古村治彦です。

 今回はピート・ブティジェッジについてまとめた記事をご紹介する。アメリカ人でも初見では何と発音して良いか分からない苗字の37歳の同性愛を公言した初の候補者が有力候補者として大統領選挙民主党予備選挙で善戦をしている。彼についてはこのブログでも何度もご紹介している。下のタグの「ピート・ブティジェッジ」を押せば関連記事が出てくる。
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ブティジェッジ

昨年3月のCNNのタウンホールミーティング形式の番組で一気に有権者の心を掴み、その後も彼の華麗な経歴と優秀さで多くの人々を惹き付けている。まだ37歳という年齢を考えれば、民主党の期待の若手として将来の大統領選挙で有力候補となるだろう。バラク・オバマ前大統領もブティジェッジを期待の若手として名前を挙げている。

 アメリカ中西部の名門ノートルダム大学の教授である両親のもとに一人っ子として誕生したピート・ブティジェッジは小さい頃から聡明で、高校卒業時には同級生や教師たちから「将来アメリカ大統領になる」と評価されていた。ハーヴァード大学、ローズ奨学金でオックスフォード大学大学院留学という華麗な学歴、市長在職中に海軍の情報士官として7カ月間アフガニスタンで従軍した経験を持つ。7か国語を操るというのも凄まじい。

 今回の記事では、ブティジェッジの政策について詳しくまとめられている。ブティジェッジは、中道派の最策を掲げている。医療保険制度に関しては、将来的にはメディケア。フォ・オールを目指すとしながらも、まずはオバマケアを拡充しつつ、民間保険も組み合わせるということを述べている。大学教育完全無償化についても、全員が大学進学をするわけではないとして懐疑的な態度を取っている。外交政策では自身の従軍経験を踏まえ、外国の政権転覆のための介入主義的政策に反対している。

 ブティジェッジに政治経験が不足しているというのは彼の年齢を考えるとややアンフェアな批判であると言えるだろう。彼は既に生まれ故郷のインディアナ州サウスベンド市長を2期務めている。中央政界での経験が少ないというのは、それだけ染まっていないということも言える。そもそもジョージ・W・ブッシュ(息子)やジミー・カーター、ロナルド・レーガン、ビル・クリントンといった人々は地方の州知事の経験はあったが中央政界での経験はなかった。

 ブティジェッジの泣き所はアフリカ系アメリカ人層からの支持が圧倒的に少ないことだ。彼が身にまとうエリート臭が嫌われているというのがあるし、市長としてアフリカ系アメリカ人の市警察本部長を、盗聴を理由に解任したことでアフリカ系アメリカ人グループからの批判を浴びている。これは、サウスベンド市の歴史上はじめてアフリカ系アメリカ人の警官が本部長に就任した。しかし、これを面白く思わない白人警察官たちが陰で悪口を言っていた。この本部長は証拠を掴もうと盗聴で白人警察官たちの会話を録音していた。これが発覚して問題になった。ブティジェッジ市長は、この盗聴行為が法律違反であるとして本部長を解任した。また、昨年にはサウスベンド市で白人警官がアフリカ系アメリカ人大生を射殺するという事件もあり、ブティジェッジにとっては泣き所となっている。また、左派、進歩主義派からの批判や非難も多くある。

 全米で最初に予備選挙である党員集会が実施されるアイオワ州では接戦ながらブティジェッジが支持率で1位を取る世論調査もある。しかし、さすがにジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が勢いを増している。それでもブティジェッジが1位となれば選挙戦が活気づき、ブティジェッジ陣営も勢いづく。日本でも報道が増えるだろうから是非見ていて欲しい。ちなみに彼が子供の頃にピアノを習っていたのはインディアナ州立大学に通っていた女性の日本人留学生だったということだ。もしこの女性が存命ならば(1980年代に留学していたということを考えるとまだお若いとは思うが)、日本のマスコミは探し出して、思い出などお話を聞いておいたら良いと思う。よほどのスキャンダルがない限り今回の選挙だけで消える人物ではない。次の機会がある人物でもある。

 ぜひ注目していただきたい。
※訂正とお詫び(2020年2月5日)
ブティジェッジがピアノを習ったのは、ピアニストの建部佳世氏のようです。ブティジェッジの自伝150ページに記述がありました。建部氏は1985年からインディアナ州サウスベンド市の交響楽団の首席鍵盤奏者を5年間務めたという事で、上記の「留学生」ではありませんでした。私の記憶が曖昧なままに書いてしまいました。お詫びして訂正いたします。申し訳ございません。
下記が建部氏の経歴が掲載されたピアノリサイタルの案内です。
http://noguchiseitaikayotatebe.blogspot.com/p/kayo-tatebe-y-la-musica.html

(貼り付けはじめ)

ピート・ブティジェッジは2020年大統領選挙に出馬している。私たちが彼について知っていること全てとどのように選挙戦をたたかっていくかを掲載する。(Pete Buttigieg is running for president in 2020. Here's everything we know about the candidate and how he stacks up against the competition.

エリザ・レルマン、サマンサ・リー筆

2020年1月15日

『ビジネス・インサイダー』誌

https://www.businessinsider.com/who-is-pete-buttigieg-bio-age-family-key-positions-2019-3

●ピート・ブティジェッジはどういう人物か?

・現在の職業:インディアナ州サウスベンド市長。米大統領選挙民主党予備選挙に出馬中。

・年齢:37歳

・家族:ブティジェッジは中学校教師チャステン・グレズマン・ブティジェッジと結婚。

・地元の町:インディアナ州サウスベンド市

・所属政党:民主党

・以前の職業:マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタント(2007-2010年)、アメリカ海軍予備士官(2009―2017年)、アフガニスタンで防諜担当士官として7カ月間従軍。

●ピート・ブティジェッジと直接戦っている候補者たちは誰か?

本誌が繰り返し実施してきた世論調査の結果を基にして、ピート・ブティジェッジと同じレーンで争っている候補者は誰か、民主党内での競争相手は誰かを見つけ出した。

平均的なブティジェッジ支持の有権者はブティジェッジ以外の5名に良い印象を持っていると答えた。これはブティジェッジ支持の有権者は彼以外に3つほどの選択肢を考慮しているということを意味している。

競争力を保つために、彼はトップ集団に何とか入っていきたいと望むだろう。トップ集団の数は4名以下ということになる。彼の支持者の中で彼だけを支持しているというのは3%しかいない。

2019年春はブティジェッジにとって素晴らしい季節となった。この時期、彼は民主党予備選挙参加予定の有権者の間で最低の知名度であったがそれが30%台前半にまで急上昇した。しかし、ブティジェッジにとって2019年夏は失速の季節となった。

エリザベス・ウォーレンはブティジェッジにとっての問題となっている。ブティジェッジ支持の有権者の約80%はウォーレンにも好感度を持っている。

カマラ・ハリスはブティジェッジ支持の有権者たちの間で特に人気がある。ブティジェッジを支持する有権者たちの3分の2がハリスに好感を持っている。この数字は民主党有権者全体でのハリスの好感度に比べて20ポイントほど高いものである。

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ブティジェッジ支持者の他の候補者への態度

本誌は「サーヴェイ・モンキー・オーディエンス」を通して全国規模のサンプルを使い、各候補者を支持する有権者たちのグループがどのように重ねっているかを見てきた。私たちは調査対象者に各候補者についてよく知っているかどうか、党の指名候補となった場合に満足か不満足か、時にはこの人物は本選挙でドナルド・トランプ大統領に対して勝利できるかそれとも敗北するかを質問した。

●ピート・ブティジェッジの政策ポジションはどのようなものか?

・医療について:

長期的には単一者支払制度(政府が税金で医療費を全て負担する)の実現を支持するが、市場志向の強いオバマケアにまず公的な選択を加えることを主張している。ブティジェッジはこれを「メディケア・フォ・オール・フー・ウォント・イット(望む人たちのためのメディケア・フォ・オール)」と呼んでいる。メディケア・フォ・オール制度の実現には民間保険会社の提供する医療保険の廃止を必要とするは考えていない。

麻薬中毒を対象とする精神医療サーヴィスを拡大する計画を発表している。2028年までの麻薬中毒と自殺による死者数が合計で100万人に達しないようにすることを目標としている(訳者註:アメリカでの自殺者数は年間約3万人、麻薬中毒での死者数は年間約7万人)。

ブティジェッジは2019年9月の討論会で自身の計画を穏健な選択肢であると擁護した。そして進歩主義派のライヴァルたちの包括的な提案を批判した。

ブティジェッジは、メディケア(訳者註:高齢者と障がい者向け公的医療保険制度)の受給者の薬の自己負担を月額200ドルに制限することで、薬価を大きく引き下げる、そして薬価を過大に高く設定している製薬企業から特許を取り上げる計画を発表した。

2019年11月20日の討論会の壇上、ブティジェッジは単一者支払者医療制度について「国民に分裂をもたらす」ものだと非難し、ウォーレン連邦上院議員とサンダース連邦上院議員が主張しているメディケア・フォ・オール制度を攻撃した。

・移民について:

オバマ政権が導入した「若年移民に対する国外強制退去の延期措置(DACA)」を支持している。DACAは、子供の時に親に連れられてアメリカに不法に入国した若い人々を保護する制度だ。ブティジェッジは書類を持っていない不法移民状態の若者たちに市民権を与える制度の実現を主張している。

トランプ政権が実現しようとしている国境の壁に反対しているが、国境警備の強化は支持している。その中にはフェンスの設置も含まれている。

・気候変動について:

気候に関する政策に1兆5000億ドルから2兆ドルを支出するとしている。クリーンエネルギー関連で300万の雇用を創出すると主張する。炭素税導入を支持している。

2050年までにアメリカ国内でカーボンニュートラル(炭素中立、排出される炭素と吸収される炭素を同量にする)を実現したいとしている。

アメリカのパリ協定(気候変動)への復帰を目指している。ブティジェッジは2017年にトランプ大統領がパリ協定からの脱退を行った後にもパリ協定の内容を順守し続けるという協定にサインした全米400名以上の市長の中の一人である。

・選挙資金について:

企業が設置している政治活動委員会(PAC)からの献金を受け取らない。化石燃料企業からの献金を受け取らないと宣言している。しかし、大口献金者からの献金は一部支持している。

・妊娠中絶について:

妊娠中絶の権利を支持している。しかし、妊娠20週以降の中絶禁止が剛健かどうかについては発言していない。

妊娠中絶の大多数への連邦政府の資金援助を禁止するハイド協定の撤廃を支持している。

LGBTQの諸権利について:

平等に関する連邦法制定を支持している。これはLGBTQ+の人々への選別のない保護を拡大するものだ。彼はトランスジェンダーの人々の諸権利を支持している。その中には受刑者が性一致手術を受ける権利も含まれている。

2019年9月の討論会の檀上で、ブティジェッジはサウスベンド市長選挙の選挙期間中に同性愛者であることをカミングアウトした経験について語った。彼は次のように述べた。「私は現職市長として市民のために行ってきた仕事に基づいて人々は判断を下してくれると私は信じていました。有権者は私を信頼すると決断し、私は80%の得票率で再選されたのです」。

2019年10月、ブティジェッジは包括的な一連の諸政策を発表した。その中には、雇用に関する差別、男性にも女性に分類されない性別認識をアメリカのパスポートへの表示、自身の性的志向のために除隊させられたLGBTQの退役軍人に対する恩給などの恩典を回復させることが含まれている。

・教育について:

伝統的な黒人大学とマイノリティへの高等教育を提供してきた高等教育機関への予算を250億ドルまで増加させることを支持している。

低所得家庭出身の学生たちへの借金を創らない形での教育提供と中流家庭出身の学生のための無料の公立大学での教育を支持している。

・銃規制について:

普遍的なバックグラウンドチェックの導入、軍隊が使用するタイプの強力な武器の流通禁止、全国均一の免許制度の導入、「レッドフラグ」法制(訳者註:家族や警察が他人や自分自身に危害を加える人物が武器を一時的に所有できないように裁判所に申請できる)の導入を支持している。

・刑事司法制度改革について:

2019年7月、ブティジェッジは警察制度の広範な改革を進める計画を発表した。致命傷を与える武器の使用に関する新たな制限、各州に対して警察行為についての更なる情報提供を推進するものである。

麻薬所持による投獄、量刑の下限、民間刑務所の廃止を支持している。

死刑廃止、マリファナ使用の合法化、「バン・ザ・ボックス」を支持している。バン・ザ・ボックスとは雇用者が就職希望者に刑法犯罪歴を選考の最初の段階で質問することを禁止するというものだ。

・貿易について;

北米自由貿易協定(NAFTA)に対して批判的だ。ブティジェッジはNAFTAによって中西部の雇用を海外に流出させたと考えている。

・アメリカ先住民の諸権利について:

アメリカ先住民女性の高過ぎる失踪事件数と殺人事件数を研究するために委員会創設と天然資源に関連する決定を行う際には先住民族の諸権利を考慮することを義務とすることを支持している。

・外交政策について:

アフガニスタンからの米軍撤退を支持している。シリアにおける「制限のない関与」に反対している。しかし、防諜と特殊作戦に「特に制限」した範囲を維持すべきだと主張している。

2001年の軍事力使用の権限を大統領に認める連邦議会の決定を破棄し新たに作り変えることを支持している。

オバマ政権下でのイランとの核開発に関する合意とパリ協定(気候変動)への復帰を支持している。

イスラエルがヨルダン川西岸での領土を拡大するのならばアメリカの支援を削減することを支持している。

・税制について:

富裕層への課税の実施と勤労所得税額控除の拡大を主張している。

・民主政治体制に関する改革について:

大統領選挙における選挙人制度の廃止と一般投票による大統領選挙の結果決定を支持している。ワシントンDCの州への昇格と完全な政治代表を支持している。

連邦最高裁判所の判事の数を15名に拡充することを支持している。

「ア・ニュー・コール・トゥ・サーヴィス」を提案している。これは高校卒業資格を持つ人々に向けて100万人分の有給の国家サーヴィス雇用を生み出すというものだ。

2019年7月の2回目の討論会で、ブティジェッジは、選挙人制度の廃止や連邦最高裁判所の判事を拡充というような憲法に関わる大きな改革について多くの人々が考えているほど難しいものではないと示唆している。

ブティジェッジは次のように発言している。「この国は憲法を変更してお酒を飲めないようにしそれを変更し飲酒が出来るようにしました。こうした変更が起きたのは私たちが考えを変えたからです。それなのに私たちが生きているこの時代に我が国の民主政治体制を改革できないと皆さんは仰っています。これから20年間、私たちは民主政治体制の改革について語り続けることになるのでしょう」。

・社会保障ネットについて:

アメリカ国内で普遍的なベイシック・インカムについて「議論を行う」べきだと述べている。

最低時給を15ドルに引き上げることを支持している。

●ピート・ブティジェッジの政策における成功はどんなものか?

ブティジェッジはサウスベンド市で「スマート・ストリート」を実行した。これはサウスベンド市内のダウンタウンを再活性化するために片道一車線の道路を自転車専用レーン付きの片道二車線に道路にし、加えて歩行者専用道路を建設するというものであった。

サウスベンド市の公園とリヴァーフロント地区への5000万ドルの投資を監督した。

●ピート・ブティジェッジはどの地域で支持率が高いか?

2019年8月末から本誌が実施した12回の世論調査の結果を基にして、私たちは各候補者が民主党の大統領選挙候補者に指名されるとしてどれくらい有権者を満足させるかという設問に関してどの地域に住む有権者がどれくらい満足しているかという分析を行った。予備選挙が最初に行われる4つの州はアメリカ中西部の西部、ニューイングランド、アメリカ大西洋岸南部、ロッキー山脈地域にそれぞれある。それぞれの地域には民主党全国大会の代議員団が配置されている。アメリカ大西洋南部には16%、アメリカ太平洋岸地域には16%、アメリカ大西洋岸中部には16%、アメリカ中西部の頭部には15%が配分されている。

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どの地域で強いかを示す地図(青が濃いほど強い)

ニューイングランド地方に住む有権者たちが他の地域に比べて、ブティジェッジについて候補者として最も満足しており、その率は5.7ポイントである。彼はまたアメリカ南部の西部(プラス3.5ポイント)とアメリカ中西部の西部(プラス4.3ポイント)を記録している。支持が低いのはアメリカ大西洋岸の中部(マイナス5.3ポイント)とアメリカ南部の東部(マイナス4.6ポイント)である。

●民主党内の各派閥からピート・ブティジェッジはどのように見られているか?

ブティジェッジは自分のことを穏健なリベラルと考えている有権者からの支持が多い。自分のことをリベラルもしくは保守と自己規定していない民主党予備選挙参加予定の有権者の間では支持率が高くない。左派とリベラル派と自己規定している有権者の間でやや支持が高い。

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政治的志向についての表

●ブティジェッジはこれまでにどれくらいの献金を集めたか?

2019年3月にCNNのタウンホールミーティング形式の番組に出演した後の24時間で、ブティジェッジは2万2000名の献金者から60万ドルの資金を集めた。ブティジェッジは2019年3月半ばに献金者が6万5000名に達し、第1回目の民主党予備選挙の参加条件をクリアしたと発表した。

ブティジエッジ選対は2019年第一四半期に16万名弱の献金者から700万ドルの資金を集めた。2019年第二四半期には29万4000名の献金者から2480万ドルを集めた。これは同時期において民主党予備選挙候補者の中で最も大きい金額となった。2019年第三四半期には1910万ドルを集めた。

●有権者たちは他の候補者と比較してピート・ブティジェッジについてどのように見ているか?

本誌は複数の世論調査を実施し、その中で候補者たちはどのように認識されているかをチェックしている。本誌は世論調査を通じて各候補者を左派から右派まで位置づけしてくれるように頼んだ。ブティジェッジは候補者たちの中で中道派に位置づけられている。各候補者の公的な仕事の経歴と政治における経験についての知識を基にして各候補者がどのように大統領として働く準備ができているかでランク付けをするように、調査対象者に頼んだところ、全国的な経歴が欠けているので、ブティジェッジは最も経験が少ない候補者だと見られていることが分かったがこれは驚くべきことではなかった。しかしながら、好ましいもしくは人間らしい候補者について質問したところ、ブティジェッジはジョー・バイデンに続いて2位に入った。

●ピート・ブティジェッジはトランプ大統領を倒すことができるか?

本紙が繰り返し実施している世論兆社の結果を考慮すると、当選可能性について言えば他の候補者と同程度であることが分かった。これは中西部の小さな大学町の市長としては大変なことだ。

●ピート・ブティジェッジの特徴と強みについて民主党支持の有権者はどのように感じているか?

本誌は有権者の特徴と強みについてどのように感じているかについて世論調査を行ってきた。私たちは調査対象者に対して特徴と強みのリストを提示し、どの特徴を持っているかで大統領選挙で投票するかしないかについて質問した。

例えば、民主党予備選挙参加予定の有権者の中で、19%が大学教授であれば投票すると答えた。一方、4%が大学教授なので投票しないと答えた。従って純粋な好感度としてはプラス15%である。従って私たちは候補者の経歴書の特徴でどのように投票に結びつけるかということを見ることができる。

ブティジェッジにとってプラスになる特徴と強みは、税金還付書類の公開(プラス43%)、複数の言語を使えること(プラス25%)、50歳以下の年齢(プラス23%)、移民の子供(プラス21%)、帰還軍人(プラス17%)、市長(プラス15%)、ローズ奨学生(プラス12%)、アイヴィーリーグ大学での教育(プラス7%)だ。

民主党支持の有権者たちの志向に基づいて、ブティジェッジにとってマイナスとなる特徴と強みは、経営コンサルタントという経歴(マイナス18%)、政治に関して経験が少ないこと(マイナス22%)、富裕な家庭で育ったこと(マイナス42%)だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
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ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側