古村治彦です。
このブログで先月、民主社会主義勢力の躍進についてご紹介した。ニューヨーク市やコロラド州デンヴァーといった大都市での民主社会首位勢力の躍進は日本でも報道された。ニューヨーク市を地盤とするアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員やニューヨーク市長ゾーラン・マムダニの人気、特に若い人たちの間での人気は高まっている。AOCは大統領選挙の候補者としても名前が挙がっているが、まだ30代であり、まずはニューヨーク州選出の連邦上院議員への鞍替えを考えているのではないかと思う。
最近で言えば、ミシガン州の連邦上院議員選挙民主党予備選挙で、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が支援した急進左派のアブドゥル・エルサイードが、中道穏健派のヘイリー・スティーヴンス連邦下院議員を破って、民主党の候補に選ばれた。今年11月の本選挙で、共和党の候補者マイク・ロジャース元連邦下院議員と連邦上院議員の議席を争うことになる。
エルサイードはイスラエル、特にベンヤミン・ネタニヤフ首相への激しい批判を選挙戦で展開していた。ユダヤ人やユダヤ教徒は切り離し(エルサイードは「ユダヤ人とユダヤ教を愛し尊敬している」と発言している)、イスラエルの実行している政策とその責任者であるネタニヤフ首相への批判を展開した。これに対して、アメリカ政治を牛耳ってきたイスラエル・ロビーの代表格AIPACが対抗馬であるスティーヴンス連邦下院議員に多くの選挙資金と反エルサイードのCMを展開したが、エルサイードが勝利した。本選挙に向けて、共和党のロジャースにイスラエル・ロビーから莫大な資金が流れることになるだろうが、それがかえってロジャースの足を引っ張る可能性もある。
ウィスコンシン州知事選挙では、フランチェスカ・ホン州下院議員が支持を拡大している。現職で選挙を不出馬を表明したトニー・エヴァースは、サラ・ロドリゲス副知事を担ごうとしたが、選挙資金をめぐるスキャンダルで出馬断念となり、ミルウォーキー郡のデイヴィッド・クロウリー郡長を支援することになった。急進左派の勢力に穏健中道や民主党エスタブリッシュメントたちは戦々恐々としている。それは自分たちの既得権益が荒らされるということもあるが、本選挙で、無党派層から「急進的過ぎる」ということで支持を得られないという可能性もあるからだ。
実際に、アメリカ民主社会主義者(DSA)に所属し、民主党予備選挙に立候補し勝利した候補者がDSAから抜け、その理由を「選挙区の有権者を団結させる、まとめる」ためとしている。民主社会主義勢力の勢いは伸びているが、民主社会主義を支持する人たちの支持だけで本選挙を勝てるということはない。やはり穏健中道や政治的関心の低い人たちも巻き込んでいかねばならない。民主社会主義勢力としては、これからいかにしてリーチを広げていくかということが重要になってくる。
(貼り付けはじめ)
急進左派が激戦州ミシガンで勝利、米民主予備選 中間選挙の試金石
Nolan D. McCaskill ロイター通信
2026年8月5日午後 5:00 GMT+931分前更新
https://jp.reuters.com/world/us/N2O2ZVTILNNM3L3GCA6V2PH4SA-2026-08-05/
[5日 ロイター] - 11月の米連邦上院選に向け、中西部ミシガン州で実施された民主党の上院予備選で、イスラム系の急進左派のアブドゥル・エルサイード氏が勝利した。穏健派候補のヘイリー・スティーブンス下院議員を接戦の末に破った。
エルサイード氏は5日に開いた記者会見で、民主主義について「今後は常に『これは国民のものであり、われわれが主導権を握る』と断言できるようになる」と語った。
AP通信によると、開票率99%時点でエルサイード氏の得票率は48.5%、スティーブンス氏は47.5%だった。
エルサイード氏は「メディケア・フォー・オール(国民皆保険制度)」を提唱するなど、民主社会主義を掲げ、イスラエルへの軍事支援停止を公約に選挙戦を展開した。一方、スティーブンス氏は民主党指導部や親イスラエル団体の支援を受けていた。
写真はイスラム系の急進左派のアブドゥル・エルサイード氏。8月5日、米ミシガン州デトロイトで撮影。 REUTERS/Rebecca Cook
今回の予備選は、経済ポピュリズムや反エスタブリッシュメント(既得権益層)を訴える急進左派と、党主流派に近い穏健派の対決という構図となり、民主党の今後の方向性を占う試金石として注目された。また、イスラエル支援を巡る対立も主要な争点となった。
ミシガン州は2024年の米大統領選でトランプ大統領が勝利した激戦州の一つ。エルサイード氏は州全体の予備選で勝利した初の急進左派候補となる。
11月の本選では、共和党候補のマイク・ロジャース元下院議員と対決する。
ロイター/イプソスが4日までにまとめた最新の世論調査によると、民主党支持者で「リベラル」と自認した割合は71%、「保守」と回答した割合は16%だった。イスラエルへの軍事・経済支援については、支持が16%にとどまり、57%が反対だった。
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メモ:左派がエルサイードの勝利の勢いを取り込もうとしている(The Memo:
Left looks to seize on momentum from El-Sayed’s win)
ナイオール・スタンジ筆
2026年8月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/6012536-abdul-el-sayed-michigan-democratic-primary-progressive-movement/
火曜日、ミシガン州やその他のいくつかの州で行われた予備選挙の結果は、必ずしも圧倒的な勝利とは言えなかったものの、民主党左派は依然として力強い勢いを維持した。
ミシガン州での注目の選挙戦は、進歩主義派(the progressive)の公衆衛生専門家アブドゥル・エルサイードが僅差で勝利した。これによりエルサイードは、マイク・ロジャース元連邦下院議員(ミシガン州選出、共和党)と戦う、連邦上院選挙の民主党公認候補となる。
ヘイリー・スティーヴンス連邦下院議員(民主党)に対するエルサイードの予備選挙勝利は、事前の世論調査の予測よりもはるかに接戦となった。予備選挙直前の複数の調査ではエルサイードが2桁のリードを保っていたが、最終的にはスティーヴンスを約1ポイント差で下す結果となった。
進歩主義派のストラティジストたちは、この結果を期待外れと見なしたり、勝利の差が小さかったことを11月の本選におけるロジャースとの対決に向けた警告信号と捉えたりする見方を否定している。
むしろ彼らは、エルサイードが成し遂げた偉業の大きさを強調している。公職に就いた経験が一度もない彼が、外部からの巨額の資金援助という圧倒的な強みを持つ4期目の現職女性連邦下院議員を打ち負かしたからだ。
スティーヴンスの立候補を支援し、エルサイードを阻止するために費やされた資金は6000万ドルを超えた。その総額の約半分は、AIPAC(the American Israel Public Affairs
Committee、アメリカ・イスラエル公共問題委員会)関連の資金源から拠出されたものだ。
ガザ地区におけるイスラエルの行動に対し、民主党支持者の多くが強い反発を抱く中、AIPACによる資金提供は党内で大きな論争の的となっている。イスラエルの行動を「ジェノサイド(genocide)」と呼ぶエルサイードは、このAIPAC問題をスティーヴンスへの攻撃材料として利用しようとした。
全体像としては、エルサイードは外部からの資金投入において約8対1という圧倒的な劣勢にありながらも、最終的に勝利を収めたということだ。
バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の元外交政策顧問であり、現在は国際政策センター副代表を務めるマット・ダスは本コラムに対し、エルサイードの選挙戦の結果が期待外れだったとする見方は「馬鹿げている」と語った。
ダスは「要するに、アブドゥル・エルサイードは前例のない規模の外部資金攻勢に直面し、彼を徹底的に排除しようとする民主党主流派とも対峙しなければならなかった。しかし彼は、素晴らしいメッセージ、確かな政治的手腕、そして極めて優れた組織力によって、それらを乗り越えた」と述べた。
エルサイードとスティーヴンスの選挙戦は、動揺が続く民主党内に存在するより大きな対立構造を象徴するものだった。
イスラエル・パレスチナ問題を越えて、エルサイードはよりポピュリスト的なメッセージを前面に押し出した。それは「政治から金を排除し、人々のポケットに金を入れ、全員にメディケア(公的医療保険)を(Money out of politics, money in your pocket, Medicare-for-All)」というスローガンに集約される。一方、より慎重で中道的な人物であるスティーヴンスは、対立候補を「セレブリティ(celebrity)」候補だと批判し、本選挙では勝てない人物だと決めつけた。
エルサイードは、サンダース上院議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、そして同じミシガン州選出のラシダ・トレイブ連邦下院議員(民主党)など、進歩主義派運動の主要な有力者のほぼ全員から支持を受けた。
スティーヴンスは、引退を表明していたゲーリー・ピーターズ連邦上院議員(ミシガン州選出、民主党)に加え、グレッチェン・ウィットマー・ミシガン州知事(民主党)やチャールズ・シューマー連邦上院少数党(民主党)院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)からの支持を取り付けていた。
エルサイードの勝利を受け、民主党は迅速に結束を図った。ピーターズとウィットマーはエルサイードを支持し、スティーヴンス自身も支持を表明した。時に激しい対立もあった予備選挙の後だったが、彼女のメッセージは指名候補となったエルサイードに温かく受け止められた。
シューマーと、連邦上院民主党の選挙活動を統括するキルステン・ギルブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、エルサイードを支持する共同声明を発表した。また、シューマーに近い政治活動委員会(PAC)である「連邦上院多数党PAC(Senate
Majority PAC)」は、エルサイードの立候補を後押しする巧みな広告を公開した。
それでも、エルサイードを勝利に導こうと党内の各派閥が結集している状況であっても、民主党内の亀裂がすぐに完全に修復されることはないだろう。
近年、左派の挑戦者たちは、党主流派寄りの現職議員を相手に大きな成果を上げている。彼らは、より野心的な政策課題と、それを実現するために戦う強い情熱を求める党の草の根支持層(the party’s grassroots supporters)の多くのエネルギーをうまく取り込んできた。
火曜日には、もう1人の進歩派であるミシガン州下院議員ドノヴァン・マッキニー(民主党)が勝利を収めた。マッキニーは、ミシガン州連邦下院第13選挙区の民主党予備選挙で現職のシュリ・サネダー連邦下院議員(民主党)を破った。
ミシガン州の別の地域でも左派が勝利を手にした。「サンライズ・ムーブメント(Sunrise
Movement)」共同創設者であるウィル・ローレンスが、ミシガン州第7選挙区の連邦下院民主党予備選挙で勝利を確実にした。
ミシガン州でのこれらの勝利は、左派が収めた一連の成果の最新の事例に過ぎない。
6月のニューヨーク州予備選挙では、アドリアーノ・エスパイヤット連邦下院議員(民主党)が、「アメリカ民主社会主義者(Democratic Socialists of America、DSA)」のメンバーであるダリアリザ・アビラ=シュバリエに敗れた。ダン・ゴールドマン連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)も、左派のライヴァルであるブラッド・ランダーに敗れた。
その1週間後には、ダイアナ・デゲット連邦下院議員(コロラド州選出、民主党)が予備選挙でDSAメンバーのメラト・キロスに敗れた。デゲットは連邦議会で16期目を目指していたが、彼女の初当選は1997年であり、それはキロスが生まれた年でもあった。
それ以前にも、ニューヨーク市長選挙でゾーラン・マムダニ(民主党)がアンドリュー・クオモ元知事(当時)を破るという歴史的な勝利を収めた出来事があった。
しかし、左派は途中で敗北も喫している。火曜日にはミズーリ州で敗北があった。進歩主義派の有力候補であったコリ・ブッシュが、かつて保持していたセントルイス地域の議席をウェスリー・ベル連邦下院議員(民主党)から奪還しようと挑みたが、大差で敗れた。
民主党の支持層内部におけるこうした意見の相違は、数多くの著名な対立も引き起こしている。
ジョン・フェッターマン連邦上院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)やヴェテランのストラティジストであるジェームズ・カーヴィルなど、より中道的な路線を支持する人々は左派を激しく批判している。彼らは、社会が分断されている状況下であっても、選挙の勝敗は中道層を取り込めるかどうかにかかっていると主張している。
これに対し、進歩主義派も同様の応酬を見せている。サンダースは火曜夜、CNNのアビー・フィリップのインタヴューに応じ、もしカーヴィルが民主党内の左派勢力に対してそれほどの疎外感を抱いているのなら、「自分で新しい党を立ち上げる(start his own party)」べきだと示唆した。
中道派が特に懸念しているのは、ミシガン州におけるエルサイードのような人物の動向だ。ミシガン州は激戦州の1つであり、2024年の選挙ではトランプ大統領が当時のカマラ・ハリス副大統領を僅差で破った場所でもある。
エルサイードはDSAのメンバーではなく、自らを社会主義者と称していないが、それでも共和党側は彼を主流派から外れた人物として印象づけようとするだろう。
ロジャースは水曜朝、ソーシャルメディアへの投稿でエルサイードを「過激派(extremist)」と呼んだ。
これに対し、ダスのような進歩主義派は、左派寄りの人物こそが有権者の現在の心情と共鳴するのに適した立場にあると反論した。
ダスは、「政治を『左から右』という軸で捉え、地理的な中央にいるのが最も安全だとするような見方には、私はどうも説得力を感じない」と述べた。
ダスは続けて、「今は、既成勢力による政治のあり方に愛想を尽かすアメリカ人が増えている時期だ」と続け、有権者が求めているのは「何よりもまず、真実を語ってくれる候補者であり、自分たちが苦境にあることを理解し、それを救うためのヴィジョンを提示してくれる候補者だ」と語った。
ミシガン州をはじめとする各地で、左派はこうした見解を実際に試す機会を迎えることになる。
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民主社会主義者たちはウィスコンシン州で次の大勝利を目指してホンに期待を寄せる(Democratic
socialists turn to Hong in Wisconsin with hopes for next big win)
キャロライン・ヴァキル筆
2026年8月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/6008300-hong-wisconsin-democratic-socialist-primary-test/
ウィスコンシン州知事選におけるフランチェスカ・ホン州下院議員(民主党)の着実な支持拡大は、今回の選挙戦において、民主社会主義者や極左勢力にとって最大の試練の場となりつつある。
火曜日の予備選挙を控え、ホンは民主党候補者の中で有力な地位を占めているが、一方で、ウィスコンシン州知事トニー・エヴァースを含む党主流派は、ミルウォーキー郡のデイヴィッド・クロウリー郡長を支持する姿勢を固めている。
エヴァースたちは、ホンが11月の本選挙で共和党の指名候補となる見通しのトム・ティファニー連邦下院議員に勝利する可能性は低いと示唆しているほか、彼女の出馬が接戦となっている他の下院選や地方選の民主党候補に悪影響を及ぼしかねないと懸念している。
しかし、ホンは、有権者は党主流派に対して不満を抱いていると主張し、現代初の民主社会主義者としての知事就任を目指す中で、有権者にとって最も重要な課題に取り組むことに注力している。
ホンは『ザ・ヒル』誌のインタヴューに対し、「労働者階級出身の候補者として、『自分たちと同じ人間だ』と有権者に言われるとき、民主党や他の候補者が誤解しているかもしれないのは、人々が求めているのは『自分たちを気にかけてくれる人物』だという点だ」と述べた。
今年、民主社会主義者や進歩主義派は、予備選挙での指名獲得や現職議員を破るなど、目覚ましい躍進を遂げてきた。しかし、こうした勝利の多くは、ニューヨーク州やコロラド州といった民主党の地盤が強固な連邦下院選挙区でのものだった。そうした中、激戦州であるミシガン州では、火曜日に行われた上院予備選挙において、進歩主義派のアブドゥル・エルサイードが、穏健派のヘイリー・スティーヴンス連邦下院議員(ミシガン州選出、民主党)を僅差で破るという結果が出た。
ホンは、8月11日に行われる知事選挙でティファニーに挑むべく、他の3人の民主党候補と競い合う中、この連勝の勢いと反既成勢力のムードを追い風にしたいと考えている。現職のエヴァースが3選不出馬を決定したため、『クック・ポリティカル・レポート』によると、この選挙戦は「接戦(toss-up、トスアップ)」と予測されている。
ウィスコンシン州を拠点とする民主党のストラティジストであるジョー・ゼペッキは「民主党側のエネルギーがどこにあるのか、もはや誰も見て見ぬふりはできないだろう」と語った。
しかし、激戦州であるウィスコンシン州(2024年の選挙ではトランプ大統領と民主党のタミー・ボールドウィン連邦上院議員の双方を選出した)において、ホンは厳しい視線に晒されている。その理由は、「アメリカ民主社会主義者(DSA)」との関わりや、過去にソーシャルメディアで行った発言にある。それらの発言には、警察予算の削減や警察の廃止、感謝祭の中止、さらにはウィスコンシン州発祥の有名チェーン店「カルヴァース」への批判などが含まれていた。
DSAマディソン支部のメンバーであり、他のいくつかの地元支部からも支持を受けているホンだが、現在は過去の発言やDSA全国組織から距離を取ろうと努めている。
「知事に警察予算を削減する権限はなく、私はスローガンだけで政治を行うつもりもない」と、ホンは先月行われた民主党知事候補討論会(唯一の討論会)で述べた。また、感謝祭やカルヴァースに関する投稿については、「冗談で」行った可能性もあると『ザ・ヒル(The Hill)』誌に語っている。
「それらは、私自身が異なる立場にいた時に抱いていた考えであり、今は知事選挙に出馬するという立場にある」と彼女は述べ、さらに次のように続けた。「何を実現できるかについて、分別を持ち、現実的である必要がある」。
しかし、来週の民主党の指名争いでホンが勝利した場合の11月の本選挙での勝算を民主党主流派が懸念する中、共和党側は彼女の過去の発言を格好の攻撃材料にしている。
ティファニーは火曜日、ソーシャルメディアへの投稿でホンを揶揄し、「私の立場をはっきりさせておきたいが、知事に就任しても感謝祭(サンクスギビング)を中止することはない。念のため、改めて言っておく価値があると思う」と書いた。
トランプ大統領の支持を受けるティファニーは、ホンの進歩主義的な政治姿勢を徹底的に攻撃している。彼女は、シェフであり元レストラン経営者でもあるホンを「急進的(radical)」と呼び、11月の選挙ではウィスコンシン州として「大きな政府による社会主義を拒絶(reject big-government socialism)」するよう訴えている。
一方、エヴァースを含む一部の民主党員は、本選挙でティファニーと対決する候補者としてホンが最適であるかどうかに疑問を呈している。
エヴァース知事は月曜日の『ミルウォーキー・ジャーナル・センティネル』紙とのインタヴューで、ホンが11月にティファニーに勝利するのは「おそらく無理だろう(probably not)」と述べた。彼は、民主社会主義者であるホンを「極めて才能のある人物」と評しつつも、「結局のところ、重要なのは政策課題だ」と付け加えた。
エヴァース知事の発言について尋ねられたホンは、『ザ・ヒル』誌に対し、「私たちが掲げている政策課題こそが有権者の共感を最も呼んでいるものであり、最も多くの票を獲得する人物こそが、当選の可能性が最も高い候補者だと考えている」と語った。
エヴァース知事は、一度は選挙から距離を取ったものの、サラ・ロドリゲス副知事(民主党)が選挙資金をめぐる疑惑を受けて出馬を断念した後に再出馬したデイヴィッド・クロウリー郡長に対し、最後の最後で支持を表明した。
クロウリーは、同じく民主党のグウェン・ムーア連邦下院議員(ウィスコンシン州選出)からも支持されている。一方、ウィスコンシン州選出の民主党連邦議会議員のうち、残る2人であるボールドウィン連邦上院議員とマーク・ポーカン連邦下院議員は、この選挙戦について態度を明らかにしていない。ホンは、イルハン・オマル連邦下院議員(ミネソタ州選出)やロウ・カンナ連邦下院議員(カリフォルニア州選出)といった進歩主義派の民主党議員から支持を受けている。
デーン郡民主党のライアン・センデルバッハ委員長は、ウィスコンシン州知事選の予備選挙、とりわけホンの出馬をめぐって、党内に「不安や緊張感」が広がっていることを認めている。
民主党員の間では、ホンが指名を獲得した場合、連邦下院選や州議会選における党の勝算に悪影響が及ぶのではないかという懸念が生じている。
支持率が1桁にとどまっているもう一人の知事選候補、ケルダ・ロイズ州上院議員(民主党)は、『ザ・ヒル』誌に対し、「選挙名簿のトップ(知事候補)は、当然ながら下位の候補者にも影響を及ぼす」と語った。
ロイズは、共和党が予備選挙でホンを支援するために資金を投じている理由について、「有権者は自問すべきだ」と指摘した。
ロイズはさらに、「彼らは明らかに、トム・ティファニーが知事になるだけでなく、ウィスコンシン州で共和党が知事職と州議会上下両院を独占する(trifecta、トライフェクタ)道筋があると確信しているのだろう。そのことは、私たち全員にとって脅威となるはずだ」と付け加えた。
民主党は、ウィスコンシン州連邦下院第3選挙区での議席奪還を重要な好機と捉えている。この選挙区では、2024年に共和党のデリック・ヴァン・オーデン連邦下院議員が民主党のレベッカ・クックを僅差で退けた。選挙分析サイト「Decision Desk HQ」は、クックとヴァン・オーデンが再対決するこの11月の選挙戦において、民主党が優位に立つと予測している。
また、マディソン(ウィスコンシン州)では、民主党が州議会(下院および上院)の主導権奪還を目指している。ウィスコンシン州議会は2011年以来、共和党が支配し続けてきた。
一方で、ウィスコンシン州の他の民主党関係者からは、ホンの勝算や、もし彼女が火曜日の予備選挙を勝ち抜いた場合に11月の本選挙へ及ぼす影響について、期待を寄せる声も上がっている。
センデルバッハは、「人々の関心事や政治に求めるものは非常に多様だ。従って、一般的に『苦戦するだろう』と見られている地域で、フランチェスカ・ホンが実際に苦戦するとは限らないと私は見ている」と述べ、さらに次のように続けた。「有権者は単に『左右のスペクトラム(spectrum、政治的立ち位置)』上に存在し、その適当な物差しの上で自分に最も近い候補者を選ぶ、といった単純な存在ではない」。
ゼペッキの見解では、現在の国政レヴェルの政治情勢から考えて、ホンは極めて有利な立ち位置にいるということだ。
「既成政治への反発が強く、政治家に苛立ち、何か新しいものを求めている人々にとって、彼女はまさにその通りの候補者というポジションにいる」と彼は語った。
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ミシガン州連邦下院選挙の候補者が選挙区の「団結」を図るためDSAを離脱したと表明(Michigan House candidate says he left DSA to ‘unite’ district)
フィンヤ・スワイ筆
2026年8月5日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/6012655-lawrence-lapses-dsa-membership/
進歩主義派の候補者であるウィル・ローレンス(民主党)は水曜日、ここ1カ月の間に「アメリカ民主社会主義者(DSA)」の会員資格を失効させたことを明らかにした。ローレンスはその理由について、激戦区であるミシガン州第7選挙区において、浮動票層を結束させることに注力したかったためだと説明している。
ローレンスは水曜日のCNNとのインタヴューで、「DSAや彼らが全米で展開している活動には大いに敬意を抱いているが、私たちがここで掲げている政策綱領は、第7選挙区の各地で有権者と対話を重ねる中で作り上げられたものであるという点を、明確にしておく必要があると感じた」と語った。
バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の支持を受ける「サンライズ・ムーブメント」の共同創設者であるローレンスは、ランシングを拠点とする選挙区で行われた火曜日の民主党予備選挙(3候補による争い)で勝利し、11月の本選挙ではトム・バレット連邦下院議員(ミシガン州選出、共和党)と対決することになる。
ローレンスは、自身の選挙運動が選挙区と住民から寄せられた懸念事項を主軸に据えていることを有権者に理解してもらうため、アメリカ民主社会主義者(DSA)の会員資格を更新しなかったと述べた。
「私はこの選挙区の住民を代表し、人々の心を一つにするような課題に取り組むためにここにいるのだということをはっきりとさせておきたい」とローレンスは語った。
ローレンスは、生活費、医療費、ガソリン代、食料品価格といった主要な進歩主義派の争点を挙げ、これらが選挙区全体で人々の共感を呼んでいると指摘した。そして、自身の目標は有権者を「団結させる(unite)」ことだと述べた。
ローレンスはCNNに対し、DSAの会員資格を更新しなかったのは本選挙に進出したことによる判断ではないと語った。また、DSAとの間に根本的な意見の相違があるかどうかについては明言を避け、個別の政策課題についてはその都度対応していく意向を示した。
その代わりに、彼は自らを「オーガナイザーと連携を築く者(organizer and
coalition builder)」と位置づけ、地域社会の懸念に基づいた政策課題を掲げていると説明した。
ローレンスは火曜日に行われた民主党予備選挙で、元駐ウクライナ米大使のブリジット・ブリンクと、元海軍特殊部隊(SEALs)隊員のマット・マースダムを破った。ブリンクはミシガン州のジェニファー・グランホルム元知事(民主党)とジム・ブランチャード元知事(民主党)の支持を受けていた一方、マースダムはエリッサ・スロットキン連邦上院議員(ミシガン州選出、民主党)の支持を受けていた。
(貼り付け終わり)
(終わり)

シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

『トランプの電撃作戦』

『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』









