古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:民主党

 古村治彦です。

 パム・ボンディ司法長官は連邦下院での公聴会に出席し、エプスタイン・ファイルについて、民主党所属の議員たちから激しく追及された。ボンディ長官はドナルド・トランプ大統領を護るために奮闘した。300万ページにも及ぶ文書が新たに公開されたが、被害者たちの名前が編集されていないところがあった、もしくは重要な部分で編集がされていたという批判がなされている。被害者たちは、名前が編集されていなかったことについて、「これ以上は騒ぐな」という口封じのための脅しだと批判している。

 民主、共和両党はエプスタイン・ファイルを自分たちにとって有利な武器として使おうとしている。民主党はトランプ大統領と政権最高幹部クラスがエプスタインと親密な関係にあったこと、トランプが大統領選挙期間中にはエプスタイン・ファイルの公開に積極的な姿勢だったのに、政権発足後には消極姿勢に転じたこと、その理由として、トランプがエプスタインと親密な関係にあり、犯罪行為に関係していたということを証明したいと考えていることなどを理由にして、攻撃材料としたいと考えている。

 共和党側は、ビル・クリントンをはじめとする民主党の重鎮たちや、リベラル派の大物、更には、民主党支持の財界人たちの名前を出すことや、民主党政権下では調査が進んでいなかったこと、逆に民主党側がトランプ攻撃のために、被害者たちを利用して政争の具にしようとしているとして反撃している。

 トランプ大統領自身は、エプスタイン・ファイルに関しては「騒ぐほどのものではない」「退屈な事件だ」という態度を取り、大きな騒ぎにはしたくないという姿勢を取っている。これがまた、トランプが自身の関与を隠そうとしているという批判を集めている。

 私はこのブログ書いたが、エプスタイン事件の本丸はイギリス王室やイギリス上流社会ではないかと考えている。さらに、ヨーロッパ各国の政治家や上流社会にも波及しており、もちろん、アメリカの上流階級も含めてだが、「エプスタイン階級(Epstein Class)」が形成されていると考えている。被害者の方々には申し訳ない言い方になるが、ただのセックススキャンダルだと思っていたが、それよりもより深刻な上流階級、「法の支配を受けない、法の上の人々」が犯罪行為を皆でやっていたということであろうと考えている。

 トランプは第二次政権になってから、ヨーロッパ諸国に対して融和的になっている。ウクライナに対してもそうだ。エプスタイン・ファイルの破壊力の深刻さを教えられ、これが破裂すれば、西側諸国は大きなダメージを受けると分かって、エスタブリッシュメントたち、上流階級の人々と何らかの「取引(ディール)」をしたのではないかと考えている。ヨーロッパ各国は王制が多く、エプスタイン事件とのかかわりが暴露されれば、王室や貴族性の廃止論が高まるだろう。もちろん、トランプ自身の身の安全が最優先だから、トランプにまで塁が及ぶようなことにはならないようにするだろう。

 ボンディ長官はこうした状況で、トランプを護るために奮闘している。長官の辞任までも視野に入れて対峙しているだろう。しかし、状況はなかなか厳しいようだ。300ページもの文書の分析は大変な作業となるだろう。そうした中でどのような爆弾が破裂するか分からない。

(貼り付けはじめ)

パム・ボンディ司法長官が出席した連邦議会での公聴会は激しい応酬が占めた:4つのポイント(Fiery exchanges dominate Bondi appearance before Congress: 4 takeaways

レベッカ・ベイッチ筆

2026年2月11日

https://thehill.com/homenews/house/5734303-pam-bondi-judiciary-committee-hearing-epstein/

パム・ボンディ司法長官は水曜日、就任後初めて連邦下院司法委員会に出席し、白熱した公聴会で議員たちと真っ向から対立した。

ボンディ司法長官は、ドナルド・トランプ大統領の敵対者たちに対する進行中の捜査から移民問題まで、幅広い問題について質問を受けたが、最も緊迫した応酬はエプスタインのファイルに関する質問の中で見られた。

ボンディ司法長官は大きなバインダーを手にして座り、議員たちを罵倒する際に何度もバインダーを参照した。それぞれの選挙区で起きた具体的な犯罪を引用したり、株式市場の動向を自慢したりした。

この繰り返しに民主党所属の議員たちから不満の声が上がり始め、ボンディ長官がバインダーを頻繁に参照したため、ある時点でジャレッド・モスコウィッツ連邦下院議員(フロリダ州選出、民主党)は「バインダーのジャレッド・モスコウィッツのセクションをめくってほしい。反対派のスタッフが私に対してどのような情報を提供したのか興味がある」と皮肉を言ったほどだ。

この激しい公聴会に関する4つのポイントを以下に紹介する。

(1)エプスタイン・ファイルをめぐる非難が焦点になった(Finger-pointing over the Epstein files takes center stage

公聴会には、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインの被害者11人が出席し(この人たち以外にも出席していた可能性がある)、公開されたファイルにおける大幅な改ざんを非難するシャツを着ていた。議員たちは被害者たちについて繰り返し言及した。

ある場面で、プラミラ・ジャヤパル連邦下院議員(ワシントン州選出、民主党)は、トランプ政権下の司法省(DOJ)とまだ面会していない被害者たちは手を挙げるよう求めた。全員が手を挙げた。

この場面は、公聴会の冒頭でボンディ司法長官が、さらなる虐待事件があれば司法省として全力で対応すると公約していたこととは対照的だった。ボンディ長官は「FBIは皆さんからの連絡を待っている。犯罪行為の容疑は全て真剣に受け止め、捜査する」と述べていた。

ジャヤパル議員は、エプスタインとのメールのやり取りの中で、司法省が彼の側近の身元を隠していたことを明らかにした。このメールは、被害者たちの名前が公開されている別のファイルと並べて表示されていた。議員たちはこのファイルを公聴会のためにぼかしを入れた。

別の事例では、トーマス・マシー連邦下院議員(ケンタッキー州選出、共和党)は、司法省がファイルの中で「有罪の可能性が高い(likely incriminated)」とされている人物のメールを「私が現行犯逮捕した(of me catching you red-handed)」ためだけに修正したと述べた。

ボンディ長官は、ファイル内の不適切な修正があれば、その改善に努めると述べた。

ボンディ長官は「もし、修正されるべきでない人物の名前が修正されていたら、もちろん改善する。もし被害者の名前が修正されていない場合は、私たちにお持ちいただきたい。修正する。私たちは30日間で数百万ページに及ぶ文書を精査し、修正と修正の修正を繰り返した。私たちのミスの割合は非常に低い」と述べた。

ボンディ長官は、前任者のメリック・ガーランドを引き合いに出し、議員たちが前のバイデン政権下でエプスタイン捜査について説明を求めなかった理由を問いただして繰り返し反論した。

マシ―議員は「メリック・ガーランドについて質問されて嬉しい」と述べた。

マシー議員は「これはウォーターゲート事件よりも大きな問題だ。4つの政権にまたがる問題だ。バイデン政権に遡る必要はない。オバマ政権、ジョージ・W・ブッシュ政権まで遡ればよい。この隠蔽工作は何十年にもわたっており、あなたにはその責任の一部がある」と述べた。

(2)公聴会は嘲笑と激しい応酬で占められた(Taunts and fiery exchanges dominate hearing

エプスタインのファイルに関する様々な質問は、ボンディ長官と議員たちの間で最も激しい応酬を引き起こした。

特に注目すべき応酬の一つは、ボンディ議員がジャヤパル議員から、司法省と面会していないと主張する11人の被害者に対し、「司法省が被害者たちに与えた苦しみについて謝罪する」よう求められたのを拒絶したことだ。

この要求は2人の女性の間で口論に発展し、ボンディ長官は「こんな芝居がかった行動(theatrics)で汚い目に遭うつもりはない」と反論した一方、ジャヤパル議員はボンディ長官が被害者たちを無視していると主張した。

応酬の最後に、ボンディ長官は「プロ意識がない(unprofessional)」と呟いた。

その直後、ボンディ長官がトランプ大統領に反対する者への訴追と、エプスタイン事件に関する訴追の欠如を比較するよう求められ、再び緊張が高まった。ボンディ長官が話している最中、委員会筆頭議員のジェイミー・ラスキン連邦下院議員(メリーランド州選出、民主党)が口を挟み、ジェリー・ナドラー下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が自分の発言権を取り戻したと主張した。

ボンディ長官は、弁護士で憲法学教授を務めた経験を持つナドラー議員に向かって「あなたは落ちこぼれ弁護士だ。弁護士ですらない」と言い放った。

マシー議員がエプスタイン事件について質問すると、ボンディ長官は「トランプ錯乱症候群(Trump derangement syndrome)」にかかっていると述べ、マシー議員を「失敗した政治家(a failed politician)」と呼んだ。

ダン・ゴールドマン連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)の質問に対し、ボンディ長官は「あなたは現代の弁護士として、2016年にトランプ大統領を弾劾しようとした時と同じくらいしか優秀ではない」と述べた。

ハンク・ジョンソン連邦下院議員(ジョージア州選出、民主党)は質問の中で、「ここではまるでジキル博士とハイド氏のようなやりとりをしている」と述べ、ボンディ長官が説明を求めると、「つまり、共和党員には優しく、民主党員にはハイド氏のように振る舞うということだ」と付け加えた。

民主党所属の議員たちとのやり取りのほぼ全てにおいて、ボンディ長官は後続の共和党所属の議員たちに時間を割いて発言を求め、しばしば民主党優勢選挙区で起きた犯罪の詳細を述べた。ある場面では、ベッカ・バリント下院議員(ヴァーモント州選出、民主党)が「弱腰だ(weak sauce)」と答えた。

ボンディ長官は、バリント議員が反ユダヤ主義を非難する決議に反対票を投じたと示唆して反論した。

バリント議員は、「そんなことを言いたのか? あなたは本気なのか? ホロコウストで祖父を亡くした女性に反ユダヤ主義について何かを言うのか」と言い放ち、部屋を飛び出した。

ジャスミン・クロケット連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は、ボンディ長官が民主党所属議員たちの質問に答えなかったことを非難した。

「私たちが迎えている証人はどういう訳か弁護士でありながら、証言の仕組みを理解していない」とクロケット議員は述べた。

(3)エプスタイン事件と比較したトランプの敵対者への訴追(Prosecution of Trump foes compared to Epstein case

民主、共和両党ともに、ボンディ長官に対し、トランプの敵対者たちに対する多数の事件と捜査について追及したが、それらの問題をどのように進めるべきかについては異なる見解を示した。

ラスキン議員は「あなた方は、アメリカ国民のための司法省をトランプの復讐の道具に変えてしまった。ドナルド・トランプはピザのように訴追を注文し、あなた方は毎回それを実行する」と述べ、軍人が違法な命令を拒否できると指摘するヴィデオ映像を撮影した民主党所属議員6人をトランプ政権が起訴しようとしたが、大陪審(grand jury)が却下したというニューズに言及した。

「またしても大陪審があなた方の復讐工場を閉鎖した。・・・あなた方が大陪審の叡智と憲法に則った愛国心に耳を傾け、あの屈辱を倍増させることを二度としないよう願う」。

ナドラー議員は、トランプ大統領の敵対者たちを訴追することに関心を示していることと、エプスタインの側近たちに関する新たな訴追がないことを対比させた。

ナドラー議員は、「司法省はこれらの加害者を一人も裁きにかけることができていない。それどころか、ドナルド・トランプ大統領の敵と見なされる人たちを執拗に追及している。エプスタインの共謀者のうち、何人を起訴したのか? そもそも何人の加害者を捜査しているのか?」と述べた。

一方、委員会のジム・ジョーダン委員長(オハイオ州選出、共和党)は、元CIA長官ジョン・ブレナンを刑事告発したことについて質問した。

ジョーダン委員長は、「ブレナン長官は委員会に嘘をついた。そして、アメリカ国民は彼が本当に嘘をついたことで起訴されるのかを知りたいと思うだろう」と述べた。

ジョーダン委員長はさらに、2016年の大統領選挙に関する捜査においてスティール文書が果たした役割についてブレナン長官が嘘をついたと非難した。ブレナン長官はいかなる不正行為も行っていないと否定している。

「捜査が進行中であるかどうかは確認も否定もできないが、法の上にある者はいない(no one is above the law)ということは言える」とボンディ長官は述べた。

(4)民主党所属議員たちがボンディ長官に対してトランプとエプスタインの関係について追及(Democrats press Bondi on Trump’s ties to Epstein

複数の民主党所属の議員たちがボンディ長官に対し、トランプ大統領とエプスタインの関係、そして司法省がトランプの行動をどの程度調査したかについて質問した。

ある時点で、テッド・リュー連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、ボンディ長官がトランプ大統領とエプスタインがパーティーで撮影された映像を示した後、ボンディ長官が宣誓供述書で嘘をついたようだと述べた。

ボンディ長官は「これは全く馬鹿げている」と反論した。「彼らはドナルド・トランプ大統領が成し遂げた素晴らしいこと全てから目を逸らそうとしている。トランプ大統領が罪を犯したという証拠は何もない」と述べた。

リュー議員は、「あなたは宣誓下での(under oath)供述で嘘をついたと思うので、FBI国家脅威対策センターに通報した証人からの別の文書を提示する」と答え、トランプのリムジン運転手がトランプについて語った未確認の主張をまとめた文書を示した。

リュー議員は、「この証人を直ちに尋問する必要がある」と続けた。

「私を犯罪で告発することはできない」とボンディ長官は言い返した。

ゴールドマン議員はまた、司法省が編集した電子メールを示し、編集前のヴァージョンではエプスタインと側近のギレーヌ・マクスウェルが「ドナルド・トランプがジェフリー・エプスタインとの以前の関係について述べた発言」について話し合っていると述べた。

ゴールドマン議員は、「アメリカ国民が、ドナルド・トランプがジェフリー・エプスタインとの関係についてどれほど嘘をついているか理解できるよう、このメールの編集前のヴァージョンを公開することお約束してもらえるか?」と質問した。

民主党所属の議員たちはまた、トランプの名前がファイルに何回登場するかについても言及した。特にカシュ・パテルFBI長官が以前、その数は1000回未満だと主張していたことを踏まえると、なおさらその多さを強調する形となった。

モスコウィッツ議員は、聖書と『ハリー・ポッター』シリーズを傍らに置いて座っていた。

「エプスタイン・ファイルにトランプの名前が登場する回数は、神についての本に登場する神の名前よりも多くなっている。ちなみに、これはトランプ版聖書だ。ジェームズ王版ではない」とモスコウィッツ議員は述べた。

モスコウィッツ議員は、「エプスタイン・ファイルの中で、トランプの名前が登場する回数は、ハリー・ポッターの7冊の小説に登場するハリー・ポッターの回数よりも多い」と述べた。

多くの共和党所属の議員たちは、エプスタイン・ファイルについて質問しなかったが、質問した議員たちからはボンディ長官への称賛の声が上がった。

チップ・ロイ連邦下院議員(テキサス州選出、共和党)は「トランプ政権がこの問題を主導し、前政権は沈黙を守っていたと言っても言い過ぎには当たらない」と述べた。しかし、ロイ議員はさらに、なぜ被害者たちの名前が恣意的ではないにしても公表されたのかと問いただした。

しかし、ヘスス・“チュイ”・ガルシア連邦下院議員(イリノイ州選出、民主党)は激しい非難を行いその中で、ボンディ長官がファイルの取り扱いをめぐって激しい批判を受けていると指摘した。

ガルシア議員は、「これだけのことをした後では、誰もあなたを支持しない。私は民主党の日立のことを言っているのではない」と述べ、共和党が任命した判事たちによる敗北を指摘した。

「あなた方のMAGA支持基盤は、あなた方がエプスタイン・ファイルを隠蔽しているので、あなた方を軽蔑している。なんと皮肉なことか」

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 アメリカ国内の分断は深刻さを増している。第二次ドナルド・トランプ政権の大統領次席補佐官スティーヴン・ミラーが主導する、移民・関税執行局(ICE)の捜査員たちによる不法移民摘発で死者が出る事態となり、いくつかの地元の市や州が反発を強めている。既にご紹介したように、ミネソタ州ではティム・ウォルツ知事が州兵への出動準備のための「警告命令」を発令した。

 アメリカ国内は物価高(インフレ)による生活苦もあり、不満が溜まっている。その不満が外国や外国人(有色人種)に向かっている。アメリカ国内の分断は進み、アメリカは暴力が蔓延し、内戦状態になる可能性がある。

 2028年には大統領選挙が実施される。2027年には大統領選挙の選挙戦がスタートする。まずは民主、共和両党の大統領選挙候補者として指名を受けるための戦いが始まる。民主党では既に数名の政治家、主に各州の知事たちの名前が挙がっている。

 共和党側では、JD・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官の名前が挙がっているが、トランプ大統領の三選を求める声が上がっている。アメリカ合衆国憲法では、同じ人物は大統領を2期8年までしか務められない。フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領は三選、更には四選を果たしたが、世界恐慌や第二次世界大戦という特殊な事情があり、当時は憲法に明文化されておらず(初代ジョージ・ワシントンが三選を拒否したことで慣習とされていた)、戦後になって憲法修正第22条に明記されることになった。現在では三選は違憲ということになる。それでもトランプは時に、三選を目指すような発言をしている。また、2028年に、共和党の大統領候補の副大統領候補となり、実質的に院政を行う(ジョージ・W・ブッシュ[バカ息子]大統領時代のディック・チェイニーのように)ということも取り沙汰されている。

 トランプはその時には80歳を超えて、アメリカ男性の平均寿命73歳を大きく超えることになる。また、最近になって衰えを見せる場面もあり、三選を目指すということはないと私は予想している。また、健保違反の三選を目指すということになれば、アメリカはこれまで以上に不安定な状況に追い込まれる。それよりは、自分の息のかかった人物を大統領候補にする方がより良い選択ということになる。しかし、トランプは融通無碍である。何をしてくるか分からない。そのように思わせることで、敵対勢力を翻弄するということもできる。今年の中間選挙の結果と合わせて注目していきたい。

(貼り付けはじめ)

「トランプ2028」は冗談ではない(‘Trump 2028’ Is No Joke

-ドナルド・トランプ米大統領は中国の独裁政権の戦略をより深く参考にしている。

ハワード・フレンチ筆

2025年10月8日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/10/08/trump-2028-china-xi-jinping-military/

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ミネアポリスのミネソタ大学で開催された「アメリカン・カムバック・ツアー」の会場で、列に並ぶ、「トランプ2028」のキャップをかぶった男性(2025年9月22日)

習近平国家主席は、統治開始当初から、軍幹部の粛清を常態化させてきた。不透明な法的手続きで汚職を理由にして、彼らの公然たる失脚、中国共産党からの追放、投獄を主導してきた。ほぼ全ての事例において、習近平と彼に忠実なプロパガンダ機関は、中国軍に対する政治的統制の強化に奔走してきた。

現代の中国研究者たちにとって最も重要な課題の1つは、なぜ習近平がこれほどまでに権力を掌握し、特に軍の服従(obeisance from the military)を確保することに固執するのかを見極めることである。その動機として最もよく挙げられるのは、習近平自身が常々主張している点、すなわち台湾の将来をめぐるいかなる戦いにも備え、最終的に勝利を収める必要があるという点である。

しかしながら、これが習近平の揺るぎない目的意識の全てを説明できるとは考えにくい。私には、習近平の動機は、少なくとも同程度には、自身の支配を永続させたいという願望によって支えられているように思える。それは、自身の権威に対するいかなる疑問も徹底的に排除することにかかっている。習近平の考えでは、毛沢東の言葉を借りれば、銃の絶対的な支配権を維持すること(maintaining absolute control of the gun)が、このための最低限の前提条件のようだ。中国の指導者は既に、中国の政治的継承を5年任期2期で規定していたルールブックを破棄し、2028年に党指導部による「再選(reelection)」という形式的な手続きを経れば、事実上、4期目の任期に突入する勢いだ。

過去のコラムで、ドナルド・トランプ米大統領の2期目の任期が、強圧的な権威主義と高度に個人化された統治(musclebound authoritarianism and highly personalized rule)を特徴とする中国のエリート政治の手法を借用しているように見える点について書いてきた。その最も明確な兆候の1つは、文化大革命の毛沢東のように、指導者に忠実な政治屋(political hacks)による行政を優先し、政府機関が空洞化していることである。

しかし、ここ数日、トランプ大統領が中国からさらに悲惨な教訓を引き出していることが明らかになっている。それは、国家安全保障機構に対して、そして国家安全保障機構を通して政治権力を行使することに執着する習近平国家主席の姿勢を如実に反映していると言えるだろう。これは、先週クアンティコで行われた、トランプ大統領とピート・ヘグゼス国防長官による、アメリカ軍最高幹部を集めた異例の大規模会合での演説、そして複数のアメリカ国内の都市に州兵、アメリカ移民関税執行局(U.S. Immigration and Customs EnforcementICE)などの連邦機関の職員を派遣したことからも明らかだ。

今日、アメリカ国民、そして世界は、トランプ大統領が中国の指導者と同様に権力の座を永続させるという目標を共有するという事態に備えなければならない。トランプ大統領は最近、民主党のチャック・シューマー連邦上院議員やハキーム・ジェフリーズ連邦下院議員を含む連邦議会指導者たちと会談した際、「トランプ2028」というスローガンが書かれた帽子を目立つように並べたテーブルに出席した。

トランプの公の場での発言や、最も熱烈な支持者たちの言辞に繰り返し登場するトランプの3期目就任に関する発言は、しばらくの間、広く冗談として片付けられていた。しかし、もし傍観者がかつてそのような話をこのように片付けることができたとしたら、それはもう過去の話だ。

クワンティコで行われたトランプとヘグセスの会合に関する多くの論評は、国防長官が兵士の体力強化を過度に重視していること、そしてジェンダーや多様性の問題よりも政治的正しさを重視する右翼的なアジェンダに重点を置いていることに集中している。一部の保守系メディアでさえ、ヘグセスの舞台上での威圧的なパフォーマンスを恥ずべきものと評した。しかし、この日最も重大な瞬間だったのは、トランプが「内部からの敵(enemy from within)」と呼ぶ敵と戦うためにアメリカ軍が果たすべき役割があると主張したことだ。

1878年のポッセ・コミタトゥス法(国内法執行におけるアメリカ軍の利用を禁じる)といった長年の伝統や法律を無視し、トランプ大統領は、軍に対し、国内の都市を軍事作戦のための訓練場として利用するよう求めた。

しかし、これは訓練というよりも、習近平国家主席流の、自身の政治的アジェンダの実現と忠誠心確保のための軍の再編に執着するトランプ大統領の姿勢と関係があるようだ。トランプ政権下でのアメリカの権威主義化への兆候は今に始まったことではないが、トランプ大統領の危険な発言と国内秩序の軍事化を指示する最近の行動は、ここ数世代におけるアメリカの民主政治体制に対する最も重大な挑戦の1つである。

今週のテレビインタヴューで、イリノイ州のJB・プリツカー知事は、アメリカの都市における軍人の継続的な展開は、国内秩序における軍の活用を常態化すること(to normalize)を目的としていると警告した。「来年、彼らは最終的にこれらの人々を投票所に派遣し、投票を守っていると主張するのではないかと懸念している」と彼は述べた。さらに、共和党が2026年の中間選挙で連邦議会の支配権(過半数)を失った場合、トランプは「2020年に行う可能性があると発言したこと、つまり軍隊を使って投票箱を押収し、不正があったと主張して票を集計することを実行するかもしれない」と付け加えた。

ここ数週間、トランプ大統領は数々の行動を次々と起こしており、権力への渇望(thirst for power)、牽制と均衡への焦燥(impatience with checks and balances)、そして真実軽視に対する懸念(disregard for the truth)が高まっている。

連邦裁判所の差し止め命令にもかかわらず、都市中心部の軍事統制を主張する最近の試みを推し進めるだけでなく、トランプ大統領と支持者たちは、緩やかに組織化され、一見すると一時的な反ファシスト・アナーキストの運動であるアンティファの亡霊を盾に、彼の政策に抗議する人々に対する暴力的な戦術の使用を正当化している。

法執行機関の連邦化は、不法移民の疑いのある人々や、適正手続きと人道的待遇を受ける権利を主張するあらゆる人々をも標的にしている。こうした戦術は最近、シカゴで極限まで押し進められ、貧困地域の人々がアパートから追い出されたり、路上で一斉検挙されたりしている。不法入国の疑いで、多くの場合、肌の色、言語、収入水準だけが理由となっているようだ。

一方、トランプ大統領は、反対派への憎悪を公然と表明する一方で、連邦予算を武器として利用し、伝統的に民主党を支持してきた州を罰し、大切なインフラ工事やその他のプロジェクトを凍結または中止している。

これほど多くの警告サインが点滅しているにもかかわらず、トランプ政権が、本来、そして伝統的に政治的に中立な立場にあるアメリカ軍を自らの目的のために利用しようとする最近の動きは、依然として最も危険なプロジェクトである。

習近平主席は、人民解放軍高官の度重なる粛清において、汚職を利用して排除したい人物を排除し、自身に個人的な恩義のある将軍たちのために道を作ってきた。これまでのところ、トランプは中国の習近平主席よりも曖昧で慎重な姿勢をとっており、最近排除された軍将官たちの失態とされる詳細についてはほとんど明らかにしていない。習近平の場合、軍高官の粛清のほぼ全てにおいて、その内容がいかに不透明で形式的なものであろうと、裁判が行われている。

国防長官としてヘグゼスは、元統合参謀本部議長のチャールズ・ブラウン・ジュニア将軍の場合は黒人であるという理由で、沿岸警備隊司令官のリンダ・フェイガン大将の場合は女性であるという理由以外に、明白な理由もなく、経験豊富で勲章を授与された将官を解任してきた。

軍の高官グループに対しては、昇進や職の安定をめぐる明白なイデオロギー審査はまだ行われていないが、指揮系統への服従だけでなく、トランプの政治方針への暗黙の同調が期待されているようだ。習近平主席による汚職疑惑の発言と同様に、政権が軍における民族的・性別的多様性を頻繁に軽視していることは、より広範で党派的な政策とトランプによる軍への個人的支配を隠蔽するために利用されているのではないかと警戒すべき理由が存在する。

「さらなる指導部交代が行われるだろう。それは私たちが望んでいるからではなく、しなければならないからだ」とヘグゼスはクアンティコに集まったアメリカ軍の最高幹部たちに語った。「もう一度言うが、これは生死に関わる問題だ。適切な人材を早く確保すれば、適切な政策を早く推進できる」。少し間を置いて、彼は付け加えた。「もし私が今日話している言葉に心が沈んでしまうようならば、名誉ある行動を取り、辞任すべきだ」。

※ハワード・W・フレンチ:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。コロンビア大学ジャーナリズム大学院教授。長年にわたり特派員を務めた。最新作に『第二の解放:高潮期のンクルマ、汎アフリカ主義、そしてグローバル・ブラックネス(The Second Emancipation: Nkrumah, Pan-Africanism, and Global Blackness at High Tide)』がある。ブルースカイ・アカウント: @hofrenchbluesky.social Xアカウント:@hofrench

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トランプ大統領とヘグセス国防長官が異例の政治的に緊張感漂う再興会議でアメリカ軍指導者たちに講義(Trump, Hegseth lecture military leaders in rare, politically charged summit

-この異例で、直前になって企画された会議は、大統領と国防長官が党派的な政策を喧伝する場となった。

ナタリー・アリソン、マイケル・バーンバウム、エミリー・デイヴィス、パトリック・スヴィテック、エイミー・B・ワン筆

2025年9月30日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/national-security/2025/09/30/hegseth-military-meeting-trump-generals/

火曜日、数百人のアメリカ軍最高幹部が、ドナルド・トランプ大統領とピート・ヘグゼス国防長官による極めて党派的な演説に沈黙して耳を傾けた。トランプとヘグセスは前任者たちを痛烈に批判し、自らの政治的目的を誇張するなど、両者の不満が露呈する異例の事態となった。

国防総省のヘグゼス長官ティームが主催したこのイヴェントは、世界各地の司令部から将軍や提督をワシントンから南に30マイル(約48キロ)ほど離れたヴァージニア州のクアンティコ海兵隊基地に招集した。トランプ大統領が直々に任命した統合参謀本部議長のダン・ケイン将軍は冒頭の発言で、このイヴェントは集まった最高幹部の将官と彼らの上級顧問たちにとって、軍の文民指導部から直接話を聞く「前例のない機会であり、光栄なこと(unprecedented opportunity and honor)」であると述べた。

トランプ大統領は、熱心な高官を国防総省の責任者に据え、アメリカ軍を党派政治の支配から守るために定められた長年の規範を、繰り返し、そして容赦なく踏みにじってきた。しかし、火曜日の演説は、現政権がこうした原則を全面的に無視していることをこれまでで最も露骨に示したと言えるだろう。

トランプ氏は約70分に及ぶ支離滅裂な発言の中で、もし出席者が自分の発言に納得できないなら部屋から出て行ってもいいと冗談を飛ばしつつ、「階級が下がれば将来も下がる」と付け加え、一部の人から不快な笑いを誘った。トランプが政権に復帰して以来、彼とヘグセスは多くの将軍や提督を、多くの場合、理由もなく解任してきた。一方で、女性やその他の要人に対する不均衡な解雇に焦点を当ててきた。大統領と国防長官は、軍の多様性と包括性の向上を柱とする有害な「目覚めた(woke)」イデオロギーを唱えていると広く非難している。

トランプ大統領は、アメリカの都市を警備するために軍隊を投入した自身の行動を擁護し、「内部からの敵(the enemy within)」と自ら呼ぶものを非難する一方で、国内での軍事力行使を認められるべきだと主張した。国防総省はこれらの都市を「訓練場(training grounds)」として使用できるべきだと大統領は述べた。既に訴訟を招いている展開を命じる中で、この考えは州や地方当局から確実に警戒感を抱かせるだろう。

トランプ大統領はまた、国防総省を戦争省に改称した決定を称賛し、ウクライナ紛争を終結させられなかったことを嘆き、ロシア沖におけるアメリカ潜水艦の極めて機密性の高い動きを暗黙のうちに認めた。

「私はそれを『Nワード』と呼んでいる」と大統領は潜水艦について述べ、原子力搭載を暗に示唆した。「Nワードは2つあり、どちらも使うことはできない」と語った。

集まったアメリカ軍最高幹部たちは、軍の超党派の伝統に従い、全ての時間を沈黙して演説を聴いていた。デューク大学の政治学者ピーター・フィーヴァーは、彼らが両者の演説に敬意を払いながらも反応しなかったことで、「非常に困難な綱渡りをうまくこなした(managed well a very difficult walk along a high wire)」と述べた。さらに、アメリカ軍最高幹部たちが沈黙を守っている理由を理解しているように見えた、トランプ大統領とヘグゼス国防長官も称賛に値すると付け加えた。

「演説は、アメリカ軍が今後数ヶ月間、対処しなければならない多くの問題を提起した」とフィーバーは述べた。そして、「しかし、テレビの生放送でそうする必要はない。そのため、アメリカの政軍関係(American civil-military relations)における非常に微妙な局面は、一部が懸念していたような惨事にはつながらなかった」と語った。

元国防総省高官で政軍問題の専門家であるコリ・シェイクはより悲観的な見方を示した。

アメリカン・エンタープライズ研究所の上級研究員であるシェイクは、「軍の指導者たちを、あからさまに党派的な政治劇に巻き込むことは恥ずべき行為であり、最高司令官が彼らに同胞アメリカ国民への暴力を奨励することは危険だ」と、述べた。

トランプ大統領はヘグゼスによって紹介された。ヘグゼスは、大統領就任前の激しい前座として、時折、罵詈雑言や下品で扇動的な言葉を使った。「我々の敵へ。FAFOだ」と彼は言った。これは「くそくらえ、気付け(f--- around, find out)」という意味の略語だった。

国防長官は大統領の参加を想定せずにこの行事を計画し、先週、全ての上級軍司令官とその下士官補佐官をヴァージニア州に召集するという不可解な命令を出したが、旅程については一切情報を提供しなかった。『ワシントン・ポスト』紙が木曜日に初めて報じたこの命令は、今年多くの将軍や提督が解任されたことを受けて、一部の人々を不安にさせた。

元フォックス・ニューズの司会者で、州兵として陸軍士官を務めたヘグゼス長官は、火曜日の演説で、目の前に座る男女(それぞれ数十年以上の軍歴を持つ)に説教した。ヘグセスは、軍隊を「かつてないほど強く、タフで、速く、獰猛で、力強い」ものにすると誓い、国防長官就任から繰り返してきた数々の論点を繰り返した。その中には、軍幹部は体力、身だしなみ、規律(physical fitness, grooming and discipline)といった基準を厳格に取り組む必要があるという主張も含まれていた。

ヘグセス国防長官は、軍が本来の使命である「戦争を戦い勝利すること(to fight and win wars)」から逸脱させた「愚かで無謀な政治家たち(foolish and reckless politicians)」を非難し、軍隊における「数十年にわたる衰退」(decades of decay” in the force)を是正すると誓った。また、戦闘におけるアメリカ軍の致死力行使を規定する「政治的に正しい過剰な交戦規則(politically correct and overbearing rules of engagement)」は廃止されたと宣言した。

さらに、「さらなる指導部の交代が行われることは間違いない」と述べ、追加の解任も予告した。ヘグセスは、ピーター・キアレッリ将軍、ケネス・「フランク」・マッケンジー将軍、マーク・A・ミリー将軍の3名の退役将校を、自分が「排除」したい将校の例として名指しした。

この将官3名を名指しした決定は、個人的な感情によるものと思われる。2012年に陸軍の序列第2位の将官として退役したキアレッリは、イラク駐留中のヘグセスの所属した旅団の元旅団長マイケル・スティール大佐を、同部隊の兵士たちを精査した戦争犯罪調査結果を受けて叱責した。マッケンジーとミリーは、2021年のアフガニスタンからの混乱したアメリカ軍撤退の際に指導的役割を果たし、トランプ政権の政治的標的となっている。

ミリーはコメントを拒否し、マッケンジーには連絡が取れなかった。キアレッリは電子メールで、ミリーとマッケンジーと「同じ文に名を連ねることができて光栄だ」と述べ、彼らを「私がこれまで共に仕えた中で最も優れた指導者たち」と呼んだ。

ヘグゼス長官は、1990年から1991年にかけて数カ月の間、イラクの侵攻と隣国クウェートの併合を撃退した湾岸​​戦争を、アメリカにとって模範となる紛争の例として挙げた。彼は湾岸戦争を「圧倒的な戦力と明確な終結目標を伴う限定的な任務(limited mission with overwhelming force and a clear end state)」と表現した。

また、1980年代にロナルド・レーガン大統領がアメリカ軍の増強を進めたことが重要な役割を果たしたと指摘し、当時の多くの軍指導者がヴェトナム戦争での戦闘経験を活用したことを指摘した。

ヘグセスは次のように語っている。「これは今日でも同じことが言える。我が国の文民・軍の指導部には、イラク戦争とアフガニスタン戦争を経験した軍人が多数おり、国家建設や漠然とした終末論に対して『二度と繰り返してはならない』と訴えている。ホワイトハウスにおいて、こうした明確な見解が示され、トランプ大統領の軍備増強と相まって、私たちは将来の勝利に向けて準備を整えている」。

ヘグゼスは、兵士と民間人職員が匿名で内部告発をしたり、有害な指導者を報告したり、人種、性別、性的指向、宗教に基づく不平等な扱いを指摘したりできる手段を徹底的に見直すと述べた。

ヘグゼスは次のように明言した。「軽率な苦情はもう終わりだ。匿名での苦情も、何度も苦情を言うことも、評判を落とすことも、果てしない待機時間も、法的に宙ぶらりんになることも、キャリアを台無しにすることも、気を遣って行動することももうない。もちろん、人種差別は1948年以来、私たちの部隊では違法となっている。セクハラも同様だ。どちらも間違っており違法だ」。

ヘグゼスは、高い基準を維持することは「有害ではない」と断言し、「有害な指導者」といった表現の「歪曲」だと非難した。ヘグセスは、国防総省はそのような文言の見直しを行い、軍当局者に対して「報復や疑問視されることを恐れずに基準を施行する」権限を与えると述べた。

ヘグゼスはまた、女性に配慮するために基準がどのように変更されたかについても疑問を呈し、特に戦闘専門職に関連する基準は高い水準を維持しなければならないと述べた。「女性が成功できれば素晴らしい。そうでなければ、仕方がない」と彼は語った。

ヘグゼスは、「ペンタゴンの廊下にいる太った将軍や提督を含む、太った兵士」を非難し、「見栄えが悪い(bad look)」と述べた。ヘグセスは全員が年2回、体力テストに合格し、身長と体重の基準を満たすことが義務付けられるという。彼は、自身の「厳しい」フィットネス・ルーティン(his own “hard” fitness routine)を模範とすべきものとして挙げた。

ヘグゼスは、自身のヴィジョンに沿って11の新たな指令を配布していると述べた。これらの指令は後に国防当局者たちがオンラインで公開した。指令には、いじめの定義の見直し、パープルハート勲章受章者への授与義務、そして優秀な文民職員の残留を促す一方で「業績不振」の職員には退職を促す新たな方法を国防省が模索することなどが含まれている。

ヘグゼスはまた、2024年に出版予定の著書『戦士たちへの戦争』の宣伝も行った。この本は、「目覚めた」文化がいかに軍を弱体化させてきたかを検証している。クワンティコに到着すると、彼はソーシャルメディアにこのフレーズを投稿し、演説中にも再び言及した。

ヘグセスは、「戦士たちへの戦争を終わらせていると言えるだろう」と語り、効果を狙って少し間を置いてから、「誰かがそれについて本を書いたと聞いた」と付け加えた。

この土壇場での会合は、批判的な人々の間で、その費用について疑問を投げかけている。特に、安全なヴィデオ会議機器を使って行うことができたはずの演説であったにもかかわらず、費用がかさんでいるという批判が起きている。日本、中東、ヨーロッパといった遠方から軍幹部を招聘するには、航空費、宿泊費、移動費など数百万ドルに上る可能性があると、元政府高官2人が匿名を条件に語った。彼らは、この問題の機密性から、過去の政府関係者の出張経験に基づいて推定した。

また、この会合は、火曜日が会計年度末であり、政府閉鎖が迫っていることを踏まえると、全ての最高指導者が一堂に集まることへの安全上の懸念も引き起こした。国防総省が発表したガイダンスでは、閉鎖が発生した場合、全ての出張を「中止」すべきだが、上級指導者は例外を認める場合に限られるとされている。

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(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をいただけますよう、よろしくお願いいたします。

 エプスタイン文書公開は今年のアメリカ政治の大きなテーマになった。ドナルド・トランプ大統領は大統領選挙において、エプスタイン文書公開を主張していたが、大統領就任後には姿勢を変えて、文書は存在しないと述べ、支持者たちから反発を受けた。連邦議会民主党は、トランプとエプスタインの「親密な」関係が攻撃の武器になると考え、文書公開を求めていた。トランプは最終的に姿勢を変え、文書公開に賛成することになり、民主、共和両党が連邦議会で法案を可決した。その中で、ただ1人、法案に反対票を投じたのが共和党所属のクレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)だった。私は、この唯一反対票を投じたヒギンズに興味を持った。なぜ1人だけ反対票を投じたのか、気になった。
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クレイ・ヒギンズ

 ヒギンズはキャリアのほとんどを警察官として過ごした。アメリカ陸軍に入隊し、憲兵として勤務し、上級軍曹まで昇進した。その後は地元ルイジアナ州で保安官事務所に勤務した。ギャング対策のヴィデオでライフルを構えて脅すという内容で批判を受け、保安官事務所を辞めたが、連邦下院議員選挙に出馬し、当選した。現在まで連邦下院議員5期目を務めている。極右的保守派として知られ、トランプ大統領を熱烈に支持している。

 ヒギンズがトランプも賛成に回ったエプスタイン分子公開に反対したのは、警察官を経験した立場からであった。犯罪捜査の現場からの意見として反対している。捜査への協力者や被害者の情報が公開されることの危険性に言及している。そのようなことが起きれば、犯罪捜査に協力する人たちが減り、犯罪捜査が難しくなるというのは説得力がある。ヒギンズは批判を受けることも多いが、筋の通った人物のようだ。

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エプスタイン文書公開に投じられた唯一の反対票(The only 'no' vote on releasing Epstein files

ブランドン・ドレノン筆

BBC

https://www.bbc.com/news/articles/crl2g195n96o

アメリカ連邦下院のほぼ全ての共和党所属議員が、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を義務付ける法案に賛成票を投じた。

唯一反対票を投じたのは、ルイジアナ州選出の共和党連邦会員議員クレイ・ヒギンズで、党の意向に反し、原則的な「反対(NO)」を表明した。

「3カ月前、この法案が間違っていたし、今も間違っている」とヒギンズはXに投稿した。続けて、「この法案は、アメリカにおける250年にわたる刑事司法手続きを放棄している」

と述べた。

エプスタイン法案が427対1で圧倒的多数で可決されたことは、連邦議会における稀有な超党派の姿勢を示す瞬間となった。数時間後、連邦上院もこの法案を可決し、最終決定、すなわちドナルド・トランプ大統領の署名への道が開かれた。

ヒギンズにとって、エプスタインの多くの被害者の個人情報保護こそが、この法案における最大の課題だった。

ヒギンズはXに次のように書いた。「既に書いたように、この法案は、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの罪のない人々の情報を暴露し、傷つけるものだ。現状のまま成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な暴露が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく罪のない人々が傷つけられることになるだろう」。

ヒギンズは、連邦上院で修正されればこの法案を支持すると述べたが、連邦上院多数党(共和党)院内総務のジョン・スーンは既に修正の可能性は低いと示唆していた。

スーン議員は火曜日、連邦上院において全会一致で法案が可決される前、「連邦下院で427対1の賛成多数で法案が可決し、大統領が署名すると言った場合、修正が行われるかどうかは分からない」と述べた。

連邦下院が法案を可決する前、民主党議員全員に加えて、採決を強制するための嘆願書に署名したのは、共和党議員でトーマス・マシー、ローレン・ボーバート、ナンシー・メイス、マージョリー・テイラー・グリーンのわずか4人だけだった。

しかし、トランプ大統領が採決への反対を撤回したことで、法案は共和党の圧倒的支持を得た。

ヒギンズ議員は2017年からルイジアナ州第三選挙区からの議員を務めており、自身のウェブサイトによると、連邦議会で最も保守的な議員の1人として広く知られている。

共和党所属の200人以上の議員たちが反対票を投じたにもかかわらず、ヒギンズが反対票を投じたのは、彼が型破りな立場を取った初めての事例ではない。

2024年、連邦下院共和党は、ソーシャルメディア上でハイチを「西半球で最もひどい国」と呼び、ハイチ人を「ペットを食べる」や「ドタバタ劇のギャング」と呼んだヒギンズ議員の不快な発言を非難する決議を可決した。

ヒギンズ議員は「1月20日までに、こういう悪党どもは正気を取り戻し、この国から出て行ってくれ」と投稿した。

フェイスブックは2020年、ヒギンズ議員がルイジアナ州で警察の暴力に抗議するデモに参加する武装した抗議者たちについて「お前ら10人をその場でぶっ殺す(drop any 10 of you where you stand)」と投稿したことを受け2つの投稿を削除した。

フェイスブックは当時、『ビジネス・インサイダー』誌に対し、これらの投稿は「暴力扇動を禁じる当社のポリシーに違反したため削除された」と説明していた。

連邦下院議員になる前、ヒギンズ議員はルイジアナ州セント・ランドリー郡保安官事務所に勤務していた。彼は2016年、ライフルを構えてギャングのメンバーを脅迫する様子が映った物議を醸した犯罪防止ヴィデオへの批判を受けて保安官事務所を辞任した。

BBCはヒギンズの事務所にコメントを求めている。

=====
エプスタイン文書公開に反対票を投じた唯一の下院議員であるクレイ・ヒギンズとは誰か?(Who is Clay Higgins, the only House member to vote against Epstein files release?

アシュリー・フィールズ筆

2025年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/5612391-clay-higgins-sole-house-dissenter-epstein-files-bill/

クレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)は、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を司法省に命じる法案に対し、火曜日に反対票を投じた唯一の下院議員となった。

法執行機関出身の保守派であるヒギンズ議員は、エプスタイン文書透明性法案に対し「当初から原則的に反対」してきたと述べた。

ヒギンズ議員は火曜日にソーシャルプラットフォームXへ投稿した声明の中で、「既に書いたように、この法案の文言通りであれば、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの無実の人々の情報を暴露し、傷つけることになる」と述べた。

「もし現在の形で成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な公開が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく無実の人々が傷つけられることになるだろう」とルイジアナ州選出の共和党議員ヒギンズは付け加えた。更に「私の反対票でそれを許すことはない」と述べた。

ヒギンズ議員は公式プロフィールで自らを「連邦議会で最も保守的な議員の一人」と自称し、法執行機関での経歴をしばしば強調している。また、連邦下院フリーダム・コーカスのメンバーでもあり、連邦下院監視・政府改革連邦法執行小委員会の委員長を務め、汚職捜査を担当している。

●強硬な保守派(Hard-line conservative

ヒギンズ議員のウェブサイトによると、政治活動を通じて、彼は「小さな政府、減税、国境の安全確保、そして個人の自由(champion for smaller government, lower taxes, secure borders, and individual freedoms)を擁護する」主要原則を一貫して支持してきた。

ヒギンズは、反中央集権化と反政府運動(a decentralized and anti-government movement,)を推進することで知られるスリー・パーセンターズや、極右反政府民兵を自称するオース・キーパーズなど、これらの中核理念を推進する組織と密接な関係を持っている。

KLFYによると、ルイジアナ州選出の議員は、オンライン上での発言が地元のアメリカ自由人権協会(ACLU)からの反発を招いた後、セント・ランドリー郡保安官事務所を辞任した。8年後、トランプ大統領とヴァンス副大統領が、オハイオ州でハイチ移民が犬を盗んで食べているという虚偽の主張をした後、ハイチ移民を批判し、人種差別的な発言をしたことで再び非難を浴びた。

「笑。ハイチ人はワイルドだ。ペットを食べる、ブードゥー、西半球で最も汚い国、カルト、ドタバタ劇のギャング・・・だが、大統領と副大統領を告訴するなど、今となってはすっかり洗練された気分になっているだろう」と、ソーシャルプラットフォーム「X」に投稿し、後に削除された。

当時、「これらの悪党どもは皆、1月20日までに正気を取り戻し、この国から出て行かなければならない」と大統領就任式の日に言及して付け加えた。

ヒギンズ議員はその後、激しい反発を受け、発言を撤回した。

先月、ヒギンズは連邦下院少数党(民主党)院内総務のハキーム・ジェフリーズ(ニューヨーク州選出、民主党)を「爬虫類人間(Reptilian)」と表現した写真を投稿した。

●選挙結果の否定(Election denial

ヒギンズは依然としてトランプ大統領の熱烈な支持者であり、2020年の大統領選挙はバイデン前大統領に有利になるように「不正操作(rigged)」されたという根拠のない大統領の主張を支持する発言を続けている。

ヒギンズ議員は、2024年10月のタウンホールミーティングで「2020年の選挙日まで、そして選挙日の翌日の早朝に、6つの州で何が起こったのか、その真相を完全に知ることは決してないかもしれない」と述べた。

「しかし、分別のある人間であれば、何が起こったのかを冷静に考察すれば、組織的な選挙不正があったという結論に達するだろう」と彼は付け加えた。

ルイジアナ州選出のヒギンズ議員は、2021年1月6日にワシントンDCで発生した連邦議事堂襲撃事件の際、「ゴーストバス(ghost buses)」がユニオン駅でFBIの覆面情報員を降ろし、群衆に紛れ込んだという陰謀論も唱えている。

当時FBI長官だったクリストファー・レイは、2023年のこの件に関する議会公聴会で、この説を断固として否定した。

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 第二次ドナルド・トランプ政権が始まって、アメリカはどうなっているだろうか。インフレ状態が続き、人々の生活を圧迫している。トランプ政権下の各種選挙では共和党は苦戦している。フロリダ州マイアミ市の市長選挙で30年ぶりに民主党所属の候補者が当選した。フロリダ州マイアミ市は第二次トランプ政権のマルコ・ルビオ国務長官(前連邦上院議員)のお膝元であり、共和党支持が多いキューバ系の有権者が多い。しかし、それでも共和党が破れたというのは今後への影響が大きい。来年は中間選挙が実施される。現状では民主党の支持率が上回っており、連邦下院においては共和党が過半数を失う可能性があるという状況になっている。そうなれば、トランプ大統領の影響力も低下する。

 トランプが標榜した政策、「製造業の国家の再建」はその実現までに時間がかかる。工場を誘致し、人々の雇用を軌道に乗せるには数年規模の計画が必要だ。そのための投資も必要であるが、大企業は経済法則に従い、人件費が安く、労働力としての質の高い外国での生産を選ぶことになる。高関税の保護主義政策も一定の成果を上げたようであるが、肝心の中国との関係では、アメリカは大きく妥協することになった。アメリカが貿易赤字を削減するためには中国からの輸入を減らし、国内での生産を高めねばならないが、この道筋は非常に厳しい。アメリカの輸出を促進するためには、ドル安(ドルの価値が低いこと)が望ましいが、現状はドル高が続いている。相対的に円安になっている。

 下記論稿にあるように、アメリカの現状をどう見るか、どう分析するかであるが、ある観点から見れば「最良」、別の観点から見れば「最悪」ということになる。どう見るかはそれぞれの個人の判断に任されるが、現状では「悪い」と見る人が多くいるということになると思う。アメリカ国内の分断状況も改善される兆しはなく、来年の中間選挙の前後に、何か大きな暴力が絡む事態が勃発しなければ良いけれど、その懸念が大きいと思わされる状態である。なかなか厳しい状況で2025年を終えていくということになるだろう。

(貼り付けはじめ)

最良の時代と最悪の時代、そしてアメリカの政治的分断(The best and worst of times and America’s political divide

ハーラン・ウルマン筆

2025年11月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/campaign/5619440-best-worst-times-america/

一つの思考実験(a thought experiment)をしてみよう。アメリカにとって、今は最良の時代だろうか、それとも最悪の時代だろうか?

MAGAMake America Great Again、アメリカを再び偉大に)の熱心な支持者を架空の人物を想定してみよう。MAGAの支持者と、MAGAが最良の時代だと主張する人物を想定してみよう。そして、MAGAに強く反対し、今は最悪の時代だと熱烈に信じている人物を架空の人物として想定してみよう。

この対比は、今日のアメリカ政治の何が間違っているかを示す。半分の真実と歪曲が、現実を装っている。

この架空の、そして欠陥のある議論は、今がアメリカにとって「黄金時代(golden era)」であるという主張から始まる。国境は閉鎖され、トランプは法と秩序をもたらしている。そして、アメリカ・ファースト政策は、国外においてアメリカをより安全で安心なものにしている。

トランプの経済計画の主要政策は関税、彼のお気に入りの言葉、である。関税は国家債務を解消し、数兆ドル規模の収入をもたらすと主張されている。関税によってアメリカのパートナーはアメリカへの直接投資を余儀なくされ、少なくとも20兆ドル、あるいはそれ以上の収入が見込まれる。

失業率はほぼゼロにまで低下し、インフレは過去のものとなるだろう。全てが順調に進めば、トランプが約束したアメリカ国民全員への2000ドルの給付金は間もなく支払われるだろう。
国際情勢はかつてないほど明るい。トランプは数え切れないほど多くの戦争を終結させてきた。ガザ地区では平和が訪れている。ウクライナ戦争終結に向けたトランプの戦略は、彼の卓越した交渉力に基づいている。

提案されている和平文書の正式な条件はまだ公表されていないが、その原則と基盤は極めて明確だ。トランプは既に戦争資金をヨーロッパに移管している。そして、平和はアメリカというよりもヨーロッパの責任となるだろう。

ウクライナは、本来ロシア領とすべき領土のロシアへの返還やウクライナ軍規模の縮小といった譲歩を迫られるだろう。NATO加盟の可能性も放棄せざるを得ないだろう。しかし、その安全保障は米露両国の投資の組み合わせによって保証される。

ロシアはもはや領土拡大の野心を抱いていない。なぜなら、野心を持ち続ければ、自国の投資が危険に晒されるからだ。ウクライナへの攻撃がアメリカの反撃を誘発するという、国連安全保障理事会第5条のような保証は不要だ。

同様に、中国とは強固な経済関係を確固たるものにする合意について交渉がなされ、米中両国関係は友好的な基盤へと回復するだろう。カリブ海諸国では、ヴェネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が辞任するか、アメリカとの妥協点を見出すか、どちらかになるだろう。これもまた勝利と言えるだろう。

これらの観点からすれば、今こそまさに最良の時と言えるだろう。敵対的な見方をする人は、これまで述べてきたような見方をする人物が一体どこの惑星に住んでいるのかと疑問に思うだろう。

関税は税金と同じだ。適切に使えば効果を発揮するが、無秩序に適用されれば悲惨な結果を招く。インフレと失業は急上昇するだろう。そして、数兆ドル規模の支援約束は、まさに空論に過ぎない。債務はバクテリアのように増殖し、2026年夏半ばまでに40兆ドルに達するだろう。

全米各地に州兵を駐留させることは違法であり、何の成果ももたらしていない。ジョー・バイデン政権発足以降、暴力犯罪は減少傾向にある。

アメリカ軍に、積荷の正体不明の非武装小型船舶への攻撃を命じることは、戦争権限法および軍の法執行機関としての使用を禁じるポッセ・コミタトゥス法に反する。

ガザ停戦はイスラエルによって一貫して無視されており、イスラエルは依然としてガザ地区とシリアを攻撃し続けている。ウクライナとの合意案は、キエフを実質的に降伏に追い込むことになり、1938年のヒトラーとのミュンヘン協定を素晴らしいものと見せかけることになる。そして中国との関係は解決には程遠い。

2025年11月の各地での選挙で共和党が惨敗したことで、トランプは著しく弱体化している。裁判所は彼に不利な判決を下している。エプスタイン関連の文書公開をめぐるトランプの度重なる拒否と撤回は、彼の判断力に疑問を投げかけ、何が公開されるのかという疑問を投げかけている。

共和党はトランプがこの件を巧みに処理したと主張している。ハハッ!

多くの善良な人々(主に民主党員)が不必要に暴露され傷つけられるだろうという同情に基づいて、文書公開を拒否したというのは、全くのナンセンスだ。少なくとも、エプスタイン文書はトランプがエプスタインが未成年女性と何をしていたかを知っていながら沈黙を守っていたことを証明することになるだろう。

このやり取りが示すように、特に深刻な状況にある分野がある。それは、民主、共和両党が常識的な統治について合意できない政治環境だ。

さらに重要な点として、トランプは8人の連邦議員を扇動罪で告発した。扇動(sedition)とは、政府を転覆させるために武力を用いることだとトランプは理解しているはずだ。

トランプが主張する容疑は、軍隊は違法な命令に従わないように法律で義務付けられていると主張したことだ。アメリカ国民がこの法律を改めて認識しなければならないという事実は、政治情勢が最悪の状況にあることの究極の兆候である。

※ハーラン・ウルマン博士:UPI通信のアルノー・ドゥ・ボルクグレーヴ特別コラムニスト、アトランティック・カウンシル上級アドヴァイザー、2つの民間企業の会長、「ショックと畏怖の教義」主著者。ウルマンと元英国国防長官デイヴィッド・リチャーズは、戦略的大惨事の防止に関する著書を近々出版する予定となっている。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。

 イスラム教徒でウガンダからの移民(インド系)、民主社会主義者を自認し、アメリカの視点からすれば過激な社会再作を訴えたことで注目を浴びた、ゾーラン・マムダニ次期ニューヨーク市長が、ホワイトハウスを訪問し、ドナルド・トランプ大統領と会談を持った。トランプはマムダニを「共産主義者の狂信者」と非難し、マムダニはトランプを「独裁者」と呼んでいて、両者が直接対面したらどのような事態になるか、非難合戦、口論になるだろうという予想が多くなされた。

 しかし、実際にはトランプ・マムダニ会談は口論の種になりそうな話題には踏み込まず、友好的な雰囲気で行われた。大統領執務室でトランプが執務机に座りながら、マムダニが隣に立って記者団の取材を受け、両者が握手をしたというのは象徴的であった。もちろん、トランプ大統領がマムダニを再び激しく非難することもあるだろうが、予想外の結果に拍子抜けという感じもあった。

 マムダニと対峙しているニューヨーク共和党ははしごを外された形になった。トランプがマムダニと直接会って激しく批判する様子を映像として使おうとしていたところに、それができなくなったどころか、握手までして「素晴らしい市長」と呼んでいるので、マムダニ攻撃、民主党攻撃がしにくい状況になった。

 私がこれまでの著作でも述べているように、民主党左派、民主社会主義者グループと、トランプ派は、反エスタブリッシュメント、ポピュリズム(既存の政治やエリートたちに対する一般国民の怒り)から出ているという共通点がある。以前にも紹介したように、馬蹄理論(horseshoe theory)という理論で説明ができる。そう考えると、2人の会談が友好的になったことはおかしなことではない。そして、考えが違っても、友好的な雰囲気で会談ができるという当たり前にあるべき状況が予想外とされるのはやはり問題ということになるだろう。これは現在、民主政治体制を採用している先進諸国に共通の問題と言えるだろう。

(貼り付けはじめ)

不可解なほど前向きな大統領執務室での会合から得られたいくつかの教訓(Takeaways from a perplexingly positive Oval Office meeting

ダグラス・E・ショーエン筆

2025年12月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/white-house/5625759-trump-mamdani-love-fest/

こんな展開を予想できた人はいただろうか?

ドナルド・トランプ大統領がニューヨーク市次期市長のゾーラン・マムダニを大統領執務室に招待した際、トランプが以前「共産主義者の狂人(communist lunatic)」と嘲笑したマムダニを激しく非難するだろうと予想された。

同様に、マムダニがトランプを「独裁者(despot)」と呼び、「トランプのファシズム(Trump’s fascism)」を打ち破ると約束する中で、トランプとの会談をどう受け止めるかという疑問もあった。

しかし、政治的な殴り合いを期待していた人はひどく失望することになった。会談は非常に和やかなものだったからだ。『ポリティコ』誌は「トランプとマムダニは愛し合う―戦争ではなく(Trump, Mamdani make love — not war)」と表現し、フォックス・ニューズも同様に「愛の祭典(love fest)」と形容した。

確かに、この会談が闘争的なものになるという考えは、決して飛躍的なものではない。トランプは複数の世界の指導者を同じ部屋の中で厳しく叱責し、アメリカ合衆国大統領と34歳の次期ニューヨーク市長という力関係の不均衡は明らかにトランプに有利だった。

会談が喧嘩ではなく友好的なものだったことに党派性の高い人たちは失望したかもしれないが、この「愛の祭典」は、国全体、特にニューヨーク市にとって間違いなくプラスとなった。

実際、この国における激しい非難、分断、そして政治的暴力のレヴェルは、もはや耐え難いものとなり、私たちの国の価値観とは明らかにかけ離れている。

トランプとマムダニは友好的に会談することで、たとえ一時的であっても、これ以上の発言は控え、緊張を和らげることを選んだ。

さらに、マムダニの言葉を借りれば、両者が「生産的な(productive)」関係を築けば、ニューヨーク市、ひいてはアメリカ全体がより良い方向に進むことは否定できない。

同様に、両陣営にとって、個人的かつ政治的に重要な影響がある。

間もなくレームダックとなり、共和党に対する完全な支配力を今でも維持しているかどうかという疑問に直面しているトランプにとって、今回の会談は、彼が依然としてその権力を行使していることを明確に示すものとなった。

同時に、この会談はトランプの最大の盟友の1人であるニューヨーク州選出のエリス・ステファニック連邦下院議員(共和党)にとって確かに困難なものとなった。

ステファニックの知事選キャンペーンの核心は、現職のキャシー・ホックル知事(民主党)をマムダニの極左政策とその危険性に結びつけることであり、マムダニを「ジハード主義者(jihadist)」と呼ぶことさえあった。

トランプがマムダニの政策を繰り返し称賛しながらも、ステファニックのジハード主義に絡めたマムダニ攻撃には同意しなかったため、彼女の主張は著しく困難になっている。 MAGAの有力者であるローラ・ルーマーも同様のことを指摘し、「民主党はエリスを倒すために今日の記者会見の映像を流すだけでいい」とツイートした。

そのため、ステファニクが最も明白な犠牲者となるかもしれないが、中間選挙を前にマムダニを「ブギーマン(boogeyman、訳者註:子供たちを怖がらせる幽霊などのような存在)」に仕立て上げようとした共和党員は、事実上、その計画が頓挫した。

言い換えると、大統領であり共和党のリーダーであるトランプが、自分とマムダニの間には共通点があると発言したばかりなので、民主党を急進的な社会主義者と決めつけることは難しいだろう。

マムダニにとって、今回の会談は民主党内での影響力を高めるものとなり、市長選で当選したマムダニが政治的影響力を発揮し始めた時期と重なった。

マムダニは、次期連邦下院議員選挙において、ブラッド・ランダーを現職のダン・ゴールドマン下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)よりも優位に立たせるべく尽力する一方で、その影響力を利用して、ハキーム・ジェフリーズ議員(ニューヨーク州選出、民主党)に挑む、同じ民主社会主義者の候補者を阻止しようとしている。

マムダニの功績として、彼のアプローチは、トランプが大統領に復帰して以来、多くの民主党員がいかに的外れであるかを浮き彫りにした。

トランプの後ろに立ち、2人とも笑顔を浮かべている様子は、グレッチェン・ウィットマー州知事(ミシガン州、民主党)がトランプとの面会を目撃されるのを避けるために書類の後ろに隠れようとした失敗例と対照的に映る。

同様に、マムダニがトランプとの良好な関係をスタートさせたことで、ニューヨーク市は移民取り締まり、州兵の派遣、連邦政府予算の削減といったトランプの脅しを回避するための余裕を得られた可能性が高い。

しかしながら、ドナルド・トランプに関するあらゆる事柄と同様に、この良好な関係がどれだけ長く続くのかという疑問は当然出てくる。

例えば、マムダニが実際にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の逮捕を試みたり、ニューヨーク市警にICE(米移民関税執行局)への協力を控えるよう指示したりした場合、トランプはどのように反応するだろうか?

同様に、マムダニが公約したより過激な政策のいくつかを可決できた場合、トランプは「小さな共産主義者(little communist)」という侮辱を再び口にするだろうか?

間もなく前連邦下院議員となるマージョリー・テイラー・グリーン(ジョージア州選出、共和党)がよく知っているように、トランプは自身の政治信条にはるかに忠実で同調する人々をほとんど予告なしに攻撃してきた。

マムダニにとって、トランプに浴び​​せた侮辱を「今も信じている」と主張していることは、非常に短気な大統領の怒りを引き起こすことになるかもしれない。

結局のところ、トランプとマムダニは、様々な違いはあるものの、どちらも熱心なポピュリストであるため、これが政治的な駆け引きだったのか、それとも真の関係の始まりだったのかを判断するのは無意味だ。

しかし重要なのは、大統領執務室での騒動を避けるため、トランプとマムダニ双方が国を第一に考え、党派的な信念を二の次にしているように見えることだ。これは間違いなくプラスだ。

※ダグラス・E・ショーエン:政治コンサルタント、ビル・クリントン大統領の補佐官、2020年の大統領選挙でマイケル・ブルームバーグ陣営の顧問を務めた。著書に『民主政治体制の終焉?:ロシアと中国の台頭とアメリカの後退(The End of Democracy? Russia and China on the Rise and America in Retreat)』がある。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 

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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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