古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:ロナルド・レーガン

 古村治彦です。

 2024年7月13日、ペンシルヴァニア州バトラーで開催の選挙集会で演説中だったドナルド・トランプ前大統領が銃撃を受け、右耳を負傷するという事件が起きた。会場外の建物の屋根から銃撃した容疑者は射殺され、集会参加者1名が死亡、2名が重傷を負ったと報道されている。トランプは直接銃弾を受けたのではなく、演説で使用していたテレプロンプターに銃弾が当たり、プロンプターの破片が右耳にあたったという情報もある。トランプにはシークレットサーヴィスが駆け寄り盾となって、そのまま自動車まで運ばれ、会場を後にした。トランプ陣営は共和党全国大会には予定通り出席すると述べているので、重篤な負傷ではないということのようだ。

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 今回の銃撃でトランプは命拾いをしただけではなく、大統領選挙を有利に運ぶ契機になった。私は、トランプを歴代大統領の中でも人気の高いロナルド・レーガン元大統領に擬する動きが出て、「2024年の大統領選挙を1980年の大統領選挙の再来にしよう」という動きが出てくると考える。トランプの選挙運動や大統領職の理想像はレーガンである。そのことは彼も認めているし、キリスト教右派的、保守的な価値観を前面に押し出しての選挙公約を掲げて選挙戦を戦っている。今回の銃撃を受けて、「トランプはレーガンの再来」というキャンペーンが行われるだろう。
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 考えてみると、トランプとレーガンは共通点が多い。もともとは民主党員だったが共和党員になった。自分たちは離婚をしたり、女性問題があったりでとても模範的なキリスト教徒ではないのに、中絶や同性婚、政敵少数者に対しては寛容ではない保守的な価値観を掲げて、キリスト教右派を岩盤支持層としていること、国外に大きな敵を設定していること(レーガンはソ連、トランプは中露)といったことが挙げられる。更に言えば、2人とも銃撃を受けたが生き残った。このことから出てくる「不死身の強い大統領」というイメージが非常に重要だ。星条旗を背景に、トランプが血を流しながら拳を突き上げる写真は、硫黄島で星条旗を掲げるアメリカ兵士の写真(銅像になっている)に匹敵する時代を象徴する写真となる。そして、この力強さというメッセージは、高齢問題もあって撤退圧力を受けているジョー・バイデン大統領にとっては強烈なパンチとなる。

 そして、トランプ陣営は2024年の大統領選挙を1980年の大統領選挙の再現にしようという訴えも行うだろう。1980年の大統領選挙では、民主党の現職大統領ジミー・カーターが共和党のロナルド・レーガンに敗れた。イランのテヘランのアメリカ大使館での人質事件の解決に失敗し、事件が続いていたカーターに対しては弱腰、無能という批判が集まり、キリスト教右派の選挙応援を受けて、共和党が苦手にしていた南部でもレーガンが勝利し(カーターは南部ジョージア州出身だったが敗れた)、大統領選挙で圧勝した。バイデンをジミー・カーターに擬し、トランプをロナルド・レーガンに擬すという動きが出るだろう。今回の事件は大統領選挙の行方を決めてしまうほどのインパクトがあった。
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 更に言えば、容疑者の銃声がアメリカの内戦状態を引き起こす可能性があると私は考えている。今回の銃撃を受けて、アメリカ南部の熱狂的なトランプ支持者たちが激昂し、「シークレットサーヴィスじゃ話にならん、俺たちがトランプを守る」ということで、ライフルを手に持って、トランプ陣営にはせ参じ、数百人の自警団、親衛隊のようなものが結成されたら、何が起きるか分からない。「北部、東部のくそ野郎どもが」という敵意むき出しとなったら、どういう衝突が起きるか分からない。

 選挙について考えてみると、ペンシルヴァニア州は激戦州の1つで、ここを取る取らないは、選挙の行方を決める。ジョー・バイデンの出身地ということもあり、前回はバイデンが勝利を収めた。今回の大統領選挙では、これまで、各種世論調査ではトランプがリードしてきた。今回の事件が世論調査に与える影響が測定されるまでは1週間以上かかるだろうが、ペンシルヴァニア州でトランプがリードを拡大すれば、選挙の行方はだいぶ決まってくると言える。バイデンとしては挽回するのが大変となる。現職大統領が選挙直前の10月に大きな出来事を行うということはあるが、それはかなりのインパクトがなければならない。

 今回の銃撃事件はトランプにかなり有利に働く。共和党内も一致団結、固まるだろう。民主党では更にバイデン撤退論が強まるだろう。自作自演という主張も分からないではないが、トランプの耳だけを銃撃できるのはゴルゴ13しかいないだろう。
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トーマス・マシュー・クルックス容疑者の遺体
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●「トランプ氏に向け会場外から複数発発砲、1人死亡2人重傷=大統領警護隊」

ロイター通信 7/14() 10:38配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/47d5e87f69c7df85e9a97114c2c8e891b9c0c585

[ワシントン 13日 ロイター] -     シークレットサービス(大統領警護隊)は、トランプ前米大統領に発砲した人物について「犯人を無力化し、犯人は死亡した」とXに投稿した。

ペンシルベニア州バトラーで13日開かれた集会でトランプ氏に向けて複数回発砲があった。

大統領警護隊は「容疑者は会場外の高い位置からステージに向けて複数発発射した」と説明。集会参加者1人が死亡、2人が重傷と明らかにした。
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●「会場外からトランプ氏を狙撃か 数百m離れた建物の屋根上から狙う」

毎日新聞 7/14() 9:46配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/6f39b71fd322e763f0f66aebfba2115012c62472

 米東部ペンシルベニア州バトラーで13日に起きたドナルド・トランプ前大統領の銃撃事件で、米CNNはトランプ氏が選挙集会の会場外から狙撃されたと報じた。

 容疑者は、トランプ氏を警護する大統領警護隊(シークレットサービス)に殺害された。聴衆1人が死亡、1人が重傷で、トランプ氏も耳のあたりを負傷した。司法当局は暗殺未遂事件として捜査を始めた。

 報道によると、容疑者は、集会が開かれた屋外のイベント会場から数百メートル離れた建物の屋根の上にいた。ライフルなどを使って狙撃した可能性があるという。トランプ氏は普段から大統領警護隊が警護しており、集会に参加するには荷物検査を受ける必要もある。

 容疑者はこうした警備態勢を把握した上で、会場外から狙った可能性がある。

 13日の集会は一般市民も参加が可能で、会場も事前に広報されていた。【ワシントン秋山信一】
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●「「隣の女性が撃たれた」 血だらけ、トランプ氏銃撃で会場パニック」

毎日新聞 7/14() 10:45配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/69aa648dc35234931663f61e351f9c815110c98f

 米東部ペンシルベニア州バトラーで13日開かれた共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の選挙集会は、演説中のトランプ氏が銃撃されて大混乱となった。当時の状況を米メディアが目撃者の話を通じて伝えた。

 米ABCニュースによると、11月の大統領選と同時に行われる連邦上院選に臨む同州共和党候補のデーブ・マコーミック氏は会場の最前列におり、78発の銃声を聞いたという。さらに人々はパニックになり、皆が地面に伏せたと緊迫した状況を振り返った。

 CBSニュースによると、トランプ氏の背後で演説を聞いていたというマイク・ケリー連邦下院議員は「隣にいた女性が撃たれ、他の人たちも撃たれた」と語った。

 また、現場にいた救急医はCBSの取材に「発砲音を聞き、最初は爆竹だと思った」。救急医は「あそこで撃たれた」と叫んでいた方向に向かったところ、頭を撃たれて血だらけになった被害者がいたと証言した。【ワシントン西田進一郎】
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(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 

 昨年からアメリカ海軍では不祥事が続いているようです。日本ではアメリカ海軍のイージス艦が民間船舶とぶつかって乗組員が死亡する事故が起きました。また、今月に入って、横須賀のアメリカ海軍の兵士が麻薬使用と麻薬取引の曜日で捜査を受けているようです。麻薬取引では地元の人々に麻薬を売ったということですが、日本人に売ったのかどうかは分かりません。しかし、アメリカ海軍を通じて、麻薬が日本国内に持ち込まれるというのは大きな問題です。アメリカ海軍基地には日本の警察権は及ばない訳ですから、アメリカ軍がきちんと綱紀粛正をしてくれないと、麻薬が持ち込まれやすくなってしまいます。

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ロナルド・レーガン

 また、アメリカ海軍では、海軍史上最大規模の汚職事件も起きているようです。「太っちょレオナルド(Fat Loenard)」汚職事件と呼ばれています。マレーシアの建設業者が米軍からの契約を取ろうとして、米海軍の将官たちを接待し、賄賂を渡していたそうです。レオナルドは総額で3500万ドル(約38億円)の契約を成立させていたそうです。

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 この史上最大のスキャンダルで数百名の米海軍関係者、提督と呼ばれる准将以上の将官たちも捜査を受けているそうですが、大部分は不起訴になったそうです。これは自公の問題もあり、かつ、アメリカ海軍の情状酌量が過大ではないのかということが言われています。

 
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 今回の日本駐屯のアメリカ海軍兵士の麻薬容疑も綱紀粛正の一環で行われているようです。日本は巨額のお金をアメリカとアメリカ軍に貢いでいるのですから、せめて綱紀粛正くらいはしっかりしてくれないと困りものです。軍隊の腐敗は亡国への一歩とも言える重大案件でもあるのですから。

 

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アメリカ海軍は日本駐在の兵士たちを麻薬に関する容疑で捜査中(Navy investigating sailors in Japan over alleged drug activity

 

ブランドン・コンラディス筆

2018年2月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/373367-navy-investigating-sailors-in-japan-over-alleged-drug-activity

 

アメリカ海軍は、日本に駐在している複数の兵士たちを、麻薬の使用と取引の疑いで調査している最中だ。

 

アメリカ海軍第七艦隊の報道担当官は日曜日、アメリカ海軍犯罪捜査部が横須賀に駐在している兵士たちにかけられている容疑について捜査中であることを認めた。横須賀はアメリカ海軍空母ロナルド・レーガンの母港である。

 

報道官は声明の中で次のように語っている。「アメリカ海軍は麻薬使用を全く許容しない。また、兵士、軍属、家族の間違った行為を含むすべての容疑をきちんと調査する。今回の捜査は現在進行中であり、これ以上のコメントを行うことは不適切であろうと考える」。

 

『ウォールストリート・ジャーナル』紙は金曜日、複数のアメリカ海軍関係者がLSD、エクスタシー、その他の麻薬の使用と取引に関連して捜査を受けていると報じた。

 

アメリカ海軍の兵士たちは麻薬を地元の人々に売却した容疑がかけられており、日本の捜査当局も捜査に参加している、とウォールストリート・ジャーナル紙は報じた。

 

アメリカ海軍第七艦隊の報道官はウォールストリート・ジャーナル紙の記事に掲載されている詳細については真偽を認めなかった。

 

麻薬に関する容疑は昨年からアメリカ海軍が取り組まざるを得ない最新の問題となっている。アメリカ海軍は太平洋で起きた複数の深刻な衝突事故と大規模な汚職スキャンダルへの対応を苦慮している。汚職スキャンダルの中には、マレーシアの業者「太っちょレオナルド」に関するものも含まれている。

 

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「太っちょレオナルド」汚職事件の捜査は60名の提督に拡大('Fat Leonard' corruption probe expands to 60 admirals: report

 

レベッカ・キール筆

2017年11月6日

http://thehill.com/policy/defense/358924-fat-leonard-corruption-probe-expands-to-60-admirals-report

 

アメリカ海軍は「太っちょレオナルド」汚職スキャンダルと呼ばれる汚職事件の捜査を行っている。捜査対象は少なくとも60名の提督にまで拡大している、と『ワシントン・ポスト』紙は報じた。

 

総計で440名の現役と退役の関係者たちが現在捜査を受けている、とワシントン・ポスト紙は報じている。ワシントン・ポスト紙はアメリカ海軍に質問状を出し、それに対する対応を記事に掲載している。

 

「太っちょレオナルド」スキャンダルはアメリカ海軍史上最悪の汚職事件である。事件の中心には、マレーシア人の建設業者レオナルド・グレン・フランシスがいる。レオナルドは豪華なパーティー、高価な贈り物、売春婦のあっせん、その他の賄賂を多くのアメリカ海軍士官たちに与え、その見返りとして、レオナルドの企業「グレン・ディフェンス・マリーン・エイジア・カンパニー」が魅力的な契約を勝ち取るために機密情報を受け取っていた。

 

アメリカ司法省は既に28名を刑事事件で訴追している。その中には2名の提督が含まれている。レオナルドはアメリカ海軍将官への贈賄と3500万ドル以上のアメリカ政府の公金詐取で有罪を認めており、現在、判決を待っている状態だ。

 

現役、退役を含む60名の提督たちが現在捜査を受けているが、この数は昨年アメリカ下院軍が捜査した将官の数の約2倍だ、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

アメリカ海軍の取扱件数は増加している。これは司法省が民間法廷で訴追できない事件をアメリカ海軍に任せているからだが、これが軍内部の司法システムをむしばんでいる可能性があるとワシントン・ポスト紙は報じている。

 

 

アメリカ海軍は新たに5名を軍法に照らして刑事訴追したと海軍側の文書を引用してワシントン・ポスト紙は報じている。この中には提督は含まれていない。

 

アメリカ海軍関係者はワシントン・ポスト紙の取材に対して、レオナルドに関連する汚職事件で捜査を受けた230名は罪を犯していないとして無罪となっている。その多くはレオナルドから食事に招待され、贈り物を受け取っている。しかし、アメリカ海軍はこれらの人々の行動の状況に対して情状酌量を与えている、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

倫理ルールもしくはその他の規則を破った40名については行政的な処分を受けたが、これは刑法犯罪には適用されない処罰を受けたことを意味する、とワシントン・ポスト紙は報じている。

 

レオナルド事件に関しては、多く場合、軍法に定められた時効もあり、アメリカ海軍はより厳しい処分を行えなかった、とワシントン・ポスト紙は報じている。重大犯罪のほとんどの時効は5年である。アメリカ海軍関係者はワシントン・ポスト紙の取材に対して、「捜査を受けた中で最も古い事件は1992年に発生したものだが、ほとんどの事件は2004年から2010年に発生したものだ」と答えた。

 

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 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ新政権発足まで1カ月を切りました。閣僚人事もほぼ決定しましたが、日本にとって関心のある駐日大使はまだ明らかになっていません。千葉ロッテマリーンズの監督時代にティームを日本一に導いたボビー・ヴァレンタイン氏の名前も出ていましたが、まだ正式には決まっていません。

 

 トランプ政権になってどうなるかということに関心が移っています。トランプは次期大統領(President-Elect)となっての数カ月で、様々な新機軸を打ち出そうとし、また現実政治にも影響を与えようとしています。世界を驚かせたのは、台湾重視の姿勢です。

 

 アメリカは米中国交正常化を行い、「一つの中国政策」を堅持しつつ、台湾に対しても、台湾関係法で関係を維持してきました。アメリカ国内では、チャイナ・ロビー派(この場合のチャイナは中華民国[台湾])と呼ばれる勢力も大きな力を持っています。しかし、公式には台湾は中国の一部であるという立場を取ってきました。

 

 トランプは「王様は裸だ」と言わんばかりに、台湾を重視する姿勢を見せました。これに対して、中国政府は不快感を表明しました。それは当然のことでしょう。

 

 トランプの対中姿勢には前例がありました。そのことをおなじみのマイケル・グリーン先生が教えてくれています。レーガン大統領の時に、国務省の高官人事が決まる前に、国家安全保障会議のメンバーが決まって、そのメンバーが主導して、レーガン大統領は台湾に肩入れする姿勢を取ったということです。また、レーガン大統領はカリフォルニア州知事時代に個人的に台湾指導部との人脈を築いていたということもあったそうです。

 

 1980年代初頭と現在では中国の置かれている立場は大きく異なります。中国はアメリカに次ぐ世界第二位の経済規模を誇り、経済成長率は鈍化しているとは言え、現在でも世界経済の成長エンジンとなっています。

 

トランプ政権の外交調整役になるであろうヘンリー・キッシンジャーの存在もありますから、中国と激しくぶつかるということはないでしょうが、トランプとしては、簡単に言うと、「アメリカからもっとものを買って欲しい、貿易不均衡を押さえて欲しい」ということで、中国に対して色々と注文や要求を出すことでしょう。

 

 今回は、台湾を使って、中国をけん制する、揺さぶるということをやったのではないかと思います。アメリカ、中国、台湾、中国、韓国、日本の中で、本気で米中がぶつかって得をする国はありません。強いて言えば北朝鮮でしょうが、それでも相当なダメージを受けるでしょう。

 

 トランプ政権になってどうなる、と言うことはみんなが関心を持っていることですが、決してそんな無茶をすることはないだろう、特に外交では、と思います。そして、より内政に力を入れていくだろうと思います。そのようなトランプ政権を利用もせずに、「やったやった、日本の防錆予算を増やす口実にできるわい」とくらいにしか思っていない日本の指導部は大局的には大きな間違いをするでしょう。

 

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トランプの台湾への電話がどれほど悪いことなのか?(How Bad Was Trump’s Taiwan Phone Call?

 

マイケル・グリーン筆

2016年12月3日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/12/03/how-bad-was-trumps-taiwan-phone-call/

 

ドナルド・トランプ次期大統領は12月2日に、蔡英文台湾総統に電話をかけた。これに国際社会は驚かされた。1979年にアメリカは台湾との外交関係を転換した。アメリカはこの時に「一つの中国」政策の優越性を認めた。それ以降、アメリカ大統領から台湾総統に電話をかけたことはなかった。専門家たちは、中国政府はトランプの政権移行ティームに激しく対応することになるだろうと警告している。彼らは恐らく正しい。また、今回の出来事で、トランプ・オーガナイゼ―ションが台湾の桃園航空城都市開発計画に参加する希望を持っていることについて、利益相反(利益衝突)に関する疑問が出てくるということを指摘している人々もいる。

 

しかしながら、ここでは歴史的な観点が必要である。今回の外交儀礼と慣習の無視は初めてのことではない。1980年から1981年にかけて、当時のレーガン次期政権は、台湾との関係を正常化すると約束し、大統領就任に関連するいくつかの式典に台湾政府高官を招待した。中国政府は激怒した。政権初期のこのような議論を巻き起こした台湾に対しての働きかけは、レーガンのカリフォルニア州知事時代からの台湾政府指導部との深い繋がりが反映されていた。今回のトランプの電話と同じく、こうしたレーガン大統領の動きも当時のリチャード・アレン率いる国家安全保障会議(NSC)ティームが国務長官や国務省高官が決まる前に計画し、主導したものであった。

 

政権発足後の数カ月、アレンとNSCは、台湾政策を巡って、アル・ヘイグと国務省との間で争った。アレンは中国と対峙させるために戦闘機を台湾に売却することを主張した。一方、ヘイグはソ連と対峙させるために中国に戦闘機を売ることを主張した。政権が発足してから18カ月後には、アレンもヘイグもレーガン政権から追い出された。レーガン大統領は「第三の」米中コミュニケを発表した。このコミュニケは、最初の2つのコミュニケの中で確立された米中関係の要素を再確認するものであった。しかし、附則として、台湾の安全保障にとって重要な諸問題について、台湾の頭越しで何かを行うことはないことを約束する「6つの前提」がつけられていた。

 

レーガンを振り向かせようと考えた中国政府は、最高幹部クラスを含む代表団を送り、レーガンに対して、更なる譲歩と「台湾関係法について何らかの処置を行う」ように圧力をかけた。私は出版予定の著作(By More than Providence: Grand Strategy and American Power in the Asia Pacific Since 1783)のためにジョージ・シュルツにインタヴューを行った。その中でシュルツは、レーガンが代表団をじっと見ながら、「あなた方が仰っていることは正しい。私たちは台湾関係法を強化しなくてはいけない!」と語ったと教えてくれた。中国政府は圧力をかけるのを止め、レーガン政権は、それ以前の政権よりも、より生産的で安定した米中関係を構築することができた。同時に、台湾との信頼関係を深めることにも成功した。

 

トランプの電話は、レーガン政権の時と同じような結果をもたらすことになるだろうか?私は民主的に選ばれた台湾の指導者に更なる尊敬を示したいと思うことには同感だ。しかし、トランプ新政権はこれから中国政府と協力して多くの困難な諸問題に対処していかねばならない中で、台湾重視の動きを維持することは大変に難しいと私は考える。

 

NSCの初期メンバーが国務長官や幹部クラス(彼らはより広範な外交上の利益を主張する)が指名される前に台湾重視の姿勢を打ち出したことで、第一次レーガン政権は中国と台湾の角逐を生み出した。これと同じことがトランプ政権でも起こる可能性はある。もちろん、これは誰が国務長官になるかにかかっている。最近のトランプの行動全てを見ても、彼の最初の電話から長期にわたる結論を導き出すのは早計であると言えるだろう。ただ言えることは次のようなことだ。「次期大統領閣下、台湾に配慮することは賞賛に値しますが、歴史が教えるところでは、中国政府とやり合う前に、包括的なアジア戦略を構築する方がより良い方策と考えられます」。

 

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アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22




 

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