古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:内戦

 古村治彦です。

 2023年12月27日に『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を刊行しました。『週刊現代』2024年4月20日号「名著、再び」(佐藤優先生書評コーナー)に拙著が紹介されました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 アメリカ国民の間で、「アメリカで内戦が起きる」「アメリカで第二次南北戦争が起きる」という不安感が漂っている。このブログでも既に紹介したが、今年の4月に全米で「シヴィル・ウォー(Civil War)」(アレックス・ガーランド監督作品)という映画が公開され、ヒットした。「そんな馬鹿な」という思いもありつつも、「アメリカ国内の内戦はもしかして本当になるかもしれない」という不安が存在する。

 世界の内戦の研究を専門にしている政治学者(カリフォルニア大学サンディエゴ校教授)バーバラ・F・ウォルターの著作『アメリカは内戦に向かうのか(How Civil Wars StartAnd How to Stop Them)』(井坂康志訳、東洋経済新報社、2023年)が日本でも刊行された。アメリカでは2022年に刊行されている。

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バーバラ・F・ウォルター

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アメリカは内戦に向かうのか

 ウォルターはアメリカ国内で内戦が勃発する可能性に警鐘を鳴らしている。ウォルターによれば、内戦が発生するのは、「完全に民主政体でもなく、完全に独裁政体でもない」アノクラシー(anocracy)状態にある時だと述べている。そして、人種、民族、宗教の線で分断が起きるアイデンティティ政治(identity politics)に戻っている場合に、2つ以上のアイデンティティ(例えば、経済各社と人種)が結びついて発生したグループである「超派閥(super faction)」が政治的暴力を主導するということになる。こうした場合に、元々支配的な地位にあったグループがその地位を失い(「格下げ[downgrade]」と呼ばれる)、その憤激によって暴力に走るということになる。総体的には、「希望」が失われて、最後に武器を取るということになる。

 アメリカは民主政体の総本山である。民主政体の素晴らしさをアメリカの価値観とし、世界中に拡散しようとしてきた(そして、失敗してきた)。アメリカの観点からすれば、近代化とは民主化と資本主義化である。しかし、アメリカ国内で、民主政治、民主政体に対する疑義が出ている。2020年の選挙では、トランプ陣営と支持者たちは、「選挙は盗まれた」と主張した。彼らからすれば、アメリカの民主政体は傷つけられ、機能しないようになっている。「国の状態を良くしよう」という思いで、選挙という手段を使っても、選挙結果が不正であれば、どうしようもないではないかということになる。「希望」は失われ、「憤激」が生じる。ここに、内戦ぼっ発の可能性が生まれる。また、経済各社と人種が結びつき(トランプを支持した、貧しい白人[経済格差と人種])、暴力を主導するグループである超派閥が生まれる。

 私は、もしアメリカが内戦状態になるとするならば、選挙後だと思う。選挙までは、まだ希望があると考える人たちは多いだろう。しかし、ジョー・バイデン、ドナルド・トランプのどちらが勝利しても、負けた方は不満を持つ。これまでだって、負けた方は不満を持ってきた訳だが、暴力に至るまでの怒りや悲しみ、絶望の程度がかなり上がると私は考える。アメリカで内戦まで進まなくても、政治的暴力は各地で起きるだろう。それだけでも、アメリカの民主政治体制を毀損するものになるし、アメリカ経済にも悪影響が出るだろう。アメリカ国債の金利は上昇し、ドル安に振れるだろう。そうなれば、アメリカ国内の人々の生活は厳しいものとなる。そうなれば、益々不安、不満が募るということになる。アメリカ政治の見通しは暗いものとなる。アメリカ国債の世界第債の保有国は日本だ。このような不安な米国債については、保有量を減らすこと、「貸したお金を返してもらう(現金化)」ことをして、国内に還流する方が良いのではないか。

(貼り付けはじめ)

アメリカは本当に第二次内戦に向かっているのか?(Is the US really heading for a second civil war?

-国内が分極化し、共和党が権威主義(authoritarianism)を支持する中、一部の専門家は北アイルランド型の反乱(Northern Ireland-style insurgency)を懸念しているが、他の専門家たちは、武力衝突(armed conflict)は依然としてありそうにないと主張している。

デイヴィッド・スミス筆

2022年1月9日

『ザ・ガーディアン』紙

https://www.theguardian.com/us-news/2022/jan/09/is-the-us-really-heading-for-a-second-civil-war

ジョー・バイデンは、アメリカが正常に戻ることを願って1年を過ごした。しかし、先週の木曜日、連邦議会議事堂での暴動から1周年を迎えたこの日、大統領はついにアメリカの民主政治体制(American democracy)に対する現在の脅威の規模を認識した。

バイデンは、1年前に暴徒が群がったスタチュアリーホールで次のように語った。「この瞬間、私たちは決断しなければならない。私たちの国は、どのような国家になるだろうか? 政治的暴力を規範として受け入れる国になるのか?」。

アメリカ国内外を問わず、多くの人々が今、この問いを投げかけている。1月6日のような国家的な悲劇でさえも、人々を更に分裂させるだけであるような、深く分断された社会では、あの日が不安(unrest)、紛争(conflict)、国内テロ(domestic terrorism)の波の始まりに過ぎないのではないかという恐れがある。

最近の複数の世論調査の結果を見ると、政府に対する暴力という考えを堅持しているアメリカ人はかなり少数派であることが分かる。第二次アメリカ内戦(第二次南北戦争)の話さえ、フリンジ・ファンタジーからメディアの主流になりつつある。

今週、『ニューヨーカー』誌に掲載された記事の見出しは、「南北戦争が目前に迫っている?(Is a Civil War ahead?)」だった。金曜日の『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムのタイトルは「私たちは本当に第二次南北戦争(内戦)に直面しているのか?(Are We Really Facing a Second Civil War?)」だった。『ワシントン・ポスト』紙の最近のコラムでは、3人の退役したアメリカ軍将軍が、もう1回クーデターの試み(coup attempt)が起きれば「内戦に発展しかねない」と警告している。

そのような概念が、公の場での話題になりつつあるという単なる事実は、たとえそれが依然としてあり得ないと主張する人もいるとしても、かつては考えられなかったことが考えられるようになったということを示している。

バイデンの超党派協力への願望(Biden’s desire for bipartisanship)が、共和党の急進的な反対によって衝突している。そうした状況の中で、ワシントンでのわだかまりによって、内戦が起きるのではないかという懸念が大きくなっている。木曜日のバイデン大統領の発言は、「私は誰に対しても、民主政体の喉元に短剣を突き立てるような行為をすることを許さない(I will allow no one to place a dagger at the throat of our democracy)」というもので、アメリカの主要政党の1つが権威主義を受け入れている以上、通常通りにはいかないことを認めているように見えた。

この点を例示すると、共和党はトランプ大統領の選挙敗北を覆そうとした暴徒を民主政体のために戦った殉教者(martyrs fighting for democracy)に仕立て直し、歴史を書き換えようとしているため、記念式典に出席した共和党議員はほとんどいなかった。保守的なフォックス・ニューズネットワークで最も注目されている司会者であるタッカー・カールソンは、バイデンの演説の映像を再生することを拒否し、2021年1月6日は歴史的に「脚注の程度にすぎない(barely rates as a footnote)」のは「その日は本当に多くのことが起きなかった(really not a lot happened that day)」からだと主張した。

共和党内ではトランプ崇拝がかつてないほど優勢であり、オース・キーパーズやプラウド・ボーイズといった過激な右翼グループが台頭していることから、民主政治体制に対する脅威は1年前よりも大きくなっていると見ている人たちもいる。そうした人々の中に、カリフォルニア大学サンディエゴ校の政治学者で、新著『アメリカは内戦に向かうのか(How Civil Wars StartAnd How to Stop Them)』という新著の著者であるバーバラ・ウォルターがいる。

ウォルターは以前、CIAの諮問委員会である「政治的不安定性タスクフォース(political instability taskforce)」の委員を務めていたが、このタスクフォースは、アメリカ本国を除く、世界中の国々での政治的暴力(political violence)を予測するモデルを持っていた。しかし、トランプ大統領の人種差別的煽動が台頭する中、30年間内戦を研究してきたウォルターは、自宅の玄関先(doorstep)のすぐそばに、証拠となる兆候があることに気づいた。

1つは、完全に民主的でも完全に独裁的でもない政府、つまり「アノクラシー(anocracy)」の出現である。もう1つは、政党がイデオロギーや特定の政策(ideology or specific policies)を中心に組織されるのではなく、人種や民族、宗教の線(racial, ethnic or religious lines)に沿ったアイデンティティ政治(identity politics)に戻っていく光景である。

ウォルターは『ジ・オブザーバー』紙に次のように語っている。「2020年の選挙までには、共和党員の90%が白人になっている。もし、二大政党制(two-party system)を採用している他の多民族・多宗教の国(multiethnic, multi-religious country)でこのような現象が起きるとしたら、これは超派閥(super faction)と呼ばれるもので、超派閥は特に危険である」。

最も悲観的な人でさえ、北軍と南軍が激戦を繰り広げた1861年から1865年の内戦(南北戦争)の再現を予測してはいない。ウォルターは続けて次のように語った。「それは北アイルランドやイギリスが経験したような、より反乱(insurgency)のようなものになるだろう。私たち国アメリカは非常に大きな国であり、国中に非常に多くの民兵組織(militias)が存在するため、おそらく北アイルランドよりも拡散化(decentralized)が進むことになるだろう」。

ウォルターは次のように述べている。「反乱を起こす人々は、連邦政府の建物、シナゴーグ、大勢の人が集まる場所を標的とする、通常では考えられない戦​​術、特にテロ戦術、場合によっては、小規模のゲリラ戦に目を向けるだろう。この戦略は脅迫の一形態であり、連邦政府が彼らに対処する能力がないとアメリカ国民に恐怖を感じさせることになるだろう」。

2020年、民主党所属のミシガン州知事グレッチェン・ウィットマーを誘拐する計画が、起きる可能性の高い事態の兆しかもしれない。ウォルターは、野党の有力者、穏健な共和党の政治家、反乱を考える人々に対して同情的ではないと見なされる裁判官などが、暗殺のターゲットになる可能性があることを示唆している。

ウォルターは次のように語った。「ここアメリカでは、権力が分断されているため、民兵組織がその地域の法執行機関(law enforcement)と連携して、それが可能な地域で小さな白人の民族国家を作る状況も想像できる。それは確かに1860年代に起こった内戦とはまったく似ていないものとなるだろう」。

ウォルターは、内戦(civil wars)は貧しい人や虐げられた人が起こすものだと考えられやすいと指摘する。しかし、そうではない。アメリカの場合は、2008年のバラク・オバマの当選に象徴されるように、2045年頃にはマイノリティになる運命にある白人マジョリティからの反動なのだ。

ウォルターは次のように説明している。「内戦を起こす傾向を持つグループがあるのは、かつて政治的に支配的であったが、衰退しているグループである。彼らは政治権力を失ったか、政治権力を失いつつあり、国が自分たちのものは自分たちの正当な権利であり、体制がもはや自分たちのために機能しないため、支配権を取り戻すために武力を行使することが正当化されると本気で信じている」。

1月6日の暴動から1年が経った今も、礼儀正しさ、信頼、共有規範が崩壊し、連邦議事堂の雰囲気は有害なままだ。共和党所属の連邦議員の中からは、トランプ大統領が反対した超党派のインフラ法案に賛成票を投じた後、殺害の脅迫を含む脅迫的なメッセージを受け取った人たちが出た。

1月6日のテロを調査する連邦下院特別委員会の2人の共和党議員、リズ・チェイニーとアダム・キンジンガ―は、共和党からの追放を求められている。ソマリア出身のイスラム教徒であるミネソタ州選出の民主党所属の連邦下院議員イルハン・オマルは、イスラム嫌悪な嫌がらせに苦しんでいる。

しかし、トランプ大統領の支持者たちは、民主政治体制を救うために戦っているのは自分たちだと主張している。ノースカロライナ州のマディソン・コーソーン連邦下院議員は昨年、「選挙制度が不正操作(rigged)され続け、盗まれ(stolen)続ければ、ある1つの場所に行きつくことになるだろう。それは流血の惨事(bloodshed)だ」と語った。

先月、ジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン連邦下院議員は、テロに関与したとして収監された1月6日事件の被告6人の処遇について嘆き、ブルーステイト(blue states、共和党優勢州)とレッドステイト(red states、共和党優勢州)の間の「国家的別離(national divorce)」を呼びかけた。民主党所属のルーベン・ガレゴ連邦下院議員は力強く次のように反論した。「『国家間の離婚』などありえない。内戦に賛成か反対かだ。内戦を望むならば、そう言って、正式に自分たちは裏切り者だと宣言せよ(There is no ‘National Divorce’. Either you are for civil war or not. Just say it if you want a civil war and officially declare yourself a traitor)」。

トランプが2024年の大統領選に再出馬する可能性もある。共和党が主導する各州は、共和党に有利になるよう計算された有権者制限法(voter restriction laws)を課す一方、トランプ支持者たちは、選挙運営の主導権を握ろうとしている。大統領選挙が紛糾すれば、煽動的なカクテル(incendiary cocktail)になりかねない。

ヴァージニア工科大学平和研究・暴力防止センター所長ジェイムズ・ホウドンは、「私は人騒がせな人(alarmist)になるのは好きではないが、この国は暴力から遠ざかるどころか、ますます暴力に向かっている。再び争点となった選挙は悲惨な結果をもたらす可能性がある」と述べている。

ほとんどのアメリカ人は安定した民主政治体制を当然のことだと思って育ってきたが、アメリカ先住民の大量虐殺(genocide of Native Americans)から奴隷制度、内戦(南北戦争)から4度の大統領暗殺、そして、アメリカ国内で銃による暴力によって年間4万人が殺害されていることから海外で数百万人の命を奪っている軍産複合体(military-industrial complex)まで、アメリカは、暴力が例外なく常態化している社会でもある

ミネソタ大学政治・ガヴァナンス研究センターのラリー・ジェイコブス所長は次のように述べている。「アメリカは暴力に慣れていない訳ではない。非常に暴力的な社会であり、私たちが話しているのは、暴力に明確な政治的意図が与えられている(violence being given an explicit political agenda)ということだ。これはアメリカにおける恐ろしい新しい方向性だ」。

現在のところ、政治的暴力が風土病(endemic)になるとは予見していないが、ジェイコブスは、そのような崩壊はまた、北アイルランドの紛争に似ている可能性が高いことに同意している。

ジェイコブスは続けて次のように述べている。「このような物語的で、散発的なテロ攻撃を私たちは目撃することになるだろう」。彼は加えて、「北アイルランドモデルは、率直に言って最も恐れられているモデルだ。なぜなら、これを行うのに膨大な数の人員が必要ではなく、現在、こうした反乱を実行するのに、非常に意欲的で、十分な武装をしたグループが存在するからだ。問題は、彼らがテロ活動を開始する前に、FBIが彼らをノックアウトできるほど十分に潜入できるのかということだ」と述べた。

ジェイコブスは更に「もちろん、アメリカでは銃が蔓延していて、FBIの捜査も役に立たない。誰でも銃を手に入れることができ、爆発物にもすぐにアクセスできる。これら全てが、私たちが今置かれている不安定な立場を更に悪化させている」と述べた。

しかし、避けられないものなど何もない。

バイデンはまた、2020年の選挙について、新型コロナウイルス感染拡大にもかかわらず、過去最高の1億5000万人以上が投票し、アメリカ史上最大の民主政治体制のデモンストレーションになったと賞賛した。この結果に対するトランプ大統領の偽りの異議申し立ては、依然として強固な裁判制度によって退けられ、依然として活気のある市民社会やメディアによって精査された。

ハーヴァード大学の政治学者ジョシュ・カーツァーは、現実を確認して、「内戦を研究している学者をたくさん知っているが、アメリカが内戦勃発の瀬戸際にいると考えている人はほとんどいない」とツイートした。

しかし、「ここでは起こりえない」という思い込みは、政治そのものと同じくらい古い。ウォルターは、内戦に至るまでについて多くの生存者にインタヴューしてきた。ウォルターは次のように述べている。「バグダッドにいた人も、サラエヴォにいた人も、キエフにいた人も、みんな口をそろえて言ったのは、こんなことになるとは思わなかった、ということだった。実際、丘の中腹で機銃掃射を聞くまで、私たちは何かが間違っていることを受け入れようとはしなかった。その時にはもう遅かったのだ」。

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南北戦争が目前に迫っている?(Is a Civil War Ahead?

-連邦議事堂襲撃事件から1年経過し、アメリカは民主政治体制(democracy)と独裁政治(autocracy)の間で宙ぶらりんの状態にある。

デイヴィッド・レムニック筆

2022年1月5日

『ニューヨーカー』誌

https://www.newyorker.com/news/daily-comment/is-a-civil-war-ahead

アメリカ例外主義(American exceptionalism)の体系は、自己幻想(self-delusion)という粗末な基盤の上で常にぐらつき続けてきたが、それでもほとんどのアメリカ人は、アメリカが世界最古の継続的な民主政治体制国家(the world’s oldest continuous democracy)であるという常識を疑わずに受け入れてきた。その冷静な主張は今や崩れ去った。

2021年1月6日、白人至上主義者(white supremacists)、民兵、MAGA信者たちがトランプ大統領からインスピレーションを得て、2020年大統領選挙の結果を覆すために連邦議事堂を襲撃し、議員たちと副大統領が実質的に人質になった状態で、私たちは完全な民主政治体制国家としての活動を中止した。その代わりに、私たちは現在、学者たちが「アノクラシー」と呼ぶ限界的な状況に住んでいる。つまり、この200年で初めて、私たちは民主政治と専制政治の間で板挟みになっている。そして、その不確実性(uncertainty)の感覚は、アメリカでの突発的な流血の可能性を根本的に高め、さらには内戦の危険さえも高めている。

これが、カリフォルニア大学サンディエゴ校の政治学者バーバラ・F・ウォルターの新著『アメリカは内戦に向かうのか(How Civil Wars Start)』の説得力ある主張である。ウォルターは、スリランカから旧ユーゴスラビアまでの国々における政治的暴力の根源を研究する「政治的不安定性タスクフォース」と呼ばれるCIAの諮問委員会の委員を務めた。ウォルターは、このタスクフォースが外国の政治力学を分析するために使用している「センター・フォ・システミック・ピース(Center for Systemic Peace、システム平和センター)」がまとめたデータを引用しながら、民主政体が最も古くから続いているという「栄誉(honor)」は、現在スイスが持ち、ニュージーランドがそれに続いていると説明している。アメリカでは、侵食されつつある不安定さ(instability)と非自由主義的な流れ(illiberal currents)が悲しい状況を呈している。ウォルターが書いているように、「私たちはもはやカナダ、コスタリカ、日本のような国々と肩を並べる存在ではない」のである。

ウォルターは著書と今週の「ニューヨーカー・ラジオ・アワー」での対談の中で、「恐怖を煽る行為(an exercise in fear-mongering)」は避けたいと明言した。彼女は扇情主義者(センセーショナリスト、sensationalist)だと思われることを警戒している。実際、彼女は過熱する憶測を避けるために苦労しており、臨床的な観点から内戦の可能性について警告を伝えている。しかし、数十年前に地球温暖化の危険性について明確に声を上げた人々と同様に、ウォルターは重大なメッセージを伝えているが、それを無視すると危険が伴う。依然として、多くのことが流動的だ(So much remains in flux)。ウォルターは、21世紀のアメリカの内戦は、1860年代の戦場で繰り広げられた、消耗的で対称的な紛争(symmetric warfare)とは似ても似つかないだろう、と注意深く言っている。むしろ、最悪の事態が起こった場合、爆弾テロ、政治的暗殺、ソーシャルメディアを介して結集した過激派グループによって実行される非対称戦争(asymmetric warfare)の不安定化行為など、散在的かつ持続的な暴力行為の時代が到来すると彼女は予想している。これらは比較的小規模で、緩やかに連携した、自己拡大を目指す戦士の集まりであり、「加速主義者(accelerationists、アクセレイショニスツ)」と呼ぶこともある。彼らは、救いようのない非白人社会主義共和国(non-white, socialist republic)の崩壊を早める唯一の方法は、暴力やその他の超政治的手段によるものだと自分たちに確信させている。

ウォルターは、この国が民主的制度を強化しない限り、冒頭のような脅威に耐えることになるだろうと主張する。2020年、ミシガン州の民兵組織「ウルヴァリン・ウォッチメン」がグレッチェン・ウィットマー知事を誘拐しようとした事件である。ウルヴァリン・ウォッチメンは、ウィットマー知事がミシガン州で新型コロナウイルス感染対策(公衆衛生を守るためではなく、自分たちの自由を侵害する耐えがたい行為と見なした規制)を実施したことを軽蔑していた。トランプが公言したウィットマーへの軽蔑は、こうした狂人たちを思いとどまらせることはできなかっただろう。FBIは幸いにもウルヴァリン・ウォッチメン一味を阻止したが、必然的に、このような企てが十分な数存在し、十分な武器があれば、標的を見つける組織が複数出てくるだろう。

アメリカは常に政治的暴力行為、つまりKKKのテロ行為に悩まされてきた。1921年のタルサの黒人コミュニティで虐殺が起きた。マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺は、全てのアメリカ人にとって民主政体が決して定着し、完全に安定した状態ではなかったが、それでもトランプ時代は、移民に「取って代わられる」ことを恐れた多くの右翼の田舎の白人たちの激しい憤りによって特徴づけられている。有色人種だけでなく、最も独裁的な扇動者に屈し、もはや民主主義の価値観や制度を擁護するつもりはないようである共和党指導部も同様である。他の学者と同様、ウォルターも、168人が死亡した1995年のオクラホマシティのアルフレッド・P・ムラー記念連邦ビル爆破事件など、現在の反乱の初期の兆候があったと指摘している。しかし、多民族民主政体(multiracial democracy)の台頭を最も鮮明に浮き彫りにしたのはバラク・オバマの選挙であり、過半数の地位を失うことを恐れた多くの白人アメリカ人にとって脅威と受け止められた。ウォルターは、オバマが当選した2008年当時、アメリカではおよそ43の民兵組織が活動していた、と書いている。 3年後、その数は300以上に増加した。

ウォルターは世界中の内紛の前提条件(preconditions)を研究してきた。そして。ウォルターは、自己満足と7月4日の神話を取り去り、現実的なチェックリストを見直し、「内戦の可能性を高める各条件を評価(assessing each of the conditions that make civil war likely)」すれば、アメリカは「非常に危険な領域に入った(has entered very dangerous territory)」と結論づけざるを得ないと言う。この結論は彼女だけではない。ストックホルムの民主政体・選挙支援国際研究所は最近、アメリカを「後退している」民主政体国家(“backsliding” democracy)としてリストアップした。

1月6日以降の数週間ほど、後退が憂鬱にはっきりと表れたことはなかった。ミッチ・マコーネルは当初、反乱におけるドナルド・トランプの役割を批判した後、2024年の大統領選挙で党の候補者になれば、トランプを支持すると述べた。深淵を見つめながら、彼は闇を追い求めた(Having stared into the abyss, he pursued the darkness)。

少し前までは、ウォルターは人騒がせな人物だと思われていたかもしれない。2018年、スティーヴン・レビツキーとダニエル・ジブラットは、トランプ時代の研究『民主主義はいかにして滅びるか(How Democracies Die)』を出版した。この本は、アメリカの読者に法の支配が、アメリカの多くの時代と同様に攻撃に晒されているという現実を目覚めさせようとした数多くの本の1つである。しかし、レヴィツキーが私に語ったように、「私たちでさえ1月6日を想像することはできなかった。」レヴィツキーは、ウォルターやこのテーマに関する他の高く評価されている学者の著書を読むまでは、内戦の警告は行き過ぎだと思っていただろうと語った。

ロシアやトルコとは異なり、アメリカは、たとえどれほど欠陥があったとしても、民主政体統治の深い経験に恵まれている。裁判所、民主党、両党の地方選挙管理者、アメリカ軍、メディアは、たとえどれほど重大な欠陥があったとしても、独裁的な大統領の最も暗い野望に抵抗することが可能であることを2020年に証明した。民主政体と安定のガードレールは決して突破できないものではないが、ウラジーミル・プーティン大統領やレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領が立ち向かわなければならないものよりも強力である。実際、トランプは再選を目指して共和党史上最大の票を集めたが、それでも700万票の差で落選した。それも諦観が支配する運命論(fatalism)を阻害することになる。

レヴィツキーは私に次のように語った。「私たちは、ファシズムやプーチニズムに向かうわけではない。しかし、憲法上の危機が繰り返され、権威主義的な、もしくは少数派による支配が拮抗し、爆弾テロや暗殺、集会で人々が殺されるなど、かなり重大な暴力のエピソードが起こる可能性はあると思う。2020年には、政治的な理由で人々が路上で殺された。これは黙示録(apocalypse)ではないが、恐ろしいことが起きたのだ」。

アメリカの民主政治体制を守るための戦いは、対称的(symmetrical)ではない。一方の政党である共和党は現在、反主流主義(anti-majoritarian)、反民主的を装っている。そして、伝統的な政策的価値観にはあまり焦点を当てず、部族的所属(tribal affiliation)や怨恨(resentments)を重視する党になっている。リズ・チェイニーやミット・ロムニーをはじめとする少数の人物は、これが権威主義的な党のレシピであることを知っているが、最も憂慮すべき傾向を逆転させるために必要なこと、すなわち、共和党指導者たちが立ち上がり、民主的価値の再認識に基づく連合に民主党や無党派層とともに参加するための広範な努力の兆候は見られない。

反乱の記念日を迎えるにあたり、より大きなドラマが起こっていることは明らかだ。私たちはバラク・オバマを、そしてその8年後にはドナルド・トランプを選出することができる国だ。私たちは、ジョージア州がアフリカ系アメリカ人とユダヤ人の2人の連邦上院議員を選出した1月5日と、馬鹿馬鹿しい陰謀論の名のもとに数千人が連邦議事堂を襲撃した1月6日のことを思い浮かべることができる。

レヴィツキーは次のように語っている。「同じ国で2つの全く異なる運動が同時に起きている。この国は初めて多民族民主政体(multiracial democracy)に向かって進んでいる。21世紀において、私たちは多様な社会と平等の権利を保証する法律を持つことを支持する多民族の民主的な多数派(multiracial democratic majority)を持っている。多民族による民主的な多数派が存在しており、それが普通選挙で勝利する可能性がある。そして少数派の共和党員もいるが、危険な過激派が共和党員のために行動しているのを見て見ぬふりをすることがあまりにも多い。新しい種類の内戦についての警告が無駄になり、ウォルターのような本が警鐘を鳴らしたものとして振り返ることができることを祈ろう。しかし、私たちが気候の危機的な状況で学んだように、願うだけではそれは叶うことはない」。

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私たちは本当に第二次南北戦争(内戦)に直面しているのか?(Are We Really Facing a Second Civil War?

ミッシェル・ゴールドバーグ筆

2022年1月6日

『ニューヨーク・タイムズ』紙

https://www.nytimes.com/2022/01/06/opinion/america-civil-war.html

カリフォルニア大学サンディエゴ校の政治学者バーバラ・F・ウォルターは、内戦を経験した多くの人々にインタヴューしてきたが、内戦が起こるとは誰もが思っていなかったと言っていると語った。ウォルターは「彼らは全員、驚いたと述べている。それを研究している人にとっては、何年も前からそれが明らかだったとしても、実際に経験した人たちには驚きだった」と述べた。

アメリカが再び内戦に陥るかもしれない、という考えを否定したい衝動に駆られるなら、このことは心に留めておく価値がある。今でも、この国の、殴られ過ぎてフラフラな状態になっている、崩壊に常に恐怖を感じているにもかかわらず、私は完全なメルトダウン(meltdown)という考えにはなかなか納得がいかない。しかし、ウォルターのように内戦を研究している一部の人々にとっては、アメリカの崩壊は、明白ではないにせよ、1月6日の事件以降は、可能性ははるかに低い状態ではないということである。

今月発売された2冊の本は、ほとんどのアメリカ人が理解している以上にこの国は内戦に近づいていると警告している。ウォルターは、『アメリカは内戦に向かうのか』の中で次のように書いている。「私は内戦がどのように始まるかを見てきた。私は人々が見過ごす兆候について知っている。そして、その兆候がここでは驚くほどの速さで現れているのを目撃している」。カナダの小説家で評論家のスティーヴン・マルシェは、著書『次の南北戦争:アメリカの未来からの警告(The Next Civil War: Dispatches From the American Future)』の中でより率直に述べている。マルシェは「アメリカは終わりに近づいている。問題はそれがどのように実現するかである」と書いている。

トロントの『グローブ・アンド・メール』紙において、暴力紛争を研究する研究者トーマス・ホーマー=ディクソンは最近、カナダ政府にアメリカの崩壊に備えるよう促した。ホーマー・ディクソンは次のように書いている。「2025年までにアメリカの民主政体は崩壊し、広範な市民暴力を含む極度の国内政治的不安定を引き起こす可能性がある。早ければ2030年までに、アメリカは右翼の独裁政権に支配されるかもしれない」。ジョン・ハリスが『ポリティコ』誌で書いているように、「真剣に考えてエイル人々は今、比喩としてではなく、文字通りの前例として『南北戦争(Civil War)』を持ち出している」。

もちろん、全員が真剣に懸念している人ばかりではない。ハーヴァード大学の政治学者ジョシュ・ケルツァーは、多くの内戦研究をしている学者を知っているが、「アメリカが内戦の瀬戸際にあると考えている学者はほとんどいない」とツイッターに書いた。しかし、内戦の話に抵抗する人たちでさえ、アメリカがどれほど危険な状況にあるのかを認識する傾向がある。『ジ・アトランティック』誌でフィンタン・オトゥールは、マルシェの本について書いて、内戦の予言は自己実現(self-fulfilling)する可能性があると警告している。アイルランドでの長い紛争中、双方は相手が動員している(mobilizing)のではないかという恐怖に駆られていた、とオトゥールは述べている。オトゥールは続けて、「アメリカが分裂し、暴力的に分裂する可能性があるという現実の可能性を認めることは1つのことだ」と書いている。その可能性を必然性として捉えるのはまったく別のことだ(It is quite another to frame that possibility as an inevitability)」と書いている。

内戦を当然の結論として扱うのは馬鹿げているというオトゥールの意見に私も同意するが、内戦発生の可能性が明らかにあるように見えるのは、やはりかなり酷い状態にあるということだ。内戦に関する憶測が偏屈な末端から主流に移ったという事実自体が、市民の持つ危機感の兆候であり、我が国がいかに崩壊しているかを示している。

ウォルターやマルシェが懸念しているような内戦は、北軍と南軍が戦場で対峙するようなものではないだろう。もし起こるとすれば、ゲリラの反乱(guerrilla insurgency)ということになるだろう。ウォルターが私に語ったように、彼女はマルシェと同様、年間少なくとも1000人の死者を出す紛争を「大規模な武力紛争(major armed conflict)」と学術的に定義している。「小規模な武力紛争(minor armed conflict)」とは、年間25人以上の死者を出す紛争である。この定義によれば、マルシェが主張するように、「アメリカは既に内紛状態にある(America is already in a state of civil strife)」ということになる。名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation LeagueADL)によれば、過激派(その多くは右翼)は2018年に54人、2019年に45人を殺害した。(2020年には17人を殺害したが、これは新型コロナウイルス感染拡大のためか、過激派の銃乱射事件がなかったため低い数字となった)

ウォルターは、内戦には予測可能なパターンがあると主張し、著書の半分以上を費やして、そうしたパターンが他の国々でどのように展開したかを整理している。内戦は、ウォルターや他の学者たちが「アノクラシー(anocracy)」と呼ぶ、「完全な独裁国家でも民主主義国家でもない、その中間のような国(neither full autocracies nor democracies but something in between)」においてよく起こる。警告の兆候としては、イデオロギー(ideology)よりもむしろアイデンティティ(identity)に基づく激しい政治的分極化の台頭(the rise of intense political polarization)、特に、それぞれが他方に押しつぶされることを恐れる、ほぼ同規模の2つの派閥間の分極化が挙げられる。

内乱を引き起こすのは、自分たちの地位が失墜していくのを目の当たりにした、以前は支配的だった集団である。戦争を始める民族は、その国が「自分たちのものである、あるいはそうあるべきだと主張する集団だ」とウォルターは書く。左翼にも暴力的な行為者はいるが、彼女もマルシェも左翼が内戦を起こすとは考えていない。マルシェが書いているように、「左翼の急進主義(left-wing radicalism)が重要なのは、それが右翼の急進化(right-wing radicalization)の条件を作り出すからである」ということである。

右派の多くが内戦を空想し、計画していることは周知の事実だ。1年前に連邦議事堂に押し寄せた人々の中には、「MAGA内戦・南北戦争(MAGA Civil War)」と書かれた黒いトレーナーを着ていた人もいた。超現実的で暴力的、ミームに取り憑かれた反政府運動「ブーガルー・ボワ」は、南北戦争の続編についてのジョークからその名を得た。共和党はますます武力衝突のアイデアを投げかけている。8月、ノースカロライナ州選出のマディソン・コーソーン連邦下院議員は、「選挙システムが不正に操作され、盗まれ続ければ、行き着く先は1つ、それは流血の惨事だ」と述べ、消極的ではあるが、武装する意向を示唆した。

ウォルターは、ミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事の誘拐を計画した男たちを引き合いに出して、現代の内戦は「こうした自警団(vigilantes)、つまり国民に直接暴力を振るう武装好戦派から始まる」と書いている。

ウォルターの議論には、私が完全に納得できない部分がある。たとえば、アノクラシーとしてのアメリカの状況を考えてみよう。アメリカの民主政体の後退の憂慮すべき範囲を示すために彼女が依存している政治学の尺度に私は異論を唱えない。しかし、彼女は権威主義から民主政体に向かう国々と、その逆の道を進む国々の違いを過小評価していると考える。ユーゴスラビアのような国が、国をまとめていた独裁体制が消滅したときになぜ爆発するのかが分かるだろう。新たな自由と民主的競争により、ウォルターが「民族主義仕掛人(ethnic entrepreneurs)」と呼ぶ人々の出現が可能になる。

しかし、民主政体から権威主義への移行が同じように不安定化するかどうかは分からない。ウォルターも認めているように、「自由民主政体国家の衰退は新しい現象であり、全面的な内戦に陥った国はまだない」ということだ。私にとっては、アメリカが共和党大統領のもとでハンガリー型の右翼独裁政治国家(Hungarian-style right-wing autocracy)へと硬化する脅威の方が、大規模な内戦よりも差し迫っているように思える。彼女の理論は、権力を失った右派が反旗を翻すというものだ。しかし、右派はますます、有権者が望むと望まざるとにかかわらず権力を維持できるよう、硬直化したシステムを不正に操作している。

内戦の可能性がまだ低いとすれば、多くのアメリカ人が慣れ親しんだ民主的な安定に戻るよりは可能性が高いように私には思える。

マルシェの本では、アメリカがどのように崩壊するかについて、現在の動きや傾向から推測した5つのシナリオが示されている。そのうちのいくつかは、完全にもっともらしいとは私にはとても思えない。例えば、ウェーコ、ルビー・リッジ、マルヒア国立野生生物保護区での極右勢力との連邦政府の対立の歴史を考えると、主権市民の野営地を壊滅させようと決意したアメリカ大統領は、対反乱ドクトリンに頼る陸軍大将ではなく、FBIを派遣するであろう。

※ミッシェル・ゴールドバーグ:2017年から論説コラムニストを務めている。政治、宗教、女性の権利に関する数冊の著書を持ち、2018年には職場のセクシャルハラスメントに関する報道でピューリッツァー賞(公共サービス部門)を受賞したティームの一員でもある。ツイッターアカウント:@michelleinbklyn

(貼り付け終わり)

(終わり)
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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2023年12月27日に『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を刊行しました。『週刊現代』2024年4月20日号「名著、再び」(佐藤優先生書評コーナー)に拙著が紹介されました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 このブログでは、アメリカでアレックス・ガーランド監督の映画「シヴィル・ウォー(Civil War)」が公開初週で興行成績1位を記録する大ヒットとなっていることを紹介した。アメリカ内戦(第二次南北戦争)について、アメリカ国民は、その可能性を肌で感じている。「そんな馬鹿なことがある訳がない」と考えるのも理解できるが、アメリカではそれだけ、人々の不満が溜まっており、社会の分断が進んでいる。

 アメリカの民間人が銃を保持できることは日本でも知られており(アメリカが州国憲法で保障されている)、そのために銃による犯罪が多く、犠牲者も多く出ているのだという主張につながる。また、政府に対する抵抗の権利も認められている。イギリス軍と戦って独立を勝ち取ったのは、ミニットマン(minutemen)自分たちで武装した民兵たち(militia)の活躍があったからだということもあり、民兵組織も認められている。武器や軍事訓練は、日本に住む私たちが想像するよりも身近にある。また、アメリカ軍の退役軍人たちも身近な存在だ。

こうして見ると、今回の大統領選挙で、ジョー・バイデン、ドナルド・トランプ、どちらが勝利を得ても、「不正選挙だ(選挙を盗まれた)」という不満が爆発すれば、武装勢力による反乱が起きる可能性は無視できない。彼らは警察力も凌駕する力を持つだろう。しかし、アメリカ軍が出動すれば、鎮圧されるだろう。問題は、アメリカ軍内に、どれほどの不満が溜まっていて、選挙結果によって、動くかどうかということだ。日本で言えば、226事件(1936年)のようなことが起き、最悪の場合には、アメリカ軍同士相撃つ(226事件の時は、皇軍相撃つという言葉が使われた)という最悪の状況になるかどうかだ。こうなれば、立派な内戦状態である。

 アメリカ内戦の可能性、分裂の可能性については、2019年に副島隆彦が著書『国家分裂するアメリカ政治 七顛八倒』(秀和システム)の中で指摘している。そんな馬鹿なということが一般的な受け止めであったが、5年経って、2024年大統領選挙が近づくにつれて、そうした危険性が肌で感じられるようになっている。
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国家分裂するアメリカ政治 七顛八倒

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 あらゆる可能性を排除せず、起きるものと考えて、私たちは最悪の事態に備えることだ。アメリカ国内情勢が不安定になれば、アメリカの景気は崩れる、そして、アメリカ国債とドルへの信頼は大きく低下する。その時にこそ、「有事の金」ということになるだろう。「有事の金」として有事の際に使うためには、「平時の金」から備えておかねばならない。

(貼り付けはじめ)

●「米国は新たな内戦の瀬戸際にあるのか」

CNN 2024.03.25 Mon posted at 18:37 JST

https://www.cnn.co.jp/usa/35216868.html

(CNN) 2024年に入ってから3カ月、どうやら政治の暴力にまつわる悲惨な予言は、今や我が国の主流派と同様に過激な非主流派からも共通して発せられるようだ。トランプ前大統領は、恐らくこれまでで最も声高に叫ぶ予言者だろう。もし自分に対する刑事告訴が24年大統領選の敗北につながることがあれば、「国に混乱が起きる」と警告している。最近では、見たところありふれた政治上の手続きでさえも、結果として暴力の兆しになることがある。米連邦最高裁が1月にバイデン政権の側に立ち、連邦政府の国境監視員に対してテキサス州が設置した蛇腹形鉄条網の撤去を認めた時には、選挙で選ばれた公職者の一部から内戦の前触れだと指摘する声が上がった。24年に向けた脅威に関する声明の中で、国土安全保障省は他の脅威と共に、同年の選挙が「潜在的暴力の重要事象」になると予想している。

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ブルース・ホフマン

22年の著書「アメリカは内戦に向かうのか」の中で、名高い政治学者のバーバラ・F・ウォルター氏は米国の状況について、誰が想定するよりも内戦に近づいていると主張する。原因は政治的過激主義と分極化、社会的及び文化的部族主義、大衆による陰謀論の受容、銃器並びに重武装した民兵組織の拡散、政府とリベラル志向の西側民主国家に対する信頼の衰えといった事象の有害な混在だ。重要な要因の中で、ウォルター氏は加速主義に言及。それは「現代社会はもはや救いようがなく、終焉(しゅうえん)を早めなければならないという終末論的な信念、あるいは新秩序を実現するためにこそ終焉を前倒しすべきとする考えを意味する」。

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ジェーコブ・ウェア

加速主義は白人至上主義者、白人ナショナリスト、人種差別主義者、反ユダヤ主義者、外国人嫌い、反政府の民兵といった層に支持され、革命を高らかに呼び掛ける思想と捉えられている。彼らが熱烈に信じているのは、現代の西側リベラル国家が大変に堕落した無能な存在であり、取り返しのつかない状態だという言説だ。それを破壊し、新たな社会と統治様式を作り上げなくてはならないと彼らは考える。

西側が崩壊の崖っぷちにいるとされる中、加速主義の支持者らは、民主主義を追い詰めて忘却の淵に落とし込むには暴力的な反乱が必要だと主張する。破壊を前倒しすることによってのみ、白人の支配する社会と新秩序の出現が可能になる。それが彼らの思考だ。対立と分極化を扇動するため、暴力的な攻撃を人種的少数派、ユダヤ人、リベラル派、外国人の侵入者、権力エリートに仕掛ける。そして既存の秩序に地殻変動的な崩壊を引き起こし、2度目の内戦を誘発するのが加速主義の常套(じょうとう)手段に他ならない。

しかしこのテロリスト戦略は、実際のところ長い伝統の一部となっている。過激で事態を不安定化させる極右の暴力が、そうした伝統を作り上げてきた。その理由を理解し、それらの事象をより広範な文脈で捉えるには、21年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件をある軌跡におけるもう一つの節目と見なす必要がある。その軌跡は1970年代後半に端を発し、80年代を通じて勢いを増した。95年のオクラホマシティー連邦政府ビル爆破事件の後、法執行機関による全国的な取り締まりに続いて進化は失速したが、バラク・オバマ氏が2008年に大統領に選出され、同年の金融不況が米国に衝撃を与えると、新たな目標が注入された。さらにその後、10年代に入るとそれはソーシャルメディアにより武器化された。熱狂的な言説と政治の分極化も追い風になり、米国を分断し続けた。

国家安全保障会議(NSC)の元メンバー、スティーブン・サイモン氏とジョナサン・スティーブンソン氏は、北アイルランドと中東における宗派間の争いについて深い知識を有する。彼らも同様に、米国が簡単に内戦に突入する恐れのある状況を説明している。彼らは執筆した記事の中で次のように書いた。米国は「今や『不安定均衡』の状態にあるようだ。これは本来物理学の用語で、わずかに移動した物体が別の力を引き起こし、元の位置から一段と遠ざかる現象を意味する」。この状態は、暴力行為が米国を混沌(こんとん)と無秩序に追いやるリスクを高める。加速主義者らが望んで止まない事態だ。

最も陰鬱(いんうつ)な評価はしかし、カナダ人ジャーナリストのスティーブン・マーシュ氏が22年の著書「The Next Civil War:The Dispatches from the American Future」の中で行ったものだろう。同氏は新たな米国の内戦は避けられないと主張している。「米国は終わりつつある。問題はどのようにして終わるかだ」(マーシュ氏)。同氏の見解では、「米国は宗派対立のようなものに陥っていく。そうした状況が見られるのは通常、暴力の歴史を抱える貧困国であって、世界で最も長続きする民主主義と世界一の経済力を誇る国ではない」。

過熱気味の人騒がせな主張かもしれないが、これらの不安の背後には一抹の真実以上のものが存在する。米メリーランド大学の民主主義・市民関与センターと米紙ワシントン・ポストが21年に調査したところ、民主党支持者のほぼ4分の1、共和党支持者の4割は政府に対する暴力の行使が「多少なりとも正当化できる」と考えていることが分かった。

この質問に対する回答の割合としては、過去20年以上で最も高い水準となった。これらの懸念がほとんど軽減されていないのは、最近ポスト紙とメリーランド大学の同センターが24年に入ってから行った新たな調査で分かる。「共和党支持者は21年の時点と比べ、議事堂に突入した人々により同情的で、トランプ氏に襲撃の責任はないと考える傾向も高まっている」と、ポスト紙は報じた。

しかし世論調査にしろ予測にしろ、実際に起きることを予言するわけではない。我々は内戦の可能性が比較的低いと考えているが、その理由の大部分は米国の政治的分断がもはや北部対南部のような明確な地理的分類に落とし込めない点にある。また分断は、奴隷制のような単一の争点を中心に繰り広げられているわけでもない。それでも米国は目下、別の種類の脅威に直面している。単純な赤い州(レッドステート:共和党の強い州)と青い州(ブルーステート:民主党の強い州)の違いや都市対地方の構図に従うことなく、異なる暴力の形態が、組織化された分離主義というよりも持続的な全国規模のテロ行為として顕在化する公算が一段と大きい。

忘れてはならないのは、民間の手にある銃器の数で、米国は世界のトップに立っているということだ。しかも他国を大きく引き離して。米国は世界人口の4%しか占めていないが、スイスを拠点とする独立系の調査プロジェクト、スモール・アームズ・サーベイによると、世界中の銃器のざっと4割がそこに集中している。米国で民間人が所持する銃器の数は推計3億9300万丁。国民1人当たり1丁以上所持している計算だ。実際のところ、米国における民間所有の銃器の数は、他の上位25カ国を合わせた数を上回る。20年に米国で購入された銃器の数は2300万丁近くと、記録が残るどの年よりも多かった。サイモン氏とスティーブンソン氏は、こうした米国における民間所持の武器の拡散が「リーダーのいない抵抗を一層実行可能なものにしている」と分析する。その抵抗は20世紀後半に民兵の理論家が支持。現在は極右や反権威主義的なブーガルー運動(アロハシャツを着た彼ら)が掲げるのが典型となっている。

事実、個人の銃所持の権利を認めた合衆国憲法修正第2条を最も熱烈に擁護する人々の一部は、新たな内戦に向けた自分たちの願望を表明している。銃の権利は1990年代初めの民兵運動を刺激し、ティモシー・マクベイが95年のオクラホマシティー連邦政府ビル爆破事件を起こすのを思い立つ上で重要な役割を果たした。この事件は2001年の米同時多発テロ発生まで、米国内で最も多数の死者を出したテロ攻撃だった。

仮に米国が実際の内戦を回避するとしても、様々な暗いシナリオを想像するのは難しいことではなく、広範にわたって一連の政治的暴力が起きる恐れがある。そうなれば国の安定は失われ、既存の分断は一段と固定化。政府が市民を守る能力にも深刻な問題が生じるだろう。米国における民主主義的規範の崩壊を扱った23年の著書の中で、当時外交問題評議会(CFR)の会長だったリチャード・ハース氏が提起した可能性は、米国が北アイルランドで長年続いた流血の宗派紛争「トラブルズ」のパターンに直面するというものだ。

ハース氏は次のように警告する。「仮に我々が恐れるべきモデルが存在するとすれば、それは北アイルランドとトラブルズに由来する。1960年代後半に始まった30年に及ぶ争いには、数多くの準軍事組織、警察、兵士が関与し、結果的に約3600人が死亡。地元の経済生産は激減した」。米国の主導的な白人至上主義者らは、内戦と暴動を誰よりも擁護する部類の人々だが、彼らは北アイルランドを手本として引き合いに出してきた。そして現地の有力なテロ組織、アイルランド共和軍(IRA)を、模倣する価値ありと見なしている。「すぐに我々自身にとっての『トラブルズ』が広がっていくだろう」。米国の極右暴力地下組織を率いた初期のリーダーの一人、ロバート・マイルズ氏は、古代スカンジナビア語の暗号名「Fafnir」を名乗り、80年代のオンラインフォーラムでそう書いている。「IRAの活動パターンはこの国の各地で見られるようになるだろう。(中略)すぐに米国はアイルランドの再現となる」(マイルズ氏)

最終的に2020年大統領選の結果を承認することには成功し、翌年1月6日に連邦議会議事堂への突入に加わった暴徒は1000人以上が逮捕された。これらの少なくとも半数は裁判で有罪を認める、もしくは有罪判決を受けている。また22年中間選挙の周辺の出来事は、大半が平和的なものだった。にもかかわらず、米国における極右テロの脅威は続いている。

長きにわたる歴史的な軌跡が議事堂襲撃事件で頂点に達し、陰謀論の拡散と横行は継続。人種差別主義、反ユダヤ主義、外国人嫌いも高まりを見せ、既に米国内の政治的、社会的言説に入り込んでしまった。容易に銃器が手に入る環境も相まって、銃乱射や重要インフラへの攻撃、爆破などといった政治的動機に基づく国内での暴力が新たに行使される可能性は、退けることも無視することもできないのが実情となっている。

ブルース・ホフマン氏は外交問題評議会(CFR)の対テロ及び国土安全保障担当シニアフェローで、ジョージタウン大教授。ジェーコブ・ウェア氏はCFRのリサーチフェローで、ジョージタウン大学とデセールス大学の非常勤教授を務める。本稿は一部、両氏の近著「God,Guns, and Sedition: Far-Right Terrorism in America」を出典とする。記事の内容は両氏個人の見解です。

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●「「5年以内に内戦の可能性」 米有権者4割が回答 保守系調査会社」

毎日新聞 2024/5/11 10:49(最終更新 5/11 20:07

https://mainichi.jp/articles/20240511/k00/00m/030/038000c

 米国が5年以内に内戦に陥る可能性があると答えた有権者は41――。こんな刺激的な調査結果が保守系の米世論調査機関「ラスムセン社」から発表された。米国では政治や社会の分断が先鋭化し、両極化した人々がお互いを非難し合っている。半年後に控える11月の大統領選を受けて、互いへの不満が爆発するのではないかとの懸念が結果に反映された。

 調査は421日から23日にかけて有権者1105人を対象に行われた。52日に公表された調査結果によると、今後5年以内に米国が内戦に見舞われる可能性を尋ねた質問に対し、「非常に起こりそうだ」「いくぶん起こりそうだ」と回答した人は合わせて41%だった。一方、「あまり起こりそうにない」と「全く起こりそうにない」は計49%。「分からない」は10%だった。

 党派別でみると、「起こりそうだ」と答えた人の割合は、共和党支持層の54%、民主党支持層の35%、無党派層の32%だった。

 大統領選は、民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領を軸に展開している。どちらが勝った場合により内戦になりやすいかという質問では、「バイデン氏が勝った場合」が37%で最も高く、「トランプ氏が勝った場合」が25%。「どちらが勝っても変わらない」が30%だった。

 2020年の前回大統領選もバイデン氏とトランプ氏の対決だった。バイデン氏の勝利に終わったが、敗北を認めないトランプ氏の支持者らが2116日に連邦議会議事堂を襲撃して占拠し、警察官や暴徒の計5人が死亡する事件が起きている。【ワシントン西田進一郎】

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 古村治彦です。

 テキサス州の司法長官(Attorney General)が「ジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州が新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)に乗じて大統領選の手続きを不当に変更し、選挙結果をゆがめた」という理由で、これらの州を連邦最高裁に提訴した。そして、このテキサス州の動きに17の州が追随し、トランプ大統領も呼応している。

 「これではレッドステイト(共和党優位州)とブルーステイト(民主党優位州)の分裂ではないか、第二次南北戦争ではないか」というのが私の感想だ。アメリカは各州が「state」であって、ほぼ国なので(外交権はない)、大変に権限が強い。州兵という形で武力も持っている。そして、それらが集まっているのが「United States」である。この一つにまとまっている状態を「Union」とも言う。この統一が壊れたのが1861年から65年にかけての南北戦争の時だ。

 この南北戦争は英語では「The Civil War」だ。「civil war」と小文字で書けば、一般的な名詞である「内戦」という意味になる。「内戦」とはいくつかの勢力が政治権力を掌握することをめぐって武力で戦うことを意味する。そうなればどんな国だって、まとまりや統一はなくなる。

 アメリカの歴史上、最も偉大だと言われる大統領は、エイブラハム・リンカーンだ。それは何故か?それは、リンカーンがアメリカの統一を守ったからだ。リンカーンと言えば、奴隷解放を行った偉人ということで、日本でもよく知られている。しかし、リンカーンが偉大なのは、「アメリカの統一(Union)を守ったこと」が理由なのである。

 アメリカの首都ワシントンDCにあるリンカーン記念堂(Lincoln Memorial)には、巨大なリンカーン像が安置されている。その台座には次のような一節が彫り付けられている。

「この殿堂の内部において、アメリカの統一(Union)を守った人物の記憶が人々の心の中に残っているように、エイブラハム・リンカーンの記憶は永久に顕彰される。("In this temple, as in the hearts of the people for whom he saved the Union, the memory of Abraham Lincoln is enshrined forever.")」

 リンカーンの偉大さはこの言葉に集約されている。それほどに、アメリカ人にとって統一は重要なことなのだ。

 テキサス州による提訴は、連邦最高裁に一種の踏み絵を突き付けたと言える。また、最高裁を困難な状況に陥れたとも言える。ここで連邦最高裁が安易にテキサス州や他の州の提訴を退けてしまえば分裂は加速する。人々の間での争いやいさかいはエスカレートし、暴力の程度も高まっていく。そうなれば、連邦最高裁が分裂状態に関して、火に油を注いだという非難が出てくる。偉大なリンカーンの裏返しで、お前たちは何をやっているだということになる。

 そうなると、連邦最高裁の判断は慎重にならざるを得ない。連邦最高裁の判決が分裂、更には騒乱状態をもたらすならば、トランプ大統領は治安回復のために、戒厳令(もしくは制限された戒厳令)を布告するということも考えられる。右のミリシア、左のアンティファ、どちらが騒いでも、戒厳令布告の理由付けにはなる。

 どちらにしても、アメリカは今やDividing States of Americaになりつつある。

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米ミズーリなど17州、大統領選巡るテキサス州の提訴に追随

12/10() 0:31配信 ロイター

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc2be62252b3f165f3f7bac0aa25dc20ac0520cc

 米テキサス州のパクストン司法長官(共和)が大統領選の手続きに不当な変更を加えたとして激戦4州を連邦最高裁に提訴した裁判に、他17州が9日、追随する方針を表明した。写真はトランプ大統領。8日撮影(2020年 ロイター/TOM BRENNER

[ワシントン 9日 ロイター] -     米テキサス州のパクストン司法長官(共和)が大統領選の手続きに不当な変更を加えたとして激戦4州を連邦最高裁に提訴した裁判に、他17州が9日、追随する方針を表明した。

これら17州にはミズーリ州のほか、アラバマ、アーカンソー、フロリダ、インディアナ、カンザス、ルイジアナ、ミシシッピ、モンタナ、ネブラスカ、ノースダコタ、オクラホマ、サウスカロライナ、サウスダコタ、テネシー、ユタ、ウエストバージニアの各州が含まれる。

各州とも共和党関係者が原告で、17州中14州の州知事が共和党員。

ミズーリ州のシュミット司法長官(共和党)が主導して提出された文書によると、各州の弁護士は最高裁に対し、テキサス州の訴訟内容を吟味するよう要請した。

テキサス州のパクストン司法長官は前日、連邦最高裁にジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州が新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)に乗じて大統領選の手続きを不当に変更し、選挙結果をゆがめたとして提訴した。   

ジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州の当局者はこの訴訟は民主党への攻撃だと批判した。

専門家は、テキサス州がこの訴訟で勝利する可能性はほとんどなく、訴訟には法的価値もないと指摘する。ロヨラ・ロー・スクールのジャスティン・レビット教授は、最高裁がこの案件を受理する可能性はほぼないとの見方を示した。

トランプ大統領はこの日、テキサス州の提訴に支持を表明し、介入する構えを鮮明にした。

トランプ大統領は「われわれはテキサス州(さらに他の多くの州)の裁判に介入する。これは重要な案件だ。米国には勝利が必要だ!」とツイッターに投稿した。

*内容を追加して再送します。

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●「接戦4州の大統領選無効を求める訴訟、トランプ氏が参加申し立て」

12/10() 13:08配信 読売新聞オンライン

https://news.yahoo.co.jp/articles/35f0ae6714a362d9c50c63ce76f8feb0f64d3af5

 【ワシントン=蒔田一彦】米大統領選の敗北を認めていないトランプ大統領は9日、テキサス州が接戦州4州の選挙結果を無効とするよう連邦最高裁判所に求めた訴訟について、原告に加わることを申し立てた。全米50州と首都ワシントンは既に選挙結果の認定を終えたが、トランプ氏は選挙結果を覆すことを狙った徹底抗戦の構えを崩していない。

 訴訟は、テキサス州の州務長官が7日、ペンシルベニア、ジョージア、ミシガン、ウィスコンシンの4州を相手取って起こした。4州の選挙手続きが米憲法の規定に違反していたとして、バイデン次期大統領が勝利した選挙結果を無効とし、州議会が新たに選挙人を任命することを認めるよう求めている。

 4州の選挙人計62人が無効となれば、バイデン氏は今月14日の選挙人投票で当選に必要な過半数の270票を獲得できなくなる。ただ、大統領選を巡る各地の訴訟でトランプ氏側の訴えは軒並み退けられており、今回の訴訟を最高裁が審理するかどうかは不確かだ。

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●「米共和党指導部、バイデン氏を次期大統領と認める決議退ける」

12/9() 17:03配信 CNN.co.jp

https://news.yahoo.co.jp/articles/a9535640cffb9a57582228e0de1b1f0cbaeea5b7

マコネル院内総務(右)ら共和党指導部が、バイデン氏を次期大統領と認める動議を拒絶

ワシントン(CNN) 米連邦議会の共和党の指導部は8日、大統領就任式両院合同委員会の非公開会合で、バイデン前副大統領を次期大統領と認める決議を退けた。共和党議員らは、先月の大統領選でトランプ氏の敗北が明らかになった後も、その結果を受け入れるのを拒み続けている。

下院民主党のホイヤー院内総務が提案した動議の内容は、バイデン次期大統領とハリス次期副大統領の就任式の準備が進んでいることを確認するというものだった。

上院共和党のマコネル院内総務、上院議事運営委員会のブラント委員長、マッカーシー下院院内総務が動議を妨げ、同委員会が就任式がバイデン氏のためにあると公に認めることを阻んだ。

前出のホイヤー氏に加え、議事運営委員会のクロブシャー民主党筆頭幹事、ペロシ下院議長は動議に賛成した。

同委員会でこのような決議案が出されるのは異例で、民主党の動きは共和党員を驚かせた。民主党関係者は共和党員がバイデン氏を次期大統領と認めるかを記録に残すのが目的だったと語った。

ブラント氏は会議開始のわずか8分前に民主党から決議案を知らされたと述べ、こうした決議を行うのは通例ではないと言及した。

ホイヤー氏は声明で、これほどまでに共和党議員らが選挙結果を受け入れず、バイデン氏とハリス氏をそれぞれ次期大統領、次期副大統領と認めないのは「驚くべきことだ」と指摘。「彼らはなおもトランプ大統領の選挙後の癇癪(かんしゃく)に配慮している。こうした態度は我が国の民主主義を脅威にさらし、選挙制度への信頼を損なう」と批判した。

一方、反対票を投じたブラント氏は声明で、選挙のプロセスを先回りして誰が大統領となるかを決めるのは就任式両院合同委員会の職務ではないと強調。同委員会のメンバーが長年の伝統を尊重し、党派を超えた協力の下で眼前の作業に注力することを望むと語った。

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●「テキサス州がジョージアなど4州を連邦最高裁に提訴、選挙結果巡り」

12/9() 1:43配信 ロイター

https://news.yahoo.co.jp/articles/eedd65e0e31673c7a9a883d3033bb887f3cc8119

米テキサス州のパクストン司法長官は8日、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)に乗じて大統領選の手続きを不当に変更し、選挙結果をゆがめたとして、ジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州を相手取り連邦最高裁に提訴した。ネバダ州ラスベガスで10月撮影(2020年 ロイター/BRIDGET BENNET

[ワシントン 8日 ロイター] -     米テキサス州のパクストン司法長官(共和)は8日、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)に乗じて大統領選の手続きを不当に変更し、選挙結果をゆがめたとして、ジョージア州、ミシガン州、ペンシルべニア州、ウィスコンシン州を相手取り連邦最高裁に提訴した。

不正投票の横行により「信頼が崩壊し、選挙の安全性や公正性が損なわれた」とし、4州の選挙人(62人)を選挙人団から除外するよう要請。また14日に予定されている選挙人団による投票の延期も求めた。

パクストン氏は「4州が正規の議会によって制定された法令に違反し、憲法にも違反した。州法と連邦法の両方を無視することで、当該州における投票の公正性を汚しただけでなく、テキサス州を含むあらゆる州における投票の公正性も汚した」とした。

連邦最高裁は、トランプ氏が指名した3人の判事を含め6対3で保守派が多数を占めている。最高裁にこの訴訟を審理する義務はない。

ジョージタウン大学ロースクールの教授で選挙法の専門家でもあるポール・スミス氏は、テキサス州には訴訟の正当な根拠がないと指摘。「他の州がどのように票を数え、どのように選挙人の票を投じるかについて、テキサス州に文句を言う資格があるとは考えられない」と述べた。

またオハイオ州立大学のネッド・フォーリー教授(憲法学)は、選挙の問題について、議会が選挙人投票を正式に集計する来年1月6日の段階で、議会によって解決することになっており、「裁判所としては途中経過の問題に引きずり込まれたくないと考えるのではないか」とした。

ミシガン州のネッセル司法長官(民主)は、テキサス州の訴訟が「売名行為であり、真面目な申し立てではない」と批判。ペンシルべニアのシャピロ司法長官(民主)も「公正で自由な選挙制度への継続的な攻撃は無意味かつ無謀だ」と非難した。

*内容を追加しました。     

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