古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。X accountは、@Harryfurumura です。ブログ維持のために、著作のお買い上げもよろしくお願いします。

タグ:萩生田光一

 古村治彦です。

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 2025年7月20日の参院議員選挙後、参院で与党過半数を割り込んだことを受けて、自民党内から、石破茂総裁の退陣を求める声が出ている。石破降ろしの震源地は麻生太郎元首相、高市早苗代議士、萩生田光一代議士をはじめとする旧安倍派裏金四人衆だ。そこに茂木敏光代議士も加わっている。

この人物たちに共通しているのは、故安倍晋三政権下に我が世の春を謳歌しながら、その悪事や危険な思想、無能力がばれてしまい、すっかり見限られてしまったということだ。この人々が安倍政権下で行ったことが原因で引き起こされた事件や国民生活の苦難について、恬として恥じ入ることもなく、議員の職を辞することもなく、居座り、税金を原資と売る歳費を貪り食っている。自分たちが引き起こした苦難が原因での、自民党の選挙の敗北を「最高指揮官が責任を取るのが筋」と主張して、自分たちの責任を免れ、なかったことにしようとしている。

(貼り付けはじめ)

石破首相の進退巡り自民内に亀裂 旧安倍、茂木派が辞任圧力強める

7/24() 18:52配信 共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/6a75afd4a588aee9ad31ac7735407c854199a81c

参院選で大敗した石破茂首相の進退を巡り、自民党内で亀裂が生じている。退陣が不可避な情勢となりながら続投を重ねて表明した首相は24日、日米関税交渉合意への対応に意欲を示した。一方、旧安倍派と旧茂木派、麻生派の有志議員らが首相の責任を問うため、両院議員総会の開催へ署名活動を展開し、辞任圧力を一層強めた。麻生太郎最高顧問や岸田文雄前首相が23日の石破首相との会談で続投に難色を示したことも判明した。関係者が明らかにした。

首相は24日、官邸で開いた都道府県議会議長との懇談会で、関税合意を踏まえ「影響を見定めつつ、地方の声を聞きながら一つ一つ課題に必要な対応を行う」と述べた。自民内では、合意により続投する理由が薄まったとの見方がある。だが首相は、影響を受ける事業者への追加支援に今後も全力を挙げるとしている。

同懇談会の終了後、官邸に首相を訪ねた鈴木宗男氏によると、首相は退陣論に関し「いろいろな意見があっていい」と語った。関税合意に基づき「日米関係をまた発展させたい」とも強調した。

(貼り付け終わり)

 麻生、高市、旧安倍派の復活は衰退亡国への一里塚である。統一教会をはじめとするカルトと親和性の高い自民党保守傍流の安倍派の復活は東アジアの安定を大きく損なう。また、今回の参議院議員選挙で躍進した参政党や国民民主党は安倍派と親和性が高い。現在少数与党の自公政権であるが、これらが協力することで、高市早苗議員を首班指名することができる。この2つの「極右(狂右)」勢力の発言力が高まることで、排外主義、対中今日姿勢が高まることは間違ない。そうなれば、国民生活は圧迫され、経済的にも苦しい状態に追い込まれる。このようなシナリオを避けることが極めて重要だ。

 自民党は結党以来、70年の間で、何度も政局を起こし、党内の激しい闘争を経験してきた。私が思い起こすのは1979年の「四十日抗争」だ。1979年の衆議院銀選挙(総選挙)で、自民党を率いる大平正芳総裁が一般消費税導入を訴えたが、自民党内でも反発が大きく、自民党が過半数割れを起こす事態となった。この結果に対して、三木武夫元首相、福田赳夫元首相が反発し、大平正芳の退陣を求める。田中角栄はロッキード事件で自民党を離党していたが、田中派は健在で、田中角栄は大平正芳を支援した。ここに、自民党保守本流(吉田茂を源流とする、自由党系の池田勇人と佐藤栄作の流れ)と自民党保守傍流(鳩山一郎や岸信介、三木武夫の日本民主党系の流れ)の争いが勃発した。大平・田中対福田・三木・中曽根という構図になった。中曽根はやや中間的な立場だった。大平・田中は自民党本部で両院議員総会を開催しようとし、反対派がホールをバリケード封鎖し、そこに浜田幸一が乗り込んで、大暴れして、「いいか断っとくけどな、かわいい子供達の時代のために自民党があるっちゅう事を忘れるな!?お前らの為にだけ自民党があるんじゃないぞ!?」と凄むシーンはこれまでに何度もテレビで流されてきたので、見たことがある人も多いだろう。

 選挙後の国会での首班指名で、自民党の候補を決めることができずに、本会議となってしまう。結局、大平正芳と福田赳夫の2名が候補となる事態となった。

 衆議院の1回目の投票では大平135票、福田125票、他は各野党の党首などとなり、過半数を得る候補者が現れず(議席数は511)、決選投票では大平138票、福田121票、無効票252票となり、大平が首班指名された。参議院でも同様となり、1回目の投票で大平78票、社会党の飛鳥田一雄委員長51票、福田赳夫38票となり(議席数は235)、決選投票で大平97,飛鳥田52票、白票87票となり、大平が指名された。ここから党内にしこりが残ることになった。1980年の予算審議で、自民党側が野党の予算修正の申し入れを拒否したことで、社会党、公明党、民主党が態度を硬化させた。そして、5月に内閣不信任案が提出された(社会党単独提出、公明、民社が参政を確認、共産党も同調)。自民党内の反州流派の動きによっては内閣不信任案が可決されてしまうという状況となった。

 本会議での採決では、中曽根派が反対に回り、福田派や三木派からも一部反対が出た。しかし、大半は本会議を欠席した。結果として、賛成243票、反対187票で不信任案が可決された。大平内閣に残された道は内閣総辞職か、衆議院の解散総選挙で、大平首相は解散総選挙を選んだ。これは「ハプニング解散」と呼ばれる。衆参同日選挙が決まったが、選挙期間中に大平正芳首相が急死し、弔い合戦ムードとなって、争いは収まり、選挙は大勝となった。

 長くなったが、これは1979年の四十日抗争と1980年のハプニング解散の概略である。今回の石破降ろし政局もまた、保守本流と保守傍流の争いである。「茂木派は旧田中派、旧竹下派の流れをくむから保守本流なのに、石破降ろしをしているではないか」という指摘もあるだろう。その通りではあるが、茂木氏はかりそめの、一時的な派閥の領袖に過ぎなかった。田中・竹下の流れは小渕優子に行くべきもので、それまでのつなぎだった。小渕優子と青木一彦は派閥を退会している。茂木は持ち慣れない派閥を持ち、安倍晋三元首相に忠誠を誓い、浮かれに浮かれて、人望を集めるということができず、次の首相候補にも名前が出ないほどだった。茂木派という名称は一時的、かつ、不規則なものだ。

 保守本流は吉田茂を源流としているが、吉田の孫である麻生太郎は宏池会から、河野洋平と共に脱退している。河野洋平は父である河野一郎の河野派に所属していたが、河野派は中曽根派となった。中曽根は河野に派閥を譲る思惑などなく(そもそも子分を作って大事にするというタイプでもなく)、河野洋平が新自由クラブを作って自民党を離党するようにある意味では仕向けることに成功した。河野洋平は自民党に戻る時に、保守本流の宏池会に入ったが、宏池会の跡目争いで加藤紘一に敗れて、宏池会を出て河野グループを結成した。反加藤ということで、麻生も一緒に出て、後に麻生派となった。加藤のハト派色が受け入れられなかったという、単純粗雑な、「ゴルゴ13」でしか国際関係を学べなかった麻生は(「ゴルゴ13」自体は素晴らしい作品であることは言うまでもない)、祖父や父親の名前を汚す、駄目な三代目であり、川柳で言う「売り家と唐様で書く三代目」である。色々と入り組んでいるが、現在、石破降ろしをしているのは保守本流に反旗を翻す保守傍流と認定していいと考える。

 石破降ろしは、おごり高ぶった、安倍晋三政権下の我が世の春を謳歌したい者たちが責任を取らないで済ませるために、最高指揮官に責任を代わりに取ってもらおう、それで自分たちは免罪してもらおうというふざけ切った態度でしかない。自民党の中身を変えずに、党の顔を変えてイメージを変えて人気を回復しようなどという姑息な弥縫策を進めても自民党に未来はない。自民党を正気に戻し、これまでの負の遺産を清算することが何よりも重要だ。石破茂首相の粘り腰と周囲の支えを強く願うものである。

(終わり)

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『トランプの電撃作戦』
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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。

 10月27日に投開票予定の総選挙で、自民党の裏金議員たちの公認問題がクローズアップされた。先週の段階では、原則全員公認という報道が出て、SNSを中心に嘘つきだ、変節漢だという非難の声が上がっていた。推薦人20名の内、13名が裏金議員だった高市陣営からは非難の声はなかった。しかし、日曜日、説明責任不十分な議員たちを中心に非公認となる見通しを石破首相が発表した。自民党の公認を得られなければ、比例代表への重複立候補ができず、小選挙区で落選したら復活はない。背水の陣で臨まねばならない。また、自民党所属の地方議員たちは、党の公認ではない立候補者を表立って応援することはできない。地方議員たちの行動はかなり制限される。そうなると、選挙運動もうまくできないということになる。公明党も助ける義理はないということになる。もちろん各選挙区の事情で異なるだろう。裏金議員の多くは旧安倍派・清和会の議員たちだ。まさに、安倍派の大掃除ということになる。

 自民党の裏金問題にかかわった議員たちで、政治倫理審査会への出席を拒否した政治家たちが衆院では44名に上る。これらの議員たちは説明責任を十分に果たしていないということで、非公認となる可能性がある(比例の重複立候補を認めないということで決着になりそうだ←これでも手ぬるいくらいだが落としどころだろう)。10月9日解散、15日告示、27日投開票というタイムスケジュールで慌てて記者会見を開いても、準備不足でまともな受け答えは出来ないということになるだろう。そうなればかえって逆効果ということになる。それでも、駆け込みで記者会見を開く、見苦しい議員たちが出てくるだろう。彼らは岸田文雄前首相の退陣の理由を作った人間たちであり、岸田前首相退陣の責任がる人間たちである。彼らもまたけじめをつけねばならない。
 後任問題の窓口は選対である。選対で協議ということになって、選対本部長である小泉進次郎議員が裏金議員たちに伝えることになるだろう。小泉選対本部長が非公認を伝えることになる。ここで小泉議員がうまく収められるかどうかということになる。

 先週からの動きを見ていると、「原則全員公認」という情報をマスコミに流していたのが首相周辺なのか、それ以外なのかということも気になる。裏金議員たちが先駆けて、「原則全員公認」という情報を流して、それを既成事実化して、何とかごまかそうしていた可能性がある。石破茂首相の周辺で暗闘が起きているのだろう。マスコミで報じられる情報の一部は反石破勢力の情報操作の試みである可能性がある。こうしたことを考えながら、報道に接することが重要だと考える。

(貼り付けはじめ)

【速報】石破首相 衆院選公認問題「相当程度の非公認が生じる」説明責任不十分な者など 不記載議員の重複は認めず

10/6() 14:17配信 FNNプライムオンライン(フジテレビ系)

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c8b6d3337b6fafe8ed928c2ae6254ba930f80f8

自民党総裁の石破茂首相は6日、政治資金問題を受けた衆院選の公認問題について、党本部で記者団に対し、党の処分の重い人や説明責任を十分果たしていない人など、「相当程度の非公認が生じる」と述べた。

公認されないのは、既に行った党の処分を踏まえ、

▲非公認より重い処分を受けた人。

「党員資格停止」となった旧安倍派幹部の西村康稔元経産相、下村博文元文科相、高木毅元国対委員長が対象。

▲現時点で処分が継続していて、政治倫理審査会で説明責任を果たしていない人。

萩生田光一元政調会長、三ッ林裕巳衆院議員、旧二階派の平沢勝栄元復興相らが非公認となる見通し。

▲説明責任を十分に果たさず、地元での理解が十分に進んでいないと判断される人。

石破氏は、「結果として相当程度の非公認が生じることとなるが、国民の信頼を得る観点から公認権者として責任を持って最終的に判断をする」と強調した。

さらに、派閥の政治資金パーティーを巡る不記載があったその他の議員についても、「比例名簿への搭載はしない」として、重複立候補を認めない方針を示した。

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「国民の信頼を得る」石破首相、旧安倍派幹部ら非公認に

10/6() 18:31配信 日テレNEWS NNN

https://news.yahoo.co.jp/articles/586839643436b84afacdc05098e76dc5ca4fca8c

いわゆる裏金議員の公認問題で新たな動きです。石破首相は萩生田光一氏など旧安倍派の幹部らを非公認とし、ほかの裏金議員も比例代表での重複立候補を認めない方針を示しました。中継です。

裏金問題に対する世論の反発が収まらない中、石破首相は一時、全ての裏金議員の公認も検討しましたが、選挙への悪影響を考慮し、厳しい対応を打ち出しました。

石破首相「結果として相当程度の非公認が生ずることとなるが、国民の信頼を得る観点から、公認権者として責任を持って、最終的に判断していくものとする」

非公認となる見通しなのは、非公認より厳しい党員資格停止の処分中の旧安倍派幹部の下村博文氏、西村康稔氏。この2人に加え、高木毅氏。また、党の役職停止1年間の処分が続いていて、政治倫理審査会に出席していない萩生田光一氏、平沢勝栄氏、三ツ林裕巳氏も非公認となる見通しです。

さらに、党の処分を受けた議員で、説明責任を果たさず、地元の理解が進んでいないと判断された議員についても今後、非公認となります。

一方、処分を受けなかった議員も含め、その他の裏金議員ら、およそ40人については、選挙区での公認は認める一方、比例代表での重複立候補は認めないこととしました。

これに対し、立憲民主党の野田代表は「公認するということは、脱税の疑いのある人含めて党のお墨付きを与えることで、極めて疑問だ」などと述べ、引き続き追及する考えを示しました。

=====

石破首相、旧安倍派“裏金議員”を原則公認へ 「党内融和」を優先…「総裁選中の発言と違う」立憲・野田代表は厳しく批判

2024104日 金曜 午前11:41 フジテレビ政治部

https://www.fnn.jp/articles/-/768138

石破首相は、いわゆる派閥の裏金事件で処分を受けた旧安倍派の議員を、1027日の衆議院選挙で原則公認する方向で調整しています。

国会記者会館からフジテレビ政治部・木村祐太記者がお伝えします。

公認問題で、石破首相は党内の反発と厳しい世論との間で板挟みとなっていましたが、「党内融和」を優先したい考えです。

石破首相は総裁選中、「公認にふさわしいかどうか議論は徹底的に行われるべき」としてきたため、議員からは「これで全員公認となったら世論の理解が得られない」との声が出ていました。

ただ、この動きに猛反発したのが、旧安倍派の議員らでした。

「非公認はありえない」「なぜ蒸し返すのか」との不満が相次ぎ、執行部に直談判する議員も現れました。

こうした中、党幹部は「すでに一度処分をしている。処分は二度しない」との判断に傾き、地元が公認を申請した議員は再発防止の誓約書を書く形で公認し、比例代表との重複立候補も認める方向で調整しています。

あるベテラン議員は「公認せずに党内の分断を生めば選挙後の政権運営に影響する。仕方なかったんだろう」と石破首相の胸の内を代弁しています。

石破首相は4日午後、国会で初となる所信表明演説を行い、一番最初に裏金問題に対する反省を示し、国民に理解を呼びかける方針です。

一方、立憲民主党の野田代表は、裏金事件を巡る自民党の対応を厳しく批判しました。

立憲民主党・野田代表:

(世論調査で)裏金議員を公認することについては7割の人たちが反対している。驚きを禁じえません。選挙区では厳しく戦っていかなければいけない。

野田氏は会見で「総裁選中の発言と全然違う。今までと大きく変えることになった」と指摘し、「まずは約束を守れ」と強調しました。

また、立憲や日本維新の会など野党4党の国会対策委員長が会談し、今の臨時国会で予算委員会の開催を与党に求めた上で、応じない場合は十分な党首討論の時間を要求しました。

これに対し、与党は応じる形で党首討論の時間を確保する姿勢を示しました。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12


野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回は、昨日から一部メディアでも報道され始めた、自民党が在京民放各局に対して、文書で「公正な報道」を行うように「要請」したことについて書きたいと思います。

 

 その経緯については、以下の西日本新聞の記事が大変詳しく報じていますので、是非お読みください。

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 萩生田光一代議士(東京24区)

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福井照代議士(高知1区)
 
 

政治と言論の自由・表現の自由、政治家による「言論弾圧」については、副島国家戦略研究所研究員・中田安彦(筆名:アルルの男・ヒロシ)氏の以下の論稿が大変参考になります。是非是非ご一読ください。

 

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「「1340」橋下徹(はしもととおる)大阪市長や一部大阪市特別顧問による「週刊朝日」に対する“言論弾圧”問題について考える。言論の自由が死ぬときとは、デモクラシーが死ぬときである。2012年11月5日」→ http://www.snsi.jp/tops/kouhouprint/1631
 

※論稿へはこちらを押していただければそのページまですぐに移動できます。


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 今回の民放各局への文書について、私は以下の3点の論点について書きたいと思います。

 

①表現の自由を侵害していること

 

 上記の中田安彦氏の論稿を敷衍して考えると、今回の自民党の行動は、「表現の自由と言論の自由に対する圧力である」と私は考えます。中田氏は論稿の中で、藤原弘達(40代以上には懐かしい名前です。私が子供の頃はTBSの「時事放談」に細川隆元と出ていました)の著書『創価学会を斬る』を巡る、公明党と創価学会による出版妨害事件を取り上げた小室直樹博士の著作『田中角栄の大反撃』(光文社、1983年)から一節を引用しています。その引用部分は以下の通りです。

 

(引用開始)

 

 公明党が、藤原弘達(引用者注:政治評論家)著『創価学会を斬る』を闇にほうむり去るために陰謀をたくましゅうしたという記事が『赤旗』(引用者注:日本共産党機関紙)にのったのだ。サア、これから一年、この事件をめぐって、日本国中、ひっくりかえるような大騒ぎになってしまった。

 

 結果は、誰でも思い出すように、弘達側の圧勝、創価学会・公明党の無条件降伏に終わったのであったが、ここで、決して忘れてはならないことがいくつかある。

 

 その一つは、この事件における田中角栄の役割である。この出版の自由妨害劇は、ときの自民党幹事長田中角栄が、直接の関係は何もないのに、竹入公明党委員長に頼まれて、『創価学会を斬る』をほうむるべく、ノコノコと介入してきて、藤原弘達と対面するところから幕開きとなる。

 

角栄は、なんとか出版を思いとどまらしむるべく、せめて配布を制限せしめるために、おどしたり、すかしたり、利益を提供したりしてお得意の手練手管をあらんかぎりをつくして、弘達をかきくどいたのだが、そこは言論の自由の立役者として大見得を切って大向うをうならせたくてウズウズしている弘達にとっては、オットセイの面に水だ。『男角栄一生の借りができる』とまでいうのを断乎としてはねつけたので、大向うの見巧者(みごうしゃ)から「藤原屋ア」と声がかかった、いや、恩師丸山真男教授から絶賛激励の葉書を拝領することにあいなった。(『田中角栄の大反撃』、130-31ページ)

 

(引用終わり)

 

 中田氏によると、小室直樹博士は田中角栄を徹底的に擁護していますが、この出版妨害に関与したことについては、「彼の行為は言論弾圧であり、デモクラシーに反するもので、絶対に許せない」と言っていたということです。(中田安彦氏のブログ「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」2011年7月5日付記事「松本龍復興大臣の「オフレコ・終わり」発言は憲法問題の可能性」から→http://amesei.exblog.jp/13980322/

 

 当時の田中角栄は自民党幹事長でありました。与党の幹事長であり、次期首相の呼び声も高かかった大政治家(実際にこの数年後には首相になります)で、衆議院議員であった田中角栄が当時の公明党委員長竹入義勝から依頼を受けて、藤原弘達に出版を思いとどまるように「要請」し、「説得」を試みたのですが、失敗に終わりました。この時に藤原弘達の態度こそが言論と表現の自由を守る気概に満ちたものです。今回の自民党の文書は、この言論出版妨害事件によく似た種類のものです。

 

 また、今回の出来事は、少なくとも2名の国会議員が憲法違反を犯したという可能性が高いものです。まずは日本国憲法の以下の条文をお読みください。

 

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第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 

第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

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 国会議員は特別職公務員であり、その行動は24時間人々の目に晒され、プライヴァシーもかなりの制限を受けます。それは彼らが選挙で有権者の審判を仰ぐ立場にあり、有権者にはあらゆる情報が判断材料として与えられていなければならないのです。そうしたことが嫌ならば、誰にも強制されていないのですから国会議員を辞めればよいだけの話です。萩生田光一衆議院議員(東京24区)と福井照衆議院議員(高知1区)は、上記2つの憲法の条文に違反しているとさえ言えると思います。それは、「憲法に定められた表現の自由に対して、憲法遵守義務がある衆議院議員2名が圧力を加えた」ということになるからです。

 

「公務員による言論弾圧」という批判に対しての備えなのか、自民党の文書には「筆頭副幹事長 萩生田光一 報道局長 福井照」と名前と政党での役職名が記されています。「一政党(政治結社)である自民党が民放各局にお願いをしているだけなのです。言論弾圧なんてとんでもないです」という反論ができるように意図してのことでしょう。

 

②日本特有の「要請」が充分に圧力になっていること

 

 「一政党である自民党」からの「要請」と言うと、一見、「お願い」のようです。体裁は確かにその通り、「このようにしてもらえませんか」となっていますが、実際は「圧力(命令ではないにしても)」です。自民党は2014年11月11月28日に衆議院が解散されるまで294議席、参議院では現在も114議席を有する第一党です。行政府の長である内閣総理大臣をはじめ閣僚の大多数を占め、国会においても各委員会の委員長の多くを占めています。

 

 与党である自民党がその影響力と力を背景にしながら、「要請」することが果たして、ただの「要請」で済むでしょうか。日本政治研究、特に海外での場合においては、行政府による民間に対する「行政指導」や「要請」は実質的に「命令」であったことは明らかにされています。こうした「命令」に従わねば、直接、間接で嫌がらせや妨害活動をされ、最悪の場合、民間企業は倒産してしまうこともありました。こうした状況下、権力側からの「要請」「指導」という言葉は「命令」と捉えられることになりました。

 

 今回の文書による「要請」もやはり「命令」の意味が濃いものと捉えられます。自民党の意向に沿わねば、どういう報復があるかという思いが民放側にあったことでしょう。そんな中で、「こんなものは言論に対する圧力であるから受け取りを拒否します」と毅然と対応できなかったのは、大変に残念なことです。日本における「国家と社会の関係」はまだまだ国家側に大きく傾いているということを改めて実感させられました。

 

③番記者と記者クラブ制度の抱える問題を含んでいること

 

 以下の西日本新聞の記事は、今回のことについて詳しく報じています。この記事の中で、「文書は衆院解散前日の20日付で、自民党総裁特別補佐の萩生田光一筆頭副幹事長が自民党記者クラブに所属する各局の責任者(キャップ)を個別に呼び出し、手渡していた」という記述があります。

 

 自民党が民放テレビ各局の報道姿勢について真剣に疑義を持ち、公正ではないと考えるのなら、文書を各局の上層部、社長や役員レヴェルに届けようとするでしょう。自民党の幹部が民放各局にこの旨を伝えるために出向いた場合、各局も幹部社員を出して対応することになるでしょう。または、内容証明付きの郵便を利用するでしょう。そしえt、こうした行動を取ったことをきちんとウェブサイト等で広報するでしょう。

 

 しかし、そのような行動ではなく、自民党本部にある記者クラブに詰めている記者を一人一人に対して、文書を手渡しています。これでは民放各局の責任のある立場の幹部社員にきちんと届くのかどうかわかりません。今回の文書はその程度のものです、と自民党側は言うのかもしれませんが、内容を見れば、事細かに報道の仕方に対する要請(注文)を行っています。

 

 自民党記者クラブに詰めている記者の中の責任者(キャップ)の姿勢にも疑問が残ります。これは重要な文書ですから、私ではなく、本社の幹部社員に直接渡してください、私はメッセンジャーボーイではないし、このような文書を扱う権限はありませんとはっきりと言って、このようなことがありましたと報道するか、これは言論と表現の自由に対する圧力になる可能性がある文書ですから、受け取りを拒否しますと対応すべきかではないかと思います。

 

 それなのに、唯々諾々と受け取っておいて、そのことをすぐに報道しないということは、記者クラブも記者クラブに詰めている記者たちも、民放各局に所属していながら、実際には半分は自民党の広報部員のような気持ちでいるのだと思います。このような、なぁなぁの姿勢で、現在の与党に対して厳しい報道ができるでしょうか。

 

 日本特有の精度である記者クラブ制度と番記者制度についてはこれまでも問題点が色々と指摘されてきました。今回の文書手渡しも、これらの制度が持つ問題点を浮き彫りにしています。政治家たちとマスコミの記者たちが必要以上に接近し(懐に飛び込むという表現があり、これが賞賛されているようです)、馴れ合いが起き、結果として厳しい報道ができないし、言論に対する圧力にも鈍感になっていると私は考えます。

 

 自民党が民放各局に対して出した文書の問題は、①公務員による言論に対する圧力、②表向きは「要請」であるが、実際には「圧力」であること、③記者クラブと番記者制度も大いに問題である、ということになると思います。

 

 今回のことは、衆議院解散の日に、安倍晋三総理大臣が出演したテレビ番組で、アベノミクスに対して批判的な一般の人々のインタヴュー映像が多く流されたとして、安倍氏が感情的になって、「悪く言うインタヴューばかり選んだのでしょう」と発言したことを受けてのことであったと言われています。

 

 このような安倍晋三自民党総裁の「安倍氏らしさ」も有権者にとって重要な判断材料になります。「あんなにすぐに感情的になるのは政治家としてどうなのだろうか、一国の首相として厳しい国際交渉などできるのだろうか」「あんなに余裕もなくむきになるというのは、アベノミクスが本当はうまくいっていないのではないか」と私は考えます。それを覆い隠そうとする自民党、自党に対する批判に耐えられない自民党はデモクラシーに逆行する動きをしようとしています。そういうことをすればするほど、国内的にも、国際的にも自分で自分の首を絞めることになります。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「自民、選挙報道に注文 テレビ各局に異例の文書」

 

西日本新聞 2014年11月28日

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/129850

 

 自民党が在京テレビ各局に「選挙時期に一層の公平中立な報道」を求める文書を出していたことが27日、分かった。文書は衆院解散前日の20日付で、自民党総裁特別補佐の萩生田光一筆頭副幹事長が自民党記者クラブに所属する各局の責任者(キャップ)を個別に呼び出し、手渡していた。自民党幹事長室は西日本新聞の取材に「こうした文書を出すのは恐らく初めてだ。圧力をかけるつもりはない」と説明したが、「報道への圧力」と批判が出ている。

 

 文書は萩生田氏と福井照自民党報道局長の連名で、各局の編成局長と報道局長に宛てた。「衆院選挙は短期間であり、報道の内容が選挙の帰趨(きすう)に大きく影響しかねない」とし、番組出演者の発言回数や時間、ゲスト出演者の選定に公正を期し、街頭インタビューや資料映像も一方的な意見に偏らないように求めている。

 

 さらに「あるテレビ局が政権交代実現を画策して偏向報道を行い、大きな社会問題となった事例も現実にあった」と言及。1993年に当時のテレビ朝日報道局長が「反自民連立政権を成立させる手助けになるような報道をしよう」などと述べ、放送免許取り消し処分が検討された経緯を指したとみられる。

 

 文書について複数の関係者は、安倍晋三首相が解散を表明した18日、TBSの「NEWS23」に出演し、強い不快感を持ったことがきっかけと証言している。 番組は景気回復の実感を街頭の市民にインタビューし、放送された5人のうち4人が「全然恩恵を受けていない」などと疑問視する趣旨の発言をした。首相はすかさず「街の声ですから、皆さん(TBSが)選んでおられると思います。おかしいじゃないですか」と局側を批判した。

 

 TBS広報部は「放送内容に問題があるとは思っていない。これまでと同様、公正中立な報道に努める」と話した。日本テレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京も文書を受け取ったことを認め「これまで通り公正中立な報道を行う」などとコメントした。NHKは「文書を受け取ったかどうかを含め、個別の件には答えられない」としている。(東京政治取材班)

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)









 

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 古村治彦です。


 今回は、ここ最近の政治状況と日米関係について書いてみたいと思います。都知事選挙は2014年1月23日告示ですが、出馬表明をした各氏の動きが活発化しています。特に早めに出馬を表明した宇都宮健児氏と田母神俊雄氏の動きは活発です。舛添要一氏には自公が本腰の支援を行うことに加え、労働組合の連合東京が支援を決定しました。自公と労働組合が一緒の候補を応援するのはなんだか奇妙なものですが、電気総連と東京都職員の自治労系が舛添氏を望んでいるということなのでしょう。彼らは身分の安定した高給取りの人々であって組合などを作っていますが、これは自分たちの要求する条件を通すための方便でしかないということが明らかになりました。彼らにしてみれば至極当然な合理的な行動です。


 細川護煕氏に対する様々な批判や非難、悪罵が投げかけられています。細川氏の出馬はある意味で出来レースであった東京都知事選挙に衝撃を与えたものであったということが言えましょう。青年会議所が主催して開催しようとした候補者討論会は宇都宮市の身が出席で後は欠席ということで、これを材料にして細川氏を攻撃するという動きもあります。しかし、選挙は23日告示です。まだこれから細川氏よりも大物が出馬を表明するかもしれないし、もしかしたら誰かが撤退することだってあります。そうした落ち着かない状況下で、初めての出馬で準備に忙殺されている人に、前回も出て準備万端な人間が、「早く出ないのはおかしい、卑怯だ」などと批判している。これは苛めであり、自分以外のものの行動や考えを認めない、非常に権威主義的な態度であると私は考えます。私はこれを風紀委員的態度と名付けたいと思います。


 東京都知事選挙は組織票を持つところが舛添氏を支援ということになりましたので、舛添氏が一気に有利な展開ということになりました。しかし、2月9日の投票日までにどういう動きが起きるか分かりません。


 安倍首相の靖国参拝の余波は続いているようです。谷内正太郎国家安全保障局(NSC)局長がワシントンを訪れ、ジョン・ケリー米国務長官、チャック・ヘーゲル米国防長官、スーザン・ライス米大統領補佐官と会談を行ったということです。これを「厚遇」と報道する新聞記事がありましたが、これは、直接の上司による「人品検査」と「お叱り」のための訪問と読み替えるべきです。日本のNSCとアメリカのNSCの間でホットラインが引かれるということは、いざという時にはアメリカ側が直接指揮を執ることができるようになるということです。ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は前回の日本訪問時に千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花をしています。靖国問題についてあまり話が漏れて来ていませんが、これは、日本側によほど厳しい言葉があったのだということが推察されます。


 谷内氏もまともな感覚がある人なら、安倍総理の靖国参拝は控えて欲しいと思っていたと思いますので、「なんで俺が、安倍の代わりに怒られなきゃいけないんだ」と思っておられると思いますが、これも給料のうち、身の不幸と思って我慢していただきたいものです。


 安倍総理の側近の質の悪さが知られる報道がなされました。萩生田光一代議士・首相補佐官が党本部で講演し、「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。民主党政権だから、オバマ大統領だから言っている」という発言を行ったということです。靖国問題は、アメリカの戦後世界支配の正統性を揺るがすものであり、アメリカ側からすれば重大な挑戦ですらあります。よく「失望」程度で収まったなというのが私の考えです。


この萩生田代議士と衛藤晟一参議院議員・首相補佐官が安倍総理に靖国参拝を進言したということです。この程度の国際感覚と能力で一体何を「補佐」出来るのか分かりませんが、問題はこの程度の人物たちを周辺に置いている安倍首相の能力にも及びます。


 さて、安倍総理に対してですが、少し気になる動きが出てきました。ジェイコブ・ルー米財務長官が「円安に対する懸念」を発表しました。政府や日銀関係者はその意図を測りかねているようですが、それは簡単なことです。アメリカの安倍総理に対する警告なのです。安倍総理は靖国参拝を行ったことで外交上の失点をしてしまいました。となると、もう一つの柱である経済(アベノミクス)に力を入れなければならなくなりました。しかし、4月には消費税増税を控え、その行く先は不透明です。これにアメリカが円安を懸念するという動きが出て円高に動くと、今の株高も頓挫してしまいます。そうなれば、外交もダメ、経済もダメということになると安倍首相に対する批判は党内外から大きくなり、最悪の場合、消費税増税の責任者である財務大臣の麻生太郎氏と共に退くということになります。そうなると、舛添氏の当選が条件ともなりますが、石破茂自民党幹事長にチャンスが巡ってくるということになります。


 アメリカはこうやって安倍さんに警告を出しているのです。”You won’t have a second chance”なのです。


(新聞記事転載貼り付けはじめ)


●「日米NSC、緊密に連携 谷内氏、米閣僚らと会談


2014年1月18日付 日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS18005_Y4A110C1MM0000/


 【ワシントン=吉野直也】訪米中の谷内正太郎国家安全保障局長は17日、ワシントンでケリー米国務長官、ヘーゲル米国防長官、ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)と相次いで会談した。ライス氏とは日米の国家安全保障会議(NSC)が緊密に連携していくことで一致。ケリー、ヘーゲル両氏とは沖縄県の米軍普天間基地移設や日米防衛協力指針(ガイドライン)再改定の加速を確認した。


 谷内氏は昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝についても言及した。内容に関して同行筋は「靖国問題を話し合うことが今回の訪米の目的ではなかった」と述べ、具体的なやりとりを明らかにしなかった。首相参拝後に日本政府の要人が米閣僚やホワイトハウス高官と会談するのは初めて。


 米側の3氏との個別会談は合わせて1時間半を超えた。連携相手となるライス氏との会談で、谷内氏は「ライス氏と直接連絡がとれるようにしたい」と述べ、ホットラインの開設を検討すると表明。ライス氏は「谷内氏とともにスタッフ間の協力を進めていきたい」と応じた。核開発を進める北朝鮮や海洋進出を活発にする中国など東アジア情勢についても意見交換した。


 米ホワイトハウスは声明で、谷内、ライス両氏が朝鮮半島の非核化に向けた日米の協力拡大の必要性を申し合わせるとともに、日米NSCの緊密な連携が日米関係の強化につながるとの見解で一致したと発表した。


 国防総省は声明で、普天間移設の前提となる名護市辺野古沿岸部の埋め立てを沖縄県知事が承認したことを評価。地域の平和と安定のために日米の役割は一段と大きくなると指摘し、移設計画の推進を求めた。谷内氏はケリー氏とも同様の認識を擦り合わせた。


 谷内氏は政府の外交・安全保障政策の司令塔である日本版NSCの発足を受け、米国を訪問。米国の後に欧州やインドを回り、NSCの目的や安倍政権の外交・安保政策を説明する。


●首相側近の萩生田氏、米政権に反論 靖国批判は「揚げ足取り」(01/18 02:05


2014年1月18日付 北海道新聞電子版

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/515922.html


 安倍晋三首相側近の自民党の萩生田光一総裁特別補佐は17日、党本部で講演し、首相の靖国神社参拝に「失望」を表明したオバマ米政権について「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。民主党政権だから、オバマ大統領だから言っている」と反論した。政権中枢に近い与党幹部の発言だけに日米関係に波紋を広げる可能性がある。


 講演は党青年局メンバーの会合で行われた。萩生田氏は青年局長経験者として出席した。メディアには非公開だった。


 萩生田氏は共同通信の取材に対して発言内容を認めた上で「オバマ政権を非難する意図はない。日本の立場を説明する思いからの発言」と述べた。


●「米財務長官の円安けん制発言、日本政府は真意模索」


2014年1月17日付 ロイター通信

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJEA0G00H20140117


[東京 17日 ロイター] -米国のルー財務長官による突然の円安けん制発言を受けて、日本政府関係者は真意を測りかねている。安倍晋三政権発足以来の円安進行について米国は日本経済を強化するものとして支持してきたとみられるためだ。


ただ米国内には過度の円安を警戒する産業界の動きは根強く、同様の発言が繰り返されれば、安倍政権が理想とする緩やかな円安進行と株価上昇の実現に黄信号が灯る可能性がある。


ルー米財務長官は16日、日本について「為替に過度に依存すれば長期的な成長はない」とし、日本の為替政策を「注視し続ける」と述べた。金融市場で日銀の追加緩和観測が広まっているのを踏まえ、急激な円安・ドル高の進行に懸念を示した格好だ。


これに対して、日本の政府関係者は発言の真意について「よくわからない」(高官)とし、米側の本音を探りかねているもよう。


岩田一政・日本経済研究センター理事長(元日銀副総裁)は17日、都内の景気討論会で、ルー財務長官の発言を注視していると指摘。「政治的な発言がなければ、為替レートは緩やかに(ドル/円)110円まで進む」としつつ、為替に関する条項を環太平洋連携協定(TPP)に盛り込むようオバマ政権に求める書簡に、上下院の半数以上の議員が署名した点を挙げ、今後も同様の発言が繰り返されれば、円安があまり進まなくなる可能性もあるとの見解を示した。


米財務省は「日本の金融緩和は国内政策で、為替相場を政策の目標にしない」との日本の主張を理解している立場だが、議会には日本を為替操作国と批判する米自動車業界と近い声があるのも事実だ。


一方、政府内には米国で日本や欧州に金融緩和により世界経済のけん引役を果たすことを期待する声があるとの見方もある。「かつての日独機関車論と同様」(別の政府高官)で、米国は金融緩和の縮小過程に入る中で、日欧に金融緩和の継続を求めているとの解釈だ。実際、日銀は現時点で追加緩和を検討していないが、4月の消費増税などで景気が大きく下振れ、2%の物価目標達成が難しいと判断すれば、追加緩和も辞さない構えだ。


日銀の金融緩和は為替を目的とはしていないため、米高官発言は政策運営の直接の障害とはならない。ただ市場で円安進行が止まるようであれば、政権が期待する円安・株高は実現が難しくなる可能性もありそうだ。


(竹本能文 編集:内田慎一)


(新聞記事転載貼り付け終わり)




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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