古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:商務長官

 古村治彦です。

 第二次ドナルド・トランプ政権では、これまでにクリスティ・ノーム国土安全保障長官とパム・ボンディ司法長官、ロリ・チャベス=デレマー労働長官が更迭された。これまで更迭された閣僚は全員が女性である。クリスティ・ノーム国土安全保障長官とロリ・チャベス=デレマー労働長官に関しては、予算の不適切な執行が理由となっている。チャベス=デレマー長官に関してはそれ以外にも夫が労働省の女性職員に不適切な行為を行ったということも理由になっている。これらは極めて脇が甘い行動である。チャベス=デレマー長官とその周辺に関しては、労働省の監察官が調査を行っていたということもあり、さらに不適切な行為が認定されてしまうと、第二次政権に大きなダメージとなり、民主党側を勢いづかせるということもあり、更迭が実施されたようだ。
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ロリ・チャベス=デレマー
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パム・ボンディ(左)とクリスティ・ノーム

 パム・ボンディ司法長官に関しては、やはりジェフリー・エプスタインの性的虐待事件に関するファイルの取り扱いが最大の原因であろう。エプスタイン事件については、このブログでも詳しくまとめているので、キーワード検索で調べて、バックナンバー記事をお読みいただければと思う。エプスタイン・ファイルについては、トランプ大統領が選挙期間中に公開を公約にしていた。そして、いわゆる「顧客リスト」を公開するとも述べていた。性的搾取に参加していた「顧客リスト」というのは人々の興味関心を引くものだ。もっと言えば、どんな有名人が載っていて、どんな風に糾弾されて落ちぶれるかを見たいという人々の劣情に訴えるものだ。トランプ大統領としては、ウォール街の大物たちや民主党系の、リベラルの政治家たちが多数掲載されていて、彼らが失脚するのを目論んでいただろう。

 政権発足後、ボンディ司法長官は調査を行い、「顧客リスト」はないこと、エプスタイン・ファイルにドナルド・トランプの名前が出てくることを報告した。その結果、トランプ大統領は「いわゆる『顧客リスト』は存在せず、ファイルの公開もしない」という方針店を発表したために、支持基盤のMAGA派からも強い批判を浴びた。結局、連邦議会での立法化もあり、ファイルは一部を黒塗りで公開することになったが、ボンディ長官の対応にトランプ大統領が不満を持った。

 しかし、ボンディ長官としては精いっぱいできるだけのことをやったと私は考える。いくらなんでもファイルで都合の悪い部分を廃棄も隠蔽もできないだろう(日本の安倍晋三政権の森友学園問題の対応ではないのだから)。トランプとしてはそれくらいのことをして欲しかっただろうが、アメリカはそれでも近代国家である(日本とは違って)。ボンディ長官は気の毒な面がある。エプスタイン事件関連でいえば、ファイルに出てきたハワード・ラトニック商務長官の更迭論も出ている。エプスタイン事件は第二次トランプ政権をこれからも祟ることになるだろう。

(貼り付けはじめ)

ロリ・チャベス=デレマー労働長官が政権を離れる(Labor Secretary Lori Chavez-DeRemer to leave administration

マロニー・ウィルソン筆

2026年4月20日

『ザ・ヒル』誌

by Mallory Wilson - 04/20/26 5:23 PM ET

https://thehill.com/homenews/administration/5840049-labor-secretary-lori-chavez-dememer-exit/

ホワイトハウスは月曜夜、ロリ・チャベス=デレマー労働長官がドナルド・トランプ政権を離れ、民間企業に転身すると発表した。

デレマーのトランプ政権における将来については、数週間前から憶測が飛び交っていた。デレマーの辞任は、クリスティ・ノーム国土安全保障長官とパム・ボンディ司法長官の解任に続くものだ。

ホワイトハウス広報部長スティーヴン・チャンは、声明の中で「ロリ・チャベス=デレマー労働長官は民間企業に転身するため政権を離れる」と述べた。

チャンは、ワシントン州選出の元共和党所属連邦議員であるチャベス=デレマーについて、「彼女は、アメリカの労働者を保護し、公正な労働慣行を制定し、アメリカ国民が生活を向上させるためのスキル習得を支援するなど、その職務において素晴らしい功績を残した」と述べた。

チャン部長は「キース・ソンダーリングが労働長官代行に就任する」と付け加えた。

キース・ソンダーリングは労働副長官を務めてきた。

ニューズサイトNOTUSはチャベス=デレマーの辞任をいち早く報じていた。

彼女の辞任は、不正行為の疑惑に関する調査が行われている最中に起きた。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、アンソニー・デスポジートが率いる労働省監察官室は、チャベス=デレマーとその側近による不正行為の疑惑に関する数カ月にわたる調査を終えようとしている。

ニューヨーク・タイムズ紙は、告発内容には、チャベス=デレマーが部下と不倫関係にあったことや、私的な旅行に部署の資金を流用したことなどが含まれていると報じた。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、労働省監察官は、チャベス=デレマー、彼女の側近、夫、父親が若い女性職員に送った複数のテキストメッセージを調査しており、それらのメッセージからは、彼女が勤務時間中に飲酒していたことも示唆されているという。

元労働長官の夫ショーン・デレマーは、職員2名から不適切な接触と性的暴行の疑いをかけられた後、労働省本部への立ち入りを禁止されていた。

ロリ・チャベス=デレマーは長文の声明の中で、今後の展望について次のように述べている。

チャベス=デレマーは、「この歴史的な政権で、そして私の人生で最も偉大な大統領のために働くことができたのは、光栄であり、大変恵まれたことであった」と記した。

「労働省では、トランプ大統領が掲げた、企業と労働の間の溝を埋め、常にアメリカの労働者を最優先するという使命を推進する上で、大きな進歩を遂げたことを誇りに思う。住宅ローンを返済できる仕事への新たな道筋を作り、AI時代に活躍できる人材を育成し、処方薬の価格引き下げに取り組み、退職後の生活保障を促進するなど、数多くの成果を上げてきた」と彼女は書いている。

「トランプ大統領閣下に感謝を申し上げる。政権での任期は終わりを迎えるが、アメリカの労働者のために闘うことを終えるつもりはない。民間企業に移るにあたり、今後の展開を楽しみにしている」と彼女は締めくくった。

チャベス=デレマーは、労働長官に任命される前は、オレゴン州第5選挙区選出の連邦下院議員を1期務めた経験を持つ。

彼女は昨年3月、67対32の賛成多数で閣僚に承認され、チャベス=デレマーの娘が所属する国際ティームスターズ組合を含む労働組合からの支持を得ていた。

労働組合が共和党を支持することは稀だが、2024年、ティームスターズ組合は異例の行動に出た。組合が特定の候補者を支持しないという決定を下していたにもかかわらず、ショーン・オブライエン労組委員長が共和党全国大会で演説を行った。

AP通信によると、彼女の在任中、労働省は60以上の「時代遅れ(obsolete)」の職場規則の見直しまたは撤廃を提案し、世界中の児童労働や奴隷労働撲滅を目的とした数百万ドル規模の国際補助金も打ち切った。

その後、月曜日にチャベス=デレマーはXの投稿で、「アメリカ史上最も親労働者の立場を取る大統領の下で働けたことを光栄に思う」と述べた。

さらに彼女は、「私、私の家族、そして私のティームに対する疑惑は、偏向報道を行うメディアと連携し、トランプ大統領の使命を阻害し続けている、高位のディープステート関係者によって広められている」と付け加えた。さらに、「今後も外部から正義のために戦い続け、常にアメリカの労働者のために尽力していきたいと思う」と続けた。

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米労働長官が辞任、トランプ第2次政権閣僚で3人目 私的問題相次ぐ

日本経済新聞 2026421 7:39 (2026421 9:44更新)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2105E0R20C26A4000000/

【ワシントン=芦塚智子】米ホワイトハウスは20日、デレマー労働長官が辞任すると発表した。デレマー氏は私的な旅行を公務と偽ったり、警護関係者と不倫したりした疑いで調査を受けていると報じられていた。事実上の解任とみられる。

トランプ政権の閣僚の交代はノーム国土安全保障省長官、ボンディ司法長官に続き今年に入って3人目となる。3人は全て女性だ。11月の中間選挙を前に政権幹部の入れ替えが相次ぐ。

ホワイトハウスのチャン広報部長はX(旧ツイッター)への投稿で「デレマー氏は民間の職に就くために政権を離れる。彼女は素晴らしい仕事をしてきた」と説明した。ソンダリング労働副長官が当面、長官代行を務めるという。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、労働省の監察官がデレマー氏と側近を巡る疑惑を調査していた。

側近はデレマー氏が友人や家族と会うために公務をでっち上げたり、職員を威圧したりしていたと告発を受けていた。側近は辞任が報じられた。デレマー氏の夫も省内で女性にセクハラをしたとの訴えがあった。

米政治サイトのポリティコはラトニック商務長官も解任候補に浮上していると報じている。

これまでにノーム氏は不法移民対策を巡る不手際で批判を受け、3月に解任された。後任はマリン前上院議員が就いた。

ボンディ氏は今月初めに解任され、ブランチ副長官が長官代行を務めている。トランプ大統領は、少女買春などの罪で起訴され自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏の捜査資料公開を巡り、ボンディ氏の対応に不満を持っていたとされる。

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ドナルド・トランプ大統領がパム・ボンディを司法長官から解任(Trump ousts Bondi as attorney general

レベッカ・ベイッチ、ジュリア・マンチェスター筆

2026年4月2日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5813184-trump-fires-attorney-general/

ドナルド・トランプ大統領は木曜日、パム・ボンディ司法長官を解任したと発表した。

トランプ大統領は「トゥルース・ソーシャル」に「パム・ボンディは偉大なアメリカの愛国者であり忠実な友人だ。彼女は過去1年間、司法長官として忠実に職務を遂行してくれた。ボンディは全米で大規模な犯罪取り締まりを指揮し、殺人事件を1900年以来最低の水準にまで減少させるという素晴らしい仕事を成し遂げた」と投稿した。

「私たちはボンディを愛している。彼女は今後、民間部門で非常に必要とされている重要な新しい仕事に就く予定で、詳細は近日中に発表される。司法副長官であり、非常に有能で尊敬されている法律家であるトッド・ブランシュが司法長官代行を務める」。

司法省はコメントの要請に応じていないが、ブランシュは投稿の中でボンディの「リーダーシップと友情」に感謝しトランプ大統領にも感謝の意を表した。

トランプ大統領の発表直後、ブランシェはXに「トランプ大統領の信頼と司法長官代行を務める機会を与えてくださったことに感謝する。私たちは引き続き警察を支援し、法を執行し、アメリカの安全を守るために全力を尽くす」と書き込んだ。

ボンディは木曜日、Xに「今後1カ月間、ブランシュへの職務引き継ぎに全力で取り組む」と書き、すぐに辞任するつもりはないことを示唆した。

トランプ大統領の熱烈な擁護者であるボンディは、ジェフリー・エプスタイン事件の対応をめぐり、ますます厳しい批判にさらされている。

ボンディの指揮下で、司法省はトランプ大統領の政敵に対する訴訟で検察官が有罪判決を得られず、一連の不名誉な敗訴を喫している。

ボンディは司法長官就任当初、エプスタイン事件に関するホワイトハウスでの会合を主催し、共和党支持層の怒りを買った。会合では、既に一般に公開されている情報の大部分を公表した。

その後、ボンディはエプスタインのいわゆる顧客リスト(a so-called client list)を机の上に置いていると主張したが、司法省はすぐにこれを撤回した。司法省は、そのようなリストは存在しないとするメモを発表し、性犯罪者ジェフリー・エプスタインは自殺したことを示す証拠はないと主張した。

トランプ大統領の大統領首席補佐官スージー・ワイルズでさえ、昨年12月に掲載された『ヴァニティ・フェア』誌の一連のインタヴューで、ボンディの対応は失敗だったと述べている。

「彼女は、この問題に関心を寄せているのがまさにその特定のグループだったということを全く理解していなかったと思う」とワイルズは当時語った

この問題は連邦議員たちの注目を集め、超党派による調査が開始され、連邦議会で騒がれる事態となった。最近では、連邦下院監視・政府改革委員会がボンディへの召喚状発行を決定し、共和党所属連邦下院議員5人の支持を得た。

ボンディの解任が正式に発表される前から、解任を歓迎する声も上がっていた。

ボンディ解任を支持した共和党所属の連邦議員の1人であるナンシー・メイス連邦下院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)は「ボンディはエプスタイン事件の処理をひどく怠り、トランプ大統領の立場を著しく弱体化させた」と声明の中で述べた。

ボンディの司法長官在任中、司法省職員が多数解任された。その中には、トランプ大統領に対する捜査に携わった職員や、1月6日の暴動参加者の訴追を担当した職員も含まれている。

司法省の使命が完全に覆されたと主張して辞職した職員もいる。その中には、各部門の多数の弁護士や、俳優メル・ギブソンの銃所持権回復を迫られた元米恩赦担当弁護士のリズ・オイヤーも含まれる。

「パム・ボンディは司法省とその職員に大槌を振り下ろした。司法省の独立性、誠実性、そして職員の質は、彼女のリーダーシップの下で、155年の歴史の中でかつてないほど低下した。彼女がたった1年で破壊したものを再建するには、何十年もかかるだろう。しかし、大統領は彼女が十分な改革を行わなかったという理由でボンディを解任した」と元司法省職員のネットワークであるジャスティス・コネクションのエグゼクティブ・ディレクターであるステイシー・ヤングは声明で述べた。

「ボンディと同じように、唯一の顧客は国ではなく大統領だと考える、より有能な人物を後任に据えることは、事態をさらに悪化させるだけかもしれない。連邦上院は憲法上のチェック機能を行使し、そのような事態を防がなければならない」。

ブランシュが司法長官代行に就任したことで、司法省は依然として大統領の元弁護人が率いる体制となった。

ボンディ司法長官の下で、司法省はトランプ大統領の政敵と見なされた人物数名に対する有罪判決を目指したが、いずれも失敗に終わった。

これには、ジェイムズ・コミー元FBI長官とニューヨーク州司法長官レティシア・ジェームズ(民主党)に対する訴訟の複数回の失敗が含まれる。両者とも、トランプ大統領が任命した連邦検事が事件への懸念から辞任した後に訴訟が提起されたが、その後、裁判官は後任の連邦検事には適切な権限がなかったと判断した。連邦検事は連邦上院の承認を得なければならないためだ。また、検察は最近、連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対する訴訟を取り下げざるを得なくなった。裁判官が、召喚状は圧力工作の一環として発行されたと判断したためだ。

司法省は現在もフロリダ州で捜査を続けており、2016年大統領選挙に関する過去の情報機関による調査と、トランプに対する2件の訴訟について調査している。

連邦上院情報特別委員会のマーク・ワーナー筆頭委員(ヴァージニア州選出、民主党)は、ボンディが「法の支配を覆し、司法省の公平な司法を実現する能力を損なう」不正行為を主導したと非難した。

ワーナー議員は、ボンディがトランプの側近数名、そして1月6日に連邦議事堂に押し寄せた1600人に対する恩赦や減刑の手続きを監督していたことも指摘した。

「これは一人の職員の問題にとどまらない。トランプ大統領は司法省を政治的な武器のように扱い、検察官に圧力をかけ、独立性よりも忠誠心を重んじ、連邦法執行機関の仕組みを利用して、敵とみなした人物への報復を行う一方で、側近を責任追及から守ってきた」とワーナー議員は声明で述べた。

「こうした一連の動きには、州の権限を不当に侵害しようとする試みとして広く異議を唱えられている大統領令による投票の全国化の試みや、2020年の選挙での敗北への大統領の執着に関連したフルトン郡の家宅捜索などが含まれる」。

しかしながら、共和党所属の連邦議員の多くは彼女の成功を祈った。

リック・スコット連邦上院議員(フロリダ州選出、共和党)は声明の中で「パム・ボンディは私の親友であり、これまで出会った中で最高の弁護士の1人だ。私がフロリダ州知事だった時、彼女はフロリダ州司法長官として素晴らしい仕事をしてくれたし、連邦司法長官としても素晴らしい働きをしている」と述べた。

他の議員は、ボンディが4月14日に予定されている証言録取で、今後も連邦議会で精査を受けることになるだろうと指摘した。

「司法省は依然としてエプスタイン文書透明性法を遵守していないため、私たちは彼女に召喚状を送る以外に選択肢がなかった。そして私たちの働きかけにより、彼女は2週間後に監視委員会に出席することになる」とメイス議員は述べた。

「単に答えを求めているだけの連邦議員の検索履歴をスパイしたり、重要な証拠を隠したまま全てのファイルを公開したと主張したり、有罪者を責任追及しようとするあらゆる努力を妨害したりするなど、アメリカ国民は透明性があり、真の責任を果たす司法長官を必要としている」。

連邦下院監視委員会の民主党側筆頭委員であるロバート・ガルシア連邦下院議員(カリフォルニア州選出)は、ボンディが「エプスタイン事件に関するホワイトハウスの隠蔽工作を主導した」と非難した。「彼女は司法省を悪用し、ドナルド・トランプを守り、被害者の身許を暴露することで彼らを危険に晒した」とガルシア議員は述べた。

「彼女は責任追及を逃れることはできず、委員会に宣誓供述書を提出する法的義務を負っている。エプスタイン事件の不適切な取り扱いと、ギレーヌ・マクスウェルへの特別扱いについて説明責任を負わなければならない」とガルシア議員は声明で述べた。マクスウェルはエプスタインの側近だった。

「監視委員会の民主党所属の議員はパム・ボンディ司法長官とクリスティ・ノーム国土安全保障長官に対する真剣な調査を主導してきた。両者が解任されたからといって、私たちが次の段階に進むと考えているなら、それは大きな間違いだ」

ボンディは、トランプ大統領によって解任された2人目の閣僚だ。トランプ大統領は先月、当時の国土安全保障長官だったクリスティ・ノームを解任したばかりだ。

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トランプ氏、ボンディ司法長官を解任 エプスタイン文書公開巡り不満

202643 2:27(202643 4:27更新) 日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02DL50S6A400C2000000/

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領は2日、ボンディ米司法長官を解任したとSNSで発表した。少女買春などの罪で起訴され自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏の捜査資料公開を巡り、ボンディ氏の対応に不満を募らせていると報じられていた。

当面はブランチ司法副長官が暫定長官を務める。後任候補には米環境保護局(EPA)のゼルディン長官らの名前が浮上している。3月のノーム国土安全保障省長官に続き、今年に入って2人目の閣僚の解任となる。

トランプ氏は投稿でボンディ氏を「素晴らしい米国の愛国者で忠実な友人」と呼び、犯罪対策で成果を上げたと称賛した。民間での「非常に必要とされている重要な新しい仕事」に就くと説明した。

ボンディ氏はX(旧ツイッター)に投稿した声明で「重要な民間の役割に移り、トランプ大統領と政権のために引き続き戦う」と語った。

ボンディ氏は第1次政権でトランプ氏が弾劾訴追を受けた際の弁護団の一員を務めるなど、トランプ氏の「忠臣」の一人とされてきた。司法長官として不法移民の取り締まりや犯罪対策などを推し進めた。

ボンディ氏は20252月にエプスタイン氏の「顧客リスト」が「いま私の机の上にある」と述べて資料公開の期待を高めたが、その後発言を訂正。同年7月には顧客リストの存在を否定し、さらなる資料公開を拒否する声明を出した。

こうした言動が政権による情報隠蔽疑惑を広げる一因になった。

2511月、エプスタイン氏に関する捜査資料の全面公開を義務付ける法律が成立。261月までに資料を公開した。

だが、黒塗りの非公開部分が多かったこともあり、隠蔽を疑うトランプ氏の岩盤支持層の一部や民主党などからボンディ氏の責任を問う声が上がっていた。414日には議会証言が予定されていた。

トランプ氏は、自身の政敵の捜査や訴追が思うように進んでいないことについても、ボンディ氏にいら立ちを強めていたとされる。

司法省はトランプ氏の捜査や起訴に関わったコミー元米連邦捜査局(FBI)長官や東部ニューヨーク州のジェームズ司法長官を起訴したが、裁判所が起訴を却下した。トランプ氏は他にも多数の政敵の捜査を求めている。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは1月、トランプ氏がボンディ氏について「弱い」「無能」と側近に不満を漏らしていると報じていた。

ゼルディン氏はトランプ氏の熱心な支持者として知られる。1523年にニューヨーク州選出の下院議員を務め、トランプ氏の2度の弾劾決議やバイデン前大統領が勝利した20年大統領選の結果を承認する投票で反対票を投じた。

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クリスティ・ノームはどのように最終的にトランプの信頼を失ったか(How Kristi Noem finally lost Trump’s trust

アレクサンダー・ボルトン筆

2026年3月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5770493-kristi-noem-trump-advertising-scandal/

複数の共和党所属の連邦上院議員や事情に詳しい関係者によると、クリスティ・ノームが火曜日の連邦上院公聴会で、トランプ大統領がノームのリーダーシップを宣伝する2億2000万ドル規模の国土安全保障省(Department of Homeland SecurityDHS)の広告キャンペーンを承認したと主張したことが、木曜日にノームが国土安全保障長官の職を失う決定的な要因となった。

ドナルド・トランプ大統領は、1月にミネアポリスで連邦捜査官がデモ参加者2人を射殺した事件を受けてノームの解任を検討したが、民主党の辞任要求に屈したと見なされることを避けるために見送ったとトランプ大統領の検討内容に詳しいある関係者は述べている。

ジョン・スーン連邦上院多数党(共和党)院内総務(サウスダコタ州選出、共和党)は木曜日、ノームの将来に関する話し合いが「しばらく前から(a while)」行われていたことを認めた。

スーンは、「話し合いはしばらく前から行われていたと思う。私はその全てを把握していた訳ではないが、いくつかの議論については知っている」と述べた。

匿名を希望したある共和党所属の連邦上院議員は、ノームがトランプ大統領が問題の広告を個人的に承認したと主張したことは「最後の一押し(last straw)」であり、大統領を潜在的なスキャンダルに「巻き込む(dragging)」結果になったと述べた。

2億2000万ドルの税金が投入されたこの広告キャンペーンは、国土安全保障省が通常の競争入札手続きを省略し、ノームの政治活動と関係のあるストラテジー・グループ社に広告を委託したことから、厳しい批判にさらされている。

連邦上院司法委員会委員トム・ティリス連邦上院議員(ノースカロライナ州選出、共和党)は、ノームが友人や支持者に有利なビジネス機会を提供した可能性が浮上していることは憂慮すべき事態だと述べた。

「今後、解決しなければならない疑惑がある」とティリス議員は述べ、「ホワイトハウスの最終決定には、そうした要素が少なからず影響したはずだ」と付け加えた。

「確かに印象は悪い」とティリス議員は述べた。

ティリス議員は、ノームが契約締結に深く関与していなかったという説明には納得できないと述べた。なぜなら、ノームは国土安全保障省において、10万ドルを超える全ての契約を自ら審査するという方針を定めているからだ。

「問題は、ノームが全てを詳細に審査していると言いながら、2億ドルの取引については何も知らなかったと発言したことで、自らの信頼性を損なったことだ。この2つの矛盾をどう説明するのか」とティリス議員は述べた。

共和党所属の連邦議員たちによると、ノームが国土安全保障省監察官による調査に協力を拒否したとの情報が入り、共和党議員たちはさらに警戒感を強めたという。

「国土安全保障省監察官から、調査への協力が得られていないとの連絡を受けた」と、ある共和党所属連邦上院議員は『ザ・ヒル』誌に語り、ノームの広告キャンペーンが連邦議会議事堂の共和党所属の連邦上院議員の間で警鐘を鳴らし始めた理由を説明した。

この問題は火曜日、連邦上院司法委員会のジョン・ケネディ連邦上院議員(共和党、ルイジアナ州選出)がノームに対し、問題の広告について厳しく追及したことで一気に注目を集めた。ケネディ議員は、この広告は納税者の税金の無駄遣いだと非難し、トランプ大統領が承認したのかどうかを問いただした。

ノームが公聴会で、ラシュモア山の前で馬に乗るノームの姿をフィーチャーした大規模なキャンペーン広告をトランプ大統領が承認したと主張したことを受け、トランプ大統領の側近たちは後に、大統領が「激怒(livid)」し「憤慨(pissed)」していたと伝えた。

トランプ大統領は公聴会直後、共和党所属の連邦上院議員たちに電話をかけ、ノームの後任候補としてマークウェイン・マリン連邦上院議員(オクラホマ州選出、共和党)の名前を挙げた。トランプ大統領は木曜日、マリン議員を次期国土安全保障長官に指名すると発表した。

トランプ大統領は連邦上院共和党に対し、ノームのイメージアップを図るための広報活動と見なされていた、これほど巨額の税金を使ったキャンペーンには決して承認しなかったと非公式に保証した。

トランプ大統領はロイター通信のインタヴューでも「私は何も知らなかった」と述べている。

連邦議会共和党の中には、ノームが広告契約の締結において税金を不正に使用したり、契約規則に違反したりした場合、11月の選挙で民主党が連邦下院の過半数を奪還した際に、民主党の調査官にとって格好の材料となることを懸念する声もある。

ノームが、トランプ大統領が問題の契約を知っていて承認していたと主張しれば、連邦下院民主党は調査対象を大統領にまで拡大する口実を得ることになるだろう。

共和党連邦議員たちによると、トランプ大統領は、連邦捜査官に背後から複数回撃たれて死亡した37歳の集中治療室看護師アレックス・プレッティの事件へのノームの対応を巡り、知事への不満を非公式に示し始めたという。

ノームはプレッティを「国内テロリスト(domestic terrorist)」と呼び、「個人に最大限の損害を与え、法執行官を殺害しようとした」と主張したが、事件の映像は広く拡散しており、知事の主張と矛盾していた。

トランプ大統領は、ホワイトハウスの国境警備責任者であるトム・ホーマンをミネアポリスに派遣し、移民取締作戦の指揮を任せることで、ノームの権限を縮小し、事実上、国土安全保障長官を事実上排除した。

しかしながら、当時ホワイトハウスは、トランプ大統領が移民取り締まりに対する民主党の激しい批判に屈したという見方を強く否定した。

トランプ大統領は1月下旬、ノームは「非常に良い仕事をしている」と主張した。

当時、ノームが辞任するかどうかを問われた際、大統領は「ノー」とだけ答えた。

しかし、ミネアポリス銃乱射事件をめぐる世論の怒りが最高潮に達していた1月29日の閣議で、ノームが大統領の信頼を失ったことを示すかのように、彼女は沈黙を貫いた。ホワイトハウス関係者の中には、これを彼女の任期が残りわずかである兆候と捉える者もいた。

共和党のティリス連邦上院議員とリサ・マコウスキー連邦上院議員(アラスカ州選出、共和党)は、ノームに国土安全保障長官の辞任を求めた。

「ノームは手に負えない状況に陥っている。それは明らかだ。リーダーシップも、事態の沈静化もできない。ICE職員を危険な状況に晒し、アメリカ国民を命の危険に晒している」とティリス上院議員は1月下旬に記者団に語った。

昨年ノームの承認に賛成票を投じたマコウスキー連邦上院議員は、「私は彼女を二度と支持しない。辞任すべき時だと思う」と述べた。

「彼女は辞任すべきだ」とマコウスキー連邦上院議員は付け加え、ノームがプレッティを国内テロリストと呼んだ発言を指摘した。「そのような発言は事態を悪化させるだけだ。・・・彼女は状況改善に繋がらない方向へ進んでいる」。

民主党は2月14日に予算が失効して以来、国土安全保障省への予算配分を阻止しており、同省の再開と引き換えに、移民税関執行局(ICE)と税関国境警備局(CBP)の10項目にわたる改革を要求している。

スーンは木曜日、トランプ大統領がノームを交代させたことで、民主党が国土安全保障省予算案に同意する説得力のある理由が生まれることを期待していると述べた。

スーンは、「政権によるこの動きは大きな一歩となるはずだ。これは民主党がずっと求めてきたことの1つだ」とトランプ大統領にノームの解任を要求していた民主党の主張に言及しながら語った。

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トランプ氏、ノーム国土安保長官を解任 不法移民対策で不手際

202636 5:32 日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05CLI0V00C26A3000000/

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領は5日、米国土安全保障省のノーム長官を解任し、後任にマークウェイン・マリン上院議員(共和党)を充てる人事を発表した。ノーム氏は、不法移民対策を巡る不手際で与党・共和党内からも批判を受けていた。

トランプ氏はSNSへの投稿で、ノーム氏を新設する「西半球安全保障イニシアチブ」の特使に任命すると表明した。ノーム氏について「特に国境警備で多くの素晴らしい成果をあげてきた」と述べた。

トランプ氏は20255月に、軍事作戦の情報漏洩問題で批判を受けた閣僚級のウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)を解任し、国連大使に指名した。今回のノーム氏についても更迭の印象を和らげるため、政権内の他の職務に就かせる形にしたとみられる。

後任のマリン氏は南部オクラホマ州選出。下院議員などを経て2022年に上院議員に初当選した。国土安保長官の就任には上院の承認が必要になる。

ノーム氏は、1月に中西部ミネソタ州ミネアポリスで移民を取り締まる連邦捜査官が抗議デモの参加者を射殺する事件が2度起きた際に、犠牲者の米国市民2人が「国内テロ行為」に関与していたと決めつける発言をしたことで批判を受けた。

また自身を前面に出した不法移民対策の広告キャンペーンに22000万ドル(約347億円)を投じることについて、3日の上院司法委員会での公聴会でトランプ氏の承認を受けたと証言した。しかしトランプ氏はロイター通信の電話インタブビューで「何も知らなかった」と否定した。米メディアは、トランプ氏がこのことに激怒したと報じた。

トランプ氏は、ミネアポリスで大規模な移民取り締まり活動への抗議デモが広がった際、事態を鎮静化させるために国境対策を統括するトム・ホーマン氏を派遣した。これがノーム氏の指導力を疑問視する声を強める結果になった。ノーム氏はホーマン氏との不仲も報じられていた。

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(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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 第二次ドナルド・トランプ政権の顔触れで注目を集めていた財務長官に、スコット・ベセントが指名された。スコット・ベセントはウォール街の投資会社の創設者で、投資家として実績を上げた人物だ。なんと言っても著名な投資家であるジョージ・ソロスの下で、10年以上にわたり、投資担当を務めた人物である。ウォール街の真ん中を歩いてきた人物と言えるだろう。ベセントはトランプ側近として、減税と規制緩和、財政赤字削減を通じての経済成長を主張している。トランプが目指す、ロナルド・レーガン政権時代の経済政策を実行することになるだろう。
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ドナルド・トランプとスコット・ベセント

 トランプの最側近となっているイーロン・マスクは、商務長官に指名されたハワード・ラトニックを財務長官に指名するように求めていたという報道もあり、今回、ベセントが指名されたことで、財務長官に関しては、トランプが自身の意思を通したということになる。しかし、財務長官指名に時間がかかったことは、陣営内部で相当な検討や話し合いが行われたことが容易に推察される。

 ベセントの財務長官指名をはじめとして、第二次ドナルド・トランプ政権は、各担当省庁の人事に相当な介入を行う用意があることは分かるが、意外と中道派というか、強固な、時に狂信的なトランプ支持を表明する人物は入っていないという印象である。狂信的な支持者は力強い存在であるが、逆に、あまりにも熱心すぎるあまりに考えが異なるようになると、強力な反対者となってしまう。これは私たちの身近な生活においても良く起きることだ。

 財務長官の場合はやはり、ウォール街の主要な人物たちとの面識がなければ務まらない。そうした点で、ソロスの下で働いて、自身の会社を成功させたベセントは適任ということになる。ベセントが減税を主張し、規制緩和を行い、経済成長率を上げる、また、トランプが主張している関税に関しても賛成しているということから、ドル安傾向になると考えられるので、日本円との関係で言えば円高ということになる。既に、市場ではそのように織り込んで動いているようだ。

(貼り付けはじめ)

●「米次期財務長官に投資家起用 ベセント氏、減税を主張」

11/23() 9:41配信 共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/e958a70cf6a10487f4b589260d232f2eaccb533b

 【ワシントン共同】トランプ次期米大統領は22日、財政政策のかじ取りを担う財務長官に投資家のスコット・ベセント氏を起用すると発表した。これまで規制緩和や減税を通じた経済成長を重視する姿勢を示しており、トランプ氏が選挙戦で主張した法人税や所得税の減税などを担う。

 議会上院の承認を経て正式に就任する。ベセント氏は自ら創業した投資会社の運用責任者を務め、共和党の大統領候補者選びの段階からトランプ氏への支持を明確にしてきた。

 トランプ氏はベセント氏に関し「米国の新たな黄金時代をもたらす手助けをしてくれるだろう」とコメントした。

 ベセント氏は10日のウォールストリート・ジャーナル紙への寄稿では「トランプ氏は、規制緩和と税制改革を通じ、供給サイドの成長を促進するという使命を担っている」と指摘。バイデン政権による財政赤字拡大やエネルギー政策を批判した。

 米財務省は、G7で協調するロシアのウクライナ侵攻を巡る制裁や、ウクライナへの財政支援を手がけてきた。トランプ氏は支援の見直しなどに踏み切るかどうかも焦点となる。

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ドナルド・トランプ大統領はリスクの高い財務長官にスコット・ベセントを指名:知っておくべきこと(Trump taps Scott Bessent for high-stakes Treasury chief: What to know

アシュレイ・フィールズ筆
2024年11月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/business/5006200-trump-taps-scott-bessent-for-treasury-what-to-know/

ドナルド・トランプ次期大統領は金曜日、億万長者の投資家スコット・ベセントを財務長官に選んだ。トランプは、関税引き上げ(increase in tariffs)と世界貿易活動の大幅な転換(major shifts in the country’s global trade operations)を求め続けている中で、ベセントを財務長官に選んだ。

ベセントはヘッジファンドのキー・スクエア・グループの創設者として巨額の利益を上げ、数十年にわたり民主党の大統領候補を支援してきた。しかし、今回、トランプの2期目を目指す選挙キャンペーンに資金を提供した。

トランプは声明の中で、「アメリカの主流とアメリカの産業の生涯のチャンピオンとして、スコットは、アメリカの競争力を高め、不公正な貿易不均衡を止め、成長を最前線に置く経済、特に来るべき世界エネルギー支配を通じた経済の創造に取り組む私の政策を支持している」と書いている。

(1)民主党員からトランプ支持者へ転身(Democrat turned Trump supporter

ベセントは民主党とつながりがあり、バラク・オバマ、ヒラリー・クリントン、アル・ゴアの大統領選挙キャンペーンに献金し、2000年代には資金集め集会のホストを務めた。

自身の会社を設立する以前、ベセントは億万長者ジョージ・ソロスの下で10年以上、投資の最高責任者として働いていた。ソロスは民主党の最も著名な献金者の一人であるが、トランプ大統領とその同盟者たちから長年怒りを買っており、今年初めにはイスラエル・ガザ戦争に反対する大学キャンパスの抗議行動に資金を提供したと指摘する共和党員もいた。

『ナショナル・インタレスト』誌によれば、ソロスはアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties UnionACLU)、全米家族計画連盟(Planned Parenthood)、ブレナン・センター(Brennan Center)など民主党の活動に対する強力な支持者である。

それにもかかわらず、『ウォールストリート・ジャーナル』紙の報道によれば、ベセントは長年トランプの周辺におり、JD・ヴァンス次期副大統領とも親しい。

(2)投資家としての背景(Background as an investor

ベセントのキャリアはソロスの下で飛躍的に成長し、1992年にロンドンの投資会社の対英ポンド賭けを手伝い、会社に10億ドルの支払いをもたらしたとロイター通信は報じている。

数年後、彼は最終的に450万ドルを集め、世界のマクロ経済をモニターする自身のヘッジファンドを立ち上げた。金融業界でのキャリアを通じて、投資家であるトランプの兄ロバート・トランプとも親密な関係を築き、一族の腹心であり続けた。

金曜日の発表前、ある情報提供者は本誌に対し、ベセントがトランプ政権に参加する場合、債券市場や為替市場での経験が有利に働くだろうと語っていた。

(3)トランプ選対の経済担当顧問(Economic adviser to Trump campaign

トランプは選挙期間中、経済情勢、特に減税と関税引き上げについて頻繁に語った。選挙期間中、ベセントは定期的にトーク番組に出演し、次期大統領の経済政策を宣伝した。

財務長官候補ベセントは第一次トランプ政権時に実施された減税の支持者で、連邦上院で人事承認されれば、国内市場の規制緩和を優先することになるだろう。

AP通信によると、ベセントは、国内総生産の3%に相当する財政赤字の削減と日量300万バレルの追加石油生産を通じて3%の経済成長を促進するという提案でトランプ前大統領に感銘を与えたということだ。

しかし、トランプ支持者の中には、ベセントが関税については弱いのではないかと懸念する者もいる。トランプはベセントに関する発表で関税について全く触れなかった。

(4)関税を支持(Support of tariffs

トランプはホワイトハウスへの立候補を通じて、アメリカ国内で調達・製造されていない製品への全面戦争(all out war)を宣言した。

共和党は、全ての輸入品に10~20%の一般関税を、中国からの輸入品には60%の関税をかけることを提案し、ベセントはその監督を任されることになる。ベセントは、関税は貿易協定を洗練させるために、制裁措置の代わりに使うことができると述べた。

AP通信によると、ベセントは8月に『ブルームバーグ』誌に対し、「ある意味、関税は制裁なき経済制裁(economic sanction without a sanction)とみなすことができると思う」と語った。

ベセントは「もし中国の経済政策が気に入らなければ、過剰な生産で市場を溢れさせれば、制裁を加えることもできるし、関税をかけることもできる。それは為替操作に対する答えともなる」と述べている。

(5)歴史上として初の同性愛者を公言した財務長官(First openly gay Treasury chief

ベセントが人事承認されれば、共和党政権で初めてLGBTQの閣僚が連邦上院で人事承認されることになる。ベセンは元ニューヨーク市検察官のジョン・フリーマンと結婚している。

ベセントは、2021年に連邦上院でLGBTQを公開した初の閣僚となった運輸長官ピート・ブティジェッジの足跡をたどることになる。

その前年、トランプ大統領はゲイであることを公表しているリチャード・グレネルを連邦上院の人事承認を必要としない国家情報長官代理に任命した。

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「三つ巴」:トランプ大統領の財務省指名権は宙に浮いている(‘Three-way tie’: Trump Treasury pick hanging in limbo

アレックス・ガンギターノ筆

2024年11月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5005347-trump-treasury-pick-limbo/

ドナルド・トランプ次期大統領はここ数日、財務長官に指名されそうな人物との会合に明け暮れているが、今のところ最終決定はどう転ぶか分からない状況だ。

アポロ・グローバル・マネジメントの共同設立者であるマーク・ローワン、連邦準備制度理事会の元理事のケヴィン・ウォーシュ、キー・スクエア・グループの創設者であるスコット・ベセントの3人は今週、次期大統領と会談するためにフロリダ州パームビーチを訪れた。

共和党関係者によると、会談にはトランプと、JD・ヴァンス次期副大統領、スコット・ラトニック、リンダ・マクマホン政権移行共同議長を含むトランプのティームのメンバーも含まれていたという。ローワンは金曜日にトランプのマー・ア・ラーゴ邸に戻った、と情報関係者は付け加えた。

ある共和党関係者は「今は試合前のボールのトスを待っている、そんな状況だ。 ボールは3人の候補者のうちの真ん中に位置している」と語った。

この情報提供者は、現状を「三つ巴(three-way tie)」と表現し、指名のタイミングはトランプが「車輪を回すのを止めた時(stops spinning the wheel)」になるだろうと付け加えた。

政権移行に詳しいある関係者は「流動的だ トランプ大統領は、ウォーシュの浮き輪がどう動くか見ている」と述べた。

ビル・ハガティ連邦上院議員(テネシー州選出、共和党)も財務長官の候補と目されており、火曜日にテキサス州で行われたスペースXの打ち上げにトランプ大統領とともに出席した。

トランプ政権移行ティームはコメントの要請に応じなかった。

トランプ大統領は、ウォール街の潜在的な不安を静めながら、自身の関税計画を支持した実績のある候補者を見つけるのに苦労しているため、財務長官の競争は数日間続いた。

財務長官は、トランプ大統領にとって最も重要な閣僚候補であり、木曜日にマット・ゲイツ前連邦下院議員(フロリダ州選出、共和党)が辞退したことで、司法長官候補がスポットライトを浴びた後に指名されることになる。

財務省を除き、そしてトランプ大統領がケリー・ロフラー元連邦上院議員(ジョージア州選出、共和党)に農務長官を依頼する可能性もあるが、トランプ大統領はまだ労働省と住宅都市開発省のトップを誰にするか選ばなければならない。

再選を逃したばかりのロリ・チャベス=デレマー連邦下院議員(オレゴン州選出、共和党)は、労働省の最有力候補と目されており、米国際トラック運転手組合(ティームスターズ)の支援を受けてきた。

財務長官の候補者の1人は、財務長官の代わりに国家経済会議(National Economic CouncilNEC)のトップに抜擢される可能性もある。ウォーシュはまた、ジェローム・パウエル議長の任期終了後の次期連邦準備制度理事会(FRB)議長に興味を示している。

今週初めにハワード・ラトニックが商務長官に指名され、財務長官候補から外れ、リンダ・マクマホンは教育長官に指名された。

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(終わり)

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 昨日、このブログでご紹介したドナルド・トランプ次期大統領の顧問弁護士で側近のボリス・エプスタインに関する続報が出た。それは、「エプスタインがトランプ政権の高官、閣僚に押し込むために、コンサルティング契約を結んで金を払え(月に3万から4万ドル、中には10万ドル)と迫った」という内容だ。エプスタイン自身が、トランプの最側近であるという地位を利用して、官職を売ろうとしていたということになる。そして、財務長官に指名されたスコット・ベセントに対しても売り込みを行い、拒絶されたという報道がなされている。トランプ陣営では調査を完了したが、エプスタインが実際にそのような行動をしたのかどうかは明らかにしていない。エプスタインは2016年の大統領選挙から、トランプ陣営に参加し、コミュニケイション担当として活動し、テレビ番組にも出演していた。
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スティーヴ・チャンとボリス・エプスタイン
 昨日、このブログでご紹介したように、現在のトランプの最側近の地位にいるイーロン・マスクがボリス・エプスタインに対して敵意を持ち、情報漏洩をしているだろうとエプスタインを怒鳴り上げて、エプスタインはそれを否定したということだ。そして、エプスタインは、自身がロシアで生まれ育ち、ロシアとウクライナ両国に親族が住んでいるということで、ウクライナ戦争停戦に関わりたい、特使のような資格で関わりたいということをトランプに述べていたということである。

 今回の件は、トランプ側近内で内紛が起きていることを示している。今回の大統領選挙ではイーロン・マスクに注目が集まり、彼がトランプ陣営内で大きな影響力を持つようになった。それを面白く思わない勢力がトランプ陣営内にいるようだ。彼らは情報をマスコミにリークして、マスクの思うような人事をさせまいとしたようだ。そして、今回、トランプ側近のエプスタインの売官(官職売買)行為が暴かれた。これで、イーロン・マスクの力は強くなるだろう。
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 今回のようなケースはトランプ政権に限ったことではない。アメリカの政権内部には色々な人々が参加しており、一枚岩、一致団結ということは難しいようだ。色々な大枠が絡み合い、衝突が生まれる。トランプ陣営では、イーロン・マスクの力が強くなる。これは間違いのないところだ。問題は、トランプがいつまでマスクを許容するかというところだ。トランプもまたいつかマスクと衝突するということも起きるだろう。

(貼り付けはじめ)

トランプ・ティームがボリス・エプスタインの候補者指名を後押しするための「コンサルティング契約」を調査中(Trump team reviews Boris Epshteyn ‘consulting agreements’ to push potential nominees

ブレット・サミュエルズ筆

2024年11月26日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/5010245-trump-boris-epshteyn-consulting-agreements/

ドナルド・トランプ次期大統領の政権移行ティームは、トランプの長年の顧問の一人が、将来のトランプ政権での仕事を希望する人たちを擁護(推薦)するために支払いを求めていたという疑惑に関連して、コンサルティング契約の内部調査を行った。

AP通信や『ニューヨーク・タイムズ』紙を含む複数の報道機関は、ボリス・エプスタインが、トランプが先週財務長官に指名したスコット・ベセントを含む二人の人物を擁護するために支払いを求めていたと結論づけたと報じた。エプスタインは不正行為を否定している。

トランプ大統領のコミュニケイション・ディレクターであるスティーヴン・チャンは声明の中で次のように語っている。「標準的な慣行(standard practice)として、選挙運動のコンサルティング契約に関する広範な見直し調査が実施され、ボリスやその他の人物を含めて完了した。私たちは今、トランプ大統領がアメリカを再び偉大にするのを助けるために、チーム一丸となって前進している」。

エプスタインは声明の中で、この主張を「虚偽であり中傷的である(false and defamatory)」と述べた。

エプスタインは「私はトランプ大統領のために、そして彼のティームとともに働けることを光栄に思う。これらの偽の主張は虚偽であり、中傷であり、アメリカを再び偉大にすることから私たちの気をそらすことはない」と述べた。

個人へのアクセスやロビー活動のために手数料を取ることに違法性はないが、トランプ大統領は以前から、彼の名前や彼の近くにいることで利益を得ようとする人々に反感を抱いてきた。トランプ陣営は以前にも、トランプの支持を得たと不正確にほのめかす候補者を標的にしたことがある。

ニューヨーク・タイムズ紙は、2月にエプスタインがベセントに、マール・ア・ラーゴ周辺で投資家であるベセントに宣伝するために、月額3万ドルから4万ドルの報酬を提案したことが内部調査で判明したと報じた。ニューヨーク・タイムズによると、ベセントはこれを断った。

ニューヨーク・タイムズは、ベセントが今月初めにエプスタインに電話をかけ、自分を中傷していないかと質問したと報じたが、エプスタインは「ボリス・ファッキング・エプシュテイン」であり、コンサルティングのために彼を雇うには遅すぎると答えたという。

エプスタインはトランプ大統領の2016年と2020年の選挙キャンペーンに参加し、2020年の選挙結果に疑念を投げかける注目の取り組みの中心にいた。エプスタインは、トランプが2023年に34件の重罪で罪状認否を受けた際、マンハッタンの裁判所でトランプと一緒に登場した、ほんの一握りの側近の一人だった。エプスタインは長年にわたり、トランプ周辺に、批判者を生み出してきた。

保守系ウェブサイトの「ジャスト・ザ・ニューズ」が、エプスタインに対する疑惑を最初に報じた。ジャスト・ザ・ニューズとの短いインタヴューの中で、トランプ大統領は、大統領に近い人物がその近さを利用して金儲けをしようとするのは珍しいことではないと認めた。

トランプはインタヴューの中で「しかし、私のために働いている人間は、どんな立場であれ、金儲けを目的にしてはならない。彼らはアメリカを再び偉大にするためだけにここにいるべきだ」と語った。

次期大統領の息子であるエリック・トランプは、月曜夜の「フォックス・ニューズ」に出演した際、エプスタインに関する疑惑について質問された。

エリック・トランプはロウラ・イングラハムに対し次のように述べた。「聞いて欲しい、私はボリスのことを何年も知っているが、彼が善良な人間であること以外は知らない。とはいえ、私の父は信じられないほどはっきりと言っている。どんなことがあっても、そんなことはするな。信じて欲しいが、もしそんなことをしたら、しっぺ返しを食らうことになる」。

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●「米政権ポスト推薦で報酬要求か トランプ氏側近、CNNなど報道」

20241126 1506分 (共同通信) 東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/369541

 【ワシントン共同】米CNNテレビなどは25日、トランプ次期大統領の側近ボリス・エプスタイン氏が次期政権の高官ポストへの推薦や政権関係者の紹介と引き換えに、候補者に報酬を求めた疑いがあると報じた。内部調査で発覚した。毎月10万ドル(約1540万円)を要求した例もあったとしている。エプスタイン氏は「根拠のない虚偽の主張だ」と否定した。

 トランプ氏の弁護士チームは、エプスタイン氏が投資家ベセント氏に報酬の支払いを求めた疑惑を調査。ベセント氏は支払いを拒否したという。

 ベセント氏はその後、次期政権の財務長官候補に指名されている。これ以外に少なくとも1件の疑惑があるとしている。

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●「トランプ氏側近のエプスタイン氏を調査 政権移行チーム」

The Wall Street Journal 週刊ダイヤモンド

国際The Wall Street Journal

20241127 10:59
https://diamond.jp/articles/-/354605

ドナルド・トランプ次期米大統領の側近であるボリス・エプスタイン氏は先週、トランプ氏の別荘「マールアラーゴ」のロビーで、スコット・ベッセント氏に突進する様子が目撃されている。政権移行チームが財務長官候補として検討していたヘッジファンドマネジャーのベッセント氏は、エプスタイン氏に「離れろ」と述べ、歩き続けようとした。だがエプスタイン氏は声を上げ、ベッセント氏を追い続けたという。大統領警護隊(シークレットサービス)など、この様子を目にした関係者らが間に割って入り2人を落ち着かせたと、現場にいた関係者らは明らかにした。そのエプスタイン氏は現在、トランプ氏の政権移行チームによる調査対象になっている。同氏はトランプ陣営に新たに加わったメンバーと舞台裏で衝突していた他、報酬を受け取ってさまざまな調整を行っていた疑いがかけられている。

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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 ドナルド・トランプ次期政権の人事構想もだいぶ固まってきた。今回のトランプの政権移行ティームに大きな影響を与えているのが、イーロン・マスクである。イーロン・マスクは、今回の大統領選挙でトランプを積極的に支援し、選挙資金の提供や選挙集会での演説など、様々な活動を行った。マスクはトランプ勝利に賭けて、結果的に勝利した。イーロン・マスクはトランプに影響を与えられる、自分の意見や意向を申し述べられる立場になった。マスクはトランプの家族写真にも一緒に入ることを許されるほどで、今回の選挙の最大の勝利者はイーロン・マスクということになるだろう。
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トランプの家族とイーロン・マスクの家族

 今回、イーロン・マスクがあいつのことは気に入らないとなって、「お前が陣営の情報を色々とリークしているんだろう」と怒鳴り上げた相手がボリス・エプスタインという、ロシア生まれのトランプの顧問弁護士だ。ボリスは、トランプの息子エリックとジョージタウン大学で知り合い、トランプに紹介されたということだ。2016年のトランプ選対のコミュニケイション担当スタッフとなり、それ以来、トランプの側近グループに入っているようだ。トランプの抱える訴訟でも弁護を担当している。2020年の大統領選挙後に、選挙結果を覆そうとしたという容疑では、共謀者として名前が挙がっている。マスクに比べれば、トランプの側近歴は長い。
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ドナルド・トランプとボリス・エプスタイン
 イーロン・マスクは、トランプ政権に影響を与え、自身の利益を確保しようとしているように見える。マスクが主張したのは、今回、商務長官に指名されたハワード・ラトニックの財務長官指名だった。ラトニックか、スコット・ベセントかという最終決断になって、ベセントが財務長官になった。その前に、ラトニックが商務長官に指名されたので、ベセントの指名はほぼ決まったようなものだった。マスクの意向は実現しなかったことになる。これに対してマスクはフラストレイションを高めたことだろう。そして、「マスコミに情報が洩れて、ラトニックの名前が出たことで、財務長官になれなかった」と考えるようになったのだろうと思う。そして、トランプ陣営で一番情報が集まってくるのが顧問弁護士で選対幹部のエプスタインが犯人だということになったのだろう。

 エプスタインが実際に情報リークの犯人なのかはわからない。エプスタインにとっては、マスクに対抗して、マスクの意向をつぶせるくらいのことはできるとマスクに思わせることが重要だ。それだけ選対、側近の中で力があるということになる。また、黒幕というのは表には出てこないものだ。エプスタインは、ロシアで生まれ育ち、ロシアだけではなく、ウクライナにも親戚がいるので、ウクライナ戦争停戦の特使をやらせて欲しいとトランプに訴えているという話もある。彼自身は弁護士であって、これまで外交の経験はない。しかし、ウクライナ戦争停戦に関わることができれば、トランプの信頼も厚くなり、政権内での力を高めることができるという計算もあるのだろう。

 トランプ選対は、ヘリテージ財団の「プロジェクト2025」系、アメリカ・ファースト政策研究所系、側近系といったグループに分かれており、それぞれで主導権争いが起きている、もしくはこれから起きるということになるだろう。動きを注視していくことだ大切だろう。

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トランプのアドヴァイザーであるボリス・エプスタインとは誰か? そして、エプスタインはどうしてイーロン・マスクと衝突したのか?(Who Is Trump Adviser Boris Epshteyn, and Why Is He Clashing With Elon Musk?

2024年11月18日

『ニューズウィーク』誌

https://www.newsweek.com/boris-epshteyn-elon-musk-donald-trump-1987669

ドナルド・トランプ次期大統領の長年の顧問弁護士であるボリス・エプスタインが、トランプの新しい盟友である億万長者のイーロン・マスクと衝突したと言われている。

新政権の閣僚人事をめぐり、エプスタインとマスクの間に緊張が表面化した。複数の情報提供者が『アクシオス』誌に語ったところによると、2人はトランプのクラブ「マー・ア・ラーゴ」で激論を交わしているところを目撃されたという。

ニューズウィーク誌はトランプ、マスク、エプスタインの各代理人にコメントを求めた。

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2024年11月14日木曜日にマー・ア・ラーゴで開催されたアメリカ・ファースト政策研究所のパーティーに出席したイーロン・マスク、2024年7月にウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された共和党全国大会に出席するトランプのアドヴァイザーを務めるボリス・エプシュテイン

●ボリス・エプスタインとはどんな人物か?(Who Is Boris Epshteyn?

『ポリティコ』誌の報道によると、ロシア系アメリカ人のエプスタインはモスクワ生まれで、後にアメリカに渡ってきた。ジョージタウン大学で友人となったトランプの息子エリックを通じてトランプと知り合ったということだ。

エプスタインは2016年にトランプ選対に参加し、コミュニケイション担当のスタッフとなり、頻繁にテレビ出演し、トランプを擁護した。エプスタインはその後、トランプ大統領就任委員会のコミュニケイション担当部長を務めた後、2020年選挙活動では、連合担当アドヴァイザーとして参加した。

エプスタインは長年にわたりトランプ大統領の側近グループにおり、次期大統領の側近の筆頭格とみなされている。

2024年4月、トランプがビジネス記録の改ざん容疑に関する歴史的な罪状認否のためにニューヨークに到着した際、エプスタインは法廷でトランプ元大統領の横に座り、34の容疑について無罪を主張した。

●エプスタインはなぜイーロン・マスクと衝突しているのか?(Why Is Epshteyn Clashing With Elon Musk?

争いの始まりは、トランプ大統領が誰を閣僚に選ぶべきかをめぐってだったとアクシオスは報じている。

複数の情報提供者がアクシオスに語ったところによると、マスクはエプスタインがトランプの人事に影響力を持ちすぎているのではないかと疑問を呈していたという。しかし、マスクは自分のお気に入りの人物を政権に推薦しており、最近ではトランプの財務長官人事にも積極的だった。

マスクの存在感はますます大きくなっており、トランプの孫娘カイが次期大統領勝利後の家族写真で「おじさんの地位(uncle status)」に昇格したと語ったほどだ。

マスクはウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領との電話会談で次期大統領に加わったと報じられている。また、スペースXとテスラのCEOは選挙当日をトランプの自宅マー・ア・ラーゴで過ごし、共和党の勝利以来、マー・ア・ラーゴにほぼ常駐していると報じられている。

トランプ大統領はまた、連邦官僚制度の「解体(dismantle)」と人員削減を目的として、マスクを元共和党大統領候補ヴィヴェク・ラマスワミとともに政府効率省(Department of Government EfficiencyDOGE)のトップに任命した。

夕食会のある場面で、マスクがトランプ大統領の政権移行計画に関する詳細をリークしたとしてエプスタインを非難した後、「大激怒(massive blowup)」と「大爆発(huge explosion)」が起こった。エプスタインは、マスクが何を言っているのか分からないと発言したと言われている。

アクシオスによると、マスクとエプスタインの2人の間の緊張は、11月5日の選挙と迂回っ票日前から既にあったということだ。

●ボリス・エプスタインの純資産と経歴(Boris Epshteyn's Net Worth and Career History

エプスタインは弁護士兼投資銀行家であり、フォーチュンが報じたように、TGP Securities Inc.に100万ドルから500万ドルの株式を保有している。

ロースクール卒業後、エプスタインはミルバンク、ツイード、ハドレー・アンド・マクロイの各法律事務所で金融業務に携わり、特に銀行融資、証券取引、私募を担当した。

2008年、ジョン・マケイン元連邦上院議員とサラ・ペイリン元知事の選挙キャンペーンでコミュニケイション担当補佐官を務めた。

2016年にはトランプ選対の上級顧問を務めた。

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2024年5月16日木曜日、ニューヨークのマンハッタン刑事裁判所での公判中、ジェスチャーをするドナルド・トランプと顧問のボリス・エプシュテイン。エプシュテインは現在、トランプの新たな同盟者イーロン・マスクと争っているとされる

シンクレア・ブロードキャスト・グループは2017年にエプスタインを上級政治アナリストとして採用した。彼の契約期間は2019年に終了した。

2020年のトランプ大統領再選キャンペーンでは、エプスタインは、「ユダヤ人の声」トランプ諮問委員会の戦略顧問兼共同委員長を務めた。

●エプスタインと16日事件の関係(Epshteyn's Ties to January 6

エプスタインは、トランプ前大統領に対する最新の刑事起訴に含まれる、6人目の共謀者(co-conspirator)と見られている。

ジャック・スミス特別検察官は、2020年の選挙と2021年1月6日の事件の連邦捜査に関連する4つの犯罪(アメリカを欺く共同謀議、市民の権利に対する共同謀議、公的手続きの妨害、公的手続きの妨害の共同謀議)でトランプを起訴した。

共同共謀者のうち5人は、公開されている情報、引用、会合の日付など、起訴状の手がかりから特定できた。

6人目の共謀者とされる人物は現在、エプスタインであると考えられている。エプスタインは、2020年にトランプがジョー・バイデンを破ったと虚偽の宣言をするために、いくつかの主要な州に偽の選挙人を設置する計画の中心人物と言われている。

2020年12月、エプスタインからトランプの元弁護士ルディ・ジュリアーニに送られた電子メールが、トランプの起訴状に詳述されているものと一致した。エプスタインからジュリアーニとジュリアーニの息子アンドリューに送られたメールには、「選挙人のための弁護士メモ」という件名が書かれていたと『ニューヨーク・タイムズ』紙は報じている。

2022年、エプスタインはジュリアーニ、シドニー・パウエル、トランプのアシスタント、ジェナ・エリスとともに、1月6日のテロを調査する連邦下院特別委員会に証拠を提出するよう召喚された。

エプスタインはまた、1月6日の攻撃に至るまでの出来事に関する連邦捜査の一環として召喚され、捜査の一環としてFBIに携帯電話を押収された。

2024年4月、エプスタインはアリゾナ州の偽選挙疑惑に関与した疑いで起訴された

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 第二次ドナルド・トランプ政権の顔ぶれがほぼ固まりつつある。注目すべきなのは、連邦通信委員会(FCC)委員長にブレンダン・カー、商務長官にハワード・ラトニックを指名したことだ。両者の共通点は、トランプ周辺世界で存在感を増し続けている、イーロン・マスクの盟友であるという点だ。マスクは、財務長官候補として、ラトニックを推薦していたという報道もあった。ブレンダン・カーはマスクの衛星による通信サーヴィス「スターリンク」を称賛している。
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ブレンダン・カー
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ハワード・ラトニック(左端)とイーロン・マスク(右端)

ラトニックはトランプの政権移行ティームの共同議長を務めていることから、財務長官の有力候補であったが、商務長官に落ち着いた。商務長官は関税を担当することになる。トランプの中国製品への60%の関税、他の国々からの輸入品には20%の関税という主張をラトニックは支持しているため、その実現のために動くだろう。アメリカ国内の製造業を活性化して、雇用を生み出すための関税引き上げということになるが、これは同時に、アメリカ国内の物価上昇を招く危険性もある。ここをどのように差配していくかが注目される。
 イーロン・マスクは電気自動車(EV)の世界的なメーカーであるテスラの創設者である。彼は、ジョー・バイデン政権が実施した、クリーンエネルギー転換の一環としての、EVへの補助金に反対してきた。トランプ政権ではEVへの補助金は廃止されるだろう。それは、テスラのオーナーとしては困るのではないかと思うが、そうではない。バイデン政権のEV補助金は中国メーカーのEVも対象だった。これが廃止され、中国製のEVへの関税がかかることで、アメリカ国内でのテスラの競争力が高まるということになる。アメリカ国内では、テスラを買うしか、選択肢がなくなるということになってしまう。

 ブレンダン・カーの連邦通信委員会委員長就任は、ビッグテック(Big Tech、グーグル、アップル、メタ[旧フェイスブックス]、アマゾン、マイクロソフトの5社)への宣戦布告ということになる。ビッグテックに関しては、インターネット上に流れる内容に関しての責任追及と情報の独占と個人情報の独占的利用に対しての批判が起きている。

アメリカの通信品位法第230条は、インターネット上の情報の自由を重視し、プロバイダや利用者の責任を限定する制度だ。具体的には、「プロバイダは、第三者が発信する情報について原則として責任を負わない有害なコンテンツに対する削除等の対応に関し責任を問われない対話的コンピューターサービスの提供者や利用者は、情報コンテンツ提供者が提供する情報の発行者や表現者とはみなされない」というもので、プラットフォーム(フェイスブックやインスタグラムなど)に利用者が載せた内容について、プラットフォーム運営会社やプロバイダは責任を問われないというものだ。これに対しては訴訟が起きている。

ビックテックに関しては情報通信の「寡占(oligopoly)」が問題になっている。独占禁止、反トラストの立場から、ビッグテックを解体せよと訴える人たちは多い。2021年に連邦取引委員会委員長に就任したリナ・カーンはその急先鋒だ。また、私が翻訳した『ビッグテック5社を解体せよ』(徳間書店、2021年)の著者で、ミズーリ州選出の連邦上院議員ジョシュ・ホウリーも独占禁止の観点から、ビッグテック解体を主張している。この戦列に、ブレンダン・カーも加わることになる。

 ブレンダン・カーの連邦通信委員会委員長就任、ハワード・ラトニックの商務長官就任で、一番「得をする」のはイーロン・マスクだ。イーロン・マスクのSNSサーヴィス「X(旧ツイッター)」のライヴァルはビッグテックであり、電気自動車(EV)メーカー「テスラ」のライヴァルは、中国のEVメーカーであるBYDである。今回の布陣は、マスクのビジネスにとって助けとなるものだ。

 私は、今回の大統領選挙の最大の勝利者はイーロン・マスクだと考えてきた。皮肉に見えるが、そのことをマスクが所有する「X」で11月8日に書いた。

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 イーロン・マスクはアメリカ国内にイーロン・マスク帝国を築こうとしている。彼の武器は、「情報通信(スターリンクとSNSX)」と「EV」だ。EVもインターネットにつなぐということを考えると、彼の帝国は「情報帝国」ということになる。それを、関税の城壁を築いたアメリカ国内で築こうとしているのだろうと思う。マスクはトランプを利用して、自身の「皇帝」としての地位を築こうとしているのだろう。トランプはそのことに気づいているのか、気づいて許しているのか、そこのところはよく分からない。

(貼り付けはじめ)

トランプの連邦通信委員会委員長の選択について知っておくべき5つのこと(5 things to know about Trump’s FCC pick

ミランダ・ナザロン筆

2024年11月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/technology/4996396-5-things-to-know-about-trumps-fcc-pick/

ドナルド・トランプ次期大統領は連邦通信委員会(Federal Communications CommissionFCC)の次期委員長にブレンダン・カーを指名し、委員会が保守的な見解を「検閲している(censoring)」として、カーが非難したビッグテックやメディア企業との衝突の可能性を高めている。

FCCは、テレビ・ラジオ放送、電話、インターネット・サービス・プロヴァイダー、人工衛星を規制する独立機関である。

2017年からFCC委員を務めるカーは、テック企業や放送会社の自由に関して、FCCに劇的な変化をもたらそうとする可能性があると専門家は指摘している。

カーについて知っておくべきことを挙げていく。

(1)FCCにおいての10年を超える経験(More than a decade of FCC experience

カーの FCC での歩みは、10年以上前の2012年にスタッフとして採用されたところから始まった。カーは2017年にFCCの法務顧問に就任するまでの3年間、元FCC委員長アジット・パイ(共和党)の法律顧問を務めた。

トランプ大統領は2017年にカーを委員に任命し、バイデン大統領によって再び指名され、2029年までの任期を務めることになった。FCCは連邦法により、1つの政党から3人以上の委員を出すことはできない。

カーは近年、ソーシャルメディアを利用してバイデン政権の政策に対する懸念を表明し、共和党政権下で追求すべき代替案について議論することで、ネット上で支持を集めた。

トランプ次期大統領は日曜日、カーは「アメリカ人の自由を抑圧し、私たちの経済を抑制してきた規制戦争と戦ってきた」と述べた。

「彼は、アメリカの雇用創出者と革新者を苦しめてきた規制の猛攻撃に終止符を打ち、FCCがアメリカの地方(rural)に貢献することを確実にする」と付け加えた。

FCC次期委員長カーは、主要なインターネット・サービス・プロヴァイダーに対し、そのネットワークを通過する全ての情報を平等に扱うよう強制するネット中立性規則を撤回するようパイ前委員長が推進した際、パイ委員長と緊密に協力した。

2015年に初めて承認されたこの規則は、2017年にパイのリーダーシップの下で廃止された。FCCは今年初め、民主党のジェシカ・ローゼンウォーセルFCC委員長のリーダーシップの下、規則の復活を決議した。

ローゼンウォーセル委員長が退任した場合、反対党の大統領が就任した場合の慣例として、トランプ大統領は別の委員を任命し、共和党が多数派となり、ネット中立性規則が再び削減される可能性がある。

ローゼンウォーセルは月曜日の声明でカーを祝福した。

ローゼンウォーセルは「カー委員長がFCCに入ってから、私はカー委員がスタッフ、この新しい役割の責任、そして通信におけるアメリカの継続的なリーダーシップの重要性に精通していると確信している」と書いている。

(2)ビッグテックと放送ネットワークを批判(Critic of Big Tech, broadcast networks

大手ソーシャルメディア企業に対して厳しい批判者であるカーは、特に230条免責条項が連邦議会によって後退させられた場合、ビッグテックの権力を抑制しようとすると予想される。

カーは、トランプ勝利の直後に優先事項を示し、声明の中で次のように書いている。「政権移行が完了すれば、FCCはビッグテックを抑制し、放送局が公共の利益のために運営されることを保証し、経済成長を解き放つと同時に、私たちの国家安全保障上の利益を促進し、法執行を支援する重要な役割を担うことになるだろう」。

またカーは先週、「検閲カルテル(censorship cartel)は解体されなければならない」と述べ、特定の視点を抑圧する「中心的な役割(central role)」を担っているとされる大手テック企業を非難した。

トランプ大統領は日曜日、カーを言論の自由の「戦士(warrior)」と呼び、このアプローチを称賛している。

FCCに関するアドヴァイスを行っている「テレコミュニケイションズ・ラー・プロフェッショナルズ」のマネージング・メンバーであるマイケル・ラザルスは、大手テック企業の抑制がカーにとっての最優先事項になるだろうと予測した。

ラザルスは、「カーは、保守的であろうとリベラルであろうと、ビッグテックに対する透明性ルールが平等であることを確認するために、何らかの形でビッグテック企業を抑制することを強く主張している」と述べている。

カーは、優遇措置の疑いがあるテレビ局に対しても同様の取り締まりを示唆している。

今月初め、ハリス副大統領が選挙前の「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際、カーはNBCFCCの「イコール・タイム・ルール(equal time rule)」を「回避(evade)」しようとしていると主張した。NBCはその後、トランプからの短いメッセージを放送し、次期大統領に平等な時間を提供した。 

カーによる放送ネットワークへの関心も、NBCは自分にとって公平ではないと主張し、FCCCBSABCの放送ライセンスを剥奪するよう求めているトランプによる批判の継続とみなされる可能性が高い。

トランプが取り締まると脅しているコムキャストは、カーのリーダーシップを 「歓迎する」と述べ、彼には「成功した実績を持っている」と述べている。

(3)「プロジェクト2025」のFCCセクションを執筆 (Wrote the FCC section of Project 2025

カーは昨年夏、保守派のヘリテージ財団が第二次トランプ政権の政策青写真として作成した「プロジェクト2025」において、FCCの政策課題に関する項目を執筆し、民主党から批判を浴びた。

トランプ次期大統領はこのプロジェクトから距離を置こうとしているが、民主党はトランプと執筆者たちとの関係を繰り返しターゲットにしている。 

カーのセクションは、ウェブサイトやソーシャルメディア企業が、ユーザーが投稿したコンテンツに対する責任を問われないよう保護する連邦法第230条の撤回を主張した。 

FCCはソーシャルメディア企業が第230条に基づいて享受している「広範な非テキスト免除(expansive, non-textual immunities)」を廃止する命令を発行すべきだとカーは書いた。 

カーは、「裁判所は第230条を広く解釈し、一部の世界最大手企業に法文のどこにも見当たらない全面的免責権(sweeping immunity)を付与している」と述べた。

カーは更に「彼らは、インターネット企業が第230条の恩恵を受け続けながら実行できる行動の種類に対して連邦議会が課した制限を無効にする方法でこれを行った」と述べた。

第230条の改正は何年も前から検討されてきた。国家電気通信情報局による請願は、バイデン大統領の勝利直前の2020年7月に第230条の規定を明確にするよう提出されたが、依然としてFCCに対して係争中である。

フィックス・ギア・ストラテジーズのCEOでパイの元側近であるネイサン・リーマーは、本誌の取材に対して、「カーにとっての最初のステップは、その嘆願書を検討することであり、その嘆願書は第230条におけるFCCの役割に含まれるものだと思う。それがFCCの範囲内であると解釈されたことは一度もないが、本物の弁護士であるこの分野の多くの専門家にとっては、ここに事件がある」と語った。

(4)イーロン・マスクの盟友の一人(An Elon Musk ally

カーはハイテク億万長者イーロン・マスクの最も著名な同盟者の一人で、スペースX社の衛星サービス「スターリンク」に対する連邦賞の授与を提唱している。

カーは先月、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の論説において、地方の家庭や企業への高速インターネットに対するスターリンクへの8億8500万ドルの報酬をFCCが取り消したことを取り上げた。 

カーは次のように書いている。「私の見解では、これは左派のトップターゲットの一人であるマスク氏に対する規制法に他ならない。方向転換する時期はある。プログラムの DEI 要件、価格管理、テクノロジーの偏見、政府運営のネットワークに対する優先順位を取り除くのに遅すぎるということはない」。

マスクは現在、トランプの最も強力な同盟者の一人であり、次期大統領が政府効率委員会(government efficiency panel)のリーダーに選んだ人物であり、カーのリーダーシップから利益を得る可能性がある。

ラザラスは「アメリカでのブロードバンド導入とブロードバンド展開の促進に関しては、カーが衛星や新技術に対してはるかに好意的であることが分かると思います」と語った。

(5)法律業界は彼の計画に疑問を持つ(Legal industry questions his plans

法律専門家の一部は、カーの提案は現実的ではないか、FCCの権限に該当しない可能性があり、連邦議会の承認が必要になると懸念を表明した。 

ラザラスは、「カーは、放送局による違反の有無、放送局が公共の利益に基づいて運営していないかどうかについて、注意深く監視することになると思う」と語った。

ラザラスは続けて、「しかし、ライセンスを剥奪すべきかどうか検討するなど、この種のより大げさなアイデアに関しては、それはかなり大げさだと考えられるし、私たちがそうするつもりはない。そのような性質のものは何も見られないと思う」と述べた。

FCCの元首席補佐官で投資調査会社ニューストリートの政策顧問を務めたブレア・レヴィンは、ビッグテック企業に対するカーの潜在的な権限に冷や水を浴びせた。

レヴィンは次のように語っている。「突然、FCCは、テクノロジーを規制する権限を手に入れた。それは法律に反すると思う。また、特定の決定を連邦議会が決定しなければならないという近年の最高裁判所の判例にも明らかに矛盾している」。

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●「FCCは「検閲カルテル解体を」-トランプ氏が委員長に起用のカー氏」

Kelcee Griffis

20241119 16:33 JST

ブルームバーグ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-19/SN6AQET1UM0W00

・マスク氏とも懇意でXを多用、コンテンツ選択巡り異議唱える方針

・放送局も標的になる公算大-公益のための運営義務を執行とカー氏

トランプ次期米大統領が連邦通信委員会(FCC)委員長に起用するブレンダン・カー氏は大手テクノロジー企業や放送局によるコンテンツ選択を巡り異議を唱える方針だ。

 起用が発表された直後の17日遅く、カー氏(45)はソーシャルメディアX(旧ツイッター)で、FCCに対し「検閲カルテルを解体し、米国人の日常の言論の自由を回復する」よう求めるなど要求を立て続けに投稿した。これはフェイスブックなどのソーシャルメディアによる不快とみなされるコンテンツの制限について言及している可能性が高い。

 カー氏は他のFCC当局者とは異なり、トランプ氏支持者として有名なイーロン・マスク氏が所有するXへの投稿を気ままに行うことで知られる。同氏はマスク氏がXを買収する前からソーシャルメディアの影響力を活用してきた。

 カー氏はまた、トランプ氏の返り咲きをマスク氏が支持するはるか前から同氏と足並みをそろえていた。カー氏はFCCの規則が低軌道衛星群などの新興技術よりも光ファイバーのようなインターネット配信テクノロジーを優先していると主張し、警鐘を鳴らしていた。マスク氏のスペースXはこれらの衛星を軌道に打ち上げる予定で、そのためにはFCCの承認を得る必要がある。

 保守派はソーシャルメディア企業が新型コロナウイルスを巡る偽情報など問題視される投稿を削除していることを長年批判してきた。カー氏は昨年の議会証言で「インターネット企業に圧力をかけ、米国人の保護された言論を検閲させる現政権のキャンペーン」を批判。2022年には「大手テクノロジー企業が特定の政治的発言や見解を検閲することを禁じる」テキサス州の州法を支持した控訴裁判所の判決を称賛した。

 カー氏は、ブロードバンドプロバイダーに全てのトラフィックを同じように扱うよう義務付ける、いわゆる「ネットの中立性」に関する規則には反対している一方、オンラインプラットフォームに対しては、基準に違反したとして削除される可能性がある投稿について中立性の義務を負うべきだと提案している。

 また検索結果を操作したり、ユーザーアカウントを禁止または停止したり、コンテンツ制作者を「一見して一貫性なく」収益化できないようにしたりしているとして、グーグルやフェイスブック、ユーチューブなどのプラットフォームにもブロードバンドに関する透明性開示を適用するよう求めた。

放送局もカー氏の標的になる可能性が高い。

 カー氏は18日の投稿で「放送メディアは希少かつ貴重な公共資源である電波を利用する特権を得てきた」とし、「その見返りとして、放送局は公共の利益のために運営することが法律で義務付けられている。政権移行が完了すれば、FCCはこの公益義務を執行することになる」とコメントした。

 さらにテクノロジー企業やメディア企業に新たな義務を課すとともに、インターネットインフラを大量に活用しているプラットフォームに課金することも提案した。これは、ブロードバンドインフラの拡張や低所得者層の電話やインターネット利用の支払いを支援するFCCのユニバーサルサービス基金の強化につながるもので、AT&Tなどの企業が支持している。

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トランプ大統領、商務長官にハワード・ラトニックを選出すると予想(Trump expected to pick Howard Lutnick for Commerce secretary

アレックス・ガンギターノ、ブレット・サミュエルズ筆

2024年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/4997898-trump-howard-lutnick-commerce/

ドナルド・トランプ次期大統領は商務長官にハワード・ラトニックを指名する見通しだ。複数の関係者が本誌に述べた。

ラトニックはカンター・フィッツジェラルド社の会長兼最高経営責任者(CEO)であり、現在はトランプ政権移行ティームの共同議長も務めている。ラトニックは特に、トランプ大統領の関税計画を公に支持しており、これは商務部門を率いる仕事の主要な部分を占めることになる。

トランプ大統領は火曜日午後の発表で人選を正式に発表し、ラトニックが「米通商代表部に対する追加の直接責任を持ち、関税と貿易の議題を主導する」と述べた。

ラトニックは、トランプ陣営で経済顧問を務めたスコット・ベッセントとともに、商務長官の最有力候補とみなされていた。

ラトニックはまた、商務省を率いる役割において、リンダ・マクマホンを破った。トランプ政権移行ティームの共同議長であるマクマホンは最有力候補とみなされており、第一次トランプ政権において、中小企業庁を率いていた。

最近、経済の重要な役割を誰が担うかをめぐる争いが国民の目にさらされる中、トランプ大統領は財務長官についての関心を高めた。億万長者のハイテク界の大物イーロン・マスクは今週末、ベッセントよりもラトニックを支持した。

ラトニックはトランプ大統領の長年の友人であり、仮想通貨の著名な支持者である。彼は、世界貿易センターで 600人以上の従業員が殺害された911事件に対するカンター フィッツジェラルドの対応を監督した。

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トランプが商務長官に指名したハワード・ラトニックについて知っておくべきこと(What to know about Howard Lutnick, Trump’s pick for commerce secretary

ファティーマ・フセイン(AP通信)筆

2024年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/ap/ap-business/ap-what-to-know-about-howard-lutnick-trumps-pick-for-commerce-secretary/

ワシントン(AP通信)発。ドナルド・トランプ次期大統領は、証券・投資銀行カンター・フィッツジェラルド社代表で暗号通貨支持者のハワード・ラトニックを商務長官に指名した。

この指名により、ラトニックは、新しいコンピューター・チップ工場への資金提供、貿易制限の発動、経済データの公表、天候の監視などに関与する、広大な内閣機関の責任者となる。また、各企業の最高経営責任者(CEO)や広範なビジネス・コミュニティーとのつながりが極めて重要なポジションでもある。

トランプ大統領の政権移行ティームの共同議長であるラトニックは、第一次トランプ政権の中小企業庁を率いていた元プロレス団体幹部のリンダ・マクマホンとともに、かつてトランプ大統領のNBCリアリティ番組「アプレンティス」に出演していた。彼は次期大統領の側近となっている。

上院で人事承認されれば、商務省を率いることになるこの億万長者について知っておくべきことをこれから挙げていく。

(1)イーロン・マスクが財務省長官に推した人物(He was Elon Musk’s pick to lead the Treasury Department

イーロン・マスクをはじめとするトランプ大統領周辺の人々は先週、トランプ大統領に対し、財務長官の最有力候補であるスコット・ベッセントを捨て、ラトニックを選ぶよう求めた。マスクは投稿の中で、「ベセント氏は通常通りの選択だが、ハワード・ラトニック(@Howardlutnick)氏は実際に変化を起こすだろう」と述べた。

財務省の役割は、トランプの側近グループでも異例の注目を集める争奪戦の中心となっている。同時に、この役職は金融界で注視されており、破壊的な候補者が指名されれば、トランプ大統領が注視する株式市場に直ちに悪影響を及ぼす可能性がある。トランプ大統領は、内閣の残りの空席のうち上位の1つをまだ決めていない。

残る主な候補者は、ベセント、ケヴィン・ウォーシュ元連邦準備理事会(FRB)理事、アポロ・グローバル・マネジメント社のマーク・ローワンCEO、テネシー州選出のビル・ハガティ連邦上院議員(第一次トランプ政権の元駐日本米大使)だ。

(3)ラトニックはトランプ大統領の関税案の主要な支持者だ(He is a major supporter of Trump’s tariffs plan

トランプ大統領は選挙戦で、中国からの輸入品に60%の関税をかけ、それ以外の米国の全輸入品には最大20%の関税をかけることを提案した。選挙戦では、トランプは輸入品への課税を、より良い貿易条件を打ち出すための交渉手段であると同時に、他の減税の財源を確保するための財源捻出手段でもあるとしていた。

広範な関税を課すことを主張するラトニックは、9月のCNBCのインタヴューで、トランプの関税計画を全面的に支持した。ラトニックは、「関税は大統領にとって素晴らしい手段だ。そして、私たちはアメリカの労働者を守る必要がある」と語った。

主流の経済学者たちは、一般的に関税に懐疑的で、政府が資金を調達し繁栄を促進するための非効率的な方法だと考えている。

(4)ラトニックの弟と数百名の従業員が911のテロ攻撃で殺害された(His brother and hundreds of Cantor employees were killed in the September 11th terrorist attacks

ラトニックの弟ゲイリー・ラトニックと全従業員960名のうちの658名が2001年9月11日のワールドトレードセンターへの攻撃で殺害された。ラトニックの会社はその日だけで従業員の3分の2を失った。ラトニックは、国立911日記念館・博物館、パートナーシップ・フォ・ニューヨーク・シティの理事会のメンバーである。

2013年にカンター・フィッツジェラルド社がアメリカン航空と保険会社を相手取って起こした不法死亡と人身傷害の訴で、1億3500万ドルで解決した後、ラトニックは次のように語った。「私たちは、この和解を決して平凡なものとは考えられないし、今後も考えることはないだろう。私たちにとって、この妥協案を普通、公正、合理的などという適当な言葉で表現することはできない。私たちが言えるのは、この問題の法的形式が終わったということだけだ」。

トランプ大統領が火曜日に発表した商務長官指名に関する発表では、ラトニックが経験した喪失について触れ、彼は 「言語に絶する悲劇に直面した際の回復力の体現者(the embodiment of resilience in the face of unspeakable tragedy)」であったと述べた。

(5)彼は暗号通貨の主要な支持者だ(He’s a major supporter of cryptocurrency

ラトニックは暗号通貨産業、すなわち暗号通貨テザー(cryptocurrency Tether)の目的を推進する支持者だ。

暗号通貨は、グローバルな銀行システムに依存することなく、インターネット上で取引できるデジタルマネーの一形態だ。ビットコインは最も人気のある暗号通貨である。

ラトニックは今年初めのビットコイン会議で次のように述べた。「ビットコインは金のようなもので、世界中どこでも自由に取引されるべきだ。世界最大の卸売業者(wholesaler)として、私たちはそのために全力を尽くすつもりだ。ビットコインは、例外なく、制限なく、世界中のあらゆる場所で金と同じように取引されるべきだ」。

トランプ大統領は、5月に選挙戦に向けて「仮想通貨軍団(crypto army)」と呼ばれる組織を構築する取り組みの一環として、仮想通貨での寄付の受け付けを開始すると発表して以来、仮想通貨に対して好意的な見方を示している。トランプはまた、今年初めに家族とともにワールド・リバティ・フィナンシャルという仮想通貨プラットフォームを立ち上げた。

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●「米商務長官指名のラトニック氏、中国との関係がやり玉に」

By Alexandra Alper

20241122日午後 12:39 GMT+91日前更新

https://jp.reuters.com/world/us/EV5W7FLYZZMKVLQNFY5GOSQ4P4-2024-11-21/

[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ次期米大統領が商務長官に指名した実業家ハワード・ラトニック氏を巡り、中国との関係がやり玉に挙がっている。

同氏率いる金融サービス企業には、中国国有の中国人民保険集団を筆頭株主とする中誠信託との間で合弁会社を持つBGCグループや、中国企業の米国上場を支援したキャンター・フィッツジェラルドが含まれる。

議員や専門家はこれらの企業を通じて中国との関係から利益を得ているラトニック氏について、米通商代表部(USTR)にも「直接的な責任」を負う商務長官として中国に新たな関税や輸出規制を課すかどうかの決断を下す際に影響を受けかねないと指摘する。

上院財政委員会のロン・ワイデン委員長(民主党)は「ラトニック氏の中国における利益相反は相当なものだと思われる。米国民は中国政府から給料をもらっている人物に対し、働く米国民のために中国との競争条件を公平にする手助けを期待できるのだろうか」と疑問を呈した。

キャンター・フィッツジェラルド、トランプ政権移行チームからはコメントを得られていない。

米商務長官指名のラトニック氏、中国との関係がやり玉に

トランプ次期米大統領が商務長官に指名した実業家ハワード・ラトニック氏(写真)を巡り、中国との関係がやり玉に挙がっている。資料写真、ニューヨークで10月撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly

ラトニック氏はBGCのウェブサイトに21日掲載した声明で、指名が承認されれば、同社とキャンター・フィッツジェラルドの職務を退くと表明。

「米政府の倫理規則に準拠するため、これら企業の権益を売却するつもり」とし、市場で売却することは見込んでいないとした。

ワシントン大学セントルイス校のキャスリーン・クラーク教授(政府倫理学)は、ラトニック氏は実質的に中国政府の「ビジネスパートナー」だと指摘。「これは中国政府が商務長官に対して影響力を持つとの懸念を強めるものであり、最悪の場合、外国政府に支配権を明け渡すことになる」と語る。

BGCグループは、中誠信託との合弁会社の株式33%(約2800万ドル相当)を保有している。ウェブサイトによると、合弁会社は2010年に北京で初の為替取引仲介業者として営業許可を得て、国内外の為替・短期金融・債券・デリバティブ(金融派生商品)市場の仲介やデータサービスを提供している。

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キャンター・フィッツジェラルドは昨年、中国バイオテクノロジー企業である阿諾医薬(アドレー・ノーティ)(ANL.O)のナスダックIPO(新規株式公開)を引き受けた。中国が海外上場前に特別な申請書を取得することを国内企業に義務付ける新ルールを導入して以来、初めて上場に成功した中国企業だ。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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