古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:小林鷹之

 古村治彦です。
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 2024年9月27日午後、自民党総裁選挙が実施された。9名の候補者が出馬して、選挙運動が行われ、投開票が実施された。1回目の投票は議員票(367票)と党員票(367票)で行われた。1回目の選挙の結果は以下の通りだ。
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(1)高市早苗181票(議員票72票;党員票109)

(2)石破茂154票(議員票46票;党員票108票)

(3)小泉進次郎136票(議員票75票;党員票61票)

(4)林芳正65票(議員票38票;党員票27票)

(5)小林鷹之60票(議員票41票;党員票19票)

(6)茂木敏光47票(議員票34票;党員票13票)

(7)上川陽子40票(議員票23票;党員票17票)

(8)河野太郎30票(議員票22票;党員票7票)

(9)加藤勝信22票(議員票16票;党員票6票)

 有力と見られていた、小泉進次郎議員が3位に沈んだ。過半数を獲得した候補者が出なかったために、1位の高市早苗議員と2位の石破茂議員による決選投票が実施された。決選投票は議員票(367票)と都道府県連票(47票)と、議員票の割合が高くなる。決選投票の結果は以下の通りだ。

(1)石破茂215票(議員票189票;都道府県連票26票)

(2)高市早苗194票(議員票173票;都道府県連票21)

無効票:5票
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 選挙の結果、石破茂議員が自民党の新総裁に選出された。そして、首相に指名されることが確実になった。私は、小泉進次郎議員選出が確実という見立てが政治のプロの間でなされていることを知り、絶望していた。更に、最近になって高市早苗議員の人気が急上昇していると報道されて、ますます嫌になっていた。「前門の小泉、後門の高市」で困ったことだなと思っていた。更に、麻生太郎元首相・副総裁が自身の率いる麻生派に1回目の投票で、自派の河野太郎議員ではなく、高市早苗議員に投票せよと促したという報道を見て、ますます嫌になっていた。麻生議員は高市議員が「勝ち馬」になると見ているのだと考え、なんてことだと諦めの気持ちになっていた。

 そうした絶望や諦めの気持ちが大きかった分、決選投票で石破議員が選出された時には、安堵感を持った。もちろん、石破氏が最善の選択肢ではない。しかし、最悪の選択肢を避けることができたというのは日本国にとって何よりのことだった。安倍晋三政治の清算ということがそのまま進められるな、自民党保守本流政治の復活が期待できるなと感じている。しかし、もちろん、石破氏に対する自民党内の反感、拒否感は大きい、党内運営は厳しいものとなるだろう。何か小さな失敗でも倒閣運動も起きるだろう。

 こうして見ると、立憲民主党の野田佳彦新代表選出は何とも悪い選択となった。野田代表は中道から少し右の有権者の支持を狙うと発言した。自民党総裁に、その層にアピール力を持つ石破新総裁が選ばれた。石破氏対野田氏でどちらに勝ち目があるか、と言えば、残念ながら石破氏だろう。野田氏は民主党の介錯人を務めた。最悪の場合、二度目の介錯人を務めることになるだろう。

 麻生太郎議員は晩節を汚す大きな判断ミスを行った。高市議員が勝利していれば、キングメイカーとして存在感を増していただろうが、自派の河野議員を見捨て、勝ち馬にも乗れずという最悪の結果となった。もっと早くに引退しておれば、晩節を汚すこともなかっただろうに、最後の最後でこのようなことになった。麻生派は派内で麻生太郎議員に対する引退勧告を出すべきだろう。84歳という年齢を考えればもう引退してもおかしくない。麻生派の跡目争いということが起きて、麻生派は分裂するだろうが、河野氏にどれだけの議員がついていくだろうか。今回の選挙で人望のなさが露呈した。これからの政治生命も脅かされてしまうだろう。小林鷹之議員は福田達夫議員と中曽根康隆議員の、安倍派と二階派の若手たちの支援を受けてある程度は戦えただろうが、それ以上のことはない。最初から最後まで不思議だったのは、そして今でも不思議なのは、上川陽子議員の人気が上がっていると言われ続けたことだ。一体何だったのか、一種の陽動、当て馬だったのだろうかと考えざるを得ない。

 今回の自民党総裁選挙では、最悪の選択肢を回避することになった。それが何よりの収穫である。自民党が大きく変わることはないし、議員たちがルールを守るということが一番実現困難なことだろう。しかし、最悪の事態を免れた。そのことが大きい。

(貼り付けはじめ)

●「自民新総裁の石破茂氏 元銀行員、安全保障や農政の論客」

9/27() 15:30配信 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/c6f78ed348ffd0f8d69bda571f1537bcf9847ed4

 5回目の挑戦にして初めて自民党総裁に選ばれた石破茂氏とはどんな人物なのか。

 父は、自治相や鳥取県知事を務めた石破二朗氏。慶応大を卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)に勤めていたが、父の死後に田中角栄元首相の勧めで1986年衆院選に自民党公認で出馬して初当選した。

 リクルート事件後につくられた若手議員のグループで中心的役割を担い、選挙制度改革を訴えた。非自民の細川護熙連立政権が誕生した93年に自民党を離党。新生党や新進党に所属し、97年に自民党へ復党した。安全保障や農政の論客として知られ、防衛相や農相を歴任している。

 歴代最長政権を築いた安倍晋三元首相とは距離があったとされ、安倍政権に批判的な発言を繰り返してきた。各種世論調査では「次の首相にふさわしい人」でトップに顔を出す一方、党内の国会議員の人気は高くなく、総裁選では敗退を繰り返していた。

 今回の総裁選は「38年間の政治生活の総決算。最後の戦いに挑む」との思いで臨んでいた。

=====

<独自>自民・麻生副総裁が高市氏支持へ、麻生派議員にも指示 1回目から

9/26() 22:44配信 産経新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/385a69f027f45a2b77afa8d7d1186ce7c2c9e95f

自民党の麻生太郎副総裁が、総裁選(27日投開票)で高市早苗経済安全保障担当相を支持する意向を固め、岸田文雄首相(党総裁)らに伝えたことが分かった。26日、複数の党幹部が明らかにした。麻生氏はこれまで麻生派(志公会)の河野太郎デジタル相を支援する考えを示していた。麻生派は河野氏や上川陽子外相らに推薦人を出していたが、麻生氏は1回目の投票から高市氏を支援するよう同派議員に指示を出した。

総裁選は高市氏のほか、石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相の3人が激しく競り合う混戦となっている。麻生氏はこのうち、首相在任中に自らに退陣要求を突きつけた石破氏や、関係が良好ではない菅義偉前首相と近い小泉氏支持には難色を示していた。

ただ、党として派閥解消を掲げる中、麻生氏の派閥単位での指示が同派議員に徹底されるかは不透明だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 日本はアメリカの属国である。これは厳然とした事実であって、いくら表面上で取り繕ってみても既に多くの日本国民が実感として認識していることだ。アメリカの属国である日本は、アメリカのために存在しなければならない。アメリカのためにアメリカ国債を買い、アメリカに投資し、駐留アメリカ軍に土地を提供し、駐留経費を払わねばならない。アメリカ軍は法律の埒外において、何をされても黙っているしかない。こうしたことは、日本国民の生活を守ること以上に、日本にとって重要なことだ。そして、こうしたことは、日本以外のほぼ全ての外国が認識していることだ。「かわいそうだね」という目で見られている。

 日本の首相を決めているのだって、日本の国会ではない。アメリカである。アメリカが「お前、もういいよ」ということになれば、辞めねばならない。辞めそうになければ、スキャンダルを仕掛けられて辞めさせられる。そのために、日本の野党やマスコミがある。ここまで日本は管理されている。

 岸田文雄首相が次の自民党総裁選挙への不出馬表明を行った。岸田首相はお役御免ということになった。アメリカではジョー・バイデン大統領が選挙不出馬を表明した。バイデンの大統領選挙不出馬は、バイデンが賭けに負けたからだ。私の見立てはこうだ。選挙でも試験でも選ばれない、国家を動かす勢力(ディープステイトと言い換えても良い)が、「お前の年齢と現在の体力では大統領は無理だ。しかし、お前が大統領二期目を務められるただ一つのチャンスをやる。それは、ドナルド・トランプを殺すことだ。それが成功すれば、お前は大統領を続けられる。失敗すれば大統領は続けられない。今のままなら負けるぞ。いちかばちかやってみるか」ということで、見事に失敗して、責任を取って退任させられることになった。

アメリカの日本現地人総督である岸田首相も、最初はアメリカの覚えがめでたい時期もあったが、対中強硬姿勢を打ち出すようなそうでもないような、ウクライナ支援もやる気があるようなないような、曖昧な姿勢を見せて、お金を使わないような動きを見せて、アメリカの不興を買った。更には、アメリカ景気の先行き不透明を強める形で、日銀が利上げを行ったことで、「日本管理の現地人の最高責任者はお前だ、だから辞めろ」ということになった。

 9月27日に実施される自民党総裁選挙に向けて、小林鷹之という4回生議員がお膳立てされて出馬表明を行った。小林代議士はハーヴァード大学ケネディスクールの出身だ。また、在ワシントン日本大使館で勤務した後に、財務省を辞めて代議士になった。アメリカの薫陶を受け、「アメリカ・ファースト」をしっかりと教育されている人物だ。立候補表明の場にいた代議士たちもハーヴァード大学だけでなく、アメリカの大学に留学した人物たちが多く、新時代の「アメリカの傀儡」「従米買弁」のグループである。興味深いのは、解散した清和会を実質的に引き継いだ福田達夫と、小林代議士が所属した二階派(源流は中曽根派)の中曽根康隆代議士がいたことだ。彼らをジャパン・ハンドラーズとして担当しているのは、ケント・カルダーとカルダーの弟子マーク・ナッパー、ジェラルド・カーティスだ。小林鷹之は傀儡に過ぎない。重要なのは福田と中曽根だ。ジャパン・ハンドラーズ内部の争いという観点からすれば、小泉進次郎の芽は小さくなったということだ。小泉進次郎の師匠はマイケル・グリーンであるが、現在はオーストラリアに都落ち、左遷状態である。小泉進次郎は後ろ盾がない状態で、今回の総裁選挙に出るのは苦しいということになるだろう。

 「日本はアメリカの属国である」という観点を獲得すると、日本国内政治の動きもアメリカの動きにリンクし、アメリカの意向に従って動くのだということが見えるようになってくる。

(貼り付けはじめ)

●「【独自】先週金曜の段階で総理側近からアメリカ政府に“立候補しない可能性”伝える 岸田総理 総裁選不出馬」

TBSテレビ 2024814() 21:51

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1359555?display=1

岸田総理の自民党総裁選への対応について、総理側がアメリカ政府に先週金曜の段階で“立候補しない可能性がある”という見通しを伝えていたことがJNNの取材でわかりました。

岸田総理が来月にも予定される自民党総裁選への不出馬を表明したことについて、アメリカ政府関係者はJNNの取材に対し、総理側近から先週金曜の段階で岸田総理が総裁選に立候補しない可能性があるという見通しを聞いていたと明らかにしました。

その上で、「不出馬の表明がこれだけ早いタイミングだったことに驚いた」と明かしました。

また、アメリカのエマニュエル駐日大使は不出馬の表明を受けて、SNSで「岸田総理の揺るぎないリーダーシップの下、日米両国は同盟関係の新時代を切り開いてきました」とのコメントを出しています。

=====

●「小林鷹之氏を支援する議員は誰? 出馬会見の同席者リスト 自民党総裁選 「われわれは派閥の枠組みで動いていない」」

東京新聞 2024819 1959

https://www.tokyo-np.co.jp/article/348386

自民党総裁選への立候補を19日、表明した小林鷹之前経済安全保障担当相(衆院4期)。記者会見には、2012年の初当選同期を中心に20人を超える中堅・若手議員が同席した。司会は武部新衆院議員が務めた。

総裁選に立候補するには、党所属国会議員20人の推薦が必要となる。

◆半数近くは安倍派の中堅・若手

小林氏は記者会見で「『脱・派閥選挙』を徹底する。旧派閥に支援は一切求めない。自民党は生まれ変わる。私たちの姿を党員、国民の皆さまに見ていただきたい」と訴えた。出席議員の一人も「われわれはもう、派閥という枠組みで動いていない」と話した。

同席者の顔触れは、解散を決めた安倍派に所属していた議員が半数近くを占めた。小林氏は解散を決めた二階派の所属だったが、2021年の前回総裁選では安倍晋三元首相が推した高市早苗経済安保担当相の推薦人になるなど「タカ派」として知られ、小林氏のスタンスに共鳴する中堅・若手が集まったとみられる。

出席した安倍派議員は本紙の取材に、立候補が取り沙汰される小泉進次郎元環境相への支援を打診されたと明かした上で、「浮気をせずに、保守派の小林さんを支援したい」と力を込めた。

福田達夫元総務会長は、報道陣に「仲間で話をする中で、自然と『小林がいい』という話になってきた。同期も、期が違う人もいる。先輩の方々にもいろいろ話をしている中で、今回小林を押し出そうというふうになった」と語った。(佐藤裕介、近藤統義、宮尾幹成)

     ◇

小林氏の記者会見への同席が確認できた国会議員は次の通り(順不同、麻生派以外は解散を決めている)。

【安倍派】

大塚 拓(衆院5期)

福田 達夫(衆院4期)

細田 健一(衆院4期)

和田 義明(衆院3期)

宗清 皇一(衆院3期)

鈴木 英敬(衆院1期)

塩崎 彰久(衆院1期)

吉田 真次(衆院1期)

松本 尚(衆院1期)

小森 卓郎(衆院1期)

石井 拓(衆院1期)

【二階派】

武部 新(衆院4期)

高木 宏寿(衆院3期)

中曽根 康隆(衆院2期)

岩本 剛人(参院1期)

【麻生派】

山田 賢司(衆院4期)

斎藤 洋明(衆院4期)

務台 俊介(衆院4期)

【岸田派】

岩田 和親(衆院4期)

【森山派】

鬼木 誠(衆院4期)

【無派閥】

大野 敬太郎(衆院4期)

熊田 裕通(衆院4期)

勝目 康(衆院1期)

森 由起子(衆院1期)

=====

●「「コバホーク」小林鷹之氏、イメージは「刷新」でも隠せなかった「守旧色」 裏金解明はしない、安倍派復権に配慮」

東京新聞 2024820 0600

https://www.tokyo-np.co.jp/article/348467

 自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相(49)は19日、国会内で記者会見し、9月の党総裁選への立候補を表明した。総裁選への正式な出馬表明は初めて。総裁選は小林氏の他にも10人が立候補に意欲を示しており、混戦模様。各議員による推薦人確保などの動きが本格化している。(井上峻輔)

◆改憲「最大限の熱量で取り組む」

 小林氏は会見で、派閥の政治資金パーティー裏金事件について「まずは信頼回復だ」と述べ、政策活動費のさらなる透明化や第三者機関の設置などの政治改革に取り組むと主張した。一方で、事件の実態解明には消極的な姿勢を示した。

 改憲については、緊急事態条項の創設や憲法9条への自衛隊明記が喫緊の課題だと強調。「最大限の熱量で取り組む」と訴えた。選択的夫婦別姓の導入には慎重な考えを示した。

 2022年の党調査で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側との接点が確認された件に関しては「選挙支援の依頼や金銭のやりとりも含めて一切関わりはない」と強調した。

 選挙戦について、派閥単位での支援は一切求めないと説明した。小林氏の会見には、党の中堅・若手議員24人が同席した。【同席した議員のリスト】

◆石破氏「20人確保」上川氏「準備している」

 19日、他の議員の動きも相次いだ。石破茂元幹事長は、国会内で記者団に「推薦人20人は昨日の時点で確保できており、今日さらに上積みがあった」と述べた。上川陽子外相は外遊先のインドへの出発を前に記者団に「立候補の準備をしている」と明言した。

 小泉進次郎元環境相は、首相官邸で岸田文雄首相と面会。記者団に総裁選への対応を問われ、「官邸で総裁選に触れるのは適切でない」とコメントを避けた。

 総裁選を巡っては、林芳正官房長官、河野太郎デジタル相、高市早苗経済安保相、斎藤健経済産業相、茂木敏充幹事長、加藤勝信元官房長官、野田聖子元総務相も出馬に向けて準備を進めている。総裁選の日程は20日の党選挙管理委員会で決定する。(井上峻輔)

   ◇   ◇

◆自民総裁選、「脱派閥」は程遠く

 自民党総裁選には、19日に記者会見して名乗りを上げた小林鷹之前経済安全保障担当相以外にも10人が意欲を示し、これまでにない異例の状況だ。政治資金パーティー裏金事件を受け、岸田文雄首相が派閥解散を打ち出した結果、派閥重鎮の締め付けが緩くなっていることが背景にある。それでも、立候補を目指す議員が派閥トップに「お伺い」を立てるなど、必要となる20人の推薦人確保に向けて「脱派閥」とは程遠い現実がのぞく。 

 「脱派閥選挙を徹底する。旧派閥に対する支援は一切、求めません」。小林氏は記者会見で、裏金事件によって失われた国民の信頼を回復するため、派閥横断的に幅広い党内の支持を得る方針を示した。

◆推薦人「最大勢力」は安倍派

 元官僚で政策通として知られる小林氏は、2021年に当選3回で閣僚に抜てきされたホープ。会見では「自民党が生まれ変わる」「当選4回・40代」と刷新感や世代交代を強調した。

 だが、真相究明が置き去りの裏金事件に関しては、実態解明に踏み込む考えがないと述べるなど、政治とカネの問題の抜本改革には後ろ向きな姿勢を見せた。さらに、裏金事件で要職を外された安倍派議員らの処遇を念頭に「党で正式に処分されていない議員で役職を外されている人たちがいる」として「適材適所の人事を行うことが大切ではないか」と持論を述べた。

 会見場には小林氏を支持する20人以上の議員が顔をそろえたが、安倍派議員が10人超で最も多かった。小林氏はテレビ番組で、裏金事件で役職を外された議員の処遇見直しに言及して釈明した経緯もあり、安倍派への配慮が垣間見えた。

◆まず「親分」にお伺いを立てて…

 岸田派や二階派などは派閥解散を表明したが、議員同士のつながりは残る。岸田派は20日に会合を予定していたが、再結集との批判を恐れたのか、急きょ取りやめた。麻生派は派閥を存続させたままだ。従来の派閥の枠組みが推薦人集めのよりどころとなる構図は変わらない。

 麻生派の河野太郎デジタル相は派閥会長の麻生太郎副総裁と会談し、総裁選出馬の了承を得て準備を本格化。小林氏も、所属する二階派の会長だった二階俊博元幹事長に報告したことを認めた。

 岸田派では、ナンバー2だった林芳正官房長官や、上川陽子外相がそれぞれ総裁選への意欲を会長だった岸田文雄首相に伝えた後、推薦人集めを急ぐ。そんな一連の動きについて、党のベテラン議員の一人は「脱派閥の動きが感じられない」と嘆いた。(坂田奈央、長崎高大)

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●「小林鷹之氏は政策通の保守派、課題は知名度…出馬会見に閣僚経験者「若い割に刷新感に乏しかった」」

読売新聞 2024/08/20 14:45

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240819-OYT1T50232/

 自民党総裁選への立候補を表明した小林鷹之・前経済安全保障相(49)は、財務省出身の政策通で、保守的な政治信条で知られる。国力低下への危機感から政治の道を志し、当選3回で閣僚に起用された。知名度不足が課題で、いち早く出馬に名乗りを上げ、支持拡大を図りたい考えだ。

 「 鷹たか は古い羽根を新しい羽根に換える習性を持っている。自民党も新しい羽根が必要な時期を迎えている」

 小林氏は19日の記者会見で、自身の名前の「鷹」を引用し、党の再生を訴えた。約1時間の記者会見では「新たな自民党に生まれ変わる」と繰り返し、独自の産業政策や外交・安全保障政策に取り組む考えを強調し、「世界をリードする日本を作る」と語った。

 憲法改正は「先送りできない」と訴え、党内の保守派を中心に慎重論が多い選択的夫婦別姓についても、旧姓併記の制度改正が進んでいるとの認識を示した。

 会見では、当選同期の4期生以下の議員らが会場で小林氏の様子を見守った。

 小林氏は千葉県のサラリーマン家庭に生まれ、東大法学部を卒業後、1999年に大蔵省(現・財務省)に入省した。身長186センチ・メートルの長身で、東大在学中はボート部の主将を務めた。

 「国際社会の中で日本の存在感を感じられず、ショックを受けた」

 政治を志したきっかけは、2007~10年の在米日本大使館勤務時代だ。当時は日本の首相が短期間で交代し、民主党政権下では米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で迷走し、日本の信頼感が失われていく現実に直面した。野党時代の自民総裁だった谷垣禎一氏に手紙を書き、政界への道を自らこじ開けた。公募で12年の衆院選に初当選し、経済安保や宇宙・科学技術分野で頭角を現し、21年には46歳で岸田内閣で初代の経済安保相に就任した。

 ただ、他の「ポスト岸田」候補と比較し、知名度では大きく劣る。読売新聞の7月の世論調査では、次の総裁候補としての期待度は1%程度にとどまる。18日には、記者団に地元の千葉県八千代市でランニングする姿を公開したほか、好きなテレビ番組を披露するなど「若さ」と「親しみやすさ」をアピールした。

 調整力に定評がある反面、発信力も課題となりそうだ。閣僚経験者は19日の記者会見について「若い割には突き抜けた発言がなく、刷新感に乏しかった」と語った。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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