古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:ビル・キャシディ

 古村治彦です。

 ドナルド・トランプ大統領が共和党のビル・キャシディ連邦上院議員(ルイジアナ州選出)と激しい言い争いになったことについてこのブログで昨日書いた。キャシディ議員は、イラン戦争停戦決議に共和党から賛成に回った4名の上院議員のうちの1人だ。キャシディ議員はトランプ大統領に対して長年にわたり批判的であり、2021年の弾劾裁判で、有罪に賛成票を投じており、トランプとは「犬猿の仲」だった。

 キャシディ議員は今年11月の中間選挙で改選となるということで、共和党予備選挙に立候補していた。トランプ大統領はルイジアナ州選出のジュリア・レットロー連邦下院議員に上院議員選挙への立候補を促し、支持を表明した。これは同時に現職のキャシディ議員を支持しないということになった。そして、ルイジアナ州選出連邦所運議員選挙の共和党予備選挙が実施され、レットロー議員が45%、ジョン・フレミング州財務長官が28%、キャシディ議員が25%の得票率となり、現職のキャシディ議員は惨敗した。共和党優勢州でのトランプ大統領の影響力のすさまじさを改めて見せつける結果となった。

 トランプ大統領はイラン戦争の失敗もあり、現在、支持率が低迷している。そのあおりを受けて、11月の中間選挙での共和党の苦戦が伝えられている。共和党の候補者になるためにはトランプ大統領の支持が必要であるが、本選挙(民主党の候補者と戦う)では、トランプの支持が足枷になる可能性もある。それでも最初から共和党が勝利を確実にしている共和党優勢州ではトランプ支持が絶大な効果を発揮する。

 下記論考では、大統領の影響力について、トランプ大統領と、フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領を比較している。ルーズヴェルト大統領は社会主義に近い、リベラルな政策を実施したことで知られているが、そのために、いわゆるニューディール連合を形成しようとした。リベラルな議員たちを多く当選させようとした。しかし、民主党の地盤は南部である。南部には強固な保守イデオロギーを持つ議員たちが多くいた。ルーズヴェルト大統領は彼らをリベラル派に取り換えようと、トランプと同じような動きをしたが、ルーズヴェルト大統領はトランプ大統領ほどにはうまくいかなかった。有権者が地方政治への介入を嫌ったということが理由に挙げられているようだ。トランプ大統領は、「党内粛清力」だけならば、歴代トップ3の評価になるルーズヴェルト大統領を上回るということになる。

 ルーズヴェルト大統領の考えはその後、民主党に引き継がれ、良い評価、悪い評価それぞれあるが、リベラル政党となった。2016年にドナルド・トランプが大統領に当選し、共和党は金持ちのための政党から変質しつつある。これまで民主党を組合関連で応援していた白人労働者たちが支持するようになった。また、特に共和党優勢州で強固な支持基盤もある。これからトランプの「遺産」がどのようになるかということが検証され、評価されていくことになるだろう。

(貼り付けはじめ)

ドナルド・トランプはフランクリン・D・ルーズヴェルトができなかったことをやっている(Trump Is Doing What FDR Could Not

-しかし、トランプ大統領による党内粛清の成功は長期的には共和党にとって大きな代償となる可能性がある。

ジュリアン・E・ゼリザー筆

2026年6月8日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/06/08/trump-republican-party-purge-fdr/

ドナルド・トランプ大統領は苦闘している。支持率は過去最低を記録し、2024年の大統領選挙で支持基盤を構築した主要有権者層、特にラテン系有権者からの支持も急激に低下している。彼は、生活費の高騰や人工知能が中流階級の雇用に及ぼす脅威など、勤労しているアメリカ人にとって最も重要な問題に目を向けようとしない、あるいは向けることができないでいる。あらゆる指標において、トランプ政権は、来る中間選挙で共和党が連邦上院を含む連邦議会の過半数を維持できる見込みを著しく低下させている。共和党にとって、大統領以上に大きな問題となっているものはない。彼らを救う唯一の道は、選挙区の再編成、投票制限、そして都市部への連邦軍の駐留といった手段が、民主的な意思の自然な流れを覆すことだろう。

しかし、トランプは依然として極めて強力な党指導者である。彼は共和党内で確固たる支持基盤を維持し、政敵に閥を与える能力を繰り返し示してきた。近年の予備選挙では、彼に反抗したと彼が考える複数の共和党現職連邦議員を落選させることで、その強さを改めて示した。

インディアナ州では、トランプの州議会選挙への介入が、選挙区再編要求に応じなかった共和党現職議員の落選につながった。ケンタッキー州では、トランプは反対運動を組織し、トーマス・マッシー連邦下院議員の予備選敗北を確実にした。ルイジアナ州では、ビル・キャシディ連邦上院議員も敗北した。キャシディは医師であり、ロバート・F・ケネディ・ジュニアが医療承認済みのワクチンを執拗に攻撃していたにもかかわらず、ケネディを保健福祉長官の承認に賛成した。

テキサス州の共和党連邦上院予備選挙では、トランプの支持が、スキャンダルにまみれたケン・パクストン州司法長官の勝利を確実なものにした。多くの共和党員は、民主党のジェイムズ・タラリコに勝つ可能性はコーニンの方がはるかに高いと考えていたにもかかわらず、このような結果になった。

言い換えるならば、トランプは党内粛清(a primary purge)を敢行し、成功した。彼は党をしっかりと掌握しており、政治的リスクを顧みず、党を思いのままに操れることを証明した。共和党にとってのパラドックスは、党の利益を顧みず、党の政治的イメージを自らも引きずり下ろしている党の指導者に、依然として依存せざるを得ないという点にある。

トランプが党をいかに支配しているかを理解するには、1938年の中間選挙を振り返ることが有効だ。当時、アメリカ史上最も影響力のある大統領の1人であるフランクリン・D・ルーズヴェルトは、民主党の方向性を統一することに失敗した。ルーズヴェルトは、ニューディール政策を阻害する保守的な南部出身議員たち(conservative Southern legislators)を民主党から排除しようとしたが、結果的に敗北を喫し、まさに阻止しようとしていた勢力を勢いづかせてしまった。

ルーズヴェルトが、自身の政策を妨害する党内の南部出身連邦議員たちに立ち向かうことを決意した時、2期目の任期中だった。1936年以降、ルーズヴェルトは勢いに乗っていた。共和党のアルフ・ランドンを圧倒的な勝利で破り(連邦下院で334対88、上院で77対16の多数派)、ニューディール連合(New Deal coalition)を確固たるものにし、連邦政府を大幅に拡大する一連の革新的な法案を連邦議会と協力して可決させた。

しかし、こうした立法実績を築くにあたり、ルーズヴェルトは民主党内の深い分裂に常に対処しなければならなかった。民主党は扱いにくい連合体(an unwieldy coalition)だった。社会保障ネットの整備、産業別労働組合との連携、経済の行き過ぎた行為の規制を政府に求める北部リベラル派(Northern Liberals)、人種関係への干渉を防ぐためにこれらのプログラムの運営を自分たちで管理できる限り連邦政府の支援を受け入れる南部民主党員(Southern Democrats)、20世紀初頭に北部の大都市に移住してきた労働者階級や少数派移民、知識人や進歩主義者、そしてリンカーンの党から離れ始めていた黒人有権者など、様々な勢力が入り混じっていた。

南部民主党員は、1936年の勝利においてこれらの派閥が果たした影響力に動揺したものの、連邦下院と連邦上院の主要委員会を多数支配していたため、党内で不均衡な権力を握っていた。彼らはニューディール政策の多くを支持していた。貧しい白人農業コミュニティは、連邦政府の支援を最も必要とする地域の1つだったからだ。しかし、連邦政府が労働力を管理することや、地域における労働組合の結成を容認するような政策には断固として反対した。例えば、家事労働者や農業労働者が当初社会保障制度から除外されたのは、これが大きな理由の1つだった。

南部の白人民主党員は、大統領とその政策に対してますます反対の姿勢を強めていった。1937年、彼らはルーズヴェルト大統領がニューディール政策に比較的寛容な判事を最高裁判事に加えることで最高裁判所を拡大しようとする、いわゆる「裁判所詰め込み計画(court-packing plan)」に最も強く反対したグループの1つだった。産業別組合会議(the Congress of Industrial OrganizationsCIO)が南部労働者の組織化に本格的に取り組み、民主党指導部が南部の有力候補であるミシシッピ州のパット・ハリソンではなく、ケンタッキー州のアルベン・バークリーを連邦上院多数党(民主党)院内総務に選出したことで、緊張はさらに高まった。ホワイトハウスがバークリー支持を議員たちに圧力をかけた結果、ハリソンはわずか1票差で敗れた。「私たちはアメリカを巡る大いなる戦いに身を投じている。境界線は引かれた」とノースカロライナ州選出のジョサイア・ベイリー連邦上院議員は警告した。「アメリカの社会主義勢力は社会党だけに留まらない」。ルーズヴェルト大統領はヘンリー・モーゲンソー財務長官に対し、南部派が「保守民主党(Conservative Democratic Party)」の結成を目指していると伝えた。モーゲンソー長官もこれに同意し、「戦いと粛清が必要だ(There has got to be a fight and there has got to be a purge)」と述べた。

ルーズヴェルト大統領は自ら事態の解決に乗り出すことを決意した。大統領は通常、党の予備選挙には介入しないものだが、ルーズヴェルトは党が右傾化するのを防ぐために必要だと考え、介入を選んだ。1938年6月の炉辺談話(a fireside chat)で、彼はアメリカ国民に対し、多くの民主党予備選挙は「一般的にリベラルと保守に分類される2つの思想潮流(between two schools of thought, generally classified as liberal and conservative)」の衝突を中心に展開されるだろうと語った。「民主党の党首(head of the Democratic Party)」として、ルーズヴェルトは「1936年の民主党綱領に示された、明確にリベラルな原則宣言」を擁護することが自分の責任だと説明した。

ルーズヴェルトは、ジョージア州のウォルター・ジョージ、サウスカロライナ州のエリソン・“コットン・エド”・スミス、メリーランド州のミラード・タイディングス、アイオワ州のガイ・ジレットなどの民主党連邦議員に加え、連邦下院規則委員長を務めていたニューヨーク州のジョン・オコナーという、問題のある北部民主党議員を破るために選挙運動を展開した。彼は全ての保守派を攻撃した訳ではないが、数人の保守派に勝利することで、党内の保守派に対し、彼にもっと従わなければならないという強いメッセージを送ることができた。これは、彼が最高裁判事の増員をちらつかせた後、最高裁がより彼に同情的な判決を下すようになったのと同様の効果を狙ったものだった。

大統領は遠慮なく行動した。ジョージア州バーンズビルで行われた、新たな農村電化計画の開始を祝う式典で、FDRはジョージの実績を公然と批判し、もし可能であればジョージの対立候補に投票すると述べた。この式典には、5万人以上がゴードン・インスティテュート・スタジアムに詰めかけた。ジョージが怒りを隠そうと前を見つめる中、ルーズヴェルトはこう言い放った。「私の旧友であり、この州選出の連邦上院議員である彼は、私の判断では、リベラルな思想の持ち主とは到底言えない。したがって、彼が長年連邦上院議員を務めてきたという主張は、全く説得力に欠ける。」

彼は他のいくつかの州でも同様の発言をした。サウスカロライナ州への列車旅行の途中、ルーズヴェルトは「1日50セントで生活できる家族や人はいないと思う」と述べた。これは、ルーズヴェルトの最低賃金法案に反対し、その立場を説明する際に「サウスカロライナ州では1日50セントで生活できる」と述べていたスミスへの暗黙の批判だった。

ミシガン州選出の共和党連邦上院議員アーサー・ヴァンデンバーグは、「アメリカに起こったこの『粛清(purge)』は、極めて不吉な意味合いを持つ」と警告した。「政治指導者が同情的な支持者を求めるのはよくあることだが、このいまだ自由な共和国の大統領が、立憲政府の立法府と司法府を支配しようとするのは全く別の問題となる」。

スーザン・ダン著『ルーズヴェルトの粛清(Roosevelt’s Purge)』によれば、この一連の取り組みは全体的に拙劣だった。ルーズヴェルトは一貫性のない計画で場当たり的な戦いを展開し、この取り組みを監督した「粛清委員会(elimination committee)」も機能不全に陥った。さらにダンは、アメリカ国民は地方選挙への大統領の介入を望んでいなかったと指摘している。

この取り組みはルーズヴェルトにとって良い結果にはならず、彼は大統領権限の限界を痛感することになった。ルーズヴェルトが選挙戦で対抗した候補者のうち4人が当選した。大統領が唯一成功を収めたのは、ニューヨーク州のオコーナーに対する選挙戦だけだった。

オコーナーの失脚は、ルーズヴェルトが大敗したというメディアの報道を覆すには至らなかった。南部民主党は中間選挙で非常に好成績を収め、共和党も連邦下院(81議席)と連邦上院(8議席)の両方で議席を大幅に増やした。その後、保守派連合が出現した。南部民主党員と共和党員によるこの同盟は、ルーズヴェルトの国内政策への野望、そしてより広範なリベラルに対する防波堤として、1960年代を通じて機能することになる。

​​ルーズヴェルトは自身の決断を擁護し続けた。1941年の『コリアーズ』誌のインタヴューで、ルーズヴェルトは「私が最も関心を寄せていたのは、民主党と共和党が互いに単なるつまらない政党にならないようにすることだった。私は、民主党がアメリカ合衆国において、自由主義的で、未来志向的で、進歩的な政党であり続けることを何よりも望んでいた」と述べている。

トランプは党指導者として、はるかに手強い手腕を発揮してきた。もちろん、彼の成功の多くは、1970年代以降、民主、共和両党が内部的に均質化してきたという事実に基づいている。ルーズヴェルトにとって厄介な存在だった南部民主党員は、1990年代以降、大部分が共和党員となった。今日、両党には1930年代のような内部分裂は存在しない。さらに、大統領が予備選挙に影響を与えるために利用できる手段、例えば政治活動委員会(PAC)、ソーシャルメディア、高度なコンピューターデータ分析などは、88年前には存在しなかった。

しかし皮肉なことに、1938年の敗北にもかかわらず、ルーズヴェルトは最終的に、より強固な民主党連合の構築に貢献したのである。時が経つにつれ、党内のリベラル派は勢力を増し、1960年代には、投票権法の成立や1965年のメディケア創設など、いくつかの主要な問題において南部の抵抗を打ち破ることに成功した。ルーズヴェルトはアメリカ政治において深く尊敬される人物であり続けたため、民主党は彼とその遺産との結びつきによって、数十年にわたり党の地位を高めてきた。

一方、トランプは、極めて不人気な指導者と政策に党を縛り付けてしまった。共和党は今や、個々の連邦議員がトランプ大統領の支配から容易に抜け出すことができない状況に陥っている。もし抜け出そうとすれば、次の選挙での敗北はほぼ確実となる(ワイオミング州のリズ・チェイニーの例を見て欲しい)。トランプは共和党の長期的な将来をほとんど顧みず、短期的にも長期的にも党に害を及ぼすような行動を厭わない。

今日に至るまで多くの民主党員がルーズヴェルトの遺産を誇り高く主張しているのに対し、共和党員が数十年後もトランプを同じように称えることができるかどうかは全く不透明である。むしろ、彼らは、党内での地位を利用して意思決定を行い、内部抗争に巻き込まれた、並外れた影響力を持つ人物を振り返ることになるのかもしれない。その人物は、共和党が長期的なヴィジョンを持ち、広範な共和党連合の構築を目指し、永続的な足跡を残す法案に注力する指導者に運命を委ねていれば築けたであろう潜在的な優位性を損なった。ルーズヴェルトの直感は、今なお絶大な人気を誇る政策を生み出し、民主党が支持基盤を頼りにできる理由の1つとなっている。数年後、共和党も同じことをするだろうか?

※ジュリアン・E・ゼリザー:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。プリンストン大学歴史学・公共問題担当教授。ニュースを多角的に捉えるニュースレター「ザ・ロング・ヴュー」の著者。彼が編集した新刊『ジョセフ・R・バイデン・ジュニア大統領:初の歴史的評価(The Presidency of Joseph R. Biden Jr.: A First Historical Assessment)』は、プリンストン大学出版局から47日に刊行された。Xアカウント:@julianzelizer

(貼り付け終わり)

(終わり)
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 古村治彦です。

 アメリカ連邦議会の上下両院で、イラン戦争停止を求める決議案が可決された。この決議案には法的拘束力はないが、アメリカ国内の民意を示すものとなった。連邦上院では現在、トランプ大統領の所属する共和党が過半数の議席を握っており、否決することもできたが、共和党から4名の上院議員が賛成に回り(民主党からは1名が反対に回った)、50対48で可決となった。連邦下院ではすでに可決されていたので、連邦上下両院での可決となった。各種世論調査では、アメリカ国民の6割がイラン戦争に反対しており、決議可決は民意を示すものとなったが、トランプ大統領にとっては痛手となった。その後、トランプと上院議員たちとの昼食会が開かれ、その場で、ビル・キャシディ連邦上院議員(ルイジアナ州選出、共和党)との激しい言い争いとなった。

 キャシディ議員は「戦争は4週間で終わると言いながら、4カ月たっても終わっていない。何が起きているかを国民に示すべきだ」と発言し、トランプ大統領は「あんたは敗者だ」と発言した。キャシディ議員は今年11月の中間選挙で改選となるので、再選を目指して、共和党予備選挙を戦っていたが、トランプ大統領が支持する候補者に敗れて、共和党の候補者になれなかった。両者は大声で言い合いを展開することになった。キャシディ議員はその後、「適切な対応ではなかった(not appropriate)」と発言し、「It’s the Irish in me」と述べた。

 「It’s the Irish in me」という言葉は「これは私の中にあるアイルランド人の血がそうさせるんだ」という意味になる。アイルランド系のイメージは、「大酒飲みで喧嘩早い」というものだ。キャシディ議員は喧嘩になってしまったのは、自分の中にあるアイルランド系の血がそうさせたのだということを述べたことになる。大酒飲みも喧嘩早いもよいことではないが、一種、これらを誇るときにも使われる表現のようだ。「自分は戦う男だ」ということを強調したかったのだろうと思う。

 ドナルド・トランプ大統領の影響力は大きい。彼が気に入らない議員には指示を与えず、対抗馬を応援することで、議席を奪うということができる。歴代でもこれほどの影響力を持った大統領はいなかっただろう。トランプ大統領は独裁的な力を持つほどになったと言われるが、アメリカは「三権分立(Separation of Powers)」の国であり、立法府、行政府、司法府がお互いに「牽制と均衡(check and balance)」を行うように設計されている。従って、トランプ大統領にフリーハンドが与えられている訳ではない。そのことは以前にこのブログの記事でも書いた。
 ※古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ 2026年06月09日 ドナルド・トランプが大統領になってもアメリカの権力分立は一面ではきちんと機能している↓ https://suinikki.blog.jp/archives/90549042.html 2026年06月09日 ドナルド・トランプが大統領になってもアメリカの権力分立は一面ではきちんと機能している↓

 アメリカとトランプ大統領はイラン戦争で大きくつまずいた。和平交渉もアメリカのペースでは進まない。イラン戦争はアメリカの敗北ということになる。その尻拭いをさせられる世界は良い迷惑である。

(貼り付けはじめ)
トランプ氏、共和党議員と怒鳴り合い イラン対応批判に激怒

毎日新聞 6/25() 10:01配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/76cf37e1ce39102d14fcd11d9739d1c18cb11d53

 トランプ米大統領は24日、連邦議会議事堂であった与党・共和党議員の昼食会に出席した。米メディアによると、トランプ氏は前日に上院が可決した対イラン軍事行動からの米軍撤収を求める決議案について不満を表明し、出席した議員と怒鳴り合いの口論になったという。

 会合は非公開で行われた。報道によると、トランプ氏と口論したのはカシディ上院議員で、会合後の取材に当時の状況を説明した。カシディ氏は民主党主導の決議案に共和党から同調した4人のうちの一人。

 米議会専門紙ヒルによると、決議案への支持をなじるトランプ氏に対し、カシディ氏が立ち上がって「あなたは米国民に何が起きているのか話していない。(戦闘は)4週間のはずだったのに、4カ月も続いた」などと反論した。激怒したトランプ氏は「座れ」「お前は選挙に負けた」などと罵倒して言い争いになったという。

 トランプ氏はその後、記者団に「素晴らしい会合だった」と主張する一方、「好ましくない人たちもいる」と述べて不快感を示した。トランプ氏は会合前に投稿した自身のソーシャルメディアで、決議案を「無意味だ」と切り捨てる一方、賛成に回った共和党議員たちが「私の仕事をより難しくしている」と怒りをあらわにしていた。

 トランプ氏は11月の中間選挙に向けて南部ルイジアナ州で先月行われた共和党の上院選予備選で自身に忠実な新人候補を支援し、カシディ氏を落選に追い込んだ。カシディ氏は連邦議会襲撃事件をめぐるトランプ氏の弾劾裁判(2021年)で有罪を支持し、トランプ氏の不興を買っていた。【ワシントン金寿英】
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米上院、対イラン戦争停止の決議案を初可決 両院そろってトランプ政権を批判

BBC JAPAN

2026624

サリーン・ハベシアン

https://www.bbc.com/japanese/articles/c802gd4nxvdo

米連邦議会上院は23日、ドナルド・トランプ大統領に対し、イランでの戦争を停止するか、軍事行動を継続する前に議会の承認を求めるよう指示する決議案を可決した。上院は与党・共和党が過半数を占めている。

決議案は賛成50、反対48で可決された。共和党議員の数人が民主党議員に同調し賛成に回った。議会として超党派で、イランとの紛争と、4月に合意した停戦に対して懸念を示す格好となった。

ただ、この決議は象徴的な意味合いが強い。これで上下両院での可決となったが、トランプ氏に送られ検討されることはなく、法的拘束力ももたない。

米国民に不人気な紛争が5カ月目に入ろうとするなか、共和党議員らは、トランプ氏が先週イランと合意した和平計画に対し懐疑的な見方を示している。

決議は「戦争権限法」に基づくもの。同法が1973年に制定されて以降、大統領に軍事行動の終結を指示する両院一致決議案が、連邦議会の両院で承認されたのは初めて。

両院一致決議は、大統領の署名を経て法律となる立法行為と異なり、議会の意向や意思を表明するもの。2019年には、イエメン内戦における敵対行為から米軍を撤退させることを求めた両院一致決議案が可決されたが、当時1期目のトランプ大統領は拒否権を行使した。

中東アナリストのローラ・ブルーメンフェルド氏は、今回の決議について、「法的拘束力がないため、手かせをはめるというより、手首を軽くたたく程度」とBBCにコメント。ただ、「米国民の心情を反映したものではある」とした。

アメリカでは、ガソリン価格の高騰を受け、イランとの戦争に対する不支持が広がっている。この日の両院一致決議案の可決は、戦争を終わらせるようホワイトハウスに圧力を強める点で重要な意味をもつ。

同様の決議案は下院でも今月初旬、215208の賛成多数で可決された。共和党の4議員が民主党の全議員に加わって賛成した。

ホワイトハウス関係者は、イランとの間では47日に停戦で合意しており、米軍が撤退すべき敵対行為は存在しないとBBCに話した。また、決議案が上院で可決されたのは、共和党のミッチ・マコーネル、デイヴ・マコーミック両議員が欠席していたためだとした。

共和党から決議案に賛成したのは、ランド・ポール、リサ・マコウスキー、スーザン・コリンズ、ビル・キャシディの4上院議員。一方、民主党からはジョン・フェッターマン上院議員が唯一、反対に回った。

●共和党内の分裂が明らかに

今回の決議案の可決は、中間選挙を11月に控えるなか、トランプ氏を支える共和党で内部分裂があることを示す最新の事例となった。中間選挙では、共和党が両院で過半数を維持できるかが決まる。

共和党では最近、一部の議員がトランプ氏にあらがう動きを見せている。政権の意向に逆らって、「反武器化」基金の設立案に反対したり、ウクライナ支援を承認したりしている。

この日の決議案の採決は、アメリカとイランの戦争が始まって以降、戦争権限をめぐって民主党が上院で実施に持ち込んだ10回目のものだった。

同じ日、国防総省は議会に対し、約800億ドル(約13兆円)の予算を求めた。大部分はイランとの戦争費用に充てられる見通し。

連邦法の戦争権限法は、軍事行動を60日以上継続するには議会の承認が必要と定めている。アメリカとイスラエルは、イランへの空爆を228日に開始。ただしトランプ政権は、戦争期間のカウントは4月の停戦でいったんリセットされたと主張している。

政権はまた、国家安全保障を理由に、議会承認が必要になる期限を30日間延長もできる。

アメリカとイランは現在、停戦の継続で合意している。両国大統領が先週署名した覚書に基づき、敵対行為の終結に向けた協議を開始している。

覚書に基づき、両国の間では、イランの核開発計画の終了に関するより広範な合意のために60日間の交渉期間が設定されている。

(英語記事 Congress passes war powers measure for first time, rebuking Trump's war with Iran

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