古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:小泉進次郎

 古村治彦です。

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 米穀の小売価格が4000円台となっている現在、国民の不満は高まっている。そうした中で、江藤拓前農水相(2025年5月21日に辞任)が「米を買ったことがない、売るほどある」などと発言したことで、顰蹙を買い、その後の釈明もとんちんかんな状態が続いたことで、石破茂首相は更迭を決断し、小泉進次郎議員を後任の農水相に抜擢した。
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 江藤前農水相の失言については当初、与野党は批判をしながらも、辞任までは必要ない、現状の米の価格の引き下げに尽力せよという考えが大勢を占めていた。それが変わったのが昨日になってからのようだ。以下に下に貼った記事から引用する。

(引用はじめ)

「実は当初、国民民主党の玉木代表は『不適切な発言』としながらも『辞める必要はないと思う』と話していたんです。それだけに、野党第1党の立憲民主党としても国民民主や維新が賛成しなければ、不信任案を出しても否決されるだけ、と様子見だったんですが、国民民主の他の幹部が、『不信任案を出しましょう』と持ちかけたことで、一気に話が進みました」

「ある立憲の幹部は『国民民主がこういう対応をすることはあまりなかった』と話しています。実際、予算や選択的夫婦別姓など、大きな課題で、これまで野党は一致しませんでした。野党が一枚岩になって対応したのは、今の国会では初めてのことです。『野党がまとまれば、大きな力になることが証明できた』と、ある立憲幹部は手応えを感じていました」

(引用終わり)

 今回の江藤前農水相更迭の流れを作ったのは国民民主党であったようだ。これまで愛並みを揃えることができなかった野党は一致結束すれば数では少数与党を上回ることができることをここで示した。他にもっと重要な場面で示すことができたのではないかと批判したくなるが、これが参院選までの政局において重要な要素ということになりそうだ。しかし、国民の批判は大きかったが、江藤前農水相の失言はそこまでのことだったのか、そして、国民民主党はどうして急に「やる気」になったのかということも疑問は残る。そして、今回の極めて政治的な動きは小泉進次郎議員を担ぎ出すための動きではなかったかという考えも出てくる。

小泉進次郎議員の「改革」路線は、国民民主党とは親和性が高い。小泉進次郎議員は昨年の自民党総裁選挙で、大きく支持を落として敗退し、その後、自民党の選挙対策本部長に起用され、衆院選挙に臨み、自公の過半数割れという結果で辞任した経緯がある。小泉進次郎議員が首相になるという話はだいぶ遠のいたが、それでもまだ「将来の総理総裁候補」ではある。ここで米の価格を下げることに成功すれば一気に劣勢を挽回できる。そもそも小泉議員が農水相に就任したくらいで米の価格が下がるなどは考えにくい。政府による施策が効果が出る頃に交代で、成果が出る時の大臣が小泉進次郎であれば、その「手柄」は小泉大臣のものとなる。

 米の価格は急上昇を続けている。その原因は「よく分からない」ということだが、需要に比べて供給が少ないために価格が上がっていると考えるのが自然だ。それでは米は不作かと言えば、ここ数年は「豊作」とは言えないまでも、1993年時のような不作ではなかった。米の流通は複雑だとも言われるが、米を精米して袋詰めして、市場に出すまでには様々な作業が必要であり、現在のコスト高では米の価格が上昇するのは仕方がない面はある。しかし、5キロで3000円台前半が適正という意見もある。
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 小泉進次郎議員を農水相に起用するにあたり、菅義偉元首相の後押しがあったという報道も出ている。神奈川売国連合が動いている。小泉議員を総理総裁候補に復活させることで利益を得るのはアメリカである。小泉議員は「米担当大臣のつもりで」で発言しているが、彼が担当しているのは「米穀」ではなく「米国」である。農林中金100兆円(運用額50兆円・外債運用20兆円)をアメリカに差し出すための「改革」を行う。そのためには、「小泉大臣のおかげで米の値段が下がった」という成功物語が必要となり、そして、これに続くのは「米の値段を吊り上げた戦犯は農協とそれにくっつく農林族議員だ」というプロパガンダだ。私たちはこのことによくよく注意しておかねばならない。

(貼り付けはじめ)

●「続投から一転…江藤氏の“更迭”なぜ? 小泉新農水相でコメ価格「3000円台」は」

5/22() 6:11配信 日テレNEWS NNN

https://news.yahoo.co.jp/articles/6e592a8a8367fdac48b0ff0005b55d16628b82f1

https://news.yahoo.co.jp/articles/6e592a8a8367fdac48b0ff0005b55d16628b82f1?page=2

「コメは買ったことがない」などと失言した江藤農水大臣が事実上、更迭され、後任として小泉進次郎氏が就任しました。なぜ、江藤農水大臣が事実上の更迭となったのか、コメ価格は下がるのか、などについて解説します。

■野党が一枚岩に 今国会で初

藤井貴彦キャスター

「当初、石破総理は続投させる考えでしたが、なぜ一転して事実上の更迭ということに変わったのでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員長

「ある野党のベテラン議員は、江藤大臣に対する不信任決議案の提出に向けて、『野党がまとまった後、自民党が慌てだした』と話しています」

「実は当初、国民民主党の玉木代表は『不適切な発言』としながらも『辞める必要はないと思う』と話していたんです。それだけに、野党第1党の立憲民主党としても国民民主や維新が賛成しなければ、不信任案を出しても否決されるだけ、と様子見だったんですが、国民民主の他の幹部が、『不信任案を出しましょう』と持ちかけたことで、一気に話が進みました」

「ある立憲の幹部は『国民民主がこういう対応をすることはあまりなかった』と話しています。実際、予算や選択的夫婦別姓など、大きな課題で、これまで野党は一致しませんでした。野党が一枚岩になって対応したのは、今の国会では初めてのことです。『野党がまとまれば、大きな力になることが証明できた』と、ある立憲幹部は手応えを感じていました」

■石破内閣への不信任決議案は

藤井キャスター

「そうなると、夏には参院選もありますし、この先の野党の戦略にも今回の動きは影響しそうですね」

小栗委員長

「まさにその通りで、今後、最大の焦点は、石破内閣への不信任決議案を野党が出すのかどうかです。石破総理はこれまで周辺に、内閣不信任案が出された時点で、つまり国会での採決を待たずに衆議院を解散する意向を示していて、ある自民党幹部は『不信任案が出されたら衆参ダブル選挙になるだろう』と話しています」

「こういうことになると、選挙の準備は整っているのか、勝てる見込みはあるのか、など野党各党の思惑にもズレが出てきます。ただ、今回、野党が足並みをそろえて江藤農水大臣を辞任に追い込んだ実績は重く、立憲のある幹部は『野党のほうが数が多いという事実をもう一度、しっかり活用していかないといけない』と、国民民主のある幹部は『内閣不信任案、出すしかないだろう』と話していました」

「最終的にどうするかは、まだまだ不透明ですが、野党の結束が一歩前進するきっかけにはなったと言えそうです」

藤井キャスター

「『コメは買ったことがない』という一言から政界の大きな動きになってきましたね、李光人さん」

板垣李光人さん(俳優・『news zero』水曜パートナー)

「コメの値段が少しずつ上がり始めた時には、ここまで政治が動くことになるとは思っていなかったので、率直に驚きがあります。ただ、自分もごはんは食べますし、皆も毎日食べるよねっていうところが、皆の怒りにつながって、野党が初めてまとまって政治を動かすことになると、食の問題はすごく重大なものだなと思いました」
■「随意契約」で価格下がる? 公平性の問題も

藤井キャスター

「そして、21日に農水大臣に就任した小泉進次郎さんですが、その初日に、総理からコメ5キロの価格を3000円台にというハードルを突きつけられたわけですが、実際にコメの価格は下がるんでしょうか」

小栗委員長

「複数の政府関係者からは『トップがかわって(価格が)下がるならとっくに下がっている』と悲観的な見方も出ています。ただ、石破総理は備蓄米が市場に出回ってないことについて、21日に早速、『随意契約を活用した備蓄米の売り渡しを検討するように』と新たな指示を自ら出しました」

「これまでは競争入札でしたので、どうしても価格が上がりがちでした。これを『随意契約』にするとどうなるのか、コメの流通に詳しい宇都宮大学の松平尚也助教によると、『予定価格を決めて国が事業者と契約を行うので、この価格以下で値段を設定される。そのため、安い価格帯の備蓄米の流通が増えることになる』ということです」

「ただ、『契約する事業者をどう選定するのかという公平性の問題は予想される』と指摘していました」

■小泉氏の「改革に向けた情熱」 “変なことさせない”すでにけん制の声も

藤井キャスター

「その難しい一手を任せる重要なポジションに石破総理が、小泉さんを起用したということになるわけですね」

小栗委員長

「石破総理は、小泉さんの『改革に向けた情熱』を理由の1つにあげています。これまでの農水省の一連の対応に石破総理は『消費者ではなく農家に向きすぎている』と不満を漏らしていて、農政を改革するという点で小泉さんに期待している面もあるようです」

「ただ、小泉さんの過去の農協改革については、自民党内には『結局、改革は進まなかった』という批判的な見方もあります。実際、農水大臣の経験もある自民党のベテラン議員からは『小泉さんには変なことはさせません』と小泉さんの動きをけん制するような声もすでに上がっていて、短期間で結果を出せるのか、小泉さんにとっても石破総理にとっても正念場となりそうです」

藤井キャスター

「コメの価格は、毎週月曜日に発表されます。新大臣の手腕による効果なのか、備蓄米が行き渡り始めた効果なのか、も含めて価格動向に注目したいです」

521日『news zero』より)
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●「コメ価格の下落、備蓄米出回る4月以降か…大手スーパー担当者「大幅な値下がりはないだろう」」

2025/03/15 09:20 読売新聞

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250315-OYT1T50014/

 政府がコメ価格安定を狙い初めて実施した備蓄米の入札は、9割以上が落札され、ひとまず順調な滑り出しとなった。今月下旬にもスーパーなどの店頭に並び、4月以降、販売価格も下がり始めるとみられる。昨夏の「令和の米騒動」以来続いてきたコメ価格の高騰に歯止めがかかるのかが注目される。(経済部 佐藤寛之)

■タイムラグ

 江藤農相は14日夕に開いた臨時記者会見で「胃が痛い思いをしていたが、ほっとした」と述べ、流通の停滞解消に期待感を示した。備蓄されている場所に偏りがあることを踏まえ、全国に均等に流通するよう、集荷業者や卸売業者、小売業者に通達した。

 総務省の小売物価統計調査では、東京都区部のコシヒカリ(5キロ・グラム)の価格は昨年5月から10か月連続で上昇し、今年2月には4363円で過去最高値を更新した。今後の価格について、日本国際学園大学の荒幡克己教授は「小売りや外食は既に高い価格で仕入れており、今回の放出で安い米を仕入れたとしてもタイムラグがある。4月半ばから5月の連休明けに価格は下がるのではないか」と指摘する。

 一方、入札に参加した集荷業者は「競争入札なので、安い金額では応札できなかった」と明かした。大手スーパーの担当者も「大幅に価格が下がることはないだろう」と冷ややかだ。

■不足

 これまで高騰が続いた理由は、市場に出回るコメが不足したことだ。農林水産省によると、2024年産米の生産量は前年より18万トン多い679万トン。一方で、大手集荷業者が生産者から買い集めた量(集荷量)は24年12月末時点で前年より21万トン少なく、今年1月末時点では23万トン減と減少幅が拡大した。生産量が伸びたにもかかわらず、集荷量は減ってしまっている。

 その原因の一つに、高値での売却を当て込み、一部の卸売業者や農家らがコメを抱え込んでいる実態もある。江藤氏は13日の参院農林水産委員会で「正直なところ、新しいプレーヤーが入りすぎて(流通状況が)わからない」とこぼした。

 備蓄米の放出により、流通市場でのコメ不足は和らぐとみられる。転売目当てでコメを押さえていた一部業者らも、価格が低下する前に手放さざるを得なくなりそうだ。

 ただ、農水省が計画通り21万トンの備蓄米を放出しても、コメ価格が大幅に下がるほどの影響があるかどうかは見通しにくい。24年産米は「猛暑の影響から中身がスカスカで、精米した後の量が例年より減っている」(荒幡氏)との指摘もある。
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●「菅元首相「小泉さんにぴったり」 農相就任の決断を後押しか」

5/21() 17:00配信 カナロコ by 神奈川新聞

 小泉進次郎元環境相(衆院神奈川11区)が21日、石破茂内閣の農相に就任した。コメ価格高騰を巡る失言で前任の江藤拓氏が更迭され、米国との関税協議など難問も山積。野党時代の初当選以来、苦難を共にしてきた菅義偉元首相(同2区)が苦渋の決断を後押しした。自民党内には「総裁選への出馬を阻むための入閣要請か」との臆測も飛び交うが、小泉氏本人は「総裁選は二の次、三の次の話。コメの高騰など目の前の生活の危機を突破しないといけない」とくみする気配は皆無だ。

 「誰もが敬遠する時期で、誰もが敬遠する仕事。党の政治改革事務局長など厳しいことを選んでやってきた小泉さんにぴったりだ」。就任打診を報告した小泉氏を菅氏は励ました。自民幹部は「石破総理は断られないように外堀を埋めていた」と推測する。菅氏は神奈川新聞社の取材で「小泉氏への打診前に官邸などから相談があったのでは」と問われ、「任命権者は総理」とけむに巻いた。一方で「(打診は)テレビとかに出る前には知っていたかな」と自らの関わりに含みを持たせ、党内の「石破降ろし」の動きをけん制した。
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●「首相、コメ価格「5キロ3000円台でなければならない」国民民主・玉木氏に 党首討論」

5/22() 7:00配信 産経新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/4d5daeae8b7e711b575271d852edd8370397c0c4

石破茂首相は21日の党首討論で、スーパーなどで販売されているコメ5キロ当たりの価格について、「3000円台でなければならない」と述べた。国民民主党の玉木雄一郎代表に答えた。

玉木氏は「コメの値段は必ず下げるのか。どのようにいつまでに5キロいくらまで下げるか」と具体的に質問した。

首相は「どこに、なぜ、どれだけのものが滞留しているのか把握しないと、おまじないを言っても仕方がない。気合で下がるわけでもないので、下げる方針が分からない」と述べた。さらに「コメの供給が安定的になされれば、こんなに価格が上下するはずがない。安定的なコメの供給を必ず実現する」とした上で、「3000円台でなければならないと思っている。4000円台などということはあってはならない」と強調した。時期については「一日も早く実現する」と述べた。

さらに首相は、実現できなかった場合に「責任を取らなければならない」と述べた。「仮に下がらないとするならば、なぜ下がらないかということをきちんと説明するのは政府の責任だ」とも語った。玉木氏は「コメの高騰が続いて1年ぐらいになるが、いまだにその分析か」と批判した。

玉木氏はコメの増産に向けて政策変更をするよう求め、首相は「増産の方向に舵を切れという主張は同意する」と明言した。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。

 先週金曜日に自民党総裁選挙が実施され、石破茂新総裁が選出された。それから週末にかけて、人事構想が報道されるように、明けて9月30日月曜日には、なんと、10月27日に投開票となる、解散総選挙が実施されることが決まった。何とも慌ただしい数日間となった。今回の人事は、安倍派清和会を排除するものとなった。麻生太郎元首相は最高顧問就任の打診を受諾する方向であるという。総裁選挙で子分の河野太郎を見捨てて、結局負けるという大失態を演じた麻生は静かに引退させてもらえずに、晒し者になる。「最高顧問だって()」と鼻で笑われながら、じろじろと見られることになるだろう。菅義偉元首相は副総裁になる。自民党の機構上、副総裁には何の力もないが、肩書だけは立派だ。自民党執行部に入った以上、石破を支える立場ということになり、倒閣運動などをする場合にはその座から去らねばならない。自分の持ち球である小泉進次郎の出来が悪すぎて、半分失敗したようなものだから、しばらくは静かにしているだろう。

 驚きだったのは森山裕議員の幹事長就任、小泉進次郎議員の選対本部長就任である。森山議員が石破新総裁に進言して、早期の解散総選挙が実現したということで、森山幹事長は、選挙を仕切って、石破で勝たせるということに全力だろう。ここで勝利すれば、森山議員の自民党内での影響力も増す。実質的に選対を仕切るのは森山氏だ。選対本部長の小泉進次郎議員は厳しい立場だ。裏金議員や統一教会関係議員の公認をどうするか、で血刀をぶら下げて同僚議員の首を切らねばならないことになる。小泉議員に恨みが集中する。ここをうまく乗り切れば、小泉復権ということになるが、うまくいかなければ、弊履の如く捨てられてしまうだろう。正念場である。

 重要なのは林芳正議員の官房長官続投である。林氏は今回の総裁選挙でも豪雨対策で公務優先し、評価を上げた。岸田派宏池会として林芳正議員が後継者となり、ポスト石破ということになる。官房副長官には青木一彦参議院議員が選ばれた。茂木派は茂木敏光議員が総裁選挙で敗北し、力を失っていく。既に退会している小渕優子議員と青木一彦参議院議員が小渕派経世会(七日会)を再建していく。小渕優子議員は組織運動本部長ということで、自民党の政治運動全般、様々な団体や組織との交渉などを統括する立場となる。ここで、人脈を広げておくこと将来の総理総裁候補となるためには重要だ。

 私が興味を持っていたのは、総裁選挙で小林鷹之代議士を支援した福田達夫議員の処遇だった。安倍派清和会の次期プリンスという位置づけだった。清和会は、岸-安倍系と福田系の2つの流れがあり、昭和時代は特に跡目相続の際に争いが絶えない派閥だった。福田達夫議員は幹事長代行ということで、森山幹事長を支える執行部入りということになった。これは、安倍派との分離を示している。総裁選挙で最下位だった加藤勝信議員は財務大臣に就任。加藤議員の岳父加藤六月は、安倍派の相続争いで、森喜朗に敗れて苦杯をなめたという経験を持つが、これは森喜朗への当てつけかと思うほどだ。

 石破執行部・政権は、裏金問題や統一教会問題を利用しての安倍派清和会弱体化を意図したものだ。それがよく示されている。

(貼り付けはじめ)

●「麻生氏が最高顧問、過去に岸信介氏らの名も 党役員・閣僚人事の全容」

9/29() 21:20配信 朝日新聞デジタル

https://news.yahoo.co.jp/articles/585915f4721464642bb833192781d6c825e1ee9a

 自民党の石破茂新総裁による党役員・閣僚人事の全容が29日、判明した。党最高顧問に麻生太郎副総裁(84)を充て、総務会長には鈴木俊一財務相(71)を起用する。1日に発足する新内閣の閣僚のうち初入閣は13人、女性は2人。いずれも防衛相経験者の岩屋毅衆院議員(67)を外相に、中谷元衆院議員(66)を防衛相に起用する。

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【チャート図】固辞相次ぐ石破人事 船出は分断消えぬまま

■組織運動本部長に小渕氏、小泉氏は選対委員長

 幹事長に内定している森山裕総務会長(79)が29日、都内で麻生氏と会談した。関係者によると、森山氏から最高顧問を打診し、麻生氏は応じる意向を示したという。総裁選の決選投票で高市早苗経済安全保障相(63)を支持した麻生氏を処遇し、党の最高意思決定機関である総務会のトップに麻生派の鈴木氏を充てることで挙党態勢を演出する。過去には首相経験者の岸信介氏や福田赳夫氏らが最高顧問を務めた。

 また、国会対策委員長に坂本哲志農林水産相(73)、組織運動本部長に小渕優子選挙対策委員長(50)を充てる。平井卓也広報本部長(66)は続投する。副総裁に菅義偉前首相(75)、政調会長に小野寺五典元防衛相(64)、選対委員長に小泉進次郎元環境相(43)はすでに内定している。

■文科相に阿部俊子氏、三原じゅん子氏も初入閣

 今回の人事では、裏金問題で政治資金収支報告書の不記載が発覚した議員は起用しない方向だ。

 閣僚のうち外相の岩屋氏、防衛相の中谷氏はいずれも石破氏に近く、防衛政策に詳しい。外交・安全保障を重視する石破氏の姿勢を反映した形だ。石破氏が主張する日米地位協定の改定やアジア版NATO創設の実現に向けた交渉を担当する。

 女性閣僚は、こども政策担当相に三原じゅん子・元厚生労働副大臣(60)、文部科学相に阿部俊子・文科副大臣(65)を起用する。

 総裁選で石破氏の推薦人だった議員が多く登用される。村上誠一郎元行政改革相(72)は総務相、小里泰弘首相補佐官(66)は農林水産相、平将明党広報本部長代理(57)はデジタル相、赤沢亮正財務副大臣(63)は経済再生相、伊東良孝元農水副大臣(75)は沖縄・北方担当相となる。

 法相に牧原秀樹(53)、厚生労働相に福岡資麿(51)、経済産業相に武藤容治(68)、環境相に浅尾慶一郎(60)、復興相に伊藤忠彦(60)、国家公安委員長に坂井学(59)、経済安保相に城内実(59)の7氏が就く。

 安全保障担当の首相補佐官には長島昭久衆院議員(62)が就く。官僚トップの事務の官房副長官は佐藤文俊・元総務事務次官(67)を起用する。政務の官房副長官は橘慶一郎衆院議員(63)と青木一彦参院議員(63)が内定している。

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●「森山氏進言受け石破氏、衆院選「10月27日」短期決戦へ決断…立民・野田氏は「ひょう変」批判」

9/30() 6:26配信 読売新聞オンライン

https://news.yahoo.co.jp/articles/104f97d7f92b14180609632bec143d3ac066a2ab

https://news.yahoo.co.jp/articles/104f97d7f92b14180609632bec143d3ac066a2ab?page=2

https://news.yahoo.co.jp/articles/104f97d7f92b14180609632bec143d3ac066a2ab?page=3

[スキャナー]

 自民党の石破茂新総裁が衆院選を「10月15日公示―27日投開票」で行うのは、政権発足の勢いに乗り、短期決戦で勝利を収めたいとの思惑からだ。森山裕新幹事長らも強く進言した。党役員・閣僚人事は総裁選の論功行賞と首相経験者への配慮の色合いが濃く、世論の評価につながるかどうかは不透明だ。(政治部 森藤千恵、阿部真司)

 「新政権の信を問うのはやっぱり早い方がいいと思っている」

 29日のフジテレビの番組で石破氏はこう強調した。

 10月1日に召集される臨時国会の審議については、党首討論を挙げ、「(国民に)判断いただける材料をきちんと調える」と述べた。

 4日の衆参両院での所信表明演説とそれに続く各党代表質問を終えた後、党首討論で野党側との論戦に応じたうえで、衆院解散に踏み切る意向を示したものとみられる。

 石破氏は9日に衆院を解散し、ラオスで10~11日に開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議で首脳外交デビューを果たしたい考えだ。

ひょう変

 石破氏は総裁選の論戦では、「世界情勢がどうなるか分からないのに『すぐ解散する』という言い方はしない」(9月14日)と語るなど、早期解散に慎重姿勢を示すこともあった。

 衆院解散を巡っては、憲法69条に内閣が不信任となった場合、解散か総辞職を選ぶ規定があることから、解散はこれに限るべきだとの主張がある。一方、憲法7条には内閣の助言と承認による天皇の国事行為の一つとして解散が書かれており、これを根拠にした「7条解散」が定着しているのが実情だ。

 石破氏は元々、首相がタイミングを選べる「7条解散」に否定的で、自身のブログでも「解散は政権の延命や党利党略目的で行われるべきものではない」(2023年6月9日)と指摘していた。

 この日の番組では、石破氏は「国民の審判を経ないまま、新政権ができた。どうですかと判断を求めるのも69条の趣旨には合致する」と説明したが、立憲民主党の野田代表から「全く納得できない。これまでおっしゃってきたことと違う」と、ひょう変ぶりを突っ込まれる場面があった。

メリット

 石破氏が早期解散に傾斜したのは、森山総務会長が幹事長ポストを引き受けるにあたり、衆院選をできる限り急ぐことで、総裁選の盛り上がりを活用できるメリットを説いたことが大きいとみられる。

 岸田首相や菅前首相も森山氏と同じ考えだった。さらに、公明党も来年夏の参院選を見据え、早期の衆院選を求めていたことが石破氏の背中を押した。

 内閣支持率は発足直後に最も高まり、閣僚らの不祥事などで徐々に低下していくことが多い。

 2008年9月に就任した麻生首相は当初、高い支持率を誇ったが、解散のタイミングを逸し、衆院議員の任期満了直前の解散を迫られ、選挙に惨敗して政権交代を許した。

 今の衆院議員の任期満了は25年10月に迫っており、自民党内では「麻生政権の二の舞いは避けたい」との懸念が強い。

 党役員・閣僚に内定した顔ぶれを見ると、石破新総裁と関係が近い議員や、総裁選の決選投票で石破氏支持に回った議員が目立つ。

 「私の政策に真っ向反対と言われると、閣内不一致や執行部不一致が起こるので、なかなかつらい」

 石破氏は29日のフジテレビ番組でこう述べ、自身と考え方が近い議員の起用を重視する考えを示した。

 石破氏の思い入れが強い要所には古くから親交がある同じ防衛相経験者から、総裁選で石破氏の選挙対策本部長を務めた岩屋毅氏が外相、中谷元氏が防衛相、小野寺五典氏が党政調会長に就く。経済再生相の赤沢亮正財務副大臣、デジタル相の平将明・元内閣府副大臣は、旧石破派で長く石破氏を支えてきた面々だ。

 決選投票で石破氏の支持に回った旧岸田派や菅義偉・前首相のグループへの配慮もにじむ。

 一方で、決選投票を争った高市経済安全保障相の取り込みにも気を配った。石破氏は29日の番組で、高市氏について「今まで色んなキャリアを経てきた。党全体、国全体のためであれば起用したい」と語った。

 だが、高市氏は、党の意思決定を仕切る総務会長の打診を断り、距離を置く姿勢を鮮明にした。総裁選で5位となった小林鷹之・前経済安保相も党広報本部長を固辞した。

 そこで石破氏が「挙党態勢」を演出するために頼ったのは麻生副総裁だった。

 幹事長に就く森山総務会長は29日、東京都内で麻生氏と面会し、党最高顧問への就任を依頼し、麻生氏は受諾した。

 唯一、派閥を維持する麻生派(54人)は決選投票で高市氏支持に回ったが、総務会長に鈴木財務相が就き、武藤容治・元経済産業副大臣と、浅尾慶一郎・参院議院運営委員長が初入閣することになった。ただ、旧安倍派からの入閣はゼロで、「のけ者扱いだ」(同派若手)との反発も出ている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。

 2024年9月27日午後、自民党総裁選挙が実施された。9名の候補者が出馬して、選挙運動が行われ、投開票が実施された。1回目の投票は議員票(367票)と党員票(367票)で行われた。1回目の選挙の結果は以下の通りだ。
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(1)高市早苗181票(議員票72票;党員票109)

(2)石破茂154票(議員票46票;党員票108票)

(3)小泉進次郎136票(議員票75票;党員票61票)

(4)林芳正65票(議員票38票;党員票27票)

(5)小林鷹之60票(議員票41票;党員票19票)

(6)茂木敏光47票(議員票34票;党員票13票)

(7)上川陽子40票(議員票23票;党員票17票)

(8)河野太郎30票(議員票22票;党員票7票)

(9)加藤勝信22票(議員票16票;党員票6票)

 有力と見られていた、小泉進次郎議員が3位に沈んだ。過半数を獲得した候補者が出なかったために、1位の高市早苗議員と2位の石破茂議員による決選投票が実施された。決選投票は議員票(367票)と都道府県連票(47票)と、議員票の割合が高くなる。決選投票の結果は以下の通りだ。

(1)石破茂215票(議員票189票;都道府県連票26票)

(2)高市早苗194票(議員票173票;都道府県連票21)

無効票:5票
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 選挙の結果、石破茂議員が自民党の新総裁に選出された。そして、首相に指名されることが確実になった。私は、小泉進次郎議員選出が確実という見立てが政治のプロの間でなされていることを知り、絶望していた。更に、最近になって高市早苗議員の人気が急上昇していると報道されて、ますます嫌になっていた。「前門の小泉、後門の高市」で困ったことだなと思っていた。更に、麻生太郎元首相・副総裁が自身の率いる麻生派に1回目の投票で、自派の河野太郎議員ではなく、高市早苗議員に投票せよと促したという報道を見て、ますます嫌になっていた。麻生議員は高市議員が「勝ち馬」になると見ているのだと考え、なんてことだと諦めの気持ちになっていた。

 そうした絶望や諦めの気持ちが大きかった分、決選投票で石破議員が選出された時には、安堵感を持った。もちろん、石破氏が最善の選択肢ではない。しかし、最悪の選択肢を避けることができたというのは日本国にとって何よりのことだった。安倍晋三政治の清算ということがそのまま進められるな、自民党保守本流政治の復活が期待できるなと感じている。しかし、もちろん、石破氏に対する自民党内の反感、拒否感は大きい、党内運営は厳しいものとなるだろう。何か小さな失敗でも倒閣運動も起きるだろう。

 こうして見ると、立憲民主党の野田佳彦新代表選出は何とも悪い選択となった。野田代表は中道から少し右の有権者の支持を狙うと発言した。自民党総裁に、その層にアピール力を持つ石破新総裁が選ばれた。石破氏対野田氏でどちらに勝ち目があるか、と言えば、残念ながら石破氏だろう。野田氏は民主党の介錯人を務めた。最悪の場合、二度目の介錯人を務めることになるだろう。

 麻生太郎議員は晩節を汚す大きな判断ミスを行った。高市議員が勝利していれば、キングメイカーとして存在感を増していただろうが、自派の河野議員を見捨て、勝ち馬にも乗れずという最悪の結果となった。もっと早くに引退しておれば、晩節を汚すこともなかっただろうに、最後の最後でこのようなことになった。麻生派は派内で麻生太郎議員に対する引退勧告を出すべきだろう。84歳という年齢を考えればもう引退してもおかしくない。麻生派の跡目争いということが起きて、麻生派は分裂するだろうが、河野氏にどれだけの議員がついていくだろうか。今回の選挙で人望のなさが露呈した。これからの政治生命も脅かされてしまうだろう。小林鷹之議員は福田達夫議員と中曽根康隆議員の、安倍派と二階派の若手たちの支援を受けてある程度は戦えただろうが、それ以上のことはない。最初から最後まで不思議だったのは、そして今でも不思議なのは、上川陽子議員の人気が上がっていると言われ続けたことだ。一体何だったのか、一種の陽動、当て馬だったのだろうかと考えざるを得ない。

 今回の自民党総裁選挙では、最悪の選択肢を回避することになった。それが何よりの収穫である。自民党が大きく変わることはないし、議員たちがルールを守るということが一番実現困難なことだろう。しかし、最悪の事態を免れた。そのことが大きい。

(貼り付けはじめ)

●「自民新総裁の石破茂氏 元銀行員、安全保障や農政の論客」

9/27() 15:30配信 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/c6f78ed348ffd0f8d69bda571f1537bcf9847ed4

 5回目の挑戦にして初めて自民党総裁に選ばれた石破茂氏とはどんな人物なのか。

 父は、自治相や鳥取県知事を務めた石破二朗氏。慶応大を卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)に勤めていたが、父の死後に田中角栄元首相の勧めで1986年衆院選に自民党公認で出馬して初当選した。

 リクルート事件後につくられた若手議員のグループで中心的役割を担い、選挙制度改革を訴えた。非自民の細川護熙連立政権が誕生した93年に自民党を離党。新生党や新進党に所属し、97年に自民党へ復党した。安全保障や農政の論客として知られ、防衛相や農相を歴任している。

 歴代最長政権を築いた安倍晋三元首相とは距離があったとされ、安倍政権に批判的な発言を繰り返してきた。各種世論調査では「次の首相にふさわしい人」でトップに顔を出す一方、党内の国会議員の人気は高くなく、総裁選では敗退を繰り返していた。

 今回の総裁選は「38年間の政治生活の総決算。最後の戦いに挑む」との思いで臨んでいた。

=====

<独自>自民・麻生副総裁が高市氏支持へ、麻生派議員にも指示 1回目から

9/26() 22:44配信 産経新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/385a69f027f45a2b77afa8d7d1186ce7c2c9e95f

自民党の麻生太郎副総裁が、総裁選(27日投開票)で高市早苗経済安全保障担当相を支持する意向を固め、岸田文雄首相(党総裁)らに伝えたことが分かった。26日、複数の党幹部が明らかにした。麻生氏はこれまで麻生派(志公会)の河野太郎デジタル相を支援する考えを示していた。麻生派は河野氏や上川陽子外相らに推薦人を出していたが、麻生氏は1回目の投票から高市氏を支援するよう同派議員に指示を出した。

総裁選は高市氏のほか、石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相の3人が激しく競り合う混戦となっている。麻生氏はこのうち、首相在任中に自らに退陣要求を突きつけた石破氏や、関係が良好ではない菅義偉前首相と近い小泉氏支持には難色を示していた。

ただ、党として派閥解消を掲げる中、麻生氏の派閥単位での指示が同派議員に徹底されるかは不透明だ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 9月27日の自民党総裁選挙に向けて、既に複数の自民党政治家たちが出馬表明し、もしくは出馬を模索している。小林鷹之、石破茂、河野太郎は既に出馬表明を行っており、その他にも、林芳正、茂木敏光、小泉進次郎、高市早苗といった人々も出馬表明貴社会計をセットしていたり、出馬のための準備を行ったりしている。今回の自民党総裁選挙は、これまでにない大人数の立候補者による選挙ということになりそうだ。

 ここに来て、小泉進次郎元環境相の人気が上がっているとされている。下に掲載した記事にあるように、7月の段階では中位グループにいたのが、8月には石破茂代議士とトップを争うという結果が出ている。SNSでは、小林鷹之元経済安保相と統一教会との関係、河野太郎元外相のパワハラ気質、批判を許さないツイッター(X)での大量ブロックが取り上げられ、厳しく批判されている一方で、小泉進次郎については、そのような厳しい批判は見受けられない。どうも、小泉進次郎を押し上げる空気づくりが着々と進められているようだ。

 小泉進次郎の最大の後ろ盾は、菅義偉前首相だ。菅義偉は、小泉進次郎を全面的にバックアップしているという報道が出ている。また、安倍派や岸田派の若手たちが動いている。菅義偉、小泉進次郎、河野太郎の共通点は、神奈川県内に選挙区を持つということで、「神奈川連合」を形成していると言われている。その神奈川連合から、今回、河野太郎と小泉進次郎が総裁選に出馬するということになった。菅義偉は小泉を支持するということになり、河野太郎は支持を望めないということになるが、既に、総裁選挙後には協力することを公言している。これは、対米従属神奈川連合の枠組みを崩さないということを示している。
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 菅義偉は日本の対米従属の大きな柱と言えるだろう。菅義偉は2019年の官房長官時代に訪米を果たしている。当時のマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンぺオ国務長官と会談を行った。また、アーリントン墓地訪問を行っている。官房長官は政権の扇のかなめとして、総理大臣の女房役として補佐役を務め、外遊を行うということはほぼない。それでも、菅義偉は当時のポスト安倍晋三の一番手、最有力候補として、アメリカが首実検を行い、テストにパスしたということになる。アメリカ軍、特にアメリカ海軍の重要な拠点基地を持つ神奈川県選出の議員でもある。また、日本維新の会との緊密な関係を持ち、カジノを推進させている。どうも、ポスト岸田の自民党総裁、日本の首相に関しては、より露骨な対米従属型をアメリカ側も、日本側も推進しているようだ。アメリカ側では、ラーム・エマニュエルがカマラ・ハリス政権成立を見越して、ワシントンに引き上げる。エマニュエルのお眼鏡にかなっているのが、アホの小泉進次郎である。他の候補者たちはまだ思考力もあり、対米従属の度合いに疑問が残るが、小泉はその点で完璧な存在である。
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 小泉のジャパンハンドラーズとしての養育係だったのが、マイケル・グリーンだ。マイケル・グリーンは現在、シドニー大学におり、ワシントンから左遷されている形である。しかし、小泉進次郎が首相になれば、ワシントンに戻る可能性が高まる。ラーム・エマニュエルと動きを同調させるだろう。

 対米従属神奈川連合・小泉進次郎政権は、ジョージ・W・ブッシュ政権と同じような形になるだろう。父親のジョージ・HW・ブッシュは偉かったが、息子のジョージ・W・ブッシュはアホだった。ブッシュ(子)政権を実質的に取り仕切ったのは、ディック・チェイニー副大統領だった。それと同様に、菅義偉が副総裁や副総理として政権入りして、実施的に采配を振るうということが考えられる。対米従属の度合いが増して、露骨な神奈川連合・小泉政権は、防衛費をさらに増額し、国民に増税を強いていくだろう。その行きつく先は、中国との衝突である。カマラ・ハリス政権が成立して、ラーム・エマニュエルが外交関係の重職に就くことになれば、その可能性が高まる。今回、小泉進次郎政権の可能性が高まっているのは、そうしたアメリカの動きに連動してのことである。日本の属国としての哀しさはここに極まれり、である。

(貼り付けはじめ)

「小泉進次郎首相」誕生に向け、安倍チルドレンが大はしゃぎ! 自民党若手議員の間で囁かれる決選投票「極秘シナリオ」とは

デイリー新潮 20240829

https://www.dailyshincho.jp/article/2024/08291100/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2024/08291100/?all=1&page=2

 自民党総裁選が混迷を深めつつある。10名以上が出馬に意欲を示すなか、新たな「対立軸」の出現で、各陣営は戦略の練り直しや支持者の囲い込みに躍起に――。そんななか安倍チルドレンを中心とした若手議員の間で、早くも決選投票に向けた「極秘シナリオ」が囁かれているという。

 ***

826日に出馬表明した河野太郎・デジタル相(61)の爆弾発言が、党内に動揺を走らせているという。全国紙政治部記者が解説する。

「自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、政治資金収支報告書への不記載が発覚した議員に対し、河野氏が不記載額を国庫に全額返納させる考えを表明。それを受け、総裁選にのぞむ他の候補らも事件への対応を明らかにする必要に迫られ、総裁選の新たな争点に浮上しつつあります」

 河野氏の「返納」発言に対し、石破茂・元幹事長(67)が「(議員の処分に関して)1回決めたものを覆すのはあるべきと思わない」と話すと、茂木敏充・幹事長(68)も「過去に遡及することはなかなか難しい」と否定的な考えを示した。

「また“コバホーク”こと小林鷹之・前経済安全保障担当相も『どのような根拠に基づいて、どういう形でどこに返還されるのか、確認していく必要がある』と河野発言に疑問を呈しましたが、その真意について様々な憶測が飛び交っています。というのも、小林氏の推薦人には裏金事件で不記載の誹りを受けた議員も名を連ねる予定とされ、河野発言の影響いかんによっては自身の出馬戦略に影を落としかねないと噂されているのです。河野氏はソレを見越した上で乱立する候補者に向け、新たな“対立軸”をあえて打ち出したと指摘されています」(同)

 裏金事件では最大派閥・安倍派に所属する議員の大半がキックバックを受けていたことが明らかになっており、同派全体では5年間で6億円を超えるパーティー収入の「不記載」が判明。同派所属のアベチルドレン池田佳隆議員の逮捕にまで発展した経緯がある。

 自民党関係者の話。

「そのアベチルドレンを中心とした若手議員の間でいま、河野氏の発言に対する反発が広がっています。(当選回数)34回生以下の議員の多くは小泉進次郎とコバホークを推していて、河野氏の発言はその盛り上がりに『水を差しかねない』と不評を買っている」

 その背景には、こんな呆れた事情があるという。

「安倍元総理という『看板』の力で当選したアベチルドレンや選挙基盤が脆弱な若手にとって、新たにすがる看板がないと“次の選挙で勝てない”との危機感は広く共有されている。その時、〈刷新〉や〈世代交代〉をアピールできる進次郎やコバホークは格好の『選挙の顔』となり得る一方で、河野のいう“裏金事件のケジメ”は、彼らにとって『若手の台頭を妨げ、自分ひとり“清廉さ”をアピールする計略に過ぎない』と映っているようだ」(同)

■「副総裁」候補はアノ人…

現時点で、河野氏の発言に反応を見せていない進次郎氏の動向に注目が集まるなか、

「すでに党の若手の間では『決選投票は進次郎とコバホークになる』と期待含みの予測がひとり歩きを始めている。その熱気に押され、これまで『カラッポの進次郎に首相など務まるはずがない』と否定的な見方をしてきたベテラン議員の間からも『国民が刷新を望むなら、それもアリか……』といった声が出始めている始末だ」(同)

 ただし「懸念もある」と話すのは、前出の政治部記者である。

「進次郎氏に“政策論など何もない”との評は根強く、小林氏にしても“政治家としての実績はないに等しい”との声は多い。つまり仮に進次郎氏と小林氏が決選投票に進めば、『史上稀にみる、空虚で中身のない総裁選になる』と不安視する声が燻っている。そのため進次郎氏が勝ち上がった際は、『副総裁に菅義偉・前首相を据える』ことで、政権の安定化と党内融和を図るとのシナリオがまことしやかに囁かれています」

 これは「悪夢」か、新生・自民の青写真か。出馬に向けた“駆け引き”は今後、ますます激しくなると予想されている。

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●「小泉進次郎氏、96日に立候補を正式表明すると発表 自民党総裁選」

朝日新聞 2024828 1204

https://www.asahi.com/articles/ASS8X0TY4S8XUTFK00CM.html

 自民党の小泉進次郎元環境相(43=衆院神奈川11区、無派閥=28日、総裁選(912日告示、27日投開票)への立候補を96日に正式に表明すると発表した。

 小泉氏は当初、自身が初当選した2009年衆院選の投開票日と同じ830日に表明する方向で調整を進めていた。だが台風10号が日本列島を縦断する予報となっていることから、延期を検討していた。

 同じ神奈川選出の菅義偉前首相(75=無派閥=が全面支援するほか、菅氏に近い議員や岸田派、二階派の中堅・若手議員が支持に動いている。

 朝日新聞が82425日に実施した世論調査では、「次の自民党総裁に誰がふさわしいか」の質問で小泉氏は21%に上り、石破茂元幹事長(67)と並んでトップだった。(藤原慎一)

●「河野氏「総裁選終わればワンチーム」 小泉氏、菅前首相との連携再開に期待」

神奈川新聞 | 2024826() 15:07

https://www.kanaloco.jp/news/government/article-1105168.html

 自民党総裁選を巡り、河野太郎デジタル相(衆院神奈川15区)は26日の出馬会見で、2021年の前回総裁選で連携した菅義偉前首相(2区)と小泉進次郎元環境相(11区)について、菅氏が今回出馬する見通しの小泉氏の支援に回る方針であることを問われ「総裁選が終わればワンチーム」と述べた。決選投票を見据えて選挙協力を進める可能性も含め、今後の連携再開への期待をにじませた。

 前回総裁選は各種世論調査で「ポスト岸田」候補として上位常連の小泉氏と石破茂元幹事長の支援による「小石河連合」で挑んだ。3度目の挑戦となることを踏まえ、「戦いの構図は毎回違う」と強調。「菅さんも進次郎さんも同じ神奈川。今回もお二人とはここまでいろいろと話をしてきたし、総裁選のさなかは積極的に議論していきたい」と語った。(三木崇、有吉敏)

●「小泉進次郎・元環境相、福島の水産物の安全性PR…総裁選への質問には「今は何も考えられない」」

読売新聞オンライン 2024/07/07 15:00

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240707-OYT1T50055/

 自民党の小泉進次郎・元環境相は6日、自民派閥の政治資金規正法違反事件に関し、「地方の不満が相当寄せられている。払拭(ふっしょく)するためにすべきことをしっかりと考えたい」と述べ、信頼回復に取り組む姿勢を強調した。福島県南相馬市で記者団の質問に答えた。

 小泉氏はこの日、ラーム・エマニュエル駐日米大使と地元で水揚げされたヒラメの刺し身などを味わい、東京電力福島第一原発の処理水の安全性をアピールした。中国による日本産水産物の輸入禁止措置について「非科学的な福島や日本への攻撃に日米ともに立ち向かう」と強調し、総裁選への対応を問われると「今は(福島以外のことは)何も考えられない」と語った。

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●「次の自民総裁、小泉氏23%・石破氏18% 日経世論調査」

日本経済新聞 2024822 22:00 (2024823 10:07更新)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1973O0Z10C24A8000000/

日本経済新聞社とテレビ東京は岸田文雄首相の退陣表明を受けて2122日に緊急世論調査をした。事実上の首相となる次の自民党総裁にふさわしい人を聞くと小泉進次郎元環境相が23%で首位だった。2位は石破茂元幹事長の18%7月の世論調査から1位と2位が入れ替わった。

高市早苗経済安全保障相が11%と続いた。調査は出馬が取り沙汰される議員11人から1人だけを選んでもらう形で聞いた。

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●「「次の自民総裁」石破氏トップ 小泉・菅氏続く、岸田首相は6位―時事世論調査」

時事通信 編集局202407111732分配信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2024071100754&g=pol

 時事通信が5~8日に実施した7月の世論調査で、次の自民党総裁にふさわしい同党国会議員を尋ねたところ、石破茂元幹事長が22.1%で首位だった。小泉進次郎元環境相の10.9%、菅義偉前首相5.2%と続き、「非主流派」が上位3位を占めた。

 岸田文雄首相の党総裁任期は9月末まで。総裁選出馬に意欲を示す河野太郎デジタル相は5.1%、高市早苗経済安全保障担当相は4.0%。再選を目指す首相は3.2%で6位だった。上川陽子外相は3.1%、茂木敏充幹事長と野田聖子元総務相はいずれも1.1%だった。

 自民支持層に限ってみても石破氏は26.2%でトップ。小泉氏10.7%、河野氏9.6%、首相9.1%の順だった。

 調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は58.4%。

◇自民総裁にふさわしい議員

(1)石破茂      22.1

(2)小泉進次郎    10.9

(3)菅義偉       5.2

(4)河野太郎      5.1

(5)高市早苗      4.0

(6)岸田文雄      3.2

(7)上川陽子      3.1

(8)茂木敏充      1.1

 野田聖子      1.1

(10)林芳正       0.6

(11)小渕優子      0.4

(12)小林鷹之      0.3

(13)斎藤健       0.2

(14)加藤勝信      0.1

※この中にはいない 18.3

(敬称略、数字は%)。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 ここ1カ月半は、11月に出版予定の翻訳本にかかりきりで、ブログを更新することができませんでした。第一稿を提出できましたので、これからブログも更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします。翻訳を進めながらも、ニュースは見ていますので、ここ1カ月半で驚いたのは、菅義偉首相の自民党総裁選不出馬と株式市場の値上がりです。

 今回は降ってわいたように行われることになった自民党総裁選挙について書きます。私らしい内容となると、ジャパン・ハンドラーズを中心とした人脈について書きます。これ以降は言葉を改めます。

=====

 自民党総裁選挙は2021年9月17日に告示され、29日に投開票が実施される。現職の菅義偉首相は不出馬を表明し、一気に盛り上がりを見せた。

 今回の自民党総裁選挙についての様々な分析はマスメディアで様々になされている。河野太郎国務大臣(ワクチン担当)、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務大臣、野田聖子幹事長代理の4名が推薦人20名を集めて、立候補となった。今回の総裁選挙では、派閥の締め付けが効かないということで、結果を予想することが難しくなっている。

 自民党総裁選挙は、議員票(党所属の衆議院議員274名と参議院議員108名)が382票、党員・党友(地方)票382票(各都道府県連で集計した投票数を党本部で集計し、各候補者にドント方式で配分)の764票を争うことになる。1回目の開票で過半数を獲得する候補者がいなければ、1位と2位の候補者による決選投票となる。決選投票では、議員票382票、地方票は47票(各都道府県で1位となった候補者が1票を獲得)となる。

今のところ、河野太郎氏が1回目の投票で1位となるが過半数を獲得するが、決選投票では1回目で2位となった岸田文雄氏が逆転で勝利するのではないかと予想される。

 今回の総裁選挙について大きな枠組みで見ると、2A(安倍晋三前首相と麻生太郎元首相)対2F(二階稔博幹事長)・石破茂元幹事長という構図となっている。岸田文雄氏と高市早苗氏が2A陣営、河野太郎氏が2F・石破陣営、野田聖子氏は不明(河野氏にマイナスの家強となるか)ということになるだろう。

 河野太郎氏は「ごまめの歯ぎしり」「変人」「短期(瞬間湯沸かし器)」ということで、河野一郎以来の政治の名門の出ながら、総理総裁候補とは長年にわたって見なされてこなかった。プリンスが長年にわたり、無頼放蕩をしてきたが、初入閣辺りから、麻生派の皇太子、プリンスということになった。

 河野太郎氏立候補にあたり、大きな原動力となったのは若手の動きだ。当選3回までの若手たちは、厳しい選挙、逆風の選挙を体験したことがなく、そのために、「選挙の顔」を重視し、そのためには「改革」のイメージが強い河野氏を総裁に選び、首相として総選挙を戦いということになっているようだ。

 若手たち、更には河野氏を支持している人たちのキーワードが「党風一新」だ。以下に記事を貼り付けるが、自民党の若手議員たちが結成した会の名前は「党風一新の会」であり、河野氏を支持する小泉進次郎環境大臣も「党風一新」という言葉を使った。

(貼り付けはじめ)

●「自民党総裁選告示 「党風一新の会」代表世話人・福田達夫氏に聞く」

9/18() 6:02配信

上毛新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/2887d58df8442d0dc98c22d432a8f8b6930ce66a

 党改革を掲げる自民党の中堅・若手国会議員による「党風一新の会」が10日発足し、代表世話人に福田達夫衆院議員(54)=群馬4区=が就いた。826日に派閥横断の17人でスタートした会合は、同党総裁選や衆院選を前にした政局下で一気に膨れ上がり、約90人が名を連ねる大きなうねりとなった。総裁選が告示された17日、福田氏に活動の意義や展望を聞いた。(関口健太郎)

―党改革を掲げる会の狙いは。

 われわれの本丸の目的は党改革だ。群馬でも「自民党はだめだ」という声をいただく。そこには長老支配と密室政治、そしてわれわれの活動が国民に見えにくいという問題がある。3期生にもなると政策作りに中心となって取り組んでいる自負があるが、世の中にはなかなか伝わらない。党の若手や中堅が認知され、自身の考えを発言し反映される場をつくりたかった。

―これほど大きなうねりになると考えていたか。

 正直驚いている。多くても40人集まればいいなと思っていた。数と勢いは政治においてとても重要だ。今回はメディアに注目されたことで、若手の仕事や存在を多くの人に認知してもらえたと感じている。

―この3週間で示した存在感は大きく、会の活動は多くの派閥が事実上の自主投票となった現状にも影響を与えたのではないか。

 注目されたかどうかの違いで、自分がやってきたことは変わらない。われわれの目的は、群馬を含む全国の党員が自分たちで見て、考え、自分たちの気持ちで投票することだ。開かれた総裁選を目指したことを考えれば、良い方向に向かっていると思う。

―会は21日に立候補者との意見交換会を開く。

 各候補者に35分ずつ時間をいただく。会所属の議員は56人参加し、意見交換する。政策については党の討論会などもあるので、われわれは各候補者の政治姿勢、現在の国民と政治の関係についての認識と、それをどうしていくのかを中心に聞きたい。

―党風一新の会の立ち上げは、祖父の故・赳夫元首相が、後の福田派につながる「党風刷新懇話会」を立ち上げた姿と重なる。

 当初はあまり意識していなかった。派閥の拘束を否定するという動きは、歴史の中で繰り返されるということなのではないか。多くの先輩方からも個別に応援していただいている。

―今後の活動について。

 総裁選は党改革というわれわれが目指す道の中で、その過程にあっただけだ。総裁選が終わり、総選挙も終わって生き残ることができたら、党改革を目指してしっかり取り組んでいきたい。

=====

●「小泉氏、河野氏を支持 「党風一新できる」―自民総裁選」

202109142121

時事通信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091400999&g=pol

 小泉進次郎環境相は14日、地元の神奈川県横須賀市で記者会見し、自民党総裁選で河野太郎規制改革担当相を支持すると表明した。「コロナ禍で日本も世界も変わる時に、自民党も変わらなければいけない。誰が党風を一新できるか、答えは明らかだ」と強調した。

 国民的に人気のある小泉氏の態度表明は、党員・党友票(地方票)を中心に一定の影響を与えそうだ。

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 河野太郎、福田達夫、小泉進次郎各氏の共通点は、ワシントンDCで生活をした経験もつということだ。河野太郎師は慶應義塾高校から慶應義塾大学に進学しながら中退し、ワシントンDCにあるジョージタウン大学に入学し直し、卒業、学士号を取得した。在学中には、マデリーン・オルブライト元国務長官の授業でA(日本で言えば優、もしくは秀)の評価を受けたのが自慢だ。

 福田達夫氏は慶應義塾高校から慶應義塾大学進学、卒業後にワシントンDCにある、ジョンズ・ホプキンズ大学ポール・H・ニッツェ高等国際関係大学院(Paul H. Nitze School of Advanced International StudiesSAIS)の研究員となった。SAISは、全米屈指の大学院・シンクタンクである。日本関係で言えば、元駐日大使エドウィン・O・ライシャワーの最後の弟子ケント・カルダーがSAISライシャワー東アジア研究所の所長を務めている。拙著『アメリカ政治の秘密 日本人が知らない世界支配の構造』で、カルダーの弟子にあたる(プリンストン大学時代にカルダーに師事。卒業論文は在日米軍基地について)マーク・ナッパ―(当時は国務省日本部長、現在は日韓担当国務次官補代理)と福田達夫氏との関係に言及している。

 福田氏は現在、総裁選挙での支持候補を明らかにしておらず、党風一新の会に参加した若手でも河野氏ではない候補者を支持している人たちも出ているが、福田氏を中心としたこの若手の動きは河野氏出馬に大きな力となった。

 小泉進次郎氏は、関東学院六浦高校から関東学院大学に進学し、卒業後には、コロンビア大学大学院で、日本政治研究の大家ジェラルド・カーティスの指導の下で、政治学修士号を取得した。その後はワシントンDCにある戦略国家問題研究所(Center for Strategic and International StudiesCSIS)で非常勤研究員を務めた。CSISはジョージタウン大学内の研究所として設立され、その後は学外に発展した。ざっくばらんな言い方をすると、ジョージタウン大学教授で、CSIS副理事長を務める、マイケル・グリーンの「カバン持ち」をしていたということだ。小泉氏のコロンビア大学大学院進学には次のような記事がある。簡単に言えば、下駄をはかせてもらって、箔をつけるためにコロンビア大学に行ったということだ。

(貼り付けはじめ)

●「小泉進次郎、名門「コロンビア大学院」留学の裏側 関係者が証言」

国内 政治 週刊新潮 202181219日号掲載

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/08041544/?all=1

米政府大物に相談

 2019年に男性では戦後最年少で入閣を果たすも、その後は「46という数字が浮かんできた」など珍妙なポエムを連発し、国民から失笑を浴び続ける小泉進次郎環境相。世間との感覚の乖離が目立つ彼だが、その原点は04年のコロンビア大学大学院留学にあった。なんと、自身の所属大学教授や米大物教授まで巻き込んで、希望大学への入学を果たしていたのだ。

 ***

 進次郎氏は関東学院大学を卒業した04年に渡米。当地の難関校・コロンビア大学大学院で政治学を学んでいた。

「進次郎さんが大学を卒業する前、関東学院大学文学部の教授から“うちの学生に総理の息子がいて……”と相談を受けたのです」

 と明かすのは、国際関係学研究所所長の天川由記子氏。

「話を聞くと“総理の次男である進次郎君がコロンビア大学大学院に行きたいと言い出した。ジェラルド・カーティス教授の下で政治学を学び、父の跡を継ぎたいと言っている”。ところが、天下のコロンビア大学に行くには圧倒的に成績が足りていなかったそうで、“推薦状を頼まれたんだけど、どうしたらいいか”という相談でした」

 コロンビア大学といえばアメリカを代表する難関校であり、かたや彼が卒業した関東学院大学経済学部経営学科の当時の偏差値は49だった。さらに、当時の関東学院大学関係者によると、進次郎氏の成績は「学生の中でも平均的」だったという。天川氏が続ける。

「進次郎さんと面識はありませんでしたが、私は当時、日本で官房長官のアメリカ外交担当非常勤アシスタントを務めており、毎日ホワイトハウスと連絡をとっていました。そこで、まずはマイケル・グリーン氏に電話をしたのです」

 グリーン氏は当時、ブッシュ政権下で国家安全保障会議(NSC)の上級アジア部長兼大統領特別補佐官という要職にあった。すると、後にNSCアジア部長となるビクター・チャ氏を紹介されたという。

「“彼がコロンビア大で博士号を取得しているので詳しい。カーティス教授とも親しいから聞いてみて”と言われました。早速連絡すると、“それは大変だ!”と大学院の選抜システムを細かく説明してくれました」(同)

 チャ氏は「小論文や推薦状で彼が政治家になることを強調するように」と助言し、天川氏はそれを関東学院大の教授に伝えたという。

例外的な好待遇

「アメリカの大学院の審査基準は日本と異なり、点数よりも将来性が評価されます。卒業生の活躍が大学の評価を高めるという考えがあります」(留学事情に詳しいジャーナリスト)

 結果、アドバイスが功を奏したのか、進次郎氏は条件付き合格となったという。その条件とは、TOEFLのスコアが600点に達するまでコロンビア大学内の語学講座で英語の授業を受けるというものだった。進次郎氏はそこで1年ほど英語を学び、059月に修士課程をスタートしたという。しかし、コロンビア大のようなトップ校で英語力の向上を待ってもらえるケースはそれほど多くはなく、進次郎氏の場合は例外的な好待遇だという。

 85日発売の週刊新潮および有料会員制情報サイト「フォーサイト」では、コロンビア大学大学院卒業後に就職した米シンクタンク・CSISの採用の経緯についても、関係者の証言を交えて詳報する。

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 ジャパン・ハンドラーズに育てられた人材たちが今回ワシントンDC閥(Washington DC faction)を形成して、2A(安倍・麻生:それぞれ南カリフォルニア大学とスタンフォード大学に「遊学」したカリフォルニア・コネクション)に対抗することになった(党風一新という言葉は2Aに対して、「お前らさっさといなくなれ」という意味だろう)。安倍晋三前首相は、アメリカの覚えがめでたかったではないか、ドナルド・トランプ大統領当選直後に、各国の指導者の中で最も早い段階でトランプに会えたし、それ以降も緊密な関係を築いていたはずだ。

 しかし、トランプ大統領はワシントンDCでは最初から最後までよそ者だった。そして、トランプが去り、民主党政権となった。オバマ時代には安倍首相としっくりいかなかったことは知られている。バイデン政権になり、安倍路線は「覆される」対象、「逆コース(reverse course)」ということになったと考えられる。「上層部が変わったからこの話はなかったことに」というのは世間ではよくある話だ。

 更には、アメリカのバイデン政権内で対中衝突回避の雰囲気もあり、過度に単純な「アメリカと協力して中国を征伐してやるぞ!」というひねくれまくった日本の「愛国者」は邪魔な存在ということになる。「できるもんならやってみろ、ただしお前らだけでな(できもしないのに大言壮語を吐くな、アメリカがバックにいないと何もできないチンピラ以下が)」ということだ。安倍・麻生は当然のことながら、日本国内政治はアメリカの担当者などよりも分かっている。だから、手駒を2枚用意した。岸田氏と高市氏だ。そして、2位、3位連合で、決選投票で逆転してやる、岸田だったらアメリカも文句ないだろうということだ。今回総裁選に4名出馬し、女性が2名というには大きく言えば、河野氏を勝たせないという国内勢力(アメリカに捨てられた人たち)の戦略ということになるだろう。その結果がどうなるか分からない。決選投票で河野氏対岸田氏となったら、アメリカ側もまぁまぁ満足するし、岸田氏が勝てば、「大変動が起きなくて済む」ということで安心感ということになるだろう。岸田氏で総選挙が勝てるかどうかだが、菅首相で突っ込むよりも被害は少ないということになるだろう。

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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