古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ロバート・F・ケネディ・ジュニア

 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になります。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。

  表題の通り、ドナルド・トランプ大統領がジョン・F・ケネディ元大統領暗殺事件に関する文書8万ページを公開すると発表した。トゥルシー・ギャバ―ド国家情報長官に「編集したり、削除したり」することなく、そのまま公表するようにと命じたということだ。

 トランプ大統領は大統領選挙期間中から、ジョン・F・ケネディ元大統領暗殺事件関連の政府文書の発表を公約としてきた。第1次政権時は、CIAからの圧力もあり、全てを公開することができなかった。今年1月、大統領就任後に、ジョン・F・ケネディ元大統領、ロバート・F・ケネディ元司法長官、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の3件の暗殺事件について文書の公開を命ずる大統領令に署名している。第2次トランプ政権には、ジョン・F ・ケネディにとっては甥、ロバート・F・ケネディにとっては息子になる、ロバート・F・ケネディ・ジュニアが保健福祉長官として入閣している。ケネディ・ジュニアは、2件の暗殺事件の被害者家族である。ケネディ・ジュニアもまた文書の公開を求めてきた。
 第1次トランプ政権でCIAが文書の一部公開差し止めを求めたことから推測されるように、CIAがジョン・F・ケネディ、またロバート・ケネディ・マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の暗殺に関わっている可能性が高い。CIAは外国の要人の暗殺も行っているので、そうした非合法の活動をアメリカ国内でも行っている可能性が高い。それなら、アメリカの行政府の長であったジョン・F・ケネディ大統領をCIAが殺害するというのは本末転倒でおかしなことと言うことになる。まさにその通りで、CIAは行政府の一機関でありながら、アメリカ大統領の命令だけに従う組織ではないということになる。その点が重要だ。それが明らかになってしまえば、CIAは解体ということになる。
 アメリカの世界管理とその状態を維持するためならば、アメリカ大統領も暗殺するというCIAの存在は、この時代の大きな変化点に来て、存在意義を失っている。アメリカが世界を管理しなくなれば、CIAの組織は少なくとも縮小されるだろうし、解体も視野に入る。こうしたことを考えると、トランプのジョン・F・ケネディ暗殺関連文書の公開決定は大きな意義がある。

(貼り付けはじめ)

トランプ大統領が火曜日にJFKに関する文書8万ページを公表する(Trump to release 80,000 pages of JFK files on Tuesday

アレックス・ガンギターノ筆

2025年3月17日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5199289-trump-releases-80k-pages-jf-kennedy/

ドナルド・トランプ大統領は、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺に関する8万ページにわたる、削除・編集されていない文書を火曜日に公開すると発表した。選挙期間中にこれらの文書の秘密指定解除を約束していた。

トランプ大統領はワシントンDCのケネディ・センターを視察中に記者団に対して次のように語った。「私たちがここにいる間に、明日、ケネディの全ての文書を公表し、提供するのが適切だと考えた。人々は何十年もこれを待っていた。私は部下、多くの関係者、トゥルシー・ギャバード(国家情報長官)に、それらは明日公開されなければならないと指示した」。

トランプ大統領は「たくさんの読むべき文書が存在する。削除・編集しないつもりだと考えている。私は『削除しないように、編集はできないのだ』と述べた」と発言し、約8万ページになり、「興味深い(interesting)」と評した。

ファイルに何が書かれているかと聞かれると、トランプ大統領は「それについて耳にしたことがある」と答え、「私は要約を作成している最中ではない。要約は皆さん方で書いて欲しい」と付け加えた。

トランプ大統領は今年1月、ジョン・F・ケネディ、ロバート・F・ケネディ元司法長官、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺に関する連邦政府の文書の公開を命じる大統領令に署名した。

この命令は、国家情報長官(director of national intelligence)と司法長官(attorney general)に対して、「ジョン・F・ケネディ大統領暗殺に関する記録の完全公開(full and complete release of records relating to the assassination of President John F. Kennedy)」の計画を15日以内に提出するよう指示している。

トランプは2024年の大統領選挙運動中に、ジョン・F・ケネディ暗殺に関する残りの政府文書を機密解除すると約束した。ケネディ暗殺は、1963年にダラスにおいて、リー・ハーヴェイ・オズワルドによる暗殺事件発生以来、何十年も一般の人々の関心事であり続けている。CIAの関与(CIA involvement)や別の銃撃犯の存在(the existence of another shooter.)に関するいくつかの権力者共同謀議説(conspiracies)は一貫して残り続けている。

トランプは月曜日、「私は選挙期間中にやると述べた。私は有言実行の男(a man of my word)だ」と述べた。

トランプ大統領は大統領第一期の任期中にも同じ公約をしたが、情報諜報活動への懸念から、最終的には一部の文書を非公開(under wraps)にした。

最新の文書の大量公開は2022年に実施された。国立公文書館が暗殺に関連する約1万3000件の新しい文書を公開した。

連邦議会は1992年に、ジョン・F・ケネディ暗殺に関する残りの政府記録を、国防や情報諜報活動に一定のリスクをもたらさない限り、2017年10月までに公開することを義務付ける法案を可決した。トランプ大統領とジョー・バイデン前大統領はともに、特定の文書を非公開にするための延長を発表した。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 木曜日夜の第1回米大統領選挙候補者討論会でのバイデンのパフォーマンスが酷かったことを受けて、民主党側ではお通夜状態になっている。バイデンの交代を求める声が出ている。共和党側からは「あの状態では大統領職を務められないだろう。憲法の規定に従って含む続行不能を宣告して、カマラ・ハリス副大統領が庶務を代行したらどうだ」という声までが上がっている。

 世論調査には数日を要するが、簡易的な世論調査の結果がいくつか出ている。それを見ると、バイデンとトランプの差は大きく開いておらず、それどころか、バイデンがリードしているという世論調査の結果も出ており、驚くばかりだ。「どうしてもトランプは嫌だ」という有権者の存在も考えられる。もし、バイデンが選挙から撤退する場合には、カマラ・ハリス副大統領、ミシガン州知事のグレッチェン・ウィットマー、カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサム、現職の運輸長官ピート・ブティジェッジ、更には、ロバート・F・ケネディ・ジュニアの名前が挙がっている。多くの人が「ハリスが(で)良い」と考えているようだ。

 バイデンがこれから巻き返すためには、メディアに取材される場面で、討論会での失敗を取り戻すために、力強さ、健康、頭の回転の速さなどをアピールしなければならない。先日の討論会の時が最悪の状態でのことであったならば、最悪の状態を脱することができれば、少しはリカヴァリーが可能であろうが、トランプを超えることは難しいだろう。81歳という年齢と討論会での様子を考えると、これから急激に状態が良くなるということは考えにくい。

 8月の党大会は本来であれば、バイデンの大統領選挙候補者指名のシャンシャン退会になるはずだった。現在も、バイデンが撤退を表明していないので、このままで行けば、シャンシャン大会になる。バイデンが撤退を表明すれば、候補者を選出するための大会となる。全米各州から集まった代議員たちが立候補する候補者たちに投票して、最後に1人を決めることになる。このような状況になることを望む民主党員、支持者、有権者が多いが、現状では、バイデンが自発的に撤退を表明しない限り、どうしようもない。バイデンはこのまま進んでいくことになるだろうが、そうなれば、民主党にはチャンスはない。そして、問題は、同時に行われる連邦上下両院議員選挙にも影響を与えることだ。

 民主党は危機的状況でまとまるであろうが、責任問題は出てくる。民主党全国委員会はバイデンに有利になるような予備選挙日程を組んだし、何より、予備選挙での討論会を行わなかった。もし、昨年末から今年の初めといった時期に、民主党の予備選挙で討論会が実施されてバイデンの状態がより多くの人々に把握されていれば、バイデン交代、新しい候補者探しということがよりスムーズにできた。「民主党エリート、エスタブリッシュメントが民主党を危機に晒した」ということになり、非主流派、非エスタブリッシュメント、特に進歩主義派は批判を強めるだろう。エスタブリッシュメント対非エスタブリッシュメントとの党内での争いがより激化するだろう。

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討論会後の世論調査の結果では、有権者の60%がバイデンは候補者としては交代することを望む(60% of voters want Biden replaced as candidate after debate, poll says

ロウレン・フロイド筆

2024年6月29日

『アクシオス』誌

https://www.axios.com/2024/06/29/biden-democrat-candidate-replacement-poll

金曜日にアクシオスに発表されたモーニング・コンサルトの世論調査によると、有権者の過半数、60%は、木曜日の討論会でのパフォーマンスを受けて、バイデン大統領が「間違いなく(absolutely)」または「おそらく(probably)」民主党大統領選挙候補者として交代すべきだと答えている。

なぜ重要なのか:2068人の回答者を対象とした世論調査の結果は、バイデンに代わる民主党大統領選挙候補者の可能性についての民主党員の発言に同調した。

民主党有権者のうち、バイデンを「絶対に交代させるべきではない」と答えた人は21%、「おそらく交代させるべきではない」と答えた人は20%だった。

調査では回答者に対して、バイデンとトランプ前大統領のどちらを選ぶかを尋ねたところ、45%がバイデン大統領を、44%がトランプ前大統領を選んだ。

この結果は、13万ドルの口止め料の支払いに関連した業務記録偽造の34件の重罪でトランプ大統領が刑事有罪判決を受けた後の世論調査の結果と同様だった。

モーニング・コンサルトの調査結果によれば、これは「ジョー・バイデン大統領がトランプ大統領に差し迫って不利な立場に立っている訳ではない」ことを示している。

数字で見ると、それでも、ほとんどの回答者(討論会を視聴した人の57%)は、トランプがバイデンを上回ったと答えた。これには民主党員の19%、無党派の60%、共和党員の93%が含まれる。

彼らの言い分:バイデン陣営のスポークスマン、セス・シュスターは、モーニング・コンサルトによる世論調査の結果が依然としてバイデンがトランプを1ポイントリードしているという結果になったことを受けて、世論調査結果の枠組みを批判し、「ジョー・バイデンは脱落していない」と述べた。

細かい部分:モーニング・コンサルによると、オンライン インタビューを通じて実施された世論調査のデータは、登録有権者のターゲット サンプルに近似するように調整されている。誤差の範囲は2ポイントだ。

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Jun 28, 2024 -

Politics & Policy

災害級に酷かった討論会の後で民主党はバイデンの代わりにだれを選ぶか(Who Democrats could choose to replace Biden after his disastrous debate

イヴァーナ・サリック筆

2024年6月28日

『アクシオス』誌

https://www.axios.com/2024/06/28/who-replace-biden-2024-election-democrats

木曜日の夜のジョー・バイデン大統領の討論会でのパフォーマンスの低迷は、民主党が大統領が若い候補者のために撤退する必要があるかどうか公然と議論するのを懸念させており、一方で大喜びの共和党は、バイデン大統領のつまずきをほくそ笑んでいる。

重要な理由: 民主党には、後任になれる可能性のある著名な候補者が何人もいるが、アメリカの現代史において、大統領選挙候補者を強制的に交代させようとした政党はありません。

文脈を読む:バイデンを置き換える最も簡単な方法はバイデン大統領が選挙戦からの撤退を決定することだろうが、起きる可能性のないシナリオだ。

バイデンの側近たちは金曜日、CNNに対し、大統領は撤退しないだけでなく、11月の第2回討論会にも参加する意向があると語った。

ポリティコ誌は、民主党は8月の民主党全国大会で公開指名プロセス(open nominating process)を選択する可能性があると報じた。そのためには、バイデンが勝利した州の一部の代議員が地元の予備選の結果に反し、別の大統領候補に投票する必要がある。

バイデンの後任となる可能性のある人物は次の面々だ。

(1)カマラ・ハリス(Kamala Harris

第二司令官として、カマラ・ハリス副大統領はバイデンに交代する人物として、最も明白な人物の1人である。

しかしながら、NBCニューズの報道によると、もしバイデンが撤退したら、彼がこれまでに獲得してきた代議員がそのまま彼女に移るものではなく、ハリスは民主党全国大会で代議員の過半数を獲得する必要があるということだ。

ハリスは知名度の高さという強みがあるが、副大統領就任以降、彼女はパブリックイメージと低支持率に悩まされてきた。

ハリス氏は、生殖に関する権利を守るバイデン政権の取り組みを先頭に立って強調してきた。

ハリス氏は木曜日の討論会後、バイデン氏を強く擁護した。

(2)グレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer

ミシガン州知事のグレッチェン・ウィットマーは民主党の新星で、将来の大統領選への出馬の可能性を排除していない。

ウィットマーは知事として、銃の安全対策、中絶へのアクセス、LGBTQ+の公民権保護を進めてきた。

ウィットマーは昨年、世間の自身の知名度を高めるために全国的な政治団体を立ち上げた。

(3)ギャヴィン・ニューサム

ウィットマーと同様、カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサムもまた、2028年の大統領選挙候補者に名前が挙がっていたのが、2024年の候補者と頻繁に名前が挙がるようになっている。

ニューサムは近年、支持者や寄付者の全国的なネットワークを構築する一方、昨年のフロリダ州知事ロン・デサンティスに対するゴールデンタイムの討論会などを通じて、全国的な注目を集めている。

ニューサムとバイデンとの関係もますます友好的になっている。

ニューサムは木曜夜、討論会後のスピンルームでバイデンの記録を擁護した。

(3)JB・プリツカー

億万長者の実業家であるイリノイ州知事のJB・プリツカーも、ここ数年で全国的な知名度を高めている。

2023年、プリツカーは全国の中絶権投票対策に資金を提供する全国的な非営利団体を立ち上げた。

プリツカーは木曜夜にXに連続して投稿し、その中で、トランプを「自分のことしか考えていない34件の有罪判決を受けた重犯罪者」「嘘つき」と非難した。

(4)ピート・プティジェッジ

2020年の大統領選挙で国政への意欲を明らかにしたブティジェッジはバイデンと交代する人物の有力候補となり得る。

ブティジェッジはバイデン政権で運輸長官を務めており、イースト・パレスティナの列車脱線事故、昨年のサウスウエスト航空の冬季メルトダウン、ボルチモア橋の崩落事故、ボーイングの危機など、山積する危機との闘いを強いられてきた。

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(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2023年12月27日に最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を発刊しました。アメリカ政治に関しては第2章で書いています。2024年は大統領選挙も行われる、アメリカ政治にとっては重要な年です。是非手に取ってお読みください。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 2024年11月5日にアメリカ大統領選挙の投開票が実施される。民主党からは現職のジョー・バイデン大統領が候補者となることが確実となっている。一方、共和党では、ドナルド・トランプ前大統領が他の候補者に対して圧倒的なリードを保っており、共和党の候補者になることが確実視されている。2024年の大統領選挙はバイデンとトランプの戦いとなり、2020年の時と同じとなる。そこに新たな要因として加わるのは、ロバート・F・ケネディ・ジュニアが第三党の候補者として出馬することだ。ケネディ・ジュニアの出馬が選挙戦にどのような影響を与えるか、トランプとバイデン、どちらに向かうはずの投票を削ることになるか、ということであるが、あまり大きな影響は見られない。

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 全体としてみると、トランプ有利な展開となっている。バイデンは不人気となっている。下の記事にあるように、前回、バイデンの大統領選挙当選に貢献した、ヒスパニック系、アフリカ系アメリカ人有権者、若年層で、バイデンは支持率の数字を落としている。バイデンとしてはなんとしても人気回復をしたいところであるが、現状はなかなか厳しい。大統領としての支持率も低迷している。何か大きな事件や出来ことが起きてくれないと(起こさないと)、厳しい状況だ。バイデンはなんとしても二期目の当選を果たさねばならない。そのことを私は最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』で詳しく書いた。是非お読みいただきたい。

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 このような状況であるが、私はバイデンが再選されると見ている。不人気な現職大統領であるバイデンが再選されるということは、合法・非合法あらゆる手段が使われるということだ。そうなれば、アメリカ民主政治体制(デモクラシー)の正当性は大きく毀損する。結果として、アメリカの衰退・アメリカの解体につながる。今回の大統領選挙はそういった意味で大変重要である。

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ヒスパニック、若年層有権者の間でトランプがバイデンをリード(Trump leads Biden among Hispanic, young voters: poll

ローレン・アーウィン筆

2024年1月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4383903-trump-leads-biden-among-hispanic-young-voters-poll-2024-election/

最新の世論調査の結果によると、ヒスパニック系と若年層有権者の間で、ドナルド・トランプ前大統領が現職のジョー・バイデン大統領をリードしていることが分かった。

USAトゥデイ』紙とサフォーク大学が実施した世論調査によると、重要な選挙が行われる年に向かうにあたり、バイデンは2020年の大統領選挙勝利に貢献した、いくつかの重要な人口別グループ(several of the key demographics)で後れを取っている。

調査対象となったヒスパニック系有権者の間では、バイデンは34%の支持を得たのに対し、トランプは39%であった。これは、バイデンがこの層から65%の支持を得ていた2020年から、大きく後退したことを意味する。

バイデン大統領は黒人有権者からの支持も失っている状況だ。2020年には87%の支持を得ていたが、現在では63%にとどまっている。

若年層のバイデン支持も落ちてきている。2020年、バイデンはこの層でトランプを24ポイントも引き離していた。しかし、今回の調査では、35歳以下の有権者の支持率はバイデンの33%に対し、トランプが37%となり、トランプが4ポイントリードしている。

若年層内の進歩主義派は、バイデンが気候変動や投票権などの優先事項について、期待以下の行動しか取らなかったことに失望している。多額の借金を免除しようとするバイデンの努力が最高裁判所によって阻止された後、学生ローンの返済が再開された。バイデンがハマスとの戦争でイスラエルを支持していることは、紛争で被害を受けたパレスチナ人に同情的なのが一般的である多くの若いアメリカ人からも嫌われていると本誌は以前報じた。

USAトゥデイは、バイデンにとって朗報となりそうなことを1つ挙げている。バイデンがこれまで挙げた有権者グループの支持を失っている一方で、彼らはトランプではなく第3党候補に流れる傾向があることだ。

調査対象となったヒスパニック系と黒人有権者の20%、若年層の21%が、トランプやバイデン以外の候補者を支持すると答えている。

今回の世論調査は2023年12月26日から29日にかけて、1000名を対象に実施された。誤差は3.1ポイントである。

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2024年11月にアメリカ大統領選挙本選挙が実施される。現在、民主、共和両党では、各党の候補者を決める予備選挙に向けた準備が進んでいる。民主党では現職のジョー・バイデン大統領が2期目を目指す意向を示しているため、他の有力な政治家たちが立候補を表明しておらず、ロバート・F・ケネディ・ジュニアとマリアンヌ・ウィリアムソンが正式に立候補を表明している。来年2月に全米各州で予備選挙(予備選挙と党員集会)が始まる。現在のところ、民主党としては討論会などを予定していない。「他に有力候補もいないし、バイデン大統領で決まっている」というイメージづくりに躍起になっている。
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バカ息子のハンターと歩くジョー・バイデン
 ジョン・F・ケネディ元大統領の甥、ジョン・F・ケネディの弟ロバート・F・ケネディ元司法長官の息子であるロバート・F・ケネディ・ジュニアは現在のところ、民主党予備選挙におけるバイデンの対抗馬であるが、支持率はまだ上がっていない。しかし、下の記事にあるように、根強い支持を受けている。日本でも有名なミュージシャンのエリック・クラプトンがケネディ・ジュニアのために資金集めイヴェントで演奏し、220万ドルをケネディ・ジュニアの選対とケネディ・ジュニアを支援する政治活動委員会に寄付したということだ。ケネディ・ジュニアとエリック・クラプトンはワクチン反対という考えで共鳴し、クラプトンが今回支援を行ったということである。
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ロバート・F・ケネディ・ジュニアと夫人。右側の2人は息子たち

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イヴェントでのケネディとエリック・クラプトン(右)
 ケネディ・ジュニアの指示率の数字が上がっていないからと言って、ジョー・バイデンが安泰ということはない。民主党支持の有権者の3分の2が「バイデン以外が民主党の候補者になれば良いのに」と考えていることが世論調査の結果、明らかになった。今年3月に行われた同様の世論調査の結果の数字よりも、今回の数字が上がっている。それだけ、「バイデンで大丈夫か」と考える民主党支持の有権者が増えているということだ。彼らの最大の懸念は「年齢」であり、簡単に言えば「年を取ればとるほど、色々な能力が衰えるが、それで大統領が務まるのか」ということである。時間が経過すればするほど、この懸念は高まっていく。年齢を元に戻したり、減らしたりはできないからだ。
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 しかしそれでも、ジョー・バイデンとその取り巻きたちは、合法、非合法問わず、あらゆる手段を用いて、大統領選挙当選を画策し、実現するだろう。共和党側ではドナルド・トランプ前大統領が現在のところ、共和党予備選挙において圧倒的に有利に選挙戦を展開しているので、共和党の候補者になるのはトランプだろう。トランプの人気は本物であるが、それでもバイデンが当選することになると私は考えている。トランプが当選すれば、バイデン前政権の犯罪を暴き立てることになるが、それにはノルドストリーム爆破事件も含まれるだろう。そうなれば、バイデンをはじめとしてバイデン政権中枢は軒並み逮捕、投獄されるだろう。それを避けようとしてバイデン、バイデン周辺、民主党は必死だ。

 しかし、そのようなことになれば、アメリカの分断は加速するだろう。人々の意向が反映されない選挙結果が公然とまかり通ることになれば、「民主政治体制の家元」を自認するアメリカはその基盤を失うことになる。そうなれば、分裂、分断はどんどん進むことになるだろう。そして、アメリカの衰退に拍車をかける結果となるだろう。アメリカ帝国の没落だ。

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エリック・クラプトンがロバート・F・ケネディ・ジュニアの選挙運動のための資金100万ドルを集めるのに貢献(Eric Clapton helps raise $1 million for RFK Jr. campaign

サラ・フォーティンスキー筆

2023年9月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/4213178-eric-clapton-helps-raise-1-million-for-rfk-jr-campaign/

エリック・クラプトンが、月曜日夜に行われた非公開の資金集め集会で、民主党大統領選挙予備選挙候補ロバート・F・ケネディ・ジュニアの大統領選挙運動のために100万ドルを集めた、とケネディ選対が火曜日に発表した。

クラプトンと彼のバンドはイヴェントに出演し、ケネディの選挙運動に100万ドル、ケネディを支援する政治活動委員会(political action committee)に120万ドル、合計220万ドルを集めた。

ケネディはプレスリリースの中で、「昨晩ロサンゼルスで私の集まりに、彼の音楽の芸術性(musical artistry)と反骨精神(rebellious spirit)をもたらしてくれたエリック・クラプトンに深く感謝している」と述べた。また、月曜日の夜のイヴェントについて「一生に一度の音楽パフォーマンス(once-in-a-lifetime musical performance)だった」と形容した。

ケネディ陣営は今年8月下旬、クラプトンがこの非公開の資金集めイヴェントで演奏すると発表した。このイヴェントのチケットは最初3300ドルであったが、最高値として6600ドルをつけた。

ケネディとクラプトンは共に、ワクチンへの懐疑的な見方を明確に表明しており、世間からは激しい反感(fierce blowback)を買っている。

火曜日の声明で、ケネディはクラプトンを賞賛したが、新型コロナウイルスワクチンに対する共通の懐疑論については言及しなかった。

ケネディはプレスリリースの中で、「分断された私たちの社会で、私たちを再びひとつに団結できるようになる可能性を最も持っているのは、あらゆる知的な合意よりも音楽なのではないかと私は考えることがある」と述べている。

「エリックは人間の奥底から歌っている。もし彼が私の中に、この国に団結をもたらす可能性を見出しているとしたら、それは彼のようなアーティストが、どんな障害も乗り越えようとする人間の無限の力への埋もれた信仰を呼び起越してくれることによってのみ可能だ」と続けて述べた。

ケネディは、現職のバイデン大統領に挑戦する大統領選挙民主党予備選挙の立候補者2人のうちの1人である。ケネディも作家のマリアンヌ・ウィリアムソンも現職大統領であるバイデンに対抗する大きな前進はしていないが、ケネディは、バイデンの選挙運動に対する重大な脅威を阻止しようと画策している民主党エスタブリッシュメント派の努力を批判している。
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民主党支持の有権者の3人に2人が「バイデンを大統領選挙の民主党候補にすべきでない」と回答:調査結果(2 in 3 Democratic-aligned voters now say Biden should not be nominee: survey

ローレン・スフォーザ筆

2023年9月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4191729-two-in-three-democratic-aligned-voters-now-say-biden-should-not-be-nominee/

民主党支持の有権者のおよそ3人に2人が、ジョー・バイデン大統領とは別の候補者を希望していることが、木曜日に発表された世論調査の結果で明らかになった。

CNNの実施した世論調査では、民主党支持および民主党寄りの有権者の67%が、民主党がバイデン以外の人物を大統領選挙の民主党候補に指名することを望んでいると回答した。この数字は、今年3月に同様の質問にこのように回答した54%から増加したことになる。別の候補者を望む人のうち、82%が現職大統領以外の候補者を希望すると回答した。

バイデンに代わる、特定の候補者の名前を挙げたのは18%だった。現在、予備選挙に立候補を表明している2人(マリアンヌ・ウィリアムソンとロバート・F・ケネディ・ジュニア)のうちの1人を支持すると答えたのはそれぞれわずか1%だった。一方、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)とピート・ブティジェッジ運輸長官支持はそれぞれ3%、カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムとミシガン州知事グレッチェン・ウィットマーはそれぞれ2%の支持を得た。

世論調査によると、民主党支持の有権者のうち、バイデンを信頼に値する人物と見る人の割合は今年3月以降で19ポイント低下し、現在は51%となっている。また、民主党支持の有権者の間では、バイデンは大統領として効果的に職務を果たすだけの体力と鋭敏さを持っていると見る人の数も減少しており、これは現在49%で、今年3月以降で14ポイント減少している。

民主党支持の有権者にとっての最大の懸念はバイデンの年齢で、民主党支持の有権者の半数近くがバイデンの年齢を最大の懸念事項として挙げている。半数以上が彼の年齢が心身の能力に悪影響を及ぼす可能性があると答え、60%が再選される能力に悪影響を及ぼすと答え、61%が再選された場合、もう1期を全うする能力に影響を及ぼす可能性があると答えている。

今回の世論調査はSSRS社が8月25日から31日にかけて実施した。登録有権者11259人を対象に実施し、誤差は3.5%ポイントである。

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 来年の大統領選挙の前哨戦となる、民主党の大統領選挙候補者を決める民主党予備選挙に、ジョン・F・ケネディ元大統領の甥、ロバート・F・ケネディ元司法長官の次男である、ロバート・F・ケネディ・ジュニアが立候補したことは既にお伝えした。泡沫候補だ、勝利の希望がゼロの候補だと主流メディアは報じている。世論調査の結果を見ればそのように報じることになるのだろう。しかし、ロバート・F・ケネディ・ジュニア(RFK Jr.)の存在感はどんどん大きくなっている。
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 主流メディアはロバート・F・ケネディ・ジュニアを一種の狂人のように形容しているが、彼は、民主党最高の「王家」であるケネディ家の一員であり、生まれた時から民主党政治、アメリカ政治の中で生きてきた人だ。ケネディ・ジュニアは非常にしたたかな人物だ。それが分かる記事を以下にご紹介する。

 ドナルド・トランプ前大統領ケネディ・ジュニアを「常識のある男」と形容した。「common-sense guy(コモンセンス・ガイ)」だと肯定的に評した。「コモンセンス」という言葉は、アメリカ独立戦争(革命)の「バイブル」的な存在となった著作、トマス・ペインが著した政治パンフレット『コモン・センス(Common Sense)』を思い起こさせる言葉だ。トランプ前大統領は、ケネディ・ジュニアが人々が考えていること、望んでいることを理解する、分かるということができる人物だと評したのだ。ケネディ・ジュニアは人々の、アメリカ国民の側にいる人だと評した。

 この言葉を受けて、ロバート・F・ケネディ・ジュニアは、まずライヴァル政党である共和党の候補者であるトランプ前大統領を批判することを拒絶し、トランプが自分を好きだと発言したことを誇りに思うと述べた。ケネディ・ジュニアは「自分たちはアメリカ国民の側にいる人間だ。ポピュリストだ。そして、自分と似た人物であるトランプが自分を好きだと言ってくれたことを喜んでいる」と述べたことになる。重要なのは、ケネディ・ジュニアは「トランプ大統領」と呼んでいることだ。「前大統領(former president)」と呼んでいない。「前」や「元」といった言葉(英語ではどちらもformerとなるが)で呼ばないということはよくあることではあるが、ケネディ・ジュニアはこういう細かい点にも気遣いができる人物ということになる。また、ジョー・バイデン大統領に対して個人攻撃を行っていない。アメリカ政治では、討論会になればお互いに口汚く罵り合うのが当たり前である。

 下の記事で重要なのは、「ケネディ・ジュニアが民主党予備選挙で敗退したら、無所属で大統領選挙本選挙に出馬し、バイデンから票を削り取る」という可能性に言及している点だ。1992年の大統領選挙でのロス・ペロー旋風によって当時現職のジョージ・HW・ブッシュ(父、共和党)が民主党のビル・クリントンに敗れた事例がある。ケネディ・ジュニアが本選挙に出馬することは、トランプを側面支援することになる。ロバート・F・ケネディ・ジュニアの存在感は大きくなっている。

(貼り付けはじめ)

ロバート・F・ケネディ・ジュニア:「私はトランプ大統領が私を好きであることを誇りに思っている」(RFK Jr.: ‘I’m proud that President Trump likes me’

ハンナ・トルドー筆

2023年6月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4072768-rfk-jr-im-proud-that-president-trump-likes-me/

ロバート・F・ケネディ・ジュニアは、水曜日の夜、ドナルド・トランプ大統領を批判することを拒否し、「常識のある男(common-sense guy)」としてRFKを賞賛するトランプからの最近のコメントに対して光栄だと語った。

司会のエリザベス・ヴァルガスから、ケネディはトランプ前大統領についてどう思うかと聞かれ、ケネディは次のように答えた。「私は他人に対して個人攻撃したくはない」。

そして、更に一歩踏み込んで、大統領選挙共和党予備選挙の有力候補ではあるが、訴訟問題に巻き込まれているトランプ前大統領から、最近肯定的な評価をもらったことを誇りに思っていると示した。彼はまた、前大統領を大統領と現在形で呼んだ。

RFKは「私はトランプ大統領が私を好きであると発言したことを誇りに思っている」と語った。

トランプは今週、テレビ番組『ハウイー・カー・ショー』に出演し、ケネディを擁護した。右派の人物としてケネディを擁護をした。

トランプはケネディに「とにかく頑張れ」と忠告した。トランプは続けて「彼は私にとても良くしてくれた。彼はとても聡明な男で、良い奴だよ」と述べた。

トランプは「彼は常識のある男だ。私もそうだがね。保守派であろうとリベラル派であろうと、常識は常識ということだよ」と語った。

ケネディにとってはトランプを批判する機会であったがそれをしなかった。これは、ケネディが大統領候補として民主・共和両党の間にある微妙なラインを歩いていることを示す最新の兆候だった。

RFKはまた、世論調査で大きくリードしているジョー・バイデン大統領に大統領選挙民主党予備選で敗れた場合、バイデン大統領を支持することを約束することも避けた。しかしその後、数十年来の知り合いである大統領を「好きだ」と語った。

「憎み合うのは止めるべきだ」とRFKは語った。

民主党所属の連邦議員の中には、ケネディが大統領選挙の本選挙において、無所属で出馬し、バイデンから票を奪いトランプを助ける可能性を懸念する人たちもいる。

ケネディのトランプに対するアプローチは、バイデンや民主党の大多数がトランプ前大統領を憲法と民主政治体制に対する脅威としているのとは明らかに異なるアプローチだ。

「ニューズネイション」はネクスタ―社が所有している。ネクスタ―社は『ザ・ヒル』誌も所有している。

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