古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:平田竹男




 古村治彦です。



 2014年1月21日に私の2冊目の単著である『ハーヴァード大学の秘密』(PHP研究所)が発売になりました。全国の書店にも配本が済んだくらいではないかと思います。



 この本は、4つのテーマ、「ハーヴァード大学の日本人人脈」、「ハーヴァード大学を含む日本からの留学の実態」、「ハーヴァード大学の知的パワーを象徴する学者」、「ハーヴァード大学で教えられていること」を取り扱っています。「ハーヴァード大学」をキーワードにして、様々なテーマを取り扱っています。



 様々な関心をお持ちの幅広い読者の皆さんのお役に立つテーマを取り上げ、そしてあまり関心をお持ちではない分野のことも知識として吸収していただける本であると確信しております。



 是非お求めいただき、お読みいただきたく存じます。よろしくお願い申し上げます。

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 副島隆彦による推薦文



 本書『ハーヴァード大学の秘密』は、私の弟子である古村治彦君の二冊目の単著である。



 古村君の前作『アメリカ政治の秘密』(PHP研究所、二〇一二年五月)は、有難いことに大きな評判をいただいた。古村君はこの『アメリカ政治の秘密』で、ヒラリー・クリントン(Hillary Rodham Clinton)前国務長官を支える三人の女性たちについて書いた。このうち、スーザン・ライス(Susan Rice)が国家安全保障問題担当大統領補佐官、サマンサ・パワー(Samantha Power)が米国連大使というアメリカの外交を担う要職に就いた。このことは古村君のアメリカ研究の確かさを示している。『アメリカ政治の秘密』は、現在のアメリカ政治、日米関係に関心を持つ人々にとって必読の書となった。未読の方は是非お読みください。



 古村君は、前作を発表してから、この『ハーヴァード大学の秘密』の準備に取り掛かったのだが、書き上げるまでに苦労していたようだ。私はその様子を見ていたので、今回、出版まで漕ぎつけたことを大いに喜んでいる。古村君には、益々の研鑽を期待している。



 今回、古村君が取り上げたテーマは、世界一の名門大学として知られるハーヴァード大学だ。私は、二〇一一年あたりから、古村君に「ハーヴァードの政治学の全体像を書いてみてはどうか」と提案した。彼がアメリカ留学経験で学んだ合理的選択論(Rational Choice Theory)について書いてもらいたいと思った。私自身が、何よりもこの理論を知りたかった。



 古村君がアメリカに留学していた二〇〇三年頃、アメリカの全ての大学の政治学(Political Science)研究や分析で共通の土台として使われている方法論(methodology)について、彼に根掘り葉掘り話を聞いたことがある。このメソドロジーをすぐに日本語で「方法論」と訳すから困ったことなのだ。メソドロジーは、そんな甘い「学問方法論」のことではない。いろいろの近代諸学問(サイエンス)の共通の基礎、土台を作っているものなのである。だから以後は、メソドロジーは「学問土台学」と訳すべきだ。文科系の諸学問の土台となる学問なのである。私の先生である碩学・小室直樹は自分をメソドロジストと称した。



 メソドロジーがしっかりしていない学問分野は欧米では大事にされない。そして、アメリカの名門ハーヴァード大学は、この大学のお家柄というか、その真髄である「合理的選択論」という方法論、ではなかった学問土台学を持っている。この学派が今のアメリカ政治学の分野で支配的な(dominant)であることを私なりに理解した。このハーヴァード大学の秘密と言うべき合理的選択論とは何か。この本の冒頭に、著者でもないのに推薦者が出しゃばってズバリと書く。それは、「合理的選択とは、政治家(権力者、支配者)にとって最大の目的は選挙に当選し続けることである。権力者(支配者)だったら自分が権力を維持し続けるということだ。そのためなら何でもする。どんなことでもする。それが合理的選択だ」ということだ。彼らはここまであけすけに言う。私は大いに驚いた。



 私は、古村君から合理的選択論についての話を聞く少し前の二〇〇一年に、「合理(ratio、ラチオ、レイシオ)」という言葉について研究し発表した。そしてその奥義をすっかり読み破った。ラチオ(合理)とは、元々が「割合、分け前」という意味で、「取り分、利益の分配」という意味の言葉だ。だから、自分の利益になるように「合理的(rational)」に「行動を選択(choice)せよ」ということである。自分が勝つ(得をする、生き延びる)ように賢く行動せよ、ということだ。



 このラチオを人類の長い歴史でよくよく分かっていたのがユダヤ人(ユダヤ民族)である。ユダヤ思想(Judaism)の中心に、このラチオがある。ラチオの思想こそは、ユダヤ人の生き方そのものであり、それがユダヤ思想(そのままユダヤ教でもある)の中心なのである。そして、このラチオが資本主義を生み出し、人類の近代(modern)も生み出した。ハーヴァード大学はユニテリアン系のプロテスタント修道院として創立されたのだが、その背景に強力な利益の法則を持つ。



 この合理的選択論については、本書の第8章で古村君が詳しく紹介している。是非お読みください。この合理的選択論という政治思想を大きく理解することが今の私たち日本人に極めて重要だ。そしてこの合理的選択論が、まさしくハーヴァード大学に世界中から集まってくる頭の良い学生たちに教えられていることを知ることもまた重要だ。



 本書には、合理的選択論以外にも、幅広い内容が収められている。前半では、ハーヴァード大学出身者たちのネットワークについて書かれている。三木谷浩史氏を中心とするハーヴァード大学出身者のネットワークを、古村君は「クリムゾン・クラブ(Crimson Club)」と名付け、その人脈を丁寧に追っている。

 後半部では、ハーヴァード大学の知的パワーを代表する政治学者の故サミュエル・ハンチントンとジョセフ・ナイについて詳しく、かつ分かりやすく紹介している。また、日本でもマイケル・サンデル教授の名で有名になった共同体優先主義(Communitarianism)と合理的選択論について詳しく紹介している。



 この一冊で、ハーヴァード大学の政治学部でどういうことが教えられ、どんな人材が育てられているのかを理解することができる。そしてハーヴァード大学が持つ、これまで私たちに明らかにされてこなかった部分を知ることができる。本書『ハーヴァード大学の秘密』を是非買って読んでください。



 二〇一三年十二月

副島隆彦 





 あとがき



 前作『アメリカ政治の秘密』を二〇一二年五月に出版していただいた後、師である副島隆彦先生から、「君はアメリカで政治学の勉強をしてきたのだし、次はハーヴァード大学の政治学の全体像について書いてみてはどうか」という提案があった。この提案を受けて、私は、本書『ハーヴァード大学の秘密――日本人が知らない世界一の名門の裏側』の準備に取り掛かった。構想を練り、準備するのに予想以上の長い時間がかかってしまった。本として出版できるのかという不安を持ちながらの執筆であったが、このように出版していただけることになり、ホッとしている。

 本書『ハーヴァード大学の秘密』は、「ハーヴァード大学」をキーワードにして、幅広いテーマを取り上げている。副島先生の提案通りに政治学の全体像を描くことは、私の力不足でできなかったが、ハーヴァード大学で教えられている政治学、ハーヴァード大学の政治学を代表する学者、留学全般に関することを網羅することはできた。読者の皆様に、それぞれの興味関心と重なる部分からお読みいただけたらと思う。



 そして、第1部では、ハーヴァード大学出身の日本人人脈を取り上げた。ハーヴァード大学をキーワードにして、張り巡らされた人脈の地下茎を掘り起こす作業を行った。私は、これを“属国日本の政界のたけのこ掘り”と呼んでいる。このたけのこ掘り作業を通じて、ハーヴァード大学から送り出された人材たちは、現在に至るまで日本の中枢を形成し、日本を動かしてきたことを発見した。正直なことを言えば、ハーヴァード大学出身者たちを中心にして人脈がここまで広く形成されていたことは、私にとって大きな驚きであった。私はこれからもたけのこ掘りの作業を続けていく。



 ハーヴァード大学は、「合理性(rationality)」の総本山と言うべき存在である。政治学部では、政治学の分野で主流となっている理論である合理的選択論(Rational Choice Theory)が教えられている。副島先生が推薦文の中で書いているように、合理性とは、一言で言ってしまえば、「自分が得をする、生き延びる」ために行動するということである。この合理性(ラチオともいう)はユダヤ思想(ユダヤ教)の中心となり、そこから資本主義(Capitalism)と近代(modern)が生まれた、ということである。合理性を身につけることこそが、資本主義社会で成功するためには必要なことだ。ハーヴァード大学で学んだ日本人たちも当然のことながら、この合理性を身につけている。



 私が前著『アメリカ政治の秘密』でも指摘したことでもあるが、最近のアメリカの日本管理には鷹揚さがなくなっている。ジャパン・ハンドラーズたちはより露骨に、かつ、より性急にアメリカの利益追求の姿勢を示すようになっている。アメリカと、そして自分たちの利益追求に一直線に進んでいる。それは、ジャパン・ハンドラーズたちの中で世代交代が起こり、若い世代は合理的選択論を学んだことで、合理性をより重視する姿勢を取るようになっているからだ。管理する側と管理される側を分けるものが「合理性」なのである。



 日本管理のジャパン・ハンドラーズが合理性を武器にしているならば、それに対抗するために、私たちも彼らが使っている武器を手に入れて使えるようにするべきだ。そうすることで、ジャパン・ハンドラーズの意図を見抜き、自分たち、そして日本が損をしないように賢く行動できるようにしなくてはならない。本書が読者の皆様にとって、合理性について、そして合理的選択論について学ぶ契機になれば幸いである。



 本書刊行にあたり、多くの方々にお世話になりました。

 私の師である副島隆彦先生には、本書に推薦文を寄せていただきました。ハーヴァード大学をテーマとして取り上げたのは、先生からの示唆を受けてのことでした。本として出版できてホッとしています。心からお礼を申し上げます。

 私の同僚である中田安彦氏には今回もお世話になりました。中田氏とのやり取りを通じて、多くの刺激を受け、様々なアイデアを生み出すことができました。中田氏のような同僚がいてくれることは私にとって大きな力となっています。感謝しています。

 更に、ここで名前を記すことはできませんが、アメリカの大学教員事情について話してくれた先輩、スポーツビジネスの世界、そして早稲田大学大学院スポーツ科学研究科について多くの有益な情報を提供してくれた友人、そして、東北楽天ゴールデンイーグルスと本拠地である仙台という街に私の関心を向けさせてくれた友人にもお世話になりました。加えて、家族や友人の支えも励みになりました。記して感謝します。

 最後に、本書の刊行にあたって、PHP研究所の大久保龍也氏には、前作同様、お世話になりました。なかなか筆が進まない筆者を、寛容をもって見守り、伴走をしていただきました。心から感謝を申し上げます。



 二〇一三年十二月

古村治彦



(終わり)






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 古村治彦です。



 2013年12月19日、猪瀬直樹東京都知事が辞職を表明しました。これを受けて、今後行われる都知事選挙の候補者の名前が多く報道されています。「橋本聖子参議院議員(自民党)、小池百合子代議士(自民党)菅直人代議士・元首相(民主党)、蓮舫参議院議員(民主党)舛添要一元厚労相(民主党からの擁立の可能性)下村博文代議士・文部科学相(自民党)、丸川珠代参院議員(自民党)、片山さつき参院議員(自民党)、東国原英夫

代議士(日本維新の会を離党・辞職予定)、川淵三郎(首都大学東京理事長・日本サッカー協会最高顧問)」の名前が挙げられています。



 これから選挙が近づいていくにつれて、どんどん候補者が絞られていくでしょう。今まで挙げられた人々の多くが現職の国会議員や大臣であることを考えると、それらの職を擲って、都知事選挙に挑むとは考えにくいです。もし選挙に敗れたら無色になってしまうのですから。そこで、注目されるのは、川淵三郎氏です。川淵氏はサッカーのプロリーグであるJリーグの創設に関わり、チェアマンとなりました。チーム名に企業名をつけることを認めない姿勢を貫き、読売の渡邉恒雄氏(読売ヴェルディを認めるように主張しました)と対立しました。2002年から2008年まで日本サッカー協会日本サッカー協会会長(キャプテンと自称しました)を務めました。日本サッカーのプロ化、日本代表チームの強化(1998年のワールドカップ初出場から連続して本大会に出場できるほどになりました)に功績があった人物です。



 川淵氏は、猪瀬直樹氏の都知事選挙の選対本部長(実務に携わっていないでしょう)ということで、安倍晋三首相と石原慎太郎代議士(前東京都知事)との間で、有力な候補者であることが確認されています。川淵氏は、日本サッカー協会の重鎮であること、早稲田大学出身で文教族の大物政治家たち(森喜朗元首相や下村博文文科相など。早大雄弁会系は文教族になる人が多かった)との関係も深いこと、スポーツ関係に幅広い人脈がることなどから、東京オリンピックの開催準備には適した人物ということになると思います。



 2020年東京オリンピックの招致に関しては、内閣官房参与の平田竹男・早稲田大学スポーツ科学研究科教授がキーマンとなっています。平田教授は、1982年に横浜国立大学から通産省に入省し(同期に安倍晋三首相の政務秘書官である今井尚哉)、エネルギー畑を歩いた人物ですが、途中、日本サッカーのプロ化にかかわり、2002年には日本サッカー協会に転職し、専務理事となりました。そして、2006年からは早稲田大学教授となりました。平田氏の持つサッカー人脈(高円宮妃久子さまの招致活動への参加がその最たる例です)、エネルギー外交人脈が東京オリンピック誘致に貢献したことは自明のことですが、それが東京都知事の候補者にも及ぼうとしているのだろうと私は考えます。


 ここら辺の人脈関係については、来年1月に出版する『ハーヴァード大学の秘密』(PHP研究所)に書いております。

 川淵氏は権力志向が強い人物という評価があるところから、都知事という地位には興味があるのではないかと思います。川淵氏が自公の候補者ということになると、他の勢力には大きな脅威になることは間違いありません。川淵氏より知名度や実績が上の人物となるとなかなかいないのですから。



(新聞記事転載貼り付けはじめ)



●「川淵三郎氏で候補一致か 安倍首相と石原前都知事 都知事選で意見交換」



DAILY NOBORDER 1219()2253分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131219-00010003-noborder-pol&pos=1



猪瀬都知事が辞職を表明したことを受けて、各党・各会派は早速、次の都知事候補選びに入った。



「猪瀬都知事を作った人物に責任を取ってもらうのがいい」(自民党幹部)



党内のこうした声を受けて、自民幹部の一人は安倍首相の元を訪れ、石原慎太郎前都知事との接触を求めていたという。



実際に、猪瀬知事辞職の前日(18日)、安倍首相は、「日本維新の会」の石原代表らと官邸で昼食を取りながら後継知事について意見を交わしていた。



首相と前知事の二人が、次期都知事候補として意見を一致させたのが、猪瀬知事の選対本部長でもあった首都大学東京理事長で、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏だった。



確かに、元Jリーグチェアマンでオリンピックを控える国際都市「東京の顔」としても申し分ない。



だが、不安も除去できなかったという。



「猪瀬知事が、行政経験のない政治のアマチュアだったということが今回の辞職劇ではっきりした。川淵氏も同じではないかという不安は拭えない。仮にそうなったとしても党として推すのは難しいのではないか」(同自民党幹部)



自民党内では他にも、橋本聖子参議院議員、小池百合子衆議院議員など女性議員を推す声も上がっている。



石破茂幹事長は、都知事選のタイムスケジュールを考えると「今年中の候補者決定が望ましい」と答えた。



時間はない。果たして、安倍政権は新しい「東京の顔」に意中の人物を据えられるのだろうか?



●「都知事選 民主に舛添氏擁立論、浮上 菅元首相や蓮舫氏…人材難深刻」



産経新聞 1220()755分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131220-00000115-san-pol



東京都知事選をめぐり、候補者探しに苦しんでいるのは民主党も一緒だ。浮上してくるのは菅直人元首相や蓮舫元行政刷新担当相といった毎度おなじみの顔ぶれで、人材難は深刻。こうした中、党内からは舛添要一元厚生労働相の擁立を求める声がにわかに浮上してきた。



「厚労相としての経験も十分ある。舛添さんにする可能性はある」



民主党都連幹部は19日、産経新聞の取材にこう語った。党勢が低迷し、かつこれ以上国会議員を減らすわけにはいかない党執行部は、党所属国会議員を擁立するのには否定的。党内で名前が取り沙汰される菅氏も同日、国会内で記者団に「地球が逆さに回ってもない」と出馬を否定した。



そこで白羽の矢が立ったのが知名度の高い舛添氏だ。19日に開いた幹部会では舛添氏に関し「特定秘密保護法についてはうちと近い」などの声が出た。



当の舛添氏は19日、都内で記者団に「いま充電中。何も決めていない。何も考えていない」と肯定も否定もせず、けむに巻いた。その上でエールを送った先は新党「結いの党」。「新党がいかに難しいかは、苦労したから分かる。15人いるなら頑張れば何かやれるかもしれない」と語り、民主党については「もっとしっかりしてもらわないと。ひどすぎる」とこき下ろした。



相思相愛にならない民主党と舛添氏。実は民主党は昨年12月の都知事選の際も舛添氏に出馬を要請したが、断られている。



「候補者を担ぐというより、そっと背中を押す程度になるだろう」と語るのはある幹部。無党派層がカギを握る「首都決戦」で、信頼を回復できていない民主党が前面に出るのは避けたい-。これこそが執行部の本音にほかならない。(坂井広志)



●「<都知事選>女性議員や閣僚浮上 候補選び本格化」



毎日新聞 1219()2341分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131219-00000150-mai-pol



東京都の猪瀬直樹知事の辞職表明を受け、与野党は19日、知事選へ候補者選定を本格化した。安倍晋三首相は自民党の石破茂幹事長に「行政手腕があり、勝てる候補」の人選を急ぐよう指示。民主党は、自公民3党の「相乗り」は困難との認識が大勢だ。政府・与党内では、複数の女性国会議員や現職閣僚らが浮上。ただ、最後に名乗りを上げる「後出しじゃんけん」が有利との見方もあり、情勢は混沌(こんとん)としている。【高橋恵子、飼手勇介、光田宗義】



自民党は都知事選の告示まで約1カ月という短期間で有権者への浸透を図ろうと、年内にも候補の人選を終えるのが基本戦略だ。都連会長の石原伸晃環境相は19日、河村建夫選対委員長と党本部で会談。都連は20日の役員会で人選を協議する。政府・自民党は今週末以降に、名前が取りざたされている「候補者候補」について独自の電話調査を行い、都民の志向を見極めたい考えだ。



自民都連や五輪関係者からは、東京五輪の準備を急ピッチで進める必要から、冬季五輪メダリストの橋本聖子参院議員(49)や、スポーツ担当の下村博文文部科学相(59)に出馬を求める動きがある。



金銭受領問題で傷ついた都のイメージ回復のため、首相官邸や都連幹部には「後任は女性がいい」との意見が多く、東京選出の丸川珠代参院議員(42)を推す声もある。小池百合子元防衛相(61)、片山さつき参院議員(54)らも取りざたされているが、19日に名乗りを上げた人はいなかった。



野党は、安倍政権の支持率が急落したことを踏まえ、都知事選を巻き返しの第一歩にしようと狙う。来年の通常国会で特定秘密保護法の廃止法案を提出する民主党は、19日午後に幹部が都知事選への対応を協議。大畠章宏幹事長は記者会見で「自公民3党で1人の候補を推すことは難しい」と相乗りを否定し、人選を急ぐ考えを示した。共産党は独自候補を擁立する構えだ。ただ、秘密保護法の国会審議などで内部が揺れた日本維新の会、みんなの党、結いの党などの対応は未定で、野党内の思惑は定まっていない。



過去の都知事選では知名度の高いタレント候補らに与野党の候補がたびたび敗れており、▽日本維新の会を離党した東国原英夫前衆院議員(56)▽7月に議員を引退した舛添要一元厚生労働相(65)--の動向に、各党は神経をとがらせている。東国原氏は19日、「現時点で(出馬の)計画はない」と述べるにとどめた。与党内では舛添氏を推す声があるほか、「勝てる候補に乗るべきだ」との声も漏れる。民主党幹部は「うちはいつも後出しじゃんけんでやられる」と警戒した。



(新聞記事転載貼り付け終わり)



(終わり)


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