古村治彦です。
明日、2026年2月8日に総選挙の投開票が実施される。現在の情勢は、自民党と閣外協力の日本維新の会を合わせた議席数が300議席に迫る勢いで、自民党だけで単独過半数を窺うという状況だ。立憲民主党と公明党が合同した中道改革連合は議席を減らすと見られている。この状況は非常に憂慮される事態だ。
高市早苗首相は、「私を首相として選ぶかどうか」の判断を国民にさせるという「白紙委任(carte blanche、a blank check)」を得ようという暴挙に出た。目玉政策はなく、「国論を人分する政策」の中身は最後まで明かさなかった。ところどころでは、憲法の条文を変更するということを述べていたが、そのことを前面に押し出すことはなかった。消費税の減税についても、食料品に対する消費税を2年刊だけゼロにするということは述べていたが、自民党の公約では「検討を加速」と書かれており、「必ず実施する」とは書かれていない。候補者個人の公約として「減税」と書いている人もいるが、党として実施すると約束していない。選挙戦の途中で、ある自民党候補者からは「消費税12%も検討している」という言葉が出てきた。党本部は否定しているが、現状ではそのような検討をしていることは間違いない。選挙後に「検討を加速」して、結果として「減税はどうしても無理ですので12%にしまう」と言われても後の祭りだ。
選挙戦終盤になって、アメリカのドナルド・トランプ大統領がSNS上に高市早苗首相を支持するという内容の投稿を行った。この投稿を喜ぶ人間たちが多く出た。なんと情けないことだろう。これは立派な「内政干渉(intervention)」であり、「選挙干渉(interference in
election)」である。「アメリカさまが、トランプさまが高市さんを日本の指導者にするようにと私たちにお示しくださっている、ありがたいことだ」という考えが最初に出てくるような人間は、奴隷である。しかも奴隷であることを誇り、喜んでいる人間だ。
日本の総理大臣や大臣が、他国の選挙、たとえばアメリカ大統領選挙で「○○党の●●さんを支持します」と言ったことがあるか。そんなことをすれば、「内政干渉をした」ということで辞任させられる。それくらいに重大なことだ。民主政治体制と外交、国際関係の基本原理を毀損する行為である。日米が対等な関係であるならば、このようなことを去れたら、即座に抗議を行うことが当然だ。しかし、日本にはそれができない。なぜなら、日本はアメリカの従属国・家来国(a tributary state、a vassal state)だからだ。もっと露骨に言えば、日本はアメリカにとって搾取大将の奴隷国であり、日本国民はアメリカに奉仕することのみで存在を許される奴隷であって、日本の首相は奴隷頭でしかない。主人に「厳命」されればそれに従うしかない。もっとも、これまでにも日本の政治家で気骨がある人物たちはアメリカと交渉したり、要求について断ったりということをやって来た。その多くは失脚させられる運命に見舞われたが。自民党保守本流にそうした人々が多く出て、保守傍流からは、アメリカの奴隷頭を喜んで務める政治家たちが多く出た。
今回の選挙で、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党、保守党という改憲勢力が衆議院の3分の2以上の議席を獲得する可能性がある。改憲へ一歩進むことになる。これは、アメリカに従って、中国とぶつかりやすくするための、中国と戦争を行うための第一歩となる。「血税」という言葉には2つの意味がある。一つは「血を流すほどに厳しい、重たい税金負担」という意味で、もう一つは「徴兵制などで強制的に軍務に服務すること」である。私たちは、アメリカの奴隷として、これからこの2つの意味の「血税」を支払わされることになる。
このような絶望的な状況の中で、私たち日本人はまず、アメリカの奴隷であるということをしっかり認識することから状況の改善を進めねばならない。この認識がないから、アメリカと交渉する、アメリカに意見をするという政治家を支えることが出来ない。すぐにふにゃふにゃとなってしまう。アメリカに物申す政治家を国民の多くで盛り立てる、このことが出来なければアメリカの奴隷国をこれからも続けて、国力を吸い取られ、衰退への道を進んでいくことになる。
明日の総選挙では、護憲を掲げる候補者や政党に投票されることを心からお願い申し上げます。
(貼り付けはじめ)
トランプ氏、高市氏への支持表明 衆院選を目前に
2026年2月6日 BBC NEWS JAPAN
ケリー・アン記者、シャイマ・ハリル東京特派員
https://www.bbc.com/japanese/articles/c75x2565n4no
アメリカのドナルド・トランプ大統領は5日、日本で8日投開票の総選挙が目前に迫ったタイミングで、高市早苗首相への支持を表明した。
トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、高市氏が「すでに強力で、力強く、そして賢明な指導者だと証明した。(中略)そして自国を真に愛する人物だ」と記した。また、「彼女は日本の人々を失望させないだろう!」と書き込んだ。
アメリカの大統領が他国の国政選挙について、候補者を公然と支持することはまれだ。しかしトランプ氏はこれまでにも、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領やハンガリーのオルバン・ヴィクトル首相に対し、同じように支持を表明してきた。
日本は、トランプ氏が各国に関税を発動した後、最も緊密な同盟国であるアメリカとの関係にさらなる安定を求めている。そうした中で、高市氏はトランプ氏とのとの関係構築を模索してきた。
トランプ氏は昨年4月、日本に対し25%の関税を課すと脅した。しかし同7月、当時の石破茂首相との間で、日本がアメリカに5500億ドル(約80兆円)を投資することで合意。その見返りとして、トランプ政権は日本からの輸入品への関税を15%に引き下げた。
高市氏は、石破氏の辞任を受けた与党・自民党総裁選で勝利し、国会でも十分な支持を確保して、昨年10月に首相に就任した。しかし今年1月、国民の信任を得るためだとして、衆議院の解散と総選挙の実施を発表した。
■「黄金のパートナー」
高市氏は首相就任のわずか1週間後、トランプ氏の日本訪問をレッドカーペットを敷いて歓迎。東京・元赤坂の迎賓館で、自衛隊の楽隊や儀仗隊を動員して盛大な歓迎式典を実施した。
これが高市氏にとっての外交デビューだったが、その光景は印象的だった。高市氏が米海軍横須賀基地に停泊中の米原子力空母「ジョージ・ワシントン」に乗り込み、数千人の米兵を前にトランプ氏の称賛を受けながら拳を突き上げる姿が、世界中に放送された。
高市氏は、トランプ氏が取引を望み、また取引可能だと思う首脳だと、自身を印象づけようとした。さらに、個人的に良好な関係を築ける人物だとも、トランプ氏に思わせようとした。
両首脳は防衛政策でも一致している。トランプ氏は日本が自国の安全保障により多くを費やすことを求めている。高市氏も、日本国内でも防衛投資を増やすべきだという世論が高まる中、同様の考えを示している。
この訪日で両者は互いを称賛し合い、レアアース(希土類)に関する合意文書に署名した。また、日米関係の新たな「黄金時代」を告げる文書にも署名した。
高市氏はトランプ氏を「新たな黄金時代のパートナー」だとし、中東和平におけるトランプ氏の役割を称賛した。
一方、トランプ氏は今月5日の投稿で、「日本訪問で私と代表団一同は、彼女に強く感銘を受けた」とし、両国が安全保障協力や経済面で進展していると語った。
トランプ氏はまた、高市氏を3月19日にホワイトハウスへ招くと述べた。
画像説明,高市氏は、イギリスのマーガレット・サッチャー元首相を尊敬していると語り、日本の「鉄の女」になると表明している
■中国へのメッセージ
トランプ氏の投稿は、高市氏は米政権と協力する人物だという印象を与えるもので、日本の有権者だけでなく、周辺地域、特に中国を意識したメッセージだ。
日中は外交的な対立の最中にあり、歴史的な緊張を抱えていた両国関係は、過去10年以上で最も悪化している。
高市氏は昨年11月、中国が台湾を攻撃した場合、日本は自衛隊で対応できると発言し、中国政府の怒りを買った。高市氏はその後も発言の撤回を拒んでいる。
中国政府は台湾を自国の領土だとしており、武力で台湾を手に入れる可能性を否定していない。
トランプ氏による高市氏支持は、こうした緊張が続く中で示された。トランプ氏は前日の4日、中国の習近平国家主席と電話会談したばかりだった。
トランプ氏は、中国とは「極めて良好」な関係にあると述べ、習氏も自分も「こうした関係の維持がいかに重要かを認識している」と語った。
中国国営メディアによると、習氏は台湾をアメリカとの関係における「最重要問題」と呼び、台湾は「中国の領土」だと強調した。習氏はまた、台湾への武器供与についてアメリカは慎重になるべきだと、トランプ氏に伝えたという。
これまでのところ、世論調査では高市氏の圧勝が予測されている。しかし8日の選挙で勝ったとしても、それはいくつもある難題の最初の一つにすぎない。
高市首相の指導力は、日本の停滞した経済の運営、アメリカという最重要の安全保障上の同盟国とのデリケートな関係、そして最大の貿易相手国である中国との関係にどう対処していくかで評価されていくことになる。
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●「自民党が単独過半数の勢い、中道改革連合は大幅減…衆議院選挙終盤情勢」
2026/02/05 22:00 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260205-GYT1T00723/
読売新聞社は8日投開票の衆院選(定数465)について、電話とインターネットによる調査を3~5日に実施し、全国の総支局などの取材を加味して終盤の情勢を探った。自民党は優位に戦いを進めており、単独で過半数(233)を超える勢いだ。野党第1党の中道改革連合は公示前から大幅に議席を減らす情勢で、日本維新の会と国民民主党は苦戦している。
自民は、1月27、28日の序盤調査と比較すると、289の小選挙区の半数近くで優勢を維持していて、公示前の198議席から大きく上積みしそうだ。比例選も含め、衆院の常任委員長ポストを独占し、各委員会で過半数を確保できる「絶対安定多数」(261)を自民単独で獲得することも視野に入る。維新を加えた与党では、法案の再可決や憲法改正の国会発議に必要な3分の2(310)もうかがう。
維新(公示前勢力34)は、本拠地の大阪ではリードを保っている小選挙区が多い。ただ、全国的な広がりには欠けており、比例選も含めた全体では伸び悩んでいる。
中道改革(同167)は小選挙区選、比例選ともに勢いを欠く。100議席を割り込み、さらに公示前から半減する可能性もある。公明党の支持母体である創価学会の組織力などを生かして盛り返しているとみられる選挙区もあるが、限定的だ。
国民民主は比例選で堅調だが、小選挙区では伸び悩んでおり、公示前の27議席を確保できるかどうか微妙な情勢が続く。
参政党(同2)は比例選で大幅増が見込まれるものの、序盤ほどの勢いはみられない。
共産党は苦戦が続いており、公示前の8議席を確保する見通しが立っていない。れいわ新選組(同8)も苦しい戦いで、議席を失う可能性がある。
減税ゆうこく(同5)は、小選挙区での議席獲得が視野に入る。日本保守党は比例選で1議席を維持できる可能性が出てきた。社民党は引き続き、議席獲得が厳しい見込みだ。
チームみらいは序盤から伸ばしており、比例選で10議席近くを獲得できる見通しとなっている。
電話調査は、自動音声による調査で18万2081人、インターネット調査は「Yahoo! JAPAN」のIDを持つユーザーら17万4512人、計35万6593人から回答を得た。一定数の回答者が投票する候補者や政党を挙げておらず、情勢は流動的な要素もある。
(貼り付け終わり)
(終わり)

シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

『トランプの電撃作戦』

『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』








