は、エンジニアとしてのイーロン・マスクを非常に尊敬している。彼は戦闘員ではなく、このような大々的な発表を行う前に、この事業についてもう少し学ぶ必要があると思う」と述べた。さらに、「F35が置き換えられることはないと私は考えている。購入を継続し、アップグレイドも続けるべきだと思う」と付け加えた。

トランプ大統領は、F-35や国防総省予算のその他の高額項目について、まだ立場を明らかにしていない。トランプ大統領は、この航空機の購入を遅らせ、他のプロジェクトへの投資拡大を求めるかもしれない(あるいは求めないかもしれない)。それでも、伝統的な防衛請負業者が製造する高価な有人兵器と、アンドゥリル、ジェネラル・アトミックス、エアロバイロンメントなどが製造するより手頃な無人システムとの間にある、マスクが露呈した分断は、新たな軍産複合体が富と権力を増大させるにつれ、今後数年間で確実に拡大していくだろう。旧来の軍産複合体が自らの優位性に対するこの脅威にどう対処するかは未知数だが、数十億ドル規模の兵器メーカーが抵抗なく退くことはまずないだろう。そしてその対立は、トランプ世界を分断することになるだろう。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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 古村治彦です。

 2025年11月末、私は、拙著『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』(ビジネス社)を刊行した。その中で、ピーター・ティールが率いるパランティア・テクノロジーズ社、イーロン・マスクが率いるスペースX社、パルマー・ラッキーが率いるアンドゥリル・テクノロジーズ社(ティールとマスクの出資を受けている)が企業コンソーシアムを形成して、ゴールデンドーム計画に参画し、巨額の利益を上げるだろう、そして、彼らがアメリカの「新・軍産複合体」として台頭するだろうということを書いた。
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 ゴールデンドーム計画は数重兆円規模の巨大プロジェクトであるが、その内容も不透明なのが実際だ。そして、現在、予算承認が進んでいないということだ。しかし、準備段階でも相当な予算が投入される。陸海空に宇宙という多層的なミサイル防衛システムということになると、パランティア社のビッグデータ分析、スペースX社の宇宙開発、ロケット打ち上げ技術、アンドゥリル社のドローン技術の融合が必要となる。そして、ドナルド・トランプ大統領誕生に、ピーター・ティールやイーロン・マスクが重要な役割を果たしたことを考えると、ゴールデンドーム計画は彼らに対する利益供与ということもできる。

 中国は、2015年に「中国製造2025」というプロジェクトを発足させ、AI、ドローン、量子コンピュータなどの分野でアメリカに対抗している。同じ年、中国は、「軍民融合(Civil-Military Fusion)」プロジェクトもスタートさせた。これは、民間企業が開発した、最先端技術の中国軍による利用を促進するものだ。アメリカでも同様の軍民融合を行おうということになれば、ゴールデンドーム計画のような形になる。

 詳しくは是非拙著『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』を読んでいただきたい。

(貼り付けはじめ)

ドナルド・トランプ大統領はゴールデンドームを愛している。彼自身のホワイトハウスは支出を遅らせている(Trump Loves Golden Dome. His Own White House Is Slow-Rolling Spending

-行政管理予算局によって承認された数十億ドルの支出が差し止められている。

サム・スコーヴ筆

2026年2月23日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/02/23/golden-dome-spending-omb-budget-pentagon-trump-missile-defense-drones/
写真
ピート・ヘグゼス米国防長官(右)がワシントンのホワイトハウスでドナルド・トランプ米大統領とゴールデンドームについて協議している(2025年5月20日)
『フォーリン・ポリシー』誌が入手した国防総省の文書によると、トランプ政権の目玉となる国家安全保障戦略である「ゴールデンドーム」ミサイル防衛システムとドローン生産増強計画への数十億ドル規模の予算が支出されていないことが明らかになった。

ドナルド・トランプ米大統領は2025年5月、ゴールデンドームへの支出を称賛し、政権は「アメリカ本土へのミサイルの脅威を永遠に終わらせる」と約束した。

ミサイル防衛兵器を宇宙に配備するなど技術的な課題を抱えながらも、トランプ大統領はわずか3年、つまり大統領の2期目が終了する前に、迅速にプロジェクトを完遂すると約束した。トランプはプロジェクト費用を1750億ドルと見積もっているが、他の推計ではそれよりかなり高額になるとされている。

この計画の財源として、トランプ大統領は昨年連邦議会で可決された「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(the One Big Beautiful Bill Act)」の一環として、この計画に250億ドルを支出すると発表した。

しかしながら、米国防総省の文書によると、ゴールデンドームに関連する宇宙能力への支出のうち、最大140億ドルが連邦資金を配分する行政管理予算局(OMB)の「承認待ち(pending approval)」となっている。

これには、宇宙ベースセンサーに72億ドル、軍事衛星とその防護に36億ドル、標的捕捉関連の軍事衛星に20億ドル、次世代大陸間弾道ミサイル防衛システムに8億ドル、宇宙指揮統制システムに3億5000万ドル、そして宇宙通信システムに1億2500万ドルが含まれる。

アメリカンエンタープライズ研究所上級フェローのトッド・ハリソンは、この資金繰りの停滞により、トランプ大統領が提案した野心的なスケジュールでのゴールデンドーム配備が遅れる可能性があると述べた。「会計年度のほぼ半分が過ぎていることを考えると、この資金の多くを2026年度に使用することは困難であり、つまり配分は2027年度に繰り越されることになる」とハリソンは述べた。

国防総省もドローンの調達を最優先事項としており、ピート・ヘグゼス国防長官は「ドローン優位性(drone dominance)」の実現を約束している。しかし、文書によると、小型ドローン船に15億ドル、中型ドローン船に21億ドルの予算が承認待ちのまま保留されている。

行政管理予算局(OMB)が資金拠出を保留している理由は不明だが、これは行政管理予算局と国防総省の間で資金配分の最適解をめぐる意見の相違を示唆しているとハリソンは述べた。国防総省はコメント要請に応じなかった。

コメントを求められた行政管理予算局広報部長のレイチェル・コーリーは、「これは事実ではない。誰がそう言っているにせよ、誤解している。ホワイトハウスが競争政策と単独調達契約についてどのような立場を取っているかは秘密ではない」と述べた。

『フォーリン・ポリシー』誌は当初、競争政策や単独調達契約について質問していなかった。その後、フォーリン・ポリシー誌はコーリーに対し、ゴールデンドームやドローンの契約プロセスが競争的でないという懸念から資金拠出を差し控えているのではないと言っているのかと尋ねた。

コーリーは「その資金のほとんどは全く保留されていない。全くのナンセンスだ」と答えた。

現在承認待ちとなっている項目の少なくとも1つは、「空中移動目標指示」衛星システムへの20億ドルの割り当てである。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙は以前、スペースXがこの契約を獲得する見込みだと報じていた。ゴールデンドームは、スペースX、アンドゥリル、パランティアによるシステム建設の入札で、以前から世間の厳しい批判に晒されてきた。

※サム・スコーヴ:『フォーリン・ポリシー』誌スタッフライター。Xアカウント:@samuelskove
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トランプ大統領のゴールデンドームは万能薬ではない(Trump’s Golden Dome Is No Silver Bullet

-アメリカ最大の防衛計画の1つは発表からほぼ1年が経過した現在も構想の域を出ていない。

アレクサンドラ・シャープ、ジョン・ホルティワンガー筆

2026年1月22日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/01/22/golden-dome-trump-missile-defense-explained-greenland/

ドナルド・トランプ米大統領は、1年足らずで歴代大統領の誰よりも多くのことを成し遂げたと主張している。しかし、「トランプ2.0」の最大の提案の一つである「ゴールデンドーム」ミサイル防衛システムは、発表から12カ月近くが経過した現在も、構想の域を出ていない。トランプ大統領は2期目終了までにゴールデンドームを完成させると述べているものの、その実現はますます困難になりつつある。さらに、グリーンランドへの進出もこの構想と結びつけ、今週スイスのダヴォスで行った演説では、デンマーク領であるこの地こそ「史上最大のゴールデンドームを建設する地(land on which we’re going to build the greatest Golden Dome ever built)」だと述べた。

このようなシステムが本当に費用に見合う価値があるのか​​、建設と維持にかかる費用(一部の推計では数兆ドルに上る)と、新たな軍拡競争を煽る可能性の両方において、多くの疑問が残る。一部の専門家は、現在のアメリカのミサイル防衛能力には悪用される可能性のある脆弱性が存在することに同意しているものの、ゴールデンドームが真の解決策となるかどうかについては疑問を呈している。

現在、アメリカは複数のミサイル防衛システムを保有している。その中には、飛行中期段階における中・長距離大陸間弾道ミサイルからアメリカ本土を守るために設計された地上配備型中間段階防衛システム(Ground-Based Midcourse DefenseGMD)、飛行中期段階における短・中距離弾道ミサイルを防御するために地上および海上に配備されたイージス弾道ミサイル防衛システム(the Aegis Ballistic Missile DefenseBMD)、そして飛行最終段階における短・中距離弾道ミサイルを防御するために設計された迅速展開・移動式の最終高高度防衛システム(Terminal High Altitude Area Defense THAAD)がある。

しかし、専門家の中には、ロシア、中国、北朝鮮といった主要敵国が兵器の増強と近代化を進めている現状において、極超音速ミサイル、ドローン、先進巡航ミサイルといった新技術がアメリカの防衛体制に危険な隙間をもたらしていると警告を発している人たちもいる。

米国防総省は、小規模で的を絞った取り組みによってこれらの脆弱性(vulnerabilities)に対処しようとしている。しかし、トランプ大統領ははるかに大胆で包括的な解決策を求めている。大統領は、ゴールデンドームによってアメリカ本土へのミサイルの脅威が「永遠に(forever)」なくなると述べている。

ゴールデンドームについて、その目的、期待される能力、潜在的なコスト、開発スケジュール、そして考えられるリスクなど、知っておくべきことを以下に挙げていく。

●ゴールデンドームとは何か、そしてその目的は何か?(What is Golden Dome, and what is it meant to do?

ゴールデンドームは、多様な空中脅威を阻止できる多層型ミサイル防衛システム(a multilayered missile defense system capable of thwarting a wide range of aerial threats)であるが、特に長距離ミサイルの破壊に重点を置く。多くの点で、これは防衛のために宇宙を兵器化する(weaponizing space for the sake of defense)ということだが、地上、海上、空中の層も含まれることになる。

ゴールデンドームは、1984年にロナルド・レーガン米大統領が提唱した「スターウォーズ(Star Wars)」の愛称を持つ戦略防衛構想(Strategic Defense InitiativeSDI)の近代化された拡張版と言えるかもしれない。しかし、この計画が実用化されることはなかったことは注意すべき点だ。

トランプ政権はゴールデンドームを「次世代ミサイル防衛シールド(next-generation missile defense shield)」と表現している。この構想を主導する米宇宙軍のマイケル・グートライン大将は、これを「マンハッタン計画に匹敵する規模(on the magnitude of the Manhattan Project)」と評した。しかし、プロジェクトの規模はそれよりもさらに大きくなる可能性がある。

ゴールデンドームは、基本的にあらゆるもの、つまり国防総省が2025年5月に発表したプレスリリースにあるように「あらゆる敵からの空中攻撃(aerial attacks from any foe)」から防衛することを目指している。当初の構想は、主にロシアや中国などのアメリカの敵対諸国が発射する大陸間弾道ミサイル(intercontinental ballistic missilesICBM)の迎撃に重点を置いていた。ICBMは、核兵器を搭載して宇宙空間に発射され、大気圏に再突入して標的を攻撃する先進的な長距離ミサイルで、射程は通常3400マイル(約5600キロメートル)以上だ。

しかし、ホワイトハウスが2025年1月下旬にこの構想を初めて発表して以来、この防衛システムの提案能力は拡大し、「巡航ミサイル、弾道ミサイル、極超音速ミサイル、ドローン(通常兵器か核兵器かを問わず)」を含む、他の多くの潜在的な脅威も含まれるようになったと、ピート・ヘグゼス米国防長官は昨年5月に述べた。

これは、冷戦時代の核への恐怖からドローン技術の実際的な懸念へと現代戦争の変遷に対応するための取り組みの一環だ。ロシアとウクライナの戦争は、偵察から直接的な標的攻撃まで、あらゆる用途における低コストで使い捨て可能なドローンの有効性を特に示した。この戦争における両陣営の死傷者の約70%はドローンによるものと推定されている。

「この分野では、十分な速さで対応できない」と、米陸軍副参謀総長のジェームズ・ミンガス将軍は昨年7月に述べた。その理由として、多くの軍指導者や専門家が、短距離ドローンの脅威への対応においてアメリカは後れを取っている点を強調した。

ゴールデンドームがドローンの脅威に具体的にどのように対処するのかについては疑問が残るものの、国防総省は他の方法でこの問題に取り組んでおり、特に現代の戦場で好んで使用される小型無人航空機(small, unmanned aerial vehicles)への対抗能力をアメリカ軍にいかに強化するかに重点を置いている。このため、陸軍はドローンの訓練にますます力を入れている。昨年8月、国防総省は小型ドローンに対抗する軍の能力強化を加速させるため、新たな省庁間合同タスクフォースを設置した。これは、この問題が軍にとって優先事項となっていることを示す新たな兆候である。

しかし、ゴールデンドーム推進の推進は、音速の5倍(マッハ5)以上で飛行するため迎撃が極めて困難な極超音速ミサイルの開発競争をめぐる世界的な懸念によっても促進されている。

But the push for Golden Dome has also been catalyzed by concerns over the global race to produce hypersonic missiles, which travel at five times the speed of sound (Mach 5) or faster, making them exceptionally difficult to intercept.

●ゴールデンドームは理論上どのように機能するのだろうか?(How will Golden Dome function in theory?

ゴールデンドームは、センサーと迎撃衛星を搭載した数百、あるいは数千もの衛星群を用いて、極超音速ミサイルをはじめとする兵器システムを追跡・破壊する。

トランプ政権は、この宇宙配備型システムがブースト段階、つまり発射後約5分間の初期段階にあるミサイルを迎撃できる能力を持つことを想定している。ブースト段階のミサイルは探知が容易ですが、破壊は困難だ。なぜなら、ミサイルを破壊には発射地点付近に迎撃衛星を配置する必要があるからだ。迎撃衛星を低軌道に配備することで、ゴールデンドームは理論的には、ブースト段階、つまり飛行初期段階にある敵ミサイルを破壊する能力をアメリカに提供する可能性がある。

アメリカの現在のミサイル防衛システムは、中間段階(ブースターの燃焼が終わった後、ミサイルが最大20分間宇宙空間を滑空する段階。これはミサイルの飛行の中で最も長い段階であり、大気圏再突入前の迎撃の絶好の機会である)と最終段階(ミサイルが大気圏に再突入し、目標に命中するまでの段階)におけるミサイルの迎撃に重点を置いている。

もし今日、ICBMがアメリカ本土に向けて発射された場合、ワシントンの主要な防衛線は地上配備型の中間段階防衛システムであり、ミサイルが中間段階にある間に迎撃する。しかし、アメリカ西部のカリフォルニア州とアラスカ州に設置されている地上配備型中間段階防衛システム(GMDシステム)の一部として運用されている地上配備型迎撃ミサイルはわずか44基である。GMDシステムは全50州を防衛する設計となっているが、北朝鮮のような敵対国による限定的な攻撃に対抗することを目的としており、ロシアや中国のより大規模で高度な兵器に対する防御は想定されていない。

イージスBMDシステムは信頼性が高いと考えられているが、ICBMの迎撃を目的として設計されている訳ではない。これは地域に特化した防衛システムであり、大規模な攻撃に対抗したり、アメリカ本土全体を防衛したりすることを目的としたものではない。

アメリカには最終高高度防衛システム(Terminal High Altitude Area Defense THAAD)とパトリオットシステムがあり、ミサイルを最終段階で迎撃することが可能ですが、限られた時間(1分未満の場合もあり)やミサイルが標的に近接していることなど、様々な課題から、最終段階はそのような脅威を迎撃するには最も理想的なタイミングとは言えない。これらのシステムは、一般的にICBMや長距離ミサイルの迎撃を目的として設計されていない。

ここでゴールデンドームの出番だ。提案されているシステムは、より高度な技術を持つ敵から発射される様々な射程のミサイルを、ブースト、ミッドコース、そして最終段階の全ての飛行段階で迎撃することができる。

しかし、繰り返すが、これはあくまでも理論上の話だ。

ゴールデンドームの開発には、その機能を果たすために必要な宇宙配備型迎撃ミサイルの膨大な数をはじめ、重大なハードルが存在する。

「核兵器に対処する場合、真に安全だと感じるためには、非常に高い迎撃率が必要だ」と、ブルッキングス研究所の防衛専門家マイケル・オハンロンは次のように述べている。「多層防御が必要だ。そして問題は、多層防御の多くは、大国によって偽装されたり、欺かれたり、あるいは飽和状態に陥ったりする可能性があるということだ」。

つまり、アメリカの敵対国がゴールデンドームの能力を圧倒するには、システムを水浸しにするか、デコイを使うだけで済むということだ。アメリカはまだ、宇宙空間にある弾頭が真の脅威なのか、それとも欺瞞なのかを判断する技術を開発している。

●ゴールデンドームの費用はいくらかかるだろうか?(How much will Golden Dome cost?

ゴールデンドーム開発における重大なハードルはおそらく費用となるだろう。トランプ大統領はこのプロジェクトの費用は約1750億ドルだと述べているが、実際の費用ははるかに高額になると推定されている。

宇宙配備型迎撃ミサイルに頼るのは、飛来する飛行体1個を撃墜するのに数十基の迎撃ミサイルが必要となるため、費用のかかる戦略となる。「不在率(the absentee ratio)こそが真の致命的な問題だ。これらの迎撃ミサイルやレーザーミサイルのほとんどは、高度が高いため常に周回しているため、適切な位置に配置できず、適切な位置にある1基に対して10基ほどの迎撃ミサイルを宇宙に配備しなければならない」とオハンロンは述べている。

アメリカンエンタープライズ研究所上級研究員のトッド・ハリソンによると、迎撃ミサイル1基の調達コストは平均440万ドルから890万ドルと推定されている。つまり、ゴールデンドームが最大2発のミサイルに対抗するために全世界を継続的にカヴァーするために1900基の迎撃ミサイルが必要だとすると、総調達コストは86億ドルから172億ドルとなる。しかし、(例えばシステムを氾濫させる戦略の一環として)発射される弾道ミサイルの数が増えると、より多くの迎撃ミサイルが必要となり、調達コストは急騰する。連邦議会予算局の推計によると、限定的な宇宙配備型迎撃ミサイルシステムでさえ5000億ドル以上のコストがかかるということだ。

これはゴールデンドームの総費用を考慮に入れていない。ゴールデンドームの総費用は、どの脅威を優先するか、そしてどこでカヴァーするかによって、20年間で2520億ドルから3兆6000億ドルと推定されている。

これまでに、連邦議会はゴールデンドーム構想に約250億ドルを拠出している。この構想は2026年国防権限法にも漠然と言及されているものの、具体的な支出指示は示されていない。

2025年10月、ロッキード・マーティンのジム・タイクレットCEOは、ロッキード・マーティンは2028年までにゴールデンドーム構想の一部である宇宙配備型ミサイル迎撃ミサイルを少なくとも1基試験する計画だと述べた。

ミサイル防衛プロジェクトのディレクターであり、戦略国際問題研究所(CSIS)の上級研究員であるトム・カラコは、ゴールデンドームは「システム(system)」ではなく、むしろ「数年にわたって段階的に展開される構想(initiative” that will be rolled out in phases over a “number of years)」であると述べた。ミサイル防衛へのこのようなアプローチはずっと前から必要だったと述べるカラコは、ゴールデンドームを「会計機能(accounting function)」と表現し、この構想に関する多くの詳細が依然として未確定であることを強調した。

トランプ政権には「計画のコンセプト(concept of a plan)」があると元国防次官(政策担当)のエリック・エデルマンは述べた。エデルマンは続けて次のように語った。「トランプ政権が実際に成果を上げたいのであれば、現状の巡航ミサイルの脆弱性への対処といった、容易に達成できる目標に取り組むだろう。そうでなければ、3年で成果を上げることは難しいだろう。なぜなら、はるかに長い時間がかかるからだ」。

しかし、国防総省は依然として楽観的な姿勢を崩していない。2025年10月、ある国防関係のお当局者は『フォーリン・ポリシー』誌に対し、ゴールデンドームは国防総省にとって依然として「戦略的に不可欠なもの(strategic imperative)」であり、同省は「作戦上の安全保障を最優先に考えている(operational security top of mind)」ため、これ以上の情報提供はできないと述べた。

「私たちは大統領のヴィジョンを実現するために、引き続き尽力していく」と公式コメントを控えたこの当局者は付け加えて述べた。

フォーリン・ポリシーは2025年を通して国防総省に複数回連絡を取り、ゴールデンドームの開発状況について最新情報を求めたが、追加情報は得られなかった。

国防専門家の中には、イスラエルのアイアンドーム・システムをトランプ大統領のゴールデンドーム構想の実現可能性を示す証拠として挙げている。しかし、重要な違いがあるため、この比較は不完全である。

第一に、イスラエルは地理的にアメリカ合衆国よりもはるかに小さく、守るべき領土も多くない。イスラエルの面積はアメリカ合衆国ニュージャージー州とほぼ同じである。さらに、イランの代理組織であるハマスやヒズボラなど、イスラエルの敵対勢力の多くは、単純な軌道と小型の通常弾頭を持つ安価なロケットを主に発射している。アイアンドーム・システムはコストを抑えるため、ネゲブ砂漠のような無人地帯を狙ったロケットも攻撃対象としている。これらの地域は民間人に実質的な脅威を与えないからだ。一方、アメリカは世界最大級の核兵器に対抗することになる。これらの核兵器は大都市圏を標的とする可能性が高く、攻撃を放置する余裕はない。

エデルマンは、「全てを攻撃しなければならない。これが核弾頭漏れ防止防衛の問題点だ」と述べた。

ロシアは5400発以上の核弾頭を保有しており、中国は約600発の核弾頭を保有しているが、2035年までに1500発の核弾頭を保有すると予想されている。北朝鮮の核弾頭の総数は未確認だが、アメリカ科学者連盟は平壌が50発以上を保有していると見ている。(アメリカは約5225発の核弾頭を保有している。)

新アメリカ安全保障センターの防衛プログラムのディレクターであるステイシー・ペティジョンは次のように述べている。「ゴールデンドームは、ロシアや中国が保有する量のミサイルを迎撃できるような防御力場にはならないだろう。中露両国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の兵器規模は大きすぎるからだ。むしろ、限定的な攻撃を迎撃できる盾となることを意図している」。

●ゴールデンドームのリスクは何か?What are the risks of Golden Dome?

効果への懸念に加え、多くの批評家はゴールデンドームが世界的な軍拡競争(arms race)を誘発するのではないかと懸念している。ペティジョンは次のように語っている。「つまり、敵対国がゴールデンドームを見て、アメリカが先制攻撃を仕掛けてくると想定し、ミサイルの増強、そしてシールドを迂回するためのより高度なミサイルの開発に着手するのではないかという懸念だ。つまり、ゴールデンドームが対処できるものに加えて、さらに強力なミサイルを開発し、さらに新システムの弱点を突こうとする新型ミサイルも開発するだろう」。

これは、オハンロンが懸念した、戦場への電子線(flooding)やデコイの使用という戦略にも繋がる。アメリカにはまだ対抗できる技術力がない。

しかし、一部の専門家は、外国の敵対国がゴールデンドーム構想に不満を抱いていることは良い兆候だと主張する。カラコは次のように述べている。「ミサイル防衛は抑止力に貢献するために存在する。空に浮かぶスピードバンプ(スピードを落とさせるための道路上の段差)のようなものだ。中国人がそれについて不満を言うのを聞くのは、私たちが何か建設的なことをしているという良い兆候となるだろう」。

※アレクサンドラ・シャープ:『フォーリン・ポリシー』誌「ワールドブリーフ」担当ライター。Blueskyアカウント:@alexandrassharp.bsky.socialXアカウント:@AlexandraSSharp

※ジョン・ホルティワンガー:『フォーリン・ポリシー』誌スタッフライター。Blueskyアカウント:@jchaltiwanger.bsky.socialXアカウント:@jchaltiwanger
(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になります。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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  最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)の宣伝ばかりになって申し訳ないが、このブログでしか宣伝ができないのでご容赦いただきたい。

 第2次トランプ政権にとって最重要の人物がイーロン・マスクであることは誰も否定しないだろう。政府効率化省(Department of Government EfficiencyDOGE)を率いて、米連邦政府全体を引きずり回している。しかし、実は、トランプ運動を通じての最重要の人物はピーター・ティールである。ピーター・ティールは、イーロン・マスクと共にペイパル社を大きくし、その後は、パランティア社を創設し、更には様々な企業に資金提供を行っている。最新刊『トランプの電撃作戦』の第1章では、ドナルド・トランプ、ピーター・ティール、イーロン・マスクの関係について詳しく分析している。その際には、以下に掲載する記事を参照した。これまでとは違った姿が見えてくると思う、是非お読みいただきたいと思う。

(貼り付けはじめ)

パランティア社が国防費増加に賭ける投資家たちの「トランプ・トレード(トランプ関連株)」になる(Palantir becomes a ‘Trump trade’ as investors bet on higher defence spending

-アメリカ政府を最大の顧客とする、ピーター・ティールが設立したデータ会社は、選挙以来、企業価値が230億ドルも上昇

タビー・キンダー(サンフランシスコ発)

2024年11月20日

『フィナンシャル・タイムズ』紙

https://www.ft.com/content/f583fa72-858f-418e-b17c-67cad1f2c10a

ドナルド・トランプが今月アメリカ大統領に当選して以来、パランティア社(Palantir)の時価総額は230億ドル以上も増加した。投資家たちは、この秘密主義の米政府からの請負企業が、国家安全保障、移民、宇宙開発に対する連邦政府の支出強化の最大の勝利者になることに賭けている。

今回の株価上昇は、この1年間のパランティア社の驚異的な上昇に拍車をかけるもので、パランティア社の株価は約3倍の1株あたり61ドルに上昇し、企業価値は約1400億ドルに達した。

この急激な上昇は過去12ヶ月で見てみると、半導体メーカーのエヌヴィディア社(Nvidia)を上回るもので、パランティア社の時価総額はアメリカ最大の国防元請企業の1つであるロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)よりも大きくなった。

2003年にピーター・ティール、ジョー・ロンズデール、アレックス・カープといった、テクノロジー業界のヴェテランたちによって設立されたパランティア社は、政府や企業が膨大な量のデータを照合・分析し、複雑なパターンを特定したり、業務改善に利用できる詳細な情報(インテリジェンス)を構築したりするのを支援している。

アメリカ政府はパランティア社にとっての最大の顧客となっている。CIAやアメリカ国家安全保障局(National Security Agency)から軍隊や警察に至るまで、テロリストの追跡、ハッカーの阻止、不法移民の強制送還、金融詐欺師の告発のため、パランティア社のシステムを導入している。パランティア社のテクノロジーは、アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンの殺害、新型コロナウイルスワクチンの配布、金融業者バーナード・マドフの有罪判決に使われた。

投資家たちは、パランティア社がトランプ政権下で政府の国防支出が増加した場合に有利な立場にあることに賭けている。

パランティア社は2024年5月、国防総省の主要AI戦場情報プログラム「プロジェクト・メイヴン(Project Maven)」を拡張するため、4億8000万ドル規模の5年契約を獲得し、そのデータ処理を利用して軍事上の要点を特定し、アナリストたちの効率を向上させた。

パランティア社に投資しているフォルテ・キャピタル・グループ社のロジャー・モンテフォルテ最高経営責任者(CEO)は、「トランプは、特にイスラエルとウクライナにおいて、任務を遂行する人物になるだろう。パランティア社は極めて重要なプレーヤーになるだろう」と述べている。

モンテフォルテは、パランティア社はイーロン・マスクの電気自動車メーカーであるテスラやパーマー・ラッキーの自律型兵器(autonomous weapons)のスタートアップ企業アンドゥリル社(Anduril)と並んで、「トランプ取引(トランプ関連株)」の「三人組(trifecta)」(新政権に近いことで利益を得られる銘柄[stocks that stand to gain from their proximity to the new administration])の1つであると付け加えた。アンドゥリル社は流通市場取引(secondary market trading)で株価が急騰した民間企業である。

トランプ次期大統領は連邦政府の支出を抑制すると宣言しているが、マスクは防衛費をこれまでの第一次防衛請負企業(traditional defence prime contractors)ではなく「起業家企業(entrepreneurial companies)」により配分すべきだと述べている。

ロケット製造会社スペースX社(Space X)を通じたマスクの宇宙開発への個人的関心も、パランティア社に利益をもたらす可能性がある。2024年6月、パランティア社は「スターラボ(Starlab)」と呼ばれるコンソーシアム(consortium)に参加し、国際宇宙ステーション(International Space Station)の後継となる、NASAやその他の宇宙機関、民間顧客にサーヴィスを提供するための商業宇宙ステーションを10年後に立ち上げる予定だ。

DAデイヴィッドソン社(DA Davidson)」のソフトウェアアナリストであるギル・ルリアは「パランティア社は新政権と2つのレヴェルで連携している。その創設者たちは政権の内輪の影響力の中にいる。もう1つの調整はイデオロギー的なものだ。パランティア社には西洋文明を保護するという明確な使命があり(a clear mission to protect western civilisation)、それは次期政権の哲学と非常によく一致している。」

パランティア社は、第一次トランプ政権下での移民税関捜査局(Immigrations and Customs Enforcement)との契約について、数百万人の移民をアメリカから強制送還する取り組みを促進し、人権侵害に加担していると非難され、擁護団体から攻撃を受けた。

パランティア社の最近の評価ブームは、ピーター・ティールとアレックス・カープが忠実な個人投資家のオンライン軍団から人気を得ていること、人工知能にまつわるマニアックな話題、過去1年間に利益率を改善しながら成長を加速させた結果だ。パランティア社の株価は、ソフトウェア企業の中で最も高い倍率で取引されており、来年予想される収益の40倍、予想利益の130倍で取引されている。

月曜日の投資家たちによるパランティア社株オプション取引は160万件を超え、米オプション市場ではエヌヴィディアとテスラに次いで、3番目に人気のある企業となっている。オプション取引は、投資家が株式の方向性に安価なレヴァレッジをかけた賭けをすることを可能にし、レディッと(Reddit)のような小売取引フォーラムで人気となっている。

新古典派社会理論の博士号を持つアレックス・カープは、愛国主義(patriotism)、社会、テクノロジーに関するイデオロギー的な宣言で、このようなフォーラムで知られるようになった。

カープは、「今世紀はソフトウェアの世紀であり、私たちは市場全体を手に入れるつもりだ。私たちは、最も重要な組織を武装し、防衛するためにこの会社を設立したのであって、無為で退廃的な娯楽を作り出すためにこの会社を設立したのではない」と述べた。

カープは大統領選挙以来、株価高騰により報酬計画に基づく自動売却が開始されたため、パランティア社株の売却で約10億ドルを稼いだ。

パランティア社のピーター・ティール会長は、シリコンヴァレーにおけるトランプ大統領の最大の盟友の1人であり、JD・ヴァンス副大統領の政治的台頭の主な支援者でもある。しかし、ティールはトランプからの選挙運動への寄付要請を断った。

事情に詳しい関係者によると、2009年にパランティア社を去った、ジョー・ロンズデールはイーロン・マスクに近く、トランプ政権移行ティームでの潜在的な役割を担う準備が整っているということだ。

パランティア社に近いある人物は、トランプ大統領の誕生がこのビジネスにとって好材料になるかは、それほど明確ではないと述べた。

この人物は続けて「パランティア社はバイデン政権の下で急成長し、ウクライナ戦争とイスラエルを通じて重要なプレーヤーとなった。トランプ大統領のことは表面的な認識に過ぎない。誰も何らかの形で推測したくない」と述べた。

2010年以来、パランティア社は民間企業へのサーヴィスを拡大し、リオ・ティント社、BP者、ジェネラル・ミルズ社、CVSヘルス社といった企業との大型契約のおかげで成長を加速させた。このAIプラットフォームは、企業のオペレーションやサプライチェーンの管理、不正行為やリスクの検出、創薬、需要予測などを支援するものだ

パランティアは2023年に初の黒字決算を達成したが、これはパランティア社の商業ビジネスが爆発的な人気を博したためだ。民間部門ビジネスは現在では収益の35%を占めている。全体として、パランティアは今年第3四半期に1億4400万ドルという過去最高の純利益を計上し、第4四半期の調整後利益は約3億ドルになると予想した。

パランティア社は2024年9月にS&P500種株価指数に採用され、機関投資家が保有するインデックス・ファンドに組み入れられるようになった。先週、パランティア社は、11月26日にニューヨーク証券取引所からナスダック市場に上場市場を変更すると発表し、ナスダック100の仲間入りを果たす見込みだ。

パランティア社の取締役で8VCのパートナーであるアレックス・ムーアは、この動きは上場投資信託による数十億ドルの株式購入を「余儀なくさせ(will force)」、その結果、個人株主は利益を得ることになるだろうとXで述べた。

しかし、アナリストの中には、株価収益率の高さが懸念材料だと警告する人もいる。リシ・ジャルリア率いるRBCのアナリストは先月、「パランティア社がソフトウェア業界で最も割高な企業である理由を合理的に説明できない」と述べ、目標株価を9ドルに設定した。

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トランプの世紀の大当たり(Trump’s bonanza of the century

-イーロン・マスクをはじめとする超富裕層の起業家たちは規制緩和で利益を得る立場にある

エドワード・ルース筆

2024年12月17日

『フィナンシャル・タイムズ』紙

https://www.ft.com/content/fe4702cc-4643-41d2-9214-63bf3888127f

上げ潮は全てのメガヨットを持ち上げる。しかし、純資産(net worth)の増加という点では、イーロン・マスクはその部類に入る。ドナルド・トランプが11月5日に再選を果たして以来、マスクの資産はおよそ3分の2増の4400億ドルに跳ね上がった。このペースでいけば、トランプ大統領の任期中に彼は楽に兆万長者(trillionaire)になるだろう。

メタ(Meta)の創業者マーク・ザッカーバーグやアマゾンのジェフ・ベゾスといった後発組も、この流れに乗りつつある。両者はトランプ大統領の就任式委員会(inauguration committee)に100万ドルを寄付しており、これは次期政権の機嫌を取る伝統的な方法だ。彼らの資産も急増している。アメリカは史上最大の規制緩和の流れにある。

この上昇気流は、トランプ大統領に票を投じたブルーカラーのアメリカ人という小舟をも持ち上げるのだろうか? トランプはそうなると約束している。トランプが多くの労働者階級の票を獲得した主な理由は、ブルーカラーのアメリカ人が、パンデミックが起こる前に実質所得の中央値が上昇した彼の第1期を思い出したからだ。しかし、マクロ経済の状況はそれ以来大きく変化している。トランプは2017年にゼロ金利の世界を引き継いだ。今回は、金融の拘束がかかっている。トランプ減税の更新によるインフレの影響は急速に進むだろう。アメリカのブルーカラーは失望するだろう。

同じことは、アメリカの富裕層、特にトランプの最も熱心な2つの産業支援者であるAIと暗号通貨(crypto)に出資している富裕層には当てはまらないだろう。トランプの誤った名前の政府効率化省(department of government efficiencyDoge)の共同責任者であるマスクの利益相反(conflicts of interest)の規模は前例がない。神聖ローマ帝国は、帝国でも神聖なものでもなかったが、それと同じように、政府効率化省は政府の部局でもなければ、効率化が真の目的でもない。マスクの目標は予算から2兆ドル(連邦政府支出の約3分の1)を削減することだという。しかしそれは、アメリカの国防予算や、トランプ大統領がそれぞれ増額と維持を公約している社会保障とメディケアを削減しなければ不可能だ。

残るは国内裁量予算[domestic discretionary budget](教育、フードスタンプ、インフラなど)では、1兆ドルにも満たない。私の予想では、イーロン・マスクは連邦議会を説得して財布の権限を放棄させることはできないだろう。しかし、連邦議会はトランプ減税を実施するだろう。その結果、アメリカの財政赤字は拡大し、2024年のGDP比は6.4%と既に高水準に達している。財政赤字の拡大は借入コストの上昇につながる。つまり、アメリカの予算のうち債務返済が占める割合が大きくなることと、実質金利の上昇によって個人所得が減少することである。

しかし、マスクの真の目標は規制緩和だ。彼が規制撤廃に成功するという市場の期待が、彼の純資産高騰に拍車をかけている。マスクが出資している「ドッジコイン(Dogecoin)」の評価額の上昇から、テスラ、スペースX、ニューラリンク社(Neuralink)、エックスエーアイ社(xAI)に至るまで、マスクの会社は全てが急成長している。マスクの利益の範囲と複雑さを考えると、メディアや連邦議会、その他の監視機関が、危機に瀕した複数のプレーをチェックし続けるのは難しいだろう。明白なものには、テスラの自律走行システムに関する責任の緩和、スペースXの国防総省との契約ブーム(そのほとんどが機密扱い)、マスクのAIと脳チップへの投資に対するあらゆるグリーンライトが示されている。

マスクは同輩中の首席(first among equals)である。しかし、オンライン決済会社を立ち上げた当初の「ペイパルマフィア(PayPal mafia)」の仲間たち、特にピーター・ティールやデイヴィッド・サックスも利益を得ている。ティールのデータ分析会社で、米国防総省と大規模な契約(そのほとんどが機密扱い)を結んでいるパランティア・テクノロジーズ社の株価は、11月5日以降、約4分の1上昇した。パランティア社は現在、アメリカの国防産業複合体(America’s defence industrial complex)の旧世界の模範であるロッキード・マーティン社よりも価値がある。

トランプはまた、サックスを暗号通貨ツァー(cryptocurrency tsar.)に任命した。トランプの選挙公約の1つに、連邦準備制度(Federal Reserve)が暗号通貨をバランスシートに加えるというものがあった。もしそれが実現すれば、アメリカの中央銀行は実質的に、多くの経済学者がねずみ講(Ponzi scheme)と見なすものを支援することになる。トランプの勝利以来、ビットコインの価値が10万ドルを超えて急騰しているのは驚きではない。トランプは、ビットコインが10万ドルを超えたとき、自身のソーシャルメディアであるトゥルース・ソーシャルに「どういたしまして(You’re welcome)」と投稿した。

アメリカでは汚職は合法だとよく言われる(It is often remarked that in the US, corruption is legal)。マスクやトランプがこうした利益相反で法を犯しているとは誰も主張していない。本当の審判は政治だ(The real judge is politics)。一般国民の投票の半数弱を獲得したトランプは、均等に分裂した国家(evenly divided nation)を統率しているが、アメリカを作り直すという大任を主張している。

勝者は既に想像を絶する報酬を得ている。これは全て、トランプが大統領に就任する前から起こっていることだ。

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●「PalantirAnduril主導の次世代防衛企業連合が始動、SpaceXOpenAIも参画へ」

XenoSpectrum 20241223

https://xenospectrum.com/palantir-anduril-led-next-generation-defense-companies-alliance-launched/

米防衛テクノロジー大手のPalantir TechnologiesAnduril Industriesが、従来の防衛産業の勢力図を塗り替えるべく、約12社規模の企業連合の結成を進めている。この動きは、8,500億ドル規模の米国防予算の獲得を目指す新興テック企業の野心的な挑戦となる。

目次

新興テック企業が描く次世代の防衛産業像

急成長する防衛テック企業の台頭

■新興テック企業が描く次世代の防衛産業像

この企業連合には、Elon Musk氏率いるSpaceXChatGPT開発元のOpenAIAI関連のScale AI、自律型船舶建造のSaronic Technologiesなどの参画が見込まれている。20251月にも正式発表される見通しだ。関係者によれば、これは単なる企業連合の形成ではなく、「新世代の防衛請負業者を生み出す」取り組みとして位置づけられている。

連合の目的は、Lockheed MartinRaytheonBoeingといった伝統的な防衛産業大手が支配する現状を打破することにある。これらの老舗企業は、艦船、戦車、航空機など、設計から製造まで長期間を要する高額な装備品の製造を主力としてきた。これに対し、シリコンバレーの新興企業群は、より小型で安価な自律型兵器の開発に注力している。彼らは、現代の紛争における実戦での有効性を重視したアプローチを採用している。

すでに連合企業間での技術統合も始まっている。Palantirのクラウドベースのデータ処理を行う「AI Platform」は、Andurilの自律型ソフトウェア「Lattice」と統合され、国家安全保障目的のAIとして提供される。さらにAndurilは、対ドローン防衛システムにOpenAIの高度なAIモデルを組み込み、「空からの脅威」に対処する米政府契約の共同開発にも着手している。

注目すべきは、この連合が単なる技術提供を超えて、国防総省の技術的優先事項の実現と重要なソフトウェア能力の問題解決を目指している点だ。関係者の一人は、これを「産業界の連携(aligning industry)」と表現し、政府の技術ニーズに効率的に応える新たな枠組みとしての期待を示している。ウクライナ戦争や中東での紛争、米中間の地政学的緊張の高まりを背景に、軍事目的で使用可能な先進的AIプロダクトを開発する技術企業への政府の依存度は、さらに高まると予想される。

■急成長する防衛テック企業の台頭

防衛テクノロジー企業の急成長は、株式市場でも顕著な現象となっている。特にPalantirの成長は目覚ましく、同社の株価は過去1年で300%の上昇を記録。時価総額は1,690億ドルに達し、伝統的な防衛大手であるLockheed Martinをも上回る規模にまで成長した。この急成長の背景には、データインテリジェンス分野における同社の独自の技術力と、政府契約の着実な獲得が寄与している。

Palantirの成功は、共同創業者であるPeter Thiel氏の先見性も反映している。Thiel氏は2017年にAndurilの立ち上げ時の主要な出資者としても名を連ねており、現在Andurilの企業価値は140億ドルにまで成長している。防衛テック企業への投資は、ウクライナ戦争や中東情勢の緊迫化を受け、国家安全保障、移民問題、宇宙探査への連邦支出増加の恩恵を受けると見込まれている。

この成長の波は、他の参画予定企業にも及んでいる。Elon Musk氏が率いるSpaceXは、最近の評価額が3,500億ドルに達し、世界最大の非上場企業としての地位を確立した。一方、OpenAI2015年の設立からわずか8年で1,570億ドルという驚異的な企業価値を実現している。注目すべきは、OpenAIが最近になって利用規約を改定し、同社のAIツールの軍事利用を明示的に禁止する条項を削除したことだ。この変更は、同社の政府調達への参入意欲を示す重要な転換点として受け止められている。

これら新興企業は、すでに政府との関係構築でも成果を上げている。SpaceXPalantir20年以上にわたり大型の政府契約を獲得してきた実績を持つ一方、OpenAIAndurilなど比較的新しい企業も、政府調達市場への参入を着実に進めている。特にAndurilは、自律型システムや先進的なセンサー技術を活用した防衛装備品の開発で注目を集めており、従来型の防衛企業とは一線を画す革新的なアプローチで、政府からの支持を広げている。

このような防衛テック企業の台頭は、単なる企業成長の枠を超えて、米国の防衛産業の構造転換を象徴する現象として注目されている。特に、AIや自律システムといった先端技術を軸に、より機動的で効率的な防衛能力の実現を目指す彼らのビジョンは、従来の防衛産業のあり方に根本的な変革を迫る可能性を秘めている。

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パランティア社とアンドゥリル社が米国防総省との契約獲得に向けテック企業のグループと協力関係を築く(Palantir and Anduril join forces with tech groups to bid for Pentagon contracts

-コンソーシアムにはイーロン・マスクのスペースX社(SpaceX)も参加し、アメリカの国防予算8500億ドル(約125兆5000億円)のより大きなスライスを獲得しようとする動きがあるようだ。

タビー・キンダー、ジョージ・ハモンド(サンフランシスコ発)

2024年12月23日

『フィナンシャル・タイムズ』紙

https://www.ft.com/content/6cfdfe2b-6872-4963-bde8-dc6c43be5093

アメリカ最大の防衛テクノロジー企業2社のパランティア社(Palantir)とアンドゥリル社(Anduril)は、アメリカ政府の「元請(prime)」請負業者の寡占状態を打破するため、アメリカ政府の仕事を共同で入札するコンソーシアムを結成するため、約10社の競合他社と交渉中である。

このコンソーシアムは、早ければ1月にも複数のテック企業グループと合意に達したと発表する予定だ。この件に詳しい複数の関係者によると、参加交渉中の企業には、イーロン・マスクのスペースX社(Space X)、チャットGPTChatGPT)メーカーのオープンAI社(OpenAI)、自律造船会社(autonomous ship builder)のサロニック社(Saronic)、人工知能データグループのスケールAI社(Scale AI)などが含まれるということだ。

このグループの結成に携わったある人物は「私たちは、新世代の防衛請負業者を提供するために協力している(We are working together to provide a new generation of defence contractors)」と語った。

この動きは、テック企業がロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)、レイセオン社(Raytheon)、ボーイング社(Boeing)といった伝統的な元請請負企業から、アメリカ政府の莫大な防衛予算8500億ドル(約125兆5000億円)のより大きなスライスを奪おうとしていることに起因する。

別の関係者によると、このコンソーシアムはシリコンヴァレーの最も価値のある企業の一部を結集し、その製品を活用してアメリカ政府に最先端の防衛および兵器の能力を供給するより効率的な方法を提供する予定だという。

投資家たちは、ドナルド・トランプ次期政権下で国家安全保障、移民、宇宙探査などへの連邦政府支出が増加し、これらの企業が勝ち組の仲間入りをすると賭けており、防衛技術関連の新興企業が今年記録的な額の資金を集めている中で起こった。

ウクライナや中東での戦争、米中間の地政学的緊張は、軍事目的に使用できる高度なAI製品を開発するハイテク企業へのアメリカ政府の依存度を高め、この分野への投資家を後押ししている。

パランティア社の株価はこの1年で300%も急騰し、時価総額はロッキード・マーティン社よりも大きい1690億ドル(約25兆3500億円)に達した。このデータ・インテリジェンス・グループは、テック投資家のピーター・ティールによって共同設立された。彼は、2017年に立ち上げられ、今年140億ドル(約2兆1000億円)の時価評価を受けたアンドゥリル社にも最初の支援を提供した。

一方、スペースX社の評価額は今月3500億ドル(約52兆5000億円)に達し、世界最大の民間スタートアップとなった。また、オープンAI社は2015年の設立以来、評価額が1570億ドル(約23兆5500億円)に高騰している。

どの企業も、政府の国防予算の一角をつかもうとしている。スペースX社とパランティア社は20年前から大規模な公的契約を獲得しているが、政府調達の経験が浅い企業もある。オープンAI社は今年、利用規約を更新し、自社のAIツールを軍事目的に使用することを明確に禁止しなくなった。

アメリカの国防調達は、ロッキード・マーティン社、レイセオン社、ボーイング社といった数十年の歴史を持つ少数の元請請負企業に有利で、時間がかかり、反競争的だと長い間批判されてきた。これらの巨大コングロマリットは通常、コストが高く、設計と製造に何年もかかる艦船、戦車、航空機を製造している。

シリコンヴァレーの急成長する防衛産業は、小型で安価な自律型兵器の生産を優先してきた。シリコンヴァレーの防衛産業は現代の紛争においてアメリカ同盟諸国をよりよく守ることができると主張している。

コンソーシアムの立ち上げに携わったある人物は、「国防総省の技術的優先事項を実行(execute the technical priorities of the Department of Defense)」し、「重要なソフトウェア能力の問題を解決(olve critical software capability problems)」するために、「産業界の足並みを揃える(aligning industry)」と説明している。

コンソーシアムに参加すると予想される技術グループ間の提携については既に合意されており、統合作業は直ちに開始される予定だ。

クラウドベースのデータ処理を提供するパランティア社の「AIプラットフォーム(AI Platform)」は今月、アンドゥリル社の自律型ソフトウェア「ラティス(Lattice)」と統合され、国家安全保障目的のAIを提供した。

同様に、アンドゥリル社はドローン防衛システムとオープンAI社の高度なAIモデルを組み合わせ、「空中からの脅威(aerial threats)」に関連するアメリカ政府との契約に共同で取り組んだ。

このパートナーシップに関するアンドゥリル社とオープンAI社の共同声明は、「アメリカ国防総省と情報機関が、世界で利用可能な最も先進的で効果的かつ安全なAI駆動技術を利用できるようにすることを目指す」と述べている。

アンドゥリル社、オープンAI社、スケールAI社は、コンソーシアムの創設についてコメントを拒否した。パランティア社、スペースX社、サロニック社はコメントの要請に応じなかった。

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●「シリコンバレーと決別した天才起業家、パルマー・ラッキーの現在」

フォーブス誌 2022年6月24日

Jeremy Bogaisky | Forbes Staff

https://forbesjapan.com/articles/detail/48340

https://forbesjapan.com/articles/detail/48340/page2

2014年にVR(仮想現実)テクノロジーを開発する「オキュラス・リフト(Oculus Rift)」をフェイスブックに30億ドルで売却したパルマー・ラッキー(29)は今、軍事テクノロジーのスタートアップ「アンドゥリル・インダストリーズ(Anduril Industries)」の創業者として注目を集めている。

2017年設立の同社は、これまで累計18億ドルを調達しており、フォーブスは現在のラッキーの保有資産を、フェイスブックから得た大金と合わせて14億ドル(約1830億円)と推定している。しかし、アンドゥリルは間もなく評価額80億ドルで、新たな調達を行うと報じられており、そうなれば、ラッキーの保有資産はさらに膨らむことになる。

かつてVRの神童と呼ばれた彼は、9月に30歳になる。

アンドゥリルは米移民税関捜査局(ICE)に、ドローンの映像とセンサーから得たデータで国境警備を行う「ヴァーチャル・ボーダー・ウォール」と呼ばれるシステムを提供している。これは、地上の赤外線センサーが捉えた映像を、ラティス(Lattice)と呼ばれる人工知能(AI)プログラムで分析し、適切な対応を行うシステムだ。

不審な動きを検知した場合はまず、Ghost(ゴースト)と呼ばれる監視用のドローンが飛び立ち、上空から詳細を把握する。フォーブスが確認したデモで、同社のシステムは不審なトラックから降りてきた男が、発射したドローンが中国製のDJI P4であることを突き止め、即座に攻撃用ドローンのAnvil(アンビル)を急行させ、DJI製ドローンを地上に叩き落とした。

「当社の攻撃用ドローンは、とんでもない速さで敵のドローンを撃墜する」と、自身のトレードマークであるアロハシャツを着たラッキーは話した。

今から8年前の彼はVR業界を率いる若き天才起業家として、フォーブスの表紙を飾るなど、多くのマスコミの注目を集めていた。しかし、2016年の大統領選挙でドナルド・トランプを支持したことをめぐる騒動の中で、彼はフェイスブックから解雇された。

■シリコンバレーとの決別

それから間もなく、ピーター・ティールらと組んで防衛関係のスタートアップを設立した彼は、左寄りのシリコンバレーに、きっぱりと分かれを告げた。アンドゥリルは、サンディエゴの米軍基地に近いカリフォルニア州のコスタメサに本社を構えている。

自身を批判する友人たちと別れたラッキーは今、自分が正しかったと感じているという。アンドゥリルは、ウクライナにもシステムを提供しており、一部の人々は彼に謝罪を申し出た。「彼らは今になってようやく、米国がより良い武器を持つことが、実はとても大事なことだと気づいたと」と彼は話した。

昨年の収益が推定15000万ドルのアンドゥリルは、国防総省が欲しがると思う武器や監視システムのニーズを先取りして、自社でそれを開発している。

「我々は、ペンタゴンが何かを必要とするとき、真っ先に思いつくような会社になりたい」と、ラッキーは話す。

アンドゥリルはまた、2019年に買収したゲームスタジオCarbon Gamesのソフトを改良して、複雑なシミュレーションツールを構築した。このツールは、国防総省に戦いのシミュレーションを行わせるもので、VRゴーグルと通常のスクリーンの両方で表示可能な「もしも」のシナリオを何千回も高速で実行することが可能だ。

■ホームスクールで育った天才

学校には通わずに、母親の指導のもとでホームスクールの教育を受けたラッキーは、父親の車の修理を手伝ったときにエンジニアリングに目覚めたという。カリフォルニア州ロングビーチの自宅ガレージで彼は、高出力レーザーや、電磁石を使ったコイルガンなどを製作し、10代半ばで古いゲーム機に最新の電子回路を搭載して、持ち運びができるように改良した。

ゲームへの関心はやがて、VRに移っていった。ソフトウェアで画像を操作すれば、高価で重い光学系を安価で持ち運びが可能なツールできることに気づいたラッキーは、弱冠16歳でVRヘッドセット「Oculus Rift」を開発。それがマーク・ザッカーバーグの目に留まり、2014年にフェイスブックに買収された。

その後、軍事関連のスタートアップのアイデアを思いついたラッキーは、取締役のピーター・ティールと、国防総省の最大の弱点がソフトウェアであるという意見で意気投合したという。

そして、2017年にフェイスブックを追放されたラッキーが、ティールが経営するパランティア(Palantir)の関係者と立ち上げたのがアンドゥリルだ。パランティアは、ラッキーを国防総省のハードウェア担当者として送り込む計画を立てた。

「エンジニアたちは、いつも刺激的なアイデアを提示するラッキーのことを気に入っている」と、元パランティア社員で現在はアンドゥリルの会長を務めるトレイ・スティーブンス(Trae Stephens)は話す。若く創造力あふれる彼は、ときに周囲を混乱させてしまうが、脇を固めるベテランたちが、暴走を防ぐ役割を果たしている。「彼は、誰かが適切にチャンネルを合わせてやれば、とんでもない力を発揮する」とスティーブンスは話した。

創業間もないアンドゥリルが税関・国境警備隊(CBP)に売り込んだのが、国境を違法に横断する人や車両を自動的に検出し、担当者たちを日常的なパトロール業務から解放するシステムだ。2020年に、CBPはアンドゥリルと最大25000万ドルの契約を締結し、今年2月現在で、メキシコとの国境の176の監視塔にそのシステムを配備している。

■数百億ドル規模の受注

同社は今年1月には、米特殊作戦司令部のドローン防衛を担当する契約を獲得し、10年間で10億ドル近い収益を見込んでいる。さらに大きなチャンスと呼べるのは、国防総省が導入を検討中の、すべての監視システムと兵器システムを統合して戦場を一望するためのシステムだ。このプログラムはJADC2Joint All Domain Command and Control)と呼ばれ、パランティアやシースリー・エーアイ(C3 AI)などの大手が数百億ドル規模の受注を争っている。

アンドゥリルは、同社のAIシステムがそれを成し遂げられると考えている。2020年に行われた空軍の試験で、同社のAIは飛来する巡航ミサイルを検知し、F-16やパラディン榴弾砲など複数の兵器システムに標的データを自動的に送って、ミサイルを破壊することに成功した。驚くべきことに、このシステムはたった一人の飛行士でそのミッションを成功させた。

昨年9月まで空軍の最高ソフトウェア責任者だったニコラス・チャイヤンは、「アンドゥリルのチームは間違いなくトップレベルだ」と断言する。チャイヤンは、統合参謀本部のサイロ化した組織が、JADC2のプロジェクトを破滅させるかもしれないと警告した後に、空軍を辞めていた。

しかし、仮にJADC2の契約を獲得できなかったとしても、ラッキーはさほど気にしないと述べている。すでに獲得済みの契約に加えて、アンドゥリルにはベンチャーキャピタルからの潤沢な資金がある。

「国防省が今考えるべきは、次のパルマー・ラッキーをどうやって見つけるかだ。19歳のときの私のように優れた技術と優れたアイデアを持つ人物を、彼らは探さなければならない。今のところ、そのあては全く見当たらないのだから」と、ラッキーは話した。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2023年12月27日に最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を刊行しました。アメリカ政治について2つの章で詳しく分析しました。2024年はアメリカ大統領選挙もあり、アメリカ政治にとって重要な年になります。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

著書『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』(2021年、秀和システム)と『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(2023年、徳間書店)で取り上げた、ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社の創業者にして、元米国防次官(国防総省ナンバー3)ミッシェル・フロノイが書いた重要な論稿をご紹介する。この論稿のもう1人の著者であるウェンディ・R・アンダーソンは、ビッグデータ分析業であるパランティア社の上級副社長を務めている。パランティア社は、フロノイが創設した、コンサルティング会社ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社の顧客だ。現在、アメリカ政府の国家情報長官(Director of National IntelligenceNDI)を務める、アヴリル・ヘインズは、ウエストエグゼク社在職中に、パランティア社のコンサルタント業務を行っていた。パランティア社の技術は、アメリカ政府の各情報・諜報機関と国防総省の対テロ対策に使用されている。パランティア社と国防総省は高度技術の提供契約を結んでいる。ウエストエグゼク社とジョー・バイデン政権にかかわる人脈については是非拙著を読んでいただきたい。

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ミッシェル・フロノイ

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アヴリル・ヘインズ

 民間のアトランティック・カウンシルが、アトランティック・カウンシルの国防技術革新採用委員会を設置し、中間報告書を発表した。この報告書を取りまとめたのが、ミッシェル・フロノイとウェンディ・R・アンダーソンだ。

彼女たちが取りまとめた内容は、以下の通りだ。国防総省が中国との競争に対応するために法的制限の緩和や予算データの改善を求めており、連邦議会にも新しいデジタル「ダッシュボード」の導入を提案している。国防総省内の官僚的なプロセスを合理化し、新たな兵器計画の立ち上げを促している。国防総省が技術革新を迅速に導入する能力不足に言及し、国防総省がソフトウェアの開発や取得において問題を抱えていると報告書で指摘している。

報告書は、連邦議会が主導する予算編成と計画プロセスに焦点を当て、国防技術革新ユニット(Defense Innovation UnitDIU)の役割拡大や運用実験との連携を強調している。アメリカのソフトウェアの優位性を活かすためには、国防総省全体で革新的なソフトウェアを採用し、従来の取得システムを超える必要がある。国防総省のチーフ・デジタル・AI局(CDAO)の設立や戦略資本局の活用を提案し、中国の脅威に対抗するためにソフトウェアの取得を加速させることが不可欠であると述べている。アメリカの戦闘力を維持するために、国防総省がソフトウェアの活用に注力する必要があり、議会と指導者が行動を起こすことが重要だ。そのためには連邦議会とホワイトハウスの指導力が必要だと主張している。

 国防総省は中国に対抗するために、最先端技術を導入して、アメリカ軍を増強すること、そのためには、国防総省により柔軟な予算運用が必要であり、そのためには国防総省により権限を持たせるべきだということになる。そして、民間の最先端技術開発を行っている各企業との協力関係を強化するということになる。これは、アメリカの「新・軍産複合体」づくりの一環であり、アメリカの産業政策の一環でもある。中国と対抗するために、アメリカは官民を挙げての「総動員」体制を取るということになる。

(貼り付けはじめ)

報告書では、「連邦議会は国防総省に武器や物資購入と予算編成の面で柔軟性を与えるべきだ」と主張(Congress should give Pentagon more flexibility in buying, budgeting, report urges

-マーク・エスパー元国防長官とデボラ・リー・ジェイムズ元空軍長官が共同議長を務めるアトランティック・カウンシルの国防技術革新採用委員会が報告書を発表し、国防に関する武器や物資取得を加速させるために政府の国防以外の諸機構における改革を奨励している。

シドニー・J・フリードバーグ・ジュニア筆

2023年4月12日

『ブレイキング・ディフェンス』

https://breakingdefense.com/2023/04/congress-should-give-pentagon-more-flexibility-in-buying-budgeting-report-urges/

ワシントン発。国防総省を改善するための動きは連邦議会から始まる。これこそが、マーク・エスパー(Mark Esper、1964年~、59歳)元国防長官(トランプ政権)とデボラ・リー・ジェイムズ元空軍長官が共同議長を務めるアトランティック・カウンシルの委員会の中心的主張である。

本日発表された委員会の中間報告書は、国防総省が中国と競争するために必要なスピードと規模で新技術を導入する前に、立法府は年度途中でのプロジェクト間の資金組み替えから新興企業との契約に至るまで、様々な分野で法的制限を緩和しなければならないと主張している。また、国防総省の年次予算要求において、より詳細でない予算データを連邦議会が受け入れることも求めている。

その見返りとして、連邦議会は新しいデジタル「ダッシュボード」を手に入れ、国防総省のアドヴァナ取得分析から最新のプログラム情報に直接アクセスできるようにする、というものだ。

報告書はまた、新たな兵器計画の立ち上げに必要な多くの公式要件を生み出す、悪名高い官僚的な、統合能力統合開発システム(Joint Capabilities Integration and Development System JCIDS)プロセスを回避して合理化するなど、国防総省自身が実行できる内部改革を促している。 ジェームズは本日、これらの勧告の1つである防衛技術革新ユニット(Defense Innovation Unit)の強化が既に先週国防総省によって実行されたことを指摘した。しかし、報告書でなされた10の広範な勧告のうち、9つは少なくとも、連邦議会における太陽を必要としている。

エスパーは本日午後の報告書発表の席で、「技術革新に関しては、アメリカは世界のリーダーである。私たちは世界の羨望の的だ。この国に技術革新の問題はない。しかし、国防総省がこの先端技術を迅速に導入する能力は、極めて不十分である。問題はそこにある」。

リーも同様に次のように述べた。「アメリカ合衆国には技術革新の問題がないということではない。しかし、国防総省内では技術革新の導入に関する明らかな問題を抱えている」。

国防総省が、重要な技術を試作品やパイロット・プロジェクトの段階から、官僚的ないわゆる死の谷(valley of death)を越え、大規模な製造と配備にこぎつけるのに苦労していることは、一般的な理解である。しかし、報告書の処方箋の中には、国防総省が直接関与しないものも含め、明白とは言い難いものもある。

例えば、報告書は連邦議会に対し、国防総省がよく利用するが運営はしていない、中小企業庁の中小企業技術革新研究(Small Business Innovation ResearchSBIR)助成金プログラムを改革するよう求めている。現在SBIRは、上場企業やヴェンチャーキャピタルからの出資が50%以上の小規模企業には申請を認めていない。しかし報告書は、この2つの条件によって、特にソフトウェア分野の研究開発新興企業の多くが除外されていると主張している。「これらの企業にSBIR補助金での競争を認めないことで、国防総省は産業基盤の中で最も技術力のある一角の技術競争を制限している」と報告書の著者は書いている。

しかし、報告書の提言の大部分は、議会が主導する予算編成と計画プロセスに焦点を当てたものである。エスパーとジェームズは序文で、5人のプログラム・エグゼクティブ・オフィサー(Program Executive OfficersPEO)に、各PEOが監督する複数の調達プログラム間で資金をシフトする権限を与えるパイロット・プロジェクト案を紹介している。これには連邦議会の承認が必要である。

報告書はまた、現在1700を超えるBLIPEが存在する小規模なプロジェクトが、予算内で独自の予算項目とプログラム要素を持つようになり、国防当局がそれらの間で資金を自由に移動できるようになった。この場合、国防総省は事前に許可を得なければならない現在のシステムではなく、30日以内に連邦議会に資金を戻すことができる。どちらの変更も、失敗したり行き詰まったりしたプロジェクトから、より将来性のある、あるいは緊急性の高い他のプロジェクトに資金を移動させることを、より簡単にかつ迅速にするものである。

なお、エスパーとジェームズは報告書の序文を書いたが、本文を書いた訳ではないし、必ずしも全ての項目を支持しているわけでもない。そのため、小さな字で 「本中間報告書に示された分析および提言は執筆者個人の見解であり、必ずしも委員会の見解を反映するものではない」と断り書きが入っている。

これらの執筆者は、シンクタンク所属の研究者で元国防総省高官からコンサルタントに転身したホイットニー・マクナマラ、MITREのソフトウェア取得専門家であるピーター・モディリアーニ、ジョージ・メイソン大学の研究員時代に委員会のために働いたが、その後連邦上院軍事委員会のスタッフになったエリック・ロフグレンである。

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決定的に重要なこの10年間においてアメリカのソフトウェアの優位性をどう活かすか(How to leverage America’s software advantage in the decisive decade

ミッシェル・フロノイとウェンディ・R・アンダーソンは、この新しい論説記事の中で、国防総省がソフトウェアの開発と取得を加速させる方法についてのヴィジョンを述べている。

ウェンディ・R・アンダーソン、ミッシェル・A・フロノイ筆

2023年6月13日

『ブレイキング・ディフェンス』

https://breakingdefense.com/2023/06/how-to-leverage-americas-software-advantage-in-the-decisive-decade/

アトランティック・カウンシルは今年4月、国防総省とそのパートナー機関が技術取得のスピードアップを図るために取るべき措置を取りまとめた新しい報告書を発表した。以下の論説では、その報告書の執筆者の2人、ミシェル・A・フロノイとウェンディ・R・アンダーソンが、ソフトウェア取得をめぐる問題をどのように解決すべきかについて、さらに詳しく述べている。

ジョー・バイデン大統領の国家安全保障戦略(National Security Strategy)は、2020年代を「決定的に重要な10年間(decisive decade)」と呼んでおり、ウクライナにおけるロシアの侵略や台湾に対する中国の脅威の増大によって、そのことが強調されている。しかし、アメリカの国家安全保障に必要な多くの主要防衛装備計画(major defense acquisition programs)は、今後10年間で実現される予定はなく、各軍は2030年代まで、これまでのレガシー・プラットフォームに依存し続けることになる。

このギャップを埋める1つの方法は、国防総省全体で革新的なソフトウェアを採用し、活用することである。ソフトウェアは、アメリカ軍が既存のプラットフォームから新たな能力を引き出すと同時に、信頼できる安全な意思決定のスピードと資源配分の効率を高めるのに役立つ。

しかしながら、大規模で精巧な兵器システム用に設計された現在の取得システムは、ソフトウェア開発や「サーヴィスとしてのソフトウェア(software as a service)」モデルの活用に最適化されていない。また、従来の国防総省のソフトウェア取得は、しばしば苦痛を伴うほどの時間がかかり、エンドユーザーから切り離され、到着時には時代遅れになっている。

国防総省のソフトウェアへの取り組み方について、レガシー・システムを超える時が来た。今後、国防総省は、軍がソフトウェアを迅速に実戦投入し、テストやユーザーからのフィードバックによって継続的に改善できるようなプロセスを導入すべきである。ソフトウェアを多用するシステムは、運用上のニーズや脅威が発生した場合に対応できるよう、迅速に更新されるべきである。

ここ数年、いくつかの進展があった。国防革新会議(Defense Innovation Board)と国防科学会議(Defense Science Board)の両方が、ソフトウェア取得への新たなアプローチを求めており、その結果、ソフトウェア取得経路(software acquisition pathway)が創設された。2022年には、キャスリーン・ヒックス国防副長官が国防総省ソフトウェア近代化戦略(Department of Defense Software Modernization Strategy)に署名し、今年3月には実施計画が承認された。ソフトウェア取得経路は、迅速かつ反復的な能力提供を可能にするため、ソフトウェア開発に安全性テストを統合することで、従来の官僚主義的な障害を克服しようとするものである。

しかし、これはまだ有意義な形で実施されていない。今こそ、現在の勢いを利用して、ソフトウェアの採用を数十のプログラムから省庁の隅々まで確実に拡大する時である。

これが、私たちがアトランティック・カウンシルの「国防技術革新採用委員会(Commission on Defense Innovation Adoption)」に参加している理由の一つだ。先月、同委員会は、国防総省が最先端技術を採用し、運用ソリューションを迅速かつ大規模に戦闘員に提供する能力を加速させるための10の提言を強調した中間報告書を発表した。

最初の提言のひとつである国防技術革新ユニット(Defense Innovation UnitDIUの役割拡大は、既に部分的に実施されている。4月、ロイド・オースティン国防長官は、DIUを同長官直属に昇格させた。これは有望なスタートである。私たちの報告書は、DIUが国防総省全体でソフトウェアを含む商用技術の効果的な採用と拡大のための中心的な接点として機能するよう、適切な資源を確保することを勧告している。

DIUは、ソフトウェア取得経路のような既存の権限を活用するための組織的な擁護者となり、営利企業が国防総省とビジネスを行う方法を知るための調整機関となることができる。DIUはまた、サーヴィスおよび防衛機関が、商用ソリューションを購入するための方法を活用し、可能な限り共通技術を活用するよう努めるべきである。同時に、多くのソフトウェア企業が国防総省とビジネスを行う際に直面する障壁(クラウド環境へのアクセス、データ権利契約、施設や職員のクリアランスの確保など)を減らすことも重要である。

また、運用実験を獲得成果に結びつけることも極めて重要である。有望な技術が演習で実証されても、取得が遅れたり、まったく取得されなかったりすることが発生することが多い。アメリカ議会は、環太平洋合同演習や、その他の合同演習・サーヴィス関連演習のような、新しい技術やソフトウェア・アプリケーションをテストすることを目的とした主要な演習で実証される、運用上適切で成熟した商用技術のスケーリングのための資金を承認するよう勧告する。この資金は、有望なソリューションのより迅速な生産と実戦配備を可能にするため、連邦議会が提供したより柔軟な取得権限を採用するよう訓練され、インセンティヴを与えられた人員を擁するプログラム実行局または組織に向けられるべきである。

アメリカ会計検査院(Government Accountability OfficeGAO) は、国防総省のチーフ・デジタル・AI局(CDAO)は省全体のAI取得戦略を策定すべきであり、軍サーヴィスもAI取得プロセスをナビゲートするための独自のガイダンスを策定すべきであると述べている。

この資金は、民間資本を活用して生産と規模拡大を支援することができる、新設の戦略資本局(Office of Strategic Capital)を通じた融資保証の利用とマッチングされるべきである。この提言は、今日戦闘指揮官が直面している深刻な作戦上の課題に対する重要な解決策の獲得を劇的に加速させるために利用できる。

革新的なソフトウェアの取得を加速させることは、この10年間、アメリカの戦闘力を維持する上で極めて重要である。現在の課題は、アメリカの民間部門がこの技術の生産に苦労していることではなく、国防総省がこの技術を迅速かつ効果的に活用するのに苦労していることである。中国が2027年までに軍事近代化計画を完了させることを目指しているため、時間は限られている。幸いなことに、ソフトウェアの採用は、議会と国防総省の指導者が今行動すれば、実質的な進展を迅速に実現できる分野の一つだ。

ウェンディ・R・アンダーソン:パランティア社上級副社長(連邦政府、国家安全保障担当)。故アシュトン・カーター元国防長官首席補佐官を務めた。

※ミッシェル・A・フロノイ:ウエストエグゼク社共同創設者・経営パートナー。元国防次官。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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