古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:大統領

 古村治彦です。

 ドナルド・トランプ大統領は132年ぶりの返り咲き(カムバック)で第二次政権をスタートさせた。第二次トランプ政権は変質した。「アメリカ・ファースト(America First)」は、国内問題解決優先、海外での戦争はしないということが本質である。ドナルド・トランプはアメリカ・ファーストを裏切った。この状況を何とかしようとしているのが、JD・ヴァンス副大統領である。

 それでも、ドナルド・トランプは第45代、第47代大統領として、アメリカ誌に名前を刻むことになる。それでは、ドナルド・トランプはどのような形で、名前を刻み、人々に記憶され、人口に膾炙することになるのだろうか。

 下記論稿の著者スティーヴン・M・ウォルトは、トランプについて「政策遂行」ではなく「常識破壊」の卓越した政治力の大統領として記憶されるだろうと述べている。以下に引用する。

(貼り付けはじめ)

大統領としてのトランプの最大の功績は、アメリカの民主政治体制秩序を形作ってきた多くの規範を打ち破り、多くの常識に挑戦したことだ。支持者たちにとっては、それはトランプの天才性(his genius)であり、批判者にとっては、それは彼の危険さの理由(why he’s so dangerous)だ。残念ながら、彼は効果的な改革を実行するために必要な細部を把握する能力も意欲も欠けており、経験豊富で強硬な外国の敵対勢力を出し抜く交渉力も持ち合わせていない。しかし、現実がどうであれ、自分が素晴らしいことを成し遂げていると人々に信じ込ませる能力がある限り、こうした欠点は問題にならないかもしれない(But these failings may not matter, given his ability to convince people that he’s doing great things no matter what the reality may be

(貼り付け終わり)

 決して褒めている訳ではないが、人々を惹きつける力があり、カリスマ的な能力を持つ人物であるということを述べている。そのような力がなければ、アメリカ大統領にはなれないだろう。ドナルド・トランプはこれまでも、そして、これからも人々の関心を引き、研究者たちによって研究されていく大統領であろう。

(貼り付けはじめ)

トランプはどのように記憶されるのか(How Trump Will Be Remembered

-これほどまでに在任期間を自分自身と自身の功績のためだけにあからさまに利用した大統領は他にいない。

スティーヴン・M・ウォルト筆

2025年6月30日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/06/30/trump-president-us-history/

アメリカ大統領は皆、強い自我・自尊心(egos)を持っていたし、持っている。そうでなければ、大統領執務室(the Oval Office)にたどり着くことすら難しいだろう。そして、彼らは死後、良い形で記憶されたいと願っている(they want to be remembered favorably after they are gone)。ジョージ・ワシントン、エイブラハム・リンカーン、フランクリン・D・ルーズヴェルトといった少数の大統領は、卓越した資質に加え、並外れたリーダーシップを必要とする困難な状況を克服したことで、崇高な地位を築いている。平穏な時代に政権を担った大統領、あるいは在任中の行動が明らかな失敗によって評判が傷ついた大統領は、歴代大統領をランキング形式で評価するようなリストで、最下位に沈まないことを祈るしかない。

他の多くの事柄と同様に、ドナルド・トランプの歴史における自身の地位への執着(obsession)は異例の程度である。これほどまでに露骨に自己中心的であり、アメリカ史上最も偉大な大統領の1人として記憶されたいと願う姿勢を、これほどまでに明白に示した大統領は他にいない。実際、彼はすでにその栄誉にふさわしいと信じているようだ。

トランプの個人的な栄光への熱望は、至るところに見られる。一期目の政権時、トランプは記者団に対し、重要なポストの補充が遅れていることは問題ではない、なぜなら重要なのは自分だけだからだと語った。彼はノーベル平和賞への希望を繰り返し表明しており、その一因は前任者のバラク・オバマが受賞したことだ。2024年の大統領選キャンペーン中、彼は自分がリンカーンやワシントンよりも優れた、史上最高の大統領であると明言した。トランプは自身の知性を自慢し、閣僚やその他の高官には公の場で媚びへつらうような儀式的な行為を行うことを期待している。カルト的なMAGA共和党員たちはすでにトランプを崇拝する活動を始めており、彼の顔をラシュモア山に加えることを提案する連邦議会法案まで提出されている。

しかしながら、トランプの問題は、在任中の実績が良くて平凡、最悪の場合は大失敗だったということだ。1期目には、新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応を誤り、アメリカの債務を8兆ドル以上増加させ、アメリカの貿易赤字を悪化させ、アフガニスタン戦争を終結させることに失敗し、北朝鮮に核兵器削減を説得できず、長年の同盟諸国との関係を何の利益も生み出すことなく、逆に混乱させた。こうした実績だったので、有権者たちは当然ながらトランプを退任させた。2期目の政権を獲得できたのは、ジョー・バイデンがもっと早く選挙戦から撤退しなかったことが大きな理由であり、現在トランプはアメリカの国内政策と外交政策の根本的な変革を試みているが、これは景気後退への正当な懸念を引き起こし、アメリカが世界をリードする科学技術力と学術力を破壊する恐れがあり、支持率が過去80年間でどのアメリカ大統領よりも急速に低下する原因となっている。時代遅れと言われるかもしれないが、私にはラシュモア山に刻まれるような人物には見えない。

しかし、トランプをまだ見限ってはいけない。政治家になる前も後も、彼のキャリアは、事実がそうでない場合でも、あたかも成功しているかのような錯覚を作り出す驚くべき能力に基づいていたからだ。トランプは莫大な財産を相続してビジネスキャリアをスタートさせたが、その後、度重なる破産や事業の失敗、そして数々の詐欺行為に見舞われた。こうした平凡な実績にもかかわらず、執拗な自己宣伝(relentless self-promotion)、巧妙かつ恥知らずな嘘(adroit and shameless lying)、そしてリアリティ番組スターとしての幸運な仕事(a fortuitous gig as a reality TV star)が相まって、何百万人もの人々が彼をビジネスの天才(a business genius)であり、交渉の達人(a master dealmaker.)だと信じ込むようになった。

大統領としてのトランプの最大の功績は、アメリカの民主政治体制秩序を形作ってきた多くの規範を打ち破り、多くの常識に挑戦したことだ。支持者たちにとっては、それはトランプの天才性(his genius)であり、批判者にとっては、それは彼の危険さの理由(why he’s so dangerous)だ。残念ながら、彼は効果的な改革を実行するために必要な細部を把握する能力も意欲も欠けており、経験豊富で強硬な外国の敵対勢力を出し抜く交渉力も持ち合わせていない。しかし、現実がどうであれ、自分が素晴らしいことを成し遂げていると人々に信じ込ませる能力がある限り、こうした欠点は問題にならないかもしれない(But these failings may not matter, given his ability to convince people that he’s doing great things no matter what the reality may be)。

しかし、大統領が歴史に名を残そうと努力することに、何か問題があるのだろうか? 大統領には野心を持って欲しいものであり、単に現状を維持したり、細かい手直しをするだけで満足したりしてはいけないのではないだろうか? 答えは「イエス」だ。ただし、(1)国益(単に自身や最大の支援者を豊かにすることではなく)に資する、よく練られた構想を持っていること、そして、(2)それらの計画を効果的に実行する方法を知っていることが条件となる。野心(ambition)は、公共の利益を促進し、精力的かつ効果的に追求されるのであれば歓迎されるが、たまたまホワイトハウスに居座っている個人を称賛することだけが目的である場合は別だ。

指導者たちが公共の利益への真摯な貢献ではなく、個人的な栄光への欲求に突き動かされている場合、彼らはほとんど利益をもたらさない無意味な「実績(achievements)」(例えば、メキシコ湾の名称変更)を追求し、何百万人もの人々を助けるようなより困難な問題(インフラ整備や経済格差の是正など)を無視する可能性が高くなる。彼らは大きなリスクを冒し、極端な措置を正当化するために架空の緊急事態をでっち上げ、一般市民が最終的に負担することになる、壮大だが杜撰な計画を推し進める傾向がある。そして、見かけだけが全てだとすれば、野心的な指導者たちは、実際に統治するよりも、個人崇拝を築き上げ、批判を抑圧することに多くの時間を費やすだろう(And if appearances are all that matter, an ambitious leader will spend more time building up cults of personality and suppressing criticism than on actually governing)。以前にも聞いたことがあるような話ではないか?

トランプが繰り返し表明してきたグリーンランド併合の願望は、こうした傾向を如実に示している。グリーンランドを併合する説得力のある安全保障上の理由は存在しない。なぜなら、アメリカは既にグリーンランドの正当な主権者であるデンマークと条約を結んでおり、状況に応じてアメリカ軍の駐留を増強することを認めているからだ。また、グリーンランドの鉱物資源開発は商業的に採算が取れるとは限らず、アメリカ企業は望むなら自由にこれらの機会を追求できるため、グリーンランドを併合する説得力のある経済的理由もない。さらに厄介なことに、グリーンランドの住民はアメリカの一部になることを望んでいない。

グリーンランドを併合すれば、比較的穏健な大国としてのアメリカのイメージは損なわれ、かつて世界で最も親米的な国の1つであったデンマークとの関係も悪化し、領土拡大に反対する長年の規範もさらに揺らぐことになるだろう。簡潔に述べれば、愚かな考えだ。しかしトランプの考えでは、グリーンランドを奪取すること(あるいはカナダを51番目の州にすること)は、アメリカをより大きく、ひいては「より偉大(greater)」にすることになる。どんな結果や副次的被害があろうとも、そのような劇的な「医業」(a dramatic “achievement”)を成し遂げれば、歴史に名を刻むことができると確信している。

実際、歴史は、個人的な栄光に固執する指導者たちは、往々にして自国に甚大な損害を与えると警告を発している。ナポレオン・ボナパルトは疑問の余地なく傑物であり、世界史に名を残す偉人であったが、個人的な栄光への執着は、数百万人のヨーロッパ人(おそらく100万人のフランス国民を含む)の命を奪い、最終的にはセントヘレナ島で孤独な死を遂げた。アドルフ・ヒトラーは「千年帝国」(a “1,000-year Reich”)の建設を夢見た誇大妄想狂(a megalomaniac)だったが、彼の最大の「実績(achievement)」は数千万人のヨーロッパ人の死と、40年以上にも及ぶドイツの分裂だった。イランのシャー、フィデル・カストロ、ウゴ・チャベス、サダム・フセイン、毛沢東、ガマル・アブデル・ナセル、ヨシフ・スターリンなど、自らの歴史的使命を確信した野心的な指導者たちは、確かにいくつかの偉業を成し遂げたかもしれないが、最終的にはいずれも自国に利益よりも害をもたらした。

アメリカ建国の父たちは、過剰な個人的野心がもたらす害を理解していた。だからこそ彼らは君主制を否定し、憲法を制定し、アメリカ合衆国は法治国家(a nation ruled by laws)であるべきだと主張し、「野心は野心によって抑制されなければならない([a]mbition must be made to counteract ambition)」という統治体制を構築したのだ。ジェイムズ・マディソンが『フェデラリスト・ペーパーズ』第51篇の中で、「共和制政府においては、立法権が必然的に優位に立つ(republican government, the legislative authority necessarily predominates)」と述べたことは、大統領が権力を持ちすぎたり、国の利益よりも自身の名声や称賛を求めることに熱心になったりする場合に生じる危険性をマディソンが鋭く認識していたことを示している。

真実がますます希少資源となり、謙虚さが時代遅れとなり、露骨な自己宣伝が常態化している現代社会において、トランプはMAGA支持者たちに自分が真に偉大な大統領だと信じ込ませることに成功するかもしれない。しかし、最終的に彼の歴史的な評価は結果(results)によって決まるだろう。これまでの実績に基づけば、彼は非常に重要な大統領として評価される可能性が高い。なぜなら、彼が規範を打ち破り、その他の過激な行動を取ってきたことで、退任する頃には計り知れない影響を与えているはずだからだ。

しかし、アメリカ国民が、自国がより弱くなり、より病み、より貧しくなり、より知性が低下し、より借金が膨らみ、より尊敬されなくなり、より分断が深まり、ひいてはもはや真の民主主政治体制国家でさえなくなっても、それでもなお幸せだと決断しない限り、真の偉大さという栄光は、彼の手に永遠に届かないだろう。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。Blueskyアカウント:@stephenwalt.bsky.socialXアカウント:@stephenwalt
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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 古村治彦です。

 第二次トランプ政権の副大統領JD・ヴァンスは、シリコンヴァレーの大富豪で、今話題のイーロン・マスクとも関係が深いピーター・ティール長年の協力関係を持っており、ティールはヴァンスのキャリアを支援してきた。ヴァンスがティールと初めて会ったのは、2011年のことで、ヴァンスがイェール大学法科大学院(ラースクール)でティールの講演会に聴衆として参加したことが始まりだ。ティールはこの時に、選抜された法科大学院の学生たちと昼食会を開いており、この昼食会に、ヴァンスと、現在、オハイオ州知事選挙出馬に向けて準備をしているヴィヴェック・ラマスワミ(ヴァンスと同じオハイオ州出身で学友であり親友)が出席している。ヴァンスの妻ウーシャも同級生で、ラマスワミとは同じインド系というルーツを持つ。ラマスワミの妻はイェール大学時代に知り合った医者である。ティールと知り合う機会を得て以来、ヴァンスとラマスワミはキャリアにおいて、ピーター・ティールから手厚い支援を受けてきた。
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ドナルド・トランプとピーター・ティール
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イーロン・マスク、ドナルド・トランプ、J・D・ヴァンス

 ティールはヴァンスとラマスワミにビジネスを始める際の企業資金を提供している。ヴァンスは2015年にティールが共同創設者となったミスリル・キャピタルのパートナーとなった。この時期に後にベストセラーとなる回顧録『ヒルビリー・エレジー』(2016年発表)を執筆している。2019年にはヴァンスは地元のオハイオ州に戻り、ヴェンチャーキャピタル会社ナリヤ・キャピタルを創設した。この会社設立を手助けしたのもティールだった。ヴァンスは地元からの政界進出を目指していた。2021年にティールは、ヴァンスを連れて、フロリダ州にあるトランプの邸宅マール・ア・ラーゴに赴き、ヴァンスとトランプを引き合わせて、ヴァンスと熱心なトランプ支持者にすることに成功した。2022年のオハイオ州選出の連邦上院議員選挙では、共和党の候補者を決める予備選挙から激戦となったが、ティールはヴァンスに1500万ドルという、議員選挙では異例の額(史上最高額)の献金を行い、ヴァンスは選挙を勝ち抜いて連邦上院議員となった。

 ヴァンスは次に副大統領の地位まで上昇した。2028年の大統領選挙では、トランプの有力な後継者となり、大統領になる可能性もある。ティールはヴァンスを15年近く前にすでに見出し、育ててきた。この関係は容易に切れることはない。ティールは表向きトランプを支持していないが、彼の影響力は、大きいものである。

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JD・ヴァンスとピーター・ティール:トランプの副大統領候補と大富豪との間の関係について知っておくべきこと(JD Vance And Peter Thiel: What To Know About The Relationship Between Trump’s VP Pick And The Billionaire

アントニオ・ピクエノ筆

2024年7月16日

『フォーブス』誌

https://www.forbes.com/sites/antoniopequenoiv/2024/07/16/jd-vance-and-peter-thiel-what-to-know-about-the-relationship-between-trumps-vp-pick-and-the-billionaire/

ドナルド・トランプ前大統領の副大統領候補となり、注目を集めているJD・ヴァンスは、共和党の大口献金者で、シリコンヴァレーの大富豪ピーター・ティールと長期にわたる協力関係を築いており、ティールは、ヴェンチャーキャピタル時代からオハイオ州選出の連邦上院議員としての役割に至るまで、ヴァンスを一貫して支援してきた。

■重要な事実(Key Facts

ヴァンスとティールの関係は2011年にまで遡ることができる。ヴァンスがカトリック系の雑誌『ザ・ランプ』に寄稿したブログ記事によると、イェール大学法科大学で、ヴェンチャーキャピタリストのティールが講演を行い、その後に連邦上院議員となっているヴァンスはティールと会った。ヴァンスはティールの講演について「私の人生においてもっともも重要な瞬間」と形容した。

投稿記事の中で、ヴァンスは講演後、法律分野の外の世界でのキャリアの軸を定める計画を​​立て始めた。ティールは、これまで自分(ヴァンス)が会った中で「おそらく最も賢い人」であり、ティールのキリスト教信仰は「愚かな人はキリスト教徒で賢い人は無神論者だという、私が作り上げた社会的テンプレートに反していた」と書いている。

『ワシントン・ポスト』紙によると、ティールはその後、ヴァンスにとって「非常に素晴らしい指南役(pretty good mentor)」となり、ヴァンスはヴェンチャーキャピタルに転身し、2015年にティールが共同設立したミスリル・キャピタルにパートナーとして加わったと『ポリティコ』誌は報じている。

ワシントン・ポストによると、ヴァンスはまだミスリル・キャピタルに勤務していた2016年に『ヒルビリー・エレジー:危機にある家族と文化の回想録(Hillbilly Elegy: A Memoir of a Family and Culture in Crisis)』を出版し、将来の大統領選挙に立候補する可能性について熟考し始めた、ヴェンチャーキャピタリストであったヴァンスは一躍脚光を浴びるようになった。

ヴァンスは2017年にミスリル・キャピタルを退職し、ワシントンDCに本拠を置く投資会社レヴォリューションにマネジングディレクターとして入社し、シリコンヴァレーやニューヨーク市などの主要拠点以外の新興企業に投資した。

ヴァンスは2019年にナリヤ・キャピタルという名前で自身のヴェンチャーキャピタル会社を立ち上げ、見過ごされてきた都市の新興企業への投資を目指し、ティールのほか、ヴェンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセンや元グーグルCEOのエリック・シュミットら億万長者の投資家から支援を受けたと『アクシオス』誌は報じている。

『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、ティールはまた、トランプの批判者としての地位を確立していたヴァンスを2021年にマール・ア・ラーゴに連れて行き、トランプ前大統領との関係を円滑化させたということだ。

会談後、ヴァンスはトランプとその政策に同情するようになり、2021年1月6日の連邦議事堂襲撃を軽視し、投票日のわずか数週間前に、2022年の連邦上院議員選挙でトランプ前大統領からの支持を取り付けた。

ヴァンスは2022年の連邦上院選挙で成功を収めたが、ティールから更に多くの支援を集め、ティールから約1500万ドルという記録的な寄付金を受け取り、これは1人の連邦上院議員候補者への寄付としては史上最高額となった。

ヴァンスの選挙運動広告のほほ部べ手は、ティールが寄付した「プロテクト・オハイオ・バヴァューズ・スーパーPAC」に外注されており、ティールが100万ドルを寄付したヴェンチャーキャピタリストのデイヴィッド・サックスを含む約10人の大口寄付者をヴァンスに集めるのに協力したとポリティコは報じている。

ピーター・ティールの純資産は79億ドルと推定されるが、これはフェイスブックの初期投資家の1人としての彼の役割と、ストライプやスペースXの主要投資家であるヴェンチャーキャピタル会社ファウンダーズ・ファンドのジェネラル・パートナーとしての彼の仕事によるところが大きい。ティールはまた、物議を醸している顔認識ソフトウェア企業クリアビューAIにも数百万ドルを投資している。

■脱線(Tangent

ティール氏の支持は、ヴァンスの2022年上院議員選挙で大きな変化をもたらすかに見えたが、当時のヴァンスは他の候補者に比べて資金面での優位性が欠けており、数年前から反トランプ的な発言を繰り返し、前大統領を「非難すべき(reprehensible)」「冷笑的(cynical)」と呼び、彼が「アメリカのヒトラー(America’s Hitler)」になる可能性を内密にほのめかしていたためだ。ヴァンスは投票日を前に自身のコメントを撤回し、トランプ大統領からの支持を得ることができたが、後にトランプは、ヴァンスが「今は理解しているし、私もそれをよく見てきた(gets it now, and I have seen that in spades)」と語った。

■重要な引用(Crucial Quote

ティールは先月、アスペン・アイディア・フェスティヴァルのインタヴューで、「私の頭に銃を突きつけても、トランプに投票するよ」と語った。この発言は、トランプ支持に消極的であることを示しているようだ。ティールは、もしトランプ支持を主張するよう求められたら、「おそらく反バイデンの主張は思いつくだろうが、そうしないだろう」と述べた。ティールはまた、トランプに献金することはなく、11月にはドナルド前大統領が勝利すると信じていると述べた。ティールは2016年にトランプに100万ドル以上を寄付している。

■ピーター・ティールとドナルド・トランプとの関係は何か?(What Is Peter Thiel’s Connection To Donald Trump?

ティールは2016年、トランプの最も重要な献金者の1人であり、トランプをソースとする陰謀論に共鳴した議会候補者を支援し、後にトランプへの更なる財政支援を撤回するなど、前大統領へのある種消極的な支持を表明してきた。ティールは昨年、『ジ・アトランティック』誌に対し、2016年の前大統領への支援について「間違っていた(got wrong)」ことがたくさんあったと語った。ティールの政治思想は、既成制度への不信と進歩的エリートへの批判にある。彼はまた、国境での規制強化を推進してきた。一方、ヴァンスはよりトランプに近い政治を行っており、国として保証された中絶の権利に反対し、厳格な銃規制に反対し、インフレとの闘いを優先している。しかし、トランプとヴァンスは、プロジェクト2025に対する国民的支持の度合いを含め、全てにおいて意見が一致している訳ではない。

■重要なバックグラウンド(Key Background

CIAが支援している分析会社パランティア社の共同創設者でもあるティールは、2010年以降、主に共和党所属の連邦議員や政治活動委員会に数百万ドルの寄付をしており、時にはカリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサムやカリフォルニア州の民主党所属のロウ・カンナ連邦下院議員などの民主党員にも寄付していると選挙資金追跡調査会社オープンシークレットは報じている。ティールは、2022年の上院選で共和党候補として落選したヴェンチャーキャピタリストのブレイク・マスターズを支援したセービング・アリゾナPACに2000万ドルを寄付した。マスターズは現在、アリゾナ州議会候補として立候補している。ティールはまた、テッド・クルーズ連邦上院議員(共和党、テキサス州)、マイケル・マッコール連邦下院議員(共和党、テキサス州)なケヴィン・マッカーシー元下院議長(共和党、カリフォルニア州)などの共和党所属の連邦議員たちに数千ドルの寄付を行っている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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古村治彦です。

 2025年3月25日に刊行する新刊の準備もほぼ終わり、ブログに復帰することができるようになりました。本年に入ってほったらかしにしましたことをお詫び申し上げます。昨年(2024年)12月に構想が始まり、今年1月に本格的に執筆を開始し、2月上旬に書き上げ、その後、ゲラ(本のページの形になった原稿)の加筆修正をやっておりました。2025年1月20日にドナルド・トランプが大統領に就任し、第二次トランプ政権が発足しましたが、怒涛の動きもあり、それへの対応にも追われました。十分に網羅できたとは自信を持って言えませんが、内容の良し悪しは読者の皆様のご判断を待ちたいと思います。よろしくお願いいたします。ここから言葉を改めます。

 私の新刊はドナルド・トランプの大統領返り咲き、第二次トランプ政権について書いている。トランプがこれから何をするか、どのように行動するかについて知りたければ、大統領就任式での演説を読むことが重要だと私は考える。今回のトランプの演説の中身は大変すばらしいものだったと私は判断している。何をやりたいか、どのようになりたいかということをこの演説が明らかにしている。3月25日に出す新刊でも、演説の中から重要な部分を引用して解説している。このブログでは、私なりの翻訳を掲載する。私の文章を読んでいただいている方はもう慣れておられると思うが、重要な部分には英単語を書いてある。

 これから3月25日の新刊発売日まで、ブログに新刊の内容に関わる重要な記事を紹介していく。新刊発刊後は是非振り返ってまた利用していただきたいと思う。

(貼り付けはじめ)

トランプの就任式の演説全文を読む(Read the full transcript of Trump's inauguration speech

メリッサ・クイン、ケイトリン・イレック筆

2025年1月20日

CBS News

https://www.cbsnews.com/news/transcript-trump-inauguration-speech-2025/

ワシントン発。トランプ大統領は月曜日、2度目の就任演説を行ない、「常識の革命(revolution of common sense)」を誓い、「私たちは国家的成功のスリリングな新時代の幕開けにいる(we are at the start of a thrilling new era of national success)」と宣言した。

国会議事堂のロタンダで行われた30分間の演説で、トランプ大統領は「変革の潮流(tide of change)」を約束し、前任者ジョー・バイデン前大統領の政策がもたらした「衰退(decline)」からの救済を訴えた。

そのために、トランプは演説後に約200の大統領令、行動、宣言に署名する予定だ。

トランプ氏は、「アメリカの黄金時代が今始まる。この日から、私たちの国は繁栄し、再び世界中で尊敬されるようになるだろう」と述べた。

以下は、AP通信によるトランプ氏の第2回就任演説の全文である。

■トランプの就任式演説の全文(The full text of Trump's inauguration speech)■

ヴァンス副大統領、ジョンソン下院議長、スーン上院議員、ロバーツ合衆国最高裁長官、最高裁判事の皆様、クリントン大統領、ブッシュ大統領、オバマ大統領、バイデン大塗料、ハリス副大統領、そして、同法である市民の皆様。

アメリカの黄金時代はこの瞬間から始まる。本日この日から、私たちの国は再び、繁栄し、世界中から尊敬されるようになるだろう。私たちは、世界の全ての国家から羨望の対象となるだろう。そして、私たちはこれ以上、私たちを利用することを私たち自身に許さないだろう。

トランプ政権下の全ての日を通じて、非常に簡潔に述べるならば、私は、アメリカ・ファーストを最優先する(put America first)。私たちの主権(sovereignty)は取り戻される(reclaimed)。私たちの安全は回復される(restored)。正義の天秤のバランスを取り戻す(The scales of justice will be rebalanced)。司法省と政府の悪質で暴力的で不公正な武器化(vicious, violent and unfair weaponization)は終わるだろう。そして私たちの最優先事項は、誇りと繁栄と自由を持つ国家を創ることである(o create a nation that is proud and prosperous and free)。

アメリカはやがて、かつてないほど偉大で、強く、はるかに卓越した国になるだろう。私は、国家的成功のスリリングな新時代の幕開けを確信し、楽観的な気持ちで大統領職に復帰する。変化の潮流がこの国の隅々まで行き渡っている(sweeping)。太陽の光が全世界に降り注ぎ、アメリカはかつてないほどこの機会(opportunity)をつかむチャンス(chance)を手にしている。

しかし、最初に、私たちは直面する課題について正直にならなければならない。課題は多くあるが、現在世界が目の当たりにしているこの大きな勢いとアメリカ合衆国によって、それらは消滅するだろう。今日、私たちが集うとき、政府は信頼の危機(crisis of trust)に直面している。長年にわたり、急進的で腐敗したエスタブリッシュメントたち(the radical and corrupt establishment)は、市民から権力と富を奪い取ってきた(extracted)。私たちの社会の柱が壊れ、完全に崩壊したかのように見える一方で、私たちは今、自国の簡単な危機さえ管理できない政府を抱え、同時に、海外では破滅的な出来事のカタログにつまずき続けている。

立派な、法を遵守する(law-abiding)アメリカ市民を守ろうとせず、その多くが世界中から不法入国した刑務所や精神病院から出てきた、危険な犯罪者たちに聖域と保護(sanctuary and protection)を提供している。外国の国境防衛には無制限の資金を提供するのに、アメリカの国境や、もっと重要な自国民を守ろうとしない政府を私たちは持っている。

最近ノースカロライナ州の素晴らしい人々が示したように、私たちの国は緊急時に基本的なサーヴィスを提供することができなくなっている。何カ月も前のハリケーンの被害に今でも苦しんでいる州もある。もっと最近の例では、ロサンゼルスで、数週間前の火災がいまだに悲惨な形で燃え続けている。炎は家屋や地域社会に猛威を振るい、この国で最も裕福で権力を持つ人々にも影響を及ぼしている。その何人かは今ここに座っている。何とも愉快なことだ(That's interesting)。

しかし、このままではいけない。誰もがこのような状態に対して何もできない。それを変える。災害時に何の役にも立たない公衆衛生システムであるにもかかわらず、世界のどの国よりも多くの予算が費やされている。そして教育制度は、子供たちに自分自身を恥じ、多くの場合、私たちが必死に与えようとしている愛情にもかかわらず、私たちの国を憎むように教えている。これら全てが今日から変わり、即座に変化するだろう。

私たちの最近の選挙は、恐ろしい裏切り(horrible betrayal)、そしてこれまで行われてきた多くの裏切り全てを完全に、そして完全に覆し、国民に信仰(faith)、富(wealth)、民主政治体制(democracy)、そして実際に自由を取り戻すという命令なのだ。この瞬間から、アメリカの衰退(America's decline)は終わる。

私たちの自由と国家の輝かしい運命は、もはや否定されることはなく、アメリカ政府の誠実さ(integrity)、有能さ(competency)、忠誠心(loyalty)を直ちに回復する。過去8年間、私は250年のアメリカの歴史において、どの大統領よりも試練と挑戦を受け(tested and challenged)、その過程で多くのことを学んできた。私たちの共和国を取り戻す旅は、決して容易なものではなかったということを皆様にお伝えすることができる。私たちの大義(our cause)を阻止しようとする人たちは、私の自由を奪い、更には私の命をも奪おうとしてきた。ほんの数カ月前、美しいペンシルヴァニアの野原で、暗殺者の銃弾が私の耳を引き裂いた(ripped)。しかし、私は、当時も今も、私の命が救われたのには理由があると感じている(But I felt then, and believe even more so now, that my life was saved for a reason)。アメリカを再び偉大にするために、私は神に救われたのだ(I was saved by God to make America great again)。

だからこそ、アメリカの愛国者である私たちの政権の下で、私たちは日々、威厳と力と強さ(dignity and power and strength)をもってあらゆる危機に立ち向かうために働く。あらゆる人種、宗教、肌の色、信条を持つ市民のために、希望、繁栄、安全、平和を取り戻すために、私たちは目的とスピードを持って動く。アメリカ市民にとって、2025年1月20日は解放記念日(Liberation Day)である。

今回の大統領選挙が、私たちの国の歴史上、最大かつ最も重要な選挙として記憶されることを私は望んでいる。私たちの勝利が示したように、国民全体が私たちのアジェンダの下で急速に団結し、事実上社会のあらゆる要素からの支持が劇的に高まっている。老若男女、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系アメリカ人、アジア系アメリカ人、都市部、郊外、地方。そして非常に重要なことは、7つの激戦州と一般投票全て力強い勝利を収めたことだ。私たちは数百万人の人々によって勝利を与えられた。

黒人およびヒスパニック系コミュニティーの皆様、皆さんの投票によって私に示された多大な愛情と信頼に感謝したいと思う。私たちは記録を塗り替えた。私は選挙戦で皆さんの声を聞いてきたし、これから先も皆さまと一緒に働けることを楽しみにしている。

今日はマーティン・ルーサー・キング牧師記念日であり、彼の栄誉、偉大な栄誉になるだろうが、私たちは彼の夢を現実にするために一緒に努力する。私たちは彼の夢を実現させる。

国民の団結はいまやアメリカに戻りつつあり、自信と誇り(confidence and pride)はかつてないほど高まっている。私の政権は、卓越性とたゆまぬ成功(excellence and unrelenting success)を強く追求することで、あらゆることに奮起していく。私たちは私たちの国を忘れないだろう。憲法を忘れないだろう。そして、私たちの神を忘れないだろう。

本日、私は一連の歴史的な大統領令(executive orders)に署名する。これらの行動により、私たちはアメリカの完全な回復と常識の革命(complete restoration of America and the revolution of common sense)を開始する。常識が全てだ。まず、私は南部国境に国家非常事態を宣言する(declare a national emergency)。全ての不法入国を直ちに停止する。そして、何百万人、何千万人という罪を犯した外国人を元の場所に戻すプロセスを開始する。メキシコ残留政策を復活させる。キャッチ・アンド・リリースの慣行を廃止する。そして、私たちの国への悲惨な侵略を撃退するため、南国境に軍隊を派遣する。本日私が署名する命令により、カルテルを外国テロ組織として指定する。そして、1798年に制定された「外敵法」(Alien Enemies Act of 1798)を発動し、連邦および州の法執行機関の全面的かつ莫大な権力を行使して、私たちの都市やインナーシティを含むアメリカ本土に壊滅的な犯罪をもたらす全ての外国人ギャングや犯罪ネットワークの存在を排除するよう、政府に指示する。

アメリカ軍最高司令官(commander in chief)として、私には脅威や侵略から私たちの国を守ること以上の責任はない。そして、それこそが私がこれからやるべきことだ。これまで誰も経験したことのないようなレヴェルで、それを実行する。次に、私は内閣の全メンバーに対し、記録的なインフレを打破し、コストと物価を急速に引き下げるために、自由に使える膨大な力を結集するよう指示する。インフレ危機(inflation crisis)は、巨額の支出超過とエネルギー価格の高騰によって引き起こされた。だからこそ今日、私は国家エネルギー緊急事態を宣言する。じゃんじゃん掘りまくる(We will drill, baby, drill)。

アメリカは再び製造業国家(manufacturing nation)となり、他の製造業国家が決して持つことのないもの、すなわち地球上のどの国よりも大量の石油とガス(the largest amount of oil and gas of any country on Earth)を持っている。そして、それを使うだろう。価格を引き下げ、戦略的埋蔵量を再び満たし、アメリカのエネルギーを世界中に輸出する。そしてアメリカのエネルギーを世界中に輸出する。そして、私たちの足元にある金の液体(liquid gold)が、その一助となるのだ。

今日の私の行動により、グリーン・ニューディールを終わらせ、電気自動車の義務化を撤回し、自動車産業を救い、偉大なアメリカの自動車労働者に対する私の神聖な公約を守る。つまり、皆さまは好きな車を買うことができるようになる。私たちは、ほんの数年前には誰も夢にも思わなかったようなスピードで、再びアメリカで自動車を製造する。そして、私たちの国の自動車労働者の皆様の感動的な信任投票に感謝する。彼らの一票によって、私たちは偉大なる成果を上げることができた。

私は、アメリカの労働者と家族を守るため、貿易システムの見直しを直ちに開始する。他国を豊かにするために自国民に課税する(taxing our citizens)のではなく、自国民を豊かにするために外国に関税をかけ(tariff)、課税する(tax)。この目的のために、全ての関税、関税(duties)、収入を徴収する対外歳入庁(External Revenue Service)を設立する。外国からもたらされる巨額の資金が国庫に入ることになる。

アメリカン・ドリームは間もなく復活し、かつてないほど繁栄するだろう。連邦政府への信頼と有効性を回復するため、私の政権は、政府効率化省(Department of Government Efficiency)を新設する。

表現の自由を制限しようとする違法かつ違憲な連邦政府の取り組みが何年も何年も続いてきたが、私はまた、政府による検閲(government censorship)を直ちに停止し、アメリカに言論の自由を取り戻すための大統領令に署名する。国家の巨大な権力が、政敵(political opponents)を迫害するために武器化されることは二度とない。私は何か知っている。私たちはそれを許さない。二度と起こらない。私の指導力の下、憲法と法の支配の下、公正、平等、公平な正義を取り戻す。そして、私たちの街に法と秩序を取り戻す。

今週、私はまた、公私のあらゆる場面に人種やジェンダーを社会的に改造(socially engineer)しようとする政府の政策に終止符を打つ。私たちは、色にとらわれない(colorblind)、実力主義(merit based)の社会を築く。本日より、アメリカ政府の公式方針として、ジェンダーは男性と女性の2種類のみとする。今週、私は新型コロナウイルスワクチンの義務化に反対して不当に除隊させられた軍人を、給与を全額戻して復職させる。そして私は、兵士たちが任務中に過激な政治理論や社会実験にさらされるのを阻止する命令に署名する。これは直ちに終了する。私たちの軍隊は、その唯一の使命であるアメリカの敵を倒すことに専念することができるようになる。2017年のように、私たちは再び、世界が見たこともないような最強の軍隊を構築するだろう。

私たちの成功は、勝利した戦い(the battles we win)だけでなく、終結させた戦争(the wars that we end)によっても測られる。そしておそらく最も重要なことは、決して巻き込まれることのない戦争(the wars we never get into)である。私の最も誇れる遺産は、平和構築者・調停者(peacemaker)であり、統一者(unifier)だろう。私はそうありたいと考えている。平和構築者であり、統一者だ。就任前日の昨日、中東の人質が家族のもとに戻ったと発表できることを嬉しく思う。

アメリカは、地球上で最も偉大で、最も強力で、最も尊敬される国家としての正当な地位を取り戻し、全世界の畏敬と称賛(awe and admiration)を喚起する。今からしばらくして、メキシコ湾の名称を「アメリカ湾」に変更する。そして、偉大なるウイリアム・マッキンリー大統領の名前を、本来あるべき場所であるマッキンリー山に復活させる。マッキンリー大統領は、関税と才能によって私たちの国を大金持ちにした。

マッキンリー大統領は天性の実業家であり、セオドア・ルーズヴェルトに多くの偉大なことのための資金を与えた。パナマ運河もその1つだが、これは愚かにも、アメリカが、つまりアメリカは、考えてもみて欲しい、パナマ運河(Panama Canal)の建設に、それまでのプロジェクトで使われたことのないほどの巨費を投じ、3万8000人もの命が失われた後、パナマ国に譲渡された。私たちは、この愚かな贈り物からひどい仕打ちを受けた。そして、パナマは私たちとの約束を破った。私たちの取引の目的と条約の精神は完全に侵害された。アメリカ海軍を含むアメリカの艦船は酷い過大請求を受けており、どのような形であれ公平に扱われていない。そして何よりも、中国がパナマ運河を運営している。私たちは中国に与えたのではなく、パナマに与えたのだ。私たちはパナマ運河を取り戻す。

何よりも、今日のアメリカ人に対する私からのメッセージは、勇気と活力(vigor)、そして歴史上最も偉大な文明の活力(vitality)をもって、再び行動する時が来たということである。だから、私たちの国を解放し(liberate)、勝利と成功(victory and success)の新たな高みへと導く。私たちは決して躊躇しない。ともに、慢性疾患(chronic disease)の蔓延に終止符を打ち、子どもたちを安全で、健康で、病気のない状態に保とう。富を増やし、領土を広げ、都市を建設し、期待を高め、国旗を新たな美しい地平へと運ぶ。そして私たちは、アメリカ人宇宙飛行士を打ち上げ、火星に星条旗を植え付けるために、星々に向かって明白な運命を追い求めるだろう。

それは偉大な国家の活力源(lifeblood)だ。そして今、私たちの国は他のどの国よりも野心的である。私たちの国ほど野心的な国はない。アメリカ人は探検家であり、建設者であり、革新者であり、起業家であり、開拓者である。フロンティアの精神は私たちの心に刻まれている。次の大冒険への呼び声が、私たちの魂の内側から響き渡る。私たちアメリカ人の祖先は、広大な大陸の端にあったいくつかの小さな植民地を、地球上で最も非凡な市民からなる強大な共和国(mighty republic)に変えた。どの国もアメリカの足元にも及ばない。アメリカ人は、未開の荒野を何千キロも突き進んだ。砂漠を越え、山を登り、未知の危険に立ち向かい、西部開拓を勝ち抜き、奴隷制を終わらせ、何百万人もの人々を圧政から救い出し、何百万人もの人々を貧困から救い出し、電気を利用し、原子を分裂させ、人類を天空に打ち上げ、人類の知識の宇宙を人間の手のひらに乗せた。私たちが力を合わせれば、できないことはないし、達成できない夢もない。

多くの人が、私がこのような歴史的な政治的カムバックを果たすことは不可能だと思っていた。しかし、今日皆様がご覧になっているように、私はここにいる。アメリカ国民が声を上げたのだ。不可能なことを不可能だと信じてはならない(you should never believe that something is impossible to do.)という証明として、私は今、皆様の前に立っている。アメリカでは、不可能こそが、私たちが最も得意とすることだ。ニューヨークからロサンゼルスまで、フィラデルフィアからフェニックスまで、シカゴからマイアミまで、ヒューストンからここワシントンDCまで、私たちの国は、私たちの権利と自由のために全てを捧げた何世代もの愛国者たちによって鍛えられ、築かれた。彼らは、農民であり兵士であり、カウボーイであり工場労働者であり、鉄鋼労働者であり炭鉱労働者であり、警察官であり開拓者であった。彼らは共に鉄道を敷設し、高層ビルを建て、偉大な高速道路を建設し、2つの世界大戦に勝利し、ファシズムと共産主義を打ち破り、直面したあらゆる困難に勝利した。

結局のところ、私たちは、これまで共に乗り越えてきた全てを経て、アメリカ史上最高の4年間を迎えようとしている。皆様の助けを借りて、私たちはアメリカの約束を取り戻し、私たちが愛する国を再建する。そして、私たちはこの国をとても愛している。私たちは神のもと、一つの国民であり、一つの家族であり、一つの栄光ある国家だ。だから、我が子に夢を託す全ての親たち、そして未来を夢見るすべての子どもたちにメッセージを送る。私はあなたとともにいる。あなたのために戦い、あなたのために勝つ。そして私たちは、かつてないほど勝利するのだ。

近年、私たちの国は非常に苦しんでいた。しかし、私たちは国家を取り戻し、再び偉大な、かつてないほど偉大な国にするつもりだ。私たちは、他にはない国家となる。思いやり(compassion)、勇気(courage)、例外主義(exceptionalism)に満ちた国になる。私たちの力は全ての戦争を止め、怒り(angry)、暴力的な(violent)、そしてまったく予測不可能(unpredictable)だった世界に、新たな団結の精神をもたらすだろう。

アメリカは再び尊敬され、宗教、信仰、善意の人々からも賞賛されるようになる。私たちは繁栄するだろう。私たちは誇りを持つだろう。私たちは強くなり、かつてない勝利を収めるだろう。私たちは侵攻されない。私たちは脅かされない。私たちは折れない。そして、私たちは失敗しない。

今日から、アメリカ合衆国は自由で、主権を保ち、そして独立の国家となるだろう。私たちは勇敢に立つことになる。私たちは誇りをもって生きていく。私は大いなる夢を持つだろう。私たちの進む道に私たちを阻止するものは何もない。何故なら私たちはアメリカ人だからだ。未来は私たちのものだ。そして、私たちの黄金時代は始まったばかりだ。

ありがとうございます。アメリカに神のご加護を。皆様、ありがとう。ありがとうございます。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 2024年の大統領選挙(11月5日)で勝利したトランプが政権構想を発表する前の9日に、第一次政権で国連大使を務めたニッキー・ヘイリーと、国務長官を務めたマイク・ポンぺオについて、第二次政権では政権入りさせないと発表した。ポンぺオは、トランプに近い大物として、アメリカでも、日本でも、第二次政権の国務長官候補として名前が挙がっていた。ニッキー・ヘイリーは今回の大統領選挙の共和党予備選挙に出馬して、トランプと指名を争った経緯があり、また、選挙期間中にはトランプ批判を繰り返したことから、厳しいかなと思っていたが、ポンぺオの政権入りの可能性消滅には驚いた。
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ニッキー・ヘイリー
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マイク・ポンぺオ

 日本製鉄がアメリカのUSスティールの買収に動く中で、マイク・ポンぺオを指南役に迎えたという報道があり、トランプに近いポンぺオに説得してもらって、トランプの反対を取り下げてもらうという心づもりがあったであろうことは容易に推測されるが、トランプがポンぺオを遠ざけたということは望ましくない計算違いということになるだろう。しかし、それまでの状況から、ポンぺオがトランプの側近であるという判断は間違っていない。これがトランプの「予測不可能」なところだということも言える。

 第二次トランプ政権の顔触れを見ると、第一次政権の大物はほぼ入っていない。ヘイリーもポンぺオも第一次政権の閣僚級(国連大使は閣僚級の扱い)、国家安全保障会議に出席できる権限を持つ、アメリカ最高位の職に就いていたということであり、大物は退けたということにはなる。しかし、ポンぺオはトランプ批判をしておらず、何故ポンぺオまで外されるのかという疑問が残る。ポンぺオもまた、大統領選挙共和党予備選挙に出馬して、トランプに対抗するという憶測が流れていたが、結局は出馬しなかった。それでもトランプ周辺から外された格好だ。

 ここからは私の見解を述べる。ヘイリーとポンぺオが外されたのはどうしてか?両者には第一次トランプ政権の閣僚だったという共通点はあるが、トランプとの距離感に差がある。ヘイリーが外されるのは理解できるが、ポンぺオが外されるのは理解できない。ヘイリー、ポンぺオのもう一つの共通点は、「コーク兄弟との近さ」があり、そのために両者が外された理由ではないかというのが私の考えである。コーク兄弟はトランプに反対し続けてきた。コーク兄弟についてはこのブログでも何度も紹介してきたし、私は、コーク兄弟についての評伝『アメリカの真の支配者 コーク一族』を翻訳した。
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チャールズ・コーク

※古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

20190507日「トランプ大統領に反対する共和党のグループはネオコン派とリバータリアン」
https://suinikki.blog.jp/archives/78919932.html

 ヘイリーは今回の大統領選挙共和党予備選挙でコーク兄弟の全面支援を受けて出馬したが、トランプに敗北した。ポンぺオはカンザス州選出の連邦下院議員として政界に進出したが、そのパトロンとなったのがコーク兄弟だった。コーク兄弟が所有するコーク・インダストリーズの本社はカンザス州ウィッチタにある。コーク兄弟はリバータリアニズムを信奉し、リバータリアンの勢力を拡大するために巨額の資金を投じてきた。彼らから見れば、ポピュリストのトランプは危険な人物である。規制を嫌い、自由な経済活動を何よりも重視するリバータリアンのコーク兄弟にとって、関税引き上げなどは全く受け入れられない。

 トランプ陣営から見れば、ヘイリーとポンぺオは「仇敵のコーク兄弟との距離が近すぎる」ということになる。それならば第一次政権で閣僚に起用したのはどうしてかということになるが、これはやはり、トランプとトランプ陣営がアマチュアだったということになるだろう。第一次政権での混乱はやはり人物の見極めが甘かったことが原因という分析がなされていたのだろう。そのために、今回はそのようなことがないように人選し、反逆する可能性がある人物はあらかじめ排除しておくということになったのではないかと思う。

 第二次トランプ政権には4年間しか時間がない。政権内の内部抗争に時間を取られてしまうのは損である。しかし、ここで前言を翻すようであるが、ポンぺオに関しては、北朝鮮との交渉の経験もあり、対北朝鮮外交において、特使などに起用されることも考えられる。私たちはまず、トランプが「予測不可能」であるということを前提にして考えを組み立てる必要がある。

(貼り付けはじめ)

●「トランプ氏、ヘイリー元国連大使とポンペオ元国務長官を起用せず」

読売新聞 2024/11/10 12:09

https://www.yomiuri.co.jp/world/20241110-OYT1T50039/

 【ワシントン=今井隆】トランプ次期米大統領は9日、新政権ではニッキー・ヘイリー元国連大使とマイク・ポンペオ元国務長官を起用しないと明らかにした。両氏について、「現在検討中のトランプ政権に招くつもりはない」と自身のSNSに投稿した。

 ヘイリー氏は前政権で国連大使を務めた。大統領選では共和党指名候補争いに立候補し、トランプ氏を繰り返し批判した。選挙戦から撤退した後にトランプ氏への支持を表明した。

 ポンペオ氏は前政権で中央情報局(CIA)長官や国務長官を務めた。党指名候補争いへの立候補に意欲的とみられていたが、見送った経緯がある。米メディアは、国防長官候補の一人と報じていた。

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億万長者のコーク兄弟が支援するネットワークがニッキー・ヘイリーへの支出を停止(Billionaire Koch brothers-backed network stops Nikki Haley spending

トム・ゲイガン筆

2024年226

BBCニューズ

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-68401537

億万長者のコーク兄弟によって設立されたリバータリアン系保守団体が、ニッキー・ヘイリーの大統領選挙キャンペーンへの資金提供を停止した。

アメリカン・フォ・プロスペリティ・アクション(Americans for Prosperity ActionAFP)による資金提供中止の決定は、共和党候補指名を目指すヘイリーにとって新たな後退となった。

ヘイリーは土曜日、地元サウスカロライナ州でドナルド・トランプ前大統領に敗れた。トランプは予備選で4連勝を達成した。

しかし、彼女は戦い続けることを誓った。

日曜日にAFPの会長兼CEOはスタッフに宛てた電子メールで、AFPの支援はヘイリーではなく、11月の選挙で重要な連邦上院と連邦下院の選挙に集中すると述べた。

「彼女は闘い続けることを明言しており、私たちは心から彼女を支援する」とエミリー・サイデルは書いている。

サイデルは続けて「しかし、この先の予備選挙での課題を考えると、どのような外部団体も、彼女の勝利への道を広げるような重要な変化をもたらすことはできないだろう」と書いている。

ヘイリー選対は、まだ継続するのに十分な資金が入ってくると主張している。

ヘイリーのスポークスマンであるオリビア・ペレス・クバスは、AFPの支援に感謝し、サウスカロライナ州での敗北以来100万ドルが入ってきていると述べた。クバスは「続けるための燃料は十分にある。私たちには救うべき国がある」と述べている。

AFPは、ヘイリーがトランプへの明確な挑戦者としての地位を確立しようとしていた11月に支持と資金援助を表明していた。

それ以来、彼女は共和党内のトランプの対抗馬の中で最も耐久性があることを証明してきたが、今彼女がどのように勝利への道を見出すことができるかは不明である。

11月には、トランプとジョー・バイデン大統領(民主党)の再戦に向かう可能性が高まっている。

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コーク・ネットワーク、2024年大統領選予備選でドナルド・トランプ以外の共和党支持を計画(Koch network plans to back a Republican – other than Donald Trump – in the 2024 presidential primary

フレデリカ・ショーテン筆
2023年2月5日

https://edition.cnn.com/2023/02/05/politics/koch-network-republican-primary-2024/index.html

億万長者チャールズ・コークに関連する巨大なネットワークが2024年の大統領選挙予備選挙で共和党の候補者一人に資金と支援を提供する準備を進めている。

コーク・ネットワークの主要政治部門であるアメリカン・フォ・プロスペリティ・アクション(Americans for Prosperity ActionAFP)は、「共和党の大統領選挙予備選挙で、我が国を前進させることができ、勝利することができる候補者を支援する用意がある」と、AFPCEOAFP Actionの最高顧問であるエミリー・サイデルは、日曜日に発表された声明メモでこのように述べた。

この声明メモにはドナルド・トランプについての言及はないが、AFPアクションの関係者がCNNに確認したところによると、同ネットワークは前大統領のホワイトハウス候補を支援する予定はないという。

サイデルはAFPのスタッフや活動家に宛てて「私たちの国家に新たな章を書くには、過去のページをめくる必要がある。したがって、この国にとって最善のことは、2025年に新たな章を代表する大統領が誕生することだろう」と書いている。

直近の2回のホワイトハウス候補指名争いを傍観してきたコークが共和党予備選挙に参加するという決断を下したことで、共和党の大統領候補者たちは、カンザス州を拠点とする実業家と、彼の影響力のある自由市場ネットワークに資金を提供する数百人の富裕層献金者を取り込もうと奔走することになりそうだ。

トランプはホワイトハウス在任中、政権の通商政策や強硬な移民政策を厳しく批判するコーク当局者らと頻繁にスパーリングを行った。

AFPアクションは2024年の政治活動の予算を発表していないが、同ネットワークは過去の選挙サイクルで数億ドルを費やしており、共和党全国委員会の資金力に匹敵する。アメリカンズ・フォ・プロスペリティは36州に常駐のスタッフを擁し、全国に数百万人の草の根活動家を抱えている。

また、AFPアクションの政治部門は、より多くの争いに影響を与え、予備選挙に参加する新たな有権者を見つけるため、議会や州レベルの予備選により早く、より積極的に関与する計画だとAFPアクション関係者は述べた。

サイデルは、首都に「有害な状況(toxic situation)」を作り出し、政策の進展を妨げていると語る「壊れた政治(broken politics)」に対処するために、このネットワークは活動を強化していると語った。

サイデルは「共和党は、アメリカの核心原則に反することを主張する悪い候補者を指名している。そしてアメリカ国民は彼らを拒否している」と書いている。

そして、民主党は 「更なる極端な政策(more and more extreme policies)」を推し進めているとしている。

2024年の立候補を検討している共和党議員の中には、マイク・ペンス元副大統領をはじめ、コーク・ワールドと長年のつながりがある者もいる。ペンスの長年の最側近であるマーク・ショートは、かつてコーク・ネットワークで政治活動を監督していた。

もう1人の候補者マイク・ポンペオ前国務長官は、コーク・インダストリーズの本社があるカンザス州ウィチタを代表する連邦下院議員だったとき、コークの政治委員会から資金援助を受けていた。元サウスカロライナ州知事のニッキー・ヘイリーは、今月末に共和党候補指名への立候補を表明する予定だが、少なくとも1回はコークの献金者の集会に出席している。また、コッホが支援するスーパーPACは、ロン・デサンティスが2018年の共和党予備選挙で競り勝ち知事になる前に支援していた。

リバータリアン寄りのネットワークは近年、公の場で優先順位の再設定に取り組み、トランプ時代には共和党ブランドから距離を置くよう努めてきた。

しかし、同ネットワークは、他の政治・政策問題で当時の大統領や共和党全国委員会と衝突したにもかかわらず、例えば2017年に1兆5000億ドル規模の税制改革を推進するために多額の費用を投じて、トランプ主導の取り組みを支持した。

サイデルは、ネットワークの広がりの1つの兆候として、AFPAFPアクションが昨年の中間選挙で450以上のレースに参加し、700万以上のドアをノックし、1億通以上の郵便物を発送したことを指摘した。

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ランド・ポールが別のイヴェントを欠席する中、ロン・ポールがコーク兄弟のイヴェントに参加‘Ron Paul Headlines One Koch Brothers Event—as Rand Paul Skips Another

-元連邦下院議員のロン・ポールがコーク兄弟主催の#YALcon15で観衆を沸かせる一方、息子のランド・ポールは大きな撤退を行った。若きリバータリアンの戦いの内幕を報じる。

オリヴィア・ナッジ筆

2015年8月3日

『デイリー・ビースト』誌

https://www.thedailybeast.com/ron-paul-headlines-one-koch-brothers-eventas-rand-paul-skips-another/

ヤング・アメリカンズ・フォー・リバティ・カンファレンス(Young Americans for Liberty Conference#YALcon15)に参加する大学生たちは、ある参加者の言葉を借りれば 「迷える子犬(lost puppies)」だ。

自分の興味(アイン・ランドやフリードリヒ・ハイエク)が仲間に共有されていないため、自分のキャンパスになじめない子供たちだ。しかし、#YALcon15のウェブサイトによれば、彼らはたった30ドルで、「原理に基づいて勝つことに参加する若者を動員する(mobilize young people committed to winning on principle)」ことを目的としたリバータリアン会議に参加することができる。そして彼らは96時間、ここワシントンDCにあるライアン・ホールと呼ばれるアメリカ・カトリック大学の寮で、最も装飾的な蝶ネクタイを締め、自分たちと同じような人たち、つまり「原理に基づいて勝つ(Winning on Principle)」ことに参加する人たちのために作られたスピーチやプレゼンテーションに耳を傾けながら、一緒に家を見つけたような気分に浸ることができる。

私が見たのは、順不同だが、キルトを着た若者(彼は二晩続けて同じものを着ていた)、黒いマーカーで「#RAWMILK」と書かれたピンクのボタンダウンシャツを着た若者(彼はウィスコンシン州出身だと言っていた)、YouTube スターにどうすれば自分もスターになれるかを一対一で尋ねている若きリバータリアンたちの列。そして、ロン・ポールを生で見ることを生涯待ち望んでいた若者たち(原理に基づいて勝利することに専念している!)の1マイルの長さの列がそこにはあった。

しかし、ロン・ポールは彼らのダンブルドア(『ハリー・ポッター』の登場人物)かもしれないが、#YALcon15はロン・ポールの元スタッフが中心となって運営され、そのほとんどがコーク兄弟によって支援されている。ロン・ポールはこのコークのイヴェントの主役を務めたが、彼の息子ランドは南カリフォルニアで開催されたコーク兄弟の献金者イヴェントを欠席し、関係者を落胆させた。共和党の大統領選予備選候補者たちが週末に西部に向かう準備をしている中、ケンタッキー州選出の連邦上院議員ランド・ポールはアイオワ州でのちょっとした選挙イヴェントに向かった。

ランド・ポール陣営は私や他の記者に、彼はコーク家の集まりへの招待状を受け取っていたが、先約があり、予定を無断ですっぽかすような人物ではないと断言した。しかし、彼の欠席は、a)資金調達がうまくいっておらず、億万長者の助けが必要なこと、b1月の前回のコーク家サミットでのパフォーマンスで非難されたこと、という事実によって、より不可解なものとなった。コーク家サミットでは、ランド・ポールは、『ポリティコ』誌のケン・ヴォーゲル記者が特徴として挙げた「とりとめのない、時には不人気な回答(rambling and sometimes unpopular answers)」をし、ブルーのブレザーにジーンズ、カウボーイブーツという彼の特徴的な服装を身に着けていた。この服装は一部の超富裕層の寄付者にとっては不快なほどカジュアルな服装だった。

若いポールの選挙キャンペーンは、リバータリアン傾向を持つ有権者から明らかな人気を得ているのと同時に、共和党の他の派閥や民主党にも広くアピールできる人物として自らを位置づけようとしている。そうなると、選挙に勝つことを最優先とするリバータリアンであるコーク家のお気に入りであることは明らかだ。しかし、そうはなっていない。1月にブルームバーグ・ポリティックスに寄稿したデイヴ・ウェイゲルが指摘したように、「ポールのリバータリアニズムはコーク家のリバータリアニズムではない」ということになる。

しかし、若いリバータリアンたちにとって、この運動には顔がある。「彼は“エサ”なんだ(He’s the bait)」と、「Antiwar.com」の創設者であるジャスティン・ライモンドは私に言った。ライモンドはリバータリアン運動の中核と呼ばれるグループの一員であり、彼のような人々にとってコーク家は売国奴(sellouts)なのだ。

デイヴィッド・コークは1980年にリバータリアンとして大統領選に出馬し、落選した。その後、彼はシンクタンクなどを通じて他の方法で政治に影響を与えることに目を向けたが、同時にリバータリアニズムを主流にした。政策に真の影響力を持つには勝たなければならず、勝つためには魅力的でなければならない。そこでリバータリアン運動は、コークが設立したケイトー研究所(Cato Institute)と、マレー・ロスバードが設立したルートヴィヒ・フォン・ミーゼス研究所(Ludwig von Mises Institute)という、より筋金入りのリバータリアンに奉仕する別々の派閥に分裂した。ウェイゲルが書いたように、ロン・ポールはロスバードに近い。彼が大統領選に出馬した2007年、主流派のリバータリアンの間で「懸念された(the worry)」のは、ポールのブランドであるポピュリスト(populist)、連邦準備制度理事会(FRB)叩きのリバータリアニズムは、この哲学を売り込む最良の方法ではないということだった。

チャールズ・コークの元友人であるガス・ディゼレガは、コーク一族は「共和党の保守派と同盟を結ぶことを決めた。その後、彼は魂を失い、言うなれば、かつて持っていた知的誠実さ(intellectual honesty)を全て失った」と述べた。

ロン・ポールへの支持に消極的であった訳ではないが、ロン・ポールが若者たちをリバータリアニズムに引き込み、「原理で勝つ(Win on Principle)」ために、より現実的には右派候補の草の根活動家として集中するための正しい方法であることをコークは理解しているのかもしれない。

そのため、コーク兄弟が南カリフォルニアで最も勝利する可能性が高い候補者を選ぶことに集中している間、国の反対側では別の種類の皮肉を用いていた。

ライモンドは次のように述べている。「コークの人々はYALに寄生しているようなものだ。彼らはYALを伝道ベルトのように使って、人々を自分たちのネットワークに吸い込み、自分たちが持っているどんな計画にも彼らを吸い込もうとしている」。

#YALcon15は、各参加者の名札の裏に「プラチナ」、「ゴールド」、「シルヴァー」と書かれて、分類される23の組織によって後援されており、これら23の組織の大部分はコーク兄弟の募金ネットワークの一部だ。または批評家によって「コクトパス(Kochtopus)」と呼ばれている。

#YALcon15 の「プラチナ」スポンサーは次の通りだ。チャールズ・コークによって設立されたチャールズ・コーク研究所、コーク兄弟が資金提供しているリーダーシップ研究所、 スチューデント・フォ・リバティもコーク兄弟から資金提供を受けている。フリーダム・ワークス(Freedom Works)は、1984年に健全な経済のための市民としてコーク兄弟によって設立されたが、2004年に2つの組織に分離され、もう1つは同じくプラチナ寄付者としてリストされており、アメリカンズ・フォ・プロスペリティ(Americans for Prosperity)と名付けられ、最終的にコーク家の中心的な政治団体となった。

「ゴールド」のスポンサーは、コーク兄弟が寄付者であり、デイヴィッド・コークが理事を務めるリーズン財団、薬物政策同盟、教育における個人の権利財団 (Foundation for Individual Rights in EducationFIRE) は、コークの寄付者ネットワークから100万ドル以上を受け取っている。コークが資金提供したグループであるフリーダム・パートナーズ1100万ドルを注ぎ込んだジェネレーション・オポチュニティ(Generation Opportunity,

コンサヴァティヴス・コンサーンド・アバウト・ザ・デス・ペナルティがある。

「シルヴァー」スポンサーは以下の通りだ。ハリー・リードがコーク兄弟を公に批判したため、かつて連邦上院倫理特別委員会に苦情を提出したティーパーティー・ペイトリオッツ(Tea Party Patriots)、コーク兄弟が資金提供しているフリーダム・パートナーズ(Freedom Partners)、ヘリテージ財団(Heritage Foundation)はチャールズ・コーク財団から1万1000ドル以上、フリーダム・パートナーズから100万ドル以上を受け取っている。正義研究所(The Institute for Justice)、そのシードマネーはチャールズ・コークによって提供された。チャールズ・コークによって共同設立されたケイトー研究所、アイン・ランド研究所はケイトー研究所の元最高経営責任者であるジョン・アリソンの支援を受けている。コーク兄弟が資金提供を敷いている、コーク兄弟の弟ウィリアムが所属する独立研究所、コーク兄弟が資金提供したアメリカ研究基金がある。コーク兄弟が支援するNRA(全米ライフル協会)もある。コーク兄弟から資金提供を受けている人道研究所が組織する自由基金(Liberty Foundation)。経済教育財団 (FEE)、そしてアメリカズ・フューチャー財団はコーク家のフェローシップ・プログラムからインターンを受け入れている。

YALのウェブサイトによると、ゴールドスポンサーは1万2000ドル、シルヴァースポンサーは6000ドルの寄付が必要だ。プラチナスポンサーがいくら寄付しなければならないかについての情報はない。 YALの広報担当者は私の問い合わせに応じなかった。

キャンパスから歩いてすぐのブルックランド・パイントのバーに座って、原理で勝つことに専念するシンシナティ出身の若者ジミー・マヘイニーは、どうしてここに来ることになったのかについて話していた。トーマス・マッシー連邦下院議員とジャスティン・アマシ連邦下院議員はちょうど彼や他のYALメンバーと話をしたばかりで、マヘイニーは彼らをとても気に入っており、実際、フェイスブック上で「いいね!」したことさえあった。しかし、マヘイニーの政治的覚醒のきっかけは彼らではなかった。それはもちろんロン・ポールだった。マヘイニーはトランペットを吹くのが好きで、ある日、マーチングバンドの仲間たちがロン・ポールについて話しているのを耳にした。「私は彼とリバータリアニズムについてさらに調べ続けた。そして突然、これが実に理にかなっていることに気づいた」と彼は話した。

木曜日の夕方、会議室はロン・ポールのスピーチを前に予想通り満員だった。聴衆は彼が出てくる前から「連邦政府を終わらせろ(END THE FED)」と叫び始め、彼が出てくるとすぐに立ち上がった。

ロン・ポールは「未来はあなたの手の中にあると私が思うことは秘密ではない。国際的にも経済的にも、今のように全世界がひっくり返った事はかつてなかった」と述べた。

学生たちは、まるで目の前で魔法をかけられているかのように、夢中になってロン・ポールを見つめていた。携帯電話で彼の様子を撮影している人もいた。彼が法定通貨(fiat money)と連邦準備制度(Federal Reserve)について冗談を言ったとき、彼らはまさに適切な瞬間に笑った。「ワシントンに戻っても、あまり興奮はしない。実際のところ、私はあそこを訪れることさえない」とロン・ポールは連邦議事堂を示唆しながら述べた。「それはあまりにも憂鬱なことだ」と述べて、誰もが笑った。ロン・ポールは次のように語った。「しかし、私がここにいるのは、皆さんのような若者が将来のことを考え、あそこにいる大勢の人たちが知っているより少しは理解しているのだから、落ち込む必要はないと分かっているからだ。皆さんは自由とは何かを理解しており、そしてそれが重要なのだ!」

スピーチの後、マヘイニーはツイッターにミームを投稿した。「DIE STATIST SCUM(国家主義のくずに死を)」と書かれていた。ジミーは、「ロン・ポール(RP)は#YALcon15のようだ」というキャプションを付けた。彼はフェイスブックにロン・ポールとの写真を投稿した。ジミーはにやりと笑い、2本の指を横に広げてV字にし、右目の上にかざした。

土曜日になっても、人々はスピーチのことを話していた。キャンパスのメインビル「プライズ」の外では、少人数のグループがマルボロを吸っていた。そのうちの一人は、スピーチの後に警備員とともに芝生を歩くポールを見かけ、彼と話すことができた。ニュージャージー州南部から来たある若者は、前夜に飲みすぎて一日中寝ていたと愚痴をこぼした。スピーチの最中、彼は疲れて居眠りをしていた。別の若者は「彼はどんなリバータリアンなのか?」と質問した。ロン・ポールのために起きていられない人なんているのか?

訂正:この記事の前のヴァージョンではジョン・アリソンをケイトー研究所成功経営責任者と誤って描写した。正確には彼は元最高経営責任者だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 2024年12月3日から4日にかけて起きた、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による戒厳令布告と失敗について、「誰が戒厳令布告を勧めたのだろうか」と思っていたら、どうやら金龍顕(キム・ヨンヒョン)国防相だったようだ。金国防相は辞表を提出し、尹大統領はそれを受理したということだが、実質的には解任・罷免で、金国防相が責任を取る形になった。

 金前国防相は尹大統領の高校の同窓生(一学年下らしい)で、個人的に親しい関係があったということだ。金龍顕は韓国軍制服組の最高幹部にまでなった人物であり、尹大統領が就任してからは警備部長をしていた。尹大統領の信頼が厚い人物であったようだ。また、韓国軍政府組の最高幹部であり、短慮の人物であるとは思えない。金前国防相がどういう計算で、勝算があって、戒厳令布告を進言したのか、もしくは破れかぶれで、もうこれしか手段が残っていないということで、戒厳令布告を進言したのか、そこのところを知りたいところだ。

 興味深いのは、今年9月に金龍顕が新しい国防相に指名された際に、「戒厳令」へ向けた動きであるという批判が起きて、与党人民の力党はそれを否定していることだ。金龍顕が国防相に就任するということは、尹大統領が非常手段を行使する可能性があるということを今年の9月の段階で既に批判者たちが主張していたということになる。金前国防相が強硬な手段を選ぶことに躊躇しないということを韓国政界では分かっていたようだ。

 金前国防相は、日韓安全保障関係、日米韓三カ国の協力関係を強化することを主張しつつ、それだけでは不十分ということで、韓国の核武装についても主張していた。韓国の核武装は、アメリカや日本にとって微妙な、難しい問題である。韓国の核武装は、朴正煕大統領も検討し、そのために、アメリカによって暗殺されたという説もある。韓国が持つ核兵器が北朝鮮に備えるものではなく、日米に向かうものになりかねないという懸念がある。今回の戒厳令布告は、国会での予算審議に行き詰まりが原因ということになっているが、韓国政治の基底にある韓国の地政学的な位置やナショナリズムが大きな原因ということも考えられるのではないかと思う。

(貼り付けはじめ)

●「韓国大統領、戒厳令進言の国防相の辞表を受理 後任は駐サウジ大使」

12/5() 11:21配信 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/501f986fde9c28c69394d085f3eab0f6f36237b9

 韓国大統領府は5日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が金龍顕(キム・ヨンヒョン)国防相の辞表を受理したと明らかにした。金氏は、尹氏に戒厳令の宣布を進言。戒厳令の解除後、「関連した全ての事態の責任がある」として辞意を表明していた。

 大統領府は、後任に崔秉赫(チェ・ヒョンヒョク)駐サウジアラビア大使を充てる方針を発表した。崔氏は軍人出身で、米韓連合軍司令部の副司令官などを歴任した。【ソウル福岡静哉】
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●「韓国新国防相に金龍顕氏就任 北朝鮮に「政権終末」警告 無人戦闘体系構築急ぐ」

2024/9/6 19:10 産経新聞

https://www.sankei.com/article/20240906-5CSRX2YA45L37KWQS3PYX7VAVQ/

韓国の尹錫悦大統領は6日、新たな国防相に軍出身で、大統領警護庁トップを務めた金龍顕氏を任命した。金氏は国防省での就任式で、北朝鮮に対し「挑発すれば『政権の終末』に直面する」と警告、無人機などを活用した「無人戦闘体系」の構築を急ぐとも強調した。

申源湜前国防相は、北朝鮮が挑発に出れば「即刻、強力に最後まで」懲らしめると重ねて発言してきた。金氏もこのスローガンを踏襲する意向を表明。米国の「核の傘」提供を軸とした拡大抑止を強化していく考えも示した。

金氏を巡っては、軍の学閥人事や不正に関与した疑惑があるとして野党が任命に反対。手続きの一つである国会での人事聴聞経過報告書の採択には至らなかったが、尹氏は任命を強行した。(共同)
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プロファイル:韓国の新しい国防相の金龍顕(Kim Yong-hyun、キム・ヨンヒョン)(Profile: New ROK Defense Minister Kim Yong-hyun

-韓国の新しい国防相に任命されたことを受けて、このプロファイルは金龍顕(Kim Yong-hyun、キム・ヨンヒョン)の経歴と主要な役職の概要を提供する。

ケイトリン・カン筆

2024年9月10日

スティムソン・センター

https://www.stimson.org/2024/profile-new-rok-defense-minister-kim-yong-hyun/

9月2日、韓国の尹錫悦(Yoon Suk Yeol、ユン・ソンニョル)大統領大統領は、金龍顕(Kim Yong-hyun、キム・ヨンヒョン)を国防相に任命した。812日に、国防相の辛源植(Shin Won-sikシン・ウォンシク)が国家安全保障問題担当大統領補佐官に、国家安全保障問題担当大統領補佐官の張浩鎮(Chang Ho-jin、チャン・ホジン)が新たに創設された大統領外交・国家安全保障特別補佐官に任命されるなどの予想外の人事異動が行われた中で、金は新しい地位に任命された。これらの人事異動は、安全保障と地政学的な懸念の高まりが動機となっているとの憶測が広まっている。

韓国は核の選択肢を求める可能性を排除すべきではないという金の発言は、特に尹政権の公式見解が、アメリカの同盟関係や拡大抑止の約束を通じて安全保障問題に対処するというものであることを考えると、注目を集めた。更に、金は、エスカレートする北朝鮮の脅威に対処するため、米韓二国間および米韓日三国間の安全保障協力を重視する尹政権の政策を推し進める可能性が高い。

●金とはどんな人物か?(Who Is Kim?

金龍顕は、2022年5月の尹政権発足以来、大統領警護部長を務めていた。2017年に三ツ星の陸軍大将として退任するまで、首都防衛軍司令官から陸軍司令官まで、軍の要職を務めた。統合参謀本部(JCS)の作戦部長を率いる。彼は生活の質の向上と徴兵制の支援を強く支持し、そのキャリアを通じてさまざまな軍体内の生活の質向上政策を推し進めたことでも知られている。

尹大統領とは高校時代の同窓生という長年のつながりがあり、金龍顕は以前尹大統領と仕事をしたことがあり、彼の政策志向を熟知している。尹大統領の大統領選挙では、軍事システムの技術統合を支援するなど、安全保障と外交政策についてユン大統領に緊密に助言した。また、大統領府を龍山(ヨンサン)にある国防省の敷地内に移転させ、安全性を高めるという尹大統領の選挙公約を実現させた。

このような経歴から、金龍顕は「最高司令官(大統領)の意向を格別に理解している」と評価されており、北朝鮮の脅威に対する安全保障を強化し、アメリカとの協力を深めるという尹大統領のヴィジョンに近い形で政策実行をサポートするのではないかと期待されている。

●主要なテーマでの立場(Key Positions

・北朝鮮(North Korea

金龍顕は、増大する北朝鮮の脅威に対する国家安全保障の強化と「最悪のシナリオに備える」必要性に焦点を当てた尹政権の方針を維持している。金は、北朝鮮に対する政府のタカ派的な姿勢を継続する意向であり、この姿勢は、「挑発(provocations)」が高まった場合の報復を警告する過去の発言によって強化されている。

北朝鮮に対する韓国の防衛アプローチについて、金龍顕はアメリカの拡大抑止が北朝鮮の脅威に対応する基礎となるべきだと述べたが、韓国の核武装も排除せず、「あらゆる選択肢が開かれている。アメリカの拡大抑止だけでは北朝鮮に対する核抑止力として十分ではない」とも述べた。これは、アメリカの拡大抑止力を通じて北朝鮮の脅威に対処するという尹政権の公式政策や、韓国の核能力が米韓同盟に及ぼす影響に対する直前の前任者辛源植の懸念とはいくらか矛盾している。金は過去に、北朝鮮が完全な非核化する可能性は低いことを認め、アメリカの戦術核兵器の再配備や国産核開発などの選択肢を含め、韓国が対応して自国を守ることを可能にする別のアプローチを主張してきた。

・米韓同盟と日本との安全保障協力(US-ROK Alliance and Security Cooperation With Japan

金龍顕は、核の選択肢を残しておくことに関心があるにもかかわらず、格上げされた米韓同盟と拡大抑止力への継続的な依存への支持を明確にしている。金は、特にロシアと北朝鮮の軍事協力の深化に直面して、米韓共同訓練の強化と、進化する北朝鮮の脅威に対する抑止力の拡大を強調してきた。

韓国の核の選択肢に関する金龍顕の立場や、日本が「核武装を追求する」可能性についての過去の懸念の声にもかかわらず、金は、対北朝鮮防衛を強化するための日米との共同作業に関する尹大統領の優先順位を強化する可能性が高い。金はまた、尹政権下で進展した日韓二国間関係を維持するため、日本との関係において肯定的なバランスを維持するだろう。

・中国(China

金龍顕は、尹大統領の目的に沿って、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)システム砲台の増設を支持し、増大する北朝鮮の能力に対して重層的なミサイル防衛システムが必要だと主張している。金は、中国の反発に対する懸念を払拭し、更なる報復は「明確な主権侵害(a clear infringement of sovereignty)」であると主張した。

金龍顕は、米中競争の激化と中国、北朝鮮、ロシアの連携強化を指摘し、朝鮮半島の安全保障に対するさまざまな脅威を緩和するため、韓国の軍事力を強化することを誓った。

●主要な利害関係者たちからの反応(Reaction From Key Stakeholders

・与党「人民の力」党:金龍顕の指名は保守的な与党によって支持されており、戒厳令(martial law)への動きを示唆する指名であるとの非難を否定した。

・野党「共に民主」党:リベラルな民主党は、金龍顕の指名に反対しており、尹大統領との個人的なつながりが国防相としての役割に影響することを懸念している。共に民主党はまた、2023年の海兵隊員死亡事件の隠蔽疑惑など、現在進行中の事件への金の関与の可能性についても問題を提起している。

国家革新党:韓国第三党の趙国(チョ・グク)代表は、金が韓国の核オプションに前向きであることを批判し、そのような動きは北東アジアの不安定性を悪化させると述べた。

●今後の見通し(Looking Ahead

金龍顕の国会承認公聴会は9月2日に開かれた。尹大統領は国会の承認なしに首相以外の閣僚を任命する権限を持っているため、この公聴会はほとんど形式的なものと見られている。公聴会中、与党人民の力党と野党共に民進党は金龍顕の資質について意見を交わし、金自身は攻撃を「誤報に基づく虚偽宣伝」として拒否し、北朝鮮の脅威と核武装への開放に対処する方法について政策スタンスを維持した。

尹大統領はこの人事を推し進め、金龍顕は96日に就任した。米韓同盟や米韓日三カ国の安全保障協力を通じて北朝鮮の脅威を抑止することを柱とする尹大統領の安全保障政策を継承する上で主導的な役割を果たすと期待されており、就任演説では前任者の姿勢を再確認し、「圧倒的な」防衛態勢を構築することを誓った。

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 私たちは民主政治体制国家に生きている以上、これからも、選挙を何度か経験するだろう(不慮の事故などで亡くなることもあるが)。なかなか難しいが、政治家や候補者に質問をするという機会を得ることもあるだろう。れいわ新撰組は街頭や集会で質疑応答を行っているが、あまり他の党では見かけないにしても(勉強不足で知らないことがあるのはあらかじめお詫びします)、個人の演説会などに行けば質問することができるだろう。

 重要なことは、「何を知っているか」ではなく、「どのように決定を下すか」ということだ。以下のスティーヴン・M・ウォルトの論稿にあるように、小さな国の首都の名前やミサイルの名前などを聞くことはあまり意味がない。もちろん、知識が多いのは素晴らしいことだが、私たちは、クイズの優勝者を自分たちの指導者に戴く訳にはいかない。クイズの優秀な回答者になるためには相当な苦労と頭脳明晰さが求められるだろうが、政治家や指導者に求められる最重要の資質という訳ではないだろう。

 私たちが政治家や候補者に質問する際には、「どのように考えるか」「どのように結論を出すか」ということを重視すべきだ。政治家は、最後は決断である。韓国で起きた戒厳令布告失敗で言えば、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は結果として失敗した訳であるが、彼の決断はどうだったのかということで評価される。そして、政治は結果が全てである。その点で、尹大統領は政治家としては失敗したということになる。現実の世界は、あらかじめ解答がある訳ではない。また、完全な情報が与えられる訳ではない。不完全な情報の中で、自身の経綸、論理性に基づいて、政治家は決断を下す。その方法や過程を知ることが重要になってくる。有権者として、もし私たちが政治家に質問できる機会がある場合に、政治家の「考え方(結論の導き出し方)」を知るということが重要になるだろう。そういう質問をすることは難しいかもしれないが、以下の論稿は参考になる。そして、以下の論稿の内容は、私たちが、政治状況を判断する際にも役立つと考える。

(貼り付けはじめ)

ハリスとトランプがまだ問われるべきいくつかの質問(The Questions Harris and Trump Still Need to Be Asked

-アメリカ大統領選を取材するジャーナリストのための虎の巻(cheat seat)を公開する。

スティーヴン・M・ウォルト筆

2024年9月17日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2024/09/17/kamala-harris-trump-election-debate-foreign-policy-questions/

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ペンシルヴァニア州フィラデルフィアで行われたカマラ・ハリスとドナルド・トランプの討論会(2024年9月10日)

アメリカ大統領選挙候補者討論会が終わり、ハリス陣営とトランプ陣営を取材する記者たちはおそらく通常の活動を再開するだろう。今後数週間のうちに、数少ない幸運な記者たちが2人の候補者に外交政策について質問する機会を得るかもしれない。私はジャーナリストでもメディアの専門家でもないが、世界政治とアメリカの外交政策について多少は知っているつもりでいる。ここでは、アメリカが外の世界とどのように対処すべきかについて、どちらかの候補者の見解を探る機会を得た場合、報道陣は何をすべきか(そしてすべきでないか)について、いくつか考えてみたい。

選挙戦の最後の数週間で興味深い洞察を引き出すのは容易ではない。カマラ・ハリス副大統領は、ジョー・バイデン大統領のウクライナとガザ地区への対応を擁護しなければならない、あるいは少なくともそこから大きく逸脱してはならない、という不運な立場にある。そのためには、巧みな身のこなしが必要であり、無難な短い言葉の巧みな使い方(sound bites)や曖昧な決まり文句に固執する誘惑にハリスが抗うのは難しいだろう。ドナルド・トランプ前大統領に関しては、彼に何を聞いても時間の無駄かもしれない。しかし、2016年にマギー・ハバーマンとデイヴィッド・サンガーが示したように、綿密なインタヴューによって候補者が重要な外交政策問題についてどのように考えているかが明らかになり、彼らが何を信じているのか、何を正しく直感しているのか、そして何を明らかに理解していないのかが明らかになることがある。

そのような現実を踏まえて、もし私がいくつかの質問を投げかける機会を得たとしたら、どのような質問をするかをこれから挙げていく。

第一に、候補者がいかに世界のことを知らないかを明らかにする(と思われる)ことで、候補者を困惑させることを主目的とした、ありがちな「やらせ」質問(“gotcha” questions)は省く。大統領候補にタジキスタンの外相やアジア開発銀行の頭取の名前を尋ねたり、国際決済銀行の仕組みを説明させたりするのは馬鹿げている。私は世界政治の研究を生業としているが、私も同僚の多くも、この種の雑学コンテストではうまくいかないだろう。もっと重要なのは、何百人もの世界的指導者の名前や、その他の難解な詳細を思い出すことができたとしても、候補者の世界の仕組みに関する基本的な見解や、現在のアメリカの利益、あるいはそれらの利益を促進すると考える政策については何も分からないということだ。

「トリヴィアル・パースート」の外交政策版をプレイする代わりに、私は各候補者に最も尊敬する外国の指導者とその理由を尋ねるだろう。少なくとも1人の名前を思いつかなければ、それは憂慮すべきレベルの無知か、過度にアメリカ中心の世界観のどちらかを示唆している。質問の後半も重要だ。どのような資質や業績があって特定の指導者を尊敬するようになったのかを知ることで、彼ら自身の優先順位や価値観がどのようなものなのかをよりよく知ることができる。

同様に、悪名高い「午前3時の電話(3 a.m. phone call)」(訳者註:2008年の大統領選挙民主党予備選挙でヒラリー・クリントンが流したCM)や通常の危機シナリオの数々にどう対応するかも質問しない。中国による突然の台湾攻撃、中東での全面戦争、アメリカへの大規模なサイバー攻撃、友好的な外国政府の暴力的転覆、その他多くの恐ろしい可能性にどう対処するか、大統領選に立候補している誰も知らないというのが明白な真実なのだ。なぜか? なぜなら、ほぼ全ての状況で最終的に何を決断するかは、事前に特定できない多くの詳細によって決まるからだ。大統領になれるほど賢い人なら、そんな質問に答えようともしないはずだ。

仮説的なシナリオで彼らが何をするかを質問する代わりに、私は彼らが問題をどのように考えて解決するかを探ることにもっと興味がある。たとえば、中国が台湾に封鎖を実施した場合、アメリカは対応策を講じる際に何を達成しようとすると考えるか? この状況に対する私たちの関心は何だろうか? また、直ちに生じる可能性のある機会やリスクは何だろうか? 彼らは諜報機関、北京の米大使、国家安全保障会議の中国・台湾担当上級部長、あるいは統合参謀本部議長にどんな質問をするだろうか? どのような選択肢を検討したいと考えるか? また、様々な選択肢の中から選択するためにどのような基準を使用するか? 他にどのような要因 (同盟諸国の意見、競合する約束など) が彼らの決定に影響を与える可能性があるか? 候補者が思いつくであろう困難な状況でどのような行動をとるのかを正確に知る必要はないが、彼らがアメリカの国益を前進させる対応をどのように選択するのか、少しでも知りたいと思っている。

両候補がNATOについてどう考えているかは既に分かっている(ハリスは大ファン、トランプはそうではない)ので、それについて聞いても意味がない。同様に、アメリカとイスラエルとの関係について一般的な質問をしても、興味深いことは何も見えてこない。大統領選挙に立候補している人なら誰でも、イスラエルへの「鉄壁の(ironclad)」関与などについて話すことを知っている。しかし、もし私がトランプにインタヴューするとしたら、パレスティナ人をアブラハム合意から外したのは間違いだったのか、ハマスが2023年10月にイスラエルへの攻撃を開始した理由の1つはパレスティナ人の排除であったのかと質問するだろう。もし私がハリスにインタヴューするとしたら、イスラエルが停戦を求めるアメリカの声に逆らっているにもかかわらず、何十億ドルもの追加兵器をイスラエルに与えることが、なぜアメリカの利益につながるのか説明してもらいたい。彼女は、この政策がアメリカ人をより安全にし、繁栄させ、世界中で尊敬されるようになると考えているのか? それはどのようにして実現されるのか?

次に、実績のある2人(1人は大統領として、もう1人は副大統領として)を相手にしているのだから、私はそれぞれの候補者に、自分の大統領としての実績と相手の大統領としての実績を比較するよう求める。しかし、自分の行動を擁護し、ライヴァルを批判するよう求めるのではなく(それは安易すぎる)、自分の記録を批判し、自分が打ち負かしたい相手について何か肯定的なことを見つけるよう求める。トランプ大統領には、1期目に犯した外交政策上の最大のミスを教えてもらい、そこから学んだことがあるとすれば、それは何だったのかを明らかにするよう求めるだろう。彼は、自分の大統領としての実績はアメリカ史上最高のものであり、ミスはまったくなかったと主張するかもしれないので、私ならリストを用意する。貿易赤字を更に悪化させた対中関税、イランを包括的共同行動計画(Joint Comprehensive Plan of ActionJCPOA)から離脱させて核爆弾に近づけようとした決断、どこにもつながらない北朝鮮の金正恩委員長とのリアリティショー的な首脳会談、アフガニスタンでの永久戦争(forever war)を終わらせることができなかったこと、ロシア大使に機密情報をうっかり漏らしてしまったこと、他の民主政体諸国家の指導者たちとの険悪な関係。そのうえで、バイデンが外交政策で行ったことのうち、彼が同意したものを挙げてもらうことにする。

ハリスにも同じ扱いをする。トランプの外交政策の行動のどのような側面が正しかったか? 彼の最大の成功は何か? 対照的に、バイデン政権の最大の外交政策の失敗は何か? トランプの場合と同様に、彼女が質問をはぐらかそうとした場合に備えて、私は提案できる可能性の便利なリストを用意する。バイデンも同様の戦略に従い、ある意味では更に踏み込んだことを考えると、トランプが通商問題で中国に厳しく対応したのは正しかったのだろうか? 彼女はバイデンのティームがガザ地区を上手く取り扱ったと考えているのだろうか? バイデンが2020年の選挙戦期間中に約束したように、なぜアメリカはイランとのJCPOAに再参加しなかったのか? バイデンとアントニー・ブリンケン国務長官は、ロシアのウクライナ侵攻を阻止したり、ウクライナの多大な苦しみやさらなる領土の喪失を免れて戦争を迅速に終結させたりする可能性のある合意に達するためにもっと努力すべきだったのだろうか? アメリカ政府が多くの独裁者と協力する必要があり、時には一部の民主政体同盟諸国と大きな問題を抱えていることを考慮すると、民主政治体制と独裁主義を明確に区別することがアメリカの外交政策を組織するための最良の枠組みなのだろうか? これらのことなどを質問する。

民主、共和両党とも、開放的だが管理された貿易の利点を忘れてしまったかのようだ。特にトランプは、関税は他国に課税する手段であり、国をより豊かで生産性の高いものにする簡単な方法であるという、長い間信じられていなかった考え方に熱中している。両候補に次のように質問したい。比較優位の法則(law of comparative advantage)が何であるか知っているか? また、それに基づいて外交経済政策を考えているか? (もし彼らがデイヴィッド・リカードについて言及していたらボーナスポイントだがそれは期待しない)。

最後に、各候補者に外交政策上の最優先課題を質問したい。今後4年間で外交政策の主要目標を1つだけ達成できるとしたらそれは何か? 気候変動を食い止めることか? 有意義な中東和平合意の交渉か? 「抵抗の枢軸(axis of resistance)」にくさびを打ち込むことか? 戦略的軍備管理への真剣な取り組みの再開か? ロシアをウクライナから撤退させること、あるいはメキシコの暴力的な麻薬組織への対処を支援することか? 国連安全保障理事会の改革か? 数え切れないほどの可能性があり、たとえ彼らが真実を語ったとしても、就任後にそれを実行するとは限らない。外交政策に不意打ちはつきものであり、最善の計画が予期せぬ出来事によって覆されることはよくあることだ。信じられないなら、ジョージ・W・ブッシュに2001年9月11日の外交政策がどうなったか聞いてみればいい。しかし、私は、候補者たちが、もし可能であれば我々をどこへ導きたいのか、そしてどのようにそこに到達できると考えているのかを知りたい。

これが私のアドバイスだ。この文章を読んで、どちらの陣営も私に電話をかけてきて、選んだ候補者と一対一で話をしようとはしないだろう。しかし、もしあなたが現役のジャーナリスト、ポッドキャスター、トークショーの司会者で、そのような機会があれば、私の提案をぜひ使って欲しい。どこで入手したかは言う必要はない。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。「X」アカウント:@stephenwalt

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 第二次ドナルド・トランプ政権の農務長官にブルック・ロリンズが指名された。ロリンズは第一次トランプ政権で国内政策会議(Domestic Policy Council)の実質的な責任者を務めた。政権最終盤では国内政策会議委員長代理を務めた。ジョー・バイデン政権では、スーザン・ライス、ニーラ・タンデムといった大物が国内政策会議委員長を務めている。ロリンズは、第二次トランプ政権で農業分野を監督する農務長官に就任することが決まった。歴代政権では多くの場合、農業州出身の知事や連邦議員が農務長官に指名されることが多かった、ロリンズはテキサス州の出身で、テキサス農工大学では農業開発で学士号を取得し、テキサス大学のロースクールを修了している。農業分野に関しては適任の人事ということになる。
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ドナルド・トランプとブルック・ロリンズ
 第一次トランプ政権終了後、ブルック・ロリンズは、2020年創設のアメリカ・ファースト政策研究所(America First Policy InstituteAFPI)の所長兼最高経営責任者(CEO)を務めてきた。ロリンズは、副理事長のラリー・クドロー(第一次トランプ政権で国家経済会議委員長を務めた)と共に、AFPIの重要人物となった。このAFPIには、第一次トランプ政権の主要な人物たちが入っている。理事長のリンダ・マクマホン(第一次トランプ政権では中小企業庁長官、トランプ・ヴァンス政権移行ティーム共同議長、第二次政権では教育長官に指名)、理事にパム・ボンディ(第二次政権で司法長官に指名)、キース・ケロッグ(第一次政権で国家安全保障問題担当次席大統領補佐官、第二次政権でウクライナ特使に指名)、ロバート・ライトハイザー(第一次政権で米通商代表)、ジョン・ラトクリフ(第一次政権で国家情報長官、第二次政権でCIA長官に指名)、リー・ゼルディン(第二次政権で観光保護局長官に指名)などがいる。

 このAFPIに関しては、ヘリテージ財団が主導した「プロジェクト2025」に参加した、ピーター・ナヴァロからは「どっちつかず」「裏切り者」という批判が出ている。AFPIに参加している人々は、2021年1月6日の連邦議事堂侵入事件に関して、トランプを熱心に擁護してはいなかった。ナヴァロはトランプを擁護し、連邦下院からの証言要請を拒否したことで、議会侮辱罪で起訴され、有罪判決を受けて服役した。刑期を終えて出所したその日に、共和党全国大会に向かい、「司法の武器化」を非難する激しい演説を行った。

※「古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ」2024年8月6日記事

「トランプ側近たちの2つのグループ:高い忠誠心をもつグループの「プロジェクト2025」と穏健派のアメリカ・ファースト政策研究所(AFPI)」→
<a href=" https://suinikki.blog.jp/archives/88829077.html "> https://suinikki.blog.jp/archives/88829077.html </a>

 「トランプ政権はトランプに忠誠心を持つ人たちの集まり」という評価が日本でも報じられている。それは間違っていないが、大雑把すぎる評価である。トランプ政権に参加しているいくつかのグループについても細かく調査分析していくことがこれから必要だ。第二次トランプ政権においては、あまりにも熱心な支持者は巧妙に外されている印象である。

(貼り付けはじめ)

●「腹心結集のトランプ人事、個人的報復に向け「忠誠心」重視で一本釣り…歯止め利かなくなる恐れも」

2024/11/28 07:54 読売新聞

https://www.yomiuri.co.jp/world/20241128-OYT1T50014/

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 【ワシントン=池田慶太】来年1月に発足する米国のトランプ次期政権の主要な閣僚候補が固まった。トランプ氏は自らの腹心を集め、巨大な連邦政府の掌握と個人的な報復に備えている。

 「米国民は、約束を実現して『米国第一』に取り組むよう、私たちに権限を与えてくれたのだ」

 トランプ次期大統領は26日の声明で、新政権に向けた決意を語った。主要閣僚ポストは大統領選の投票日からわずか約3週間で固まった。歴代の次期大統領は1か月以上かけて熟考するのが通例で、異例のスピードだ。

 トランプ氏の人選は前回と大きく異なる。1次政権では国防長官に元米中央軍司令官のジェームズ・マティス氏を起用するなど面識がなくても伝統的な保守派を閣内に迎えた。政権運営に自信がなかったためとされるが、確執を生み、閣僚の交代が相次いだ。こうした教訓を踏まえ、今回は個人的に親しく、自身に忠誠を尽くす人物だけを一本釣りしている。

 国家安全保障担当大統領補佐官に就くマイク・ウォルツ氏、国務長官に起用されるマルコ・ルビオ氏は、フロリダ州選出の連邦議会議員という共通点がある。同州にはトランプ氏が拠点とする邸宅「マール・ア・ラーゴ」があり、トランプ氏と頻繁に顔を合わせ、気脈を通じていることが人選に影響した模様だ。

 国防長官に指名されたピート・ヘグセス氏は、保守系FOXニュースの司会者でトランプ氏は番組出演を通じて親交を深めた。トランプ氏の退任後に設立された政策研究機関「米国第一政策研究所」の関係者も多い。同研究所は第1次政権の元幹部らが所属し、復権に向けて政策を練り上げてきた。

 第1次政権で大統領首席補佐官を務めたラインス・プリーバス氏はABCテレビの番組で、トランプ氏が退任後の4年間、誰なら命令を忠実に実行するか「厳しい審査」を行ってきたと明かした。忠誠心を評価され選ばれた閣僚候補らは体を張ってトランプ氏を守るとみられ、選挙キャッチフレーズの「米国を再び偉大に」(略称MAGA)になぞらえ、「MAGAドリームチーム」とも呼ばれる。

●官僚機構不信

 トランプ氏は、命令に従わないキャリア官僚を一掃し、政権が任命できる仕組みを検討している。省庁の上級職にも信頼を置ける人物を送り込み、官僚機構を抑え込む構えを見せる。

 背景にあるのは連邦政府機関に対する不信感だ。第1次政権でトランプ氏が 弾劾(だんがい)訴追された際、一部の官僚が訴追に協力して機密情報を外部にリークしたことに対し、トランプ氏は強い恨みを持つとされる。官僚機構の「背信」で自身が起訴に追い込まれたとの思い込みもあるようだ。

 このため、トランプ氏は個人的な報復に向け、司法長官の人選を特に重視する。司法長官候補のパム・ボンディ氏は、トランプ氏を起訴した検察官や連邦捜査局(FBI)捜査官らを「ディープステート(闇の政府)」の一員と呼び、捜査・起訴すると公言する強硬派だ。トランプ氏は司法省の掌握に向け、ナンバー2の副長官にも自身の刑事裁判の担当弁護士を送り込む方針だ。

 第1次政権ではペンス副大統領ら穏健派がトランプ氏の暴走を食い止める「ガードレール」役を果たしたが、次期政権では不在だ。歯止めが利かなくなる事態も予想される。一部の閣僚候補は適格性が問題視されており、上院で人事が承認されるかは不透明な面もある。

●政権移行に署名

 【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ次期大統領の政権移行チームは26日、バイデン政権のホワイトハウスと政権移行に関する文書に署名したと発表した。来年1月の新政権発足に向け、政権移行準備が本格化する。

 署名により、各省庁が機密情報などを新政権のメンバーに引き継げるようになる。ただ、トランプ氏側は閣僚候補らに対する連邦捜査局(FBI)による身辺調査を認める合意を拒んでおり、引き継がれる情報が制限される可能性がある。

●トランプ関税に報復示唆…メキシコ・カナダ両国

 【ロサンゼルス=後藤香代】米国のトランプ次期大統領が不法移民の流入などを理由にメキシコとカナダからの輸入品に25%の関税を課すと表明したことを受け、両国は報復関税の可能性を示唆している。

 メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は26日の記者会見で、対話に向けトランプ氏に書簡を送る意向を示す一方、「関税がひとたび課されると、報復関税が課される」と警告した。トランプ氏との対等な関係も強調した。

 第1次政権時の2019年に関税発動をちらつかせたトランプ氏に対し、メキシコ側は不法移民対策を強化するなど関係構築に努めて関税の発動を回避したが、10月に就任したシェインバウム氏に「トランプ氏をなだめる意思はあまりないようだ」(AP通信)との見方が出ている。

 カナダのトルドー首相は26日、前夜にトランプ氏と電話会談したとして「建設的な方法で前進していく」と述べた。一方、クリスティア・フリーランド副首相兼財務相は限定的な報復関税の可能性に言及した。

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トランプの農務長官に指名されたブルック・ロリンズについて知っておくべき5つのこと(5 things to know about Trump Agriculture pick Brooke Rollins
ジュリア・ムラ―筆

2024年11月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5008075-brooke-rollins-agriculture-trump-what-to-know/

ドナルド・トランプ次期大統領は、第一次トランプ政権でホワイトハウス補佐官を務めたブルック・ロリンズ氏を、第二次政権では米農務省(U.S. Department of AgricultureUSDA)のトップに抜擢した。

トランプはプレスリリースの中で「アメリカの農家を支援し、アメリカの食糧自給(American Food Self-Sufficiency)を守り、農業に依存したアメリカの小さな町を復興させるという任務に対する、ブルックの関与と努力は、他の誰にも負けない」と書いている。

テキサスA&M大学で農業開発の学位を取得し、テキサス大学で法学博士号を取得したロリンズは、トランプ大統領の最初の任期中に国内政策の責任者を務め、現在はトランプ大統領と提携するシンクタンクを率いている。もし人事承認されれば、彼女はジョー・バイデン政権のトム・ヴィルザック農務長官の後任として、全米の農業、牧場、林業、そして食品の品質や栄養といった関連分野を監督する機関を率いることになる。

次期農務長官候補ロリンズについて知っておくべきことを以下に挙げていく。

(1)第一次トランプ政権で国内政策を指揮した(Directed domestic policy during Trump’s first term

52歳のロリンズは、トランプ大統領の大統領執務室での最初の任期中、国内政策会議(Domestic Policy Council)のディレクター、アメリカン・イノベーション・オフィス(Office of American Innovation)のディレクター、戦略イニシアティヴ(Strategic Initiatives)の大統領アシスタントを務めた。

トランプ大統領はリリースの中で、ロリンズは最初の任期中に「信じられないほどの素晴らしい仕事をした。私の政権の変革的な国内政策アジェンダの開発と管理に貢献した」と述べた。彼女は2016年に初めて経済諮問会議(Economic Advisory Council)に加わった。

トランプは2期目の選挙運動で元スタッフからの批判に直面したが、ロリンズは元側近の中で率直な擁護を表明した。

ロリンズは今年初めに「今、否定的なことを言う元トランプ高官やスタッフ一人一人に対して、彼のために働き、ホワイトハウスや政権で働いた何百人もの人々が、再び彼の下で働く機会を待ち望んでおり、すぐにでもそうするだろう」と語った。

(2)トランプ政権の元スタッフでいっぱいのシンクタンクのトップを務める(Heads think tank filled with former Trump staffers

ロリンズは過去4年間、アメリカ・ファースト政策研究所(America First Policy InstituteAFPI)の責任者を務めてきた。AFPIは、トランプ政権の元スタッフによって立ち上げられた非営利団体で、トランプが再選に敗れた後、トランプ1期目の政策課題を推進することに注力している。

トランプ大統領は、超党派団体として記載されているAFPIの会長兼CEOとしての彼女の仕事と、彼女が理事を務める支持団体アメリカ・ファースト・ワークス(America First Works)でのリーダーシップを賞賛し、「忠実な愛国者のティームを作り、アメリカ・ファースト・アジェンダの政策を支持している」と称賛した。

AFPIは、2021年にジョー・バイデン大統領の経済計画に反対する1000万ドルの「セーヴ・アメリカ連合(Save America Coalition)」キャンペーンを主導した。CNNが報じたところによると、セーヴ・アメリカ連合はそれ以来、トランプ大統領の大統領復帰を待つ「ホワイトハウス・イン・ウェイティング(White-House-in-waiting)」と評されている。

また、トランプ大統領が次期政権のために頼りにしているAFPIのリーダーはロリンズだけではない。彼はスコット・ターナーを住宅都市開発長官に、リンダ・マクマホンAFPI理事長を教育長官に指名した。

(3)サプライズ指名(Surprise pick

ケリー・ロフラー元連邦上院議員(ジョージア州選出、共和党)を農務長官に指名すると予想されていただけに、ロリンズを指名するというトランプ氏の今週末の発表はいささかサプライズだった。

ロフラーは、不動産王のスティーブ・ウィトコフとともに、トランプの第二回大統領就任委員会の共同委員長を務めている。ロリンズは、最終的にスージー・ワイルズに譲ったトランプの大統領首席補佐官候補と報じられていた。

『ポリティコ』誌は、ロリンズは次期農務長官の候補者リストの他の人物よりも、農業政策の経験が少なかったため、誰がその任に就くかをめぐって陣営内で激しい揉め事があったと報じている。

(4)ロリンズはテキサスのルーツを強調(Rollins touts Texas roots

テキサス州出身のロリンズは以前、リック・ペリー元テキサス州知事の補佐官を務めていた。ペリーは第一次トランプ政権でエネルギー長官を務めた。

ロリンズは、テキサス州の保守系シンクタンクであるテキサス公共政策財団に15年間在籍した。彼女は2021年にテキサス公共政策財団の理事に復帰した。

トランプ大統領は発表の中で、ロリンズが青少年の農業プログラム「フューチャー・ファーマーズ・オブ・アメリカ」や「4-H」に携わっていることをアピールした。ロリンズは、彼女が長官候補に指名されたことを「テキサス州グレンローズの小さな町の農業少女にとっては大きなこと」と呼んだ。長官就任が承認されれば、彼女は農務省を率いる2人目の女性となる。

(5)ロリンズは農業セクターの挑戦の中で役割を担うことになる(She’d take on the role amid challenges for sector

各農業団体は、ロリンズの指名を祝福したが、リーダーたちは、ロリンズが指名されれば、農業部門にとって歴史的な挑戦の中で、その役割を担うことになると強調した。

アメリカ農業局連盟(American Farm Bureau Federation)のジッピー・デュヴァル会長は、ロリンズがアメリカの農民のために戦うと約束したことに「勇気づけられた(encouraged)」と述べ、「農民や牧場主が苦しい農業経済に直面する中、米農務省での効果的なリーダーシップはこれまで以上に重要だ」と主張した。

全米農民組合(National Farmers Union)のロブ・ラーリュー会長は、「ロリンズの農村でのルーツが、家族経営の農家や牧場主が我が国の経済を支える上で果たす重要な役割を彼女に植え付けたことを期待している」と述べ、現在の家族経営農家や地域社会にとっての「歴史的な課題(historic challenges)」を指摘した。

米農務省によれば、トランプ大統領の関税案や大量強制送還の計画は、昨年のアメリカ経済に1兆5800億ドルもの巨額をもたらし、3400万人以上のアメリカ人の雇用を支えている農業と食品産業に大きな影響を与える可能性がある。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 ドナルド・トランプ次期大統領の司法長官人事は迷走した。最初に指名した、マット・ゲイツ前連邦下院議員(フロリダ州選出、共和党)は、自身の抱えるスキャンダルのために、連邦上院での人事承認が受けられないということで、指名を辞退した。トランプは、自身の顧問弁護士を務めた経験を持つ、元フロリダ州司法長官パム・ボンディを指名した。ボンディはゲイツに比べ、連邦上院での人事承認を受けられやすいということのようだ。ゲイツの指名辞退の発表があって数時間後に、ボンディの指名が発表されたということで、ゲイツの指名辞退の可能性はあらかじめ考慮され、二番手の候補だったボンディには根回しができていたということになる。ゲイツもボンディも共に、トランプの熱心な支持者で、フロリダ州を地盤としているのは重要だ。フロリダ州には、トランプの邸宅マー・ア・ラーゴがあり、トランプは登録上、フロリダ州民だ。トランプを様々な攻撃(訴訟を含む)から「守る」ということで、このような人事になったと言えるだろう。フロリダ人脈には更に、国務長官に指名されたマルコ・ルビオ連邦上院議員がいる。
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パム・ボンディとドナルド・トランプ
 アメリカの閣僚は、国務長官や農務長官、商務長官と訳されているが、英語で書けば、Secretary of StateSecretary of AgricultureSecretary of Commerceとなる。日本の財務大臣や農林水産大臣は、Minister of Financeなどとなる。アメリカの財務省はDepartment of Financeとなるが、日本の財務省はMinistry of Financeだ。日本の場合には、立憲君主制のイギリスの影響が強いために、アメリカと違うということが考えられる。アメリカの司法長官は英語ではAttorney Generalで、Secretaryは使わない。日本に訳すと、司法長官になるが、アメリカの内閣の中でこれだけ名称が異なる。Attorney Generalは、日本語で訳すと、検事総長となる。司法長官は連邦法違反の捜査や訴追の最高責任者となる。

 熱心なトランプ支持者で、トランプの担当弁護士を務めたこともあるボンディが司法長官になることで、トランプ関連の訴追は取り止めということになる。トランプに対して起こされた訴訟の内の多くは、ちょっと言いがかりではないか、わざわざ訴訟にすることはないのではないかと思われるものもあった。それを逆手に取って、トランプ側は「民主党やディープステイト側が司法を武器化(weaponization)している」という主張を展開した。それが一応収まるということになる。更に言えば、民主党に近いとされる人物たち、幹部職員クラスの更迭も行われるだろう。そして、重要なのは、司法省には反トラストを担当する部署がある。反トラストとは、現在で言えば、ビッグテックの解体ということになる。ここがどうなるかが注目される。

(貼り付けはじめ)

司法長官の検討過程からマット・ゲイツが退く(Gaetz withdraws from attorney general consideration

イアン・スワンソン筆

2024年11月21日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5002448-matt-gaetz-withdraws-attorney-general/

マット・ゲイツ前連邦下院議員(フロリダ州選出、共和党)は木曜日、ドナルド・トランプ次期大統領の司法長官候補としての検討から退くと発表した。

ゲイツはソーシャル・プラットフォーム「X」上のメッセージで、水曜日に連邦上院議員たちと「素晴らしい会合(excellent meetings)」を持ったものの、「自身の人事承認が不当にトランプ・ヴァンス政権移行期の重要な仕事の妨げになっていることは明らかだ」と述べ、撤退の決定を発表した。

ゲイツは、「不必要に長引くワシントンの乱闘に時間を費やす時間などない。そのため、私は司法長官就任の検討から撤退する」と書いた。

ゲイツは続けて「トランプ大統領の司法省は初日から準備万端でなければならない。私は、ドナルド・J・トランプが史上最も成功した大統領となるよう、引き続き全力を尽くす。トランプ大統領が私を司法省のリーダーに指名してくれたことを永遠に光栄に思うし、彼がアメリカを救うと確信している」と書いている。

つい1週間前、トランプ大統領がゲイツを司法長官に指名すると発言したが、即座に次期大統領にとって最も物議を醸す閣僚指名となった。

ゲイツは以前、未成年の女性が関与した疑惑を含む、より広範な性売買の調査の一環として司法省の調査を受けたことがある。司法省は最終的に告発を行わないことを決定し、ゲイツはいかなる不正行為も強く否定している。

ゲイツの素早い辞退は、連邦上院での人事承認に必要な票を獲得する見込みがないことを悟っていたことを示唆している。ゲイツは、連邦上院の民主党所属議員全員が彼の指名に反対し、何人かの共和党議員が指名に不快感を示していたと仮定すれば、3人の共和党議員の反対しか許されなかっただろう。

上院議員の単純過半数からの人事承認を得ることができないことがますます明らかになり、最後にゲイツは撤退を発表した。

複数の共和党所属の上院議員は、木曜日にゲイツが撤退したというニューズに安堵の表情を浮かべ、人事承認までの道のりがいかに厳しいものであったかを考えると、正しい決断であったと賞賛した。

ロジャー・ウィッカー連邦上院議員(ミシシッピ州選出、共和党)は「前向きな進展だと思う」と述べた。

 

シンシア・ルミス連邦上院議員(ワイオミング州選出、共和党)は、ゲイツが連邦議会で直面した深刻な「逆風(headwinds)」を考えれば、正しい決断だったと述べた。

スミス議員は、「彼は昨日、連邦上院議員たちとの会話の中で、自身の指名が不安定な状況を生み出すことになるというシグナルを受け取ったに違いない。そのことを認識し、自覚したことは素晴らしいことだ」と述べた。

彼女は、ゲイツの決断は「トランプ大統領に、司法省とその方向性を変える必要があることに、同じように粘り強く取り組む人物を選ぶ機会を与える」と述べた。

トランプ大統領は声明の中で、ゲイツの努力を高く評価すると述べた。

トランプ大統領はトゥルース・ソーシャルに「彼はとてもうまくやっていたが、同時に政権の邪魔になりたくなかったので、彼は政権をとても尊敬していた。マットには素晴らしい未来があり、私は彼が素晴らしいことをするのを見るのを楽しみにしている」と書いた。

トランプ政権移行ティームのスポークスマンのカロリン・リーヴィットは、トランプ大統領は決定次第、新たな指名を発表すると述べた。

ゲイツのアメリカの最高法執行官に抜擢されたのは意外なことであり、政権移行ティームが数多くの選択肢を検討した可能性があることを示唆している。

ゲイツは連邦下院で最も声高にトランプを支持する人物の一人で、司法省を「武器化(weaponized)」したディープステイトに関する次期大統領の主張を反映し、ジャック・スミス特別検察官によるトランプの訴追を例に挙げていた。

ゲイツの動きは、連邦下院倫理委員会がゲイツに関する数年にわたる報告書の調査結果の公表を断念した翌日のことだった。しかし、この報告書が将来的にゲイツの指名阻止をする可能性を完全に閉ざした訳ではない。倫理委員会の審議に詳しい、ある情報提供者によると、倫理委員会は党派の違いで報告書をそのまま公表することには反対票を投じたが、報告書を正式に「完成(complete)」させることには賛成票を投じたという。

倫理委員会は次回12月5日に開かれる予定である。この情報提供者によると、委員たちはその会合までに報告書が「準備完了(ready)」していることを理解しており、その時点で報告書の公開に関する再投票が行われる可能性を示唆しているという。

連邦下院全体としても、民主党所属議員2名が投票を開始しようとする動きを見せたことを受け、倫理委員会に調査結果の公表を強制するかどうかについて、感謝祭の休暇後に投票を行う予定になっている。

委員会は過去3年半にわたってゲイツを断続的に調査し、性的違法行為と違法薬物使用の疑惑を調査してきた。ゲイツはまた、不適切な贈り物を受け取り、個人的な関係にある個人に特別な特権や便宜を与え、彼の行為に対する政府の捜査を妨害しようとした疑いでも告発された。

共和党の連邦上院議員数名は、水曜と木曜の朝、ゲイツの人事指名承認公聴会での個人的苦痛を避けるため、指名を取り下げるよう内々に提案し、最終的に指名は失敗に終わるだろうと警告していた。

連邦上院司法委員会の上級委員であるジョン・コーニン連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)は、ゲイツに対する性的不正行為と違法薬物使用の疑惑に関するFBIの調査の詳細が、人事承認過程中に公になると警告した。

コーニンは水曜日、「いずれにせよ、私たちのところにやってくる。ここに秘密はない」と記者団に語った。

そして、コーニン議員は、ゲイツの人事承認公聴会は、最高裁判事の承認手続き中に性的暴行で告発された保守派のブレット・カヴァノー判事をめぐる残酷な争いよりも、さらに厄介なものになるだろうと警告した。

ゲイツは、人事承認公聴会が非常に厄介なものになることを承知しているかと問われ、コーニン氏は「ステロイドを使ったカヴァノーのようなものだ」と述べた。

コーニンは「彼は賢い男だ。きっと彼はそれを理解していると思う」と語った。
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ドナルド・トランプ大統領が司法長官に指名したパム・ボンディについて知っておくべきこと(What to know about Pam Bondi, Trump’s attorney general pick

レベッカ・ベイッチ、ジャレッド・ガンス、ザック・ショーンフェルド筆
2024年11月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/regulation/court-battles/5005023-trump-appoints-bondi-doj/

ドナルド・トランプ次期大統領は、元フロリダ州司法長官のパム・ボンディを司法省(Department of JusticeDOJ)のトップに再び自身の支持者を据えた。

木曜日にトランプがぼんでぃを指名したのは、マット・ゲイツ前連邦下院議員(フロリダ州選出、共和党)が、未成年者との性的関係疑惑に悩まされていた指名を取り下げたわずか数時間後のことだった。

ボンディの発表は多数の共和党所属の主要な連邦上院議員たちから即座に熱狂的な支持を集め、ボンディが人事承認への道が容易になる可能性があることを示した。

トランプは、トゥルース・ソーシャルへボンディの指名を発表し、その中で「あまりにも長い間、党派的な司法省が私や他の共和党員に対して武器として利用されてきた(weaponized)が、もうそのようななことはない」と書いた。

トランプ大統領が司法長官に指名した新任者について知っておくべきことを挙げていく。

(1)長年にわたるトランプとのつながり(Longtime Trump ties

ボンディは、トランプ大統領の最初の弾劾弁護団の上級顧問であったが、その職務のためにロビイング会社バラード・パートナーズから休暇を取った。彼女はその後、フロリダのロビイストであるブライアン・バラード(2016年トランプ勝利資金調達委員会の元委員長)が設立したバラード・パートナーズに再入社した。

ボンディは現在もバラード・パートナーズのパートナーであり、そこはトランプの次期首席補佐官スージー・ワイルズが働いていた場所でもある。そこでボンディは、カタール政府のためにロビー活動を行っていた。

トランプ大統領の最初の弾劾訴追に携わっていた期間中、ボンディは、後に共和党がジョー・バイデン大統領を弾劾する際の中心となる根拠のない主張を展開し、バイデン大統領が息子のハンターと腐敗したビジネス慣行に関与していたことを証拠なしに主張した。

トランプとボンディの結びつきは、トランプが政界入りする前にまでさかのぼる。2013年、トランプはドナルド・J・トランプ財団からボンディを支援する政治委員会に2万5000ドルの寄付をした。彼女は当時、トランプ大学に対する訴訟への参加を検討していた。

ボンディは2016年以来、トランプを支持しており、彼女の出身州フロリダ州選出の連邦上院議員であるマルコ・ルビオ(フロリダ州選出、共和党)が大統領選挙に出馬していたときでさえトランプ支持を明らかにしていた。第一次トランプ政権時代、ボンディは薬物中毒とオピオイド危機に焦点を当てた大統領委員会の委員を務めた。

トランプは大統領退任直前、トランプはケネディ舞台芸術センターの理事にボンディを指名した。

ボンディはまた、アメリカ・ファースト政策研究所(America First Policy Institute)でも働いている。この非営利団体は、多くの第一次政権時の高官で構成され、現在就任中の大統領に沿った政策を提唱している。

(2)トランプの虚偽選挙主張を支持(Backed Trump’s false election claims

ボンディは、トランプが2020年の選挙結果に異議を唱えていた時に、争いに加わった数多くの弁護士の一人だった。

合計62件の訴訟が起こされたが、全て失敗に終わり、いくつかの訴訟に関しては、虚偽の主張が含まれていたとして裁判官たちによる非難を招いた。

ボンディは、2020年の選挙で広範な不正投票があったというトランプの主張を支持した一人で、トランプがペンシルヴァニア州で勝利したと虚偽主張し、「不正行為の証拠(evidence of cheating)」があると主張した。

ある時、ボンディはペンシルヴァニア州で「偽の投票用紙(fake ballots)」が集計された可能性を指摘したが、その後、具体的な内容には触れなかった。

彼女はそれ以来、ジャック・スミス特別検察官を批判している。ジャック・スミスは、トランプが敗北した後に権力移譲を妨害しようとしたことや、ホワイトハウスを去った後に機密文書を誤って扱ったことに関連して、トランプを告発した。

最近のラジオ出演では、スミスや、その他のトランプを起訴した検察官たちを、「ドナルド・トランプを追いかけ、法制度を武器にする(going after Donald Trump and weaponizing our legal system)」ことで名を上げようとしている 「恐ろしい(horrible)」人たちと呼んだ。

そして、2023年のフォックス・ニューズへの出演では、「ディープステイト(deep state)」についてのトランプの主張に共鳴し、同様に検察の調査を求めた。

ボンディは、「司法省、検察官たち、悪い検察官たちは起訴されるだろう。トランプ大統領の一期目の任期において、ディープステイトは影に隠れていたが、今回の任期では、捜査当局は捜査されることになる。今では彼らにスポットライトが当てられており、全員が調査される可能性がある」と語った。

(3)永井検察官としての経験(Long prosecutorial experience

ボンディは検察官として約30年間を過ごした。彼女の初任地は、生まれ育ったタンパを含むフロリダ州ヒルズボロ郡だった。

おそらく最も目立つのは、2006年にコカイン使用による保護観察違反で1年1日の実刑判決を受けたメッツのスター選手ドワイト・グッデンを起訴したことだろう。

ボンダイは最終的に、2010年にフロリダ州司法長官に立候補するために検察官の職を退職した。テレビ出演に後押しされた共和党予備選で競り勝ったボンディは、本選挙で勝利を収め、フロリダ州初の女性司法長官となった。

2011年から2019年までフロリダ州の最高法務責任者として、最高裁を含む「医療費負担適正化法(Affordable Care Act)」を覆そうとする闘いに参加し、オピオイド危機(opioid crisis)と闘う取り組みを指揮した。

ボンディはまた、フロリダ州が州憲法で同性婚を禁じていることを擁護し、他州での同性婚を認めることは「重大な社会的な害(significant public harm)」をもたらすと法廷で主張した。彼女は、2016年にオーランドのゲイ・ナイトクラブのパルスで起きた銃乱射事件の後、その論調を変え、CNNのアンダーソン・クーパーとの有名な激しいインタヴューに至った。

ボンディは2016年のインタヴューで、「同性婚禁止はフロリダの有権者によって、私たちの州憲法に投票されたものだ。私はそれを守った。私は同性愛者が嫌いだと言ったことは一度もない」と語った。

(4)過去の各種の論争(Past controversies

ボンディは連邦上院でより好意的な評価を得ることが期待されているが、承認手続き期間中に過去の論争が再燃する可能性もある。

ボンディは、トランプ大学に対する複数の不正告発が検討されていた2013年、トランプから2万5000ドルの寄付を不正に受け取ったとして告発された。関連する疑惑は、最終的にニューヨーク州司法長官によるトランプ大学に対する訴訟に発展した。

トランプとボンディは寄付と事務所の決定との関係を否定したが、寄付そのものは非課税の慈善団体からのものであったため違法であった。トランプは2500ドルの罰金を支払った。

2017年、フロリダ州倫理委員会はこの問題を調査した結果、ボンディの不正行為を認めなかったが、トランプのティームは調査に応じなかった。

トランプは、ボンディの団体と、カンザス州にある似た名前の別の団体を混同して、偶然ボンディに寄付を送ったと主張したが、2021年に『デイリー・ビースト』紙が明らかにした電子メールには、ボンディのティームが寄付についてトランプと調整していたことが記されている。

トランプが支払った罰金は、2018年にニューヨーク州の裁判所がトランプ財団を閉鎖するように決定した判決の中で引用された数多くの不適切な行為の一つだった。

2013年、ボンディは、殺人罪で有罪判決を受けた男の死刑執行を、選挙資金集めと重なるという理由で延期するよう求めたことを公に謝罪した。当時のリック・スコット州知事(共和党)に死刑執行を3週間延期するよう要請したことは間違いであり、謝罪すると彼女は述べた。

ボンディはまた、ハリケーン・カトリーナの後、犬を養子に迎えたが、その犬をもともと飼っていた家族との争いの火種となった。ボンディは当初、その犬を家族に返すことに抵抗し、訴訟に発展した。その後、彼女はその家族と和解し、ペットを返した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 ドナルド・トランプ次期政権の人事構想もだいぶ固まってきた。今回のトランプの政権移行ティームに大きな影響を与えているのが、イーロン・マスクである。イーロン・マスクは、今回の大統領選挙でトランプを積極的に支援し、選挙資金の提供や選挙集会での演説など、様々な活動を行った。マスクはトランプ勝利に賭けて、結果的に勝利した。イーロン・マスクはトランプに影響を与えられる、自分の意見や意向を申し述べられる立場になった。マスクはトランプの家族写真にも一緒に入ることを許されるほどで、今回の選挙の最大の勝利者はイーロン・マスクということになるだろう。
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トランプの家族とイーロン・マスクの家族

 今回、イーロン・マスクがあいつのことは気に入らないとなって、「お前が陣営の情報を色々とリークしているんだろう」と怒鳴り上げた相手がボリス・エプスタインという、ロシア生まれのトランプの顧問弁護士だ。ボリスは、トランプの息子エリックとジョージタウン大学で知り合い、トランプに紹介されたということだ。2016年のトランプ選対のコミュニケイション担当スタッフとなり、それ以来、トランプの側近グループに入っているようだ。トランプの抱える訴訟でも弁護を担当している。2020年の大統領選挙後に、選挙結果を覆そうとしたという容疑では、共謀者として名前が挙がっている。マスクに比べれば、トランプの側近歴は長い。
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ドナルド・トランプとボリス・エプスタイン
 イーロン・マスクは、トランプ政権に影響を与え、自身の利益を確保しようとしているように見える。マスクが主張したのは、今回、商務長官に指名されたハワード・ラトニックの財務長官指名だった。ラトニックか、スコット・ベセントかという最終決断になって、ベセントが財務長官になった。その前に、ラトニックが商務長官に指名されたので、ベセントの指名はほぼ決まったようなものだった。マスクの意向は実現しなかったことになる。これに対してマスクはフラストレイションを高めたことだろう。そして、「マスコミに情報が洩れて、ラトニックの名前が出たことで、財務長官になれなかった」と考えるようになったのだろうと思う。そして、トランプ陣営で一番情報が集まってくるのが顧問弁護士で選対幹部のエプスタインが犯人だということになったのだろう。

 エプスタインが実際に情報リークの犯人なのかはわからない。エプスタインにとっては、マスクに対抗して、マスクの意向をつぶせるくらいのことはできるとマスクに思わせることが重要だ。それだけ選対、側近の中で力があるということになる。また、黒幕というのは表には出てこないものだ。エプスタインは、ロシアで生まれ育ち、ロシアだけではなく、ウクライナにも親戚がいるので、ウクライナ戦争停戦の特使をやらせて欲しいとトランプに訴えているという話もある。彼自身は弁護士であって、これまで外交の経験はない。しかし、ウクライナ戦争停戦に関わることができれば、トランプの信頼も厚くなり、政権内での力を高めることができるという計算もあるのだろう。

 トランプ選対は、ヘリテージ財団の「プロジェクト2025」系、アメリカ・ファースト政策研究所系、側近系といったグループに分かれており、それぞれで主導権争いが起きている、もしくはこれから起きるということになるだろう。動きを注視していくことだ大切だろう。

(貼り付けはじめ)

トランプのアドヴァイザーであるボリス・エプスタインとは誰か? そして、エプスタインはどうしてイーロン・マスクと衝突したのか?(Who Is Trump Adviser Boris Epshteyn, and Why Is He Clashing With Elon Musk?

2024年11月18日

『ニューズウィーク』誌

https://www.newsweek.com/boris-epshteyn-elon-musk-donald-trump-1987669

ドナルド・トランプ次期大統領の長年の顧問弁護士であるボリス・エプスタインが、トランプの新しい盟友である億万長者のイーロン・マスクと衝突したと言われている。

新政権の閣僚人事をめぐり、エプスタインとマスクの間に緊張が表面化した。複数の情報提供者が『アクシオス』誌に語ったところによると、2人はトランプのクラブ「マー・ア・ラーゴ」で激論を交わしているところを目撃されたという。

ニューズウィーク誌はトランプ、マスク、エプスタインの各代理人にコメントを求めた。

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2024年11月14日木曜日にマー・ア・ラーゴで開催されたアメリカ・ファースト政策研究所のパーティーに出席したイーロン・マスク、2024年7月にウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された共和党全国大会に出席するトランプのアドヴァイザーを務めるボリス・エプシュテイン

●ボリス・エプスタインとはどんな人物か?(Who Is Boris Epshteyn?

『ポリティコ』誌の報道によると、ロシア系アメリカ人のエプスタインはモスクワ生まれで、後にアメリカに渡ってきた。ジョージタウン大学で友人となったトランプの息子エリックを通じてトランプと知り合ったということだ。

エプスタインは2016年にトランプ選対に参加し、コミュニケイション担当のスタッフとなり、頻繁にテレビ出演し、トランプを擁護した。エプスタインはその後、トランプ大統領就任委員会のコミュニケイション担当部長を務めた後、2020年選挙活動では、連合担当アドヴァイザーとして参加した。

エプスタインは長年にわたりトランプ大統領の側近グループにおり、次期大統領の側近の筆頭格とみなされている。

2024年4月、トランプがビジネス記録の改ざん容疑に関する歴史的な罪状認否のためにニューヨークに到着した際、エプスタインは法廷でトランプ元大統領の横に座り、34の容疑について無罪を主張した。

●エプスタインはなぜイーロン・マスクと衝突しているのか?(Why Is Epshteyn Clashing With Elon Musk?

争いの始まりは、トランプ大統領が誰を閣僚に選ぶべきかをめぐってだったとアクシオスは報じている。

複数の情報提供者がアクシオスに語ったところによると、マスクはエプスタインがトランプの人事に影響力を持ちすぎているのではないかと疑問を呈していたという。しかし、マスクは自分のお気に入りの人物を政権に推薦しており、最近ではトランプの財務長官人事にも積極的だった。

マスクの存在感はますます大きくなっており、トランプの孫娘カイが次期大統領勝利後の家族写真で「おじさんの地位(uncle status)」に昇格したと語ったほどだ。

マスクはウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領との電話会談で次期大統領に加わったと報じられている。また、スペースXとテスラのCEOは選挙当日をトランプの自宅マー・ア・ラーゴで過ごし、共和党の勝利以来、マー・ア・ラーゴにほぼ常駐していると報じられている。

トランプ大統領はまた、連邦官僚制度の「解体(dismantle)」と人員削減を目的として、マスクを元共和党大統領候補ヴィヴェク・ラマスワミとともに政府効率省(Department of Government EfficiencyDOGE)のトップに任命した。

夕食会のある場面で、マスクがトランプ大統領の政権移行計画に関する詳細をリークしたとしてエプスタインを非難した後、「大激怒(massive blowup)」と「大爆発(huge explosion)」が起こった。エプスタインは、マスクが何を言っているのか分からないと発言したと言われている。

アクシオスによると、マスクとエプスタインの2人の間の緊張は、11月5日の選挙と迂回っ票日前から既にあったということだ。

●ボリス・エプスタインの純資産と経歴(Boris Epshteyn's Net Worth and Career History

エプスタインは弁護士兼投資銀行家であり、フォーチュンが報じたように、TGP Securities Inc.に100万ドルから500万ドルの株式を保有している。

ロースクール卒業後、エプスタインはミルバンク、ツイード、ハドレー・アンド・マクロイの各法律事務所で金融業務に携わり、特に銀行融資、証券取引、私募を担当した。

2008年、ジョン・マケイン元連邦上院議員とサラ・ペイリン元知事の選挙キャンペーンでコミュニケイション担当補佐官を務めた。

2016年にはトランプ選対の上級顧問を務めた。

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2024年5月16日木曜日、ニューヨークのマンハッタン刑事裁判所での公判中、ジェスチャーをするドナルド・トランプと顧問のボリス・エプシュテイン。エプシュテインは現在、トランプの新たな同盟者イーロン・マスクと争っているとされる

シンクレア・ブロードキャスト・グループは2017年にエプスタインを上級政治アナリストとして採用した。彼の契約期間は2019年に終了した。

2020年のトランプ大統領再選キャンペーンでは、エプスタインは、「ユダヤ人の声」トランプ諮問委員会の戦略顧問兼共同委員長を務めた。

●エプスタインと16日事件の関係(Epshteyn's Ties to January 6

エプスタインは、トランプ前大統領に対する最新の刑事起訴に含まれる、6人目の共謀者(co-conspirator)と見られている。

ジャック・スミス特別検察官は、2020年の選挙と2021年1月6日の事件の連邦捜査に関連する4つの犯罪(アメリカを欺く共同謀議、市民の権利に対する共同謀議、公的手続きの妨害、公的手続きの妨害の共同謀議)でトランプを起訴した。

共同共謀者のうち5人は、公開されている情報、引用、会合の日付など、起訴状の手がかりから特定できた。

6人目の共謀者とされる人物は現在、エプスタインであると考えられている。エプスタインは、2020年にトランプがジョー・バイデンを破ったと虚偽の宣言をするために、いくつかの主要な州に偽の選挙人を設置する計画の中心人物と言われている。

2020年12月、エプスタインからトランプの元弁護士ルディ・ジュリアーニに送られた電子メールが、トランプの起訴状に詳述されているものと一致した。エプスタインからジュリアーニとジュリアーニの息子アンドリューに送られたメールには、「選挙人のための弁護士メモ」という件名が書かれていたと『ニューヨーク・タイムズ』紙は報じている。

2022年、エプスタインはジュリアーニ、シドニー・パウエル、トランプのアシスタント、ジェナ・エリスとともに、1月6日のテロを調査する連邦下院特別委員会に証拠を提出するよう召喚された。

エプスタインはまた、1月6日の攻撃に至るまでの出来事に関する連邦捜査の一環として召喚され、捜査の一環としてFBIに携帯電話を押収された。

2024年4月、エプスタインはアリゾナ州の偽選挙疑惑に関与した疑いで起訴された

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(終わり)

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 古村治彦です。
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 第二次ドナルド・トランプ政権の顔ぶれがほぼ固まりつつある。注目すべきなのは、連邦通信委員会(FCC)委員長にブレンダン・カー、商務長官にハワード・ラトニックを指名したことだ。両者の共通点は、トランプ周辺世界で存在感を増し続けている、イーロン・マスクの盟友であるという点だ。マスクは、財務長官候補として、ラトニックを推薦していたという報道もあった。ブレンダン・カーはマスクの衛星による通信サーヴィス「スターリンク」を称賛している。
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ブレンダン・カー
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ハワード・ラトニック(左端)とイーロン・マスク(右端)

ラトニックはトランプの政権移行ティームの共同議長を務めていることから、財務長官の有力候補であったが、商務長官に落ち着いた。商務長官は関税を担当することになる。トランプの中国製品への60%の関税、他の国々からの輸入品には20%の関税という主張をラトニックは支持しているため、その実現のために動くだろう。アメリカ国内の製造業を活性化して、雇用を生み出すための関税引き上げということになるが、これは同時に、アメリカ国内の物価上昇を招く危険性もある。ここをどのように差配していくかが注目される。
 イーロン・マスクは電気自動車(EV)の世界的なメーカーであるテスラの創設者である。彼は、ジョー・バイデン政権が実施した、クリーンエネルギー転換の一環としての、EVへの補助金に反対してきた。トランプ政権ではEVへの補助金は廃止されるだろう。それは、テスラのオーナーとしては困るのではないかと思うが、そうではない。バイデン政権のEV補助金は中国メーカーのEVも対象だった。これが廃止され、中国製のEVへの関税がかかることで、アメリカ国内でのテスラの競争力が高まるということになる。アメリカ国内では、テスラを買うしか、選択肢がなくなるということになってしまう。

 ブレンダン・カーの連邦通信委員会委員長就任は、ビッグテック(Big Tech、グーグル、アップル、メタ[旧フェイスブックス]、アマゾン、マイクロソフトの5社)への宣戦布告ということになる。ビッグテックに関しては、インターネット上に流れる内容に関しての責任追及と情報の独占と個人情報の独占的利用に対しての批判が起きている。

アメリカの通信品位法第230条は、インターネット上の情報の自由を重視し、プロバイダや利用者の責任を限定する制度だ。具体的には、「プロバイダは、第三者が発信する情報について原則として責任を負わない有害なコンテンツに対する削除等の対応に関し責任を問われない対話的コンピューターサービスの提供者や利用者は、情報コンテンツ提供者が提供する情報の発行者や表現者とはみなされない」というもので、プラットフォーム(フェイスブックやインスタグラムなど)に利用者が載せた内容について、プラットフォーム運営会社やプロバイダは責任を問われないというものだ。これに対しては訴訟が起きている。

ビックテックに関しては情報通信の「寡占(oligopoly)」が問題になっている。独占禁止、反トラストの立場から、ビッグテックを解体せよと訴える人たちは多い。2021年に連邦取引委員会委員長に就任したリナ・カーンはその急先鋒だ。また、私が翻訳した『ビッグテック5社を解体せよ』(徳間書店、2021年)の著者で、ミズーリ州選出の連邦上院議員ジョシュ・ホウリーも独占禁止の観点から、ビッグテック解体を主張している。この戦列に、ブレンダン・カーも加わることになる。

 ブレンダン・カーの連邦通信委員会委員長就任、ハワード・ラトニックの商務長官就任で、一番「得をする」のはイーロン・マスクだ。イーロン・マスクのSNSサーヴィス「X(旧ツイッター)」のライヴァルはビッグテックであり、電気自動車(EV)メーカー「テスラ」のライヴァルは、中国のEVメーカーであるBYDである。今回の布陣は、マスクのビジネスにとって助けとなるものだ。

 私は、今回の大統領選挙の最大の勝利者はイーロン・マスクだと考えてきた。皮肉に見えるが、そのことをマスクが所有する「X」で11月8日に書いた。

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 イーロン・マスクはアメリカ国内にイーロン・マスク帝国を築こうとしている。彼の武器は、「情報通信(スターリンクとSNSX)」と「EV」だ。EVもインターネットにつなぐということを考えると、彼の帝国は「情報帝国」ということになる。それを、関税の城壁を築いたアメリカ国内で築こうとしているのだろうと思う。マスクはトランプを利用して、自身の「皇帝」としての地位を築こうとしているのだろう。トランプはそのことに気づいているのか、気づいて許しているのか、そこのところはよく分からない。

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トランプの連邦通信委員会委員長の選択について知っておくべき5つのこと(5 things to know about Trump’s FCC pick

ミランダ・ナザロン筆

2024年11月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/technology/4996396-5-things-to-know-about-trumps-fcc-pick/

ドナルド・トランプ次期大統領は連邦通信委員会(Federal Communications CommissionFCC)の次期委員長にブレンダン・カーを指名し、委員会が保守的な見解を「検閲している(censoring)」として、カーが非難したビッグテックやメディア企業との衝突の可能性を高めている。

FCCは、テレビ・ラジオ放送、電話、インターネット・サービス・プロヴァイダー、人工衛星を規制する独立機関である。

2017年からFCC委員を務めるカーは、テック企業や放送会社の自由に関して、FCCに劇的な変化をもたらそうとする可能性があると専門家は指摘している。

カーについて知っておくべきことを挙げていく。

(1)FCCにおいての10年を超える経験(More than a decade of FCC experience

カーの FCC での歩みは、10年以上前の2012年にスタッフとして採用されたところから始まった。カーは2017年にFCCの法務顧問に就任するまでの3年間、元FCC委員長アジット・パイ(共和党)の法律顧問を務めた。

トランプ大統領は2017年にカーを委員に任命し、バイデン大統領によって再び指名され、2029年までの任期を務めることになった。FCCは連邦法により、1つの政党から3人以上の委員を出すことはできない。

カーは近年、ソーシャルメディアを利用してバイデン政権の政策に対する懸念を表明し、共和党政権下で追求すべき代替案について議論することで、ネット上で支持を集めた。

トランプ次期大統領は日曜日、カーは「アメリカ人の自由を抑圧し、私たちの経済を抑制してきた規制戦争と戦ってきた」と述べた。

「彼は、アメリカの雇用創出者と革新者を苦しめてきた規制の猛攻撃に終止符を打ち、FCCがアメリカの地方(rural)に貢献することを確実にする」と付け加えた。

FCC次期委員長カーは、主要なインターネット・サービス・プロヴァイダーに対し、そのネットワークを通過する全ての情報を平等に扱うよう強制するネット中立性規則を撤回するようパイ前委員長が推進した際、パイ委員長と緊密に協力した。

2015年に初めて承認されたこの規則は、2017年にパイのリーダーシップの下で廃止された。FCCは今年初め、民主党のジェシカ・ローゼンウォーセルFCC委員長のリーダーシップの下、規則の復活を決議した。

ローゼンウォーセル委員長が退任した場合、反対党の大統領が就任した場合の慣例として、トランプ大統領は別の委員を任命し、共和党が多数派となり、ネット中立性規則が再び削減される可能性がある。

ローゼンウォーセルは月曜日の声明でカーを祝福した。

ローゼンウォーセルは「カー委員長がFCCに入ってから、私はカー委員がスタッフ、この新しい役割の責任、そして通信におけるアメリカの継続的なリーダーシップの重要性に精通していると確信している」と書いている。

(2)ビッグテックと放送ネットワークを批判(Critic of Big Tech, broadcast networks

大手ソーシャルメディア企業に対して厳しい批判者であるカーは、特に230条免責条項が連邦議会によって後退させられた場合、ビッグテックの権力を抑制しようとすると予想される。

カーは、トランプ勝利の直後に優先事項を示し、声明の中で次のように書いている。「政権移行が完了すれば、FCCはビッグテックを抑制し、放送局が公共の利益のために運営されることを保証し、経済成長を解き放つと同時に、私たちの国家安全保障上の利益を促進し、法執行を支援する重要な役割を担うことになるだろう」。

またカーは先週、「検閲カルテル(censorship cartel)は解体されなければならない」と述べ、特定の視点を抑圧する「中心的な役割(central role)」を担っているとされる大手テック企業を非難した。

トランプ大統領は日曜日、カーを言論の自由の「戦士(warrior)」と呼び、このアプローチを称賛している。

FCCに関するアドヴァイスを行っている「テレコミュニケイションズ・ラー・プロフェッショナルズ」のマネージング・メンバーであるマイケル・ラザルスは、大手テック企業の抑制がカーにとっての最優先事項になるだろうと予測した。

ラザルスは、「カーは、保守的であろうとリベラルであろうと、ビッグテックに対する透明性ルールが平等であることを確認するために、何らかの形でビッグテック企業を抑制することを強く主張している」と述べている。

カーは、優遇措置の疑いがあるテレビ局に対しても同様の取り締まりを示唆している。

今月初め、ハリス副大統領が選挙前の「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際、カーはNBCFCCの「イコール・タイム・ルール(equal time rule)」を「回避(evade)」しようとしていると主張した。NBCはその後、トランプからの短いメッセージを放送し、次期大統領に平等な時間を提供した。 

カーによる放送ネットワークへの関心も、NBCは自分にとって公平ではないと主張し、FCCCBSABCの放送ライセンスを剥奪するよう求めているトランプによる批判の継続とみなされる可能性が高い。

トランプが取り締まると脅しているコムキャストは、カーのリーダーシップを 「歓迎する」と述べ、彼には「成功した実績を持っている」と述べている。

(3)「プロジェクト2025」のFCCセクションを執筆 (Wrote the FCC section of Project 2025

カーは昨年夏、保守派のヘリテージ財団が第二次トランプ政権の政策青写真として作成した「プロジェクト2025」において、FCCの政策課題に関する項目を執筆し、民主党から批判を浴びた。

トランプ次期大統領はこのプロジェクトから距離を置こうとしているが、民主党はトランプと執筆者たちとの関係を繰り返しターゲットにしている。 

カーのセクションは、ウェブサイトやソーシャルメディア企業が、ユーザーが投稿したコンテンツに対する責任を問われないよう保護する連邦法第230条の撤回を主張した。 

FCCはソーシャルメディア企業が第230条に基づいて享受している「広範な非テキスト免除(expansive, non-textual immunities)」を廃止する命令を発行すべきだとカーは書いた。 

カーは、「裁判所は第230条を広く解釈し、一部の世界最大手企業に法文のどこにも見当たらない全面的免責権(sweeping immunity)を付与している」と述べた。

カーは更に「彼らは、インターネット企業が第230条の恩恵を受け続けながら実行できる行動の種類に対して連邦議会が課した制限を無効にする方法でこれを行った」と述べた。

第230条の改正は何年も前から検討されてきた。国家電気通信情報局による請願は、バイデン大統領の勝利直前の2020年7月に第230条の規定を明確にするよう提出されたが、依然としてFCCに対して係争中である。

フィックス・ギア・ストラテジーズのCEOでパイの元側近であるネイサン・リーマーは、本誌の取材に対して、「カーにとっての最初のステップは、その嘆願書を検討することであり、その嘆願書は第230条におけるFCCの役割に含まれるものだと思う。それがFCCの範囲内であると解釈されたことは一度もないが、本物の弁護士であるこの分野の多くの専門家にとっては、ここに事件がある」と語った。

(4)イーロン・マスクの盟友の一人(An Elon Musk ally

カーはハイテク億万長者イーロン・マスクの最も著名な同盟者の一人で、スペースX社の衛星サービス「スターリンク」に対する連邦賞の授与を提唱している。

カーは先月、『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の論説において、地方の家庭や企業への高速インターネットに対するスターリンクへの8億8500万ドルの報酬をFCCが取り消したことを取り上げた。 

カーは次のように書いている。「私の見解では、これは左派のトップターゲットの一人であるマスク氏に対する規制法に他ならない。方向転換する時期はある。プログラムの DEI 要件、価格管理、テクノロジーの偏見、政府運営のネットワークに対する優先順位を取り除くのに遅すぎるということはない」。

マスクは現在、トランプの最も強力な同盟者の一人であり、次期大統領が政府効率委員会(government efficiency panel)のリーダーに選んだ人物であり、カーのリーダーシップから利益を得る可能性がある。

ラザラスは「アメリカでのブロードバンド導入とブロードバンド展開の促進に関しては、カーが衛星や新技術に対してはるかに好意的であることが分かると思います」と語った。

(5)法律業界は彼の計画に疑問を持つ(Legal industry questions his plans

法律専門家の一部は、カーの提案は現実的ではないか、FCCの権限に該当しない可能性があり、連邦議会の承認が必要になると懸念を表明した。 

ラザラスは、「カーは、放送局による違反の有無、放送局が公共の利益に基づいて運営していないかどうかについて、注意深く監視することになると思う」と語った。

ラザラスは続けて、「しかし、ライセンスを剥奪すべきかどうか検討するなど、この種のより大げさなアイデアに関しては、それはかなり大げさだと考えられるし、私たちがそうするつもりはない。そのような性質のものは何も見られないと思う」と述べた。

FCCの元首席補佐官で投資調査会社ニューストリートの政策顧問を務めたブレア・レヴィンは、ビッグテック企業に対するカーの潜在的な権限に冷や水を浴びせた。

レヴィンは次のように語っている。「突然、FCCは、テクノロジーを規制する権限を手に入れた。それは法律に反すると思う。また、特定の決定を連邦議会が決定しなければならないという近年の最高裁判所の判例にも明らかに矛盾している」。

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●「FCCは「検閲カルテル解体を」-トランプ氏が委員長に起用のカー氏」

Kelcee Griffis

20241119 16:33 JST

ブルームバーグ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-19/SN6AQET1UM0W00

・マスク氏とも懇意でXを多用、コンテンツ選択巡り異議唱える方針

・放送局も標的になる公算大-公益のための運営義務を執行とカー氏

トランプ次期米大統領が連邦通信委員会(FCC)委員長に起用するブレンダン・カー氏は大手テクノロジー企業や放送局によるコンテンツ選択を巡り異議を唱える方針だ。

 起用が発表された直後の17日遅く、カー氏(45)はソーシャルメディアX(旧ツイッター)で、FCCに対し「検閲カルテルを解体し、米国人の日常の言論の自由を回復する」よう求めるなど要求を立て続けに投稿した。これはフェイスブックなどのソーシャルメディアによる不快とみなされるコンテンツの制限について言及している可能性が高い。

 カー氏は他のFCC当局者とは異なり、トランプ氏支持者として有名なイーロン・マスク氏が所有するXへの投稿を気ままに行うことで知られる。同氏はマスク氏がXを買収する前からソーシャルメディアの影響力を活用してきた。

 カー氏はまた、トランプ氏の返り咲きをマスク氏が支持するはるか前から同氏と足並みをそろえていた。カー氏はFCCの規則が低軌道衛星群などの新興技術よりも光ファイバーのようなインターネット配信テクノロジーを優先していると主張し、警鐘を鳴らしていた。マスク氏のスペースXはこれらの衛星を軌道に打ち上げる予定で、そのためにはFCCの承認を得る必要がある。

 保守派はソーシャルメディア企業が新型コロナウイルスを巡る偽情報など問題視される投稿を削除していることを長年批判してきた。カー氏は昨年の議会証言で「インターネット企業に圧力をかけ、米国人の保護された言論を検閲させる現政権のキャンペーン」を批判。2022年には「大手テクノロジー企業が特定の政治的発言や見解を検閲することを禁じる」テキサス州の州法を支持した控訴裁判所の判決を称賛した。

 カー氏は、ブロードバンドプロバイダーに全てのトラフィックを同じように扱うよう義務付ける、いわゆる「ネットの中立性」に関する規則には反対している一方、オンラインプラットフォームに対しては、基準に違反したとして削除される可能性がある投稿について中立性の義務を負うべきだと提案している。

 また検索結果を操作したり、ユーザーアカウントを禁止または停止したり、コンテンツ制作者を「一見して一貫性なく」収益化できないようにしたりしているとして、グーグルやフェイスブック、ユーチューブなどのプラットフォームにもブロードバンドに関する透明性開示を適用するよう求めた。

放送局もカー氏の標的になる可能性が高い。

 カー氏は18日の投稿で「放送メディアは希少かつ貴重な公共資源である電波を利用する特権を得てきた」とし、「その見返りとして、放送局は公共の利益のために運営することが法律で義務付けられている。政権移行が完了すれば、FCCはこの公益義務を執行することになる」とコメントした。

 さらにテクノロジー企業やメディア企業に新たな義務を課すとともに、インターネットインフラを大量に活用しているプラットフォームに課金することも提案した。これは、ブロードバンドインフラの拡張や低所得者層の電話やインターネット利用の支払いを支援するFCCのユニバーサルサービス基金の強化につながるもので、AT&Tなどの企業が支持している。

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トランプ大統領、商務長官にハワード・ラトニックを選出すると予想(Trump expected to pick Howard Lutnick for Commerce secretary

アレックス・ガンギターノ、ブレット・サミュエルズ筆

2024年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/4997898-trump-howard-lutnick-commerce/

ドナルド・トランプ次期大統領は商務長官にハワード・ラトニックを指名する見通しだ。複数の関係者が本誌に述べた。

ラトニックはカンター・フィッツジェラルド社の会長兼最高経営責任者(CEO)であり、現在はトランプ政権移行ティームの共同議長も務めている。ラトニックは特に、トランプ大統領の関税計画を公に支持しており、これは商務部門を率いる仕事の主要な部分を占めることになる。

トランプ大統領は火曜日午後の発表で人選を正式に発表し、ラトニックが「米通商代表部に対する追加の直接責任を持ち、関税と貿易の議題を主導する」と述べた。

ラトニックは、トランプ陣営で経済顧問を務めたスコット・ベッセントとともに、商務長官の最有力候補とみなされていた。

ラトニックはまた、商務省を率いる役割において、リンダ・マクマホンを破った。トランプ政権移行ティームの共同議長であるマクマホンは最有力候補とみなされており、第一次トランプ政権において、中小企業庁を率いていた。

最近、経済の重要な役割を誰が担うかをめぐる争いが国民の目にさらされる中、トランプ大統領は財務長官についての関心を高めた。億万長者のハイテク界の大物イーロン・マスクは今週末、ベッセントよりもラトニックを支持した。

ラトニックはトランプ大統領の長年の友人であり、仮想通貨の著名な支持者である。彼は、世界貿易センターで 600人以上の従業員が殺害された911事件に対するカンター フィッツジェラルドの対応を監督した。

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トランプが商務長官に指名したハワード・ラトニックについて知っておくべきこと(What to know about Howard Lutnick, Trump’s pick for commerce secretary

ファティーマ・フセイン(AP通信)筆

2024年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/ap/ap-business/ap-what-to-know-about-howard-lutnick-trumps-pick-for-commerce-secretary/

ワシントン(AP通信)発。ドナルド・トランプ次期大統領は、証券・投資銀行カンター・フィッツジェラルド社代表で暗号通貨支持者のハワード・ラトニックを商務長官に指名した。

この指名により、ラトニックは、新しいコンピューター・チップ工場への資金提供、貿易制限の発動、経済データの公表、天候の監視などに関与する、広大な内閣機関の責任者となる。また、各企業の最高経営責任者(CEO)や広範なビジネス・コミュニティーとのつながりが極めて重要なポジションでもある。

トランプ大統領の政権移行ティームの共同議長であるラトニックは、第一次トランプ政権の中小企業庁を率いていた元プロレス団体幹部のリンダ・マクマホンとともに、かつてトランプ大統領のNBCリアリティ番組「アプレンティス」に出演していた。彼は次期大統領の側近となっている。

上院で人事承認されれば、商務省を率いることになるこの億万長者について知っておくべきことをこれから挙げていく。

(1)イーロン・マスクが財務省長官に推した人物(He was Elon Musk’s pick to lead the Treasury Department

イーロン・マスクをはじめとするトランプ大統領周辺の人々は先週、トランプ大統領に対し、財務長官の最有力候補であるスコット・ベッセントを捨て、ラトニックを選ぶよう求めた。マスクは投稿の中で、「ベセント氏は通常通りの選択だが、ハワード・ラトニック(@Howardlutnick)氏は実際に変化を起こすだろう」と述べた。

財務省の役割は、トランプの側近グループでも異例の注目を集める争奪戦の中心となっている。同時に、この役職は金融界で注視されており、破壊的な候補者が指名されれば、トランプ大統領が注視する株式市場に直ちに悪影響を及ぼす可能性がある。トランプ大統領は、内閣の残りの空席のうち上位の1つをまだ決めていない。

残る主な候補者は、ベセント、ケヴィン・ウォーシュ元連邦準備理事会(FRB)理事、アポロ・グローバル・マネジメント社のマーク・ローワンCEO、テネシー州選出のビル・ハガティ連邦上院議員(第一次トランプ政権の元駐日本米大使)だ。

(3)ラトニックはトランプ大統領の関税案の主要な支持者だ(He is a major supporter of Trump’s tariffs plan

トランプ大統領は選挙戦で、中国からの輸入品に60%の関税をかけ、それ以外の米国の全輸入品には最大20%の関税をかけることを提案した。選挙戦では、トランプは輸入品への課税を、より良い貿易条件を打ち出すための交渉手段であると同時に、他の減税の財源を確保するための財源捻出手段でもあるとしていた。

広範な関税を課すことを主張するラトニックは、9月のCNBCのインタヴューで、トランプの関税計画を全面的に支持した。ラトニックは、「関税は大統領にとって素晴らしい手段だ。そして、私たちはアメリカの労働者を守る必要がある」と語った。

主流の経済学者たちは、一般的に関税に懐疑的で、政府が資金を調達し繁栄を促進するための非効率的な方法だと考えている。

(4)ラトニックの弟と数百名の従業員が911のテロ攻撃で殺害された(His brother and hundreds of Cantor employees were killed in the September 11th terrorist attacks

ラトニックの弟ゲイリー・ラトニックと全従業員960名のうちの658名が2001年9月11日のワールドトレードセンターへの攻撃で殺害された。ラトニックの会社はその日だけで従業員の3分の2を失った。ラトニックは、国立911日記念館・博物館、パートナーシップ・フォ・ニューヨーク・シティの理事会のメンバーである。

2013年にカンター・フィッツジェラルド社がアメリカン航空と保険会社を相手取って起こした不法死亡と人身傷害の訴で、1億3500万ドルで解決した後、ラトニックは次のように語った。「私たちは、この和解を決して平凡なものとは考えられないし、今後も考えることはないだろう。私たちにとって、この妥協案を普通、公正、合理的などという適当な言葉で表現することはできない。私たちが言えるのは、この問題の法的形式が終わったということだけだ」。

トランプ大統領が火曜日に発表した商務長官指名に関する発表では、ラトニックが経験した喪失について触れ、彼は 「言語に絶する悲劇に直面した際の回復力の体現者(the embodiment of resilience in the face of unspeakable tragedy)」であったと述べた。

(5)彼は暗号通貨の主要な支持者だ(He’s a major supporter of cryptocurrency

ラトニックは暗号通貨産業、すなわち暗号通貨テザー(cryptocurrency Tether)の目的を推進する支持者だ。

暗号通貨は、グローバルな銀行システムに依存することなく、インターネット上で取引できるデジタルマネーの一形態だ。ビットコインは最も人気のある暗号通貨である。

ラトニックは今年初めのビットコイン会議で次のように述べた。「ビットコインは金のようなもので、世界中どこでも自由に取引されるべきだ。世界最大の卸売業者(wholesaler)として、私たちはそのために全力を尽くすつもりだ。ビットコインは、例外なく、制限なく、世界中のあらゆる場所で金と同じように取引されるべきだ」。

トランプ大統領は、5月に選挙戦に向けて「仮想通貨軍団(crypto army)」と呼ばれる組織を構築する取り組みの一環として、仮想通貨での寄付の受け付けを開始すると発表して以来、仮想通貨に対して好意的な見方を示している。トランプはまた、今年初めに家族とともにワールド・リバティ・フィナンシャルという仮想通貨プラットフォームを立ち上げた。

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●「米商務長官指名のラトニック氏、中国との関係がやり玉に」

By Alexandra Alper

20241122日午後 12:39 GMT+91日前更新

https://jp.reuters.com/world/us/EV5W7FLYZZMKVLQNFY5GOSQ4P4-2024-11-21/

[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ次期米大統領が商務長官に指名した実業家ハワード・ラトニック氏を巡り、中国との関係がやり玉に挙がっている。

同氏率いる金融サービス企業には、中国国有の中国人民保険集団を筆頭株主とする中誠信託との間で合弁会社を持つBGCグループや、中国企業の米国上場を支援したキャンター・フィッツジェラルドが含まれる。

議員や専門家はこれらの企業を通じて中国との関係から利益を得ているラトニック氏について、米通商代表部(USTR)にも「直接的な責任」を負う商務長官として中国に新たな関税や輸出規制を課すかどうかの決断を下す際に影響を受けかねないと指摘する。

上院財政委員会のロン・ワイデン委員長(民主党)は「ラトニック氏の中国における利益相反は相当なものだと思われる。米国民は中国政府から給料をもらっている人物に対し、働く米国民のために中国との競争条件を公平にする手助けを期待できるのだろうか」と疑問を呈した。

キャンター・フィッツジェラルド、トランプ政権移行チームからはコメントを得られていない。

米商務長官指名のラトニック氏、中国との関係がやり玉に

トランプ次期米大統領が商務長官に指名した実業家ハワード・ラトニック氏(写真)を巡り、中国との関係がやり玉に挙がっている。資料写真、ニューヨークで10月撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly

ラトニック氏はBGCのウェブサイトに21日掲載した声明で、指名が承認されれば、同社とキャンター・フィッツジェラルドの職務を退くと表明。

「米政府の倫理規則に準拠するため、これら企業の権益を売却するつもり」とし、市場で売却することは見込んでいないとした。

ワシントン大学セントルイス校のキャスリーン・クラーク教授(政府倫理学)は、ラトニック氏は実質的に中国政府の「ビジネスパートナー」だと指摘。「これは中国政府が商務長官に対して影響力を持つとの懸念を強めるものであり、最悪の場合、外国政府に支配権を明け渡すことになる」と語る。

BGCグループは、中誠信託との合弁会社の株式33%(約2800万ドル相当)を保有している。ウェブサイトによると、合弁会社は2010年に北京で初の為替取引仲介業者として営業許可を得て、国内外の為替・短期金融・債券・デリバティブ(金融派生商品)市場の仲介やデータサービスを提供している。

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キャンター・フィッツジェラルドは昨年、中国バイオテクノロジー企業である阿諾医薬(アドレー・ノーティ)(ANL.O)のナスダックIPO(新規株式公開)を引き受けた。中国が海外上場前に特別な申請書を取得することを国内企業に義務付ける新ルールを導入して以来、初めて上場に成功した中国企業だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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