古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:金価格

 古村治彦です。

 副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の最新刊最新刊『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』(徳間書店)が、2026年6月26日に発売です。アマゾンで予約を受け付け中です。
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『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』

 以下に、まえがき、目次、あとがきを貼り付けます。参考にして、是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

(貼り付けはじめ)

まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)

 

●やがてドル札も1万円札も消滅する

 

 この本は、これからの金と銀の動きを追いかけて分析する。金と銀は、これからも、まだまだ上がる。この説明を、ずっとやってゆく。

 

 そしてこの本のもう一つの大きな柱は、もうあと数年で、アメリカのドルのお札(紙幣)が、どんどん無くなっていくことを書く。それに連れて日本の1万円札も消滅に向かう。このドル札の消滅 US Dollar is vanishing(ヴァニシング) は、普通の人にはとても信じられないことだ。だが、現在、急速にアメリカ政府(トランプ政権)は、ドル紙幣を実際に世の中で使われなくする動きに向かっている。それは暗号資産(あんごうしさん)なるものによって、ドル紙幣にとって代わらせようとしている動きである。だから本書の書名は『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』 Dollar Di-minishing, Gold Gaining なのだ。

 

私は、このドル札の消滅のことを前の本からも書き始めている。いよいよ、これが加速している。今では、もう×仮想通貨というコトバは使わない。暗号資産という。これを英語でcrypto assetクリプト・アセット という。そして、このクリプト・アセットがやがてお金(かね)になると、クリプト・カレンシー、暗号通貨(つうか)になる。暗号資産が強制通用力(つうようりょく)を持つ法定通貨(ほうていつうか)legal[リーガル] tender[テンダー])になることで一国で通用するお金になる。どんどん、そのようになりつつある。初めは、ただ単に送金や代金の決済(けっさい)手段として使われるように見せる。だが、やがて、この暗号通貨が、現在の米ドルの100ドル札にとって代わろうとしている。ここで大事なことは、この暗号通貨は中央銀行や政府が発行するのではなく、あくまで民間企業が発行体(たい)となって発行するものだ。それを法律が通貨(つうか)(お金[かね])として保障する。

 

この動きに日本も引きずられている。日本でも、やがて1万円札が使われなくなる。日本人は、1万円札が大好きである。私たちは自分の国のお札に大変な信用を置いている。ところがアメリカでは、100ドル札(1万6000円に相当)などのお札(さつ)が嫌われている。アメリカでは、庶民層も含めて、「現金(キャッシュ)は、持っているだけで損だ。インフレで政府が現金の価値をどんどん無くさせて、奪い取っているのだ」と考えている。だから、アメリカ国民はあまり銀行預金をしない。その代わりに、クレジットカードなどのデジタル通貨(マネー)を使っている。これに金利が5%ぐらい付いても平気でカード決済をする。日本人は少しでも金利が付くのが嫌いだ。だから1万円札の現金を何よりも大切にしている。

 

ところが、それでもやがてアメリカでも日本でもヨーロッパでも、現金のお札が消滅させられようとしている。アメリカでは、暗号資産(×仮想通貨)の王様であるビットコインではなくてどうやらイーサリアム、そしてテザーと呼ばれる暗号資産を「ステイブル・コイン」(安定した安全なお金)として、急激に通用させようとしている。

 100ドル札や1万円札が、もうすぐ無くなる、などは、とても信じられないという人が大半だろう。だが、この事態が急激に進行しているのである。例えば、中国では、もう人民元(じんみんげん)のお札(その代表が100人民元札[さつ]=人民幣[レンミンビ])が7年前から、ほとんど使われなくなっている。中国全土で、お札(さつ)が消えた。中国国民は、朝から晩まで、ほとんどスマホ決済のようなデジタル・マネーで生きている。私は7年前(2019年)に中国に行ってこの現実を知って驚いた。だから世界がこの動きになってゆく、と私が書くのだから、素直に信じなさい。

 

ここには、確かに大きな悪だくみが存在する。アメリカ政府は、自分がこれまでに抱え込んでいる巨額の財政赤字と対(たい)(がい)借金を暗号資産に取り換えることによって、大きくごまかして借金の重たい負担から、逃げようとしている。例えば、中国や日本がアメリカに対して米国債の形で持っている巨額の対(たい)(べい)債権を、「実質的にチャラにする」という恐るべき、手段に出ようとしている。このことを本書の第2章以下で、詳しく説明する。

 

アメリカは生き延びるために、半導体(セミコンダクター)企業とA(エイ)(アイ)技術の進歩でドカーンと資金を集める。ニューヨークの金融市場を潤(うるお)わせることで、お金(かね)はいくらでも有()る、という幻想を振りまく。その代表例が6月12日に新規にNASDAQ(ナスダック)に上場(リスト)する宇宙企業のSpace(スペイス) X(エックス)(イーロン・マスクがオウナー)である。I(アイ)(ピー)(オウ)(公開時価格)を1・75兆ドル(280兆円)とした。この他にOpen(オープン) AI(エイアイ)(サム・アルトマン会長)とAnthropic(アンソロピック)(ダリオ・アモデイCEO)の上場も予定される。どちらも1兆ドルは行くだろう。バブルとしか言いようがない異常な事態だ。これらの超(ちょう)巨額の資金が、どこかから降って湧いたようにするために、トランプ政権はドル札(さつ)(通貨発行量)と米国債を手()(じな)で大増刷して市場に蒔()く。これ以外に手はない。こうやってアメリカ金融資本主義は、まだまだ繁栄を続ける、という大きなインチキで生き長らえるつもりである。

 

●イラン戦争はもう停戦した

 

 今年の2月28日から始まったイランに対するアメリカからの軍事攻撃で、ずっと今の世界は動いている。6月になってもまだズルズルと戦争は続いている。この戦争はイラン戦争 Iran War と呼ばれるようになった。両国の合意で停戦(ていせん)cease[シース] fire[ファイア])したのだが、アメリカのトランプ政権の頑迷な態度で、戦争の終結への和平(わへい)交渉(ピース・トークス peace talks)がなかなかはかどらない。ホルムズ海峡を、原油や天然ガスの輸送タンカーが通りにくくなったままで、世界経済に影響が出たままである。

 

しかし停戦(ていせん)は大きくは成立している。4月7日から双方の合意で停戦している。ところが、まだ、軍事的な緊張関係が断続的に続いている。第4章でイラン戦争について詳しく論じた。私たち日本人は、停戦と和平交渉の区別がつかない。P159に国際紛争の6つの段階の図式を載せた

 

●金と銀は再び上昇を始める

 

 今年の1月29日に、金(ゴールド)と銀(シルバー)の価格が史上最高値をつけた。前の方にドル建て(世界金[きん])と日本国内(1グラム当たり)の2つのグラフを載せた。

 金は、何と国際価格(NYの先物[さきもの]市場で決める)で1オンス=5626ドルをつけた。日本国内の値段では、1グラム=3万248円(小売り)である。最高値の5600ドルと3万円という数字をまず、覚えなさい。このあと金は、少し下落して、1オンス=4500ドル、国内では、1グラム=2万5000円まで落ちた。最高値から4か月経った5月中頃から、金と銀は再び、少しずつ上昇を始めている。このあと第1章で詳しく説明する。

 

それに対して銀[ぎん](シルバー)は、世界値段で最高値で、1オンス(31・1グラム)=120ドルまで行った。国内値段(小売り)で1グラム=640円の最高値をつけた(1月29日)。このあと金の値下がりに連れて、銀も下落した。そして5月になって、ようやく回復の動きを見せている。金は再び5000ドル、銀は100ドル超えを目指して動いている。

 

金の値動きについては、過去6年間で見ると13ページに載せたグラフの通りである

 

私は自分の前著『金を握りしめたものが勝つ 銀は10倍になる』(祥伝社刊)を今年の2月に出版した。その本には間に合わなくて、その前の1月末の最高値(ピーク、頂点)の2万6000円台をつけた古い数字しか載せていない。だからこの本で、金の値段が、その後、どのようになったかをはっきりと説明してゆく。この半年間で辿(たど)った金と銀の値段の動きを、この本で詳しく見ていく。今は、本書の各所に載せた金と銀の値動きのグラフをちらりと見るだけにしておいてください。

 

●日本では金価格の動きを説明する者がいない

 

日本では、この半年間の金(きん)の価格の激しい動きを体系立てて説明する者が誰もいない。本当にいない。だから私がやるしかない。金の値動きについて、全体の流れを説明する人がいないなどということがあるのかと、疑問に思うだろう。ところが本当にいないのだ。専門家が誰もやらない。不思議な話である。人間というのは、目先のことばかり追いかけて、自分の資金が増えることばかり考えている。だからわずか半年前の値動きについてしっかりと見直すことをしない。

 いわゆる「チャート分析(英語ではテクニカル・アナリシスと言う)」の大家たちがいて、過去の株価や金融指標の値動きをずっと分析しているように思われている。だが、この投資のプロウproたちであっても、大きな流れとしての、金(きん)の動きを知らない。彼らのほとんどは、これまで株式の動きばっかりを追いかけてきた人々である。金のことはあまり知らない。それが急に金(きん)の世界に入ってきて、まるで長年の専門家のような顔をしている。

 

私、副島隆彦が、日本では金に関する評論家として第一人者である。このことは業界でも認められているはずである。それは私がこれまでの30年間に書いてきた金融本、約100冊の本で、この事実が証明されている。私がこれまでに〝金買(きんか)え評論家〟と呼ばれて、勝ち取ってきた大きな信用と信頼をバカにする者はいないだろう。

 

私のこれまでの「金を買いなさい。早めに買っておきなさい」という強い勧めに従って、金を1グラム=4000円とか8000円で10年前や5年前に買った人たちが、大きな含み利益を上げて喜んでいる。なぜなら金1グラムが3万円を超えて(1月29日)、買った時の価格から5倍、10倍の大きな値上がりをみせたからである。金を1キロの板(いた)(バー)で1枚持っていただけで、それが3000万円になったのである。小さな家や鉄筋アパートの一室を買える値段だ。日本全国に、私がこれまでに書いた本の影響で金(きん)を買って儲かった人たちが最低でも10万人、大きく言えば100万人ぐらいいるようである。彼らからの感謝の連絡が私に届いていることから、このことが分かる。

 

金が3万円(小売り)を超してその後、2万5000円にまで下落し、その後3月24日の最安値2万4777円を経て、今再び3万円に戻ろうとしている。銀も同じように1グラム=640円の最高値をつけた後、480円ぐらいでズルズルと値動きした。その後、再び500円台を回復して再上昇を始めている。

 

この半年間に一体、何が起きていたかを第1章で詳しく説明する。私はさっき「実に不思議な話だが、金(きん)の値動きについて、この半年間の値動きを説明する者がいない」と書いたが、なぜそうなるのか。それは人間は、その時その時の数字だけしか追いかけない生物だからだ。過去のことはすぐに忘れる。ちょっと目先(めさき)の、次の値動きのことで、そわそわドキドキするだけで、それ以上のことをしない生き物だ。これは、生来の博奕(ばくち)打ちの能力に恵まれている、金融投資で自分の財産を作ってきたようなプロウの投資家たちであっても同じである。

 

プロウの投資家たちはチャート(罫線[けいせん])分析で、その先の値動きを予測して自分の投資の決断を冷酷に行う。このチャート分析を毎日毎日やり続けている人は金融グラフを見慣れているから、75日移動平均線とか、ボリンジャー・バンド(帯)とか酒田(さかた)五法とか、一目均衡表(いちもくきんこうひょう)やエリオット波動で、ごく近い将来の投資予測をやっている。

 

だが私、副島隆彦は、彼ら株式や債券や為替のチャート分析を毎日やっている投資家たちを、自分の客(本の読者)にして来なかった。私は、「金や銀の値動きについて一喜一憂することなく、ゆったりと1か月に1度ぐらい値動きを見る程度でいなさい」と勧めてきた。だから私は博奕打ち(ギャンブラー)が嫌いなのだ。投資家というコトバさえ嫌いだ。投資と博奕の才能に生来(せいらい)恵まれた人たちは自分のそれを大事にしなさい。それは、その人が持って生まれた才能(タレント)であり、人生の糧(かて)になるものだ。他の多くの人々には無いものだ。だから、この天性の才能についてこれ以上あれこれ言うことはしない。

 

私、副島隆彦は、「金と銀を買いなさい」と一貫して、30年間、唱導してきた。だが、このことで「投資」というコトバを使ったことはない。私が「早いうちに金を買いなさい」と強く勧めてきたのは、投資(インヴェストメント)のためではない。普通の人々のためである。かつ、私の本を書店で見つけて、5年前、10年前、20年前から買って読んで来た、生来(せいらい)賢い知恵のある人々向けであった。あくまで自分の老後の生活の資金と、家族の経済的な余裕になるものとして「金を買っておきなさい。必ず大きく上がりますから」と書いたのである。このことを勘違いしないでもらいたい。

 

私がこれまでに書いてきた、「金は1オンス=5000ドルの倍の1万ドルになる」の通りだ。だから、このあと金は2倍になる。そのように改めて予測、予言をしておく。だから日本国内値段では1グラム=3万円を超えてさらに少しずつ上がり続け、倍の6万円にまで上がっていく。それまでに、あと2年ぐらいかかるだろう。ということは金価格は、去年の1年間と今年1月に起きた世界中を驚かせた急激な、激しい上昇は起きない。このことを分かってほしい。このあとは少し時間がかかる。2023年8月に金の小売1グラム=1万円を突破してからの2年半で、3倍の3万円になった。真に驚嘆すべきことだった。

 

ただし銀についての、今の値段である1グラム=500円(1オンス=80ドル台)というのは、依然として安すぎる。だから今の10倍の1グラム=5000円、即ち1オンス800ドルになるだろう。金貨(ゴールド・コイン)と銀貨(シルバー・コイン)に、このことを置き換えると、金は1オンス(31・1グラム)が、現在の金価格である90万円が、倍の180万円ぐらいにはなる。そのとき銀貨は、現在の1枚1万6000円が、10倍の16万円になるということだ。ただしそれにも、この後、数年かかる。このように改めてはっきりと予言しておきます。

 

この後の章で、私は金と銀の値動きをさらに詳しく説明していくが、私は、ただ単に「金融予言が当たるから、副島隆彦の言うことを信じる」という人を好まない。金価格が1月29日に暴騰してつけた最高値までの動きと、その後の半年間の下落と停滞(ていたい)によって、大きく山の形が崩れた。第1章のP33のグラフのとおりである。北アルプスの剣岳(つるぎだけ)や剣(けん)が峰(みね)のような尖(とが)った山頂が現れ、そして崩れていった過程が別のP39のグラフからも、はっきりとみてとれる。人間というのは、自分が大きな出来事、激動のさなか(最中[さいちゅう])にあって、激しい雨嵐の中にいる時には「何が何だか分からない」ものだ。愚かなまでに周囲に付和雷同して、次々に話題を変えていく。

 少し後になって嵐が過()ぎてようやくそれらを振り返り、「いったいあの激動のさなかに何が起きていて、それがどのようになり、そしてさらにどのように次の動きへと繋がっているのか」と振り返るべきなのである。少し時間が経って、過去を振り返るという余裕が生まれた時にはじめて、人間は物事(ものごと)の一連の流れ、即ち全体像を理解できる。だから私が前著の『金を握りしめたものが勝つ』(祥伝社、2026年2月)や、その前の『金融恐慌が始まるので 金は3倍になる』(祥伝社、2023年12月)で予言を的中(てきちゅう)させたように、大きな流れで物事を見ることの重要性を、この本の読者にも分かってもらいたい。

 

ズルズルと混乱が続いている(ように見せている)今のイラン戦争も、やがてみんなに飽きられる。人々の関心は、いつの間にか全く別の次の世界事件へと移っていく。あのコロナウイルス、ワクチン騒ぎの4年間(2020年1月から2023年)でも、15年前の2011年の「3・11」の大震災と原発事故でも、その時は大騒ぎしたが、やっぱり次々と過ぎ去っていった。だからこれからもこうして、人類(人間)は大騒ぎの大事件を次々に起こしながら生き延びてゆく。あるいはそのように仕組まれて動かされてゆく。この人間の所業(しょぎょう)を冷酷に見つめることで、私は金融の予測もする。100年単位で人類史(世界史)を見定(みさだ)めてその流れの一部として、すべてを概観(アウトルック)している。

 

こうやって、この本でも金と銀のこれからの動きを中心に書いていくのだが、それはお客(読者)の要望に応える必要からだ。このことは、私に与えられた責務(せきむ)として、自分が背負った運命だと分かっている。私はもっと大きく人間(人類)というものを捉(とら)えることを思考(思想)の柱としてきた。お祭りごとの大騒ぎや、政治や経済の大事件、政治を作る国家や大きな宗教勢力、戦争の恐怖、そして政治をつくる国家そのものでさえ、すべて人間という愚かな生き物が自分たちの脳(のう)(頭、思考、知能[ちのう])の中で作り上げる「共同の幻想」マス・イルージョン mass illusion の産物なのだ。人間は、この大きな共同幻想に捉(とら)われて生きていく変な生物だ。そのように私、副島隆彦は諦観(ていかん)していて、この新(しん)共同幻想論も私は現在、書き進めている。それでは第1章に向かいます。

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まえがき

やがてドル札も1万円札も消滅する─2

イラン戦争はもう停戦した─9

金と銀は再び上昇を始める─10

日本では金価格の動きを説明する者がいない─12

 

第1章 金と銀の激しい値動きはなぜ起きたか

イラン戦争で金価格が大きく動いた─32

アラブ各国が金を大量に売った─42

銀の値動きについて─46

銀は歴史的に金の15分の1と決まっている─49

これからも銀を買いなさい─52

銀の供給不足が露呈したら銀価格は急騰する─59

アメリカは泥沼状態に陥った─62

 

第2章 アメリカはドル紙幣を暗号資産に変えて消滅させる

金貨・銀貨は農民でもつくれるというバイメタリストの思想が大事─65

ポイントで現金が消滅させられる─73

イーサリアムとテザーという暗号資産をステイブル・コインにしてドルと交換できるトークンにする─76

ビットコインは下落するから買うな─88

ドルをデジタル通貨にすることでアメリカは巨額の負債を帳消しにする─94

100ドル札は消滅して、日本の1万円札も無くなる─98

ゆうちょ銀行も貯金をデジタル通貨にする─100

ピーター・ティールが日本に来た理由─102

NY発の金融恐慌で商品先物のCOMEXとCMEは潰れるだろう─104

ビットコインではなく、テザーやイーサリアムが暗号資産の中心になる─112

 

第3章 もうすぐドル覇権の崩壊が始まる

債券自警団(ボンド・ヴィジランテ)が、日本に上陸した─120

ベッセント財務長官は日本の長期金利上昇が米国債を直撃することが死ぬほど怖い─125

米長期金利の上昇に震えあがるトランプ─128

高市売国奴政権が日本の富をアメリカに差し出す─135

ワルの国防次官エルブリッジ・コルビーが不正選挙を仕掛けた─140

米中首脳会談で本当は何を話したのか─146

政治と経済は互いに貸借を取り合ってバランスする理論─150

1兆ドルに迫りつつあるアメリカの国債利払い費─152

新NISAの日本の資金がアメリカに流れている─155

 

第4章 トランプはなぜイラン戦争を始めたか

トランプは狂ったように世界の実物資産獲得に動いている─158

1月のベネズエラ攻撃で石油を確保─164

イランのハメネイ爆殺からシナリオが狂った─165

エプスタイン問題から目をそらす目的も─166

トランプは認知症 dementia である167

トランプに替わって副大統領のヴァンスが大統領になる─171

イラン戦争はトランプの負け。イランの勝ちである─178

イランは誇り高いペルシア帝国に戻る─183

副大統領ヴァンスの冷静な対応─188

これから10年以内にイランとイスラエルが核戦争をするだろう198

資本主義は繁栄と戦争の循環理論でできている─201

 

第5章 銀は10倍どころか20倍になる 急いで銀貨を買いなさい

なぜ金(きん)と銀(ぎん)が、これほどに高騰したのか206

(きん)と銀(ぎん)の今後の動きはどうなる?216

急いで銀貨(シルバー・コイン)を買いなさい─217

一旦下げた金(きん)と銀(ぎん)が、再び高騰していく226

米金融機関大手が銀の先物取引で大損害を出した─233

ニューヨークにもう重要鉱物の価格決定力はない─239

NY発の金融恐慌で商品先物市場=取引所のCOMEXとCMEは潰れるだろう─242

金、銀、プラチナなど重要鉱物が戦略物資に格上げされた─245

 

あとがき

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あとがき(そえじまたかひこ)

 

 私はこの本で、この半年間(2026年1月から)の金(きん)と銀(ぎん)の動きを徹底的に追いかけた。金と銀に一体何が起きていたのかを詳しく説明した。

 

 それと併行して、目下(もっか)起きている暗号資産(クリプト・アセット)(旧仮想通貨)を急いで新しいお金(マネー)(強制通用する通貨[カレンシー])にして、弱体化する今のドルに取って代えようとするアメリカ政府(トランプ政権)の動きを追いかけた。日本政府もこれに突き動かされている。即ち、今のドル紙幣(ビル)と日本の1万円札もやがて消滅(ヴァニッシュ)させられる。このことを冷酷な近(きん)未来予測として書いた。

AIバブルははじける

この半年間、世の中でAI(エイアイ)(人工知能)の急速な進歩のことが騒がれている。巨大(ビッグ)テック企業である〝マグニフィセント7(セブン)〟(アマゾン、アップル、マイクロソフト、グーグル=アルファベット、メタ、テスラ、そしてエヌビディア)が、絶頂のAIバブル(好景気)を作り出していると大騒ぎだ。株価がいずれも高騰している。特にNVIDIA(エヌビディア)という新興の最先端のAI(エイアイ)チップ(GPU[ジーピーユー]という)を製造する企業が、時価総額で世界最大企業(5・2兆ドル、800兆円)になってしまった。大変な金額だ。日本の頂点であるトヨタはようやくたったの4000億ドル(60兆円)である。14分の1だ。たった1社で5・2兆ドルという巨額の、これだけのアブク銭(ぜに)が一体、NY(ニューヨーク)の金融市場にどこから湧()いて溢(あふ)れ出て来るのか。

 お金(通貨量)はやろうと思えば、政府がいくらでも底なし沼で作って放出できるものである。このことはアメリカ理論経済学の最後の破(やぶ)れ目()であり、絶対口(くち)にしてはいけない禁忌(タブー)である。この悪魔の真実がここで顔を出す。だから必ずいつか天罰が落ちる。今のAI(エイアイ)バブルは遠からずはじけて(bubble[バブル] burst[バースト]と言う)崩れ落ちる。人間の知能(インテレクト)(思考力)に追いついて人間を凌駕(りょうが)する人工知能など作られることはない。今あるAI(エイアイ)というのは、大容量の情報を貯めたデータベース(database)の別名に過ぎない。AIとは「データベースの逆方向への動き」のことだ。

 前述の米の巨大テック企業たちは、今、巨大データセンター作りに血道をあげている。年間利益の5倍ぐらいの費用をかけてデータセンターを全米各地に作っている。そこで使われるGPUを、だからNVIDIAが大量に作って販売している。ところが、これらのデータセンター作りは、世界中で頓挫(とんざ)して半分以上の、工事が止まっている。それらを動かす電力の供給が滞(とどこお)っているからと言われる。

 すでにNVIDIAからのAIチップ(GPU)の供給は、過剰になっていて過剰設備、過剰生産の問題が起きている。株主たちは怒って「これ以上データセンターなんか作るな。どうせ余って破棄することになる」として、アマゾンの株価が大きく下落したりした。

 だから今のAIバブルの大騒ぎはやがて収束する。AIバブルは近いうちにはじける(バースト)。人間の知能を超える何かが生まれて、やがて人間(人類)を支配するようになる、などはまさしくSF(サイエンス・フィクション)である。毎日、チャットGPT(オープンAI社製)と話して癒(いや)されていると吹聴する人間たち、というのは一過性の熱病だ。だからAI(エイアイ)でたかが電気通信屋の巨大企業たちがボロ儲けをする時代もやがて過ぎ去る。

 マイケル・バーリ Michael Burryという、サブプライム・ローン崩れ(2007年)を予言して、逆張(ぎゃくば)りで当てた天才投資家がいる。4月10日に、「私はNVIDIA(エヌビディア)のプット・オプション(先物[さきもの]の空[から]売りショートの一種)を買った」と発表した。バーリは、「巨大テック企業たちは、すでに半導体の過剰供給、過剰設備を粉飾(ふんしょく)決算している。真実の利益はそんなに出ていない」と鋭く分析した。マイケル・バーリは映画〝Big[ビッグ] short[ショート]〟(2015年)『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のモデルになった人物だ。この「世紀の空(から)売り ビッグショート」があった。翌年の2008年がリーマン・ショックである。あれから18年が経()つ。

 

あとがきでこんなことまで書く必要はなかったのだが、私は自分が今の時代に乗り遅れる訳(わけ)には行かないので、常に日本の言論で最先頭を走りたいから、こうしてAIのことも書いた。

 本書を書くに当たっていつもの通り徳間書店学芸編集部の力石幸一氏の伴走を得た。記して感謝します。

 

2026年6月

副島隆彦(そえじまたかひこ)

(貼り付け終わり)

(終わり)
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ザ・フナイ vol.225(2026年7月号)
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 「有事の金」、「有事の円」という言葉を聞いたことがある人は多いだろう。戦争や大災害が起きた際に、金や円を買う動きが起きる、それは金や円が安全な資産だからだという説明がされる。正確にはされてきた。しかし、どうもそのようなことが起きないようになっている。具体的には、イラン戦争という中東地域、そして世界に大規模な影響を与える戦争が起きて、金や円の価格や価値が上昇するかと思っていたが、そうではなかった。
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金価格の推移
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円とドルの為替の推移

 円の価値は下落している。これは最近に始まったことではない。実質実効為替レートのグラフを見れば明らかであるが、第二次安倍晋三政権が始まった2010年代に円の価値は下落している(円安になっている)。これは現在も続いている。そして、1960年代の水準にまで下がっている。1960年代からは日本は経済成長を続け、円の価値は大きく上昇したが、現在の円の価値は日本の衰退を示す象徴となっている。海外旅行もなかなか行きにくい時代になっているし、以前のような大名旅行のようなことはできなくなっている(富裕層は別だがこれまでの日本は中流層でそれができていた)。
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 金価格についてであるが、2026年1月に急上昇し、その後、低下しているが、それでも、2025年末に比べて高値が続いている。イラン戦争後に金価格が上昇するという予想もあったが、金価格は上昇しなかった。「有事の金」で、大きな事件が起きたら金の価格が上がるのに、と落胆した人たちも多いだろう。金の価格は他の物品と同じく、売り買いのバランスで決まる。売る人が買う人よりも多ければ安くなるし、その逆となれば高くなる。

ここで重要なのは、「有事の金」にはもう一つの側面、「どうしても現金が必要になった時には売られる」ということを認識することだ。今回のイラン戦争とその後の不安定な状況で、世界各国は現金(ドル)を確保するために、保有する資産の中でも流動性が高い(売り買いがしやすい)金を売った。そのために金の価格が安くなった。昨年までに金を貯めこんでいた各国政府が金を売っても、買った値段よりも高く売ることができただろう。そのようにして、現金を確保したということになる。

 これは私たち個人にも言えることだ。人生において重大な、重要な出来事がどうしても起きる。家を建てる、もしくは購入する、大きな病気が見つかったが治療法が保険適用ではなくて高額になる、脱サラをして一念発起で新規事業を立ち上げる、などの重大な出来事、これらも個人レヴェルでは「有事」だ。こういう時のために金を保有しておくということが重要だ。円の実力が弱まっている中で、金を保有しておくこともリスクヘッジになると考えられる。

(貼り付けはじめ)

中東情勢の混乱で「安全資産」とされる金価格が下落しているのはなぜか

Forbes JAPAN 5/7() 11:00配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/37cbf23fa8190b5c4cee31d4a8093d3fef551b47?source=rss

中東情勢が悪化して以降、金(ゴールド)価格は11%下落している。金は通常、危機時に投資家が殺到する資産とされるため、これは異例の動きだ。だが、米証券会社の最新の報告書によると、この売り圧力は金への信頼の低下というより、むしろ現金を必要としている金の大口保有者の存在を示しているという──

中東情勢が混乱すれば、金は投資家にとっての避難先となるはずだった。ところが、228日に米国がイランへの攻撃を開始して以降、金価格は11%下落しており、「安全資産」としての評価に疑問が投げかけられている。

この結果は逆説的に思える。世界情勢が不安定になると、安全資産の価格は上昇するのが通例だ。しかし、顧客資産23000億ドル(約359兆円)を擁する米国最大級の独立系証券会社LPLフィナンシャルが公表した最新の報告書によると、今回の売り圧力は失敗の兆候ではないという。

LPLでマクロ戦略を統括するクリスチャン・カーは、金は単に避難先として機能しているのではなく、現在は別の役割を果たしていると説明している。金は商品、準備資産、そしてストレスがかかる時期にはドルの代替資産として機能しているのだ。

アラブ首長国連邦(UAE)をはじめとするペルシャ湾岸諸国は、ホルムズ海峡の封鎖により石油輸出が制限されたことで、ドル資金の調達に支障を来している。石油輸出はドルを生み出す。輸出量が減れば、ドルの流入も減る。支払期日が到来すれば、各国政府は価値の保存手段より流動性を必要とする。

トルコは、その現実を示す好例と言えるだろう。エネルギー危機を受けて通貨リラへの圧力が高まる中、同国の中央銀行は3月、市場の安定化を図るため、わずか1週間で30億ドル(約4700億円)相当の金準備を売却した。

これが、金価格の異例の下落を説明する1つの要因となっている。通常、地政学的な不安が高まると、投資家は金に殺到する。だが、政府や中央銀行が現金を必要とする場合、金は資金調達源になるのだ。

カーは、金の売り圧力はまだ終わっていない可能性があると警告している。大規模なエネルギー供給の混乱に見舞われた政府は通常、まず燃料供給の回復、財政の安定化、外貨準備の補充に注力するが、これにはすべてドルが必要となる。

最近の金価格の下落は、投資家が金への信頼を失ったことを意味するのではなく、世界最大級の金保有者の一部が、資産保全より現金を必要としていることを示している。そして、危機の際に財務上の柔軟性を提供する資産として期待されている金が、いわば本来の役割を果たしていることを意味する。

Brandon Kochkodin

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金と銀が1カ月ぶりの安値、イラン攻撃でも「安全資産」が上がらない理由

Conor Murray | Forbes Staff
Forbes JAPAN

2026年3月19日

https://forbesjapan.com/articles/detail/94073

米国時間318日に揃って値を下げた金と銀の価格は、約1カ月ぶりの安値水準にある。世界的な紛争時には貴金属価格が急騰するという従来の常識に反し、イラン攻撃が原油価格と米ドルの価格を押し上げたことで、貴金属には下落圧力がかかっている。

18日午後1230分時点の金価格は約2.5%安の1オンスあたり約4886.70ドルをつけた。銀も同時点で約3%下落し、約77.40ドルとなっている。

金と銀はともに1カ月ぶりの安値を記録した。金が4900ドル、銀が76ドルを下回ったのは、218日が最後だった。

貴金属価格は2月下旬に始まったイラン攻撃以来、一貫して下落している。米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始する前日の227日には、金は5400ドル、銀は93ドルを突破していた。

金は6営業日連続で続落した。ブルームバーグの報道によれば、これは2024年以来で最長の続落記録だ。金は、記録的な価格上昇を経て1月には過去最高値を更新していた。

■なぜ、イラン攻撃では貴金属価格が上昇しないのか

通常、金と銀の価格は国際的な紛争下では上昇するとされるが、3週間にわたるイラン攻撃の間、いずれの金属も上昇していない。サクデン・フィナンシャルのアナリストは18日、原油やエネルギー価格が急騰する中で、貴金属は「原油と負の相関関係」にあると指摘した。同社のアナリストらは、貴金属価格は「不安定な推移が続く」可能性が高いとした上で、「地政学的な不透明感から地金がいくらかの下支えを得る可能性はあるが、原油が主要な安全資産としての買いを吸収し続ける限り、その上昇は限定的だろう」と付け加えた。

■利下げ期待の後退が貴金属価格を抑え込んでいる

原油価格はここ数週間で急騰しており、国際原油指標の北海ブレント先物は18日に5%急騰して109ドルを突破した。イラン攻撃の開始以来、40%以上の値上がりを記録している。ハイ・リッジ・フューチャーズの貴金属取引ディレクターを務めるデビッド・メガーが18日にロイターに語ったところによると、エネルギー価格の上昇はインフレ懸念を煽り、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待を後退させている。通常、利下げは金や銀の上昇要因であり、その期待の後退が貴金属価格を抑え込んでいるという。メガーは、金と銀には依然として安全資産としての需要があるものの、それを上回る他の下落圧力が価格の上昇を阻んでいると分析した。また、米ドルも強含んでおり、これも通常は貴金属に下落圧力をかける要因となる。

■地政学的緊張と安全資産

過去には、戦争や国際的緊張によって金や銀が急騰した事例がある。2022年にロシアがウクライナに侵攻した後、金の価格は1年ぶりの高値まで跳ね上がった。今年初め、アナリストらは貴金属の歴史的な急騰の背景として、さまざまな世界的緊張を挙げた。1月に発生したベネズエラのニコラス・マドゥロ拘束、ドナルド・トランプ大統領による関税の導入、さらにトランプがグリーンランド併合への意欲を表明したことによる欧州と米国との摩擦などがその例だ。

金と銀の価格は、数カ月にわたる上昇を経て1月に過去最高値を記録した。そのピーク時には金は5600ドル、銀は120ドルを突破している。しかし、トランプが利下げに消極的と見なされるケビン・ウォーシュを次期FRB議長に指名すると発表した後、1月下旬に貴金属価格は暴落した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 今回は、副島隆彦最新刊『金を握りしめた者が勝つ 銀は10倍になる』(祥伝社)をご紹介する。発売日は2026年2月4日だ。
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『金を握りしめた者が勝つ』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに移動します

 このブログでも何度かご紹介しているように、昨年から金をはじめとする実物資産の価格が上昇している。アメリカと日本とイスラエルの「悪の枢軸」「地政学リスクトリオ」の「活発な動き」のために、ドル離れと実物資産の需要の増加が見られる。ドナルド・トランプ、高市早苗、ベンヤミン・ネタニヤフがやりたいことをやり続けることで、実物資産の価格上昇が続くことが予想される。

 こうした状況下で、『金を握りしめた者が勝つ 銀は10倍になる』の刊行は時宜を得たものとなる。

以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載する。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

『金を握りしめた者が勝つ 銀は10倍になる』 まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)

「金(きん)とドルの戦い」において、金が勝利した。

金の値段が、日本だけでなく世界中で暴騰(ぼうとう)した。世界中の人々が金を買うために金ショップに殺到している。この動きは今も続いている。中国、ロシアだけでなく、インドでも、南米のブラジルでも、アラブ中東世界でも、資金のある人は金を買うことに熱中している。欧米白人の資産家たちも同様である。これまでに金(きん)を買っていた人々の勝利である。

金1グラムの最高値段は、2025年(去年)10月21日の史上最高値(さいたかね)で2万3370円(国内の小売[こうり]の値段)まで行った。1グラム=2万円を大きく超えた。この事態に多くの人が驚いた。

 金1キログラムの延()べ板(いた) bar [バー])ならば2000万円もする。小さな家1戸()や鉄筋アパート1室が買える値段である。とんでもないことが起きてしまった。

私、副島隆彦は、ずっと金の価格の上昇を予言して、自分の本に書き続けた。この20年間の自分の金融予言が当たって、私の信用はさらに高まった。この事実を私の本の読者とともに私は喜ぶ。

私が「金とドルの戦い」という考えを思いついて書き始めたのは、2003年である。その証拠は、自分の過去の本にさかのぼって、この本に載()せる。そのころ金は1グラム=1200円ぐらいだった。だから、そのときと比べて実に、金は20倍の値上がりをした。

私はそのころ「金(きん)をどれだけ買ったらいいですか」の質問に対して「皆さんの奥さんの体重と同じだけ金を買いなさい」と講演会で話して回っていた。女性の体重は、だいたい50キロ前後である。男である私が成人女性の体重は50キロ前後なのだ、と実感で知るようになったのは最近のことである。男はだいたい70キロから80キロである。ということは、その体重分の金の値段は、当時6000万円であった(1200円×50キロ)。それが今現在、いくらになったと思いますか。

(きん)1グラム=2万2000円として50キログラムの金は12億円である。驚くべき金額である。あのころ私が講演していた聴衆の企業経営者や資産家たちにとって、6000万円というお金は本当に、たいしたことはなかった。それが今、12億円にもなってしまった。そして今度は金(きん)の、売却時(譲渡益課税)と相続のときの税金の払いのことで、これまた、たいへんなことになっている。新たに大きな問題が出現したのだ。 

私は、3年前に『金融恐慌が始まるので 金(きん)は3倍になる』(2023年12月、祥伝社刊)を書いた。この本で「金は3倍になる」と私がはっきりと予言した。ところが、誰も本気にしてくれなかった。私のすぐ周(まわ)りにいる人たちも理解しなかった。皆、ぼーっとしていた。私が何を言っているのか、誰も分からなかった。ところが現実にまさにまさしく「金は3倍に」なりつつある。あのとき、2023年8月28日に金1グラムが1万円を突破したあとだった。まさしくあの本を書いたとき、 金1グラムは1万円を突破した。あのときから「3年で3倍になる」が、私たちの目の前で実現しようとしている。

このあと金1グラムが快進撃を続け、2万円を突破した(2025年9月29日)。1万円が2万円になるのに2年と1カ月かかっている。このとき、私の書いたことが当たり始めた。私の予言は真実味を帯()びた。私の書くことを信じて、この20年間の間に金(きん)を要所、要所で買い続けた人々の大勝利である。買わなかった人たちは……

去年2025年中に2万3000円台まで行った1グラムの金が、残りの5000円上昇を達成して私の予言の金1グラム3万円を超えれば、私が3年前に予言したとおり、まさしく「3年で3倍になる」という予言は的中である。あと1年で3万円を突破すれば、私が3年前に予言したとおり、「3年で3倍になる」という予言を的中させたことになる。

このようにして、私はすでに金融の予言書として信頼されている。私の書いたことは日本国民から評価されている。

これからの金(きん)の値上がり(あるいは、一時の逆流)予測に関して、この本で細かく書いていく。ジム・リカーズ James Rickards(75歳)というアメリカ人の金融評論家(リスク・アナリスト)が「1オンス=1万ドルになる」と言った。彼の2016年刊(10年前)の本である。ということは、金1グラムは、今の為替(かわせ)1ドル=150円で計算すると、日本円で4万8000円になる。とんでもない金額である。だが私は、ジム・リカーズの、この金1オンス=1万ドルは実現すると思う。なぜならば、人類の歴史は、今や金本位制(きんほんいせい)(ゴールド・スタンダード)の復活に向かって着々と進んでいるからである。

米ドルはもはや金(きん)との戦いにおいて敗れ去った。ドル体制が崩壊して数年後にできる新しい世界通貨体制が始まる。それを支(ささ)えるだけの金が、現在のドルでの全通貨量(金額評価する)の20%はなければいけない。

(きん)は国際値段(NY(ニユーヨーク)の先物(さきもの)市場)で、1トロイオンス(31・1グラム)=4000ドルを突破した。2025年10月7日から8日にかけてである。そして10月20日の終値(おわりね)で4359ドルの史上最高値をつけた(P7のグラフ)。世界中の金融投資に関わっている人々は、驚き呆(あき)れて言葉を失った。

そしてこの翌日から下落した。1021日には1オンス=3880ドルまで下落した。その数日後には、ふたたび4000ドルを回復した。直(ちよつ)(きん)の値段は1オンス=4638ドルである(1月14日)。

年末の金の下落で、金価格のグラフに1回〝踊り場〟ができた。この金のいったんの下落はなぜ起きたか。それはNYのガラの悪いヘッジファンドたち(恐ろしい博奕[ばくち]打ちの金融ユダヤ人たちである)が急遽(きゅうきょ)(初めて、と言ってよい)、金市場に参入して、1オンス=4000ドルの声を聞いて驚いて、「オレたちも乗り遅れるな」(FOMO[フォウモウ] Fear[フィア] of[オブ] Missing[ミツシング] Out[アウト] )で、金(きん)ETF(イーティーエフ)(ペイパー・ゴールド)市場で大量の買いを入れたからだ。おそらく1兆ドル(150兆円)ぐらいの買いである。

しかし、彼らは、どんなものでも短期売買しかしない。だから10日後に4000ドルから300ドル値上がりしたところで一斉(いつせい)に売り払った。これを利益(りえき)確定(かくてい)(利確[りかく])と言う。こういう荒っぽいことをするのがヘッジファンドたちである。だから、世界の金価格に踊り場が生まれた。この動きは今後も続くだろう。金(きん)は、このあとは急には上がらないで、着々と少しずつ上がってゆくと私は予測している。

このNYのガラの悪い投機家たちの他に、世界中で金の4000ドル超え高騰が起きたあとに、「やっぱり今からでも金を買おう」と思って、自分のポートフォリオ(自己資産の割り当て表)で、金(きん)を15%にまで上げた人たちがいる。彼ら個人投資家たち堅実であり着実だ。彼らは新規の金(きん)市場への参入者である。彼らはこのあと金をずっと長く保有(ロングホールド)するつもりである。このように世界中で個人の金買いが続いてゆく。私は、この個人たちが正しい投資行動をとっていると判定する。

だから、このあと、長期での金の上昇がふたたび始まる。目先の目標値は1オンス=5000ドルである。そして1万ドルである。

私が「金を買いなさい」と言って本に書き始めて23年が経()った(2003年から)。これまでに私が書いた本を熱心に読んで、内容を信用して、金を買って持ち続けた人々に大きなご褒美(ほうび)が与えられた。

2026年1月

副島隆彦(そえじまたかひこ)

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『金を握りしめた者が勝つ 銀は10倍になる』 【目次】

まえがき

第1章 世界は金本位制の復活へ向かう

●金1グラムは10万円になる、と私、副島隆彦は予言する

●アメリカ中心の時代が終わり、世界は新しい秩序に移行する

●なぜ金本位制に戻ってゆくのか

●日本円は米ドルの動きと反対方向に切り上げられ、やがて電子マネーになる

●金価格は、わずか2年で2倍になった

●〝砂金(さきん)採()り体験〟が人気に

●私は23年前から「金を買いなさい」と書いてきた

●「金を握りしめる」のは世界的な動きである

第2章 もうすぐ金1グラムは3万円になる

●リーマン・ショックのとき、アメリカは「やってはならないこと」をやった

●米ドルの価値の毀損(きそん)が起きている

●貧困国・アメリカの現実

●私の助言で金を買った人々からの大きな反響

●「写真相場」とは何か

●ゴールドマン・サックスより先に私が「1オンス5000ドル」を予言した

●先物の「裸の空売り」で巨額の損失

第3章 これからは金貨(ゴールド・コイン)を買いなさい

●NY先物市場での金(きん)の動きの全体像

●紙キレの金を売り買いして失敗した

●ペイパー・ゴールドに手を出すな

●イギリス、スイス、ヴァチカンから金地金がアメリカに運び込まれた

●〝天皇家の金〟を持ち出そうとした2人の日本人

●「13兆円の米国債」の正体

●中国とロシア、そして新興大国が金を買う

●「税務署が怖い」と言う人たちへ

●1キロや2キロの金で税金に悩む必要はない

●なぜ私は金貨(ゴールド・コイン)を薦(すす)めるのか

●業者が買い取った金はどこへ行くのか

●年間110万円までなら贈与税はかからない

●金で儲かったなら、そのお金で周りの人を助けなさい

第4章 銀(シルバー)とプラチナも上がってゆく

●相続税とタンス預金をどうするか

●金は現物(げんぶつ)を自分で守るべきだ

●女性銀行員が貸金庫の金(きん)と現金を盗んだ

●急騰の裏側で何が起きているのか

●銀1キロが300万円になる日が来る

●先端企業が「いくらでもいいから買え」と指示

●イーロン・マスクが銀鉱山の株を大量に買った

●46年前の〝シルバー・ショック〟

●インドの中央銀行が銀を融資の担保に認めた

●なぜ幕末の日本から金(小判)が流出したのか

●かつてプラチナは金より高かった

●人造ダイアの量産でダイアモンドの資産価値は失われた

第5章 金に敗れたドル覇権は崩壊する

●もうすぐ超円高=ドル暴落が起きる

●トランプのドル切り下げで1ドル=15円になる

●NYの株とともに日本株も暴落する

●日銀の利上げをアメリカは認めなかった

●日本はインフレではない。デフレだ

●トランプが各国への相互関税をやめた理由

●なぜ国(くに)は国民から消費税を取りたいのか

●国家の借金は毎年毎年、積み上がる

●15京円の借金大国・アメリカの真実

●日本は「対米投資」で80兆円をふんだくられた

●日本人は歯を食いしばって頑張り続ける

●2026年末、アメリカは世界覇権国の地位からすべり落ちる

第6章 日本と米中、世界はこうなる

●軍事政権の特殊な人間、イーロン・マスク

●トランプは軍人たちに支えられている

●黒塗りされたエプスタイン・ファイル

●なぜ江戸幕府はキリシタンを弾圧したのか

●クリントン夫妻も悪魔の儀式に参加した

●〝次の大統領〟J.D.ヴァンスの人物像

●自民党員の中に統一教会員が集団加入

●世界と歴史を大きく見るために

●日本の政治指導者は靖国参拝をしてはならない

●米中は「台湾をどうするか」で話し合っている

●台湾は平和的に中国に統一される

●誰が日本の核保有を許さないのか

●だから安倍晋三は〝処分〟された

あとがき

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『金を握りしめた者が勝つ 銀は10倍になる』 あとがき

 この本の書き上げの昨年末(12月おわり)に、NYの銀(ぎん)の先物(フューチャー)市場 COMEX(コメックス) で大変動があった。銀価格は、下落した(1オンス=72ドル。銀貨1枚で1万5000円)どころか、200ドルに向かっている。米と英が支配する先物市場とETF(イーティーエフ)(ペイパー・シルバー、紙キレの銀)が壊れつつある。現物(げんぶつ)(実物)の銀の7割を握っている中国の勝ちだ。第4章で前述した。世界は金(きん)だけでなく、銀(シルバー)も加えた金銀本位制(バイメタリズム bimetallism )に向かっている。

 1月3日に、アメリカ(トランプ政権)による南米ベネズエラ国のマドゥロ大統領の拘束(キャプチュア)、連行が起きた。アメリカは、直接ベネズエラ国にある大量の石油と天然ガスを自分のものにする戦略に出た。鉱物資源(ミネラルズ)も直接、支配する。トランプはもうNY(ニユーヨーク)の金融(紙キレ)経済を信用していない。実物を握るしかない、と。世界は一気に実物(じつぶつ)経済( tangible[タンンジブル] economy(エコノミー) )が中心になった。これは『「実物経済」の復活』(2003年3月、光文社)を出版して日本では私が初めて言い始め(唱導[しょうどう])した理論だ。

 私は昨年10月中(ちゅう)の金の高騰(こうとう)の凄(すご)さを横目で見ながら、ずっと不愉快だった。もう本を書く気力を失った。「俺(おれ)がずっと20年間、書いて(主張し、予言して)きたとおりじゃないか」とブツクサ言いながら、うつ症(しょう)のまま過ごした。12月になって、ようやく「それでも、やっぱり書くか。全国に私の読者が待っている」と元気(げんき)(気の元)を取り戻した。

 本当にもうすぐ世界体制が変わる。この本に、書くべきことはすべて書いた。しっかりと読んでもらえれば分かる。

 この本も長年(25年間も)私につき合ってくれている編集者の岡部康彦氏が苦労して編集してくれた。記して感謝します。

2026年1月

副島隆彦(そえじまたかひこ)

(貼り付け終わり)

(終わり)sillionvalleykarasekaishihaiwoneraugunsanfukugoutainoshoutai001
シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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古村治彦です。

 今回は、副島隆彦の最新刊『金融恐慌が始まるので 金(きん)は3倍になる』(祥伝社)をご紹介します。発売は12月1日です。
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金融恐慌が始まるので 金は3倍になる

 以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載します。参考にして、是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき

 この本の書名は、『ドルが没落するので 金(きん)は3倍になる』である。まさしくそのまま本書を貫(つらぬ)く私の主張である。なぜ金(ゴールド)が、これから今の3倍になるのか。しかも、それは3年後(2027年)である。その理由は、アメリカの金融市場が崩れて(コラプス)米ドルによる世界支配が終わるからだ。だから、まだまだ今のうちに金を買いなさい、という本である。

 とくに、これまでまだ一度も金(きん)を買ったことのない人は、「今すぐ買いなさい」と私は言う。それに対して。これまでに金を買ってきた人は、金(きん)1グラム=9000円(小売り)を割ったら買いなさい。金は9月の終わりから10月の初めにかけて、少し値下がりした。だから、値下がりの節目(ふしめ)である小売り(リーテイル)で9000円(卸売[おろしうり]、ホールセールスで8000円)になったら、買い増しなさい。とくに、これからは金貨(ゴールドコイン)で買い増しなさい。その買い方は、本書P28以下で、指図(さしず)します。

 金の値段(小売)は8月29日に1グラム=1万円を突破した。このあと1万円を割って、9621円(10月6日) まで下がっている。だが、大きくは、すでに達成された1グラム=1万円(小売)の大台は維持されて基調は変わらない。10月26日には1万0569円の高値を付けた。いくらアメリカ政府(米財務省とFRB)とゴールドマン・サックスが結託(けつたく)して、米ドルの信用を守り抜くために、金(きん)への憎しみを込めて、金(きん)の先物市場(ペイパー・ゴールド。証券化された紙キレの金)を使って、NY先物(さきもの)市場(フューチャー・マーケット)で金(きん)の値段を、必死で上から叩いて押し潰(つぶ)すとしても、もう、そろそろ限界に来つつある。

 現在の世界の金融・経済は、もう何が起きてもおかしくはない。それぐらいの激しい変動期に入っている。

 表面上は、金融市場(株(ストツク)と債券(ボンド)と為替(FX)など)は今も穏やかに、大変化は起きていないように見える。いや、そのように見せかけている。だから、世界の足元の地盤(グラウンド)はしっかりしているように見える。だが本当は、アメリカを中心にしてかなりぐらぐらとしている。これを loose the ground(ルーズ・ザ・グラウンド) という。地盤が崩れつつある。

 比較相対的(comparatively[コンパラテイヴリー])に、日本は大丈夫である。なぜなら、ここまで30年間、日本はずっとヒドい不況と不景気(これがデフレ経済)で痛めつけられて、日本の国民生活はヒドい貧乏状態を続けてきた。だから、日本は足腰がしっかりしているのである。目下(もっか)の世界を吹き荒れる、金融恐慌と大戦争(核戦争(ニユークレア・ウオーフエア)を含む)の予兆と恐怖が押し寄せても、日本国民は、さらにじっと我慢して、この大混乱期を乗りこえるだろう。

 私はこれまでずっと当たり前のことを書いてきた。私はこの生き方の態度を変えない。この26年間、自分が書いてきた本たちで、ずっと「金を買いなさい。必ず上がるから」「アメリカ発の金融恐慌になる。アメリカは、世界覇権(ワールド・ヘジエモニー)を失う」と、ずっと書いてきた。1998年6月に出版した『悪(あく)の経済学』(祥伝社刊)から、ずっとである。

 このことで私は、自分の主張が26年間まったく変わらないことを確認できる。あの26年前の1998年ごろは、金1グラムは1200円であった。だから1キロの延()べ板で120万円だった。それが26年後の今、1グラム=1万100円になったので、1キロ=1000万円である。8・4倍である。これ以上は、私は自分で自分を褒()める言葉を使わない。自惚(うぬぼ)れでものを言う奴を、人々は軽蔑するからだ。すべては、冷静な客観的事実(オブジェクティブ・ファクト)で判定される。

 この私が、これから3年後には、金1グラムはさらに実質3万円(小売)になるだろうと書くのだから、皆さんは私の主張に耳を傾けるべきだ。

 もう、私の、この一見(いっけん)、傲慢(ごうまん)な書き方に、書評(ブックレビュー)で悪罵(あくば)を投げる者はいなくなった。金融の専門家を名乗る人々を含めてだ。「副島、ハズレー」と以前書いた者たち自身が、ハズレーの人生を歩んでいる。

 どうやらウクライナでの戦争は、ロシアの勝ちのようである。日本国内では今もテレビ、新聞を始め、「ウクライナ軍が勝利、前進をしている」という報道がまだずっと続いている。まともな知能と判断力を持つ人ならば「あれ、おかしいなぁ。ロシアと中国がそんなに負けているようには見えない」と思っている。この感覚と判断が正しい。私たちは、日本国内の、嘘だらけの洗脳報道に騙(だま)されないようにしなければいけない。あいつらはアメリカの手先たちだ。

 アメリカ政府は、もうほとんど金(きん)を持っていない。貿易決済(ぼうえきけっさい)用に金(きん)を全部使ってしまった。これまでずっと公表されてきた8200トンは、ほとんど無い。ケンタッキー州のフォート・ノックス米陸軍基地の洞窟(どうくつ)にあるFRB(NY連銀[ニューヨークれんぎん])の金庫は、ほぼスッカラカンである。ただし、アメリカの金持ち層は、イーグル金貨(コイン)(アメリカの国章である白頭(はくとう)ワシの絵が刻印されている)を中心に、金(きん)を持っている。

 この本では、その他いろいろの金融市場の数値や金融理論を使いながら、ドルによる世界支配がもうすぐ終わることを証明していく。

 私の本の書き方は、横綱相撲である。私は今さら、私と対立する主張をする者たちを大技(おおわざ)で投げ飛ばすことはない。投げ飛ばすと自分の体にも打撃が来るからだ。それよりは、ぐっと両手で相手を押さえて、じりじりと押してそのまま土俵を割らせる。これが横綱相撲である。そろそろ、周(まわ)りの人たちからもそのように見えるだろう。

副島隆彦

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まえがき

1章 金(きん)の値段は3倍にハネ上がる

● 金は再高騰して、1グラム=1万4000円へ

● なぜ「売り」と「買い」の差額が、わずかなのか

●「野口(のぐち)コイン」を勧める

● 金貨〝ヒロヒト・コイン〟の謎

● 買取業者に注意せよ

● その古い金貨(アンテイーク・コイン)は本物か

● 金1グラムが、いくらになったら買い時なのか

● 金・ドル体制が終わる

●「金〝資源〟本位制」が世界規模で誕生する

● 米ドルは世界の基軸通貨ではなくなる

2章 世界で「脱ドル化(デイー・ダラライゼイシヨン)」が進んでゆく

● 世界の中心が、欧米から貧乏大国同盟に移ってゆく

● 脱ドル化(ディー・ダラライゼイション)が世界で進む

● 2024年、BRICS新通貨(BRICS債券)の誕生

●「アメリカの副島隆彦」は何を書いたか

● 世界中の有識者たちが震え上がった

●「ドル覇権(ヘジェモニー)の崩壊」が始まる

● 米国務長官と財務長官は、なぜ慌(あわ)てて中国へ行ったのか

● だから金は、3年後、3倍に跳()ね上がる

3章 金利(イールド)の上昇から不景気(リセツシヨン)突入へ

● 造幣局の職員が金貨を売る

● 中央銀行は、財務省の振り出す国債を引き受けてはいけない

● 近代経済学(アメリカ計量経済学)の滅亡

● 属国・日本は耐え続ける

● 米国債の利回りが上昇している。要注意だ

● 格下げされた米国債

●「利回りの上昇」から「景気後退」を予測したアナリスト

● リスク資産(株式)の暴落が起きるだろう

● 日本はインフレではない

● アメリカ人のバブル不動産投資は止まらない

● 不況入りの条件が整った

● なぜ実質金利(リアル・イールド)が重要なのか

● 住宅ローン金利は、日米でこれほど違う

● 株価だけが異常に高い2社

● リセッション(不景気突入)は、いつ来るか

4章 お金も腐る

● 中古品が投げ売りになって、モノが腐る

● 銀行が買った日本国債を日銀の口座に寝かしておくと……

● 危ない銀行と健全な銀行

● 米地銀、連鎖破綻の真相

● 債券市場(ボンド・マーケツト)が恐ろしいことになっている

● 次のシリコンバレー銀行(バンク)はどこか

● SBI新生銀行を中心に、日本の地銀の再編が進む

● ますます世界で「脱ドル化(デイー・ダラライゼーシヨン)」が進む

5章 半導体の先端技術で読むこれからの世界

● ファーウェイの最新スマホ「Mate(メイト) 60」の衝撃

● 半導体の「6分野」を説明する

●「線幅2ナノ」の技術競争に中国企業が加わった

● TSMCとトヨタとソニーの関係

● 日本のロジック半導体で起きた〝問題〟とは

● 量子コンピュータを世界で初めて開発した日本人

● アメリカが日本の半導体メーカーを潰した

● 私は日米半導体戦争の動きを見続けてきた

● 東芝はNAND型フラッシュメモリーの発明者を冷遇した

● キオクシアとWD、経営統合の裏で……

● 中国の技術がアメリカを凌(りよう)()する

● 中国が主導する世界最先端企業連合

●「台湾有事」と騒ぐな

● アップルの製品は、ほとんど中国製だ

● GAFA+Mの「土台」となる半導体企業が重要だ

● ナノチップ製造に必要な露光装置

● NAND型について、副島隆彦が説明する

あとがき

巻末特集

半導体の新技術で

大成長する15銘柄

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あとがき

 この本を書き上げて、私の頭の中ではっきりと纏(まと)まったのは、私が作った「お金も(退蔵[たいぞう]していると)腐(くさ)るのだ」理論である。これは、経済学理論としてきわめて斬新(ざんしん)なものであり、おそらくこれまで誰も提言しなかった。私はすでに、アメリカ理論経済学(近代経済学(モダーン・エコノミツクス)の現代版)は、学問(サイエンス)としては死んで絶滅した、という本を1冊書いている。『経済学という人類を不幸にした学問』(日本文芸社、2020年刊)である。

 アメリカ帝国の〝衰退と没落(フォール・ダウン)〟が誰の目(頭)にも明瞭になって来た。それは世界政治の勢力論としてだけでなく、金融・経済の領域では、米ドルによる世界一局支配が一気に崩れつつあることからも分かる。世界貿易の決済通貨としての米ドルの比率は、もうすぐ50パーセントを割るだろう。

 英と米がウクライナ戦争を用意周到に、虎視眈々(こしたんたん)と仕掛けて、ロシアのプーチンを罠(わな)に嵌()めようとした。ロシアルーブルを国際送金決済システム(SWIFT[スウィフト])から遮断(しゃだん)し、追放した(2022年2月)。そのことで、かえって、現在も続く金ドル体制(およびドル石油体制)が動揺し、打撃を受けた。そして中東産油諸国(アラビア、イスラム圏)が、アメリカの支配から脱出しつつある。このことによく表われている。

 私が本書で唱導(しょうどう)する「お金(マネー)も腐(くさ)る」論は、米ドルという通貨(カレンシー)の信用崩壊は、その背後にある「10年物(もの)米国債の暴落」という債券市場(ボンド・マーケツト)で長期金利がハネ上がってゆくことが、今のアメリカの最大の危機であり、もうすぐ金融(および財政)危機(マネタリー・アンド・ファイナンシャル・クライシス)が起きる必然を洞察(どうさつ)したことである。

 ここで「金利が上がる」とは、中古の(既発債の)国債市場で、実質利回り(リアル・イールド)real yield)の下落が、市場関係者たちの、目下の最大の恐怖の的(まと)であることを、本書で描き出したことにある。これが「お金も(放っておくと)腐る」理論として、私の頭の中で結実した。

 本書書き上げの伴走は、いつものとおり岡部康彦氏にお願いした。コロナ・ウイルス騒ぎとワクチンという、これもアメリカが仕組んだ日本民族抹殺計画に、身をもって自分の体の痛みに耐えながら、この本は成った。記して感謝します。

2023年11月

副島隆彦

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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